JP2010073572A - 非水電解液電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温保存時の電池のインピーダンス上昇が抑制され、高温保存後の大電流放電特性、特にパルス放電特性に優れた非水電解液電池を提供する。
【解決手段】本発明の非水電解液電池は、正極活物質としてフッ化カーボンを含む正極と、負極活物質としてリチウムまたはリチウム合金を含む負極と、正極と負極との間に配されるセパレータと、非水電解液を具備し、正極はさらに耐酸性バインダを含み、非水電解液は10〜500ppmの酸を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極活物質としてフッ化カーボンを用いた非水電解液電池に関し、特に電池の高温保存特性の改良に関する。
従来から、使用環境温度が人の生活域に基づく−20℃〜60℃程度である機器の電源として、非水電解液電池が用いられ、特にリチウム一次電池が広く用いられている。しかし、近年、電池を用いた機器の使用範囲は拡大しており、それに伴い機器の使用温度範囲も拡大する傾向にある。例えば、車載用機器では、−40℃程度の低温でも動作可能であり、かつ使用環境温度が最高で125℃の場合でも、一定期間は機能を保つことが可能な一次電池が要望されつつある。
代表的なリチウム一次電池としては、正極活物質に二酸化マンガンを用いたCR系電池、および正極活物質にフッ化カーボンを用いたBR系電池が挙げられる。一般的にCR系電池は、低温での負荷特性に優れているが、高温特性は低い。60℃以上の高温環境下では、電池内の微量水分の存在下において二酸化マンガンの触媒作用により、非水電解液が分解されてガスが発生する。ガス発生に伴う電池の膨れにより電池内部の緊縛性が低下し、内部抵抗が上昇する。一方、BR系電池は、60℃以上の高温環境下でも、フッ化カーボンと非水電解液との反応性が低いため、内部抵抗の上昇が小さい。したがって、BR系電池は、CR系電池と比較して、高温環境下での信頼性は高い。
BR系電池の正極は、一般に、フッ化カーボン、導電材、およびバインダの混合物が用いられる。フッ化カーボンや、導電材として一般的に用いられるカーボン材料は、耐熱性に優れ、また、電解液との反応性が低いため、高温環境下での使用において問題はない。しかし、バインダは、高温環境下において、熱または電解液等との反応により劣化する可能性があり、バインダについては、適切な材料を選定する必要がある。また、負極活物質に用いられるリチウムまたはリチウム合金は反応性に富み、その表面状態によって高温環境での劣化度合いが異なる。
ところで、リチウム電池については、様々な検討が行われている。例えば、特許文献1では、BR系電池において、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)の水性ディスパージョンを用いて、正極活物質としてフッ化カーボンを含む正極を構成する方法が提案されている。活物質粒子間に適度な大きさのSBR粒子を介在させることにより、正極の結着強度を高めることができる。
特許文献2では、水分でリチウム表面を処理する方法が提案されている。リチウムと水とを反応させて、負極表面に電解液との反応性が低い保護皮膜を形成させることにより、保存特性が向上する。
特公昭57−1097号公報 特開平1−225064号公報
特許文献1では、SBRの水性ディスパージョン用いる場合は、粉末状のフッ素樹脂系バインダまたはポリオレフィン系バインダを用いる場合と比べて、バインダの配合量を減らすことができる、と記載されている。しかし、フッ素樹脂系バインダまたはポリオレフィン系バインダであっても、水性ディスパージョンとすることにより、SBRの水性ディスパージョンを用いる場合とほぼ同等の配合比率で正極を作製できるようになり、十分な正極の結着強度が得られる。また、SBRは分子内に反応性の比較的高い二重結合を有するため、電解液中に存在する酸と反応してSBR自体が劣化すると考えられ、特に高温保存時にSBRの劣化が促進され、電池のインピーダンスが大幅に上昇する場合がある。
上記特許文献2の水分でリチウム表面を処理する方法では、電池内部に混入した水が電解質と反応し、電解質が加水分解されて酸が生成する場合がある。特に、このような電池を高温環境下で保存すると、電解質の加水分解が促進され、電解液中に多量の酸が生成する。電解液中の酸は正極に作用し、電池のインピーダンスが大幅に上昇する場合がある。電解液中の酸が正極に具体的にどのような影響を及ぼしているのかは明らかではないが、電解液中に含まれる酸により正極中のバインダが劣化していると考えられる。
そこで、本発明は、上記従来の問題を解決するため、高温保存時の正極の劣化が抑制され、高温保存特性に優れた非水電解液電池を提供することを目的とする。
本発明は、正極活物質としてフッ化カーボンを含む正極と、負極活物質としてリチウムまたはリチウム合金を含む負極と、前記正極と前記負極との間に配されるセパレータと、非水電解液と、を具備する非水電解液電池であって、前記正極は、さらに耐酸性バインダを含み、前記非水電解液は、10〜500ppmの酸を含むことを特徴とする。
