JP2010076667A - 車両用電気機器および車両用空調装置 - Google Patents

車両用電気機器および車両用空調装置 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池の利用頻度を高めること。
【解決手段】車両用空調装置は、ブロワモータ8を備える。ブロワモータ8は、バッテリ1または太陽電池5から給電される。IGスイッチ2がOFFのとき、リレー7は太陽電池5側に切り替えられ、換気制御ユニット4が太陽電池5からブロワモータ8への供給電力を制御する。IGスイッチ2がONのときは、空調制御手段31がリレー7を切り替える。空調制御手段31は、空調負荷に応じた風量を提供するためにブロワモータ8が要求する要求デューティ比Dbaseと、太陽電池5の発電電圧に応じて求められる限界デューティ比Dxとを算出する。限界デューティ比Dxは、低風量領域に制限されている。要求ディーティ比Dbaseが限界デューティ比Dxより小さいとき、ブロワモータ8には太陽電池5から給電され、逆のとき、ブロワモータ8にはバッテリ1から給電される。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池の発電電力を電源として用いる電気負荷を含む車両用電気機器に関するものであり、車両用空調装置に適用することができる。
従来、特許文献1に記載の車載電気機器が知られている。この電気機器は、車両用空調装置であって、車両の電源スイッチとしてのIGスイッチがOFFであるときに、太陽電池を電源としてモータを駆動し、車室内の換気を提供している。
特開2006−168526号公報
ところが、特許文献1の技術によると、IGスイッチがOFFのときだけ太陽電池が利用される。これでは、太陽電池の利用頻度が低いという問題点があった。
また、近年の環境保護意識の高まりから、環境保護に貢献しうると想定される車載機器を車両に装備した乗員は、その装備が機能することを期待する傾向にある。ところが、IGスイッチがOFFのときは、その車両は少なくとも停車していると想定され、ほとんどの場合には、車内に乗員が乗車していないものと想定される。このため、車載の太陽電池が機能していることを、乗員に感得させることが困難で、その商品的な価値を高めることが困難であった。
このような観点から、IGスイッチがONのとき、すなわち車両が実質的な運転状態にあるときに太陽電池の発電電力を有効利用することは、太陽電池の利用頻度、利用期間を改善するだけでなく、その太陽電池と、それから電力供給を受ける装置との商品価値を高める上でも重要となってきた。
しかし、車両が運転状態にあると、車両の走行に伴って日射状態が頻繁に変化するため、太陽電池の発電電力が安定しないという問題点があり、太陽電池の発電電力だけで車載電気機器を駆動することは困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、太陽電池の利用頻度を高めた車両用電気機器を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題点に鑑み、太陽電池の発電電力が頻繁に変動しても、太陽電池の利用頻度を高めた車両用電気機器を提供することを他の目的とする。
本発明は、上記問題点に鑑み、電源スイッチがOFFのときに、太陽電池から電気負荷への給電を許容して電気負荷の出力を利用可能とするとともに、電源スイッチがONのときにも、電気負荷の出力が不足することがない範囲で太陽電池から電気負荷への給電を許容し、太陽電池の利用頻度を高めた車両用電気機器を提供することをさらに他の目的とする。
上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用することができる。なお、特許請求の範囲および下記各手段に記載の括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
請求項1に記載の発明では、供給電力に応じて出力が調節可能な電気負荷(8)と、電気負荷(8)へ給電する電源を車載のバッテリ(1)と車載の太陽電池(5)とに切り替える切替手段(7)とを備える車両用電気機器において、電気負荷が要求する要求電力(Dbase)を算出する要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)と、太陽電池(5)から電気負荷に供給可能な限界の限界電力(Dx)を算出する限界電力算出手段(4006B)と、限界電力(Dx)が要求電力(Dbase)より高いとき、太陽電池(5)から電気負荷(8)に給電し、限界電力(Dx)が要求電力(Dbase)より低いとき、バッテリ(1)から電気負荷(8)に給電するように切替手段(7)を制御する制御手段(3、4006C、4006D、4006E)とを備えることを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明によると、太陽電池の発電電力によって要求電力を供給できないときには、バッテリから電気負荷へ給電され、太陽電池の発電電力によって要求電力を供給できるときには、太陽電池から電気負荷への給電が許容される。この構成によると、電源スイッチの状態にかかわらず、電気負荷の出力状態を損なうことがないように太陽電池から電気負荷への給電が許容される。このため、太陽電池の利用頻度を高めることができる。
請求項2に記載の発明では、さらに、制御手段による太陽電池(5)から電気負荷(8)への給電を、電気負荷(8)が低出力領域にあるときだけに制限する制限手段(4006B)を備えることを特徴とするという技術的手段を採用する。これにより、太陽電池(5)の出力変動による影響を抑えることができる。
請求項3に記載の発明では、制限手段(4006B)は、要求電力(Dbase)の最高値より低い低電力範囲に、限界電力(Dx)の範囲を制限するよう構成されていることを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明により、制限手段のひとつの望ましい実施態様が提供される。
請求項4に記載の発明では、制限手段(4006B)は、要求電力(Dbase)の最低値を含む低電力範囲に、限界電力(Dx)の範囲を制限するよう構成されていることを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明により、制限手段のひとつの望ましい実施態様が提供される。
請求項5に記載の発明では、要求電力と限界電力とは、電気負荷の駆動デューティ比(Dbase、Dx)として算出されることを特徴とするという技術的手段を採用する。これにより、デジタル制御に適した手法を用いて切り替え制御を実施できる。
請求項6に記載の発明では、車両用電気機器は、車両の室内を空調する車両用空調装置であり、電気負荷は、供給電力に応じて風量を調節可能なブロワモータ(8)であり、要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)は、空調負荷に応じた風量を供給するために、ブロワモータ(8)が要求する要求電力(Dbase)を算出する手段であることを特徴とするという技術的手段を採用する。これにより、空調負荷に応じて出力が調節されるブロワモータを、電源スイッチの状態にかかわらず、ブロワモータが発揮すべき風量を満たしながら、太陽電池によって駆動することができる。
請求項7に記載の発明では、さらに、乗員によって第1位置と第2位置とに操作可能なスイッチ(35)と、スイッチが第1位置に操作されているときより、スイッチが第2位置に操作されているときに、太陽電池(5)からブロワモータ(8)へ給電されやすくなるように、制御手段(3、4006C、4006D、4006E)を補正する補正手段(4006A1、4006A2、4006A3)とを備えることを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明によると、乗員の選択に応じて、太陽電池の利用頻度を調節することができる。特に、第2位置においては、太陽電池から給電されやすくなるため、省動力が図られる。スイッチは、例えば第1位置が空調を優先した制御モードに対応し、第2位置が省動力を指向した制御モードに対応した構成とすることができる。
