JP2009126164A - 液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法 - Google Patents

液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009126164A
JP2009126164A JP2007307018A JP2007307018A JP2009126164A JP 2009126164 A JP2009126164 A JP 2009126164A JP 2007307018 A JP2007307018 A JP 2007307018A JP 2007307018 A JP2007307018 A JP 2007307018A JP 2009126164 A JP2009126164 A JP 2009126164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
circuit
supply system
consuming device
liquid supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007307018A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Ishizawa
卓 石澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007307018A priority Critical patent/JP2009126164A/ja
Publication of JP2009126164A publication Critical patent/JP2009126164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】液体消費装置の使用に際して、液体消費装置と分離した位置に設置されるメモリチップへの書き込みに影響を与えるノイズを、簡単に検知する。
【解決手段】プリンタ本体20の制御ユニット30は、所定の駆動信号を出力する。これに対し、プリンタ本体20に装着されるインク供給システム60の発振回路72は、対応する周波数の応答信号を出力する。制御ユニット30は、判定回路32を用いて、応答信号の周波数が所定値内であるか否かを判断することで、インク供給システム60のメモリ回路71と適正な通信が行えるノイズ環境にあるか否かを判断する。
【選択図】図4

Description

本発明は、所定の液体を消費する液体消費装置に、脱着可能に装着される液体供給システムに関し、さらに詳しくは、ノイズ判定技術に関する。
インクジェットプリンタでは、インクカートリッジやインクタンクなどのインク収容容器に収容されたインクを記録ヘッドから紙などの記録媒体上に吐出して、印刷を行う。このようなインクジェットプリンタでは、プリンタ本体との間で脱着可能なインク収容容器にメモリチップを備えさせ、当該メモリチップにインク残量を記憶させる技術が知られている(例えば、下記特許文献1)。このように、インク収容容器側のメモリチップにインク残量を記憶させることで、例えば、インク収容容器が複数のプリンタ間で使い回されても、インクの残量を正確に把握することができる。
かかるインクジェットプリンタは、電気的ノイズが多い環境、例えば、蛍光灯の直近やイメージスキャナの直近に設置した場合、ノイズの影響でメモリチップとプリンタ本体との間で正常に通信が行えなくなり、メモリチップに誤ったインク残量が記憶される恐れがある。そこで、プリンタの設置環境のノイズを検出し、ノイズが許容範囲よりも多い場合には、例えば、プリンタを停止させるような制御が行われる。このように機器の使用環境におけるノイズを検出する技術として、例えば、下記特許文献2及び特許文献3が知られている。
特開2001−63027号公報 特開2002−154223号公報 特開2005−292673号公報
特許文献2では、ラインノイズを検出する回路を電源ラインに設けて、ノイズレベルに応じてその程度を報知する技術を開示している。また、特許文献3では、インク収容容器内に圧電素子を用いたインク残量センサの検出回路に比較器を用いたノイズ検出部を設ける技術を開示している。
しかしながら、特許文献2の技術では、メモリチップの近傍でのノイズを検出できないため、メモリチップの近傍に局所的なノイズが加えられる場合には、実態と異なった検出結果が得られることがあった。また、特許文献3の技術では、圧電素子を用いたインク残量センサが高価であり、経済性が問題となっていた。かかる問題は、インクジェットプリンタに限らず、種々の液体消費装置で問題となっていた。
