JP2010080148A - プリント基板及び電子機器 - Google Patents

Abstract

【課題】表面実装型コネクタを有するプリント基板に小型部品を装着する作業を効率化する。
【解決手段】小型部品（ＦＰＣ１０４）を装着するためのコネクタ１０１を有するプリント基板１００であって、コネクタ１０１に小型部品（ＦＰＣ１０４）を差し込むための差し込み口の高さに合わせて、差し込み口の前部に絶縁体１０３を設置した。差し込み作業時には、ＦＰＣ１０４を絶縁体１０３に押し当てながら挿入し、スライダーハウジング１０２によりＦＰＣ１０４を締め付けて固定する。
【選択図】図１

Description

本発明は、プリント基板及び電子機器に関し、特に、表面実装型コネクタを有するプリント基板に小型部品を装着する作業の効率化に関する。

表面実装コネクタの接続作業における位置決めに関する技術文献としては、特許文献１などがある。特許文献１は、基板用の表面実装型コネクタに関し、実装時の接続作業を容易化することで生産性の向上を図ることを目的とする発明を開示する。
特開平４−１６７３７９号公報

近時、プリント基板やそれを備えた電子機器の技術分野においては、いっそう小型化の要求が強まる一方で、速い商品開発サイクルに対応するため外形を従来装置と同じにしながら内部部品を追加することが求められることがある。

そのような際に有効となるのが、電子機器内部のプリント基板に表面実装型コネクタを設置し、そのコネクタに種々の機能を備える小型部品を装着させ、多種多様化する要求に対応するという手法である。ところが、小型部品を装着させる製造工程においては、コネクタ周りにスペースが必要であり、コネクタレイアウト位置の制限、装置内部の空間確保などのスペース上の制限から、効率良く作業することが困難であった。

そこで本発明は、上記実情に鑑みて、表面実装型コネクタを有するプリント基板に小型部品を装着する作業を効率化することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明は、小型部品を装着するための表面実装型コネクタを有するプリント基板であって、前記コネクタに前記小型部品を差し込むための差し込み口の高さに合わせて、前記差し込み口の前部に絶縁体を設置したことを特徴とする。

本発明によれば、表面実装型コネクタを有するプリント基板に小型部品を装着する作業を効率化することが可能となる。

以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。

図１ないし３に、本実施形態に係るプリント基板１００の外観斜視図を示す。図１は全体図、図２は本実施形態の表面実装の途中を示す図、図３は表面実装後の全体を示す図である。図示のように、プリント基板１００は、ＦＰＣ（フレキシブルプリント基板）１０４を表面実装するためのコネクタ１０１を基板上に有する。

コネクタ１０１は、Ｌアングルのコネクタであり、ＦＰＣ１０４を差し込むための差し込み口がプリント基板１００の基板面より浮いている。コネクタ１０１は、図示しない補強金具や電気信号を通すためのコンタクト部の他、ソケットハウジングを備え、ソケットハウジングは、図１に示すように、スライダーハウジング１０２とＦＰＣ１０４を差し込むための開口部を形成している。

スライダーハウジング１０２は、図２に示すように、コネクタ１０１のソケットハウジングの開口部に挿入され、コネクタ１０１の下部とでＦＰＣ１０４を挟むように固定する差し込み口を形成する。したがって、スライダーハウジング１０２は、ＦＰＣ１０４をコネクタ１０１に固定するための固定部材として機能する。

図４、図５に、本実施形態の横断面図を示す。図４は、ＦＰＣ１０４が差し込まれていないオープン時を示し、図５は、コネクタ１０１にスライダーハウジング１０２を装着したクローズ時を示す。スライダーハウジング１０２とコネクタ１０１の開口部下部とによってできた隙間（図中、一点鎖線で示すライン）にＦＰＣ１０４が差し込まれ、スライダーハウジング１０２とコネクタ１０１の開口部下部とによりＦＰＣ１０４を締め付けて固定する。

ＦＰＣ１０４は、厚みに対する幅、長さの比が大きいことに起因する柔軟性があり、また、厚み自体が薄い、フィルム状の小型部品である。そのため、ＦＰＣ１０４を表面実装する作業は困難である。

