JP2010076350A - 液体容器、液体容器の製造方法 - Google Patents

液体容器、液体容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク容器の再充填を管理する技術を提供する。
【解決手段】液体噴射装置に装着可能な液体容器は、液体を収容する容器本体と、メモリ装置と、を備える。メモリ装置は、容器本体に収容された液体の残量を特定するための第1の液体情報を格納する第1のメモリ領域と、第1の液体残量を書き換える書き換え要求を受け付ける要求受付部と、第1の液体残量の書き換え要求において書き換え前の第1の液体情報から特定される液体の残量より書き換え後の第1の液体情報から特定される液体の残量が大きい場合には、書き換え要求に対する認証処理を行う認証処理部と、を有する。認証処理の結果が否定的である場合には、書き換え要求に応じた第1の液体情報の書き換えを許容しない。
【選択図】図13

Description

本発明は、液体容器、および、液体容器の製造方法に関する。
インクジェットプリンタには、インクが収容されたインク容器が装着される。ここで、インクの残量を示す残量情報を記録するメモリをインク容器に装着し、インクの残量が少なくなったときに、利用者に通知することが行われている。このようなインク容器に、インクを再充填して利用する場合、再充填されるインクの品質をインク容器の製造者が管理できないと、品質の悪いインクなどによりインクジェットプリンタのノズル詰まり、印刷品質の低下などの不都合が引き起こされる場合がある。かかる不都合を避けるため、インク容器の製造番号を、インク容器のメモリに記憶しておき、一度使用済みとなったインク容器が再び使用されたときに、利用者に再充填されたインク容器であることを警告する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2004−188635号公報
本発明は、従来とは異なる方法で、インク容器の再充填を管理する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]液体噴射装置に装着可能な液体容器であって、
液体を収容する容器本体と、
メモリ装置と、
を備え、
前記メモリ装置は、
前記容器本体に収容された前記液体の残量を特定するための第1の液体情報を格納する第1のメモリ領域と、
前記第1の液体残量を書き換える書き換え要求を受け付ける要求受付部と、
前記第1の液体残量の書き換え要求において書き換え前の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量より書き換え後の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量が大きい場合には、前記書き換え要求に対する認証処理を行う認証処理部と、
を有し、
前記認証処理の結果が否定的である場合には、前記書き換え要求に応じた前記第1の液体情報の書き換えを許容しない、液体容器。
適用例1における液体容器によれば、認証結果が否定的である場合には、第1の液体情報を、当該液体情報から特定される液体の残量を増加させる方向に書き換えることを許容しない。この結果、インクを再充填した場合に第1の液体情報を書き換えるのに所定の認証を必要とさせることができるので、再充填されるインクの品質の管理を容易にすることができる。
[適用例2]適用例1に記載の液体容器であって、
前記第1の液体残量の書き換え要求において書き換え前の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量より書き換え後の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量が小さい場合には、前記認証処理を行うことなく、前記第1の液体情報の書き換えを許容する、液体容器。こうすれば、液体噴射装置が液体の消費に伴って第1の液体情報を書き換える場合には、認証の必要がない。このため、液体噴射装置には煩雑な認証処理を行うことなく、第1の液体情報の書き換えを許容することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の液体容器であって、
前記メモリ装置は、さらに、前記容器本体に収容された前記液体の残量を特定するための第2の液体情報を格納する第2のメモリ領域を有し、
前記要求受付部は、さらに、前記第2の液体残量を書き換える書き換え要求を受け付け、
前記認証処理を行うことなく、前記第2の液体情報の書き換えを許容する、液体容器。
こうすれば、認証を受けて書き換えられる第1の液体情報と、認証を受けずに書き換えられる第2の液体情報とを有する。この結果、液体容器内のインクが認証を受けずに再充填されたものである場合、液体噴射装置は、第1の液体情報と第2の液体情報を比較することにより、当該インクが認証を受けずに再充填されたものであることを認識することができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の液体容器であって、
前記認証処理は、認証鍵情報を予め発行し、前記認証鍵情報または前記認証鍵情報を用いて生成された情報を受け付け、前記受け付けた前記認証鍵情報または前記認証鍵情報を用いて生成された情報に基づいて認証を行う処理である、液体容器。
こうすれば、容易に認証処理を行うことができる。
[適用例5]適用例4に記載の液体容器であって、
前記認証鍵情報または前記認証鍵情報を用いて生成された情報に基づく認証は、回数が制限されている、液体容器。
こうすれば、より厳格に、再充填されるインクの品質を管理できる。
[適用例6]適用例4に記載の液体容器であって、
前記認証鍵情報は、前記認証処理に使用できる有効期間が設定されている、液体容器。
こうすれば、より厳格に、再充填されるインクの品質を管理できる。
[適用例7]液体容器が装着される液体噴射装置であって、