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、液体消費装置の使用に際して、液体消費装置と分離した位置に設置されるメモリチップへの書き込みに影響を与えるノイズを、簡単に検知することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]所定の液体を消費する液体消費装置に装着可能な液体供給システムであって、
前記液体を収容する液体収容容器と、
該液体収容容器及び前記液体消費装置に接続され、前記液体収容容器中の前記液体を前記液体消費装置へ供給する液体供給手段と
を備え、
前記液体供給手段は、
前記液体消費装置からデジタル信号で出力された前記液体の消費量に関する情報を記憶するメモリチップを備えた第1の回路と、
前記液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、前記液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路と
を備えた液体供給システム。
かかる構成の液体供給システムは、液体供給手段が、液体消費装置からデジタル信号で出力された液体の消費量に関する情報を記憶する第1の回路と、液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路とを備えている。本液体供給システムを液体消費装置に装着すれば、液体消費装置が出力する駆動信号に対して液体供給システムは、液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する。したがって、このアナログ信号を解析すれば、液体供給システムにおけるノイズの状況を知ることができ、その結果を利用して、第1の回路のメモリチップに、液体の消費量に関する情報をデジタル信号により正常に書き込めるか否かを知ることができる。例えば、液体消費装置は、アナログ信号の解析により、ノイズが許容範囲内にあると判断したときに、液体供給システムの第1の回路に対して、デジタル信号により情報を出力する構成とすることができ、メモリチップに誤った情報を書き込むという事態を回避することができる。また、一般的に、アナログ回路は、デジタル回路よりもノイズの影響を受けやすいことから、アナログ回路で正常に通信可能であれば、デジタル回路でも正常に通信が可能である。したがって、上述の構成とすることで、デジタル信号の信頼性を知る精度を高めることができる。
また、同様に、液体消費装置は、アナログ信号を解析することにより、メモリチップから読み込まれたデジタル信号が信頼できるかを知ることができる。例えば、液体消費装置は、アナログ信号の解析により、ノイズが許容範囲外にあると判断したときに、液体供給システムの第1の回路から読み込まれたデジタル信号は信頼できないと判断し、動作を停止する構成とすることができる。これにより、誤った情報に基づいて動作することにより液体消費装置が故障することを防止することができる。
[適用例2]第1の回路及び第2の回路は、同一の回路基板上に実装された適用例1記載の液体供給システム。
かかる構成の液体供給システムは、同一回路基板上に第1の回路と第2の回路とが実装されるため、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。また、第1の回路と第2の回路とが近傍に配置されることにより、第1の回路周辺の局部的なノイズについても第2の回路を用いて検出することができる。
[適用例3]適用例2記載の液体供給システムであって、同一の回路基板は、第1の回路及び第2の回路と液体消費装置との間で電気的接続を行うための接点端子群を備え、接点端子群のうち、第2の回路に接続される接点端子は、接点端子群の端部に配置される液体供給システム。
かかる構成の液体供給システムにおいては、ノイズの検出に用いる第2の回路に接続される接点端子が接点端子群の端部に配置されるので、第2の回路は、外乱ノイズの影響を受けやすい。したがって、ノイズの検出精度を向上させることができる。
[適用例4]第1の回路は、非接触の通信手段により、液体消費装置と信号のやり取りを行う適用例1ないし適用例3のいずれか記載の液体供給システム。
かかる構成の液体供給システムは、第1の回路が、非接触の通信手段により液体消費装置と信号のやり取りを行うので、接点端子を介して電気的に接続する場合と比べて、端子部品の個体差等により電気的な接続不良が発生することを防止できる。
[適用例5]第2の回路は、ピエゾ素子を用いた発振回路を含む適用例1ないし適用例4のいずれか記載の液体供給システム。
かかる構成の液体供給システムは、第2の回路にピエゾ素子を用いた発振回路を用いるので、簡単に発振回路を構成することができる。
[適用例6]適用例5記載の液体供給システムであって、第2の回路は、ピエゾ素子と共に振動する部材と接触するように密閉空間内に貯留した所定の液体の物性により、発振回路の発振周波数を調整する発振周波数調整手段を備えた液体供給システム。