請求項8に記載の発明では、制御手段(3、4006C、4006D、4006E)は、車両の電源スイッチ(2)を介することなく車載のバッテリから電力を供給される空調制御ユニット(3)によって構成されていることを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明によると、空調制御ユニットによって切替手段を制御することができる。
請求項9に記載の発明では、空調制御ユニット(3)は、電源スイッチ(2)がONのとき、要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)と限界電力算出手段(4006B)と制御手段(3、4006C、4006D、4006E)とにより切替手段(7)を制御するとともに、太陽電池(5)からブロワモータ(8)に供給される電力を制御して車室内を空調し、電源スイッチ(2)がOFFのときにも、太陽電池(5)からブロワモータ(8)に供給される電力を制御して車室内を換気することを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明によると、電源スイッチがONのときも、OFFのときも、単一の空調制御ユニットによってブロワモータを制御できる。
請求項10に記載の発明では、切替手段(7)は、電源スイッチ(2)がOFFのとき、太陽電池(5)からブロワモータ(8)に給電するように切り替えられるリレーであって、空調制御ユニット(3)は、電源スイッチ(2)がONのとき、要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)と限界電力算出手段(4006B)と制御手段(3、4006C、4006D、4006E)とにより切替手段(7)を制御するよう構成され、さらに、電源スイッチ(2)がOFFのとき、太陽電池(5)からブロワモータ(8)に供給される電力を制御して車室内を換気する換気制御ユニット(4)を備えることを特徴とするという技術的手段を採用する。この発明によると、電源スイッチがONのときには空調制御ユニットがブロワモータへの給電の切替と、供給電力の制御とを行う。一方、電源スイッチがOFFのときには、切替手段であるリレーが太陽電池(5)からブロワモータ(8)に給電するように切り替えられ、換気制御ユニットによって太陽電池からブロワモータへの供給電力が制御される。このため、電源スイッチOFF時に太陽電池を電源として換気する換気制御を、既存の空調装置に換気制御ユニットを付加することで提供できる。さらに、電源スイッチON時に太陽電池を電源として空調する空調制御を、既存の車両用空調装置にも設けられる空調制御ユニットを利用して提供できる。
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態に係る車両用電気機器としての車両用空調装置を説明する。本実施形態では、本発明を適用したモータ制御装置を、車両用換気制御装置と車両用空調制御装置とに適用した場合を例として説明するが、例えば、駐車時に日射の影響を受ける荷物室内の空気循環装置や車載冷温蔵庫のファンなど、太陽電池を電源として他の用途に用いるモータ制御にも適用可能である。
図1は、車両用空調装置の全体構成を示すブロック図である。車両用空調装置は、空調制御装置としての空調制御ユニット3に加えて、車両用換気制御装置としての換気制御ユニット4を備えている。図1において、車載バッテリ1と直接接続される入力線L1、車載バッテリ1よりイグニッションスイッチ(以下IGスイッチという)2を介して接続される入力線L2があり、車両用空調装置の作動を制御する空調制御ユニット3には両入力線L1、L2が接続されている。IGスイッチ2は、車両を走行させるときにON位置に操作され、車両を駐車して走行させないときにOFF位置に操作されるスイッチであって、車両の電源スイッチとも呼びうるスイッチである。一方、駐車時に車室内の換気制御を行う換気制御ユニット4には、電源としては太陽電池5の入力線L3が接続されるのみであり、信号線L2からはIGスイッチ2のON、OFF情報を入手しているにとどまる。この換気制御ユニット4には、利用者の操作によりON、OFFする換気指示信号を発生する換気指示スイッチ6が接続されている。
電源切替スイッチ7は、ブロワモータ8に給電する電源として、車載バッテリ1か太陽電池5かを切り替える。電源切替スイッチ7は、バッテリ1と太陽電池5とを選択的に切り替える切替手段を提供している。電源切替スイッチ7は、リレーによって提供されている。電源切替スイッチ7のリレーコイル71には、IGスイッチ2から信号線L2を介して給電される。リレーコイル71はスイッチSW7を介して接地されている。スイッチSW7は、空調制御手段31によって制御される。従って、リレーコイル71への通電は、IGスイッチ2とスイッチSW7とによって制御される。IGスイッチ2がONであり、かつ空調制御手段31がスイッチSW7をONしているときに、リレーコイル71がONとなり、リレースイッチ72は、バッテリ1側に投入される。IGスイッチ2がONであり、かつ空調制御手段31がスイッチSW7をOFFしているときに、リレーコイル71がOFFとなり、リレースイッチ72は、太陽電池5側に投入される。従って、IGスイッチ2がONのときは、バッテリ1または太陽電池5のいずれかが選択的にブロワモータ8に給電できる。さらに、IGスイッチ2がOFFのときは、スイッチSW7の状態にかかわらずリレーコイル71がOFFとなり、リレースイッチ72は太陽電池5側に投入される。よって、IGスイッチ2がOFFのときは、太陽電池5だけがブロワモータ8に給電できる。
また、車室内の除菌を行う除菌装置9は、信号線L2もしくは信号線L3に接続され、IGスイッチ2がOFFのときは、スイッチSW1を介して信号線L3に接続され、太陽電池5の出力となる太陽電池電圧(ソーラ電圧)を受けるように構成してある。
空調制御ユニット3は、マイコンおよび周辺回路からなる空調制御手段31とスイッチSW4、SW5とを有し、この空調制御手段31からスイッチSW4を介した第1のモータ制御信号と、換気制御手段43からスイッチSW2を介した第2のモータ制御信号との合流点32でワイヤードORを取る構成である。また、この空調制御手段31からスイッチSW5を介した第1の除菌制御信号と、換気制御手段43からスイッチSW3を介した第2の除菌制御信号との合流点33でワイヤードORを取る構成である。そして空調制御ユニット3は、図2、図3に示すような車両用空調装置の空調ユニット300および空気ダクト313内に配置された除菌装置9の作動を制御する。なお、スイッチSW2〜SW5は、例えば、図示のようなNPN型トランジスタであり、Hレベルの制御信号を受けるとONしてLレベル信号を出力する構成である。空調制御手段31は、後述する図19の制御特性などのデータテーブル(データマップ)のほか、予め定められた制御プログラムを記憶するROM等の記憶手段34を有する。
図2、図3において、空調ユニット300は、車室内の前部の図示していないインスツルメントパネルに、デフロスタ吹出口301と、乗員に向けたフェイス吹出口302と、フット吹出口303とを設け、各ドア304、305、306を電気的に開閉駆動することで所望の吹出モードを実現する。ブロワファンを構成するブロワモータ8の上流側には、外気導入口307と内気導入口308を設け、内外気切替ドア309を電気的に切り替え駆動することで、車室内への内気もしくは外気の導入モードを実現する。エバポレータ310、ヒータコア311、エアミックスドア312は、所望温度の空調空気を実現し、下流側の各吹出口301〜303から車室内に吹出す。なお、後述する除菌装置9は空調ダクト313内に設置され、空調空気に乗せて除菌イオンを車室内に供給する。この除菌装置9は空調ダクト313内に他に、図示していない空気清浄器側に設置したり、単独で車室内に設置してもよい。