適用例3に記載の前記液体容器の前記メモリ装置から前記第1の液体情報と前記第2の液体情報とを読み出す読出部と、
前記第1の液体情報と前記第2の液体情報とが一致するか否かを判定する判定部と、
前記判定結果が肯定的な場合と、前記判定結果が否定的な場合とで異なる処理を行う処理部と、
を備える、液体噴射装置。
こうすれば、液体噴射装置は、容易に、再充填されるインクが認証を受けたものか否かを判断して、適切な処理を行うことができる。
[適用例8]
液体容器の製造方法であって、
(a)適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の前記液体容器の前記容器本体に前記液体を充填する工程と、
(b)前記メモリ装置に前記認証処理を行わせて前記第1の液体情報の書き換えを許容させる工程と、
(c)書き込み前の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量より大きな前記液体の残量が特定される前記第1の液体情報を、前記第1のメモリ領域に書き込む工程と、
を備える、製造方法。
こうすれば、認証を受けて行われたインクの再充填を行い、液体容器が使用可能な液体容器を製造することができる。
この発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、液体噴射装置に装着可能な基板、液体容器に搭載される基板、液体容器を再充填する方法、液体容器の再充填装置などの形態で実現することができる。
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システムの概略構成を示す説明図である。印刷システムは、プリンタ20と、コンピュータ90と、を備えている。プリンタ20は、コネクタ80を介して、コンピュータ90と接続されている。
プリンタ20は、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構と、各機構を制御するための主制御回路40と、を備えている。副走査送り機構は、紙送りモータ22とプラテン26とを備えており、紙送りモータの回転をプラテンに伝達することによって用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモータ32と、プーリ38と、キャリッジモータとプーリとの間に張設された駆動ベルト36と、プラテン26の軸と並行に設けられた摺動軸34と、を備えている。摺動軸34は、駆動ベルト36に固定されたキャリッジ30を摺動可能に保持している。キャリッジモータ32の回転は、駆動ベルト36を介してキャリッジ30に伝達され、キャリッジ30は、摺動軸34に沿ってプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動する。ヘッド駆動機構は、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60を備えており、印刷ヘッドを駆動して用紙P上にインクを吐出させる。印刷ヘッドユニット60には、後述するように、複数のインクカートリッジを脱着自在に装着可能である。キャリッジ30には、さらに、キャリッジ回路50が搭載されている。キャリッジ回路50は、主制御回路40と協働してインクカートリッジ100に関連する制御を行うための回路であり、以下ではサブ制御部ともいう。プリンタ20は、さらに、ユーザがプリンタの各種の設定を行ったり、プリンタのステータスを確認したりするための操作部70を備えている。
図2は、第1実施例おけるインクカートリッジの外観構成を示す斜視図である。インクカートリッジ100は、インクを収容する容器本体101と、インク供給部102と、基板110と、係合レバー104と、を備えている。図2において、フィルム103は、大気開放孔を封止するフィルムであり、インクカートリッジ100を使用する際に剥がされる。インク供給部102は、容器本体101の底面に設けられ、印刷ヘッドユニット60に装着されたときに、印刷ヘッドユニット60に対してインクを供給する。
図3は、インクカートリッジがキャリッジに取り付けられた状態を示す図である。キャリッジ30において、印刷ヘッドユニット60の上方にホルダ65が設けられており、インクカートリッジ100は、ホルダ65に装着される。インクカートリッジ100がホルダ65に装着されると、係合レバー104の突起104aが、ホルダ65に形成された凹部61に係合する。これにより、インクカートリッジ100は、ホルダ65に固定される。プリンタ20が印刷を行っているとき、インクカートリッジ100は、矢印AR1に示す方向に往復移動する。
図4は、基板110の構成について説明する図である。基板110の表面には、9つの端子111が配置されている。基板110の裏面には、記憶装置140とセンサ接続端子112が配置されている。記憶装置140は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの書換可能な不揮発性メモリである。センサ接続端子112は、後述するセンサ150と電気的に接続される端子である。
図5は、基板110の表面の9つの端子111について説明する図である。各端子は、略矩形状に形成され、挿入方向Rと略垂直な列を2列形成するように配置されている。挿入方向Rは、インクカートリッジ100をホルダ65に装着するときの挿入方向を示す。2つの列のうち、挿入方向R側、すなわち、図5における下側に位置する列を下側列と呼び、挿入方向Rの反対側、すなわち、図5における上側に位置する列を上側列と呼ぶ。上側列を形成する端子と、下側列を形成する端子は、互いの端子中心が挿入方向Rに並ばないように、互い違いに配置され、いわゆる千鳥状の配置を構成している。
端子111のうち、上側列を形成するように配列されている端子は、左側から、第1のカートリッジアウト端子COA、接地端子VSS、電源端子VDD、第2のカートリッジアウト端子COBである。下側列を形成するように配列されている端子は、左側から、第1のセンサ駆動用端子SN、リセット端子RST、クロック端子SCK、データ端子SDA、第2のセンサ駆動用端子SPである。各端子の電気的な構成については後述する。
