JP2010074004A - 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス - Google Patents

表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2010074004A
JP2010074004A JP2008241618A JP2008241618A JP2010074004A JP 2010074004 A JP2010074004 A JP 2010074004A JP 2008241618 A JP2008241618 A JP 2008241618A JP 2008241618 A JP2008241618 A JP 2008241618A JP 2010074004 A JP2010074004 A JP 2010074004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface treatment
mask
particles
film
processed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008241618A
Other languages
English (en)
Inventor
Shotaro Ogawa
正太郎 小川
Kimio Ichikawa
紀美雄 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2008241618A priority Critical patent/JP2010074004A/ja
Priority to KR1020117008958A priority patent/KR20110081989A/ko
Priority to PCT/JP2009/062805 priority patent/WO2010032543A1/ja
Priority to US13/000,581 priority patent/US20110111173A1/en
Priority to EP20090814388 priority patent/EP2343733A1/en
Priority to TW98124880A priority patent/TW201013778A/zh
Publication of JP2010074004A publication Critical patent/JP2010074004A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Weting (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】被処理物が大面積であっても品質にバラツキが生じ難く、且つ高速に凹凸加工を施すことができ、量産性及び低コスト化に優れた表面処理方法、及びそれに用いる表面処理用マスクを提供すること。また、当該表面処理方法により処理された基板を有する光学デバイスを提供すること。
【解決手段】被処理物の表面に凹凸を形成するための表面処理方法であって、第1粒子と第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子とを有する粒子群を含んで構成される表面処理用マスクを、被処理物表面に配置する工程と、表面処理用マスクが配置された被処理物の表面に対し、エッチング処理を施し、被処理物の表面に凹凸を形成するエッチング工程と、を有することを特徴とする表面処理方法である。また、当該表面処理方法に用いる表面処理用マスク、及び当該表面処理方法により得られる基板を有する光デバイスである。
【選択図】図1

Description

本発明は、エッチング処理により、被処理物の表面に凹凸を形成するための表面処理方法、及びこれに利用する表面処理用マスクに関するものである。また、本発明は、当該表面処理方法により処理された基板を有する光学デバイスに関する。
従来、太陽電池、LED、フラットパネルディスプレイなどの光学デバイスの分野では、光の透過する界面の屈折率差が大きい場合に生じる反射現象を抑制する目的で、エッチング処理により光が透過する基板面に凹凸を形成する加工を施すことが行われている。
一方、半導体装置の分野では、例えば、薄膜と基板との密着性が不十分であることに起因する薄膜の剥れを抑制するため、アンカー効果を狙って、基板面に凹凸を形成する加工を施すことも行われている。
このように、種々の分野において、被処理物の表面に凹凸を形成する加工を施すことが行われており、凹凸加工に関する様々な提案がなされている(例えば特許文献1〜5等)
特開平3−71677号公報 特開2000−261008公報 特開2005−277295公報 特開2007−27564公報 特開2005−279807公報
上記提案された凹凸加工を施す表面処理方法では、エッチング耐性を有する粒子を乾式又は湿式により被処理物表面に配置したり、当該粒子を配合したフィルムを被処理物表面に貼り合せた後、エッチング処理を施している。
この際、上記いずれの方法でも、被処理物表面上に粒子を単層で存在させることは極めて困難であり、通常、粒子が部分的に重なりあって存在してしまう。この状態で、エッチング処理を施すと、粒子の隙間部のみ、エッチングが進行するために、非常に不規則なピッチでの凹凸や、散在した凹凸しか形成されず、品質にバラツキが生じることとなる。具体的には、例えば、粒子の量が少ないと、図6に示すように、被処理物表面には不規則な凹凸が形成されやすくなる。一方で、粒子の量が多いと、図7に示すように、粒子同士の重なりによって、散在した凹凸が形成されやすくなる。ここで、図6及び図7は、従来の表面処理方法におけるエッチング処理を説明するための工程図であり、(A)がエッチング処理前を示し、(B)がエッチング処理後を示す。また、図6及び図7中、110は被処理物を示し、111はフィルムマスク(粒子層)、112は粒子を示す。
このような重なった粒子を除去する手法も施しているが、工程は複雑となり、特に、大面積の被処理物では、量産性や低コスト化には不向きである。
そこで、本発明の課題は、本発明の課題は、被処理物が大面積であっても品質にバラツキが生じ難く、且つ高速に凹凸加工を施すことができ、量産性及び低コスト化に優れた表面処理方法、及びそれに用いる表面処理用マスクを提供することである。また、本発明の課題は、当該表面処理方法により処理された基板を有する光学デバイスを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
被処理物の表面に凹凸を形成するための表面処理用マスクであって、
少なくとも、第1粒子と、前記第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子と、を有する粒子群を含んで構成される表面処理用マスク。
請求項2に係る発明は、
結着剤と、前記結着剤中に配合された前記粒子群と、を含んで構成されるフィルムマスクを有する請求項1に記載の表面処理用マスク。
請求項3に係る発明は、
前記第1粒子のエッチング耐性をER1とし、前記第2粒子のエッチング耐性をER2とし、前記結着剤のエッチング耐性をER3としたとき、下記式(1)の関係を満たす請求項2に記載の表面処理用マスク。
式(1):ER2<ER1、かつ、ER3<ER1
請求項4に係る発明は、
前記第1粒子が無機粒子であり、且つ前記第2粒子が熱可塑性樹脂粒子である請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
請求項5に係る発明は、
前記第1粒子よりも前記第2粒子の配合量が多い請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
請求項6に係る発明は、
前記フィルムマスクの一方の主面を支持する支持基板を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
請求項7に係る発明は、
前記支持基板と前記フィルムマスクとの間に、剥離層を有する請求項6に記載の表面処理用マスク。
請求項8に係る発明は、
前記支持基板における前記フィルムマスクの配設側とは反対面に、非接着層を有する請求項6又は7に記載の表面処理用マスク。
請求項9に係る発明は、
前記フィルムマスクの他方の主面を被覆する保護フィルムを有することを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
請求項10に係る発明は、
前記フィルムマスクが、前記結着剤及び前記粒子群を含む粒子層と、前記フィルムマスクを被処理物に接着するための接着層と、を有する請求項2〜9のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
請求項11に係る発明は、
ロール状、又はシート状であることを特徴とする請求項2〜10のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
請求項12に係る発明は、
被処理物の表面に凹凸を形成するための表面処理方法であって、
第1粒子と前記第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子とを有する粒子群を含んで構成される表面処理用マスクを、被処理物表面に配置する工程と、