かかる構成の液体供給システムは、発振周波数が液体の粘度や密度によって変化することを利用して、密閉空間内に貯留した所定の液体の粘度や密度を調整したり、異なる液体に交換したりすることで、簡単に発振周波数を調整することができる。すなわち、発振回路に用いられる諸部品の個体差等が原因となって発振周波数にばらつきが生じる場合でも、製品間のばらつきを抑制することができる。
なお、本発明は、液体供給システムとしての構成のほか、適用例7の液体消費システム、適用例8の液体供給装置、適用例9のノイズ検出方法としても構成することができる。
[適用例7]所定の液体を消費する液体消費装置と、液体消費装置に液体を供給する液体供給システムとを備えた液体消費システムであって、液体供給システムは、液体を収容する液体収容容器と、液体収容容器及び液体消費装置に接続され、液体収容容器中の液体を液体消費装置へ供給する液体供給手段とを備え、液体供給手段は、液体消費装置からデジタル信号で出力された液体の消費量に関する情報を記憶するメモリチップを備えた第1の回路と、液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路とを備え、液体消費装置は、液体供給システムが供給する液体を消費する液体消費手段と、液体供給システムに対して駆動信号を出力する駆動部と、駆動信号に対応して第2の回路が出力する信号の歪みが許容範囲内であるか否かを判定する判定回路と、信号の歪みが許容範囲内であると判定された場合に、メモリチップに情報を書き込む書き込み制御手段とを備えた液体消費システム。
[適用例8]所定の液体を消費する液体消費装置に装着可能な液体供給装置であって、液体の収容容器及び液体消費装置に接続され、収容容器中の液体を液体消費装置へ供給する液体供給手段と、液体消費装置からデジタル信号で出力された液体の消費量に関する情報を記憶するメモリチップを備えた第1の回路と、液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路とを備えた液体供給装置。
[適用例9]所定の液体を消費する液体消費装置が、液体消費装置に接続され、液体の収容容器中の液体を液体消費装置へ供給する液体供給システムの周辺の電気的なノイズの状況を判定するノイズ判定方法であって、液体供給システムに対して駆動信号を出力し、駆動信号に対応して液体供給システムが発振回路を用いて出力する、所定の周波数の信号の歪みに基づいて、ノイズの状況を判定するノイズ判定方法。
A.実施例:
本発明の実施例について説明する。
A−1.プリンタ10の概略構成:
図1は、本願の液体消費システムの実施例としてのプリンタ10の概略構成を示す説明図である。プリンタ10は、インクジェット式プリンタであり、プリンタ本体20に、脱着可能なインク供給システム60が装着されて構成されている。プリンタ本体20は、制御ユニット30、印刷機構40、紙送り機構50を備えている。
印刷機構40は、キャリッジ41、コネクタ42、記録ヘッド44、キャリッジモータ46、駆動ベルト47等を備えている。キャリッジ41は、図示しない摺動軸に移動自在に保持されており、キャリッジモータ46、駆動ベルト47により、主走査方向に駆動する。その際、キャリッジ41に装着された記録ヘッド44は、後述するインク供給システム60から印刷インクの供給を受け、当該印刷インクを印刷用紙Pに吐出する。
紙送り機構50は、紙送りローラ52、紙送りモータ54、プラテン56等を備えており、紙送りモータ54が紙送りローラ52を回転させることで、プラテン56の上面に沿って印刷用紙Pを搬送する。
上述した各機構は、制御ユニット30により制御される。制御ユニット30は、CPU、RAM、ROMを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムをRAMに展開して実行することで、上述の各機構の制御のほか、書き込み制御部33としても機能する。また、制御ユニット30は、駆動部31、判定回路32を備えている。これらの機能部等の詳細については、後述する。
インク供給システム60は、インクタンク61、インク供給管63、アダプタ64、回路基板65を備えている。このインク供給システム60は、請求項の液体供給システムに該当する。インクタンク61は、印刷用のブラックインクを収容する容器であり、インクの消費量に応じて空気を容器内に供給する大気開放孔62を備えている。本実施例のインクタンク61は、プリンタ本体20と分離して、プリンタ本体20の近傍に設置する大容量別置きタイプの収容容器である。