図6は、インクカートリッジ100の内部構成を説明する説明図である。インクカートリッジ100の容器本体101の内部には、インク収容室107と、再充填孔105と、大気開放孔106が形成されている。インク収容室107には、インク5が収容されている。再充填孔105は、一方がインク収容室107に連通し、他方が外部に開口している。再充填孔105は、実際には、インク供給部102の近傍、インクカートリッジ100の底面など様々な場所に設けることができるが、図6では簡略化して示しているためインクカートリッジ100の上面に図示している。再充填孔105は、インク収容室107内のインク5がプリンタ20により消費されて減少した後、インクをインク収容室107に補充するための孔である。大気開放孔106は、一方がインク収容室107に連通し、他方が外部に開口している。大気開放孔106の開口は、これを封止するフィルム103が底面に貼付されている(図2)ことから解るように、実際にはインクカートリッジ100の底面に設けられているが、図6では簡略化して示しているためインクカートリッジ100の上面に図示している。大気開放孔106は、インク収容室107におけるインク5の消費に応じて、大気をインク収容室107に導入するための孔である。
インクカートリッジ100の内部には、さらに、インク供給部102の近傍に設けられたセンサ150が備えられている。詳細の図示は省略するが、センサ150は、インク供給部付近のインク流路の一部を形成するキャビティと、キャビティの壁面の一部を形成する振動板と、振動板上に配置された圧電素子とを備えている。圧電素子の2つの電極は、それぞれ、センサ接続端子112(図4(B))に接続されている。2つのセンサ接続端子112は、基板110の内部の配線を介して、それぞれ、第1のセンサ駆動用端子SNおよび第2のセンサ駆動用端子SPと電気的に接続されている。プリンタ20は、第1のセンサ駆動用端子SNおよび第2のセンサ駆動用端子SPを介して、圧電素子に電気エネルギを与えることにより、圧電素子を介して振動板を振動させることができる。その後、振動板の残留振動の特性(周波数等)を、圧電素子を介して検出することにより、プリンタ20はキャビティにおけるインクの有無を検出することができる。具体的には、容器本体101に収容されていたインク5が消尽されることにより、インク5が満たされた状態から大気が満たされた状態に、キャビティの内部の状態が変化すると、振動板の残留振動の特性が変化する。かかる振動特性の変化を、センサ150(圧電素子)を介して検出することにより、インクジェットプリンタは、キャビティにおけるインクの有無を検出することができる。
図7は、第1実施例のインクカートリッジ100とプリンタ20の電気的な構成を示す図である。記憶装置140は、EEPROMなどのメモリ142と、メモリ142への書き込みおよびメモリ142からの読みだしを制御するメモリ制御部141を有している。5つの端子、すなわち、接地端子VSS、電源端子VDD、リセット端子RST、クロック端子SCK、データ端子SDAは、それぞれ、記憶装置140のメモリ制御部141に接続されている。下側列の両端に位置する2つの端子、すなわち、第1のセンサ駆動用端子SNおよび第2のセンサ駆動用端子SPは、上述したように、センサ150の圧電素子の一方の電極および他方の電極にそれぞれ電気的に接続されている。第1のカートリッジアウト端子COAは、接地端子VSSに接続されている。第2のカートリッジアウト端子COBは、本実施例では、どこにも接続されていない。
プリンタ20において、サブ制御部50は、主制御回路40とバスを解して通信することができる。サブ制御部50は、プリンタ側端子と、カートリッジ認識部51と、メモリアクセス部52と、センサアクセス部53とを備えている。
プリンタ側端子は、一つのインクカートリッジ100ごとに9つ設けられている。9つのプリンタ側端子は、インクカートリッジ100がプリンタ20に装着された状態で、インクカートリッジ100の基板110の9つの端子(図5)にそれぞれ接触する端子である。これにより、プリンタ20とインクカートリッジ100は、それぞれ電気的に接続される。以下では、基板110の端子と対応する(接触する)プリンタ側端子を、基板110の端子の符号の頭にPを付した符号で示す。例えば、基板110のクロック端子SCKと対応する(接触する)プリンタ側端子を、プリンタ側クロック端子PSCKと呼ぶ。
プリンタ側接地端子PVSSは、Lレベル(GNDレベル)に接続されている。第1のプリンタ側カートリッジアウト端子PCOAは、プルアップ抵抗R1を介して、Hレベル(VDDレベル)に接続されている。GNDレベルを0Vとすると、VDDレベルは、例えば、3.3Vとされる。
カートリッジ認識部51は、第1のプリンタ側カートリッジアウト端子PCOAの電位に基づいて、インクカートリッジ100がプリンタ20に装着されているか否かを判断する。第1のプリンタ側カートリッジアウト端子PCOAがHレベルである場合には、カートリッジ認識部51は、インクカートリッジ100が装着されていない非装着状態であると判断する。PCOAがLレベルである場合には、カートリッジ認識部51は、インクカートリッジ100が装着されている装着状態であると判断する。
プリンタ側電源端子PVDD、プリンタ側リセット端子PRST、プリンタ側クロック端子PSCK、プリンタ側データ端子PSDAは、メモリアクセス部52に接続されている。インクカートリッジ100が装着状態にあるとき、メモリアクセス部52は、これらの端子を介して、インクカートリッジ100の記憶装置140にアクセスする。具体的には、メモリアクセス部52は、記憶装置140から後述するインクの消費量情報を読み出したり、記憶装置140にインクの消費量情報を書き込んだりする。プリンタ20の主制御回路40は、インクカートリッジ100のインク残量を管理している。例えば、主制御回路40は、印刷開始前に記憶装置140からインクの消費量情報を読み出してインク残量を把握し、印刷終了後にインク消費量に基づいて記憶装置140のインクの消費量情報を更新する。すなわち、主制御回路40は、記憶装置140のインクの消費量情報を、インクの消費に応じて増加させていく。主制御回路40は、インクの消費量情報から算出されるインク残量が所定値以下になると、利用者に交換を促す。