正極に含まれる耐酸性バインダは、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリアクリル酸(PA)、ポリアクリル酸塩(PAA)、およびポリイミド(PI)からなる群より選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
前記負極の表面の少なくとも一部に炭素被覆層が形成されているのが好ましい。
本発明によると、高温保存時の電池のインピーダンス(内部抵抗)の上昇を抑制することができ、高温保存後の大電流放電特性、特に大電流パルス放電特性に優れた非水電解液電池を提供することができる。
本発明は、正極活物質としてフッ化カーボンを含む正極と、負極活物質としてリチウムまたはリチウム合金を含む負極と、前記正極と前記負極との間に配されるセパレータと、非水電解液と、を具備する非水電解液電池に関する。そして、前記正極は、さらに耐酸性バインダを含み、前記非水電解液は、10〜500ppmの酸を含む点に特徴を有する。
これにより、高温保存時の電池のインピーダンス(内部抵抗)の上昇を抑制することができ、高温保存特性に優れた非水電解液電池を提供することができる。
酸を含む非水電解液中には、プロトン(H+)の対アニオンの一部として少なからずフッ化物イオン(F-)が存在する。すなわち電解液は少なくともフッ化水素(HF)を含む。非水電解液中のフッ化物イオンは、例えば、非水電解液中のリチウム塩に含まれるフッ素原子に由来する。このため、負極表面にはリチウムとHFとの反応によるフッ化リチウム(LiF)皮膜が形成される。LiFは電解液と反応しないため、負極表面にLiF皮膜が存在することにより、高温保存中に負極で電解液の分解が起こり難くなる。また、正極中のバインダが耐酸性を有することにより、高温保存時における電解液中の酸による正極(バインダ)の劣化を抑制することができる。
上記のように、非水電解液中の酸濃度は10〜500ppmであり、正極が耐酸性バインダを含む場合、上記の高温保存時の電解液分解の抑制効果および正極劣化の抑制効果が同時に得られる。その結果、高温保存時の電池のインピーダンス(内部抵抗)の上昇が抑制される。高温保存後の大電流放電特性、特に大電流パルス放電特性の低下が抑制される。非水電解液中の酸濃度が10ppm未満であると、非水電解液に含まれる酸による効果が小さくなり、負極に安定な皮膜が形成されにくいため、高温保存時に電解液が分解し易くなる。非水電解液中の酸濃度が500ppmを超えると、非水電解液に含まれる酸の量が多くなり、高温保存時に正極中のバインダまたはセパレータが劣化し易くなる。より優れた高温保存特性が得られるため、非水電解液中の酸濃度は10〜300ppmが好ましい。内部抵抗が低いため、より好ましくは、非水電解液中の酸濃度は20〜100ppmである。なお、上記の非水電解液の酸濃度は、電池を組立て、エージングした後の初期の電池における非水電解液に含まれる遊離酸濃度である。上記の非水電解液の酸濃度とは、非水電解液中に占めるフッ化水素、酪酸等の酸に基づくプロトン(H+)の質量割合である。
以下、本発明の非水電解液電池の一実施形態を、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の非水電解液電池の一実施形態であるコイン型リチウム一次電池の概略縦断面図である。電池10は、正極活物質としてフッ化カーボンを含む正極12と、負極活物質としてリチウム金属またはリチウム合金を含む負極14と、正極12と負極14との間に配置されたセパレータ13と、非水電解液(図示せず)と、これらを収容する金属製の電池ケース11と、電池ケース11の開口を、樹脂製の絶縁ガスケット15を介して覆う金属製の封口板16とを備える。正極12は、電池ケース11の内底面に接し、負極14は封口板16と接している。電池ケース11の開口端部を、封口板16の周縁部に、絶縁ガスケット15を介して、かしめつけることにより、電池10は密閉されている。
正極12は、例えば、フッ化カーボン、導電材、および耐酸性バインダの混合物からなる。正極12は、例えば、フッ化カーボン、導電材、および耐酸性バインダの分散液を混合し、乾燥させて正極合剤を得た後、この正極合剤をディスク状に成型することにより得られる。ディスク状正極の厚みは、例えば、2.7〜3.0mmである。
正極中のフッ化カーボン含有量は60〜95重量%であるのが好ましい。正極中の導電材含有量は1〜30重量%であるのが好ましい。
正極中の耐酸性バインダ含有量は2〜10重量%であるのが好ましい。正極中の耐酸性バインダ含有量が2重量%未満であると、バインダによる効果が小さくなり、正極の強度(成型性)が低下する場合がある。正極中の耐酸性バインダ含有量が10重量%を超えると、正極活物質粒子の表面がバインダで被覆される割合が大きくなり、放電特性が低下し易い。正極の強度が十分に確保され、放電特性の低下が大幅に抑制されるため、より好ましくは、正極中の耐酸性バインダ含有量は3〜7重量%である。