前記表面処理用マスクが配置された前記被処理物の表面に対し、エッチング処理を施し、前記被処理物の表面に凹凸を形成するエッチング工程と、
を有することを特徴とする表面処理方法。
請求項13に係る発明は、
前記表面処理用マスクが、結着剤と前記結着剤中に配合された前記粒子群とを含んで構成されるフィルムマスクを有し、
前記表面処理用マスクを被処理物表面に配置する工程が、前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせる工程である請求項12に記載の表面処理方法。
請求項14に係る発明は、
前記第1粒子のエッチング耐性をER1とし、前記第2粒子のエッチング耐性をER2とし、前記結着剤のエッチング耐性をER3としたとき、下記式(1)の関係を満たす請求項13に記載の表面処理方法。
式(1):ER2<ER1、かつ、ER3<ER1
請求項15に係る発明は、
前記第1粒子が無機粒子であり、且つ前記第2粒子が樹脂粒子である請求項12〜14のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項16に係る発明は、
前記第1粒子よりも前記第2粒子の配合量が多い請求項12〜15のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項17に係る発明は、
前記フィルムマスクの一方の主面が支持基板に支持されてなり、
前記表面処理用マスクを被処理物表面に配置する工程が、前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせた後、前記支持基板を前記フィルムマスクから剥離する工程である請求項13〜17のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項18に係る発明は、
前記支持基板と前記フィルムマスクとの間に、剥離層を有する請求項17に記載の表面処理方法。
請求項19に係る発明は、
前記支持基板における前記フィルムマスクの配設側とは反対面に、非接着層を有する請求項17又は18に記載の表面処理方法。
請求項20に係る発明は、
前記フィルムマスクの他方の主面が保護フィルムで被覆されてなり、
前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせる工程前に、当該保護フィルムを前記フィルムマスクから剥離する請求項13〜19のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項21に係る発明は、
前記フィルムマスクが、前記結着剤及び前記粒子群を含む粒子層と、前記フィルムマスクを被処理物に接着するための接着層と、を有する請求項13〜20のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項22に係る発明は、
前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせる工程が、真空減圧条件下と前記結着剤のガラス転移温度よりも高い温度条件下との少なくとも一方の条件下で、ローラにより前記フィルムマスクと前記被処理物とを挟持して貼り合わせる工程であることを特徴とする請求項13〜21のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項23に係る発明は、
前記エッチング処理が、ドライエッチング処理であることを特徴とする請求項12〜22のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項24に係る発明は、
凹凸を形成する前記被処理物の表面が、光学デバイスの光入射面であることを特徴とする請求項12〜23のいずれか1項に記載の表面処理方法。
請求項25に係る発明は、
請求項12〜24のいずれか1項に記載の表面処理方法により表面処理された被処理物としての基板を有する光学デバイス。
本発明によれば、被処理物が大面積であっても品質にバラツキが生じ難く、且つ高速に凹凸加工を施すことができ、量産性及び低コスト化に優れた表面処理方法、及びそれに用いる表面処理用マスクを提供することができる。また、本発明によれば、当該表面処理方法により処理された基板を有する光学デバイスを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能・作用を有する部材には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
図1は、実施形態に係る表面処理方法を示す工程図である。図2は、実施形態に係る表面処理方法におけるエッチング処理を説明するための工程図であり、(A)がエッチング処理前を示し、(B)がエッチング処理後を示す。図3は、実施形態に係る表面処理用マスクを示す概略断面図である。図4は、実施形態に係る表面処理マスクの保管形状を説明する斜視図であり、(A)はロール状のものを示し、(B)はシート状に積層したものを示す。
図1(A)に示すように、表面処理用マスク10を準備する。ここで、表面処理用マスク10は、図3に示すように、裏面に非接着層17が配設された支持基板11上にフィルムマスク12が積層されている。フィルムマスク12は、例えば、結着剤15に粒子群16が分散・配合された粒子層13と、フィルムマスク12を被処理基板20に接着するための接着層14と、を有して構成されている。そして、粒子群16は、エッチング耐性を有する第1粒子16Aと、第1粒子16Aよりもエッチング耐性が低い第2粒子16Bとを有している。なお、表面処理用マスク10の詳細については、後述する。
次に、図1(B)に示すように、フィルムマスク12の露出面が被処理基板20(被処理物)と接するように対向させて、表面処理用マスク10を被処理基板20へ積層する。これにより、表面処理用マスク10におけるフィルムマスク12(フィルムマスク12の接着層14)が、被処理基板20の表面へ密着される。
ここで、被処理基板20としては、特に制限はなく、例えば、半導体(例えばシリコン基板)、導電物、絶縁物などから構成される基板や、フラットパネルディスプレイで用いられているガラス基板や、当該基板上に機能層(例えば、配線層、絶縁層など)を形成したものであってもよい。
次に、図1(C)に示すように、表面処理用マスク10が積層された被処理基板20をラミネート装置30に挿入する。そして、例えば、ラミネート装置30内に配設される筒状の挟持ローラ31(挟持ローラの数は特に制限はなく、本実施形態ではローラ対が3組の場合を表示している)により、表面処理用マスク10が積層された被処理基板20を挟持して、表面処理用マスク10と被処理基板20との間、即ち、フィルムマスク12と被処理基板20との間に圧力を付与する。これにより、表面処理用マスク10と被処理基板20とを、即ち、フィルムマスク12と被処理基板20とを圧接させる。これにより、フィルムマスク12が、その接着層14により被処理基板20に接着・固定される。
ここで、挟持ローラ31による圧接では、フィルムマスク12の接着層14が熱接着層の場合、加熱を施すことがよい。
一方、フィルムマスク12に接着層14を配設しない場合(フィルムマスク12の粒子層13が被処理基板20と直接接して貼り合せる場合)、挟持ローラ31による圧接は、真空減圧条件下(例えば100hPa以下の真空減圧条件下)と、フィルムマスク12における結着剤15のガラス転移温度よりも高い温度条件下と、の少なくとも一方の条件下で行うことがよい。具体的には、例えば、フィルムマスク12と被処理基板20との密着性向上の点(つまり、気泡との介在を抑制する点)から、真空減圧条件下で圧接することがよい。一方、フィルムマスク12を構成する結着剤15のガラス転移温度が製造環境(室温:例えば25℃)よりも高い場合、ガラス転移温度よりも高い温度条件下で圧接することがよい。
また、挟持ローラ31による好適な圧接条件としては、50℃〜150℃で気圧10hPaのもと、圧力をローラに対して20psi〜50psiに保ち、0.1m/分〜3m/分の速度で圧接することが挙げられる。また、生産性の観点からは本圧接工程は連続的に行われることが好ましく、その場合公知の連続処理型真空ラミネーターを用いることができる。
なお、上記圧接時に加熱する場合、挟持ローラ内部に加熱源(不図示)を配設してもよいし、別途、加熱源を配設してもよい。
次に、図1(D)に示すように、表面処理用マスク10(フィルムマスク12)が圧接された被処理基板20から、支持基板11を剥離する。これにより、被処理基板20の表面に、フィルムマスク12を残存させる(図2(A)参照)。
なお、支持基板11は、挟持ローラ31(ラミネート装置30)による圧接前に剥離してもよい。この場合、表面処理用マスク10と接する側に配置されている挟持ローラ31(図1(C)における上側のローラ)の表面は離型性の良い材質(例えば、ポリテトラフルオロエチレンなど)で構成させることが好ましい。
ここで、支持基板を剥離するための剥離装置は通常、感圧接着性テープを支持基板先端部分に貼り付け剥離する方法、支持基板先端部分に圧縮空気を吹き付け剥離させる方式、レーザー光を照射することで剥離させる方法がある。
次に、図1(E)に示すように、フィルムマスク12が貼り合わされた被処理基板20に対して、当該フィルムマスク12の貼り合せ面側からエッチング処理を施す。これにより、フィルムマスク12を構成するエッチング耐性を有する第1粒子16Aで被服された領域を除く領域(エッチング方向から見て、第1粒子16Aが被処理基板20に投影される領域)では被処理基板20表面がエッチングされ凹部が形成される一方で、当該第1粒子16Aで被服された領域では被処理基板20表面がエッチングされない(図2(B)参照)。