本実施例では、空調制御ユニット3は、IGスイッチ2のOFF直後に、各ドア304、305、306、309、312を開閉駆動し、駐車時の換気モードを予め設定しておくようにしている。例えば、デフロスタ吹出口301とフェイス吹出口302を開くと共に、外気導入口307側を開き、エアミックスドア312を通風抵抗の少ないヒータコア閉成側に回動し、全体として通風抵抗の少ない状態で外気を車室内へ導入でき、車室内の冷却や除菌を行えるようにしている。
換気制御ユニット4は、信号線L3に接続されて太陽電池5の出力であるソーラ電圧Vsunの変動を平滑化させて取り出す太陽電池電圧検出手段41と、太陽電池5のソーラ電圧Vsunを受けて、例えば5Vの定電圧を発生し換気制御手段43に給電する安定化電源回路42と、マイコンおよび周辺回路からなる換気制御手段43と、各スイッチSW1、SW2、SW3と、逆流防止用ダイオード44、45、46とを有する。
換気制御手段43は、マイコンによる機能実現手段として、ソーラ電圧Vsunと所定電圧値との大小関係を判定する電圧判定手段431と、IGスイッチ2の状態、すなわちONか、OFFかを判定するIGスイッチ状態判定手段432と、IGスイッチ2のOFF時(つまり車両を使用しない駐車時に相当)にブロワモータ8の作動を制御するモータ制御手段434と、太陽電池5から除菌装置9への給電を指示すると共に、駐車時に除菌装置9の作動を制御する除菌制御手段435とを有する。また、回路構成手段として、RAMやレジスタメモリ、書き換え可能な不揮発性メモリ等の第1記憶手段433と、制御量のデータテーブル(データマップ)を記憶するROM等の第2記憶手段436とを有する。
太陽電池5は、複数の太陽電池セルを直列接続し、かつその直列接続した直列セルを複数個並列接続することで所望の電圧、電流を発生する太陽電池モジュールを構成しており、図2に示すように車両の天井に設けたサンルーフ内に設置されている。
ブロワモータ8は、車両用空調装置のブロワモータと兼用しており、ここでは電流制御可能な3相のブラシレスモータ81が使用され、外部からのデューティ信号に応じてモータ81に与えるパルス幅を可変制御するモータ駆動回路82を有する。なお、ブラシレスモータ81に代えて通常の制御回路付きの直流モータでも使用可能である。
除菌装置9は、除菌イオンを発生するプラズマユニット91を有し、除菌制御手段435の出力指示を受けてスイッチSW1をONしてソーラ電圧Vsunを給電し、しかも除菌制御手段435もしくは空調制御手段31からの作動指示信号を受けるとスイッチSW6をONし、プラズマユニット91を駆動する。なお、除菌装置9として、プラズマユニット91に代えて、マイナスイオン発生器やオゾン発生器を用いるようにしてもよい。
(電力制御)
この実施形態では、太陽電池5で発電された電力をブロワモータ8で略完全に消費し、換気効率を高めるためのモータの電力制御の手法を採用している。
図4は、太陽電池5の電圧−電流特性を示し、日射量に応じて発生電力Pmaxが変化することが分かる。一方、この実施形態のように図5(a)に図示する構成によりブロワモータ8としてのブラシレスモータ81のデューティ比Dxを変えてモータ回転数を制御するとき、図5(b)に示すように、ソーラ電圧Vsunとデューティ比Dxに応じて必要作動電力Pが決まる。特に、ソーラ電圧Vsunよりデューティ比Dx(つまり電流)の影響が大きく、ソーラ電圧Vsunが変動してもデューティ比Dxを変え、モータ81の回転数制御を行うことにより必要作動電力Pを確保できることが分かる。従って、ソーラ電圧Vsunが低いときには、デューティ比Dxを上げて電流を増やすことで必要作動電力Pを確保できる。
そこで、図6に示すように、太陽電池5で発電された電力をブラシレスモータ81で略完全に消費するには、日射量に応じて変化する電圧−電流特性の発生電力Pmaxに略一致する、もしくはより近づけることが可能な必要作動電力となるデューティ比Dxを選択し、ブラシレスモータ81を制御すればよいことが分かる。つまり、ソーラ電圧Vsunに応じてデューティ比Dxを設定し、このデューティ比Dxによって決まるモータ電流とソーラ電圧Vsunとのバランス点でモータ作動が安定するが、その安定点が、日射量によって決まる太陽電池5の電圧―電流特性上の発生電力Pmaxに略一致するようにデューティ比Dx(つまり出力特性量)を選択し、制御することで可能になる。なお、本例ではソーラ電圧Vsunに応じてデューティ比Dx(つまり出力電流の特性量)を設定しているが、ブラシレスモータ81の出力特性量として、出力電流の他に、モータ回転数、モータ電圧、もしくはこのモータ81によって駆動されるファン風量を適用することも可能である。
(制御処理)
次に、第1図に示す装置全体の概略作動を、図を用いて説明する。図7(a)は、換気制御手段43における制御の概要を示すフローチャート、(b)は、空調制御手段31における制御の概要を示すフローチャートである。換気制御手段43は、IGスイッチ2がOFFであるときにブロワモータ8を制御する手段を提供する。さらに、換気制御手段43は、ブロワモータ8に供給する電力を制御する手段を提供している。空調制御手段31は、IGスイッチ2がONであるときにブロワモータ8を制御する手段を提供する。さらに、空調制御手段31は、ブロワモータ8に給電する電源を選択する手段と、ブロワモータ8に供給する電力を制御する手段とを提供している。
図7(a)において、IGスイッチ2のOFF時(つまり駐車時)において、車両周囲に日射があり太陽電池5の出力が十分あるとき、換気制御手段43が作動する。そのとき、図7(a)に示すように、換気制御手段43は、定期的にソーラ電圧Vsunや換気指示スイッチ6の情報を入力し(ステップ1000)、換気制御処理、つまりブロワモータ8の制御処理(ステップ2000)と、除菌制御処理、つまりプラズマユニット91の制御処理(ステップ3000)を順次実施する。一方、太陽電池5の出力が十分でないとき、換気制御手段43は停止しており、各処理1000〜3000は実施されない。
図7(b)において、空調制御手段31には車載バッテリより常時電源が供給されているため、IGスイッチ2のON、OFFに応じて作動する。IGスイッチ2がOFF、特にON→OFF直後のときには、車室内を換気可能なモードにするため、図2、図3に示す空調ユニット300の各ドア304、305、306、309、312を開閉駆動し、駐車時の換気モードを予め設定しておくようにしている(ステップ4001、4002、4003)。
IGスイッチ2がONであるときには、通常の空調制御が実施される。図示してない各センサより、例えば、内気温度、外気温度、日射量、等の各種信号が入力処理され(ステップ4004)、必要吹出し温度の算出(ステップ4005)、ブロワ制御量の決定(ステップ4006)、内外気切替処理(ステップ4007)、吹出口モードの決定(ステップ4008)、およびエアミックスドア開度の算出が行われ(ステップ4009)、ブロワモータ8や各ドア304、305、306、309、312を制御する。続いて、車両運転中の除菌制御処理を行い(ステップ4010)、除菌装置9の作動を制御する。ステップ4006は、IGスイッチON時のブロワモータ8の制御処理を提供している。この処理は、電源選択処理と、電力制御とを含んでおり、「IGスイッチON時の給電制御処理」で詳述する。
(IGスイッチOFF時の換気制御処理)
次に、モータ制御手段434が行う換気制御処理について、図8〜図14を用いて詳述する。図8は、換気制御処理の全体フローを示すフローチャート、図9は、図8をより良く理解するための換気制御処理の制御仕様を示す表であり、両図は実質同じ内容である。図10は、ソーラ電圧Vsun―駆動デューティ比Dxとの関係を示す制御特性図であり、特性Aはモータ起動時の制御量を設定する第1の制御特性、特性Bはモータ起動後の制御量をソーラ電圧Vsunに基いて設定する第2の制御特性を示し、いずれの特性A、Bも、データテーブルとして第2記憶手段436に記憶されている。ここで、以下の説明に使用される各設定電圧V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7は、添数字の大きいものほど設定電圧が高いものにしてある。また、各設定時間T1,T2,T3,T4,T5は、添数字が大きいものほど設定時間が長いものにしてある。
