JP2010228200A - 液体噴射装置、液体収容容器、及び、液体噴射装置本体から送信されたデータを複数の液体収容容器に記憶させる方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体収容容器、及び、液体噴射装置本体から送信されたデータを複数の液体収容容器に記憶させる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】記憶部へのデータの送信時間を短縮することのできる技術を提供する。
【解決手段】液体を噴射する液体噴射装置は、液体噴射装置本体と、複数の液体収容容器と、を備える。液体噴射装置本体は、複数の液体収容容器に対して、時分割多重化されたデータを送信可能なデータ送信部を備える。複数の液体収容容器のそれぞれは、時分割多重化されたデータから、当液体収容容器が取得すべきデータを選別するメモリー制御回路と、メモリー制御回路によって選別されたデータを一時的に記憶する第1の記憶部と、第2の記憶部と、を備える。複数の液体収容容器のそれぞれが備えるメモリー制御回路は、それぞれ、選別されたデータを第1の記憶部に記憶させた後に、データ送信部から複数の液体収容容器に共通に与えられる共通書き込み指令に基づいて、第1の記憶部に記憶されたデータの第2の記憶部への書き込みを実行する。
【選択図】図11

Description

本発明は、液体噴射装置、液体収容容器、及び、液体噴射装置本体から送信されたデータを複数の液体収容容器に記憶させる方法に関するものである。
液体噴射装置の一例であるインクジェット方式の印刷装置には、通常、取り外し可能な液体収容容器であるインクカートリッジが装着される。インクカートリッジには、記憶部を有する回路基板が搭載されたものがある。この記憶部には、例えば、インクカートリッジ内のインクの量やインクの色等の種々の情報が格納されている。そして、インクカートリッジの回路基板上の端子と、印刷装置の本体側に設けられた端子とが電気的に接続されることによって、印刷装置は、インクカートリッジの記憶部への情報の読み書き(アクセス)を行なっている。
従来、インクカートリッジの記憶部へ情報の読み出し/書き込みを行なう技術としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。しかし、この従来技術では、記憶部へのデータの送信時間を短縮することに関しての工夫は十分ではなかった。
なおこのような問題は、印刷装置とインクカートリッジとの関係に限らず、一般に、液体噴射装置本体と、記憶部を有する液体収容容器とに共通する問題であった。
特開2004−299405号公報 特開2007−1208号公報 特開2008−80803号公報
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、記憶部へのデータの送信時間を短縮することのできる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。
[適用例1]
液体を噴射する液体噴射装置であって、
液体噴射装置本体と、
前記液体噴射装置本体に着脱可能に装着され、前記液体噴射装置本体から噴射される液体をそれぞれ収容する複数の液体収容容器と、
を備え、
前記液体噴射装置本体は、
前記複数の液体収容容器に対して、時分割多重化されたデータを送信可能なデータ送信部を備え、
前記複数の液体収容容器のそれぞれは、
前記時分割多重化されたデータから、当該液体収容容器が取得すべきデータを選別するメモリー制御回路と、
前記メモリー制御回路によって選別されたデータを一時的に記憶する第1の記憶部と、
第2の記憶部と、
を備え、
前記複数の液体収容容器のそれぞれが備える前記メモリー制御回路は、それぞれ、前記選別されたデータを前記第1の記憶部に記憶させた後に、前記データ送信部から前記複数の液体収容容器に共通に与えられる共通書き込み指令に基づいて、前記第1の記憶部に記憶されたデータの前記第2の記憶部への書き込みを実行する、液体噴射装置。
適用例1の液体噴射装置によれば、複数の液体収容容器のそれぞれが備えるメモリー制御回路が、それぞれ、同一の書き込み指令に基づいて、第2の記憶部に対して、第1の記憶部に記憶されたデータの書き込みを開始させるので、それぞれのメモリー制御回路が別々のタイミングでそれぞれの第2の記憶部にデータを書き込む場合に比べて、データの送信時間を短縮することができる。
[適用例2]
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
データの送信対象となる前記液体収容容器が1つの場合は、
前記データ送信部は、前記データの送信対象となる前記液体収容容器を指定して、時分割多重化を行なわずに前記データを送信し、
前記指定された液体収容容器が備えるメモリー制御回路は、前記データを前記第1の記憶部に記憶させた後に、前記第1の記憶部に記憶されたデータの前記第2の記憶部への書き込みを実行する、液体噴射装置。
適用例2の液体噴射装置によれば、データの送信対象となる液体収容容器が1つの場合には、データの送信時に時分割多重化を行なわない。したがって、時分割多重化を行なった場合に比べて、データ列の長さが短くなるので、データの送信時間を短縮することができる。
[適用例3]
液体噴射装置本体に装着可能であり、前記液体噴射装置本体から噴射される液体を収容する液体収容容器であって、
前記液体噴射装置本体から送信される、時分割多重化されたデータから、前記液体収容容器が取得すべきデータを選別するメモリー制御回路と、
前記メモリー制御回路によって選別されたデータを一時的に記憶する第1の記憶部と、
第2の記憶部と、
を備え、
前記メモリー制御回路は、前記選別されたデータを前記第1の記憶部に記憶させた後に、前記データ送信部から前記複数の液体収容容器に共通に与えられる共通書き込み指令に基づいて、前記第1の記憶部に記憶されたデータの前記第2の記憶部への書き込みを実行する、液体収容容器。
[適用例4]
液体噴射装置本体から送信されたデータを複数の液体収容容器に記憶させる方法であって、
前記複数の液体収容容器のそれぞれは、第1の記憶部と、第2の記憶部と、を備え、
前記方法は、
前記複数の液体収容容器に対して、時分割多重化されたデータを送信する工程と、
前記時分割多重化されたデータから、前記液体収容容器のそれぞれが取得すべきデータを選別する工程と、
前記選別されたそれぞれのデータを前記第1の記憶部のそれぞれに一時的に記憶させる工程と、
前記複数の液体収容容器に対して共通書き込み指令を与えることによって、前記第1の記憶部のそれぞれに記憶されたデータの前記第2の記憶部のそれぞれへの書き込みを実行させる工程と、