具体的には、エッチング処理が施されると、例えば、第1粒子16Aで被覆された領域を除く、粒子層13を構成する結着剤15、及び接着層14がエッチングされると共に、第1粒子16Aよりもエッチング耐性が低い第2粒子16Bもエッチングされる。
これにより、エッチングされる領域が凹部となり、されない領域が凸部となり、被処理基板20の表面に凹凸が形成される。なお、当該エッチングされる領域(第1粒子で被覆された領域を除く領域)では、フィルムマスク12(粒子層13及び接着層14)ごとエッチングされる。
ここで、エッチング処理は、ウエットエッチング処理、及びドライエッチング処理のいずれも採用されるが、好適にはドライエッチング処理が採用される。ドライエッチング処理としては、反応ガス中に被処理基板20を曝してエッチングを施す反応性ガスエッチング処理や、反応ガスをプラズマによりイオン化・ラジカル化してエッチングを施す反応性イオンエッチング(RIE)など、公知のドライエッチング処理が採用される。また、ドライエッチング処理を行う装置についても、公知の装置が採用される。
一方、ドライエッチング処理を施すための条件としては、フィルムマスク12の厚み・種類(結着剤の種類や粒子群の種類など)に応じて、適宜設定されるが、好適には以下の条件が採用されることがよい。
1)ドライエッチングは、反応性ガスとして、CF、C、Cl2、ClFなどを用いて行うことができる。
2)異方性の強いエッチング方法としては、SiCl+He、CH+He等のガスを用いたRIE、RIBE(反応性イオンビームエッチング)を用いることが好ましい。
3)エッチングガスの種類によっては被処理基板内に浸透し、化学的・物理的変化を生じさせる場合があることから、エッチングガスに被処理基板が曝されている時間を最適化することができる。
4)エッチングにより所望の凹凸形状が得られた後に、フィルムマスクの一部が残存している場合は、オゾン、酸素などのガスを導入し紫外線などの光を照射することで残存物を除去するアッシング法や、あるいは酸素ガスを高周波などによりプラズマ化させ、そのプラズマを利用して残存物を除去するアッシング法を採用することができる。
なお、エッチング処理において、表面処理用マスクのフィルムマスクをエッチングする処理と被処理基板20をエッチング処理とは、同一手法のエッチング処理で連続して実施してもよいし、異なる手法のエッチング処理でそれぞれ分けて施してもよい。
次に、図1(F)に示すように、エッチング処理を施した被処理基板20から、フィルムマスク12を剥離(除去)する。
上記工程を経て、被処理基板20の表面に対して、凹凸加工を施すことができる。
以上説明した本実施形態に係る表面処理方法では、エッチング耐性を持つ第1粒子16A及び第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子16Bよりなる粒子群16が結着剤15に分散・配合されたフィルムマスク12を、表面処理用マスク10として被処理基板20に貼り合せた状態で、当該被処理基板20に対してエッチング処理を施す。
エッチング処理を施すと、第1粒子16Aはエッチングされないのに対し、粒子群16を構成する第1粒子16Aよりもエッチング耐性が低い第2粒子16Bがエッチングされ、エッチングマスクそのものの役割を担う第1粒子16A同士の隙間が確保される。つまり、被処理基板20上に、第1粒子16Aを含む粒子群16が重なりあったり、不規則に配列して配置されていても、被処理基板20のエッチングされる領域が確保され、不規則なピッチでの凹凸や、散在した凹凸が形成されることが抑制されつつ、被処理基板20の表面に凹凸加工が施される。このため、粒子群16(第1粒子16A)の配置状態に依存せず、被処理基板20の表面に凹凸加工が施される。
したがって、本実施形態に係る表面処理方法は、被処理物が大面積であっても品質にバラツキが生じ難く、且つ高速に凹凸加工を施すことができ、量産性及び低コスト化に優れる。
また、本実施形態に係る表面処理方法では、このエッチングされる領域とされない領域とを選択する粒子群16(第1粒子16A及び第2粒子16B)を予め結着剤15に配合・分散させ、これを層状に形成したフィルムマスク12として被処理基板20へ貼り合わせることで、当該粒子群16(第1粒子16A及び第2粒子16B)を被処理基板20の表面へ配置させている。このため、被処理基板20の表面が大面積であっても、フィルムマスク12を貼り合わせるといった簡易かつ迅速な操作によって粒子群16(第1粒子16A及び第2粒子16B)が被処理基板20の表面へ配置される。また、粒子群16(第1粒子16A及び第2粒子16B)を結着剤15へ分散・配合するといった操作により、フィルムマスク12を製造できることから、ある程度一定の品質(つまり、粒子群16(第1粒子16A)の結着剤15への分散状態がある程度一定)のものが簡易に製造できる。
なお、本実施形態に係る表面処理方法により、被処理基板20(被処理物)の表面処理後の凹凸形状の相当径は、例えば太陽電池の光入射面の場合、全体の個数の少なくとも60%が、更に好ましくは少なくとも80%が、200nm〜1000nmの範囲とすることが好ましい。上記相当径は、表面の凹み部分を表面粗さ計などの接触型表面形状測定機やAFMなどの非接触型表面形状測定機で表面形状を測定し、非処理部分、即ち凹凸が形成されていない平坦部分を規準面として、規準面と加工部最大深さまでの距離の基準面から10%の深さの部分で囲まれた部分の面積を求め、この面積値より円を仮定して求めた直径を相当径として定義する。この場合、本発明では相当径が10nm以下の場合には、その凹みは凹凸が形成されていない平坦部分と見做して、凹みにはカウントしないこととする。また、このときの測定する凹み部分の数は、少なくとも10個が適当であり、より好ましくは50個以上、更に好ましくは100個以上、最も好ましくは500個以上である。具体的な測定方法としては、例えばAFMで非接触モードで測定した形状測定結果の等高線図において、一番深い部分の深さz0を求め、このz0の10%の値を0.1*z0とすると、各測定位置(i,j)での深さzijは、zij=zij−0.1*z0で与えられる。このzjiを用いて再度等高線図を表示させプリントアウトし、この出力図から既知の方法で前述した面積を求めることができる。なお、AFM測定機から直接デジタルデータでデータ処理を行い、該面積を求めることも可能であり、全ての既存の手法を用いることができる。
以下、本実施形態に係る表面処理方法に適用する表面処理用マスク10の詳細について説明する。なお、以下、符号は省略して説明する。
表面処理用マスクは、支持基板上にフィルムマスクが積層されて構成されている。また、支持基板の裏面(フィルムマスクの配設側とは反対面)、非接着層が配設されている。つまり、表面処理用マスクは、フィルムマスクと、当該フィルムマスクを一方の面から支持する支持基板と、表面処理用マスクを積層したりロール状にしたときに表面処理用マスク同士の接着を防止するための非接着層と、で構成されている。また、表面処理用マスクは、当該フィルムマスクの他方の面を被覆して保護する保護フィルムや、フィルムマスクと支持基板との剥離性を向上させるための剥離層を有していてもよい。
ここで、表面処理用マスクは、フィルムマスクを有していれば、他の構成は任意の構成である。具体的に、例えば、フィルムマスク自体が自己支持性を有すれば、表面処理用マスクはフィルムマスクと保護フィルムとで構成してもよい。また、表面処理用マスクを積層したりロール状にしたときに表面処理用マスク同士の接着しない態様であれば、非接着層を設ける必要はない。
まず、フィルムマスクについて説明する。
フィルムマスクは、結着剤及び結着剤中に配合された粒子群を含む粒子層と、フィルムマスクを被処理物に接着するための接着層と、で構成されている。接着層は、任意の機能層であり、フィルムマスクと被処理基板との密着性を向上させるために配設させる。接着層は、例えば、後述する結着剤により構成される。
粒子層の厚みは、例えば0.3μm〜5μmであることが好ましく、より好ましくは0.5μm〜2μmである。一方、接着層の厚みは、例えば0.2μm〜3μmであることが好ましく、より好ましくは0.3μm〜1.5μmである。
粒子層(フィルムマスク)を構成する粒子群は、第1粒子と第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子とを有する。これら粒子から構成される粒子群は、これら2種の粒子に限られず、他種の粒子を含んでもよい。
ここで、第1粒子はエッチング耐性を有し、エッチング処理によりエッチングされない粒子であるのに対し、第2粒子はエッチング処理によりエッチングされる粒子である。具体的には、エッチングレートに関して、例えば、エッチングレートERを「第2粒子のエッチング速度/第1粒子のエッチング速度」としたとき、ER>5、さらには、ER>10であることが好ましい。
また、第1粒子のエッチング耐性をER1とし、第2粒子のエッチング耐性をER2とし、結着剤のエッチング耐性をER3としたとき、下記式(1)の関係を満たすことが望ましい。この関係を満たすことで、第2粒子が結着剤と同時に又は結着樹脂よりも先にエッチングされるため、第2粒子のエッチングにより生じる第1粒子同士の粒子間隙が維持され易くなる。