まず、IGスイッチ2がOFF、換気指示スイッチ6がON、ソーラ電圧Vsunの判定値F1(SB)=1、およびDUTY駆動タイマーの判定値F2(t)=1を満足すると(ステップ2001〜2004)、ステップ2005に進む。続いて、ブロワモータ8(ここではブラシレスモータ81)の起動時であれば、第2記憶手段436より特性Aによって決まる起動時デューティ比Dstを読出し、このデューティ比Dstの信号を、スイッチSW2を介してモータ駆動回路82に出力し、ブロワモータ8を起動させる(ステップ2005、2006、2008)。
一方、ブロワモータ8がすでに起動後であれば、第2記憶手段436より特性Bによって決まるソーラ電圧Vsunに応じたデューティ比Dxを読出し、このデューティ比Dxの信号を、スイッチSW2を介してモータ駆動回路82に出力し、ブロワモータ8の回転数制御を行う(ステップ2005、2007、2008)。これらステップ2005〜2008が、デューティ比設定手段を構成しており、出力特性量設定手段に相当する。
他方、ステップ2001〜2004のいずれかがNOであれば、ステップ2009に進み、モータ制御を中止し、ブロワモータ8を停止させることになる。なお、IGスイッチ2がONのときは、空調制御手段31によってブロワモータ8が駆動される。
ここで、図8に示すステップ2003において、ソーラ電圧Vsunの判定値F1(SB)=1か否かを判定しているが、実際にはタイマー割込み処理などの別ルーチンにおいて、定期的にソーラ電圧Vsunが所定の範囲内にあるかを判定し、その判定結果を第1記憶手段433に記憶しておく。ステップ2003では、その判定結果を第1記憶手段433から読み出し、確認、判定している。この第1記憶手段433には、マイコン内のRAMやレジスタメモリ、もしくは書き換え可能な不揮発性メモリが利用される。
そこで、ソーラ電圧Vsunが所定の範囲内にあるか否かを判定して第1記憶手段433に記憶する別ルーチンについて、図11を用いて説明する。図11(a)はそのフローチャート、(b)はその作動特性を示す説明図である。前提として、両判定値F1d(SB)、F1(SB)は、当初は初期設定されてF1d(SB)、F1(SB)=0としてある。当初とは、ソーラ電圧Vsunが発生して換気制御手段43が作動を開始する時点である。
まず、ステップ2101では、ソーラ電圧Vsunを取り込み、ソーラ電圧Vsunがブロワモータ8の起動開始電圧V4より高ければ、判定値F1(SB)=1にセットする(ステップ2102、2103)。この状態が第1設定時間T3秒以上継続すれば判定値F1d(SB)=1にセットする(ステップ2104、2105)。他方、ソーラ電圧VsunがV2より低いときは(ステップ2106)、両判定値F1d(SB)、F1(SB)=0とし(ステップ2107)、V2〜V4の間にあるときは(ステップ2106)、直前の判定値F1(SB)=0を維持することになる(ステップ2108)。つまり、判定値F1(SB)の設定にソーラ電圧Vsunのヒステリシス幅が設けてあり、しかも一旦判定値F1(SB)=1としても、この状態がT3秒継続しないと判定値F1(SB)=1にセットしないようにしている。それにより、遅延時間T3秒を設けてソーラ電圧Vsunが安定するまでの時間を設けることと、一旦モータ8の起動開始電圧を超えたときには、ヒステリシス幅が設けてソーラ電圧Vsunがある程度変動してもそれにより判定結果があまり変動しないようにすることで、ソーラ電圧Vsunの状態を安定して判断できるようにしている。これら図11に示されたヒステリシス処理が、第1遅動手段に相当する。
図8に戻り、ステップ2004において、DUTY駆動タイマーの判定値F2(t)=1を満足するか否かを判定しているが、実際にはタイマー割込み処理などの別ルーチンにおいて定期的に判定値F2(t)を求め、その判定結果を第1記憶手段433に記憶しておく。ステップ2004では、その判定結果を第1記憶手段433から読み出し、確認、判定している。ここでは、車両が確実に駐車状態にあり、かつ太陽電池5が安定的に発電している状態にあるときにデューティ制御させるために、IGOFFタイマーの判定値F3(t)と、太陽電池5の電圧低下タイマーの判定値F4(t)とを求め、両F3(t)、F4(t)を第1記憶手段433に記憶しておく。ステップ2004では、両判定値F3(t)、F4(t)=1のときに判定値F2(t)=1とし、それ以外のときは0とし、判定処理を行っている。なお、IGOFFタイマーは、車両が駐車状態にあることを判定するためであるが、利用者が車両を停止して降車する前から換気を開始することを防止し、換気による利用者への違和感、例えば、冬季の外気導入による車室温度の低下や、夏季の外気導入による車室温度の上昇などを防止する狙いがある。そこで、これらの状態を判定して第1記憶手段433に記憶する別ルーチンについて、図12、図13を用いて説明する。
まず、図12は、車両が駐車状態にあることを判定して判定値F3(t)を設定する処理を示しており、(a)は、IGOFFタイマーの作動を示すフローチャート、(b)はその作動特性を示す説明図である。前提として、判定値F3(t)は当初は初期設定されてF3(t)=0としてある。まず、ステップ2201では、IGスイッチ2のON、OFF情報を取り込み、IGスイッチ2がON→OFF時点にあるときから第2設定時間T5秒だけ経過すると、判定値F3(t)=1にセットし(ステップ2202〜2204)、第1記憶手段433に記憶しておく。他方、IGスイッチ2がOFF→ON時点ではタイマーをリセットし、判定値F3(t)=0を第1記憶手段433に更新記憶する(ステップ2202、2205、2206)。これらステップ2202〜2204が、第2遅動手段に相当する。この第2設定時間(タイマー時間)T5秒は、IGスイッチ2のOFF時点から車両が駐車状態に入ったことを予測するための設定値であり、利用者のIGスイッチOFF後の車両内滞在時間である。なお、本例ではIGスイッチ2のON、OFF情報を用いているが、駐車状態を判定可能であれば、駐車状態検出手段として、ドアスイッチやサイドブレーキスイッチなどを用いて判定するようにしてもよい。
また、図13は、夜明け時や車両がトンネルから抜け出るときなど、暗い所から明るい所へと車両周囲の照度が変化し太陽電池5のソーラ電圧Vsunが未発電状態から徐々に上昇したとき、ソーラ電圧Vsunを安定して確保できることを判定して判定値F4(t)を設定する処理を示す。(a)は、電圧低下タイマーの作動を示すフローチャート、(b)はその作動特性を示す説明図である。前提として、判定値F4(t)は当初は初期設定されてF4(t)=0としてある。まず、ステップ2301では、太陽電池5より発生するソーラ電圧Vsunを取り込み、ソーラ電圧Vsunが、換気制御ユニット4を安定して作動可能な作動可能電圧V1より高くなったときから第3設定時間T4秒だけ経過すると、判定値F4(t)=1にセットし(ステップ2302〜2304)、この判定値F4(t)を第1記憶手段433に記憶しておく。他方、ソーラ電圧VsunがV1以下になるとタイマーをリセットし、判定値F4(t)=0を第1記憶手段433に更新記憶する(ステップ2302、2305)。そこで、ソーラ電圧Vsunが徐々に上昇して作動可能電圧V1を超えても直ちに判定値F4(t)=1とせずに、太陽電池5の発電状態が安定してV1超のソーラ電圧Vsunが得られるのを待ってから判定値F4(t)=1にセットしている。この第3設定時間(タイマー時間)T4秒は、ソーラ電圧Vsunが作動可能電圧V1を超えてから安定してV1超のソーラ電圧Vsunが得られるまでの見込み時間である。
図8に戻り、ステップ2007において、図10に示す特性Bのデータテーブル(記憶手段436)よりソーラ電圧Vsunに応じた駆動デューティ比Dxを読出し、設定しているが、実際にはタイマー割込み処理などの別ルーチンにおいて、定期的に駆動デューティ比Dxを求め、それらを第1記憶手段433に最新の数回分だけ記憶しておく。そこで、ステップ2007では、最新の駆動デューティ比Dxを第1記憶手段433から読み出し、設定している。特に本例では、種々の回路部品や除菌装置9、等を高圧から保護するため、ソーラ電圧Vsunを所定の電圧範囲内、例えば9V〜16Vに抑えるようにしている。この別ルーチンについて、図14を用いて説明する。
