JP2010078848A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】現像カートリッジ41は、現像ローラ13が感光ドラム11に接触する接触位置と現像ローラ13が感光ドラム11から離間する離間位置とに移動可能である。クリーニングローラ71は、搬送ベルト18に接触する接触位置と搬送ベルト18から離間する離間位置とに移動可能である。1対の直動カム111が配置され、各直動カム111は、前後方向に沿って直線移動することによって、現像カートリッジ41に設けられた第1突起62、および、クリーニングローラ71に対する相対位置が固定された第2突起69に係合して、現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71のそれぞれを接触位置と離間位置との間で移動させる。
【選択図】図10
Description
特許文献1のカラー画像形成装置では、静電潜像が形成される4つの感光ドラムが水平方向に並ぶように配置されている。また、このカラー画像形成装置は、対応する感光ドラムに対して上から対向する現像ローラをそれぞれ備えた4つの現像ユニットと、4つの感光ドラムの下方に配置されて用紙を水平方向に沿って搬送する無端状の用紙搬送ベルトとを備えている。
また、このカラー画像形成装置は、用紙搬送ベルトに付着した残留トナーを除去するためのクリーニング部を備えている。クリーニング部は、用紙搬送ベルトに接触するように配置された掻き取りブレードと、クリーニングボックスとを含んでおり、用紙搬送ベルトの残留トナーは、掻き取りブレードによって掻き取られた後に、クリーニングボックスに回収される。
そこで、本発明の目的は、現像器およびクリーニング部材のそれぞれが移動する構成において、部品点数の低減を図ることができる画像形成装置を提供することにある。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記感光体を保持する保持部材を備え、各前記現像器は、前記保持部材に対して着脱可能に装着され、前記保持部材には、前記現像器の移動方向に沿って延び、前記現像器が前記保持部材に対して着脱されるときに、前記現像器から前記軸方向外側へ突出した前記第1突出部の端部をガイドする第1溝が形成されており、前記現像器が前記保持部材に装着されたとき、前記第1溝に前記第1突出部が受け入れられることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記保持部材は、前記装置本体に対して一体的に設けられていることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3ないし5のいずれかに記載の発明において、前記クリーニング部材を支持し、前記第2突出部が設けられた支持部材を備え、前記支持部材は、前記クリーニング部材および前記第2突出部において、前記保持部材によって、前記クリーニング部材の移動方向に沿ってスライド自在に支持されていることを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記支持部材には、前記第1溝と平行に延び、前記容器が前記支持部材に対して着脱されるときに、前記容器から前記軸方向外側へ突出した凸部をガイドする第2溝が形成されていることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、請求項7ないし9のいずれかに記載の発明において、水平面に対して上向きに傾斜した傾斜方向に沿って延び、前記クリーニング部材が前記搬送部材から除去した現像剤を、前記容器の上方部へ向けて前記傾斜方向に沿って搬送する第1搬送部材を備えていることを特徴としている。
また、請求項14に記載の発明は、請求項1ないし13のいずれかに記載の発明において、複数の前記感光体と接触位置にある前記クリーニング部材とは、前記搬送部材の同一面に対して接触することを特徴としている。
そして、現像剤担持体を備え、搬送方向に沿って並ぶように複数設けられた現像器は、接触位置と離間位置とに移動可能である。現像器は、接触位置では、現像剤担持体が感光体に接触して現像剤を供給することにより、感光体の静電潜像を可視像化することができ、離間位置では、現像剤担持体が感光体から離間することにより、感光体への現像剤の供給を停止することができる。
ここで、各現像器には、現像剤担持体の軸方向(以下では、単に「軸方向」ということがある。)における両外側へ突出する第1突出部が設けられている。また、画像形成装置には、クリーニング部材に対する相対位置が固定され、軸方向両外側へ突出する第2突出部が備えられている。
つまり、直動部材だけで現像器およびクリーニング部材の両方を移動させることができるので、この画像形成装置のように現像器およびクリーニング部材のそれぞれが移動する構成において、部品点数の低減を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、各現像器は、感光体を保持する保持部材に対して着脱可能である。保持部材には、現像器が保持部材に対して着脱されるときに、現像器から軸方向外側へ突出した第1突出部の端部をガイドする第1溝が形成されている。そのため、現像器を接触位置と離間位置との間で移動させるために直動部材に係合される第1突出部は、現像器が保持部材に対して円滑に着脱されるように第1溝にガイドされる役割も兼ねる。
請求項4に記載の発明によれば、保持部材は、装置本体に対してスライド可能であるので、保持部材をスライドさせることによって、保持部材に装着された複数の現像器をまとめて装置本体外に引き出して交換することができ、使い勝手がよい。
請求項6に記載の発明によれば、画像形成装置には、クリーニング部材を支持し、第2突出部が設けられた支持部材が備えられているので、クリーニング部材に対する第2突出部の相対位置を確実に固定することができる。
請求項8に記載の発明によれば、支持部材には、容器が支持部材に対して着脱されるときに、容器から軸方向外側へ突出した凸部をガイドする第2溝が形成されている。凸部が第2溝にガイドされることによって、容器は、支持部材に対して円滑に着脱される。ここで、第2溝は、現像器が保持部材に対して着脱されるときに現像器の第1突出部をガイドする第1溝と平行に延びているので、容器を支持部材に着脱し、かつ、容器を支持する現像器を保持部材に対して着脱するときに、容器および現像器を同じ方向に動かすことができるので、容器および現像器を円滑に着脱することができる。
請求項12に記載の発明によれば、各直動部材に第1載置部、第2載置部、第3載置部および第4載置部を設けるだけの簡易な構成によって、第1載置部に第1突出部が載置されることで現像器を離間位置に位置決めでき、第2載置部に第1突出部が載置されることで現像器を接触位置に位置決めでき、第3載置部に第2突出部が載置されることでクリーニング部材を離間位置に位置決めでき、第4載置部に第2突出部が載置されることでクリーニング部材を接触位置に位置決めできる。
