JP2010077894A - Dpf再生制御装置 - Google Patents

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博義 久保
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Abstract

【課題】DPF再生時にDPFが設けられている排ガス後処理装置の入口排ガス温度を吸気スロットル弁の絞りによって昇温制御する際に、吸気スロットル弁の閉めすぎによるエンジンへの空気流量不足の問題を回避して、最低限必要な空気流量を確保してDPFの再生制御時におけるエンジンの安定運転を確保しつつDPFの再生処理を実施すること。
【解決手段】DPFの再生時に後処理装置に流入する排ガス温度がPMの燃焼、除去に必要な目標排ガス温度になるように吸気スロットル弁5の開度指令値を出力する排ガス温度制御手段31からの開度指令値と、失火せずに運転するのに最低必要な目標吸入空気量になるように吸気スロットル弁5の開度指令値を出力する吸気量制御手段33からの開度指令値とのうち大きい方を選択する吸気スロットル弁開度指令値選択手段35を備えて、大きい方の吸気スロットル弁開度指令値によって制御することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの排ガス処理装置として用いられているPM(微粒子状物質)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)の再生制御装置に関する。
ディーゼルエンジンの排気ガス中のPM(微粒子状物質)を除去する技術としてDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)が知られている。
このDPFにはメタルタイプとセラミックスタイプの2タイプがあり、メタルタイプは取り扱いが容易であるが、PMの捕集率が50〜60%と低い。一方、セラミックスタイプは捕集率が90%以上と高いが、DPFにPMが堆積し易く、堆積したPMを強制的に燃焼させる必要がある。
このDPFの強制再生の実施にあたっては、DPFに流入するガス温度を高温に保つ必要があり、一般的にDPFでPMが燃焼する温度は600〜650℃とされており、その温度まで昇温させる必要がある。
ガス温度上昇のために排ガス後処理装置(DOC(ディーゼル酸化触媒)+DPF)への燃料供給、すなわち、燃焼室内のへのポスト噴射、排気通路内への軽油添加等が行われており、さらに、燃料消費量を抑制するために、吸気スロットル弁を絞って排ガス流量を減らして昇温させることも行われている。
図7(A)は、従来技術の一例を示すものであり、DPF01とDOC03とからなる排ガス後処理装置05を備えたディーゼルエンジンの吸、排気系統の構成図である。図7(B)は吸気スロットル弁07の開度制御の説明図である。
図7(A)において、排気タービン09とこれに同軸駆動されるコンプレッサ011とを備えた排気ターボ過給機013で、該過給機013のコンプレッサ011から吐出された空気は吸気通路014を通って空気冷却器015で冷却され、吸気スロットル弁07で開度を制御された後、エンジン017に吸気される。
エンジン017においては、蓄圧器019にて蓄圧された高圧燃料が燃料噴射弁021から噴射され、前記空気との混合によって燃焼され、燃焼ガス即ち排ガスは排気通路023を通って前記排気タービン09を駆動し、排ガス後処理装置05のDOC03およびDPF01に送り込まれる。
図6は、代表的な排ガス後処理装置05の縦断面図であり、エンジン(図示省略)の排気ポートに連通される排気通路023に接続される排ガス後処理装置05の本体025内には、DPF01と該DPF01の上流側に設置されたDOC(ディーゼル酸化触媒)03とが設置されている。
エンジンからの排気ガスは、排気通路023から入口室027を通ってDOC03に入り、排気ガス中に含まれる未燃燃料がDOC03で酸化され、そのとき発生する酸化熱でDPF01が600〜650℃に上昇し、該DPF01に堆積したPMを燃焼させ、燃焼ガスは出口室029から外部に排出される。
図6において、P1がDPF01の入口圧力、T1がDPF01の入口温度、P2がDPF01の出口圧力、T2がDPF01の出口温度を示し、DPがその入口圧力と出口圧力との差圧を示す。また、T3が排ガス後処理装置05の入口温度を示す。