まず、ステップ2007に入る直前のステップ2006において、特性Aのデータテーブルより読み出した所定の駆動デューティ比Dstでブロワモータ8は起動されている。この駆動デューティ比Dstは比較的小さい値(本例では起動可能な最小値)であるためブロワモータ8の電流は小さく、図4、6に示す太陽電池5の電圧−電流特性の関係から日射量があるときには瞬間的に高電圧(例えば、20V以上)を発生する。
続いて、このステップ2007に進み、ステップ2401、2402では、ソーラ電圧Vsunを取り込み、特性Bのデータテーブルよりソーラ電圧Vsunに応じた駆動デューティ比Dxを読出し、第1記憶手段433に記憶する。その際、ソーラ電圧Vsunがデータテーブル値の中間にあるときには、補間計算により駆動デューティ比Dxを算出する。なお、第1記憶手段433には最新の数回分だけを逐次更新し記憶しておく。
続いて、最新の数回分の駆動デューティ比Dxからデューティ比が増加中で、しかもソーラ電圧Vsunが所定電圧V5より高いときには、駆動デューティ比Dxをより短い更新間隔(本例ではT1秒毎)で更新し、駆動デューティ比Dxを大きくすることでブロワモータ8の電流を増加させて、ソーラ電圧Vsunを早めに低下させ、高電圧の発生をできる限り抑えるようにしている(ステップ2403、2404、2405)。
一方、デューティ比が増加中であっても、ソーラ電圧Vsunが所定電圧V5より低いときには、駆動デューティ比Dxを少し遅い更新間隔(本例ではT2秒毎)で更新し、ブロワモータ8を安定的に電流制御する(ステップ2406)。実際には、駆動デューティ比Dxを大きくして電流を増加させると、ソーラ電圧Vsunが低下するため駆動デューティ比Dxを小さくし電流が低下する。すると再びソーラ電圧Vsunが上昇し、駆動デューティ比Dxを大きくして電流を増加させることを繰り返し、日射量によって定まる太陽電池5の電圧―電流特性の中で安定することになる。
他方、ステップ2403、2407において、駆動デューティ比Dxからデューティ比が減少中であれば、日射量の減少によるソーラ電圧Vsunの低下が予想され、駆動デューティ比Dxをできる限り短い更新間隔、望ましくはT1より短い更新間隔で更新して電流調整することにより、ブロワモータ8が停止もしくはハンチング(モータ8の断続作動)しないように制御する。
上記したように本実施形態の換気制御手段43によれば、ソーラ電圧Vsunに応じて駆動デューティ比Dxを適宜選択し、ブロワモータ8を適切に電流制御することで、ブロワモータ8がハンチングするのを抑えつつ、太陽電池5の発生電力を効果的に取出すことが可能となり、車室内の換気効率を一層高めることが可能になる。それによって、車室内の温度を下げることが可能になると共に、車室内を換気して空調環境も改善することが可能となり、車両の再利用時の冷房性能も向上させることが可能になる。
(除菌制御処理)
次に、除菌制御手段435が行う除菌制御処理について、図15〜図18を用いて詳述する。図15は、除菌制御処理の全体フローを示すフローチャート、図16は、図15をより良く理解するための除菌制御処理の制御仕様を示す表であり、両図は実質同じ内容である。
まず、IGスイッチ2がOFF、換気指示スイッチ6がON、モータ駆動DUTY出力がON、およびソーラ電圧Vsunの判定値F6(SB)=1を満足すると、ステップ3005に進む(ステップ3001〜3004)。続いて、スイッチSW1をONし(信号S2)、太陽電池5を電源として、除菌装置9へソーラ電圧Vsunの給電を行わせる(ステップ3005)。続いて、太陽電池5の給電期間内においてスイッチSW6をONし(信号S1)、プラズマユニット91を駆動させる(ステップ3006)。
なお、除菌装置9の駆動タイミングS1は、図17に示すように、その前後に余裕時間TA、TBを持たせて給電タイミングS2を設定してあり、給電期間S2内に駆動タイミングS1が重なり、駆動時には除菌装置9が速やかに作動可能にしている。他方、ステップ3001〜3004のいずれかがNOであれば、ステップ3007に進み、除菌装置9の作動を停止させることになる。ここで、図15に示すステップ3004において、ソーラ電圧Vsunの判定値F6(SB)=1か否かを判定しているが、実際にはタイマー割込み処理などの別ルーチンにおいて、定期的にソーラ電圧Vsunが所定の範囲内にあるかを判定し、その判定結果を第1記憶手段433に記憶しておく。ステップ3004では、その判定結果を第1記憶手段433から読み出し、ソーラ電圧Vsunが除菌装置9に対して許容範囲内にあるかを確認、判定している。除菌装置9は一般に高電圧に弱く、除菌装置9毎に定められた電圧範囲内に抑える必要がある。
そこで、ソーラ電圧Vsunが所定の範囲内にあるか否かを判定して第1記憶手段433に記憶する別ルーチンについて、図18を用いて説明する。図18(a)はそのフローチャート、(b)はその作動特性を示す説明図である。前提として、判定値F6(SB)は当初は初期設定されてF6(SB)=0としてある。当初とは、ソーラ電圧Vsunが発生して換気制御手段43が作動を開始する時点である。
まず、ステップ3101では、ソーラ電圧Vsunを取り込み、ソーラ電圧Vsunが、ブロワモータ8の起動開始電圧と同じ所定電圧V4より高ければ、判定値F6(SB)=1にセットする(ステップ3102〜3104)。ソーラ電圧Vsunが所定電圧V7より高ければ、判定値F6(SB)=0にリセットする(ステップ3105、3106)。一方、ソーラ電圧Vsunが所定電圧V7より低く、かつ高電圧側のヒステリシス幅を設定する所定電圧V6より低いときは、判定値F6(SB)=1にセットする(ステップ3107、3108)。ソーラ電圧VsunがV6〜V7にあるときは、直前の判定値F6(SB)を維持する(ステップ3109)。
一方、ステップ3103、3111において、ソーラ電圧Vsunが所定電圧V4以下のときには直前の判定値F6(SB)を維持する。他方、ステップ3102、3110において、ソーラ電圧Vsunが低電圧側のヒステリシス幅を設定する所定電圧V3以下のときには、判定値F6(SB)=0とする。ここで、除菌装置9は、耐圧等の関係上、ブロワモータ8の作動中にソーラ電圧Vsunが印加され、駆動されるようにするため、低電圧側の所定電圧V3は、図11に示すブロワモータ8の最低作動電圧V2より高く設定してある。
上記したように本実施形態の除菌制御手段435によれば、車両の駐車時で、換気制御手段43が作動中において、ソーラ電圧Vsunが所定範囲内にあるとき、除菌装置9を作動させるようにし、駐車中に発生滞留する車室内の臭いや細菌、ウイルスを脱臭、除菌することが可能となる。しかも、除菌装置9の作動条件を厳選することにより、無人となる駐車中においても、除菌装置9を安全、かつ安定して作動させることが可能となる。
(IGスイッチON時の給電制御処理)
図19は、図7(b)のステップ4006の詳細を示すフローチャートである。IGスイッチ2がONである場合、ブロワモータ8は、ステップ4006の処理によって制御される。図19において、ステップ4006Aでは、空調負荷に応じた要求デューティ比Dbaseが設定される。ステップ4006Aでは、空調負荷を示す必要吹出温度TAOを変数とする予め定められた関数によって要求デューティ比Dbaseが設定される。その関数は、図19のステップ4006Aに図示されるような関数である。この関数は、データマップとして記憶手段34に記憶されている。必要吹出温度TAOが快適領域にあると要求デューティ比Dbaseは低く設定される。必要吹出温度TAOが快適領域から低くなるほど、すなわち冷房負荷が大きくなるほど、要求デューティ比Dbaseは大きく設定される。必要吹出温度TAOが快適領域から高くなるほど、すなわち暖房負荷が大きくなるほど、要求デューティ比Dbaseは大きく設定される。要求デューティ比Dbaseは、ブロワモータ8が空調負荷に応じて必要とされる風量を供給するために要求する電力を示すパラメータであるから、要求電力Dbaseとも呼ばれる。ステップ4006Aは、空調負荷に応じた風量を供給するために、ブロワモータ8が要求する要求電力Dbaseを算出する手段を提供する。