直動部材が第1位置にあるときには、第1突出部が第2載置部に載置されて第2突出部が第3載置部に載置されることにより、現像器が接触位置に配置されてクリーニング部材が離間位置に配置される。これにより、感光体の静電潜像を可視像化して現像剤像を形成し、搬送部材に搬送される記録媒体に現像剤像を転写して画像形成を行うことができる。ここで、クリーニング部材が離間位置に配置されて搬送部材から離間しているので、クリーニング部材が搬送部材による記録媒体の搬送を妨げることはない。
請求項14に記載の発明によれば、複数の感光体と接触位置にあるクリーニング部材とは、搬送部材の同一面に対して接触するので、装置本体において複数の感光体とクリーニング部材とを搬送部材の同一面側に集約して配置することができるので、装置本体のスペースを有効利用でき、画像形成装置の小型化を図ることができる。また、複数の感光体とクリーニング部材とに接触される搬送部材の同一面を平坦にすることができるので、搬送部材は、この平坦な同一面において、記録媒体を円滑に搬送することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの左側断面図である。
なお、以下の説明において、プリンタ1における前後方向、上下方向(高さ方向)、および、左右方向(幅方向)は、各図に示す方向矢印に沿うものとする。また、略水平方向には、前後方向および左右方向が含まれ、略垂直方向には、上下方向が含まれる。
本体ケーシング2は、中空の略直方体形状である。詳しくは、幅方向から見たときの本体ケーシング2の輪郭は、略垂直方向に沿って延びる前壁3および後壁4と、略水平方向に沿って延びる上壁(天壁)5および下壁(底壁)6と、前壁3の上端から斜め後側上方へ延びて上壁5の前端に接続される傾斜壁7とによって区画されている。なお、上壁5の上側には、後述する画像読取ユニット25の押えカバー28が配置されている。
本体ケーシング2の内部空間は、区画壁8によって、下側の第1空間9と上側の第2空間10とに区画されている。詳しくは、第1空間9は、左側断面視で略L字状であり、第2空間10は、第1空間9の後側上端領域9Aの前側に位置している。区画壁8において上方ヘ延びて上壁5に接続される部分には、第1空間9(詳しくは後側上端領域9A)と第2空間10とを連通させる貫通穴8Aが形成されている。
各感光ドラム11は、その表面が帯電器12によって一様に帯電された後、第1空間9の上部に設けられたスキャナユニット15から出射されたレーザビームBによって露光される。これにより、各感光ドラム11の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。静電潜像は、各感光ドラム11に対応する現像ローラ13に担持される現像剤の一例としてのトナーによって可視像化され、各感光ドラム11の表面上には、対応する色のトナー像が形成される。
レジストローラ19から搬送ベルト18に搬送された用紙Pは、搬送ベルト18によって、各感光ドラム11と対応する転写ローラ20との間を順に通過するように、後側へ搬送される。これにより、各感光ドラム11の表面上のトナー像は、転写ローラ20に印加されたバイアスによって、搬送ベルト18に搬送されてきた用紙P上に転写され、順次重ね合わされる。この結果、用紙Pには、4色分のトナー像が重ねて転写されることで、カラー画像が形成される。
カラー画像が形成された用紙Pは、第1空間9において、搬送ベルト18によって、後側の定着部21に搬送される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着部21で熱定着される。その後、用紙Pは、第1空間9において、定着部21と区画壁8の貫通穴8Aとの間に配置された各種ローラ22によって搬送される。これにより、用紙Pは、後側から前側に方向を変えながら第1空間9の後側上端領域9Aまで上昇した後に、区画壁8の貫通穴8Aを介して、第2空間10へ前向きに排出される。
画像読取ユニット25は、上面が露出されるように上壁5に埋設されてCCDセンサ26が内装された原稿台27と、原稿台27によって揺動自在に支持される押えカバー28とを備えている。原稿台27の上面は、ガラス面29とされる。押えカバー28は、その後端部に揺動軸を有しており、ガラス面29を前側上方へ露出させる開位置(図示せず)と、ガラス面29を上から覆う閉位置(図1参照)との間で揺動自在である。
2.用紙搬送ユニットおよびプロセスユニット
ここでは、プリンタ1に備えられる用紙搬送ユニット30およびプロセスユニット31について説明する。用紙搬送ユニット30は、用紙Pを搬送するためのものであり、プロセスユニット31は、用紙Pに画像を形成するためのものである。
(1)用紙搬送ユニット
用紙搬送ユニット30は、第1空間9において、給紙カセット16の上側かつ4つの感光ドラム11の下側に配置されている。第1空間9では、用紙搬送ユニット30の前側に、上述したレジストローラ19が配置され、用紙搬送ユニット30の後側に、上述した定着部21が配置されている。
駆動ローラ32および従動ローラ33は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。駆動ローラ32は、従動ローラ33よりも後側に位置している。
画像形成時において、駆動ローラ32は、本体ケーシング2に設けられるモータ(図示せず)が発生する駆動力が伝達されることによって、回転する。これに伴い、搬送ベルト18が、左側面視で反時計回りの方向に周回移動するとともに、従動ローラ33が従動される。これにより、搬送ベルト18では、上側部分18Aが、略水平方向に沿って、前側から後側へ移動する。また、搬送ベルト18の内側領域18Bにおいて上側部分18Aに対して下側(内側)から接触している転写ローラ20および補助ローラ34は、上側部分18Aの移動に伴って、左側面視で反時計回りの方向に回転する。
(2)プロセスユニット
図2は、図1において、プロセスユニットが本体ケーシングに対して着脱される第1の状態を示している。図3は、図1において、プロセスユニットが本体ケーシングに対して着脱される第2の状態を示している。
プロセスユニット31は、保持部材の一例としてのプロセスフレーム40と、現像器の一例としての4つの現像カートリッジ41と、クリーニングユニット42とを備えている。
(2−1)プロセスフレーム
図3に示すように、プロセスフレーム40は、前後方向に長手で上面および下面が開放された中空のボックス形状である。プロセスフレーム40は、幅方向において間隔を隔てて対向配置された1対の側板43と、各側板43の前端間に架設された前板44と、各側板43の後端間に架設された後板45とを一体的に備えている。なお、図3では、右側の側板43が図示されているものの、左側の側板43は図示されていない。
なお、1つの感光ドラム11と、この感光ドラム11に対応する帯電器12およびドラムクリーナ14とがユニット化されてドラムユニット46を構成し(ドラムユニット46は全部で4つ存在することになる。)、各ドラムユニット46がプロセスフレーム40に対して着脱可能であってもよい。
各第1ガイド溝47は、対応する感光ドラム11の前上側の位置を始点として、側板43の上端縁まで上向き(詳しくはやや斜め前側上方)に直線的に延びている。幅方向から見て、第1ガイド溝47の溝幅は、上下方向におけるほとんどの領域において一定であるが、側板43の上端縁の近傍では、側板43の上端縁に近付くに従って広くなっている。第1ガイド溝47の下端は、幅方向から見て略U字状に丸められている。なお、以下では、やや斜め前側上方へ向かう方向を、第1ガイド溝47の延びる方向ということがある。