を備える方法。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、ホスト回路から送信されたデータを複数の記憶装置に記憶させる方法、データ転送装置、データ転送システム、それらの方法または装置の機能を実現するための集積回路、コンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
印刷システムの概略構成を示す説明図である。 実施例に係るインクカートリッジの構成を示す斜視図である。 実施例に係るプリント回路基板の構成を示す図である。 印刷ヘッドユニット60の構成を説明する図である。 プリンターの電気的な構成を示す説明図である。 プリンターの電気的な構成を示す説明図である。 メモリーセルアレイ132のメモリーマップを模式的に示す図である。 ID番号が1番のインクカートリッジ100Aに対してデータの読み出しを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 ID番号が1番から4番までの全てのインクカートリッジ100A〜100Dに対してデータの読み出しを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 ID番号が1番のインクカートリッジ100Aに対してデータの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 ID番号が1番から4番までの全てのインクカートリッジ100A〜100Dに対してデータの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 第2実施例においてデータの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 第3実施例においてデータの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.印刷システムの構成:
A2.印刷装置の電気的構成:
A3.データの転送:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
A.第1実施例:
A1.印刷システムの構成:
図1は、印刷システムの概略構成を示す説明図である。印刷システムは、印刷装置としてのプリンター20と、コンピューター90と、を備えている。プリンター20は、コネクター80を介して、コンピューター90と接続されている。
プリンター20は、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構と、各機構を制御するための主制御部40と、を備えている。副走査送り機構は、紙送りモーター22とプラテン26とを備えており、紙送りモーターの回転をプラテンに伝達することによって用紙PAを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター32と、プーリー38と、キャリッジモーターとプーリーとの間に張設された駆動ベルト36と、プラテン26の軸と並行に設けられた摺動軸34と、を備えている。摺動軸34は、駆動ベルト36に固定されたキャリッジ30を摺動可能に保持している。キャリッジモーター32の回転は、駆動ベルト36を介してキャリッジ30に伝達され、キャリッジ30は、摺動軸34に沿ってプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動する。ヘッド駆動機構は、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60を備えており、印刷ヘッドを駆動して用紙PA上にインクを吐出させる。印刷ヘッドユニット60には、後述するように、複数のインクカートリッジを脱着自在に装着可能である。プリンター20は、さらに、ユーザがプリンターの各種の設定を行ったり、プリンターのステータスを確認したりするための操作部70を備えている。
図2〜図4を参照して、インクカートリッジ(液体容器)の構成と共に、プリンター20の構成についてさらに説明する。図2は、実施例に係るインクカートリッジの構成を示す斜視図である。図3は、実施例に係るプリント回路基板(以降、単に回路基板という。)の構成を示す図である。図4は、印刷ヘッドユニット60の構成を説明する図である。
インクカートリッジ100は、インクを収容する本体101と、回路基板120と、センサー110と、を備えている。本体101の底面には、印刷ヘッドユニット60に装着されたときに、印刷ヘッドユニット60に対してインクを供給するためのインク供給口104が形成されている。本体101には、インクを収容するインク室150が形成されている。インク供給口104は、インク室150と連通している。インク供給口104の開口104opは、フィルム104fによって、封がされている。インクカートリッジ100を印刷ヘッドユニット60(図4)に装着することによって、フィルム104fが破られ、インク供給針6がインク供給口104に挿入される(図4)。インク室150に収容されているインクは、インク供給針6を介して、プリンター20に供給される。
センサー110は、本体101の内部に固定されている。センサー110は、後述するように、圧電体を2枚の対向する電極で挟んだ圧電素子を含み、インク残量の検出に用いられる。本体101は、前壁101wf(−Y方向の壁)と、底壁101wb(+Z方向の壁)を含んでいる。前壁101wfは、底壁101wbと交差(本実施例では、実質的に直交)している。回路基板120は、前壁101wfに固定されている。回路基板120の外表面には、端子210〜270が形成されている。
前壁101wfには、2つの突起H1、P2が形成されている。これらの突起H1、P2は、−Y方向に突出している。回路基板120には、これらの突起H1、P2をそれぞれ受け入れる穴122と切り欠き121とが、形成されている(図3(A))。穴122は、回路基板120の下端(+Z方向の端)の中央に形成され、切り欠き121は、回路基板120の上端(−Z方向の端)の中央に形成されている。回路基板120が前壁101wfに装着された状態では、突起H1、P2は、穴122、切り欠き121に、それぞれ挿入される。なお、回路基板120が前壁101wfに装着された後には、これらの突起H1、P2の先端が潰される。これにより、回路基板120は、前壁101wfに固定される。
さらに、前壁101wfには、係合突起101eが設けられている。係合突起101eとホルダー4(図4)の係号口4eとの係合によって、インクカートリッジ100がホルダー4から意図せずに外れることが、防止される。