第1のプリンタ側センサ駆動用端子PSNおよび第2のプリンタ側センサ駆動用端子PSPは、センサアクセス部53に接続されている。インクカートリッジ100が装着状態にあるとき、センサアクセス部53は、これらの端子を介して、上述したようにセンサ150を操作し、インクの有無を判断する。
図8は、メモリ142の内部構成を概念的に示す図である。メモリ142は、第1消費量情報格納領域A1と、第2消費量情報格納領域A2と、製造日情報格納領域A3と、製品番号格納領域A4と、メーカー情報格納領域A5と、認証情報格納領域A6を有している。第1消費量情報格納領域A1および第2消費量情報格納領域A2は、プリンタ20が印刷を行うことによって、消費したインク量を表す消費量情報を記述する領域である。以下では、第1消費量情報格納領域A1に格納されている消費量情報を第1の消費量情報と呼び、第2消費量情報格納領域A2に格納されている消費量情報を第2の消費量情報と呼ぶ。例えば、インクカートリッジ100にインクが充填されたときに、消費量情報は、初期値である「0」である。プリンタ20は、インクの消費に伴い、消費量情報を、元の消費量情報に消費したインク量を加算した値に書き換えていく。製造日情報格納領域A3は、インクが充填された日、すなわち、インクカートリッジ100の製造日が記録される領域である。製品番号格納領域A4は、インクカートリッジ100の製品番号が記録される領域である。メーカー情報格納領域A5は、インクカートリッジ100の製造メーカーを特定するメーカー情報が記録される領域である。認証情報格納領域A6は、後述する認証処理において使用される認証情報が記録される。製造日情報格納領域A3、製品番号格納領域A4、メーカー情報格納領域A5、認証情報格納領域A6は、例えば、工場などにおいて、製造時に記述される。第1消費量情報格納領域A1、第2消費量情報格納領域A2、製造日情報格納領域A3、製品番号格納領域A4、メーカー情報格納領域A5は、外部機器(例えば、プリンタ20や後述するメモリ書換装置200)によって参照可能な領域である。一方、認証情報格納領域A6は、メモリ制御部141のみがアクセスでき、外部機器は参照することができない領域である。
第1消費量情報格納領域A1は、消費量情報を加算する書き換え要求に対しては、無条件で書き換え可能である。一方、第1消費量情報格納領域A1は、消費量情報を減算する書き換え要求、例えば、消費量情報をリセットする書き換え要求(例えば、消費量情報を初期値である「0」に戻す書き換え要求)に対しては、後述する認証処理の結果、認証結果が肯定的である場合には書き換え可能であり、認証結果が否定的である場合には書き換え不可能である。このような第1消費量情報格納領域A1に対する書き換えの可否は、後述するようにメモリ制御部141が判断する。
第2消費量情報格納領域A2、製造日情報格納領域A3、および、製品番号格納領域A4は、無条件で書き換え可能である。メーカー情報格納領域A5および認証情報格納領域A6は、書き換えが不可能である。メーカー情報格納領域A5および認証情報格納領域A6は、書き換え不可能なROMで構成されていても良いし、メモリ制御部141がメーカー情報格納領域A5および認証情報格納領域A6に対する書き換え要求は受け付けないこととしても良い。
・プリンタ20の印刷処理:
図9は、プリンタ20による印刷処理の処理ステップを示すフローチャートである。プリンタ20は、印刷処理を開始する前に、印刷ヘッドユニット60にインクカートリッジ100が装着されているか否かを判断する(ステップS110)。インクカートリッジ100の装着の認識は、上述したように、プリンタ20のカートリッジ認識部51が行う。印刷ヘッドユニット60にインクカートリッジ100が装着されるまで、プリンタ20は印刷処理を開始しない。プリンタ20は、印刷ヘッドユニット60にインクカートリッジ100が装着されていない場合は、利用者に対してインクカートリッジ100の装着を促すメッセージを表示しても良い。印刷ヘッドユニット60にインクカートリッジ100が装着されていると判断すると(ステップS110:YES)、プリンタ20のメモリアクセス部52は、インクカートリッジ100のメモリ制御部141にアクセスして、メモリ142の第1消費量情報格納領域A1および第2消費量情報格納領域A2から第1の消費量情報および第2の消費量情報を読み出す(ステップS120)。
第1の消費量情報および第2の消費量情報が読み出されると、プリンタ20の主制御回路40は、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致しているか否かを判断する(ステップS130)。第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致している場合には(ステップS130:YES)、主制御回路40は、ステップS150に処理を進める。第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致していない場合には(ステップS130:NO)、主制御回路40は、利用者に対する警告を表示する(ステップS140)。この警告は、プリンタ20に接続されたコンピュータ90の表示画面に、コンピュータ90にインストールされたプリンタドライバを介して表示されても良い。この警告は、プリンタ20の操作部70に備えられた液晶画面に表示されても良い。この警告は、例えば、「装着されているインクカートリッジのインクは、正規品ではありません。使用を続ければ、プリンタに不具合が発生するおそれがあります。」というメッセージである。