また、各側板43において、最も前側の第1ガイド溝47に対して所定距離だけ前側の位置には、側板43を幅方向に貫通する2つのガイド穴49が形成されている。各側板43において、2つのガイド穴49は、第1ガイド溝47の延びる方向に沿って並んでおり、この方向において長手である。2つのガイド穴49のうち、上側のガイド穴49を上ガイド穴49Aといい、下側のガイド穴49を下ガイド穴49Bという。
(2−2)現像カートリッジ
4つの現像カートリッジ41は、図1では、前後方向に沿って並列配置された状態で、プロセスフレーム40に装着されている。ここで、4つの現像カートリッジ41を、上述したトナー像の色に応じて、現像カートリッジ41K(ブラック)、現像カートリッジ41C(シアン)、現像カートリッジ41M(マゼンタ)、現像カートリッジ41Y(イエロー)と区別する。現像カートリッジ41Kが感光ドラム11Kに対応し、現像カートリッジ41Cが感光ドラム11Cに対応し、現像カートリッジ41Mが感光ドラム11Mに対応し、現像カートリッジ41Yが感光ドラム11Yに対応している。
各現像カートリッジ41は、プロセスフレーム40に対して着脱可能に装着される。また、上述したようにプロセスユニット31が本体ケーシング2に対して着脱可能であることから、プロセスユニット31のプロセスフレーム40に対して着脱可能に装着される各現像カートリッジ41は、本体ケーシング2に対して着脱可能に装着される。なお、プロセスフレーム40(本体ケーシング2)に対する現像カートリッジ41の着脱については、以降で詳説する。
以下では、現像カートリッジ41の説明に際し、主として図3の現像カートリッジ41Yを参照する。
現像ケーシング52は、幅方向に長手で中空のボックス形状である。ただし、現像ケーシング52の幅方向寸法は、プロセスフレーム40の左右の側板43の幅方向における間隔よりも小さい。現像ケーシング52において、上面は、略水平方向に沿って平坦であり、前面および後面は、第1ガイド溝47の延びる方向にほぼ沿って傾斜している。
トナー収容室54には、アジテータ58が設けられている。アジテータ58は、現像ケーシング52の幅方向における側壁によって回転自在に支持されている。
現像ローラ13および供給ローラ59の中心軸は、幅方向に沿って延びている。つまり、現像ローラ13および供給ローラ59の軸方向は、幅方向である。現像ローラ13および供給ローラ59は、それぞれ、現像ケーシング52の幅方向における両側壁間に架設されており、これらの両側壁によって回転自在に支持されている。
現像ローラ13は、供給ローラ59に対して斜め後側下方から接触するように配置されている。現像ローラ13の下側外周面は、現像ケーシング52の下端部の開口部57を介して、下側へ露出されている。現像ローラ13には、バイアスが印加される。
図4は、現像カートリッジとクリーニングユニットの廃トナーボックスとを左前側から見た斜視図である。
現像ケーシング52の左右の側面のそれぞれでは、アジテータ58および供給ローラ59のそれぞれの回転軸の幅方向における端面が露出されおり、また、現像ローラ13の回転軸の幅方向における端部13Aが、幅方向外側へ突出している。端部13Aに関連して、現像ケーシング52の左右の側面のそれぞれには、幅方向外側へ突出する円筒状のボス61が一体的に設けられている。端部13Aは、対応するボス61内に配置されており、これによって、端部13Aにおいて幅方向端面以外の部分がボス61によって被覆されている。
出力部(図示せず)は、ギヤであり、現像ケーシング52内において、現像ローラ13、供給ローラ59およびアジテータ58(図3参照)のそれぞれに設けられたギヤ(図示せず)に噛合することによって、現像ローラ13、供給ローラ59およびアジテータ58のそれぞれに連結されている。
現像カートリッジ41が本体ケーシング2(図1参照)に装着された状態において、画像形成時には、カップリング部材63は、本体ケーシング2に設けられるモータ(図示せず)が発生する駆動力が入力部63Aから入力されることによって回転する。カップリング部材63が回転することによって、カップリング部材63の出力部(図示せず)に連結された現像ローラ13、供給ローラ59およびアジテータ58が回転する。
(2−3)クリーニングユニット
図5は、図3のA−A矢視図である。図6は、図3のB−B矢視図である。
クリーニングユニット42は、支持部材の一例としてのクリーニングフレーム70と、クリーニングフレーム70に支持されるクリーニング部材の一例としてのクリーニングローラ71と、クリーニングフレーム70に対して着脱可能に装着される廃トナーボックス72とを備えている。
(2−3−1)クリーニングフレームおよびクリーニングローラ
クリーニングフレーム70は、幅方向に長手で、前面、後面、上面および下面が開放された中空のボックス形状である。ただし、クリーニングフレーム70の幅方向寸法は、プロセスフレーム40の左右の側板43の幅方向における間隔よりも小さい。クリーニングフレーム70は、上述した第1ガイド溝47の延びる方向に沿うように、垂直方向に対して前側へやや傾いている。
クリーニングローラ71は、左右の側壁73の後側下端部によって回転自在に支持されている。詳しくは、クリーニングローラ71の中心軸71Aの左端部が、左側の側壁73の後側下端部によって回転自在に支持され、中心軸71Aの右端部が、右側の側壁73の後側下端部によって回転自在に支持されている。この状態において、幅方向から見ると、クリーニングローラ71の前上側に、第2ガイド溝74の下端部が位置している。クリーニングローラ71の下側外周面は、クリーニングフレーム70において開放された下面から下方へ露出されている。中心軸71Aの幅方向両端部は、クリーニングフレーム70の対応する側壁73から幅方向外側へ突出している。
詳しくは、クリーニングフレーム70は、プロセスフレーム40内に収容されている。この状態で、クリーニングフレーム70において、左側の第2突起69がプロセスフレーム40の左側の側板43の上ガイド穴49Aに右側から遊嵌され、右側の第2突起69が右側の側板43の上ガイド穴49Aに左側から遊嵌されている。そして、クリーニングフレーム70において、クリーニングローラ71の中心軸71Aの左端部が、左側の側板43の下ガイド穴49Bに右側から遊嵌され、中心軸71Aの右端部が右側の側板43の下ガイド穴49Bに左側から遊嵌されている。ここで、上述したように、各ガイド穴49(上ガイド穴49Aおよび下ガイド穴49B)は、第1ガイド溝47(第2ガイド溝74)の延びる方向において長手である。これにより、第2突起69およびクリーニングローラ71の中心軸71Aは、対応するガイド穴49に遊嵌された状態で、ガイド穴49の長手方向に沿ってスライド自在である。
ここで、各第2突起69は、対応する上ガイド穴49Aに遊嵌された状態において、プロセスフレーム40の対応する側板43から幅方向外側へ突出している(後述する図8ないし図10参照)。
(2−3−2)廃トナーボックス
廃トナーボックス72は、図4に示すように、現像カートリッジ41の現像ケーシング52よりやや幅広で下面が開放された中空のボックス形状である。ただし、廃トナーボックス72の幅方向寸法は、クリーニングフレーム70の左右の側壁73(図3参照)の幅方向における間隔よりも小さい。