式(1):ER2<ER1、かつ、ER3<ER1
第1粒子としては、例えば、エッチング耐性を持つものであれば、特に制限はなくが、例えば、無機粒子、無機元素を含有する有機染顔料粒子、無機元素を有するラテックス粒子やカプセル粒子が挙げられる。これらの中でも、第1粒子としては、エッチング耐性、入手容易性、及び取り扱い性の観点から、無機粒子が好ましい。
無機粒子としては、酸化チタンやシリカ、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどの非金属材料、金属又は半導体材料が挙げられる。例えば金属としては、Cu、Au、Ag、Sn、Pt、Pd、Ni、Co、Rh、Ir、Al、Fe、Ru、Os、Mn、Mo、W、Nb、Ta、Bi、Sb及びPbからなる群より選ばれた金属単体又は前記群より選ばれた金属の1種もしくは複数種からなる合金材料が挙げられる。また、半導体としては、Si、Ge、AlSb、InP、GaAs、GaP、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe、SeTe、CuCl、などが挙げられる。また、これらの無機粒子を内包しシリカを壁膜材料としたマイクロカプセルなどが挙げられる。
無機元素を含有する有機染顔料粒子としては、金属元素含有アゾ系色素粒子や金属元素含有フタロシアニン系色素粒子などが挙げられる。
無機元素を有するラテックス粒子やカプセル粒子としては、アクリルラテックスをコロイダルシリカで被覆した粒子、アクリルラテックスをケイ酸塩で被覆した粒子、ポリスチレンラテックス粒子をシリカで被覆した粒子などが挙げられる
一方、第2粒子としては、樹脂粒子が挙げられ、特に、第1粒子とのエッチング耐性の差を出し易い観点から、熱可塑性樹脂粒子が好ましい。熱可塑性樹脂粒子としては、例えば、アクリル樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリアミド粒子、ポリイミド粒子、ポリエチレンテレフタレート樹脂粒子、ポリスチレン粒子、シリコーン樹脂等が挙げられる
第1粒子及び第2粒子の平均粒径は、同じであってもよいが、第1粒子よりも前記第2粒子の平均粒径が大きいことがよい。これにより、第2粒子のエッチングにより生じる第1粒子の粒子間隙が確保され易くなる。第1粒子及び第2粒子の平均粒径としては、0.1μm〜1μmであることが好ましく、より好ましくは0.2μm〜0.5μmである。この平均粒径は、高分子フィルムマスクを薄膜化する観点から上記範囲が好適である。
ここで、粒子の平均粒径は、動的光散乱法で得られる粒子径を意味し、その測定方法は以下の通りである。動的光散乱法では、サブミクロン域以下の粒子径・粒子径分布の測定が可能であり、測定しようとする粒子もしくはその分散液を媒体中で超音波照射するなどの公知の方法で分散し、これを適宜希釈したうえで測定試料とする。動的光散乱法で得られる粒子径の累積度数曲線において累積度数が50%の粒子径を平均粒径とし、同様にして累積度数10%の粒子径の90%の粒子径に対する比率を粒径分布の指標とすることができる、このような原理を採用している測定装置としては、例えば堀場製作所製のLB−500等が挙げられる。
また、第1粒子及び第2粒子の粒度分布は、2〜50であることの好ましく、より好ましくは2〜10である。この粒度分布を上記範囲とすることで、最大平均粒径が大きくなりすぎず、平坦な高分子フイルムマスク層が得られ易く、均一な表面処理が実現され易くなる。
第1粒子と第2粒子との配合量は、同じであってもよいが、第1粒子よりも第2粒子が多いことがよい。これにより、第1粒子同士が重なったり密集したりすることを抑制し、結果、エッチングされない領域が多くなったり、偏在したりすることが抑制される。
ここで、エッチングマスクとして機能する第1粒子の被覆率は、被処理基板面に対して、5%以上60%未満であることが好ましく、より好ましくは10%〜50%であり、更に好ましくは20%〜40%である。当該被覆率は、凹凸加工するためのエッチングの領域の程度により選択される。
この被覆率とは、フィルムマスクを被処理基板に貼り合わせた際、第1粒子が被処理基板を覆う割合、即ち、エッチング方向から見たとき、当該第1粒子が被覆基板に投影される面積の割合を示す。この被覆率は、次のようにして測定される。被処理基板に貼り合わせた後に走査型電子顕微鏡や光学顕微鏡を使いその表面を観察し、投影面積から算出することができる。なお、走査型電子顕微鏡を用いる場合は試料に表面処理を行わず、そのままで観察できることが好ましい。
なお、被処理基板表面の凹凸加工の仕様、即ちエッチング処理後の表面凹凸の直径(相当径)、深さ及び処理面積比率は、上記第1粒子の被覆率により制御でき、具体的には、例えば、フィルムマスクにおける第1粒子及び第2粒子の配合量、配合比率、及び平均粒径によって任意に設計できる。
粒子層(フィルムマスク)を構成する結着剤としては、例えば、水溶性の高分子材料や有機溶剤可溶性高分子材料を用いることができるが、フィルムマスクを製造する方式によっては、それぞれの高分子材料を形成している重合性モノマーをフィルムマスクを構成するその他の成分と混合し、光や熱による重合反応により成膜化することができる。その重合性モノマーの例としては、(メタ)アクリル系モノマーとして、(メタ)アクリル酸C1〜C12アルキルエステルや、これらと新和性のあるアクリル系改質剤として公知の化合物を併用することができる。アクリル系改質剤としては、例えばカルボキシ含有モノマーや酸無水物含有モノマーが挙げられる。これらの重合性モノマノマーは公知の重合方法で重合させることができ、重合に必要な開始剤や連鎖移動剤、オリゴマー材料や界面活性剤など、公知の材料から適宜選択できる。また、重合性モノマーの例としては、公知のエポキシ系モノマーやイソシアネート系モノマーが挙げられる。
より具体的には、結着剤としては、例えば、ガラス転移温度が−100〜50℃、数平均分子量が1,000〜200,000、好ましくは5,000〜100,000、重合度が約50〜1000程度のものが好適に挙げられる。このような例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、ビニルエ−テル、等を構成単位として含む重合体又は共重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂、重量平均分子量が100000以下のポリビニルアルコール変性体などがある。
また、結着剤としては、例えば、熱硬化性樹脂又は反応型樹脂も好適に挙げられる。熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタン樹脂とポリイソシアネートの混合物等が挙げられる。これらの樹脂については朝倉書店発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載されている。また、公知の電子線硬化型樹脂も使用することも可能である。以上の樹脂は単独又は組み合わせて使用できる。
ここで、上記ポリウレタン樹脂の構造はポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、ポリカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用できる。ここに示したすべてのポリウレタン樹脂については、より優れた分散性と耐久性を得るためには必要に応じ−COOM、−SOM、−OSOM、−P=O(OM)、−O−P=O(OM)、(以上につきMは水素原子、又はアルカリ金属を示す。)、−NR、−N+R(Rは炭化水素基)、エポキシ基、−SH、−CN、などから選ばれる少なくともひとつ以上の極性基を共重合又は付加反応で導入したものを用いることが好ましい。このような極性基の量は10−1〜10−8モル/gであり、好ましくは10−2〜10−6モル/gである。これら極性基以外にポリウレタン分子末端に少なくとも1個ずつ、合計2個以上のOH基を有することが好ましい。OH基は硬化剤であるポリイソシアネートと架橋して3次元の網状構造を形成するので、分子中に多数含むほど好ましい。特にOH基は分子末端にある方が硬化剤との反応性が高いので好ましい。ポリウレタンは分子末端にOH基を3個以上有することが好ましく、4個以上有することが特に好ましい。
一方、ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート等が挙げられる。これらのイソシアネート類の市販されている商品名としては、日本ポリウレタン社製、コロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製、タケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友バイエル社製、デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL等がありこれらを単独又は硬化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組み合わせで各層とも用いることができる。
結着剤のガラス転移温度は、50℃以下であることが好ましく、より好ましくは−60℃〜30℃であり、より好ましくは−50℃〜30℃である。このガラス転移温度は、フィルムマスク(表面処理用マスク)に対する保存性や、凹凸加工の際の取り扱い性、そして被処理基板との密着性を向上させる観点から上記範囲が好適である。