ステップS150では、主制御回路40は、利用者からの印刷要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS150)。印刷要求は、例えば、コンピュータ90を介して、または、操作部70を介して受け付けられる。印刷要求が受け付けられると、主制御回路40は、印刷要求に従って、印刷を実行する(ステップS160)。
印刷が終了すると、主制御回路40は、メモリアクセス部52を制御して、インクカートリッジ100のメモリ制御部141にアクセスして、メモリ142に格納されたインクの消費量情報を書き換える(ステップS170)。具体的には、ステップS130において、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致している場合には、主制御回路40は、第1の消費量情報と第2の消費量情報とに、印刷によって使用したインク量を加算する。そして、主制御回路40は、加算後の第1の消費量情報と第2の消費量情報とを、第1消費量情報格納領域A1および第2消費量情報格納領域A2にそれぞれ記述する。この結果、メモリ142において、第1の消費量情報と第2の消費量情報は、更新後においても一致した値となる。一方、ステップS130において、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致していない場合には、主制御回路40は、第2の消費量情報に印刷によって使用したインク量を加算して、加算後の第2の消費量情報を、第2消費量情報格納領域A2に記述する。この場合、主制御回路40は、第1の消費量情報の書き換えは行わない。消費量情報の書き換えが終了されると、主制御回路40は、印刷処理を終了する。
インクカートリッジ100の再充填処理:
図10は、インク再充填(再注入)処理の処理ステップを示すフローチャートである。図11は、インクカートリッジ100に対するインクの再充填について説明する図である。インク再充填処理は、プリンタ20に装着して使用し、インク残量が所定値以下になったインクカートリッジ100に再度、インクを充填する処理(いわゆるリフィル処理)である。
インクカートリッジ100のインク収容室107と連通する再充填孔105がインクカートリッジ100に形成される(ステップS210)。再充填孔105が形成されると、再充填孔105にインク注入チューブTU1が装着される(ステップS220)。
インク注入チューブTU1の上流には、バルブ830が接続される。バルブ830の上流には、液体ポンプ(注入ポンプ)820と、インクが収容されたインクタンク810とが接続される。これにより、バルブ830を開放して液体ポンプ820を稼働させると、インクタンク810内のインクを、インク注入チューブTU1を介して、インクカートリッジ100の内部に導入できる。インク注入チューブTU1が装着された現段階では、バルブ830は閉じられている。
インク注入チューブTU1が装着されると、大気開放孔106が吸引され、インクカートリッジ1の内部が減圧される(ステップS230)。大気開放孔106には、吸引チューブTU3を介して、バルブ930と、真空室920と、真空ポンプ910が接続される。真空ポンプ910を稼働させて真空室920の内部を十分減圧して、バルブ930を開けると、大気開放孔106を吸引することができる。
大気開放孔106が吸引された状態で、液体ポンプ820が稼働されると共に、バルブ830が開けられ、インクがインクカートリッジ100の内部に注入される(ステップS240)。インク収容室107に十分なインクが収容された時点で、バルブ830が閉じられ、インクの注入が終了される。
インクの注入が終了すると、バルブ930が閉じられ、大気開放孔106の吸引を停止すると共に、吸引チューブTU3が取り外され、大気開放孔106が大気に開放される(ステップS250)。大気開放孔106が大気開放されると、インク注入チューブTU1が取り外され、再充填孔105が封止される(ステップS260)。再充填孔105は、例えば、ゴム、エラストマーなどの弾性を有する封止部材が挿入されることによって封止される。これにより、再充填孔105が確実に封止されると共に、再び封止部材を取り外すことにより、インクを複数回に亘って再充填することが可能になる。
再充填孔105が封止されると、インク供給部102が吸引される(ステップS270)。インク供給部102には、図11に示すように、針部材を介して、吸引チューブTU2が接続される。吸引チューブTU2の他端には、注射器状の吸引器940が接続される。吸引器940を吸引動作させることによりインク供給部102が吸引される。この結果、インク収容室107からインク供給部102までの流通経路の全てにインクが充填されることとなる。インクの充填が完了すると、大気開放孔106およびインク供給部102がそれぞれ封止フィルムにより封止される(ステップS280)。
次にインクカートリッジ100の基板110に設けられたメモリ142の消費量情報を書き換えるメモリ書き換え処理が行われる(ステップS290)。図12は、メモリ書き換え処理に使用されるメモリ書換装置とインクカートリッジの電気的構成を示す図である。図13は、メモリ書換処理の処理ステップを示すフローチャートである。