図4を参照して印刷ヘッドユニット60の構成と、印刷ヘッドユニット60にインクカートリッジ100が装着される様子を説明する。図4に示すように、印刷ヘッドユニット60は、ホルダー4と、接続機構400と、印刷ヘッド5と、サブ制御基板500とを備えている。サブ制御基板500には、回路基板120の端子210〜270と接続機構400を介してそれぞれ接続される端子群と、キャリッジ回路50が実装されている。ホルダー4は、複数のインクカートリッジ100を装着可能に構成され、印刷ヘッド5の上に配置されている。接続機構400は、後述するインクカートリッジ100の回路基板120に設けられた各端子と、サブ制御基板500に設けられた端子群の中の対応する端子とを電気的に接続するための導電性の接続端子410〜470が、回路基板120の端子ごとに設けられている。印刷ヘッド5の上には、インクカートリッジ100から印刷ヘッド5にインクを供給するための上述したインク供給針6が配置されている。印刷ヘッド5は、複数のノズルと、複数の圧電素子(ピエゾ素子)と、を含み、各圧電素子に印加される電圧に応じて各ノズルからインク滴を吐出し、用紙PA上にドットを形成する。キャリッジ回路50は、主制御部40と協働してインクカートリッジ100に関連する制御を行うための回路であり、以下ではサブ制御部ともいう。
インクカートリッジ100は、図4におけるZ軸の正方向(挿入方向R)に挿入されることにより、ホルダー4に装着される。このようにして、インクカートリッジ100は、プリンター20に着脱可能に装着される。また、インクカートリッジ100に搭載された回路基板120は、プリンター20に着脱可能に電気的に接続される。
図3に戻って、回路基板120について、さらに説明する。図3(A)における矢印Rは、上述したインクカートリッジ100の挿入方向を示している。図3(B)に示すように、回路基板120は、プリンター20と接続される面の裏側の面である裏面に記憶装置130を備え、プリンター20と接続される面である表面に7つの端子からなる端子群を備えている。記憶装置130は、本実施例では、メモリーセルアレイを含む半導体記憶装置である。メモリーセルアレイには、例えば、インクの消費量やインクの色などのインクまたはインクカートリッジ100に関連する種々のデータが格納される。
回路基板120の表面側の各端子は、略矩形状に形成され、挿入方向Rと略垂直な列を2列形成するように配置されている。2つの列のうち、挿入方向R側、すなわち、図3(A)における下側に位置する列を下側列と呼び、挿入方向Rの反対側、すなわち、図3(A)における上側に位置する列を上側列と呼ぶ。上側列を形成する端子と、下側列を形成する端子は、互いの端子中心が挿入方向Rに並ばないように、互い違いに配置され、いわゆる千鳥状の配置を構成している。
上側列を形成するように配列されている端子は、図3(A)中左側から、接地端子210、電源端子220である。下側列を形成するように配列されている端子は、図3(A)中左側から、第1のセンサー駆動用端子230、リセット端子240、クロック端子250、データ端子260、第2のセンサー駆動用端子270である。左右方向の中央付近の5つの端子、すなわち、接地端子210、電源端子220、リセット端子240、クロック端子250、データ端子260は、それぞれ、図示しない回路基板120の表裏面の配線パターン層や回路基板120に配置されたスルホールを介して、記憶装置130に接続されている。下側列の両端に位置する2つの端子、すなわち、第1のセンサー駆動用端子230および第2のセンサー駆動用端子270は、センサー110に含まれる圧電素子の一方の電極および他方の電極にそれぞれ接続されている。
回路基板120では、記憶装置130に接続された5つの端子と、センサー110に接続された2つの端子は、互いに近接して配置されている。このため、プリンター20側の接続機構400においても、記憶装置130に接続された5つの端子に対応する接続端子410、420、440〜460と、センサー110に接続された2つの端子に対応する接続端子430、470とは、互いに近接して配置されている。
回路基板120の各端子は、インクカートリッジ100がホルダー4に固定されると、ホルダー4に備えられた接続機構400の接続端子410〜470と接触し電気的に接続される。さらに、接続機構400の接続端子410〜470は、サブ制御基板500上の端子群と接触して電気的に接続され、サブ制御基板500の端子群は、サブ制御部(キャリッジ回路)50と電気的に接続されている。これにより、インクカートリッジ100がホルダー4に固定されると、回路基板の各端子210〜270はサブ制御部50と電気的に接続される。
A2.印刷装置の電気的構成:
図5および図6は、プリンターの電気的な構成を示す説明図である。図5は、主制御部40とサブ制御部50とプリンターに装着可能な全てのインクカートリッジ100との全体に注目して描かれている。図6は、主制御部40の内部機能構成とサブ制御部50の内部機能構成が、一つのインクカートリッジ100と共に描かれている。
各インクカートリッジ100の記憶装置130には、互いに異なる4ビットのID番号(識別番号)が割り当てられている。図5に示されるように、サブ制御部50からの配線に対し各インクカートリッジの記憶装置130は並列に接続されている(すなわち、サブ制御部50に対しバス接続されている。)。
サブ制御部50と各インクカートリッジ100との間は、複数の配線で接続されている。複数の配線は、サブ制御部50とサブ制御基板500の端子群をつなぐ配線、接続機構400の接続端子410〜470、回路基板120の表側の端子群、回路基板120の端子群から記憶装置130とセンサー110とへの配線で構成される。複数の配線は、リセット信号線LR1、クロック信号線LC1、データ信号線LD1、第1の接地線LCS、第1の電源線LCV、第1のセンサー駆動信号線LDSN、第2のセンサー駆動信号線LDSPを含む。
リセット信号線LR1は、リセット信号CRSTを伝送する導電線であり、回路基板120のリセット端子240を介して記憶装置130に電気的に接続される。クロック信号線LC1は、クロック信号CSCKを伝送する導電線であり、回路基板120のクロック端子250を介して記憶装置130に電気的に接続される。データ信号線LD1は、データ信号CSDAを伝送する導電線であり、回路基板120のデータ端子260を介して記憶装置130に電気的に接続される。これらの3本の配線LR1、LC1、LD1は、それぞれ、一つのサブ制御部50側の端部と、インクカートリッジ100の数に分岐したインクカートリッジ100側の端部を有する配線である。リセット信号CRST、データ信号CSDA、クロック信号CSCKは、いずれも、Hレベル(本実施例では、CVDD電位(3.3V))、または、Lレベル(本実施例では、CVSS電位(0V))のいずれかの値をとる2値信号である。