前記図7(A)に示すようなディーゼルエンジンにおける、吸気スロットル弁07の制御状態を図7(B)に示す。エンジン回転数及び燃料噴射量に基づいて設定された排ガス後処理装置05の入口温度T3が目標排ガス温度になるように、実排ガス温度との偏差に基づいて吸気スロットル弁07の開度指令を行って、目標排ガス温度にフィードバック制御している。
また、特許文献1(特開2004−197722号公報)においては、パティキュレートフィルターの前後差圧によって推定した第1のパティキュレート堆積量と、パティキュレート排出量から推定した第2のパティキュレート堆積量との大きい方の値を選択して、パティキュレートフィルターの再生処理を行うことが示されており、具体的な排気ガス昇温デバイスとして燃料噴射装置からのポスト噴射、吸気弁の閉弁について示されている。
また、特許文献2(特開2007−239740号公報)には、実測されるDPFの温度、温度変化速度、温度変化勾配、DPFにおけるPM堆積量、PM堆積量変化速度等に応じてDPFの入口ガス温度目標値を時々刻々変更して最適な目標値を設定して、DPFの過熱の危険をなくして迅速な再生を可能とする作動方法について示されている。
特開2004−197722号公報 特開2007−239740号公報
図7(A)、(B)に示すDPF再生装置にあっては、図7(B)のようにエンジン回転数及び燃料噴射量に基づいて設定された目標の排ガス温度になるように吸気スロットル弁07の開度を絞り制御して昇温しているため、目標の排ガス温度と実排ガス温度との差が大きい場合には、吸気スロットル弁07によって、排ガス温度の大幅な上昇を実現しようとして閉め過ぎるおそれがあり、この場合には、空気流量不足に陥る可能性があり最悪の場合には失火してエンジンが停止する問題もある。
また特許文献1、特許文献2においても、吸気スロットル弁の開度制御によって排ガス温度が目標温度になるように制御されることが示されているため、前記同様に、吸気スロットル弁によって、排ガス温度の大幅な上昇を実現しようとして閉めすぎる場合には、空気流量不足に陥る可能性がある。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、DPF再生時にDPFが設けられている排ガス後処理装置の入口排ガス温度を吸気スロットル弁の絞りによって昇温制御する際に、吸気スロットル弁の閉めすぎによるエンジンへの空気流量不足の問題を回避して、最低限必要な空気流量を確保してDPFの再生制御時におけるエンジンの安定運転を確保しつつDPFの再生処理が行われるDPF再生制御装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するもので、ディーゼルエンジンの排気通路に排ガス中のPM(微粒子状態物質)を除去するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)を有した排ガス後処理装置と、エンジンの吸気通路に該吸気通路の通路面積を制御する吸気スロットル弁とを備え、前記DPFに堆積されたPMを燃焼、除去させるDPF再生制御装置において、DPFの再生時にエンジンの運転条件に応じて前記排ガス後処理装置に流入する排ガス温度がPMの燃焼、除去に必要な目標排ガス温度になるように前記吸気スロットル弁の開度指令値を出力する排ガス温度制御手段と、エンジンの運転条件に応じて失火せずに運転するのに最低必要な目標吸入空気量になるように前記吸気スロットル弁の開度指令値を出力する吸気量制御手段と、前記排ガス温度制御手段における前記開度指令値と前記吸気量制御手段における前記開度指令値とのうち大きい方を選択せしめる吸気スロットル弁開度指令値選択手段とを備え、前記大きい方の吸気スロットル弁開度指令値に基づいて前記吸気スロットル弁を制御することを特徴とする。
かかる発明によれば、DPFの再生時にエンジンの運転条件に応じて前記排ガス後処理装置に流入する排ガス温度がPMの燃焼、除去に必要な目標排ガス温度になるように前記吸気スロットル弁の開度指令値を出力する排ガス温度制御手段と、エンジンの運転条件に応じて失火せずに運転するのに最低必要な目標吸入空気量になるように前記吸気スロットル弁の開度指令値を出力する吸気量制御手段と、前記排ガス温度制御手段における前記開度指令値と前記吸気量制御手段における前記開度指令値とのうち大きい方を選択せしめる吸気スロットル弁開度指令値選択手段とを備え、前記大きい方の吸気スロットル弁開度指令値に基づいて前記吸気スロットル弁を制御するので、エンジンへの吸入空気流量が不足することが防止され安定運転が確保される。