インクカートリッジ100の電気的構成は、図7に示す構成と同一であるので、その説明を省略する。詳細の図示は省略するが、メモリ書換装置200は、インクカートリッジ100が装着可能に構成されている。メモリ書換装置200は、装置側端子と、メモリアクセス部210とを備えている。装置側端子は、一つのインクカートリッジ100ごとに5つ設けられている。5つのプリンタ側端子は、インクカートリッジ100がメモリ書換装置200に装着された状態で、インクカートリッジ100の基板110の9つの端子(図5)のうち、メモリ制御部141に接続されている端子にそれぞれ接触する端子である。メモリ制御部141に接続されている端子は、電源端子VDD、接地端子VSS、リセット端子RST、クロック端子SCK、および、データ端子SDAである。これにより、メモリ書換装置200は、インクカートリッジ100の記憶装置140にアクセス可能になる。図12では、基板110の端子と対応する(接触する)装置側端子を、基板110の端子の符号の頭にMを付した符号で示す。例えば、基板110のクロック端子SCKと対応する(接触する)装置側端子を、装置側クロック端子MSCKとする。装置側接地端子MVSSは、Lレベル(GNDレベル)に接続されている。装置側電源端子MVDD、装置側リセット端子MRST、装置側クロック端子MSCK、装置側データ端子MSDAは、メモリアクセス部210に接続されている。インクカートリッジ100がメモリ書換装置200に装着されているとき、メモリアクセス部210は、これらの端子を介して、インクカートリッジ100の記憶装置140にアクセスする。メモリアクセス部210は、メモリおよびCPUを備えるコンピュータであり、メモリに認証鍵情報215を保持している。認証鍵情報215は、メモリ142の第1消費量情報格納領域A1をリセットするための認証に使用する情報である。
再充填後のインクカートリッジ100がメモリ書換装置200に装着されて、メモリ書換処理が開始されると、メモリ書換装置200のメモリアクセス部210は、リセット要求をインクカートリッジ100のメモリ制御部141に送信する(ステップS310)。リセット要求は、メモリ142の第1消費量情報格納領域A1に格納されている第1の消費量情報を初期値にリセットすることを要求するコマンドである。インクカートリッジ100のメモリ制御部141は、リセット要求を受信する(ステップS410)と、認証情報要求をメモリアクセス部210に送信する(ステップS420)。リセット要求は、第1の消費量情報を減算する書き換え要求であるので、認証処理を行うためである。認証情報要求は、本実施例では、所定の暗号値(例えば、32ビットの数値)を含む。
メモリアクセス部210は、認証情報要求を受信する(ステップS320)と、認証情報要求に含まれる暗号値と、認証鍵情報215とに基づいて、認証情報を生成する(ステップS330)。認証鍵情報215は、例えば、暗号値を用いて、演算を行い、認証情報としての値(例えば、32ビットの数値)を導き出す数式である。メモリアクセス部210は、認証情報を生成すると、当該認証情報をメモリ制御部141に対して送信する(ステップS340)。メモリ制御部141は、メモリアクセス部210から認証情報を受信する(ステップS430)と、当該認証情報を、認証情報格納領域A6に格納された認証情報と照合する(ステップS440)。メモリ制御部141は、照合結果が肯定的であるか否かを判断する(ステップS450)。メモリ制御部141は、照合結果が否定的である場合には(ステップS450:NO)、例えば、メモリアクセス部210から受け取った認証情報と認証情報格納領域A6に格納された認証情報とが一致しない場合には、ステップS420に戻って、上述の処理を繰り返す。
一方、メモリ制御部141は、照合結果が肯定的である場合には(ステップS450:YES)、例えば、メモリアクセス部210から受け取った認証情報と認証情報格納領域A6に格納された認証情報とが一致する場合には、メモリ制御部141は、第1の消費量情報をリセットする(ステップS460)。具体的には、メモリ制御部141は、第1消費量情報格納領域A1に第1の消費量情報の初期値(例えば、「0」)を書き込む。メモリ制御部141は、第1の消費量情報をリセットすると、リセットが完了したことを通知するリセット完了応答をメモリアクセス部210に送信する(ステップS470)。
メモリアクセス部210は、リセット完了応答を受信する(ステップS360)と、第2の消費量情報、製造日情報、製造番号の書き換え要求をメモリ制御部141に送信する(ステップS370)。これらの書換要求には認証処理を行う必要がないため、メモリ制御部141は、これらの書換要求を受信すると、書換要求に応じて、これらの情報を書き換える。すなわち、メモリ制御部141は、認証処理を行うことなく、第2消費量情報格納領域A2、製造日情報格納領域A3、製品番号格納領域A4に、新たな第2の消費量情報、製造日情報、製造番号をそれぞれ書き込む。第2消費量情報格納領域A2において、第2の消費量情報は、第2消費量情報格納領域A2における第1の消費量情報と同様に、初期値にリセットされる。すなわち、メモリ書換処理後において、第1の消費量情報と第2の消費量情報は、同一の値となる。メモリ制御部141は、これらの情報の書換が終了すると、書き換えの完了を通知する書換完了応答をメモリアクセス部210に送信する(ステップS490)。メモリアクセス部210が書換完了応答を受信する(ステップS380)と、メモリ書換処理は終了される。
メモリ書換処理に必要な認証鍵情報215は、例えば、プリンタ20の製造メーカーが、インクカートリッジ100の再充填を行う事業者に配布する。プリンタ20の製造メーカーは、例えば、プリンタ20に使用して故障などの不都合を引き起こさない品質を有するインクを製造する事業者に対して、認証鍵情報215を配布する。認証鍵情報215を有していない者は、インクカートリッジ100にインクを再充填した際に、第1の消費量情報をリセットできず、第2の消費量情報のみリセットできる。それに対して、認証鍵情報215を有している者は、第1の消費量情報および第2の消費量情報を共にリセットできる。この結果、プリンタ20は、第1の消費量情報および第2の消費量情報が一致するか否かを判断することによって、インクカートリッジ100のインクが、その使用により故障などの不都合を引き起こさないと保証されたインクであるか否かを判断することができる。この結果、プリンタ20は、利用者に警告を行うことにより、利用者が意図に反して、故障などの不都合を引き起こすおそれのあるインクを使用することを抑制することができる。また、プリンタ20やインクカートリッジ100の製造者が、再充填されるインクの品質を管理しやすくなる。