第1の接地線LCSは、記憶装置130に接地電位CVSSを供給する導電線であり、回路基板120の接地端子210を介して記憶装置130に電気的に接続される。第1の接地線LCSは、一つのサブ制御部50側の端部と、インクカートリッジ100の数に分岐したインクカートリッジ100側の端部を有する配線である。接地電位CVSSは、主制御部40から第2の接地線LSを介してサブ制御部50に供給される接地電位VSS(=CVSS電位)と接続されており、Lレベル(0V)に設定される。
第1のセンサー駆動信号線LDSNおよび第2のセンサー駆動信号線LDSPは、センサー110の圧電素子に駆動電圧を印加すると共に、駆動電圧の印加を停止した後、圧電素子の圧電効果により発生する電圧をサブ制御部50に伝送するための導電線である。第1のセンサー駆動信号線LDSNおよび第2のセンサー駆動信号線LDSPは、それぞれインクカートリッジ100ごとに独立した複数の配線であり、一端がサブ制御部50に電気的に接続され、他端が回路基板120の第1のセンサー駆動用端子230および第2のセンサー駆動用端子270にそれぞれ電気的に接続される。第1のセンサー駆動信号線LDSNは、第1のセンサー駆動用端子230を介して、センサー110の圧電素子の一方の電極に電気的に接続され、第2のセンサー駆動信号線LDSPは、第2のセンサー駆動用端子270を介して、センサー110の圧電素子の他方の電極に電気的に接続される。
第1の電源線LCVは、記憶装置130に記憶装置130の動作電圧となる電源電圧CVDDを供給する導電線であり、回路基板120の電源端子220を介して記憶装置130に接続されている。第1の電源線LCVは、一つのサブ制御部50側の端部と、インクカートリッジ100の数に分岐したインクカートリッジ100側の端部を有する配線である。記憶装置130の駆動に用いられるHレベルの電源電圧CVDDは、Lレベルの接地電位CVSS(0V)に対して、3.3V程度の電位が用いられる。もちろん、電源電圧CVDDの電位レベルは、記憶装置130のプロセス世代などに応じて、異なる電位であって良く、例えば、1.5Vや2.0Vなどが用いられ得る。
主制御部40とサブ制御部50との間は、複数の配線で電気的に接続されている。複数の配線は、バスBSと、第2の電源線LVと、第2の接地線LSと、第3のセンサー駆動信号線LDSを含む。バスBSは、主制御部40とサブ制御部50との間のデータ通信に用いられる。第2の電源線LVおよび第2の接地線LSは、主制御部40からサブ制御部50に対して、それぞれ、電源電圧VDDおよび接地電位VSSを供給する導電線である。電源電圧VDDは、上述した記憶装置130に供給される電源電圧CVDDと同レベル、例えば、接地電位VSSおよびCVSS(0V)に対して、3.3V程度の電位が用いられる。もちろん、電源電圧VDDの電位レベルは、サブ制御部50のロジックIC部分のプロセス世代などに応じて、異なる電位であって良く、例えば、1.5Vや2.0Vなどが用いられ得る。第3のセンサー駆動信号線LDSは、最終的に各センサー110に印加されるセンサー駆動信号DS(後述)を主制御部40からサブ制御部50に供給する導電線である。
主制御部40は、制御回路48と、駆動信号生成回路42と、図示しないROM、RAM、EEPROMなどを備えている。ROMにはプリンター20を制御するための各種プログラムが記憶されている。
制御回路48は、CPU(中央制御装置)であり、ROM、RAM、EEPROMなどのメモリーと協働してプリンター20全体の制御を実行する。制御回路48は、機能ブロックとして、インク残量判断部M1と、メモリーアクセス部M2と、インク消費量推定部M3を備えている。
インク残量判断部M1は、サブ制御部50および駆動信号生成回路42を制御してインクカートリッジ100のセンサー110を駆動し、インクカートリッジ100内のインクが所定値以上であるか否かを判定する。メモリーアクセス部M2は、サブ制御部50を経由して、インクカートリッジ100の記憶装置130にアクセスし、記憶装置130内に記憶された情報を読み出したり、記憶装置130内に記憶される情報を更新したりする。インク消費量推定部M3は、プリンター20の印刷実行状況に伴い印刷用紙に噴射されるドットをカウントする。また、ヘッドのクリーニング処理によって消費されるインク量を推定する。これに基づいて、プリンター20が消費したインク量(インク消費量)を推定する。すなわち、インクカートリッジ100が新しくプリンター20に装着されてから、そのインク容器が消費したインク消費量の推定値の累計をカウントしている。
主制御部40のEEPROMには、センサーを駆動するためのセンサー駆動信号DSを示すデータが格納されている。駆動信号生成回路42は、制御回路48のインク残量判断部M1からの指示に従って、EEPROMからセンサー駆動信号DSの波形を示すデータを読み出して、任意の波形を有するセンサー駆動信号DSを生成する。センサー駆動信号DSは、電源電圧CVDD(本実施例では、3.3V)より高い電位を含み、例えば、本実施例では、最大36V程度の電位を含んでいる。具体的には、センサー駆動信号DSは、最大36Vの電圧を有する台形のパルス信号である。
なお、本実施例では、駆動信号生成回路42は、さらに、印刷ヘッド5に供給されるヘッド駆動信号を生成することができる。すなわち、本実施例では、制御回路48は、インク残量の判断を実行する際には、駆動信号生成回路42にセンサー駆動信号を生成させ、印刷を実行する際には、駆動信号生成回路42にヘッド駆動信号を生成させる。
サブ制御部50は、ハード構成として、ASIC(Application Specific IC)を備える。ASICは、通信処理部55と、センサー処理部52とを備えている。
通信処理部55は、リセット信号線LR1、データ信号線LD1、クロック信号線LC1を介して、インクカートリッジ100の記憶装置130との通信処理を行う。また、通信処理部55は、バスBSを介して、主制御部40との通信処理を行う。この通信処理部55は、本発明における「データ送信部」に相当する。
主制御部40は、インクカートリッジ100が装着されると、通信処理部55を介して、所定のタイミングで、装着されているインクカートリッジ100の記憶装置130へのアクセスを実行する。
通信処理部55は、図示しないSRAMを備えている。SRAMは、通信処理部55が処理を行う際、一時的にデータを保存するために用いるメモリーで、例えば、主制御部40から受け取ったデータや、センサー110や記憶装置130から受け取ったデータを一時的に保存している。そして、SRAMに書き込まれる値は、印刷動作の実行に伴い(主制御部40からの書き込みデータの送信や、記憶装置からの読み出しに伴い)更新される。