廃トナーボックス72の内部において、上下方向中央より下側の位置には、略水平方向に延びる第1仕切板75が設けられている。第1仕切板75には、その前後方向略中央から下方へ延びる第2仕切板76が一体的に設けられている。第1仕切板75によって、廃トナーボックス72の内部空間は、上側の廃トナー収容室77と、下側の空間とに区画され、この下側の空間は、第2仕切板76によって、後側の第1回収室78と、前側の第2回収室79とに区画されている。上述した廃トナーボックス72の下面において開放された部分は、第1回収室78にのみ連通している。第2仕切板76には、第2仕切板76を前後方向に貫通する連通穴80が形成されており、第1回収室78と第2回収室79とは、連通穴80を介して互いに連通している。
廃トナーボックス72の前面には、流出口81と流入口82とをつなぐ連結パイプ83が一体的に設けられている(図4も参照)。
回収ローラ84は、第1回収室78に配置されている。回収ローラ84は、幅方向に長手であり、その中心軸84Aは、幅方向に延びている。
1次オーガ86は、第2回収室79に配置されており、第2仕切板76の連通穴80に前側から臨んでいる。1次オーガ86は、図5に示すように、幅方向に延びて廃トナーボックス72の幅方向両側壁89に回転自在に支持される軸と、その軸の表面に形成される螺旋状の翼とを備えており、全体として略水平方向に沿って延びている。
2次オーガ87の翼において、左端部(下端部)は、廃トナーボックス72の前面の流出口81に前側から臨んでおり、右端部(上端部)は、流入口82に前側から臨んでいる(図3も参照)。この状態において、2次オーガ87の軸の左端部は、連結パイプ83の左端部から左側に露出されており、2次オーガ87の軸の左端部には、ギヤ87Aが固定されている。また、2次オーガ87の軸の右端部は、連結パイプ83の右端部から右側に露出されており、2次オーガ87の軸の右端部には、ギヤ87Bが固定されている。
3次オーガ88の翼の右端部は、流入口82に後側から臨んでいる(図3も参照)。3次オーガ88の軸の右端部には、ギヤ88Aが固定されている。ギヤ88Aは、廃トナーボックス72の右側の側壁89における中空部分の後側上端部に配置され、ギヤ88Aの前側部分は、右側の側壁89の外部(詳しくは前方)へ露出されている(図6参照)。
ここで、図4に示すように、廃トナーボックス72の左右の側面(側壁89)のそれぞれでは、1次オーガ86および3次オーガ88のそれぞれの軸の幅方向における端面が露出されている。また、上述したように、回収ローラ84の中心軸84Aの幅方向における端部が、廃トナーボックス72の対応する側壁89から幅方向外側へ突出している(図5および図6も参照)。
出力部(図示せず)は、ギヤである。出力部(図示せず)は、廃トナーボックス72の左側の側壁89の中空部分(図5参照)において、回収ローラ84(図3参照)の左端部に設けられたギヤ(図示せず)および1次オーガ86のギヤ86A(図5も参照)に噛合している。これにより、カップリング部材91は、出力部(図示せず)において、回収ローラ84および1次オーガ86(図3参照)のそれぞれに連結されている。
図7に示すように、各突出部89Aの幅方向における内側面には、穴の一例として幅方向外側へ窪む2つのガイド凹部94が上下に並んで形成されている。換言すれば、廃トナーボックス72の上部および下部のそれぞれには、幅方向に間隔を隔てて1対のガイド凹部94が形成されている。
ここで、4つの現像カートリッジ41(図1参照)のうち、最も前側にある現像カートリッジ41Kの現像ケーシング52の左右の各側面の前端部には、他の現像カートリッジ41と異なり、突起の一例として上下に並んで幅方向外側へ突出する2つのガイド突起95が一体的に設けられている。換言すれば、幅方向両外側へ突出する1対のガイド突起95が、現像カートリッジ41Kの現像ケーシング52の上部と下部とにそれぞれ設けられている。ガイド突起95は、現像ケーシング52によって回転自在に支持されるローラである。
図7(b)では、図7(a)の場合に比べて、ガイド突起95がガイド凹部94の上下方向略中央にある途中位置まで廃トナーボックス72が現像カートリッジ41Kに対して相対的に上昇した状態が示されている。このとき、廃トナーボックス72の上面は、現像カートリッジ41Kの現像ケーシング52の上面とほぼ面一になっている。
このように現像カートリッジ41Kと廃トナーボックス72とがユニット化された状態において、図4に示すように、現像カートリッジ41Kの左側のキャップ64と、廃トナーボックス72の左側のキャップ92とは、幅方向において同じ位置にある。また、現像カートリッジ41Kの右側のキャップ64と、廃トナーボックス72の右側のキャップ92とは、幅方向において同じ位置にある。
(2−4)プロセスフレームに対する現像カートリッジおよび廃トナーボックスの着脱
次に、プロセスフレーム40に対する現像カートリッジ41および廃トナーボックス72の着脱について説明する。
プロセスフレーム40に現像カートリッジ41を装着する場合、現像カートリッジ41のハンドル66を起立させて掴む。次いで、プロセスフレーム40が本体ケーシング2から引き出されて略水平方向に沿った姿勢をとっている状態で、現像カートリッジ41を移動させてプロセスフレーム40の上方に配置する。
さらに現像カートリッジ41を挿入すると、カップリング部材63の入力部63Aおよび各第1突起62の幅方向外側端部(図4参照)が、この順番で、対応する第1ガイド溝47に受け入れられてガイドされる。このとき、各第1突起62の幅方向外側端部(図4参照)は、第1ガイド溝47において側板43を幅方向に貫通した切欠き部48を介して、プロセスフレーム40よりも幅方向外側へ突出している(後述する図8ないし図10も参照)。
この際、現像カートリッジ41では、各第1突起62の幅方向外側端部、カップリング部材63の入力部63A、および、現像ローラ13の左右の端部13A(図4参照)が、対応する第1ガイド溝47にガイドされる。これにより、現像カートリッジ41は、第1ガイド溝47の延びる方向に沿って、やや斜め前側上方へ移動する。
次に、プロセスフレーム40に対する、ユニット化された現像カートリッジ41Kおよび廃トナーボックス72の着脱について説明する。ここで、現像カートリッジ41Kおよび廃トナーボックス72のユニットを、現像ユニット96という。
これにより、現像ユニット96において、現像カートリッジ41Kでは、現像ローラ13の回転軸の左右の端部13A(図4参照)のそれぞれが、ボス61(図4参照)に被覆された状態で、対応する第1ガイド溝47に受け入れられる。また、現像ユニット96において、廃トナーボックス72は、クリーニングフレーム70内に上から挿入され、廃トナーボックス72では、回収ローラ84の中心軸84Aの幅方向両端部(図4参照)のそれぞれが、ボス90(図4参照)に被覆された状態で、クリーニングフレーム70において対応する第2ガイド溝74に受け入れられる。