ここで、ガラス転移温度は、フィルムマスク材料を試料とし、公知の熱分析装置や機械特性測定装置を用いて測定することができるが、動的粘弾性測定機でベンディングモード、測定周波数を1Hzとし、5℃/分の昇温速度で測定することが好ましい。
結着剤としては、上記の他、ポリビニルアルコールもしくはその誘導体、セルロース系誘導体(ポリビニルピロリドン、カルボシキメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、天然多糖類もしくはその誘導体(デンプン、キサンタンガムやアルギンサン等)、水分散可能なウレタン、アクリル系高分子ラテックスなども挙げられる。
結着剤の配合量は、粒子群の分散性に応じて適宜設定されるが、例えば、粒子群に対して5重量%〜50重量%が好ましく、より好ましくは10重量%〜30重量%である。
粒子層(フィルムマスク)を構成する、その他の添加物としては、粒子群を安定に分散させることができる分散剤や、例えば、支持基板や保護フィルムとの接着力を調整する剥離剤、製造時における塗布液の粘度や表面張力を調整する界面活性剤及び溶媒などが挙げられる。
特に分散剤としては、フェニルホスホン酸、具体的には日産化学(株)社の「PPA」など、αナフチル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル燐酸、p−エチルベンゼンホスホン酸、フェニルホスフィン酸、アミノキノン類、各種シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素含有アルキル硫酸エステル及びそのアルカリ金属塩、などが使用できる。また、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導体、複素環類、ホスホニウム又はスルホニウム類等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スルフォン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、などの酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸又は燐酸エステル類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性剤等も使用できる。また、分散剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンブロック共重合体、アリル基などの重合性不飽和結合を有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等を選択してもよい。これらの分散剤(界面活性剤)については、「界面活性剤便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に記載されている。これらの分散剤等は必ずしも100%純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物等の不純分が含まれてもかまわない。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好ましくは10%以下である。本発明は脂肪酸エステルとしてWO98/35345号パンフレットに記載のようにモノエステルとジエステルを組み合わせて使用することも好ましい。
次に、支持基板について説明する。
支持基板としては、例えば、樹脂フィルムが適用される。この樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド等、又はこれらの混合物から成形された樹脂フィルムが挙げられる。また、支持基板のフィルムマスクが形成される側の表面は、適宜界面エネルギーを制御することでフィルムマスクの剥離力を最適化でき、その具体例としてはシリコン系剥離剤層を形成することが好ましく、シリコン系界面活性剤を塗布するか、電離放射線重合型シリコンモノマーの塗布硬化層やオルガノシロキサンポリマーの塗布層を挙げることができる。また同様にフッ素系界面活性剤を塗布することによる界面エネルギーの制御も例示することができる。
支持基板の厚みとしては、30μm〜300μmが好ましく、より好ましくは50μm〜100μmである。この厚みは、表面処理用マスクに自己支持性を付与する共に、保管際や、被処理基板への貼り合わせる際の取り扱い性を向上させる観点から上記範囲がよい。
支持基板とフィルムマスクとの接着力は、フィルムマスクと被処理基板との接着力(支持基板をフィルムマスクから剥離するときの接着力)よりも低いことがよい。これにより、支持基板をフィルムマスクから剥離する際、当該フィルムマスクが被処理基板から剥離することを抑制する。
支持基板とフィルムマスクとの接着力として具体的には、5N/10mm以下であること好ましく、より好ましくは0.01N/10mm〜1N/10mmであり、さらに好ましくは0.05N/10mm〜1N/10mmである。
ここで、接着力は、JISやASTMで規定されている方法、いわゆる180度剥離法、で測定することができ、基体上に設けられた層を角度180度、速度6in/min(約152.4mm/min)で引き剥がしたとき、層が付着している単位幅あたりの剥離に必要な平均荷重を言う(ASTM D−903)。
なお、支持基板とフィルムマスクとが上記接着力が得られない場合、後述する剥離層を配設することがよい。
次に、保護フィルムについて説明する。
保護フィルムとしては、当該フィルムマスクの他方の面を被覆して保護するために配設される層である。保護フィルムとしては、脂肪属系ポリマーや芳香族系ポリマーからなる高分子膜が用いられ、ポリエチレンやポリプロピレン膜、ポリエチレンテレフタレート膜が挙げられる。この高分子膜は単独であっても、あるいは更に粘着剤と呼ばれるアクリル系材料やゴム系、エチレンビニルコポリマー等の高分子材料を塗布した層を付与することができる。
保護フイルムの厚みとしては、30μm〜100μmが好ましく、より好ましくは40μm〜70μmである。この厚みは、フィルムマスクの被処理基板への貼り合せ面を保護すると共に、被処理用マスクの取り扱い性を向上させる観点から上記範囲がよい。
保護フィルムとフィルムマスクとの接着力は、フィルムマスクと支持基板との接着力(保護フィルムをフィルムマスクから剥離するときの接着力)よりも低いことがよい。これにより、保護フィルムをフィルムマスクから剥離する際、当該フィルムマスクが被処理基板から剥離することを抑制する。
当該保護フィルムとフィルムマスクとの接着力として具体的には、5N/10mm以下であること好ましく、より好ましくは0.01N/10mm〜1N/10mmであり、さらに好ましくは0.05N/10mm〜1N/10mmである。なお、保護フイルムがフィルムマスクに接着させずにいわゆる「合紙」としてはさみこんであるだけの場合は、接着力は実質的にゼロとなる。
次に、剥離層について説明する。
剥離層は、フィルムマスクと支持基板との剥離性を向上させるための層である。剥離層としては、例えば、熱可塑性樹脂層(例えば厚さが15μm未満(好ましくは5μm未満))が挙げられる。熱可塑性樹脂層を構成する好ましい熱可塑性樹脂の例として、フィルムマスクを構成する結着剤の例が挙げられるが、好ましいガラス転移温度としては、フィルムマスクを構成する結着剤のガラス転移温度より10℃〜50℃高いことが好ましい。このガラス転移温度が上記範囲であることにより、被処理基板への圧接工程で中間層である熱可塑性樹脂層にひびや割れ等の欠陥が生成し難くなり、また、熱可塑性樹脂層が支持基板から剥離し易くなる。また、熱可塑性樹脂層の厚みは上記範囲内とすることで、エッチング工程での処理時間の増加による生産性の悪化が抑制される。
剥離層には、例えば、フッ素系材料層(例えば厚さが15μm未満(好ましくは5μm未満))を適用してもよい。フッ素系材料層を構成するフッ素系材料としては、例えば、アニオン型(例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等)、両性型(例えば、パーフルオロアルキルベタイン等)、カチオン型(パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等)、非イオン型(パーフルオロアルキルアミンオキサイド;、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物;、パーフルオロアルキル基及び親水性基含有オリゴマー;、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキル基及び親油性基含有ウレタン;等)のフッ素系材料が挙げられる。また、これらのフッ素系材料を上記離型層としての熱可塑性樹脂層や、フィルムマスク(粒子層)に添加して、剥離性を向上させてもよい。
次に、非接着層について説明する。
非接着層は、表面処理用マスクを積層したりロール状にしたときに表面処理用マスク同士の接着を防止するための層である。非接着層としては、例えば、上記フッ素系材料層(例えば厚さが15μm未満(好ましくは5μm未満))が好適に挙げられる。
次に、表面処理用マスクの製造方法の一例を説明する。図5は、実施形態に係る表面処理用マスクの製造方法を説明するための模式図である。