センサー処理部52は、センサーによるインク残量の判定処理(センサー処理)を実行する。センサー処理部52は、切り換えスイッチを含んでいる。切換スイッチは、駆動信号生成回路42から供給されたセンサー駆動信号DSを、センサー処理の対象となっている1つのインクカートリッジ100のセンサー110に対して、第1のセンサー駆動信号線LDSNまたは第2のセンサー駆動信号線LDSPのいずれかを介して供給するために用いられる。
次にインクカートリッジ100の電気的構成について説明する。インクカートリッジ100は、その電気的な構成要素として、記憶装置130とセンサー110とを有している。
記憶装置130は、不揮発性のメモリーセルアレイ132と、メモリー制御回路136と、8ビット分のデータを格納可能な入出力バッファー137と、を含んでいる。メモリー制御回路136は、サブ制御部50によるメモリーセルアレイ132に対するアクセス(読み出しおよび書き込み)を仲介する回路である。メモリー制御回路136は、サブ制御部50の通信処理部55から送信されるデータ列を解析する。さらに、データの書き込み時には、メモリー制御回路136は、通信処理部55から受信した書き込み対象データを、入出力バッファー137に一時的に記憶する。メモリー制御回路136は、入出力バッファー137に格納された8ビット分のデータを、メモリーセルアレイ132に書き込む。また、データの読み出し時には、メモリー制御回路136は、メモリーセルアレイ132から読み出したデータを、通信処理部55に送信する。メモリー制御回路136によるメモリーセルアレイ132へのデータの書き込み動作については、後に詳述する。なお、入出力バッファー137は、本発明における「第1の記憶部」に相当し、メモリーセルアレイ132は、「第2の記憶部」に相当する。
図7は、メモリーセルアレイ132のメモリーマップを模式的に示す図である。メモリーセルアレイ132の1バイト目の最初の4ビット分にはプリンター20に搭載されるインクカートリッジ100の総個数(本実施例では4つ)が記憶されており、残りの4ビット分にはインクカートリッジ100のID番号(本実施例では1番〜4番)が記憶されている。以下では、ID番号が1番のインクカートリッジ100を「インクカートリッジ100A」とも呼ぶ。同様に、ID番号が2番から4番のインクカートリッジ100を、それぞれ、「インクカートリッジ100B」、「インクカートリッジ100C」、「インクカートリッジ100D」とも呼ぶ。この最初の1バイトは、書き換えが不可能な領域である。
メモリーセルアレイ132の2バイト目以降は、書き換え可能領域であり、インクの消費量等が記憶されている。本実施例では、メモリー制御回路136は、メモリーセルアレイ132の2バイト目以降を書き換えることができる。
A3.データの転送:
図8は、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aに対して、データの読み出しを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。第1実施例では、データの送受信は常に時分割多重化方式で行なわれる。リセット信号CRSTがHレベルに立ち上がると、データの転送が開始される。データ信号CSDAの最初の4ビットは、各インクカートリッジ100へのアクセスを実行するか否かを示すアクセス判定コードであり、Hレベルの場合はアクセスすることを意味し、Lレベルの場合はアクセスしないことを意味する。そして、アクセス判定コードの1ビット目は、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aへアクセスするか否かを示している。同様に、2〜4ビット目は、ID番号が2〜4番のインクカートリッジ100B〜100Dへのアクセスの実行の可否を示している。この図8では、アクセス判定コードは、1ビット目のみがHレベルを示しており、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aに対してのみアクセスを行なうことを意味している。なお、一般に、インクカートリッジ100の総個数がN個(Nは2以上の整数)の場合には、アクセス判定コードはNビット分のデータとなる。
アクセス判定コードに続く4ビットは、データの読み出しか、又は書き込みかを示す読み出し/書き込みコードであり、Hレベルの場合は書き込みを意味し、Lレベルの場合は読み出しを意味している。アクセス判定コードと同様に、読み出し/書き込みコードの1ビット目から4ビット目は、それぞれ、インクカートリッジ100Aからインクカートリッジ100Dに対して、読み出しを行なうか、又は書き込みを行なうかを示している。この図8では、読み出し/書き込みコードの1ビット目がLレベルとなっているため、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aに対して読み出しを行なうことを意味している。なお、上述したように、ID番号が2番から4番までのインクカートリッジ100B〜100Dに対してはアクセスを行なわないため、2ビット目から4ビット目までの読み出し/書き込みコードは、Hレベルであっても、Lレベルであってもどちらでもよい。また、アクセス判定コードと同様に、インクカートリッジ100の総個数がN個(Nは2以上の整数)の場合には、読み出し/書き込みコードはNビット分のデータとなる。
読み出し/書き込みコードに続く1ビット目から4ビット目までのデータは、それぞれ、ID番号が1番から4番までのインクカートリッジ100A〜100Dがそれぞれ備えるメモリーセルアレイ132から読み出された1ビット目のデータである。すなわち、1つのインクカートリッジに割り当てられているタイムスロットは1ビット分である。ただし、この図8では、ID番号が2番から4番までのインクカートリッジ100B〜100Dに対してはアクセスが行なわれないため、読み出し/書き込みコードに続く2ビット目から4ビット目のデータは、不定となっている。
ここで、メモリー制御回路136側の動作について、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aを例にとって説明する。ID番号が1番のインクカートリッジ100Aが備えるメモリー制御回路136は、リセット解除(リセット信号CRSTの立ち上がり)で、メモリーセルアレイ132に記憶されているインクカートリッジの総個数(4個)と、ID番号(1番)を読み出す。インクカートリッジ100Aのメモリー制御回路136は、リセット信号CRSTが立ちあがった後の最初のクロック信号(パルス)で、データ信号CSDAのアクセス判定コードを読み、アクセスするか否か(動作/非動作)を判断する。そして、インクカートリッジ100Aのメモリーセルアレイ132は、データ信号CSDAの読み出し/書き込みコードから、読み出しと判断した場合には、自分に割り当てられているタイムスロットにおいて、メモリーセルアレイ132に格納されているデータを出力する。このとき、インクカートリッジ100Aのメモリー制御回路136は、例えば、メモリーセルアレイ132のメモリーマップ(図7)の2バイト目から1ビットずつ、データを読み出していく。