すなわち、前記排ガス温度制御手段は、前記排ガス後処理装置に流入する排ガス温度を検出する入口温度センサからの排ガス温度と、エンジン回転数と燃料噴射量と目標後処理装置入口排ガス温度との関係を設定した目標排ガス温度マップからの目標排ガス温度との偏差によって前記排ガス温度制御手段による前記開度指令値を求める。
さらに、前記吸気量制御手段は、前記吸気スロットル弁の下流側に配置した吸気流量センサからの空気流量値と、エンジン回転数と燃料噴射量と目標吸入空気量とが設定された目標吸入空気量マップからの目標吸入空気量との偏差によって前記吸気量制御手段の開度指令値を求める。そして、これら算出した開度指令値の大きい方を採用する。
つまり、排ガス後処理装置の入口排ガス温度をフィードバックして目標排ガス温度になるように吸気スロットル弁を制御するロジックに加えて、空気流量をフィードバックして目標吸入空気量に制御するロジックを併用して、それぞれの制御ロジックで求まる吸気スロットル弁の制御指令値の内大きい方を採用する。これによって、簡単なロジックの追加によって、且つ確実にエンジンの空気量不足が防止されて安定運転が確保される。
また、本発明において、好ましくは、燃焼室内にポスト燃料噴射を行う燃料噴射装置を設け、前記吸気スロットル弁の制御によって一定時間内に前記目標排ガス温度に到達しないときには、前記燃料噴射装置を制御するよい。
このように構成することで、吸気スロットル弁の絞り過ぎを回避するとともに、その後のDPFの目標排ガス温度への制御を、燃焼室内への燃料噴射装置のポスト噴射によって排ガス中の未燃燃料を増加せしめて排ガスを燃焼昇温して目標排ガス温度に到達することができる。
従って、DPFの再生制御を吸気スロットル弁の絞り過ぎを回避しつつ、再生処理時間を遅延させることなく確実に行うことができる。さらに、吸気スロットル弁を絞り状態で長時間運転することが回避されるので燃費悪化を防止できる。
また、本発明において、好ましくは、前記DPFの下流側の排気通路に排気スロットル弁を設け、前記吸気スロットル弁の制御によって一定時間内に前記目標排ガス温度に到達しないときには、前記排気スロットル弁の開度を制御するとよい。
このように構成することで、吸気スロットル弁の絞り過ぎを回避するとともに、その後のDPFの目標排ガス温度への制御を、DPFの下流側の排気通路に設けられた排気スロットル弁の開度を絞り制御して目標後処理装置入口排ガス温度に到達することができる。
従って、DPFの再生制御を吸気スロットル弁の絞り過ぎを回避しつつ、再生処理時間を遅延させることなく確実に行うことができる。さらに、吸気スロットル弁を絞り状態で長時間運転することが回避されるので燃費悪化を防止できる。
本発明によれば、DPF再生時にDPF入口の排ガス温度を吸気スロットル弁の絞りによって昇温制御する際に、吸気スロットル弁の閉め過ぎによるエンジンへの空気流量不足の問題を回避して、最低限必要な空気流量を確保してDPFの再生制御時におけるエンジンの安定運転を確保できるDPF再生制御装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記のように吸気スロットル弁の絞りすぎを防止して吸気流量を確保する制御を行っても、再生時燃料噴射手段による噴射量制御、または排気スロットル弁の開度制御によってDPFの再生処理に遅延を来すことなく確実に処理を完了できる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態を示し、排ガス後処理装置1を備えたディーゼルエンジンの吸、排気系統の構成図である。この第1実施形態においてはコモンレール噴射装置を備えないエンジンを示すが、従来技術で説明したようにコモンレール噴射装置を備えたエンジンであってもよい。
図1において、エンジンの吸気口から吸気通路3に吸入された吸気は、吸気スロットル弁5で開度を制御された後、エンジン7に吸気される。
エンジン7においては、燃料噴射装置9が設けられ、該燃料噴射装置9の燃料噴射ポンプ11にて高圧に加圧された高圧燃料が燃料噴射弁13から燃焼室内に噴射され、前記スロットル弁5で制御されて流入した空気と混合して燃焼される。この燃焼ガス即ち排ガスは排気通路15を通って、排ガス後処理装置1のDOC17、DPF19送り込まれる。そしてDPF19にてPMを燃焼させた後の排ガスは、排気通路21から外気に排出される。