アダプタ64は、インク供給システム60をプリンタ本体20に装着するためのアダプタである。アダプタ64をキャリッジ41に嵌挿することで、インクタンク61内のインクを、インク供給管63を介して印刷機構40に供給可能となる。アダプタ64は、インクのバッファ機能も有するものとしてもよい。また、アダプタ64は、平板状の回路基板65を備えている。回路基板65には、図2に示すように、一方の面に、メモリ回路71(請求項の第1の回路に相当)と、発振回路72(請求項の第2の回路に相当)とが表面実装されており、取付穴66a,66bを介して、アダプタ64に固定されている。
メモリ回路71は、デジタル信号の読み書きを行うメモリチップを備えたデジタル回路である。本実施例においては、制御ユニット30が所定のソフトウェアにより印刷量に応じて計算したインクタンク61のインク消費量が書き込まれる。なお、このメモリチップに書き込まれる情報は、インク消費量に限らず、インクタンク61に関する情報であればよく、例えば、インク消費量から計算したインク残量、インクの使用日時、インク供給システム60が装着されたプリンタの履歴などであってもよい。このような情報をインク供給システム60側で記憶しておくことにより、インク供給システム60がプリンタ本体20から取り外され、別のプリンタに装着された場合であっても、当該別のプリンタは、インク供給システム60に関する情報を正確に把握することができる。
発振回路72は、制御ユニット30を構成する専用回路である駆動部31が発する駆動信号に対応する周波数を応答するアナログ回路であり、本実施例においては、図4に示すように、コイルとコンデンサで構成されるLC反結合発振回路とした。勿論、発振回路72は、他の構成のLC反結合発振回路として構成してもよいし、CR発振回路、固体振動子発振回路、マルチバイブレータなど、種々の発振回路として構成してもよい。この発振回路72の作用については、後述する。
また、回路基板65の他方の面には、図3に示すように、接点端子67及び接点端子68が装備されている。接点端子67は、回路基板65中のビアを介して、メモリ回路51と電気的に接続されている。同様に、接点端子68も発振回路72と電気的に接続されている。この接点端子67及び接点端子68は、アダプタ64がキャリッジ41に嵌挿されることで、コネクタ42側に設けられた対応する接点端子と接触し、メモリ回路71及び発振回路72と制御ユニット30との電気的接続状態を確保する。
なお、接点端子67及び接点端子68の端子数及び配置は、設計条件に応じて適宜設定すればよいが、本実施例においては、接点端子68は、図3に示すように、接点端子67及び接点端子68で構成される端子群の端部に配置している。
また、本実施例においては、説明の簡略化のため、プリンタ10を1種類のインクタンク61を備えたモノクロプリンタとして例示したが、勿論、複数種類のインクタンクを備えたカラープリンタとして構成してもよい。この場合、アダプタ64は、色別のインクタンク毎に設けられるように構成されてもよいし、複数のインクタンクに兼用して設けられる構成されてもよい。
A−2.インク消費量記録処理:
上述のプリンタ10におけるインク消費量記録処理について図5を用いて説明する。インク消費量記録処理とは、プリンタ10が、インク供給システム60が備えるメモリ回路71のメモリチップにインク消費量データを書き込む処理であり、プリンタ10の置かれたノイズ環境が正常な通信を行える状況にあるか否かを踏まえて行われるものである。
本実施例においては、インク消費量記録処理は、ユーザの印刷指示操作を受けて印刷を実行する前に行われる。この処理が開始されると、制御ユニット30は、まず、駆動部31を用いて、所定の駆動信号を出力する(ステップS100)。この処理を行うと、駆動信号に応答して、インク供給システム60の発振回路72がそれに対応する周波数の応答信号を出力する。
上述の駆動信号と応答信号との関係は、プリンタ10がノイズの影響を受けない使用環境に設置された場合と、ノイズの影響を受ける使用環境に設置された場合とで異なるものとなる。この点について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、ノイズの影響を受けない使用環境における駆動信号と応答信号との関係を例示する説明図である。図示するように、駆動部31の発する駆動信号S1を受けて、発振回路72は、所定の周波数の応答信号S2を出力する。
一方、ノイズの影響を受ける使用環境における駆動信号と応答信号との関係を図7に例示する。図示するように、駆動部31の発する駆動信号S1を受けて、発振回路72は、ノイズがなければ出力していた応答信号S2にノイズ信号S3が重畳した合成応答信号S4を出力する。この合成応答信号S4は、ノイズが重畳することで、応答信号S2とは周波数が異なる波形を示すこととなる。勿論、ノイズの大きさに応じて、その変化量は大きくなる。
ここで、説明をインク消費量記録処理に戻す。駆動信号を出力すると、上述の通り、発振回路72が応答信号を出力するので、制御ユニット30は、判定回路32を用いて、その応答信号の周波数が所定値以内であるか否かを判断する(ステップS110)。なお、判定回路32は、例えば、バンドパスフィルタを含んだ回路として構成することができる。