同様に、ID番号が2番から4番のインクカートリッジ100B〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、インクカートリッジの総個数と自身のID番号に基づいて、それぞれのメモリーセルアレイ132からの読み出し処理を実行することができる。
図9は、ID番号が1番から4番までの全てのインクカートリッジ100A〜100Dに対して、データの読み出しを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。この図9では、アクセス判定コード(4ビット)は、全てHレベルを示しており、読み出し/書き込みコード(4ビット)は、全てLレベルを示している。そして、読み出し/書き込みコードに続いて、4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリーセルアレイ132から1ビットずつ、データが読み出されている。すなわち、4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリーセルアレイ132に格納されたデータは、時分割多重化が行なわれて、出力される。
図10は、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aに対して、データの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。この図10では、アクセス判定コード(4ビット)の1ビット目は、Hレベルを示しており、読み出し/書き込みコード(4ビット)の1ビット目は、Hレベルを示している。インクカートリッジ100Aのメモリー制御回路136は、通信処理部55から4パルス毎に1ビットずつデータを受信すると、入出力バッファー137にデータを順次格納していく。クロック信号CSCKは、8ビット目のデータ送信用の4パルス目の立ち上がり後にHレベルに維持される(時刻t1)。メモリー制御回路136は、クロック信号CSCKがHレベルに維持されている期間に、入出力バッファー137に格納された8ビット分のデータをメモリーセルアレイ132に書き込む。
メモリー制御回路136が、8ビット分のデータをメモリーセルアレイ132に書き込んだ後には、クロック信号CSCKはLレベルに立ち下がり、データ信号CSDA上には、インクカートリッジ100Aのメモリーセルアレイ132に書き込まれるべき9ビット目のデータが現れる。インクカートリッジ100Aのメモリー制御回路136は、この9ビット目のデータを、クロック信号CSCKが再び立ち上がった時に、入出力バッファー137に格納する。
図11は、ID番号が1番から4番までの全てのインクカートリッジ100A〜100Dに対して、データの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。この図10では、アクセス判定コード(4ビット)は、全てHレベルを示しており、読み出し/書き込みコード(4ビット)は、全てHレベルを示している。4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、通信処理部55から4パルス毎に1ビットずつデータを受信すると、それぞれの入出力バッファー137にデータを順次格納(一時書き込み)していく。そして、4つのインクカートリッジ100A〜100Dの全ての入出力バッファー137に8ビット分のデータが格納されると、それぞれのメモリー制御回路136は、クロック信号CSCKがHレベルに維持されている期間に、一斉に、それぞれのメモリーセルアレイ132に8ビット分のデータを書き込む。この説明から理解できるように、8ビット目のデータ送信後にHレベルに維持されたクロック信号CSCKは、すべてのインクカートリッジ(すなわちすべてのメモリー制御回路)に共通に与えられる共通書き込み指令として機能する。
具体的には、例えば、ID番号が1番のインクカートリッジ100Aにおけるメモリー制御回路136は、8ビット目のデータを入出力バッファー137に格納後、2個(=カートリッジの総個数−1−ID番号)のパルスを無視した後のパルスで、メモリーセルアレイ132へのデータの書き込み動作を開始する。ID番号が2番のインクカートリッジ100Bにおけるメモリー制御回路136は、8ビット目のデータを入出力バッファー137に格納後、1個(=カートリッジの総個数−1−ID番号)のパルスを無視した後のパルスで、メモリーセルアレイ132へのデータの書き込み動作を開始する。ID番号が3番のインクカートリッジ100Cにおけるメモリー制御回路136は、8ビット目のデータを入出力バッファー137に格納後、次のパルスで、メモリーセルアレイ132へのデータの書き込み動作を開始する。ID番号が4番のインクカートリッジ100Dにおけるメモリー制御回路136は、8ビット目のデータを入出力バッファー137に格納後、すぐにメモリーセルアレイ132へのデータの書き込み動作を開始する。すなわち、4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、同一のパルスをトリガーとして、メモリーセルアレイ132へのデータの書き込み動作を開始する。このようにすれば、4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、一斉に、それぞれのメモリーセルアレイ132に8ビット分のデータを書き込むことができる。
ここで、メモリーセルアレイ132への書き込みに要する時間は、データの転送に要する時間に比べて、非常に長い。したがって、本実施例によれば、複数のメモリー制御回路136がそれぞれのメモリーセルアレイ132へのデータの書き込みをする時間を共通化するので、それぞれのメモリー制御回路が別々のタイミングでそれぞれのメモリーセルアレイ132にデータを書き込む場合に比べて、データを書き込むのに要するトータルの時間を短縮することができる。すなわち、データの送信時間を短縮することができる。
B.第2実施例:
図12は、第2実施例においてデータの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。上述した第1実施例との違いは、データの書き込み/読み出し対象となるインクカートリッジが1つの場合には、データ信号CSDAの時分割多重化を行なわずに、インクカートリッジのID番号を指定して、データの書き込み/読み出しを実行するという点だけであり、他の構成は第1実施例と同じである。