前記排ガス後処理装置1は図6と同様の構造であり、図1において、エンジン7の排気ポートに連通される排気通路21に接続され、排ガス後処理装置1の本体23内には、DPF19と該DPF19の上流側に設置されたDOC(ディーゼル酸化触媒)17とが設置されている。
エンジン7からの排気ガスは、排気通路21からDOC17に入り、排気ガス中に含まれる未燃燃料がDOC17で酸化され、そのとき発生する酸化熱でDPF19の入口部が600〜650℃に上昇し、該DPF19に堆積したPMを燃焼させ、燃焼ガスは排気通路21から外部に排出される。
また、DPF再生制御装置25には、排気通路21の排ガス後処理装置1の入口部分27の排ガス温度を検出する後処理装置入口温度センサ29からの信号、スロットル弁5の下流側の吸気通路3内を流れる空気流量を検出する空気流量センサ28からの信号がそれぞれ入力される。
また、図1に示すように、このDPF再生制御装置25は、DPF19の再生時に排ガス後処理装置1の入口部分27の排ガス温度がPMの燃焼、除去に必要な目標排ガス温度になるように吸気スロットル弁の開度指令値を出力する吸気スロットル弁制御手段30からなる排ガス温度制御手段31と、エンジン回転数及び燃料噴射量に応じて失火せずに運転するのに最低必要な目標吸入空気量になるように吸気スロットル弁5の開度指令値を出力する吸気量制御手段33と、前記排ガス温度制御手段31における開度指令値と前記吸気量制御手段33における開度指令値とのうち大きい方を選択せしめる吸気スロットル弁開度指令値選択手段35とから構成されている。
そして、前記大きい方の吸気スロットル弁開度指令値に基づいて前記吸気スロットル弁5を制御する。
次に、図2に、第1実施形態におけるDPF再生制御装置25の制御ブロック図を示す。
DPF19の強制再生は、DPF19の入口圧力P1と、出口圧力P2との差圧DPが所定圧力に達したことによって開始される。
図2の排ガス温度制御手段31には目標排ガス温度マップ37を備え、該目標排ガス温度マップ37には、DPF再生を実施するエンジン運転条件において、すなわちエンジン回転数と燃料噴射量とにおいて、DPF19の再生を実施するのに最適な排ガス後処理装置1の入口部分27の目標排ガス温度が設定されている。
また実際の入口部分27の排ガス温度は、後処理装置入口温度センサ29から入力され、加減算器39によって、目標排ガス温度と実際の排ガス温度検出値との偏差を算出し、PID制御器41に入力し、その出力が吸気スロットル弁の開度指令値として吸気スロットル弁開度指令値選択手段43の比較器45に入力される。
一方、吸気量制御手段33には目標吸入空気量マップ47を備え、該目標吸入空気量マップ47には、DPF再生を実施するエンジン運転条件において、すなわちエンジン回転数と燃料噴射量とにおいて、失火せずに運転するのに最低必要な目標吸入空気量が設定されている。また、実際の吸入空気量は、空気流量センサ28から入力され、加減算器49によって、目標吸入空気量と実際の吸入空気量との偏差を算出し、PID制御器51に入力し、その出力が吸気スロットル弁の開度指令値として吸気スロットル弁開度指令値選択手段43の比較器45に入力される。
そして、該比較器45で、大きいスロットル弁開度指令値を選択し、その後、下限リミッタ48によってさらに一定の下限値、例えば5%開度を下回らないようにリミッタを掛けて、エンジン停止の異常事態を確実に回避するようにしている。
この目標排ガス温度マップ37と、目標吸入空気量マップ47とにおける具体的な設定例を、図3を参照して説明する。
まず、目標吸入空気量マップ47には、エンジン回転数及び燃料噴射量に応じて失火せずに運転するのに最低必要なエンジンへの目標吸入空気量が設定されているため、エンジンが低回転、低噴射量のA領域の運転状態では、高回転、高噴射量のB領域の運転状態よりも目標吸入空気量は小さい関係に設定されている。例えば、A領域では25g/secの目標空気量が設定され、B領域では、100g/secのように目標空気量が設定されていて、A領域で実際の吸入空気量が40g/secであった場合には、スロットル弁5の開度を30%まで絞るような開度指令値が発せられ、B領域で実際の吸入空気量が120g/secであった場合には、スロットル弁5の開度を15%まで絞る指令値が発せられ。