その結果、応答信号の周波数が所定値以内であれば(ステップS110:YES)、発振回路72に重畳したノイズの影響は小さいということであり、制御ユニット30は、発振回路72の近傍に配置するメモリ回路71周辺のノイズ環境は正常であると判断し(ステップS120)、印刷機構40、紙送り機構50等を駆動させて、印刷を実行すると共に、書き込み制御部33の処理として、印刷量に基づいたインク消費量をインク供給システム60のメモリ回路71に記憶させる(ステップS130)。こうして、インク消費量記録処理は完了となる。
一方、応答信号の周波数が所定値以内でなければ(ステップS110:NO)、発振回路72に重畳したノイズの影響が大きい、あるいは、発振回路72に異常があるということである。そこで、制御ユニット30は、発振回路72の近傍に配置するメモリ回路71周辺のノイズ環境等が異常であり、正常な通信が行えないと判断し(ステップS140)、印刷を中止し(ステップS150)、インク消費量記録処理を終了する。
かかる構成のプリンタ10は、駆動部31が出力する駆動信号に対して、発振回路72が対応する周波数の応答信号を出力し、判定回路32が応答信号の周波数からノイズ環境を判断する。したがって、制御ユニット30は、メモリ回路71と適正な通信が行えるノイズ環境にあることを確認してから、メモリ回路71にインク消費量を書き込むことができる。
また、かかる構成のプリンタ10に装着されるインク供給システム60は、インク消費量を記憶させるメモリ回路71をデジタル回路として構成する一方で、ノイズ環境の判断に用いる発振回路72をアナログ回路として構成している。ノイズの影響を受けやすいアナログ回路によって適正に通信可能な状態であると判断されれば、それよりもノイズの影響を受けにくいデジタル回路では、さらに信頼性の高い通信を行うことができるので、制御ユニット30とメモリ回路71とが適正に通信可能であることの判断の精度を高めることができる。
また、かかるプリンタ10に装着されるインク供給システム60は、メモリ回路71と発振回路72とが同一の回路基板65に実装されているので、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。また、メモリ回路71と発振回路72とが近傍に配置されることで、メモリ回路71の周辺の局所的なノイズについても発振回路72で検出することができる。
また、かかるプリンタ10に装着されるインク供給システム60は、回路基板65上に、コネクタ42と電気的接続を確保するための接点端子群を備えているが、発振回路72に係る接点端子68が当該端子群の端部に配置されている。したがって、発振回路72は、外乱ノイズの影響を受けやすい配置となっており、ノイズの検出精度を向上させることができる。
B.変形例:
上述の実施例のいくつかの変形例について説明する。
B−1.変形例1:
実施例においては、制御ユニット30が、メモリ回路71の周辺のノイズ環境を判断する処理(図5;ステップS100〜S120,S140)を、印刷前に実行するものとしたが、この処理は、様々なタイミングで実行することができる。例えば、プリンタ10の電源ON時や、インク供給システム60の装着時、メモリ回路71への情報書き込み時などとしてもよい。また、制御ユニット30とメモリ回路71とが適正な通信を行える状態にないと判断した場合(図5のステップS140)であっても、印刷を実行する構成としてもよい。この場合、印刷実行直後には、インク消費量情報は、メモリ回路71へは書き込まず、制御ユニット30が備えるEEPROM等の不揮発性のメモリに一時的に記憶しておき、次回、同様のノイズ環境判断処理を行って、ノイズ環境が正常であると判断された際に、メモリ回路71に書き込む構成としてもよい。
B−2.変形例2:
実施例においては、制御ユニット30とメモリ回路71及び発振回路72とは、接触式の接点端子67,68、コネクタ42などを介して、通信を行うものとしたが、通信の方法は、このような態様に限られるものではない。例えば、プリンタ本体20側とインク供給システム60側が、送受信装置を備えている場合には、非接触の通信手段により、通信を行うこととしてもよい。こうすれば、接点端子を用いて電気的に接続する場合と比べて、端子部品の個体差等により電気的な接続不良が発生することを防止できる。
B−3.変形例3:
実施例においては、発振回路72には、LC反結合発振回路を用いたが、発振回路72は、例えば、図8に示すような構成としてもよい。図示するように、変形例としての発振回路172は、ピエゾ素子175の両面を挟持する電極174及び電極176がリード線を介して回路基板65に接続されている。そして、電極176の下方には、発振周波数調整部178が取り付けられている。この発振周波数調整部178は、内部に空隙を有する凹型形状であり、その開放面が電極176により封止されるように電極176に取り付けられている。また、電極176と発振周波数調整部178とで形成される密閉空間177には、所定の液体が充填されている。