ステップ4006Bでは、太陽電池5によってブロワモータ8を駆動することを想定した限界デューティ比Dxが設定される。ステップ4006Bでは、太陽電池5の発電電力を示すソーラ電圧Vsunを変数とする予め定められた関数によって限界デューティ比Dxが設定される。この設定処理には、図19のステップ4006Bに図示される特性Bをもつ関数が使用される。この関数は、データマップとして記憶手段34に記憶されている。ソーラ電圧Vsunが予め定めた中間電圧範囲にあるとき、ソーラ電圧が大きくなるに従って、限界デューティ比Dxは大きくなる。ソーラ電圧Vsunが所定値より大きくなっても、限界デューティDxは上限値でクリップされる。ステップ4006Bで算出される限界デューティDxは、太陽電池5によって給電した場合に、設定することが可能な最大のデューティ比を示す。限界デューティ比Dxは、ある時点において、太陽電池5からブロワモータ8に供給しうる最大の電力、言い換えると限界の電力を示すパラメータであるから、限界電力Dxとも呼ばれる。ステップ4006Bは、太陽電池5からブロワモータ8に供給可能な限界の限界電力Dxを算出する手段を提供する。
ステップ4006Cでは、要求デューティ比Dbaseと、限界デューティ比Dxとが比較される。要求デューティ比Dbaseが限界デューティ比Dx以上であるときは、ステップ4006Dに進む。Dbase>Dxのときは、太陽電池5の発電電力では、ブロワモータ8を空調負荷に応じた回転数で運転できない。ここで、回転数は、電気負荷としてのブロワモータ8の出力であり、空調装置の制御対象である風量に相当する。また、Dbase=Dxのときは、Dbase<Dxへと変動するおそれがあり、安定的な制御を提供できないおそれがある。そこで、Dbase>=Dxのときは、バッテリ1からブロワモータ8へ給電する。このとき、空調制御手段31は、スイッチSW7をONして、リレー7を励磁し、バッテリ1からモータ駆動回路82に給電する。さらに、空調制御手段31は、要求デューティ比Dbaseをモータ駆動回路82に出力し、ブロワモータ8を空調負荷に応じた回転数で運転する。この結果、空調負荷に応じた風量が得られる。
一方、要求デューティ比Dbaseが限界デューティ比Dxより小さい場合、ステップ4006Eに進む。Dbase<Dxのときは、太陽電池5の発電電力で、ブロワモータ8を空調負荷に応じた回転数で運転できると評価できる。そこで、太陽電池5からブロワモータ8へ給電する。このとき、空調制御手段31は、スイッチSW7をOFFして、リレー7を消勢し、太陽電池5からモータ駆動回路82に給電する。さらに、空調制御手段31は、要求デューティ比Dbaseをモータ駆動回路82に出力し、ブロワモータ8を空調負荷に応じた回転数で運転する。
この実施形態では、限界デューティ比Dxは、およそ10%から30%という比較的低いデューティ比範囲に限られている。一方で、要求デューティ比Dbaseは、20%から80%という広いデューティ比範囲で調節される。この要求デューティ比Dbaseの範囲は、空調装置として必要とされる低風量から高風量の範囲に相当する。従って、限界デューティ比Dxは、風量が比較的低い低風量の範囲に限って、要求デューティ比Dbaseを上回る可能性がある。この結果、低風量領域においてのみ、太陽電池5の電力がブロワモータ8に給電される可能性がある。このように、この実施形態では、限界デューティ比Dxを比較的低い風量領域に限定することで、太陽電池5からブロワモータ8への給電を低風量領域においてのみ許容する。従って、太陽電池5からブロワモータ8へ給電する状態を、最高値である80%または70%を除き、かつ最低値である20%を含む低風量領域だけに制限する制限手段が提供されている。なお、低風量領域は、ブロワモータ8の駆動デューティ比で30%以下とされているが、30%前後の数値とすることができる。また、低風量領域は、中風量以下の領域とすることができる。
さらに、太陽電池5の発電電力を示すソーラ電圧Vsunが所定値以上の領域では限界デューティ比Dxを上限値30%に固定しクリップしている。この実施形態では、図19のステップ4006Bに図示されるように、ソーラ電圧VsunがV4とV5との間の所定値以上の領域で限界デューティ比Dxをクリップしている。これにより、走行に伴って車両が日向から日陰に入るなど太陽電池5のソーラ電圧Vsunが変動することがあっても、限界デューティ比Dxの頻繁で大幅な変化を抑えることができる。この結果、IGスイッチ2がONされているときに車両の走行に伴い太陽電池5の出力変動があっても、リレー7が頻繁に切替えられたり、風量が変動するといった不具合を防止することができる。このように、この実施形態ではソーラ電圧Vsunの高電圧領域では限界デューティ比Dxをクリップすることによって、車両の走行に伴う太陽電池5の出力変動をマスクする手段を提供している。
この実施形態によると、ステップ4006の処理により、IGスイッチ2がONのときにも太陽電池5の発電電力を利用することができる。その処理では、現時点での太陽電池5の発電電力によって供給可能なブロワモータ8の限界デューティ比Dx、すなわち限界電力Dxを求めている。一方で、空調負荷に応じて要求される要求デューティ比Dbase、すなわち要求電力Dbaseを求める。そして、限界電力Dxと要求電力Dbaseとを比較して、それらの大小関係に応じてリレー7を切り替える。典型的には、限界電力Dxが要求電力Dbaseより高いとき、太陽電池5から電気負荷8に給電し、限界電力Dxが要求電力Dbaseより低いとき、バッテリ1から電気負荷8に給電するようにリレー7が切り替えられる。特に、要求電力Dbaseが限界電力Dx未満であって、太陽電池5の発電電力だけで要求電力Dbaseを賄えるときに、ブロワモータ8の電源を、バッテリ1から太陽電池5へと切り替えている。よって、風量の不足を招くことなく、太陽電池5の発電電力を有効利用することができる。さらに、太陽電池5の発電電力が頻繁に変動することがあっても、その影響を抑えることができる。
限界電力Dx=要求電力Dbaseのときは、頻繁な切替を防止する観点から、バッテリ1から電気負荷8に給電することを選択できる。なお、ステップ4006Cの比較処理には、頻繁な切替を防止するために付加的手段を適用することができる。例えば、ヒステリシス特性を与える手段、あるいは限界電力Dx=要求電力Dbaseの近傍に不感帯を設けて切替を抑制する手段などの付加的手段を設けることができる。
(第2実施形態)
図20は、本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置の全体構成を示すブロック図である。第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付したので、先行する説明を参照することができる。乗員が操作可能なECOスイッチ35が車室内に設けられている。ECOスイッチ35は、空調制御手段31に信号を出力するように接続されている。ECOスイッチ35は、空調装置の制御モードを、空調能力を優先した第1モードを示す第1位置(OFF)と、この第1モードよりも省動力、省電力の第2モードを示す第2位置(ON)とを有する。スイッチ35は、制御モードとに切り替えるための指令を入力する手段を提供する。上述の第1実施形態は、第1モードのみを提供している。記憶手段34には、上述の第1実施形態と同じ第1モードを実現するための第1制御特性と、第2モードを提供するための第2制御特性とが記憶されている。
図21は、第2実施形態に係るフローチャートであって、第1実施形態のステップ4006の詳細を示すフローチャートである。第1実施形態のステップ4006Aに代えて、ステップ4006A1、4006A2、4006A3が実行される。ステップ4006A1では、ECOスイッチ35の状態が判定される。ECOスイッチ35がOFFのときは、第1モードが指令され、ECOスイッチ35がONのときは、第2モードが指令されている。ECOスイッチ35がOFFのとき、ステップ4006A2に進む。ステップ4006A2では、第1実施形態のステップ4006Aと同じ処理を実行し、要求デューティ比Dbaseを算出する。要求デューティ比Dbaseを算出するための関数は、図21に図示の特性を有しており、第1関数と呼ばれる。第1関数は、もっぱら空調負荷に対応した風量を提供するように設定されている。その後、ステップ4006Bへ進み、上述の第1実施形態と同じ処理を実行する。