また、目標排ガス温度マップ37には、DPF19に堆積したPMを完全燃焼できるための排ガス後処理装置1の入口部分27の目標排ガス温度が設定されているため、目標排ガス温度としてはエンジン回転数、燃料噴射量にかかわらず一般的に略600℃とされている。従って、A領域で実際の排ガス温度が100℃であった場合には、スロットル弁5の開度を10%の開度指令値が発せられ、B領域で実際の排ガス温度が400℃であった場合には、スロットル弁5の開度を50%の開度指令値が発せられる。
そして、これらの開度指令値が比較器45に入力されると、大きい指令値が採用されるため、A領域の場合では、15%が選択され、B領域の場合では50%が選択されるようになる。
以上のように本実施形態によれば、排ガス温度制御手段31によって、排ガス後処理装置1の入口部分27の入口排ガス温度を検出する後処理装置入口温度センサ29からの排ガス温度と、エンジン回転数と燃料噴射量と目標後処理装置入口排ガス温度との関係を設定した排ガス温度マップからの目標排ガス温度との偏差によってスロットル弁の開度指令値を求め、さらに、吸気量制御手段33によって、吸気スロットル弁5の下流側に配置した空気流量センサ28からの空気流量値と、エンジン回転数と燃料噴射量と目標吸気量とが設定された目標吸入空気量マップからの目標吸入空気量との偏差によってスロットル弁の開度指令値を求める。そして、これら算出したそれぞれの開度指令値の内大きい方を採用する。
つまり、排ガス後処理装置1の入口部分27の排ガス温度をフィードバックして目標排ガス温度になるように吸気スロットル弁5を制御するロジックに加えて、吸入空気流量をフィードバックして目標吸入空気量に制御するロジックを併用して、それぞれの制御ロジックで求まる吸気スロットル弁5の制御指令値の内の大きい方を採用する。
これによって、簡単なロジックの追加によって、吸気スロットル弁5の開度制御による排ガス昇温制御において吸入空気量不足の問題が回避され、吸入空気量不足による失火によってエンジン7が停止するようなことが回避され、確実にDPF19の再生処理制御を実施することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図4、図5を参照して説明する。
第1実施形態において説明した吸気スロットル弁5の開度制御によって、すなわち図5に示すように吸気スロットル弁5の絞りをt1から開始してt2までの一定時間にわたって行っても、DPF19の入口部分の排ガス温度(図6のT1温度)が、TbからTaまでしか上昇せず目標排ガス温度の約600℃に上昇しない場合には、吸気スロットル弁5の絞り状態を保持し続けると、吸入空気量不足に対して出力維持のために燃料増量を行うことによる燃費の悪化を生じやすい。
そのため、第1実施形態の排ガス温度制御手段31に、さらに、燃焼室内への燃料噴射をする燃料噴射制御手段56を設けて排ガス温度制御手段52を構成して、DPF19の入口部分の排ガス温度をさらに上昇せしめるようにしている。
図5に示すように、吸気スロットル弁5による制御で、t2においてDPF19の入口部分の温度がTaに達した後に、その吸気スロットル弁5の開度を保持したままさらに、燃料噴射制御手段56によって燃料噴射ポンプ11を制御してポスト噴射を行わせる。
すなわち、エンジン7の各シリンダ内への主噴射タイミングによる燃焼には直接的に影響しないタイミング、例えば、主噴射後の下死点近傍において主噴射より少量のポスト噴射を行い排ガス中に未燃燃料を増量させて、この未燃燃料がDOC17で酸化され、そのとき発生する酸化熱で、DPF19の入口部分を目標の600℃程度の温度に上昇せしめて、PMを短時間で完全に燃焼するようにしている。
これによって、吸気スロットル弁5の絞り過ぎを回避しつつ吸気スロットル弁5が長時間にわたって絞り状態に維持されることで生じる燃費の悪化が防止される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態についても、図4、図5を参照して説明する。
第3実施形態は、前記第2実施形態の燃料噴射制御手段56によるポスト噴射に代えて、またはポスト噴射と共に、排気スロットル弁60の開度を制御するものである。
排気スロットル弁60は、図4に示すように、DPF19下流側の排気通路21に設置された開閉弁であり、排ガス温度制御手段52内に備えられた排気スロットル弁制御手段58によって制御される。
Taに達した後に、その吸気スロットル弁5の開度を保持したまま、さらに、排気スロットル弁60の開度を絞ることによってDPF19内に排ガスを溜めた状態にすることでDPF19の入口部分27の排ガス温度をさらに上昇させて、DPF19の入口部分を目標の600℃程度の温度に上昇せしめて、PMを短時間で完全に燃焼する。