この際、現像カートリッジ41Kでは、各第1突起62の幅方向外側端部、カップリング部材63の入力部63A、および、現像ローラ13の左右の端部13A(図4参照)が、対応する第1ガイド溝47にガイドされる。これにより、現像カートリッジ41Kは、第1ガイド溝47の延びる方向に沿って、やや斜め前側上方へ移動する。また、回収ローラ84の中心軸84A(図4参照)の幅方向両端部がクリーニングフレーム70において対応する第2ガイド溝74にガイドされる。これにより、廃トナーボックス72は、第1ガイド溝47と平行な第2ガイド溝74の延びる方向に沿って、やや斜め前側上方へ移動する。つまり、現像ユニット96全体が、第1ガイド溝47および第2ガイド溝74の延びる方向に沿って、やや斜め前側上方へ移動する。
(2−5)本体ケーシングに対するプロセスユニットの着脱
次に、本体ケーシング2に対するプロセスユニット31の着脱について説明する。
そして、本体ケーシング2の前壁3には、着脱されるプロセスユニット31を通過させる着脱口98が形成されている。着脱口98は、収容空間97に対して前側から連通している。前壁3には、カバー99が設けられている。カバー99は、着脱口98の下端を中心として、起立して着脱口98を前側から塞ぐ位置(図1参照)と、前側へ傾倒して着脱口98を前側へ開放する位置(図2および図3参照)とに間で揺動自在である。
ここで、プロセスユニット31を挿入する際において現像カートリッジ41のハンドル66が起立していた場合には(図3の現像カートリッジ41Yを参照)、プロセスユニット31が着脱口98を通過する際に、ハンドル66が、本体ケーシング2の前壁3において着脱口98を上から縁取る部分に前から接触して前側へ傾倒する。これにより、各現像カートリッジ41において、ハンドル66は、最終的に、現像ケーシング52の上面に沿う(図3の現像カートリッジ41CおよびMを参照)。
そして、プロセスユニット31が収容空間97内に完全に収容されるまでプロセスユニット31を挿入すると、プロセスユニット31は、上述した収容空間97のガイドレール(図示せず)から外れて、図1に示すように少し下降する。その後、カバー99を起立させて着脱口98を前側から塞ぐと、本体ケーシング2に対するプロセスユニット31の装着が完了する。
本体ケーシング2にプロセスユニット31が装着された状態では、各感光ドラム11が、搬送ベルト18の上側部分18Aに対して上から接触し、上側部分18Aを挟んで、対応する転写ローラ20に対して上から対向している。また、クリーニングローラ71が、搬送ベルト18の上側部分18Aに対して上から対向し、上側部分18Aを挟んで、補助ローラ34に対して上から対向している。
詳しくは、プロセスユニット31を、各感光ドラム11が搬送ベルト18に接触した状態(図1参照)から一旦少し上昇させることによって上述した収容空間97のガイドレール(図示せず)に係合させる(図2参照)。その後、プロセスユニット31を、間隔を隔てて搬送ベルト18に上から臨んだ姿勢で、ガイドレール(図示せず)にガイドさせながら、略水平方向に沿って前側へ引き出す。そして、プロセスユニット31が着脱口98より前側まで移動すると(図3参照)、本体ケーシング2に対するプロセスユニット31の離脱が完了する。
ここで、プロセスユニット31において、プロセスフレーム40は、本体ケーシング2から完全に分離できなくてもよい(取り外せなくてもよい)。詳しくは、プロセスフレーム40は、上述した収容空間97のガイドレール(図示せず)によって、本体ケーシング2に対して前後方向にスライド可能に支持されている。プロセスフレーム40は、収容空間97に収容された収容位置(図1参照)と、着脱口98を介して収容空間97から前側に引き出された引出位置(図3参照)との間でスライドする。
3.接離機構
図8は、カラー画像形成を行う場合におけるプロセスユニット周辺の左側面図である。図9は、モノクロ画像形成を行う場合におけるプロセスユニット周辺の左側面図である。図10は、ベルトクリーニングを行う場合におけるプロセスユニット周辺の左側面図である。
このプリンタ1は、接離機構110(図8ないし図10参照)を備えている。
接離機構110に関連して、このプリンタ1には、画像形成に関し、上述したように4色分のトナー像を用紙P(図1参照)に重ねて転写してカラー画像を形成するカラーモードと、ブラックのトナー像だけを用紙Pに転写してモノクロ画像を形成するモノクロモードとがある。
モノクロモードの画像形成(モノクロ画像形成)の場合には、図9に示すように、感光ドラム11Kに現像ローラ13が接触している一方で、他の感光ドラム11には現像ローラ13が接触していない。そのため、モノクロ画像形成では、感光ドラム11Kのみに対して、対応する現像ローラ13からブラックのトナーが供給されることによって、プロセスユニット31においてブラックのトナー像のみが形成される。
また、このプリンタ1では、搬送ベルト18のクリーニング(ベルトクリーニング)を実行することができる。ベルトクリーニングとは、搬送ベルト18の外側表面(感光ドラム11に接触する面)に付着したトナー(廃トナー)を除去することである。ベルトクリーニングを実行する場合には、図10に示すように、クリーニングローラ71が搬送ベルト18の上側部分18Aの上面(搬送ベルト18の外側表面)に接触している。これと同時に、現像ローラ13のトナーが感光ドラム11を経由して搬送ベルト18に付着しないように、すべての現像ローラ13が、対応する感光ドラム11から上方へ離間している。
そして、以下では、搬送ベルト18に接触しているときにおけるクリーニングローラ71の位置を接触位置とする(図10参照)。クリーニングローラ71が接触位置にある場合には、クリーニングローラ71の中心軸71Aがプロセスフレーム40において対応する下ガイド穴49Bの下端に位置し、かつ、クリーニングフレーム70の第2突起69がプロセスフレーム40において対応する上ガイド穴49Aの下端に位置している(図10参照)。
ここで、図10に示すように、接触位置にあるクリーニングローラ71は、搬送ベルト18の上側部分18Aの上面に接触している一方で、上述したように、4つの感光ドラム11も、搬送ベルト18の上側部分18Aの上面に接触している。つまり、これらの感光ドラム11と接触位置にあるクリーニングローラ71とは、搬送ベルト18の同一面(上側部分18Aの上面)に接触している。
ここで、上述したように、現像カートリッジ41がプロセスフレーム40に装着された状態において、各現像カートリッジ41では、現像ローラ13の左右の端部13Aおよび1対の第1突起62(図4ないし図6参照)がプロセスフレーム40の対応する第1ガイド溝47(図3も参照)に受け入れられている。そのため、各現像カートリッジ41は、第1ガイド溝47の延びる方向に沿って、下側の接触位置(図8参照)と上側の離間位置(図10参照)とに移動する。つまり、第1ガイド溝47の延びる方向は、プロセスフレーム40に装着された現像カートリッジ41の移動方向と平行である。
以上を踏まえて、接離機構110について説明する。
図8を参照して、1対の直動カム111は、本体ケーシング2に装着されたプロセスユニット31を幅方向から挟むように、本体ケーシング2の収容空間97に配置されている。そのため、1対の直動カム111は、本体ケーシング2に装着されたプロセスユニット31の現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71の幅方向両外側に配置されている。詳しくは、各直動カム111は、幅方向で対応する側の各第1突起62および第2突起69においてプロセスフレーム40よりも幅方向外側へ突出している部分に対して下側から対向している。