B.変形例:
・第1変形例:
上記実施例のメモリアクセス部210によるメモリ書換処理では、第1の消費量情報および第2の消費量情報を初期値に戻しているが、これに代えて、例えば、インクの残量が半分程度の量であることを表す値に変更しても良いし、インク残量を所定量だけ増やした値に変更しても良い。一般的には、インクがある程度存在することを表す所定の値に減少されれば良い。かかる場合において、第1の消費量情報の書き換え要求に対する認証処理は、書き換え後の第1の消費量情報を、書き換え前の第1の消費量情報より減少させるように要求する書き換え要求に対して行えば良い。
・第2変形例:
上記各実施例では、第1消費量情報格納領域A1、第2消費量情報格納領域A2に、インクの消費量を表す消費量情報を記録しているが、インクの残量を表す残量情報を記録しても良い。かかる場合には、残量情報の初期値は、インクカートリッジ100に充填されたインク量を表す値となる。また、印刷処理において、プリンタ20は、印刷によって消費されたインク量に応じて、メモリ142に格納された残量情報を減じる方向に残量情報を書き換える。そして、メモリ制御部141は、第1消費量情報格納領域A1に格納された残量情報を減少させるように当該残量情報を書き換える書換要求に対しては、認証処理を行わず、残量情報を増加させるように当該残量情報を書き換える書換要求に対しては、認証処理を行うこととしても良い。一般的に言えば、第1消費量情報格納領域A1に格納された情報から特定されるインクの残量より書き換え後の情報から特定されるインクの残量が大きい場合に、認証処理が行われることが好ましい。そして、認証結果が否定的である場合には、第1消費量情報格納領域A1の書き換えを許容しないことが好ましい。また、第1消費量情報格納領域A1に格納された情報から特定されるインクの残量より書き換え後の情報から特定されるインクの残量が小さい場合には、認証処理が行われることなく、第1消費量情報格納領域A1の書き換えが許容されることが好ましい。
・第3変形例:
上記実施例では、メモリ142に、第1の消費量情報と、第2の消費量情報との2つを記録することしているが、第2の消費量情報の記録を省略し、リセットに認証が必要な第1の消費量情報のみを記録することとしても良い。
・第4変形例:
上記実施例における認証処理は、暗号値と認証鍵情報215を用いた認証処理であるが、これに限らず、周知の各種の認証処理が適用され得る。例えば、暗号値を用いず、単にメモリ制御部141が認証情報の要求を行った場合、メモリアクセス部210は、予め配布された認証情報をそのまま応答として送信することとしても良い。
・第5変形例:
上記認証鍵情報215には、認証処理に使用できる使用可能回数の制限や、使用期間の制限が設けられても良い。こうすれば、より厳重に再充填されるインクの品質を容易に管理することができる。
・第6変形例:
上記第1実施例では、圧電素子を用いたセンサ150が用いられているが、これに代えて、例えば、常にインクがあることを示す周波数の応答信号を返す発振回路などの発振装置を用いても良く、サブ制御部50と何らかの遣り取りを行うCPUやASICなどのプロセッサや、より簡易なICを用いても良い。また、センサなどが搭載されず、記憶装置のみが搭載されるタイプのインクカートリッジ100にも本発明は適用され得る。
・第7変形例:
上記実施例では、1つのインクタンクを1つのインクカートリッジとして構成しているが、複数のインクタンクを1つのインクカートリッジとして構成しても良い。
・第8変形例:
上記実施例では、プリンタ20は、メモリ142から読み出した第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致しない場合には、利用者に対して警告を表示し、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致する場合には、なにもしない。これに代えて、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致しない場合には、なにもせず、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致する場合には、「正規品のインクです。安心してご利用できます。」などのメッセージを表示することにしても良い。一般的には、第1の消費量情報と第2の消費量情報とが一致する場合と、一致しない場合とで、異なる処理を行うことが好ましい。
・第9変形例:
上記実施例は、インクジェット式のプリンタと、インクカートリッジが採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置と、その液体を収容した液体容器を採用しても良い。ここでいう液体は、溶媒に機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェル状のような流状体を含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および液体容器に本発明を適用することができる。
・第10変形例:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしても良い。
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれらの実施例および変形例になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様での実施が可能である。