表面処理用マスクの製造方法では、図5に示すように、ロール状に巻かれた支持基板を送り出し、その搬送路において、各層の塗布・乾燥を実施し、その後、巻き取って表面処理用マスクを得る方法である。
具体的には、例えば、ロール状に巻かれた支持基板11(シート)を送り出し装置(不図示)により送り出すと共に、接触型搬送ローラ40Aにより湾曲させて搬送しつつ、ロッドバー等の塗布装置41Aにより支持基板11裏面に非接着層形成用塗布液を塗布する。非接着層形成用塗布液を塗布した後、非接触搬送ローラ40Bにより湾曲させて搬送しつつ、ロッドバー等の塗布装置41Bにより支持基板11表面にフィルムマスクを構成する粒子層形成用塗布液を塗布する。粒子層形成用塗布液を塗布した後、支持基板11を乾燥装置42A内に搬送し、各塗布膜を乾燥させ、支持基板の裏面に非接着層(不図示)を形成すると共に、支持基板の表面に粒子層(不図示)を形成する。
次に、接触型搬送ローラ40Cで搬送しつつ、ロッドバー等の塗布装置41Cにより支持基板に形成された粒子層表面にフィルムマスクを構成する接着層形成用塗布液を塗布する。接着層形成用塗布液を塗布した後、支持基板11を乾燥装置42B内に搬送し、塗布膜を乾燥させ、支持基板11の粒子層上に接着層(不図示)を形成する。その後、接触型搬送ローラ40Dにより搬送しつつ、再び、各層が形成した支持基板(表面処理用マスク)をロール状に巻き取る。このようにして、表面処理用マスクが得られる。
以上説明した表面処理用マスクは、図4(A)に示すように、ロール状に巻かれた状態で、保管・取引・使用してもよいし、図4(B)に示すように、シート状の積層状態で保管・取引・使用してもよい。
なお、本実施形態に係る表面処理方法では、表面処理用マスクとして、結着剤に粒子群を配合したフィルムマスクを適用した形態を説明したが、これに限られず、例えば、粒子群そのものを表面処理用マスクとして適用した形態であってもよい。つまり、少なくとも、第1粒子と、第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子と、を混合した粒子群を、被処理基板(被処理物)を散布して、当該被処理基板(被処理物)上に配置した後、エッチング処理を行う形態であってもよい。本形態でも、被処理物が大面積であっても品質にバラツキが生じ難く、且つ高速に凹凸加工を施すことができ、量産性及び低コスト化に優れる表面処理方法が実現される。
また、本実施形態に係る表面処理方法(表面処理用マスク)は、例えば、次に挙げる凹凸加工に好適に適用される。
1)太陽電池、LED、フラットパネルディスプレイなどの光学デバイスの分野において、光の透過する界面の屈折率差が大きい場合に生じる反射現象を抑制する目的で、エッチング処理により光が透過する基板面に凹凸を形成する凹凸加工
2)半導体装置の分野において、薄膜と基板との密着性が不十分であることに起因する薄膜の剥れを抑制するため、アンカー効果を狙って、基板面に凹凸を形成する凹凸加工
特に、光学デバイスの分野に適用する場合、凹凸が形成される被処理物(基板)の表面(処理面)は、光学デバイス光入射面であることがよい。これにより、光学デバイスの反射現象が効率良く抑制される。そして、上記の如く、本実施形態に係る表面処理方法により処理された被処理物を備えた光デバイスとして代表的なものが、当該被処理物としての基板を有する太陽電池が好適に挙げられる。当該太陽電池は、本実施形態に係る表面処理方法により処理された基板を備える以外、公知の構成、例えば、当該基板と一対の電極と一対の電極間に配設される光起電力層とを備える構成とする。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
用いる塗布液を以下に示す。
−塗布液1−
PVA(クラレ製)3%液100重量部に対して、シリカ粒子(第1粒子:扶桑化学社製SP−03F、平均粒径0.3μm)6重量部、アクリル樹脂粒子(第2粒子:綜研化学社製MP1000、平均粒径0.4μm)4重量部、及び分散剤(2−エチルヘキシルスルホコハク酸Na)0.5重量部を添加して、ディゾルバにて分散させて、塗布液1を得た。
−塗布液2−
PVA(クラレ製)3%液100重量部に対して、2−エチルヘキシルスルホコハク酸Na0.5重量部を添加して、塗布液2を得た。
−塗布液3−
PVA(クラレ製)2%液100重量部に対して、フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルスルホン酸塩)1重量部を添加して、塗布液3を得た。
(実施例1)
まず、次のようにて、表面処理用マスクを作製した。
大きさ300×500mmで、厚み70μmのポリエチレンテレフタレート(PET)製基板(支持基材)を準備した。
次に、このPET基板表面に、塗布液1をロッドバーで乾燥膜厚が1μmになるように塗布し、80℃で3分乾燥させ、粒子層を形成した。さらに、粒子層表面に、塗布液2をロッドバーで乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、60℃で2分乾燥させ、接着層を形成した。
このようにして、PET基板(支持基板)上に、粒子層及び接着層から構成されるフィルムマスクが配設された表面処理用マスクを作製した。
そして、得られた表面処理用マスクを用いて、以下のようにして表面処理を行い、シリコン基板(被処理物:直径100mm、厚み0.3mm)の表面に対して凹凸加工を施した。
まず、表面処理用マスクをシリコン基板表面にフィルムマスクがシリコン基板と対向するように積層する。次に、表面処理用マスクが積層されたシリコン基板をラミネート装置に挿入し、真空減圧(50hPa)、温度60℃の条件で、挟持ロールにより挟持して、表面処理用マスク(フィルムマスク)とシリコン基板とを圧接する。その後、支持基板をフィルムマスクから剥離し、当該フィルムマスクをシリコン基板表面に貼り合わせる。
次に、フィルムマスクが貼り合わされたシリコン基板を、まず、酸素含有ガスを用いて、リアクティブイオンエッチング処置を行ない、粒子層のシリカ粒子で被服された領域以外の領域(粒子層のアクリル樹脂粒子及び結着剤や、熱接着層)を除去した。これにより、シリカ粒子をマスクとし、SFガス存在下、150Wで30秒間ドライエッチング処理をした。その後、チッソガスでパージした後、酸素ガスを導入し、300Wで30秒間、酸素プラズマによる表面処理を行った。シリコン基板表面を走査型電子線顕微鏡観察及びAFM観察したところ、シリコン基板の表面に、直径(シリコン基板表面の凹凸形状の全個数を基準として少なくとも60%の相当径、以下同様)0.5μm程度、深さ0.2μ程度の凹凸構造が認められた。
(実施例2)
実施例1に比べ量産適性のある方法を採用して、以下のようにて、表面処理用マスクを作製した(図5参照)。
ロール巻き状で、巾1500mm、厚み70μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートを送り出し装置から50m/minにて走行させつつ、PETシートの裏面に前記塗布液3をロッドバーで乾燥膜厚が1μmになるように塗布した後、PETシートの表面に、塗布液2をロッドバーで乾燥膜厚が1μmになるように塗布した。その後、PETシートを乾燥装置に搬送して、80℃で3分間乾燥させ、PETシートの裏面に非接着層を形成すると共に、PETシートの表面に粒子層を形成した。
次に、非接着層及び粒子層が形成されたPETシートを搬送しつつ、粒子層表面に塗布液2をロッドバーで乾燥膜厚が2μmになるように塗布した後、乾燥装置に搬送し、60℃で2分乾燥させ、接着層を形成した。その後、各層が形成されたPETシーとを巻き取り装置により巻き取り、ロール状とした。
このようにして、裏面に非接着層をPETシート(支持基板)上に、粒子層及び接着層から構成されるフィルムマスクが配設された表面処理用マスクを作製した。このような、連続かつロールトゥーロールにて表面処理用マスクを製造することで、量産化及び低コスト製造を実現できる。
そして、得られたロール状の表面処理用マスクを所定の大きさに裁断し、これを用いて、実施例1と同様にして、シリコン基板の表面に対して凹凸加工を施した。その結果、シリコン基板に対し、実施例1と同様な凹凸加工が施されていた。
(比較例1)
次のようにて、表面処理用マスクを作製した。
大きさ300×500mmで、厚み70μmのポリエチレンテレフタレート(PET)製基板(支持基材)を準備した。
次に、このPET基板表面に、塗布液4をロッドバーで乾燥膜厚が1μmになるように塗布し、80℃で3分乾燥させ、粒子層を形成した。さらに、粒子層表面に、塗布液2をロッドバーで乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、60℃で2分乾燥させ、接着層を形成した。このようにして、PET基板(支持基板)上に、粒子層及び接着層から構成されるフィルムマスクが配設された表面処理用マスクを作製した。
そして、得られた表面処理用マスクを用いて、実施例1と同様な条件で表面処理を行なった。
シリコン基板表面を走査型電子線顕微鏡観察及びAFM観察したところ、シリコン基板の表面には、全体の数%の部分しか、エッチングされておらず、凹凸構造が形成されていなかった。
そこで、エッチング時間を長くして、数回試行したが、凹凸構造を得られるような、エッチング条件は見つからなかった。