上述のピエゾ素子175は、密閉空間177に充填された液体の密度や粘度によって、異なる固有振動数を有することとなる。発振回路72は、かかる現象を利用して、密閉空間内に貯留した所定の液体の粘度や密度を調整したり、異なる液体に交換したりすることで、簡単に発振周波数を調整することができる。この液体には、種々の物性のものを用いることができるが、動粘度や密度が比較的高い液体、例えば、動粘度が2〜10mm2/s(25℃時)、密度が1.0〜1.4g/cm3程度のものを用いれば、高精度に発振周波数の調整が可能である。したがって、発振回路172は、発振回路に用いられる諸部品の個体差等が原因となって発振周波数にばらつきが生じる場合でも、簡単に発振周波数を調整して、製品間のばらつきを抑制することができる。
B−4.変形例4:
プリンタ10の構成は、図1に例示したものに限られるものではなく、種々の構成が可能である。例えば、実施例においては、インク供給システム60のアダプタ64を、プリンタ本体20の可動部であるキャリッジ41に嵌挿することで、インク供給システム60をプリンタ本体20に装着する構成としたが、図9に例示するように、プリンタ本体20の固定部であるフォルダ48にアダプタ64を嵌挿し、インク供給システム60をプリンタ本体20に装着する構成としてもよい。この場合、インクタンク61のインクは、アダプタ64と一体形成されたインク供給管63と、フォルダ48に接続されたインク供給管49とを介して、キャリッジ41に供給してもよい。こうすれば、実施例と比べて、配置の自由度を向上させることができ、また、キャリッジモータ46の負荷を低減させることができる。
B−5.変形例5:
実施例においては、インク消費量記録処理について説明したが、メモリ回路71に記録された情報を読み出す際にも、同様にノイズを検出することにより、読み出された情報の信頼性を判断してもよい。すなわち、例えば、応答信号の周波数が所定値以外であれば、読み出された情報は信頼できないと判断し、印刷を中止するなどの動作を実行してもよい。
B−6.変形例6:
インク供給システム60をプリンタ本体20に最初に装着した際に、上述の発振回路72の出力信号を解析することで、インク供給システム60の故障判定を行ってもよい。すなわち、発振回路72に駆動信号を出力したにも係わらず、所定の出力波形が得られなかった場合には、発振回路72に故障があると判断できるので、メモリ回路71へのアクセスは行わずに、インク供給システム60が故障であることを通知するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明の液体消費システムは、実施例に示したインクジェット式プリンタとしての構成のほか、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体を含む)や液体以外の流体(流体として噴射できる固体など)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置としての構成も可能である。具体的には、例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料の液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射する粉体噴射式記録装置であってもよい。また、本発明は、液体消費システムに用いる液体供給システムや、当該液体供給システムから液体収容容器を分離した液体供給装置、ノイズの判定方法やコンピュータプログラム等の形態でも実現することができる。
液体消費システムの実施例としてのプリンタ10の概略構成を示す説明図である。 メモリ回路71と発振回路72が実装された回路基板65の斜視図である。 メモリ回路71と発振回路72が実装された回路基板65の斜視図である。 発振回路72の具体的構成を例示する説明図である。 インク消費量記録処理の手順を示すフローチャートである。 ノイズの影響を受けない使用環境における駆動信号と応答信号との関係を例示する説明図である。 ノイズの影響を受ける使用環境における駆動信号と応答信号との関係を例示する説明図である。 変形例としての発振回路72の構成を示す説明図である。 変形例としてのインク供給システム60のプリンタ10への装着例を示す説明図である。
符号の説明
10…プリンタ
20…プリンタ本体
30…制御ユニット
31…駆動部
32…判定回路
33…書き込み制御部
40…印刷機構
41…キャリッジ
42…コネクタ
44…記録ヘッド
46…キャリッジモータ
47…駆動ベルト