具体的には、例えば、通信処理部55は、リセット信号CRSTをHレベルに立ち上げた後に、データ信号CSDAのアクセス判定コード(4ビット)を全てLレベルとして出力し、アクセス判定コードに続く4ビットに、指定するインクカートリッジのID番号(4ビット)を送信する。そして、通信処理部55は、ID番号に続く1ビットに、読み出し/書き込みコードを送信する。この図12では、読み出し/書き込みコードはHレベルとなっている。通信処理部55は、データの書き込み時には、読み出し/書き込みコードに続いて、書き込み対象となるメモリーセルアレイ132に書き込むべきデータを8ビット分送信する。
4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、アクセス判定コードの全てがLレベルの場合は、アクセス判定コードに続く4ビットのデータが、インクカートリッジのID番号であると判断する。4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、自身のメモリーセルアレイ132に記憶されているID番号が、データ信号CSDA上に送信されたID番号と一致するか否かを判定する。ID番号が一致すると判定したメモリー制御回路136は、ID番号に続く読み出し/書き込みコードを受信する。ID番号が一致しないと判定したその他のメモリー制御回路136は、ID番号に続くデータは認識しない。
ID番号が一致すると判定したメモリー制御回路136は、読み出し/書き込みコードがHレベルを示す場合には、読み出し/書き込みコードに続くデータを受信し、入出力バッファー137へデータの書き込みを行なう。入出力バッファー137に8ビット分のデータが格納されると、メモリー制御回路136は、メモリーセルアレイ132へ8ビット分のデータの書き込みを実行する。
このように、第2実施例では、データの書き込み/読み出し対象となるインクカートリッジが1つの場合には、データの時分割多重化を行なわずに、インクカートリッジのID番号を指定して、データの書き込み/読み出しを行なう。このようにすれば、時分割多重化を行なった場合に比べて、データ列の長さが短くなるので、データの転送時間を短縮することができる。
C.第3実施例:
図13は、第3実施例においてデータの書き込みを実行する場合における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。図11に示した第1実施例との違いは、4つのカートリッジ100A〜100Dのそれぞれに書き込むべきデータを、8ビットずつ、まとめて送信しているという点だけであり、他の構成は第1実施例と同じである。
すなわち、データ信号CSDAの読み出し/書き込みコードに続く8ビットが、ID番号1番のインクカートリッジ100Aに書き込むべき8ビット分のデータである。そして、ID番号1番のインクカートリッジ100Aに書き込むべき8ビット分のデータに続く8ビットが、ID番号2番のインクカートリッジ100Bに書き込むべき8ビット分のデータである。同様に、ID番号2番のインクカートリッジ100Bに書き込むべき8ビット分のデータの後には、ID番号3番のインクカートリッジ100Cに書き込むべき8ビット分のデータと、ID番号4番のインクカートリッジ100Dに書き込むべき8ビット分のデータが続く。
ID番号4番のインクカートリッジ100Dの入出力バッファー137に8ビット分のデータが格納されると、4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、一斉に、それぞれのメモリーセルアレイ132へ8ビット分のデータを書き込む。具体的には、4つのインクカートリッジ100A〜100Dのそれぞれのメモリー制御回路136は、ID番号4番のインクカートリッジ100Dの入出力バッファー137に8ビット目のデータが書き込まれた時のクロック信号CSCKのパルスをトリガーとして、クロック信号CSCKがHレベルに維持されている期間に一斉に、それぞれのメモリーセルアレイ132へ8ビット分のデータを書き込む。
なお、ID番号4番のインクカートリッジ100Dに書き込むべき8ビット分のデータの後には、再び、ID番号1番のインクカートリッジ100Aに書き込むべき8ビット分のデータが続く。
このように、8ビット分のタイムスロットを用いた時分割多重化を行なって、それぞれのインクカートリッジ100A〜100Dに書き込むべきデータを送信することとしてもよい。このようにしても、それぞれのメモリー制御回路136が、それぞれのメモリーセルアレイ132へ8ビット分のデータを一斉に書き込むので、第1実施例と同様に、メモリーセルアレイ132へのそれぞれの書き込み時間を共通化して、書き込み時間を短縮することができる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記実施例では、インクカートリッジ100の総個数は4つであったが、インクカートリッジ100の総個数は5つ以上であってもよい。
D2.変形例2:
上記実施例では、入出力バッファー137は8ビット分のデータを格納可能であったが、入出力バッファー137の容量は8ビットに限られず、任意の容量のレジスタを採用することができる。
D3.変形例3:
上記実施例では、プリンター20における通信処理部55と、インクカートリッジ100が備える記憶装置130との間でデータの転送を行なったが、一般に、データの送受信を行なうホスト回路と、ホスト回路に接続されてデータを記憶する複数の記憶装置に対しても、本発明を適用することができる。
D4.変形例4:
上記実施例は、インクジェット式の印刷装置およびインクカートリッジが採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置および当該液体噴射装置に液体を供給する液体容器を採用しても良い。ここでいう液体は、溶媒に機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェル状のような流状体を含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、および、これらの液体噴射装置に液体を供給する液体容器を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および液体容器に本発明を適用することができる。さらに、インクジェット方式のプリンターに限定されず、トナーなどの記録材をつかって印刷を実行するレーザプリンターおよびトナーカートリッジを採用してもよい。
D5.変形例5:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしても良い。