上記のようにＬアングルのコネクタにＦＰＣ１０４を差す場合、差し込み口が基板面よりも浮いており、ＦＰＣ１０４を基板１００から浮かせてコネクタ１０１に挿入しなければならないために、作業者の指が基板上の電機部品にあたらないようコネクタ周囲に十分なスペースを設ける必要がある。上方に開口するコネクタを使用することも考えられるが、コスト面で高くなるという問題点がある。

そこで本実施形態においては、絶縁体１０３をＦＰＣ１０４の差し込み口の前部に、差し込み口の高さに合わせて設置する（図４，図５参照）。この場合、作業者は、絶縁体１０３にＦＰＣ１０４を押し当てながら、ＦＰＣ１０４をコネクタ１０１の差し込み口に挿入することにより、ＦＰＣ１０４の装着作業が効率化する。なお、絶縁体１０３としては、例えば、マイラー（登録商標）シートを用いることができる。

絶縁体１０３を設置した本実施形態によれば、プリント基板１００にＦＰＣ１０４を装着する作業を効率化することができ、コネクタ１０１周りに必要であったスペースを削減することができる。

その結果、コネクタレイアウト位置の制限、プリント基板１００を使用した電子機器内部の空間確保など、スペース上の制限を解決することができ、装置全体の小型化に貢献する。また、装置の小型化のみならず、従来装置と同じ外形を確保する設計においては、作業性を損なわずに本実施形態のプリント基板を備える電子機器の製造が可能になる。これらの効果は、小型製品を設計している分野で、同等の効果が期待できる。

以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。

図６に、上記実施形態の変形実施形態を示す。図示のように、本変形実施形態は、絶縁体１０３が、差し込み口からコネクタ１０１の奥部に向かう方向（図６中、一点差線を用いて示すライン）に合わせて、傾斜を有する。

差し込み口の高さに絶縁体１０３の高さを合わせた上記実施形態においては、Ｌアングルのコネクタを前提としているため、差し込み口からコネクタ１０１の奥部に向かうラインと基板面が平行となっていたが、本変形実施形態は、平行となっていない場合であっても、上記実施形態における装着作業の効率化という効果が得られる。

また、上記実施形態においては、表面実装型コネクタを用いてプリント基板に装着する小型部品として、フレキシブルプリント基板を用いたが、これに限定されない。フラットケーブルであればよく、フレキシブルプリント基板の他に、フレキシブルフラットケーブル（ＦＦＣ）や、メンブレンケーブルを用いても、上記実施形態と同等の効果が得られる。

本発明による実施形態に係るプリント基板の外観斜視図（その１）である。 本発明による実施形態に係るプリント基板の外観斜視図（その２）である。 本発明による実施形態に係るプリント基板の外観斜視図（その３）である。 本発明による実施形態に係るプリント基板要部の横断面図（その１）である。 本発明による実施形態に係るプリント基板要部の横断面図（その２）である。 本発明による他の実施形態に係るプリント基板要部の横断面図である。

符号の説明

１００ プリント基板
１０１ コネクタ（ソケットハウジング）
１０２ スライダーハウジング
１０３ 絶縁体
１０４ ＦＰＣ（フレキシブルプリント基板）

Claims (5)

1. 小型部品を装着するための表面実装型コネクタを有するプリント基板であって、
   前記コネクタに前記小型部品を差し込むための差し込み口の高さに合わせて、前記差し込み口の前部に絶縁体を設置したことを特徴とする、プリント基板。
2. 前記小型部品がフラットケーブルであることを特徴とする、請求項１記載のプリント基板。
3. 前記フラットケーブルがフレキシブルプリント基板又はフレキシブルフラットケーブル又はメンブレンケーブルであることを特徴とする、請求項２記載のプリント基板。
4. 前記絶縁体は、前記差し込み口から奥部に向かう方向に合わせて、傾斜を有することを特徴とする、請求項１から３のいずれか１項記載のプリント基板。
5. 請求項１から４のいずれか１項記載のプリント基板を備えることを特徴とする、電子機器。

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