各直動カム111の後端部の下面には、ラックギヤ113が前後方向に亘って形成されている。
各凹部114は、幅方向において直動カム111を貫通しており、幅方向から見て下方へ向かって細くなる略等脚台形状である。
直動カム111の上面において各凹部114を区画する面は、略水平方向に沿って延びて対応する凹部114の最深部を区画する第2載置部および第4載置部の一例としての下側水平面116と、下側水平面116の後端から斜め後側上方ヘ延びて上側水平面115に接続される後側傾斜面117と、下側水平面116の前端から斜め前側上方ヘ延びて上側水平面115に接続される前側傾斜面118とを含んでいる。
凹部114Y、M、Cは、対応する現像カートリッジ41の第1突起62の略下半分がちょうど嵌る程度の等しい大きさである。これに対し、凹部114Kは、前後方向において他の凹部114より大きく、現像カートリッジ41Kの第1突起62の略下半分を、前後に遊びを持って受け入れることができる。
各直動カム111において、5つの凹部114の前後方向における間隔に関し、後側3つの凹部114Y、M、Cの間隔は、プロセスユニット31における前側3つの現像カートリッジ41Y、M、Cの第1突起62の前後方向における間隔とほぼ等しい。
モータ112は、本体ケーシング2に設けられている。モータ112の出力軸に取り付けられたピニオンギヤ119が、直動カム111のラックギヤ113に対して下側から噛合している。
ここで、現像カートリッジ41Kの第1突起62は、凹部114Kに嵌った状態において凹部114Kの前端部にあり、凹部114Kの下側水平面116の前端部に載置されている。
このときの各直動カム111の前後方向における位置をホームポジションという。
1対の直動カム111がホームポジションにあるとき、すべての現像カートリッジ41では、第1突起62が対応する凹部114の下側水平面116に載置されることで、プロセスフレーム40において対応する第1ガイド溝47の切欠き部48の下端に位置している。これにより、現像ローラ13が対応する感光ドラム11に対して上から接触し、すべての現像カートリッジ41は、接触位置に位置決めされている。
また、モータ112側のピニオンギヤ119は、直動カム111のラックギヤ113の前後方向略中央部分に噛合している。
そして、直動カム111がホームポジションにある状態でモータ112を駆動させて、1対の直動カム111を、前側のフロントポジション(図9参照)までスライドさせる。図9に示すように、直動カム111がフロントポジションにあるとき、ピニオンギヤ119は、ラックギヤ113の後端部に噛合している。
直動カム111がフロントポジションに到達したとき、第2突起69は、凹部114Bに後側から隣接する上側水平面115(詳しくは直動カム111がホームポジションにあったときよりも凹部114Bから離れた位置)に引き続き載置されている。
ここで、プロセスフレーム40の幅方向両側では、4つの第1突起62と第2突起69とが、前後方向に沿ってほぼ並んで配置されており、各突起の高さ方向における位置は、ほぼ同じである(厳密には、下側水平面116に載置された現像カートリッジ41Kの第1突起62が、上側水平面115に載置された他の突起より若干低い位置にある。)。
図8を参照して、直動カム111のホームポジションからリアポジションへのスライド途中において、後側3つの凹部114Y、M、Cに嵌っていた第1突起62と、凹部114Kに嵌った状態において凹部114Kの前端部にあった第1突起62とは、対応する凹部114の前側傾斜面118によって前側から押されて持ち上げられる。これにより、4つの凹部114Y、M、C、Kに嵌っていた第1突起62は、対応する第1ガイド溝47の切欠き部48内を上方へ移動し、直動カム111がリアポジションに到達すると、対応する前側傾斜面118の前側の上側水平面115に載置される(図10参照)。
直動カム111がリアポジションにあるとき、全ての現像カートリッジ41の各第1突起62は、下側水平面116より高い上側水平面115に載置されていることで、プロセスフレーム40において対応する第1ガイド溝47の切欠き部48の下端から上方へずれた位置にある。これにより、全ての現像カートリッジ41は、直動カム111がホームポジションにあるときよりも高い離間位置に位置決めされている。そのため、全ての現像カートリッジ41の各現像ローラ13は、対応する感光ドラム11から上方ヘ離間している。
このように、直動カム111がリアポジションにあるときには、全ての現像カートリッジ41が離間位置にある一方で、クリーニングローラ71は接触位置にあるので、ベルトクリーニングが可能となる。リアポジションにある直動カム111をホームポジションに戻すと、すべての現像カートリッジ41が接触位置に戻り、クリーニングローラ71が離間位置に戻る(図8参照)。
各長穴125は、上述した接触位置と離間位置との間における現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71の移動方向(換言すれば第1ガイド突起47の延びる方向)において長手である。そのため、各カップリング部材63およびカップリング部材91は、現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71のそれぞれが接触位置と離間位置との間で移動する場合であっても、常に、プロセスフレーム40から露出されて、本体ケーシング2側から駆動力を受けることができる。
第2回収室79に溜まった廃トナーは、図5および図6を参照して、1次オーガ86の翼によって略水平方向に沿って左側へ搬送され、流出口81から前側の連結パイプ83内部に流入して2次オーガ87の翼の下端部に受け渡される(図1も参照)。
2次オーガ87の翼の上端部まで搬送されてきた廃トナーは、流入口82から後側の3次オーガ88の翼の右端部に受け渡され、3次オーガ88の翼によって、廃トナー収容室77内を略水平方向に沿って左側へ搬送される(図1も参照)。
4.作用効果
(1)図1に示すように、このプリンタ1では、本体ケーシング2において、複数の感光ドラム11が、搬送ベルト18による用紙Pの搬送方向である前後方向に沿って並ぶように、搬送ベルト18に対向配置されている。
ここで、各現像カートリッジ41には、現像ローラ13の軸方向である幅方向における両外側へ突出する第1突起62が設けられている。また、プリンタ1には、クリーニングローラ71に対する相対位置が固定され、幅方向両外側へ突出する第2突起69が備えられている。
(2)第1突起62と第2突起69とは、前後方向に沿って並んで配置されるので、前後方向に沿って直線移動する直動カム111を、前後方向に沿って細長く形成することができる。これにより、本体ケーシング2において直動カム111が配置されるスペースを比較的小さくすることができるので、プリンタ1の小型化を図ることができる。ここで、前後方向は、本体ケーシング2に対するプロセスユニット31の着脱方向と同じである(図3参照)。そのため、第1突起62と第2突起69とをプロセスユニット31の着脱方向に沿って並べることによって、着脱中のプロセスユニット31において本体ケーシング2に引っ掛かる部分が少なくなり、プロセスユニット31の円滑な着脱が可能となる。
