JP2010075960A - フラックス組成物、やに入りはんだ、及び、はんだペースト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス転移温度が−25℃以下のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂及びパラフィンワックスを含有する。
【選択図】図5
Description
図1は、基板1にはんだ付けした状態を示す簡略断面説明図であって、2ははんだ部、3はフラックス残渣を示し、図1(A)は常温状態を示し、図1(B)は低温状態を示す。基板1の膨張率は小さく、フラックス残渣3の膨張率は大きいので、後者は大きく縮もうとする。即ち、フラックス残渣3の常温状態における幅寸法L0 は、低温状態では、本来ならば、幅寸法L2 まで縮むはずのところ、基板1と接着しているため、図1(B)の幅寸法L1 までしか縮むことができず、フラックス残渣3内に引っ張り内部応力が発生する。
この内部応力により、低温状態では脆くなった上述のロジン系フラックス残渣に、図2に示すように微小亀裂(割れ)Zが発生する。
また、前記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の含有量は、フラックス総量に対して 0.5〜60重量%である。また、前記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の酢酸ビニル含有量が、10重量%以上である。あるいは、フラックス総量に対して0〜20重量%の活性剤を添加した。
好ましくは、前記パラフィンワックスの含有量は、フラックス総量に対して 0.5〜50重量%である。
また、前記フラックス組成物を筒状のはんだ合金内部に充填して成るやに入りはんだとする。又は、前記フラックス組成物と、粉末状のはんだ合金を、混合して、ペーストとする。
これに伴って、(図3に示したような、)コーティング層4を塗布する工程が省略でき、あるいは、(図4に示したように)フラックス残渣を除去する工程を省略できる。
そして、微小亀裂Zを防止して、水の浸入を無くし、電子基板(電子部品)の電気的信頼性を損なわない優れたはんだ付けを行うことができる。
図5(A)に於て、はんだ線材15を示し、一般にやに入りはんだといわれ、筒状のはんだ合金部10と、このはんだ合金部10の孔部11には、フラックス組成物20が充填されている。
また、図5(B)ははんだ用ペースト16を示し、粉末状のフラックス組成物20と、粉末状のはんだ合金12とを、混合したものである。
さらに、−25℃以下のガラス転移温度の前記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の含有量は、フラックス組成物20の総量に対して、 0.5〜60重量%とするが、特に、5〜30重量%が望ましい。
また、前記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の酢酸ビニルの含有量は、10重量%以上とする。
また、前記活性剤の添加量は、フラックス総量に対して、0〜20重量%とする。また、前記パラフィンワックスの含有量は、フラックス総量に対して、 0.5〜50重量%とする。
その他、従来のフラックスに用いられている、有機酸、酸化防止剤、溶剤も添加できる。
JIS−Z−3197に規定するくし型基板(2型)に、 350℃に設定したはんだ鏝で、はんだ付けを行う。−40℃30分⇔+ 125℃30分(常温5分)に設定した熱衝撃試験機にはんだ付け後の基板を入れる。 100、 500、1000、2000サイクル経過ごとに基板を取り出し、拡大鏡を用いて残渣の割れの有無を確信する。
JIS −Z−3197に規定するくし型基板(2型)に、 350℃に設定したはんだ鏝で、はんだ付けを行う。85℃85%の恒温恒湿槽内に試験片を放置し、初期、24時間後、96時間後、 168時間後の絶縁抵抗値を測定した。
重合ロジン 10%、ガムロジン 63.5%、(活性剤として)セバシン酸 0.5%、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 20%、パラフィンワックス 5%、(活性剤として)シクロヘキシルアミンHBr 1%、の比率でフラックス組成物20を作成、従来の方法でやに入りはんだ(図5(A)参照)を作製した。
重合ロジン 10%、ガムロジン 64%、酸変性ロジン 6.5%、セバシン酸 1.5%、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 10%、パラフィンワックス 5%、(活性剤として)シクロヘキシルアミンHBr 1%、(溶剤として)脂肪酸エステル 2%、の比率でフラックス組成物20を作成、従来の方法でやに入りはんだ(図5(A)参照)を作製した。
重合ロジン 10%、ガムロジン 63.5%、セバシン酸 0.5%、(ガラス転移温度が−30℃の)アクリル樹脂A 20%、(溶剤として)脂肪酸エステル 5%、シクロヘキシルアミンHBr 1%、の比率でフラックス組成物を作成、従来の方法でやに入りはんだを作製した。
重合ロジン 30%、ガムロジン 68.5%、セバシン酸 0.5%、活性剤シクロヘキシルアミンHBr 1%、の比率でフラックス組成物を作成、従来の方法でやに入りはんだ(図5(A)参照)を作製した。
また、エンジン周りを想定し、ヒートサイクル試験後、(−40℃⇔+ 125℃ 各30分 2000サイクル以上)でもフラックス残渣3が割れず、電気的信頼性の高いフラックス組成物20を提供でき、さらに、これを用いることにより、(図3と図4にて既に述べた従来例における)はんだ付け後のコーティング層4の塗布工程、及び、フラックス残渣3の除去工程を、無くすことで、コスト及び環境への負荷が軽減される。
3 フラックス残渣
10,12 はんだ合金(部)
15 はんだ線材(やに入りはんだ)
16 ペースト
20 フラックス組成物
Claims (7)
- 樹脂、活性剤、パラフィンワックス、及び、ガラス転移温度が−25℃以下のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を、含有することを特徴とするフラックス組成物。
- 前記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の含有量は、フラックス総量に対して 0.5〜60重量%である請求項1記載のフラックス組成物。
- 前記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の酢酸ビニル含有量が、10重量%以上である請求項1又は2記載のフラックス組成物。
- フラックス総量に対して0〜20重量%の活性剤を添加した請求項1,2,3記載のフラックス組成物。
- 前記パラフィンワックスの含有量は、フラックス総量に対して 0.5〜50重量%である請求項1,2,3又は4記載のフラックス組成物。
- 請求項1,2,3,4又は5記載のフラックス組成物を筒状のはんだ合金内部に充填して成ることを特徴とするやに入りはんだ。
- 請求項1,2,3,4又は5に記載のフラックス組成物と、粉末状のはんだ合金を、混合したことを特徴とする。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012121935A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Denso Corp | 光硬化性防滴材 |
CN105813795A (zh) * | 2013-11-12 | 2016-07-27 | 阿尔法金属公司 | 焊剂配制剂 |
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2008
- 2008-09-25 JP JP2008246404A patent/JP2010075960A/ja active Pending
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