48…フォルダ
49…インク供給管
50…紙送り機構
51…メモリ回路
52…紙送りローラ
54…紙送りモータ
56…プラテン
60…インク供給システム
61…インクタンク
62…大気開放孔
63…インク供給管
64…アダプタ
65…回路基板
66a,66b…取付穴
67,68…接点端子
71…メモリ回路
72,172…発振回路
174,176…電極
175…ピエゾ素子
177…密閉空間
178…発振周波数調整部
P…印刷用紙
S1…駆動信号
S2…応答信号
S3…ノイズ信号
S4…合成応答信号

Claims (9)

  1. 所定の液体を消費する液体消費装置に装着可能な液体供給システムであって、
    前記液体を収容する液体収容容器と、
    該液体収容容器及び前記液体消費装置に接続され、前記液体収容容器中の前記液体を前記液体消費装置へ供給する液体供給手段と
    を備え、
    前記液体供給手段は、
    前記液体消費装置からデジタル信号で出力された前記液体の消費量に関する情報を記憶するメモリチップを備えた第1の回路と、
    前記液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、前記液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路と
    を備えた液体供給システム。
  2. 前記第1の回路及び前記第2の回路は、同一の回路基板上に実装された請求項1記載の液体供給システム。
  3. 請求項2記載の液体供給システムであって、
    前記同一の回路基板は、前記第1の回路及び前記第2の回路と前記液体消費装置との間で電気的接続を行うための接点端子群を備え、
    該接点端子群のうち、前記第2の回路に接続される接点端子は、前記接点端子群の端部に配置される
    液体供給システム。
  4. 前記第1の回路は、非接触の通信手段により、前記液体消費装置と信号のやり取りを行う請求項1ないし請求項3のいずれか記載の液体供給システム。
  5. 前記第2の回路は、ピエゾ素子を用いた発振回路を含む請求項1ないし請求項4のいずれか記載の液体供給システム。
  6. 請求項5記載の液体供給システムであって、
    前記第2の回路は、前記ピエゾ素子と共に振動する部材と接触するように密閉空間内に貯留した所定の液体の物性により、前記発振回路の発振周波数を調整する発振周波数調整手段を備えた
    液体供給システム。
  7. 所定の液体を消費する液体消費装置と、該液体消費装置に前記液体を供給する液体供給システムとを備えた液体消費システムであって、
    前記液体供給システムは、
    前記液体を収容する液体収容容器と、
    該液体収容容器及び前記液体消費装置に接続され、前記液体収容容器中の前記液体を前記液体消費装置へ供給する液体供給手段と
    を備え、
    前記液体供給手段は、
    前記液体消費装置からデジタル信号で出力された前記液体の消費量に関する情報を記憶するメモリチップを備えた第1の回路と、
    前記液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、前記液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路と
    を備え、
    前記液体消費装置は、
    前記液体供給システムが供給する前記液体を消費する液体消費手段と、
    前記液体供給システムに対して駆動信号を出力する駆動部と、
    前記駆動信号に対応して前記第2の回路が出力する信号の歪みが許容範囲内であるか否かを判定する判定回路と、
    前記信号の歪みが許容範囲内であると判定された場合に、前記メモリチップに前記情報を書き込む書き込み制御手段と
    を備えた液体消費システム。
  8. 所定の液体を消費する液体消費装置に装着可能な液体供給装置であって、
    前記液体の収容容器及び前記液体消費装置に接続され、前記収容容器中の前記液体を前記液体消費装置へ供給する液体供給手段と、
    前記液体消費装置からデジタル信号で出力された前記液体の消費量に関する情報を記憶するメモリチップを備えた第1の回路と、
    前記液体消費装置から出力された所定の駆動信号に対応して、前記液体の消費量に関係なく、所定の周波数のアナログ信号を出力する第2の回路と
    を備えた液体供給装置。
  9. 所定の液体を消費する液体消費装置が、該液体消費装置に接続され、前記液体の収容容器中の前記液体を前記液体消費装置へ供給する液体供給システムの周辺の電気的なノイズの状況を判定するノイズ判定方法であって、
    前記液体供給システムに対して駆動信号を出力し、
    該駆動信号に対応して前記液体供給システムが発振回路を用いて出力する、所定の周波数の信号の歪みに基づいて、前記ノイズの状況を判定する