実施形態に係る表面処理方法を示す工程図である。 実施形態に係る表面処理方法におけるエッチング処理を説明するための工程図であり、(A)がエッチング処理前を示し、(B)がエッチング処理後を示す。 実施形態に係る表面処理用マスクを示す概略断面図である。 実施形態に係る表面処理マスクの保管形状を説明する斜視図であり、(A)はロール状のものを示し、(B)はシート状に積層したものを示す。 実施形態に係る表面処理用マスクの製造方法を説明するための模式図である。 従来の表面処理方法におけるエッチング処理を説明するための工程図であり、(A)がエッチング処理前を示し、(B)がエッチング処理後を示す。 他の従来の表面処理方法におけるエッチング処理を説明するための工程図であり、(A)がエッチング処理前を示し、(B)がエッチング処理後を示す。
符号の説明
10 表面処理用マスク
12 フィルムマスク
13 粒子層
14 接着層
15 結着剤
16 粒子群
16A 第1粒子
16B 第2粒子
20 被処理基板
30 ラミネート装置
31 挟持ローラ
40A〜40D 接触型搬送ロール
41A〜40C 塗布装置
42A、40B 乾燥装置

Claims (25)

  1. 被処理物の表面に凹凸を形成するための表面処理用マスクであって、
    少なくとも、第1粒子と、前記第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子と、を有する粒子群を含んで構成される表面処理用マスク。
  2. 結着剤と、前記結着剤中に配合された前記粒子群と、を含んで構成されるフィルムマスクを有する請求項1に記載の表面処理用マスク。
  3. 前記第1粒子のエッチング耐性をER1とし、前記第2粒子のエッチング耐性をER2とし、前記結着剤のエッチング耐性をER3としたとき、下記式(1)の関係を満たす請求項2に記載の表面処理用マスク。
    式(1):ER2<ER1、かつ、ER3<ER1
  4. 前記第1粒子が無機粒子であり、且つ前記第2粒子が熱可塑性樹脂粒子である請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
  5. 前記第1粒子よりも前記第2粒子の配合量が多い請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
  6. 前記フィルムマスクの一方の主面を支持する支持基板を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
  7. 前記支持基板と前記フィルムマスクとの間に、剥離層を有する請求項6に記載の表面処理用マスク。
  8. 前記支持基板における前記フィルムマスクの配設側とは反対面に、非接着層を有する請求項6又は7に記載の表面処理用マスク。
  9. 前記フィルムマスクの他方の主面を被覆する保護フィルムを有することを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
  10. 前記フィルムマスクが、前記結着剤及び前記粒子群を含む粒子層と、前記フィルムマスクを被処理物に接着するための接着層と、を有する請求項2〜9のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
  11. ロール状、又はシート状であることを特徴とする請求項2〜10のいずれか1項に記載の表面処理用マスク。
  12. 被処理物の表面に凹凸を形成するための表面処理方法であって、
    第1粒子と前記第1粒子よりもエッチング耐性が低い第2粒子とを有する粒子群を含んで構成される表面処理用マスクを、被処理物表面に配置する工程と、
    前記表面処理用マスクが配置された前記被処理物の表面に対し、エッチング処理を施し、前記被処理物の表面に凹凸を形成するエッチング工程と、
    を有することを特徴とする表面処理方法。
  13. 前記表面処理用マスクが、結着剤と前記結着剤中に配合された前記粒子群とを含んで構成されるフィルムマスクを有し、
    前記表面処理用マスクを被処理物表面に配置する工程が、前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせる工程である請求項12に記載の表面処理方法。
  14. 前記第1粒子のエッチング耐性をER1とし、前記第2粒子のエッチング耐性をER2とし、前記結着剤のエッチング耐性をER3としたとき、下記式(1)の関係を満たす請求項13に記載の表面処理方法。
    式(1):ER2<ER1、かつ、ER3<ER1
  15. 前記第1粒子が無機粒子であり、且つ前記第2粒子が樹脂粒子である請求項12〜14のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  16. 前記第1粒子よりも前記第2粒子の配合量が多い請求項12〜15のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  17. 前記フィルムマスクの一方の主面が支持基板に支持されてなり、
    前記表面処理用マスクを被処理物表面に配置する工程が、前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせた後、前記支持基板を前記フィルムマスクから剥離する工程である請求項13〜17のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  18. 前記支持基板と前記フィルムマスクとの間に、剥離層を有する請求項17に記載の表面処理方法。
  19. 前記支持基板における前記フィルムマスクの配設側とは反対面に、非接着層を有する請求項17又は18に記載の表面処理方法。
  20. 前記フィルムマスクの他方の主面が保護フィルムで被覆されてなり、
    前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせる工程前に、当該保護フィルムを前記フィルムマスクから剥離する請求項13〜19のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  21. 前記フィルムマスクが、前記結着剤及び前記粒子群を含む粒子層と、前記フィルムマスクを被処理物に接着するための接着層と、を有する請求項13〜20のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  22. 前記フィルムマスクを被処理物の表面に貼り合わせる工程が、真空減圧条件下と前記結着剤のガラス転移温度よりも高い温度条件下との少なくとも一方の条件下で、ローラにより前記フィルムマスクと前記被処理物とを挟持して貼り合わせる工程であることを特徴とする請求項13〜21のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  23. 前記エッチング処理が、ドライエッチング処理であることを特徴とする請求項12〜22のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  24. 凹凸を形成する前記被処理物の表面が、光学デバイスの光入射面であることを特徴とする請求項12〜23のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  25. 請求項12〜24のいずれか1項に記載の表面処理方法により表面処理された被処理物としての基板を有する光学デバイス。
JP2008241618A 2008-09-19 2008-09-19 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス Pending JP2010074004A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008241618A JP2010074004A (ja) 2008-09-19 2008-09-19 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス
KR1020117008958A KR20110081989A (ko) 2008-09-19 2009-07-15 표면 처리용 마스크 및 그 제조 방법, 표면 처리 방법, 그리고 입자 함유 필름 및 그 제조 방법
PCT/JP2009/062805 WO2010032543A1 (ja) 2008-09-19 2009-07-15 表面処理用マスク及びその製造方法、表面処理方法、並びに、粒子含有フィルム及びその製造方法
US13/000,581 US20110111173A1 (en) 2008-09-19 2009-07-15 Surface processing mask and method for manufacturing the same, surface processing method, and particle-containing film and method for manufacturing the same
EP20090814388 EP2343733A1 (en) 2008-09-19 2009-07-15 Surface treatment mask, process for producing the surface treatment mask, method for surface treatment, particle-containing film, and process for producing the particle-containing film