ECOスイッチ35がONのときは、ステップ4006A3に進む。ステップ4006A3では、ステップ4006A2とは異なる関数に基づいて要求デューティ比Dbaseを算出する。要求デューティ比Dbaseを算出するための関数は、図21に図示の特性を有しており、第2関数と呼ばれる。ECOスイッチ35がONされているときの第2関数は、空調負荷に対応した風量の変化を提供するが、第1関数に比べて少ない風量を供給するように設定されている。第2関数は、空調負荷が大きい領域、ここでは暖房負荷が大きい領域と、冷房負荷が大きい領域において、第1関数よりも明らかに少ない要求デューティ比Dbaseを設定する。暖房負荷が大きい領域では、第1関数は約70%の要求デューティ比Dbaseを設定するが、第2関数は約50%の要求デューティ比Dbaseを設定する。冷房負荷が大きい領域では、第1関数は約80%の要求デューティ比Dbaseを設定するが、第2関数は約60%の要求デューティ比Dbaseを設定する。空調負荷が中間負荷領域にあるときは、第1関数と同程度の要求デューティ比Dbaseを設定する。従って、要求デューティ比Dbaseが増加する傾斜は、第2関数の傾斜のほうが、第1関数の傾斜よりも小さい。よって、ECOスイッチ35がONのときの要求デューティ比Dbaseは、ECOスイッチ35がOFFのときより低く抑えられる。特に、最低の要求デューティ比Dbaseが設定される中間負荷領域を含む低風量領域において、ECOスイッチ35がONのときの要求デューティ比DbaseがECOスイッチ35がOFFのときよりも低く抑えられる。このように、ステップ4006A3は、要求デューティ比Dbaseを、ECOスイッチ35がOFFのときよりも低く補正する手段を提供する。
ステップ4006A3の後、ステップ4006Bへ進み、上述の第1実施形態と同じ処理を実行する。このとき、ステップ4006A3を経由すると、要求デューティ比Dbaseが相対的に低い。このため、ステップ4006Cでの判断処理は、ステップ4006Eに分岐しやすくなる。よって、ECOスイッチ35がONのときは、太陽電池5からブロワモータ8へ給電する頻度、期間が増加する。この結果、バッテリ1の蓄電電力を消費することなく、ブロワモータ8を駆動でき、省電力が図られる。このように、ECOスイッチ35がONのときは、ブロワモータ8の回転が抑制されて電力消費が抑制されることに加えて、低風量領域において太陽電池5への切替が許容されやすくなる。ステップ4006A3からステップ4006Cの処理によって、ECOスイッチ35がONのときには、ECOスイッチ35がOFFのときよりも、太陽電池5からブロワモータ8へ給電する頻度、期間を増加させるように制御を補正する手段が提供される。
この第2実施形態によると、第1実施形態の作用効果に加えて、乗員の選択に応じて太陽電池5からブロワモータ8へ給電する頻度、期間を調節することができる。なお、ステップ4006A3での要求デューティ比Dbaseの補正に代えて、または加えて、限界デューティ比Dxを補正して補正手段を提供してもよい。また、ECOスイッチ35は、換気指示スイッチ6と兼用されてもよい。例えば、換気指示スイッチ6がIGスイッチ2のOFF時の換気を指示するONにあるときに、ECOスイッチ35がONにあるときと同じ処理を実行してもよい。
(第3実施形態)
上記実施形態では、IGスイッチ2がOFF中は、バッテリ1によって空調制御ユニット3が稼動でき、太陽電池5によって換気制御ユニット4が稼動できる。また、IGスイッチ2がOFFになるとリレーコイル71への通電が遮断され、太陽電池5だけからブロワモータ8に給電するように自動的に切り替えられるリレー7を採用し、IGスイッチ2がOFF時には換気制御ユニット4がブロワモータ8を制御している。換気制御ユニット4を設ける構成は、既存の空調装置に付加するという比較的簡単な手法で、太陽電池5による換気制御を提供できる利点がある。
第3実施形態では、上記実施形態に代えて、換気制御ユニット4の構成をすべて空調制御ユニット3内に収容する。この構成は、制御ユニットの数を低減し、消費電力を低減する上で有効である。この構成によると、空調制御ユニット3が、IGスイッチ2がONのときの電源切替制御と電力制御とを実行し、さらにIGスイッチ2がOFFのときの換気制御のための電力制御を実行する。このため、IGスイッチ2がOFF中に給電される制御装置を空調制御ユニット3だけとすることができので、IGスイッチ2がOFF中の消費電力を低減することができる。また、太陽電池5の発電電力をもっぱらブロワモータ8の駆動用の電力として供給することができる。かかる構成においては、リレー7のリレーコイル71のプラス側端子は、信号線L1に接続してもよい。この構成では、例えば、空調制御ユニット3は、IGスイッチ2がOFF中にも、所定の条件が成立すると、バッテリ1によるブロワモータ8の駆動を許容する手段を備えることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態によれば、図10に示すソーラ電圧Vsun−駆動デューティ比Dxの制御特性図に従ってブロワモータ8の電流制御、すなわち電力制御を行っていたが、ソーラ電圧Vsun−モータ回転数(もしくはファン風量)の出力特性量を示す制御特性テーブル、もしくはソーラ電圧Vsun−モータ印加電圧(例えば実効値)の出力特性量を示す制御特性テーブルを用い、ソーラ電圧Vsunに応じてブロワモータ8の出力特性を制御するようにしてもよい。同様に、図19、図21のステップ4006A、4006A2、4006A3、4006Bにおいても、デューティ比に代えて、回転数、風量、印加電圧といったパラメータを採用することができる。
また、上記実施形態によれば、ブロワモータ8としてのブラシレスモータ81の回転数を制御するために、駆動デューティ比Dxを調整して電流制御を行っていたが、このブラシレスモータに代えてモータ制御回路付きの直流モータを利用し、図10に示す特性と類似の、モータ起動時の制御量を設定する第1の制御特性値(例えば、目標電圧値)、および起動後の制御量をソーラ電圧Vsunに基づいて設定する第2の制御特性値(例えば、目標電圧値)を、第2記憶手段436に記憶しておき、これらの制御量を用いて直流モータを電圧制御するようにしても、同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態によれば、換気制御ユニット4および空調制御ユニット3の両者からブロワモータ8および除菌装置9を制御するにあたり、制御出力端子を減らすために、換気制御ユニット4側の制御信号を一旦空調制御ユニット3側に取り込み、ワイヤードORする構成としているが、両ユニット3、4から別々にブロワモータ8および除菌装置9に出力するように構成してもよい。
また、上記実施形態の空調制御手段31によるステップ4006の処理において、換気制御手段43によるステップ2000の処理の一部または全部を転用してもよい。また、上記実施形態では、電気負荷としてブロワモータ8を採用したが、電気負荷として、車両用空調装置に用いられる出力を調節可能な種々のモータ、例えばコンデンサファンモータ、ポンプモータなどを採用してもよい。さらに、上記実施形態では、電気負荷としてモータを採用したが、供給電力に応じて出力を調節可能な電気負荷として、デューティ比によって発熱量を調節可能なヒータなどを採用してもよい。また、電気負荷の電力を調節するパラメータとして電圧印加時間と電圧遮断時間との比を示すデューティ比に代えて、電流値、印加電圧値などを採用してもよい。また、車両用電気機器として、車両用空調装置に代えて、種々の車載の電気機器を採用してもよい。
本発明の技術的範囲は、上述した実施形態にのみ限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で、多様な変形、改良、または拡張を伴うことができる。