D6.変形例6:
上記実施例では、圧電素子を用いたセンサー110が用いられているが、これに代えて、例えば、常にインクがあることを示す周波数の応答信号を返す発振回路などの発振装置を用いても良く、サブ制御部50と何らかの遣り取りを行うCPUやASICなどのプロセッサや、より簡易なICを用いても良い。また、センサーなどが搭載されず、記憶装置のみが搭載されるタイプのインクカートリッジ100にも本発明は適用され得る。
D7.変形例7:
上記実施例では、1つのインクタンクを1つのインクカートリッジとして構成しているが、複数のインクタンクを1つのインクカートリッジとして構成しても良い。
D8.変形例8:
上記の実施例では、液体供給ユニットは、基板が容器本体に固定されたインクカートリッジであり、基板は容器本体と一体となって印刷ヘッドユニットに設けられたホルダーに装着されるが、本発明が適用される液体供給ユニットとして、基板が固定されるカバーと、液体を収容する容器本体とが、各々個別にホルダーに装着されるインクカートリッジとしてもよい。例えば、所定挿入方向に基板が固定されたカバーをホルダーに挿入して装着した後、さらに、容器本体をホルダーに装着するような構成が挙げられる。この場合、容器本体内のインクが無くなったらインク容器本体のみを交換し、交換にともなって記憶装置130に記憶されたインク消費量情報がリセットされるように構成しておけばよい。
D9.変形例9:
上記の実施例では、液体収容ユニットは、印刷ヘッドユニットのホルダーに装着され、インク供給部から印刷ヘッドに直接インクが供給されるが、液体収容ユニットは、液体噴射装置内のヘッドとは離れた位置に装着され、液体収容ユニットの液体供給部に連結されたチューブを介してインクをヘッドに供給する構成としてもよい。
D10.変形例10:
上記実施例では、主制御部40と通信処理部55とが別の構成であったが、一体の制御部であってもよい。
4…ホルダー
4e…係号口
5…印刷ヘッド
6…インク供給針
20…プリンター
22…モーター
26…プラテン
30…キャリッジ
32…キャリッジモーター
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリー
40…主制御部
42…駆動信号生成回路
48…制御回路
50…サブ制御部
52…センサー処理部
54…通信回路
55…通信処理部
56…検査部
60…印刷ヘッドユニット
70…操作部
80…コネクター
90…コンピューター
100…インクカートリッジ
101…本体
101e…係合突起
101wb…底壁
101wf…前壁
104…インク供給口
104f…フィルム
104op…開口
110…センサー
120…回路基板
122…穴
130…記憶装置
132…メモリーセルアレイ
136…メモリー制御回路
137…入出力バッファー
150…インク室
210…接地端子
220…電源端子
230…第1のセンサー駆動用端子
240…リセット端子
250…クロック端子
260…データ端子
270…第2のセンサー駆動用端子
400…接続機構
410…接地端子
420…電源端子
430…第1のセンサー駆動用端子
440…リセット端子
450…クロック端子
460…データ端子
470…第2のセンサー駆動用端子
500…サブ制御基板

Claims (4)

  1. 液体を噴射する液体噴射装置であって、
    液体噴射装置本体と、
    前記液体噴射装置本体に着脱可能に装着され、前記液体噴射装置本体から噴射される液体をそれぞれ収容する複数の液体収容容器と、
    を備え、
    前記液体噴射装置本体は、
    前記複数の液体収容容器に対して、時分割多重化されたデータを送信可能なデータ送信部を備え、
    前記複数の液体収容容器のそれぞれは、
    前記時分割多重化されたデータから、当該液体収容容器が取得すべきデータを選別するメモリー制御回路と、
    前記メモリー制御回路によって選別されたデータを一時的に記憶する第1の記憶部と、
    第2の記憶部と、
    を備え、
    前記複数の液体収容容器のそれぞれが備える前記メモリー制御回路は、それぞれ、前記選別されたデータを前記第1の記憶部に記憶させた後に、前記データ送信部から前記複数の液体収容容器に共通に与えられる共通書き込み指令に基づいて、前記第1の記憶部に記憶されたデータの前記第2の記憶部への書き込みを実行する、液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
    データの送信対象となる前記液体収容容器が1つの場合は、
    前記データ送信部は、前記データの送信対象となる前記液体収容容器を指定して、時分割多重化を行なわずに前記データを送信し、
    前記指定された液体収容容器が備えるメモリー制御回路は、前記データを前記第1の記憶部に記憶させた後に、前記第1の記憶部に記憶されたデータの前記第2の記憶部への書き込みを実行する、液体噴射装置。
  3. 液体噴射装置本体に装着可能であり、前記液体噴射装置本体から噴射される液体を収容する液体収容容器であって、
    前記液体噴射装置本体から送信される、時分割多重化されたデータから、前記液体収容容器が取得すべきデータを選別するメモリー制御回路と、
    前記メモリー制御回路によって選別されたデータを一時的に記憶する第1の記憶部と、
    第2の記憶部と、
    を備え、
    前記メモリー制御回路は、前記選別されたデータを前記第1の記憶部に記憶させた後に、前記データ送信部から前記複数の液体収容容器に共通に与えられる共通書き込み指令に基づいて、前記第1の記憶部に記憶されたデータの前記第2の記憶部への書き込みを実行する、液体収容容器。
  4. 液体噴射装置本体から送信されたデータを複数の液体収容容器に記憶させる方法であって、
    前記複数の液体収容容器のそれぞれは、第1の記憶部と、第2の記憶部と、を備え、
    前記方法は、
    前記複数の液体収容容器に対して、時分割多重化されたデータを送信する工程と、
    前記時分割多重化されたデータから、前記液体収容容器のそれぞれが取得すべきデータを選別する工程と、
    前記選別されたそれぞれのデータを前記第1の記憶部のそれぞれに一時的に記憶させる工程と、
    前記複数の液体収容容器に対して共通書き込み指令を与えることによって、前記第1の記憶部のそれぞれに記憶されたデータの前記第2の記憶部のそれぞれへの書き込みを実行させる工程と、
    を備える方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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