TW98124880A TW201013778A (en) 2008-09-19 2009-07-23 Mask for surface processing, method of forming the mask, surface processing method, particle-containing film, and method of forming the film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008241618A JP2010074004A (ja) 2008-09-19 2008-09-19 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010074004A true JP2010074004A (ja) 2010-04-02

Family

ID=42205501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008241618A Pending JP2010074004A (ja) 2008-09-19 2008-09-19 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010074004A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012032743A1 (ja) * 2010-09-09 2012-03-15 富士フィルム株式会社 光電変換素子及び太陽電池
WO2012036177A1 (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 株式会社Sumco ウェーハの表面処理方法および製造方法
WO2017047713A1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 日産化学工業株式会社 湿式処理による表面粗化方法
JP2019518328A (ja) * 2016-05-13 2019-06-27 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated レーザスクライビング/プラズマエッチングによるハイブリッドのウエハ個片化処理用エッチングマスク

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5871870A (en) * 1996-05-21 1999-02-16 Micron Technology, Inc. Mask for forming features on a semiconductor substrate and a method for forming the mask
JP2005279807A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Toshiba Corp 凸凹パターンの形成方法および凸凹パターン形成用部材
WO2006046502A1 (ja) * 2004-10-27 2006-05-04 Nikon Corporation 光学素子の製造方法、光学素子、ニッポウディスク、コンフォーカル光学系、及び3次元測定装置
JP2006198641A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Central Res Inst Of Electric Power Ind イオンビーム加工方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5871870A (en) * 1996-05-21 1999-02-16 Micron Technology, Inc. Mask for forming features on a semiconductor substrate and a method for forming the mask
JP2005279807A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Toshiba Corp 凸凹パターンの形成方法および凸凹パターン形成用部材
WO2006046502A1 (ja) * 2004-10-27 2006-05-04 Nikon Corporation 光学素子の製造方法、光学素子、ニッポウディスク、コンフォーカル光学系、及び3次元測定装置
JP2006198641A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Central Res Inst Of Electric Power Ind イオンビーム加工方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012032743A1 (ja) * 2010-09-09 2012-03-15 富士フィルム株式会社 光電変換素子及び太陽電池
WO2012036177A1 (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 株式会社Sumco ウェーハの表面処理方法および製造方法
WO2017047713A1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 日産化学工業株式会社 湿式処理による表面粗化方法
JPWO2017047713A1 (ja) * 2015-09-15 2018-07-05 日産化学工業株式会社 湿式処理による表面粗化方法
US10804111B2 (en) 2015-09-15 2020-10-13 Nissan Chemical Industries, Ltd. Method for roughening surface using wet treatment
JP2019518328A (ja) * 2016-05-13 2019-06-27 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated レーザスクライビング/プラズマエッチングによるハイブリッドのウエハ個片化処理用エッチングマスク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010032543A1 (ja) 表面処理用マスク及びその製造方法、表面処理方法、並びに、粒子含有フィルム及びその製造方法
WO2010007853A1 (ja) 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス
TWI619600B (zh) Biaxially oriented polyester film for demolding
JP5742725B2 (ja) ポリイミドフィルムとその製造方法、積層体の製造方法
JP6003883B2 (ja) 積層体とその製造方法及びそれを用いたデバイス構造体の製造方法
JP2010033793A (ja) 粒子転写膜の製造方法
JP2010074004A (ja) 表面処理方法、表面処理用マスク、及び光学デバイス
JP5515829B2 (ja) フレキシブルな薄膜ガラスおよびその製造方法
TW200810924A (en) Hard-coated film and optical functional film
JP7091977B2 (ja) バリアフィルム、それを用いた波長変換シート、及びそれを用いた表示装置
WO2021065101A1 (ja) 積層体製造装置、及び、積層体の製造方法
JP2010074006A (ja) 表面処理用マスク及びその製造方法、表面処理方法、光学デバイス、並びに、粒子含有フィルム及びその製造方法
JP2020128077A (ja) 積層フィルム、エッジクリーニング装置、及び、クリーニングされた積層フィルムの製造方法
JP2017014484A (ja) ディスプレイ用途に用いられるバリアフィルム基材用ポリエステルフィルム、及びそれを用いたバリアフィルム
JPWO2017010419A1 (ja) 積層体およびその製造方法
JP2010074005A (ja) 表面処理用マスクの製造方法、表面処理方法、光学デバイス、及び粒子含有フィルムの製造方法
JP6520143B2 (ja) 積層体、それを用いた導電性基材の製造方法、電子デバイスの製造方法、および転写具
JP2019202521A (ja) バリアフィルム、それを用いた波長変換シート、及びそれを用いた表示装置
JP2011231136A (ja) 異方導電性接着フィルム及びその製造方法
TW201936869A (zh) 切晶帶一體型半導體背面密接膜
JP6955681B2 (ja) 積層体、及び、積層体の製造方法
JP6802906B2 (ja) 積層体、積層体の製造方法、及び反射防止フィルムの製造方法
KR20210033513A (ko) 이방성 도전 필름, 접속 구조체, 접속 구조체의 제조 방법
JP2008137161A (ja) 積層粘土膜及びその製造方法
JP5682720B2 (ja) 異方導電性接着フィルム及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140408