本発明の一実施例としての印刷システムの概略構成を示す説明図。 第1実施例おけるインクカートリッジの外観構成を示す斜視図。 インクカートリッジがキャリッジに取り付けられた状態を示す図。 基板の構成について説明する図。 基板の表面の9つの端子について説明する図。 インクカートリッジの内部構成を説明する説明図。 第1実施例のインクカートリッジとプリンタの電気的な構成を示す図。 メモリの内部構成を概念的に示す図。 プリンタによる印刷処理の処理ステップを示すフローチャート。 インク再充填処理の処理ステップを示すフローチャート。 インクカートリッジに対するインクの再充填について説明する図。 メモリ書き換え処理に使用されるメモリ書換装置とインクカートリッジの電気的構成を示す図。 メモリ書換処理の処理ステップを示すフローチャート。
符号の説明
5…インク
20…プリンタ
22…モータ
26…プラテン
30…キャリッジ
32…キャリッジモータ
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
40…主制御回路
50…サブ制御部
51…カートリッジ認識部
52…メモリアクセス部
53…センサアクセス部
60…印刷ヘッドユニット
61…凹部
65…ホルダ
70…操作部
80…コネクタ
90…コンピュータ
100…インクカートリッジ
101…容器本体
102…インク供給部
103…フィルム
104…係合レバー
104a…突起
105…再充填孔
106…大気開放孔
107…インク収容室
110…基板
111…端子
112…センサ接続端子
140…記憶装置
141…メモリ制御部
142…メモリ
150…センサ
200…メモリ書換装置
210…メモリアクセス部
215…認証鍵情報
810…インクタンク
820…液体ポンプ
830…バルブ
910…真空ポンプ
920…真空室
930…バルブ
940…吸引器

Claims (8)

  1. 液体噴射装置に装着可能な液体容器であって、
    液体を収容する容器本体と、
    メモリ装置と、
    を備え、
    前記メモリ装置は、
    前記容器本体に収容された前記液体の残量を特定するための第1の液体情報を格納する第1のメモリ領域と、
    前記第1の液体残量を書き換える書き換え要求を受け付ける要求受付部と、
    前記第1の液体残量の書き換え要求において書き換え前の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量より書き換え後の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量が大きい場合には、前記書き換え要求に対する認証処理を行う認証処理部と、
    を有し、
    前記認証処理の結果が否定的である場合には、前記書き換え要求に応じた前記第1の液体情報の書き換えを許容しない、液体容器。
  2. 請求項1に記載の液体容器であって、
    前記第1の液体残量の書き換え要求において書き換え前の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量より書き換え後の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量が小さい場合には、前記認証処理を行うことなく、前記第1の液体情報の書き換えを許容する、液体容器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体容器であって、
    前記メモリ装置は、さらに、前記容器本体に収容された前記液体の残量を特定するための第2の液体情報を格納する第2のメモリ領域を有し、
    前記要求受付部は、さらに、前記第2の液体残量を書き換える書き換え要求を受け付け、
    前記認証処理を行うことなく、前記第2の液体情報の書き換えを許容する、液体容器。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液体容器であって、
    前記認証処理は、認証鍵情報を予め発行し、前記認証鍵情報または前記認証鍵情報を用いて生成された情報を受け付け、前記受け付けた前記認証鍵情報または前記認証鍵情報を用いて生成された情報に基づいて認証を行う処理である、液体容器。
  5. 請求項4に記載の液体容器であって、
    前記認証鍵情報または前記認証鍵情報を用いて生成された情報に基づく認証は、回数が制限されている、液体容器。
  6. 請求項4に記載の液体容器であって、
    前記認証鍵情報は、前記認証処理に使用できる有効期間が設定されている、液体容器。
  7. 液体容器が装着される液体噴射装置であって、
    請求項3に記載の前記液体容器の前記メモリ装置から前記第1の液体情報と前記第2の液体情報とを読み出す読出部と、
    前記第1の液体情報と前記第2の液体情報とが一致するか否かを判定する判定部と、
    前記判定結果が肯定的な場合と、前記判定結果が否定的な場合とで異なる処理を行う処理部と、
    を備える、液体噴射装置。
  8. 液体容器の製造方法であって、
    (a)請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の前記液体容器の前記容器本体に前記液体を充填する工程と、
    (b)前記メモリ装置に前記認証処理を行わせて前記第1の液体情報の書き換えを許容させる工程と、
    (c)書き込み前の前記第1の液体情報から特定される前記液体の残量より大きな前記液体の残量が特定される前記第1の液体情報を、前記第1のメモリ領域に書き込む工程と、
    を備える、製造方法。
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JP2017068425A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 理想科学工業株式会社 認証装置
JP2019059185A (ja) * 2017-09-28 2019-04-18 ブラザー工業株式会社 記録材カートリッジおよび画像記録システム

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