本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置を含む車両用換気制御装置および車両用空調装置の全体構成を示すブロック図である。 車両用空調装置の空調ユニット300の車両内の配置を示す説明図である。 空調ユニット300および除菌装置9の模式的構成を示す説明図である。 太陽電池5の電圧−電流特性を示す特性図である。 デューティ比に応じてブラシレスモータの必要作動電力Pが変化することを示すための説明図である。 モータの電力制御方法を説明するための説明図である。 (a)は、換気制御手段43における制御の概要を示すフローチャート、(b)は、空調制御手段31における制御の概要を示すフローチャートである。 換気制御処理の全体フローを示すフローチャートである。 図8を補足する換気制御処理の制御仕様を示す表である。 ソーラ電圧Vsun−駆動デューティ比Dxとの関係を示す制御特性図である。 (a)は、ソーラ電圧Vsunが所定の範囲内にあるか否かを判定するフローチャート、(b)は、その作動特性を示す説明図である。 (a)は、IGOFFタイマーの作動を示すフローチャート、(b)は、その作動特性を示す説明図である。 (a)は、電圧低下タイマーの作動を示すフローチャート、(b)はその作動特性を示す説明図である。 駆動デューティ比Dxの増減状況およびソーラ電圧Vsunに応じて駆動デューティ比Dxの更新間隔を変更するステップ2007のフローチャートである。 除菌制御処理の全体フローを示すフローチャートである。 図15を補足する除菌制御処理の制御仕様を示す表である。 給電タイミングS2と駆動タイミングS1との関係を示すタイムチャートである。 (a)はソーラ電圧Vsunが所定の範囲内にあるか否かを判定し、記憶するフローチャート、(b)はその作動特性を示す説明図である。 図7(b)のステップ4006を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車載バッテリ、2 イグニッションスイッチ、3 空調制御ユニット、31 空調制御手段、34 記憶手段、4 換気制御ユニット、41 太陽電池電圧検出手段、43 換気制御手段、431 電圧判定手段、432 IGスイッチ状態判定手段、434 モータ制御手段、435 除菌制御手段、436 第2記憶手段、5 太陽電池、6 換気指示スイッチ、7 電源切替スイッチ、8 ブロワモータ、81 ブラシレスモータ、82 モータ駆動回路、9 除菌装置、91 プラズマユニット、SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、SW7 スイッチ、35 ECOスイッチ。

Claims (10)

  1. 供給電力に応じて出力が調節可能な電気負荷(8)と、前記電気負荷(8)へ給電する電源を車載のバッテリ(1)と車載の太陽電池(5)とに切り替える切替手段(7)とを備える車両用電気機器において、
    前記電気負荷が要求する要求電力(Dbase)を算出する要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)と、
    前記太陽電池から前記電気負荷に供給可能な限界の限界電力(Dx)を算出する限界電力算出手段(4006B)と、
    前記限界電力(Dx)が前記要求電力(Dbase)より高いとき、前記太陽電池(5)から前記電気負荷(8)に給電し、前記限界電力(Dx)が前記要求電力(Dbase)より低いとき、前記バッテリ(1)から前記電気負荷(8)に給電するように前記切替手段(7)を制御する制御手段(3、4006C、4006D、4006E)と
    を備えることを特徴とする車両用電気機器。
  2. さらに、前記制御手段による前記太陽電池(5)から前記電気負荷(8)への給電を、前記電気負荷(8)が低出力領域にあるときだけに制限する制限手段(4006B)を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用電気機器。
  3. 前記制限手段(4006B)は、前記要求電力(Dbase)の最高値より低い低電力範囲に、前記限界電力(Dx)の範囲を制限するよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用電気機器。
  4. 前記制限手段(4006B)は、前記要求電力(Dbase)の最低値を含む低電力範囲に、前記限界電力(Dx)の範囲を制限するよう構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用電気機器。
  5. 前記要求電力と前記限界電力とは、前記電気負荷の駆動デューティ比(Dbase、Dx)として算出されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用電気機器。
  6. 前記車両用電気機器は、車両の室内を空調する車両用空調装置であり、
    前記電気負荷は、供給電力に応じて風量を調節可能なブロワモータ(8)であり、
    前記要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)は、空調負荷に応じた風量を供給するために、前記ブロワモータ(8)が要求する要求電力(Dbase)を算出する手段であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用空調装置。
  7. さらに、乗員によって第1位置と第2位置とに操作可能なスイッチ(35)と、
    前記スイッチが前記第1位置に操作されているときより、前記スイッチが前記第2位置に操作されているときに、前記太陽電池(5)から前記ブロワモータ(8)へ給電されやすくなるように、前記制御手段(3、4006C、4006D、4006E)を補正する補正手段(4006A1、4006A2、4006A3)とを備えることを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記制御手段(3、4006C、4006D、4006E)は、車両の電源スイッチ(2)を介することなく車載のバッテリから電力を供給される空調制御ユニット(3)によって構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記空調制御ユニット(3)は、
    前記電源スイッチ(2)がONのとき、前記要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)と前記限界電力算出手段(4006B)と前記制御手段(3、4006C、4006D、4006E)とにより前記切替手段(7)を制御するとともに、前記太陽電池(5)から前記ブロワモータ(8)に供給される電力を制御して車室内を空調し、
    前記電源スイッチ(2)がOFFのときにも、前記太陽電池(5)から前記ブロワモータ(8)に供給される電力を制御して車室内を換気するよう構成されていることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記切替手段(7)は、前記電源スイッチ(2)がOFFのとき、前記太陽電池(5)から前記ブロワモータ(8)に給電するように切り替えられるリレーであって、
    前記空調制御ユニット(3)は、前記電源スイッチ(2)がONのとき、前記要求電力算出手段(4006A、4006A1、4006A2、4006A3)と前記限界電力算出手段(4006B)と前記制御手段(3、4006C、4006D、4006E)とにより前記切替手段(7)を制御するよう構成され、
    さらに、前記電源スイッチ(2)がOFFのとき、前記太陽電池(5)から前記ブロワモータ(8)に供給される電力を制御して車室内を換気する換気制御ユニット(4)を備えることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
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