(3)各現像カートリッジ41は、感光ドラム11を保持するプロセスフレーム40に対して着脱可能である。プロセスフレーム40には、現像カートリッジ41がプロセスフレーム40に対して着脱されるときに、現像カートリッジ41から幅方向外側へ突出した第1突起62の端部をガイドする第1ガイド溝47(図3も参照)が形成されている。そのため、現像カートリッジ41を接触位置(図8参照)と離間位置(図10参照)との間で移動させるために直動カム111に係合される第1突起62は、現像カートリッジ41がプロセスフレーム40に対して円滑に着脱されるように第1ガイド溝47にガイドされる役割も兼ねる。
(4)図3に示すように、プロセスフレーム40は、本体ケーシング2に対してスライド可能であるので、プロセスフレーム40をスライドさせることによって、プロセスフレーム40に装着された複数の現像カートリッジ41をまとめて本体ケーシング2外に引き出して交換することができ、使い勝手がよい。
(5)ここで、プロセスフレーム40は、本体ケーシング2に対して一体的に設けられてもよい(図示せず)。その場合には、プロセスフレーム40に保持された感光ドラム11を本体ケーシング2に対して精度よく位置決めすることができる(図1参照)。なお、この場合には、たとえば、本体ケーシング2の上面が開放されることによって、現像カートリッジ41および廃トナーボックス72が、本体ケーシング2側のプロセスフレーム40に対して上側から着脱される(図1参照)。
(6)プリンタ1には、クリーニングローラ71を支持し、第2突起69が設けられたクリーニングフレーム70が備えられているので、クリーニングローラ71に対する第2突起69の相対位置を確実に固定することができる。
(7)クリーニングローラ71が搬送ベルト18から除去したトナーを収容するための廃トナーボックス72が、用紙Pの搬送方向(後方へ向かう方向)における最上流側の現像カートリッジ41Kによって支持されている。現像カートリッジ41は、本体ケーシング2に対して着脱可能であるので、現像カートリッジ41Kを本体ケーシング2に対して着脱させることによって、搬送ベルト18から除去されたトナーを限界まで収容した廃トナーボックス72を空の廃トナーボックス72に交換することもでき、使い勝手がよい。特に、廃トナーボックス72の交換頻度が増えるので、その分、廃トナーボックス72を小さくすることができ、これに伴い、プリンタ1自体の小型化を図ることもできる。
このプリンタ1では、クリーニングローラ71は、現像カートリッジ41よりも低い位置にある。このような位置関係において、プロセスフレーム40内に配置されたクリーニングフレーム70内に廃トナーボックス72を収容するといった、いわゆる入れ子構造を採用し、クリーニングローラ71を支持するクリーニングフレーム70の上端部に第2突起69を設けることで(図3参照)、図8ないし図10に示すように、現像カートリッジ41の第1突起62と第2突起69とを前後方向に沿って並ぶように高さ方向(上下方向)においてほぼ同じ位置に配置している。
(8)図3に示すように、クリーニングフレーム70には、廃トナーボックス72がクリーニングフレーム70に対して着脱されるときに、廃トナーボックス72から幅方向外側へ突出した回収ローラ84の中心軸84Aをガイドする第2ガイド溝74が形成されている。中心軸84Aが第2ガイド溝74にガイドされることによって、廃トナーボックス72は、クリーニングフレーム70に対して円滑に着脱される。
(9)図1に示すように、押圧レール100は、現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71がそれぞれの接触位置(図8ないし図10も参照)へ向けて付勢されるように、現像カートリッジ41および廃トナーボックス72のそれぞれの幅方向両端部(キャップ64、92)を押圧する。これにより、現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71のそれぞれのホームポジションを接触位置に定めることができるので、現像カートリッジ41およびクリーニングローラ71の位置を正確に把握することができる。また、押圧レール100が現像カートリッジ41および廃トナーボックス72のそれぞれの幅方向両端部(図4参照)を押圧することから、現像カートリッジ41および廃トナーボックス72は、安定した姿勢で、それぞれの接触位置へ向けて付勢される。
(10)図6に示すように、2次オーガ87は、水平面に対して上向きに傾斜した傾斜方向に沿って延びており、搬送ベルト18から除去されたトナーを、廃トナーボックス72の上方部へ向けて前記傾斜方向に沿って搬送する。そのため、トナーを廃トナーボックス72の上方部へ向けて真上に搬送する場合に比べて、トナー(特に、流動性が優れることによりこぼれやすい重合トナーであっても)をこぼすことなく円滑に搬送することができる。
(11)図5および図6を参照して、1次オーガ86が、略水平方向に沿って延び、搬送ベルト18から除去されたトナーを、2次オーガ87の下端部(流出口81)へ向けて略水平方向に沿って搬送する。2次オーガ87の下端部まで搬送されたトナーは、2次オーガ87によって、2次オーガ87の上端部へ向けて、水平面に対して上向きに傾斜した傾斜方向に沿って搬送される。そして、3次オーガ88が、廃トナーボックス72の上方部において略水平方向に沿って延び、2次オーガ87の上端部まで搬送されてきたトナーを、廃トナーボックス72の廃トナー収容室77(図5参照)において2次オーガ87の上端部(流入口82)に近い側から順にトナーが落下して溜まるように、略水平方向に沿って搬送する。
(12)図8ないし図10に示すように、各直動カム111に上側水平面115および下側水平面116を設けるだけの簡易な構成によって、上側水平面115に第1突起62が載置されることで現像カートリッジ41を離間位置に位置決めでき(図10参照)、下側水平面116に第1突起62が載置されることで現像カートリッジ41を接触位置に位置決めできる(図8参照)。また、上側水平面115に第2突起69が載置されることでクリーニングローラ71を離間位置に位置決めでき(図8参照)、下側水平面116に第2突起69が載置されることでクリーニングローラ71を接触位置に位置決めできる(図10参照)。
(13)直動カム111は、第1位置(図8および図9参照)と第2位置(図10参照)とに移動可能である。
(14)複数の感光ドラム11と接触位置にあるクリーニングローラ71とは、搬送ベルト18の同一面(上側部分18Aの上面)に対して接触するので、本体ケーシング2において複数の感光ドラム11とクリーニングローラ71とを搬送ベルト18の同一面側に集約して配置することができるので、本体ケーシング2のスペースを有効利用でき、プリンタ1の小型化を図ることができる。また、複数の感光ドラム11とクリーニングローラ71とに接触される搬送ベルト18の同一面を平坦にすることができるので、搬送ベルト18は、この平坦な同一面において、用紙P(図1参照)を円滑に搬送することができる。
5.変形例