    ノイズ判定方法。
JP2007307018A 2007-11-28 2007-11-28 液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法 Pending JP2009126164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307018A JP2009126164A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307018A JP2009126164A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009126164A true JP2009126164A (ja) 2009-06-11

Family

ID=40817538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007307018A Pending JP2009126164A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009126164A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8177319B2 (en) Liquid jetting apparatus, liquid delivery system, and circuit board
JP5206506B2 (ja) 装着装置、基板、液体情報を変更する方法
US8033629B2 (en) Liquid jetting apparatus and control method for the same
US7866801B2 (en) Liquid-supplying system and liquid-consuming apparatus
JP5577615B2 (ja) 液体消費システム、液体消費装置、液体供給ユニット、および、液体供給ユニットに収容された液体の残量を管理する方法
JP2010257446A (ja) 記憶装置、基板、液体容器、データ記憶部に書き込むべきデータをホスト回路から受け付ける方法、ホスト回路に対し電気的に接続可能な記憶装置を含むシステム
JP5233801B2 (ja) 記憶装置、ホスト回路、基板、液体容器、不揮発性のデータ記憶部に格納されたデータをホスト回路に送信する方法、ホスト回路と、前記ホスト回路と着脱可能な記憶装置を含むシステム
JP5083250B2 (ja) 液体容器、基板、液体情報を変更する方法
JP6380970B2 (ja) インクカートリッジ及びチップ
JP5663843B2 (ja) 記憶装置、基板、液体容器、不揮発性のデータ記憶部の制御方法、ホスト回路と着脱可能な記憶装置を含むシステム
US7758138B2 (en) Liquid jetting apparatus and control method configured to reduce effects of electrical fluctuations
JP2010221484A (ja) 液体噴射装置、液体収容容器、及び、端子間の接続状態を検査する方法
US20070285446A1 (en) Liquid consumption apparatus and liquid amount determination method
EP2055488A1 (en) Liquid container and liquid consuming device
JP5146365B2 (ja) 液体容器、基板、液体情報を変更する方法
JP2009126164A (ja) 液体供給システム、液体消費システム、液体供給装置、ノイズ判定方法
JP2021154518A (ja) 液体噴射装置
JP5360284B2 (ja) 装着装置
JP3190482U (ja) インクカートリッジ及びチップ
JP2009101683A (ja) 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法
JP2008195079A (ja) カートリッジ、印刷装置およびカートリッジと情報をやり取りする方法
JP2014056577A (ja) 記憶装置、基板、液体容器、データ記憶部に書き込むべきデータをホスト回路から受け付ける方法、ホスト回路に対し電気的に接続可能な記憶装置を含むシステム
JP2010228199A (ja) 液体噴射装置、液体収容容器、及び、端子群の接続状態を検査する方法
JP2011194776A (ja) 液体収容容器および液体消費装置
JP2011048543A (ja) 記憶装置、及び、ホスト回路に対し電気的に接続可能な記憶装置を含むシステム