これによって、吸気スロットル弁5の絞り過ぎを回避しつつ吸気スロットル弁5が長時間にわたって絞り状態に維持されることで生じる燃費の悪化が防止される。
本発明によれば、DPF再生時にDPFが設けられている排ガス後処理装置の入口排ガス温度を吸気スロットル弁の絞りによって昇温制御する際に、吸気スロットル弁の閉めすぎによるエンジンへの空気流量不足の問題を回避して、最低限必要な空気流量を確保してDPFの再生制御時におけるエンジンの安定運転を確保しつつDPFの再生処理を行うことができるので、DPF再生制御装置への適用に際して有用である。
本発明に第1実施形態にかかるDPF装置を備えたディーゼルエンジンの吸、排気系統の構成図である。 第1実施形態におけるDPF再生制御装置の制御ブロック図である。 第1実施形態の制御マップの説明図である。 第2、3実施形態を示す全体構成図である。 第2、3実施形態のDPF入口の排ガス温度を示す説明図である。 従来技術の説明図である。 従来技術の制御構成図である。
符号の説明
1 排ガス後処理装置
3 吸気通路
5 吸気スロットル弁
7 エンジン
9 燃料噴射装置
17 DOC(ディーゼル酸化触媒)
19 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)
21 排気通路
25、50 DPF再生制御装置
27 排ガス後処理装置の入口部分
28 空気流量センサ
29 後処理装置入口温度センサ
30 吸気スロットル弁制御手段
31、52 排ガス温度制御手段
33 吸気量制御手段
35 吸気スロットル弁開度指令値選択手段
37 目標排ガス温度マップ
47 目標吸入空気量マップ
56 燃料噴射制御手段
60 排気スロットル弁

Claims (5)

  1. ディーゼルエンジンの排気通路に排ガス中のPM(微粒子状態物質)を除去するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)を有した排ガス後処理装置と、エンジンの吸気通路に該吸気通路の通路面積を制御する吸気スロットル弁とを備え、前記DPFに堆積されたPMを燃焼、除去させるDPF再生制御装置において、
    DPFの再生時にエンジンの運転条件に応じて前記排ガス後処理装置に流入する排ガス温度がPMの燃焼、除去に必要な目標排ガス温度になるように前記吸気スロットル弁の開度指令値を出力する排ガス温度制御手段と、
    エンジンの運転条件に応じて失火せずに運転するのに最低必要な目標吸入空気量になるように前記吸気スロットル弁の開度指令値を出力する吸気量制御手段と、
    前記排ガス温度制御手段における前記開度指令値と前記吸気量制御手段における前記開度指令値とのうち大きい方を選択せしめる吸気スロットル弁開度指令値選択手段とを備え、
    前記大きい方の吸気スロットル弁開度指令値に基づいて前記吸気スロットル弁を制御することを特徴とするDPF再生制御装置。
  2. 前記排ガス温度制御手段は、前記排ガス後処理装置に流入する排ガス温度を検出する入口温度センサからの排ガス温度と、エンジン回転数と燃料噴射量と目標後処理装置入口排ガス温度との関係を設定した目標排ガス温度マップからの目標排ガス温度との偏差によって前記排ガス温度制御手段による前記開度指令値を求めることを特徴とする請求項1記載のDPF再生制御装置。
  3. 前記吸気量制御手段は、前記吸気スロットル弁の下流側に配置した吸気流量センサからの空気流量値と、エンジン回転数と燃料噴射量と目標吸入空気量とが設定された目標吸入空気量マップからの目標吸入空気量との偏差によって前記吸気量制御手段の開度指令値を求めることを特徴とする請求項1記載のDPF再生制御装置。
  4. 燃焼室内にポスト燃料噴射を行う燃料噴射装置を設け、前記吸気スロットル弁の制御によって一定時間内に前記目標排ガス温度に到達しないときには、前記燃料噴射装置を制御することを特徴とする請求項1記載のDPF再生制御装置。
  5. 前記DPFの下流側の排気通路に排気スロットル弁を設け、前記吸気スロットル弁の制御によって一定時間内に前記目標排ガス温度に到達しないときには、前記排気スロットル弁の開度を制御することを特徴とする請求項1記載のDPF再生制御装置。
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