フッ化カーボンは、(CFxnで表される。xは、フッ化カーボンにおける炭素原子に対するフッ素原子の割合、すなわちフッ化度を表す。xは、0.5〜1.15であるのが好ましい。フッ化度xの値が大きいほど放電容量が大きい。フッ化カーボンは、一般的に、カーボン材料とフッ素ガスとを250〜650℃程度の温度で反応させることにより製造される。フッ化度xは、反応温度や時間を制御して変えることができる。
カーボン材料は、少なくとも一部に黒鉛構造を含んでいるものであればよい。カーボン材料としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、石油コークス、サーマルブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、気相成長炭素繊維、熱分解炭素、メソフェーズマイクロビーズ、石炭コークス、石油系炭素繊維、石炭系炭素繊維、木炭、活性炭、ガラス状炭素、レーヨン系炭素繊維、PAN系炭素繊維、カーボンナノチューブが挙げられる。
耐酸性バインダは、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリアクリル酸(PA)、ポリアクリル酸塩(PAA)、およびポリイミド(PI)からなる群より選択される少なくとも1種であるのが好ましい。これらのバインダは、耐酸性に優れている点および正極合剤の成型性に優れている点で好ましい。
導電材としては、例えば、黒鉛類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維が用いられる。
負極14としては、例えば、厚み0.3〜2.0mmの板状のリチウムまたはリチウム合金が用いられる。リチウム合金としては、例えば、Li−Al合金、Li−Sn合金、Li−Ni−Si合金、Li−Pb合金が挙げられる。なかでも、Li−Al合金が好ましい。リチウム合金の作製方法は、特に限定されない。放電容量の確保および内部抵抗の安定化の観点から、リチウム合金中のリチウム以外の金属元素の含有量は、0.2〜15重量%が好ましい。
負極14の表面に炭素を存在させるのが好ましい。すなわち、負極14の表面の少なくとも一部に炭素被覆層が形成されているのが好ましい。リチウムまたはリチウム合金の表面を炭素で覆うことにより、高温保存特性がさらに向上する。この理由は明らかではないが、炭素被複層が、高温保温時にリチウムまたはリチウム合金の表面皮膜が変化するのを抑制する働きを有すると考えられる。
例えば、リチウム板またはリチウム合金板の片面(正極12と対向する面)を炭素で覆い、リチウム板またはリチウム合金板と炭素とを圧着させて、リチウム板またはリチウム合金板の片面に炭素被覆層を形成すればよい。炭素被覆層は、正極12との対向面の少なくとも一部に形成されていればよい。
リチウム板またはリチウム合金板の片面に配される炭素被覆層による被覆率は、10〜100%が好ましい。高温保存時では、リチウム板またはリチウム合金板による電解液の還元分解が促進されるため、上記被覆率は高い方がよい。より好ましくは、上記被覆率は10〜60%である。上記被覆率が60%を超えると、リチウム板またはリチウム合金板による電解液の還元分解が抑制される一方で、炭素による電解液の還元分解が起こり易くなる。
炭素被覆層は、リチウム板またはリチウム合金板のリチウムを吸蔵するが、不可逆容量を有するため、負極の放電容量が低下する。この炭素被複層による不可逆容量の観点から、炭素被覆層の厚みは、10〜500μmであるのが好ましい。より好ましくは、炭素被複層の厚みは10〜200μmである。
炭素被複層を構成する炭素材料は、特に限定されない。結晶性の高い黒鉛等の材料でもよく、非晶質材料でもよい。高温保存特性の改善効果が安定して得られることから、炭素被覆層を構成する炭素材料には、アセチレンブラックまたはカーボンブラックを用いるのが好ましい。
セパレータ13としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドなどの不織布が好ましい。電池が高温環境下で使用される場合、セパレータ13に、ポリブチレンテレフタレートからなる不織布、またはポリフェニレンサルファイドからなる不織布を用いるのが好ましい。セパレータ13は、例えば、目付重量15〜60g/m2である。
非水電解液は、非水溶媒、これに溶解したリチウム塩を含む。非水溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、ラクトン類が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、幅広い温度範囲で安定であるため、γ−ブチロラクトンを主溶媒として用いることが特に好ましい。
リチウム塩としては、例えば、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiBF4、LiPF6が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、フッ化黒鉛との相性がよく、安定した放電特性が得られるため、LiBF4が特に好ましい。イオン導電性を十分に確保するため、非水電解液中のリチウム塩の濃度は、0.75mol/L以上とするのが好ましい。