上記実施形態では、図1に示すように、感光ドラム11をレーザビームBによって露光させて静電潜像を形成する構成のプリンタを例示したが、本発明は、LEDで感光ドラム11を露光させる構成のプリンタにも適用可能であり、さらに、搬送ベルト18を用いて用紙Pを搬送させる全てタイプの画像形成装置に適用可能である。
また、図3を参照して、上述したドラムユニット46(感光ドラム11、帯電器12およびドラムクリーナ14のユニット)と、対応する現像カートリッジ41とが、ユニット化されて、プロセスカートリッジを構成してもよい。この場合、プロセスカートリッジでは、ドラムユニット46に対して現像カートリッジ41が相対移動可能であり、現像カートリッジ41の相対移動に伴って、現像ローラ13が感光ドラム11に対して接離する。
また、クリーニングローラ71がクリーニングフレーム70でなく廃トナーボックス72に設けられていてもよい。この場合、廃トナーボックス72を交換するたびに、クリーニングローラ71も交換される。
2 本体ケーシング
11 感光ドラム
13 現像ローラ
18 搬送ベルト
40 プロセスフレーム
41 現像カートリッジ
47 第1ガイド溝
62 第1突起
69 第2突起
70 クリーニングフレーム
71 クリーニングローラ
72 廃トナーボックス
74 第2ガイド溝
84A 中心軸
86 1次オーガ
87 2次オーガ
88 3次オーガ
100 押圧レール
111 直動カム
115 上側水平面
116 下側水平面
P 用紙
Claims (14)
- 装置本体と、
前記装置本体に設けられ、記録媒体を搬送する搬送部材と、
前記搬送部材に対向配置され、前記搬送部材による記録媒体の搬送方向に沿って並ぶように複数設けられており、静電潜像が形成される感光体と、
前記装置本体に対して着脱可能に装着され、前記搬送方向に沿って並ぶように複数設けられており、現像剤担持体を備え、前記現像剤担持体が対応する前記感光体に接触する接触位置と前記現像剤担持体が対応する前記感光体から離間する離間位置とに移動可能な現像器と、
前記搬送部材に接触する接触位置と、前記搬送部材から離間する離間位置とに移動可能であり、接触位置で前記搬送部材から現像剤を除去するクリーニング部材と、
各前記現像器に設けられ、前記現像剤担持体の軸方向における両外側へ突出する第1突出部と、
前記クリーニング部材に対する相対位置が固定され、前記軸方向両外側へ突出する第2突出部と、
前記現像器および前記クリーニング部材の前記軸方向両外側に配置され、前記搬送方向に沿って直線移動することによって、対応する前記第1突出部および前記第2突出部に係合して前記現像器および前記クリーニング部材のそれぞれを接触位置と離間位置との間で移動させる1対の直動部材と
を備えていることを特徴とする、画像形成装置。 - 前記第1突出部と前記第2突出部とは、前記搬送方向に沿って並んで配置されることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記感光体を保持する保持部材を備え、
各前記現像器は、前記保持部材に対して着脱可能に装着され、
前記保持部材には、前記現像器の移動方向に沿って延び、前記現像器が前記保持部材に対して着脱されるときに、前記現像器から前記軸方向外側へ突出した前記第1突出部の端部をガイドする第1溝が形成されており、
前記現像器が前記保持部材に装着されたとき、前記第1溝に前記第1突出部が受け入れられることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記保持部材は、前記装置本体に対してスライド可能であることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記保持部材は、前記装置本体に対して一体的に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング部材を支持し、前記第2突出部が設けられた支持部材を備え、
前記支持部材は、前記クリーニング部材および前記第2突出部において、前記保持部材によって、前記クリーニング部材の移動方向に沿ってスライド自在に支持されていることを特徴とする、請求項3ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記搬送方向における最上流側または最下流側の前記現像器によって支持されており、前記支持部材に対して着脱可能に装着され、前記クリーニング部材が前記搬送部材から除去した現像剤を収容するための容器を備えていることを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記支持部材には、前記第1溝と平行に延び、前記容器が前記支持部材に対して着脱されるときに、前記容器から前記軸方向外側へ突出した凸部をガイドする第2溝が形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記現像器および前記クリーニング部材がそれぞれの接触位置へ向けて付勢されるように、前記現像器および前記容器のそれぞれの前記軸方向両端部を押圧する押圧部材を備えていることを特徴とする、請求項7または8に記載の画像形成装置。
- 水平面に対して上向きに傾斜した傾斜方向に沿って延び、前記クリーニング部材が前記搬送部材から除去した現像剤を、前記容器の上方部へ向けて前記傾斜方向に沿って搬送する第1搬送部材を備えていることを特徴とする、請求項7ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 略水平方向に沿って延び、前記クリーニング部材が前記搬送部材から除去した現像剤を、前記第1搬送部材の下端部へ向けて略水平方向に沿って搬送する第2搬送部材と、
前記容器の上方部において略水平方向に沿って延び、前記第1搬送部材の上端部まで搬送されてきた現像剤を、前記容器において前記第1搬送部材の上端部に近い側から順に前記現像剤が落下して溜まるように、略水平方向に沿って搬送する第3搬送部材と
を備えていることを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。 - 各前記直動部材には、前記第1突出部が載置されることで前記現像器を離間位置に位置決めする第1載置部と、前記第1突出部が載置されることで前記現像器を接触位置に位置決めする第2載置部と、前記第2突出部が載置されることで前記クリーニング部材を離間位置に位置決めする第3載置部と、前記第2突出部が載置されることで前記クリーニング部材を接触位置に位置決めする第4載置部とが設けられていることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置。
- 各前記直動部材は、前記第1突出部が前記第2載置部に載置されて前記第2突出部が前記第3載置部に載置される第1位置と、前記第1突出部が前記第1載置部に載置されて前記第2突出部が前記第4載置部に載置される第2位置とに移動可能であることを特徴とする、請求項12に記載の画像形成装置。
- 複数の前記感光体と接触位置にある前記クリーニング部材とは、前記搬送部材の同一面に対して接触することを特徴とする、請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
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