上記非水電解液は、さらに酸を10〜500ppm含む。高温保存特性がさらに向上するため、好ましくは、上記非水電解液は、さらに酸を10〜300ppm含む。ここでいう酸とは、無機酸でもよく、有機酸でもよい。また、非水電解液に含まれる酸は、1種でもよく、複数種でもよい。非水電解液中に含まれる酸としては、例えば、HFまたは酪酸が挙げられる。これらの中でも、高温保存中に負極で電解液の分解が起こり難くなるLiF皮膜を容易に形成できるため、酸はHFであるのが好ましい。非水電解液の酸濃度は、例えば、中和滴定法により求められる。非水電解液の酸濃度は、例えば、電池組立て時に使用する非水電解液の水分率を変えることにより制御することができる。水分率が高いほど、フッ素含有電解質の加水分解が起こり易くなり、HFの濃度が高くなる。非水電解液の水分率は、例えば、5〜100ppmである。非水電解液の水分率は、例えば、非水電解液に水を直接添加する、または非水電解液を水蒸気で加湿することにより制御することができる。非水電解液の水分率は、例えば、カールフィッシャー水分計を用いて測定することができる。また、非水電解液の酸濃度は、例えば、電解液に予めHF等の酸を添加することにより制御することができる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
《実施例1》
以下の手順で図1に示す本発明の実施例のコイン型電池を作製した。
(1)正極活物質の作製
粒子径D50が20μmの石油コークスをフッ素ガス雰囲気中で加熱処理し、正極活物質としてフッ化度xが1.0であるフッ化カーボン(CF1.0nを作製した。反応条件は、フッ素ガスの圧力を0.5atm(5.07×104Pa)とし、加熱温度を400℃とし、反応時間を10時間とした。得られたフッ化カーボンは、平均粒径15μmの粉末状であった。
(2)正極ペレットの作製
上記で作製したフッ化カーボンと、導電材としてのアセチレンブラック(電気化学工業(株)製、デンカブラック粉末状)と、PTFEディスパージョン(ダイキン工業(株)製、ポリフロンD−1)とを、フッ化カーボンと、アセチレンブラックと、PTFEとの重量比が85:10:5となるように混合し、正極合剤を得た。得られた正極合剤を70℃の熱風で乾燥した後、粉砕し、目開き500μmの篩いに通過させた。このようにして得られた混合粉末を、ペレット成型用金型に充填し、プレス機にて加圧圧縮し、ペレット状の正極12(直径16mm、厚み3mm)を作製した。電池組立前に、正極12を250℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。
(3)非水電解液の作製
露点が−60℃以下の環境下、すなわち水分が混入しない環境下にて、非水溶媒であるγ−ブチロラクトン(水分率10ppm)に、リチウム塩であるLiBF4を1.0mol/Lの濃度で溶解させて非水電解液を得た。得られた非水電解液の水分率をカールフィッシャー水分計により測定した結果、非水電解液の水分率は10ppmであった。
(4)コイン型電池の作製
厚み1.3mmのリチウム金属シートを直径18mmの円板状に打抜き、円板状のリチウム金属からなる負極14を得た。負極14を、円板状のステンレス鋼製の封口板16と同芯円状に封口板16の下面に圧着させた。負極14の上に、ポリブチレンテレフタレート製の目付重量が50g/m2の不織布からなるセパレータ13を配置した。この後、上記で得られた非水電解液をセパレータ13に注液した。電解液を注液した後のセパレータ13の上に、正極12を配置した。ステンレス鋼製の電池ケース11の開口端部を、ポリフェニレンサルファイド製の絶縁ガスケット15を介して封口板16にかしめて、電池ケース11を封口した。このようにして、コイン型リチウム一次電池(直径24.5mm、厚み5.0mm)を作製した。
製造直後の電池を10mAで1時間放電した後、60℃の恒温槽内で24時間放置し、エージングした。エージングした後、恒温槽内から取り出した電池を電池温度が室温になるまで放置した。その後、電池から電解液を取り出し、中和滴定法により電解液中の酸濃度を測定した。具体的には、取り出した電解液20gに氷水(約100gの氷+約150gのイオン交換水)を加えた後、ブロモチモールブルーを指示薬として加え、その混合物を0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。その結果、非水電解液中の酸(H+)濃度は10ppmであった。なお、上記H+の大部分は電解液中に存在するHFに基づくH+であり、残りの一部は電解液中に存在するγ−ブチロラクトンの加水分解で生じた酪酸に基づくH+である。
《実施例2》
実施例1で作製した非水電解液に水を添加して、非水電解液の水分率を25ppmとした以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例3》
水分率10ppmのγ−ブチロラクトンにフッ化水素酸を加えてフッ化水素を110ppm溶解させた後、LiBF4を1.0mol/Lの濃度で溶解させ、非水電解液を作製した。非水電解液に水を添加して非水電解液の水分率を25ppmとした。上記非水電解液を用いて、実施例1と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は100ppmであった。
《実施例4》
水分率10ppmのγ−ブチロラクトンにフッ化水素酸を加えてフッ化水素を310ppm溶解させた後、LiBF4を1.0mol/Lの濃度で溶解させ、非水電解液を作製した。非水電解液に水を添加して非水電解液の水分率を25ppmとした。上記非水電解液を用いて、実施例1と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は300ppmであった。
《実施例5》
水分率10ppmのγ−ブチロラクトンにフッ化水素酸を加えてフッ化水素を510ppm溶解させた後、LiBF4を1.0mol/Lの濃度で溶解させ、非水電解液を作製した。非水電解液に水を添加して非水電解液の水分率を25ppmとした。上記非水電解液を用いて、実施例1と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は500ppmであった。
《実施例6》
負極にリチウム金属の代わりにLi−Al合金(LiおよびAlの原子比が99.6:0.4)を用いた以外、実施例2と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例7》
バインダとしてPTFEの代わりにFEPを用いた以外、実施例2と同様の方法により電池を作製した。FEPには、ダイキン工業(株)製のFEPディスパージョン(ネオフロンND−1)を用いた。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例8》
バインダとしてPTFEの代わりにPAを用いた。PAには、日本純薬(株)製のポリアクリル酸の水溶液(ジュリマーAC−10H)を用いた。電池組立て前に、正極ペレットを190℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例2と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例9》
バインダとしてPTFEの代わりにPAAを用いた。PAAには、日本純薬(株)製のポリアクリル酸ナトリウムの水溶液(ジュリマーAC−10HN)を用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを180℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例2と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例10》
バインダとしてPTFEの代わりにPIを用いた。PIには、(株)I.S.T.製のSKYBOND700を用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを250℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例2と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例11》
封口板に圧着されたリチウム金属板の上にアセチレンブラック(電気化学工業(株)製、デンカブラック粉末状)を1.5mg/cm2の割合で載置した後、金属ピンで圧着し、表面にアセチレンブラック被覆層(厚み100μm)を有する負極(以下、Li−ABと表す。)を作製した。Li−ABを用いて、実施例2と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例12》
負極としてLi金属の代わりに実施例11と同じLi−ABを用いた以外、バインダにFEPを用いた実施例7と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例13》
負極としてLi金属の代わりに実施例11と同じLi−ABを用いた以外、バインダにPAを用いた実施例8と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例14》
負極としてLi金属の代わりに実施例11と同じLi−ABを用いた以外、バインダにPAAを用いた実施例9と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《実施例15》
負極としてLi金属の代わりに実施例11と同じLi−ABを用いた以外、バインダにPIを用いた実施例10と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《比較例1》
バインダとしてPTFEの代わりにSBRを用いた。SBRには、SBRの水性ディスパージョンを用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを110℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は10ppmであった。
《比較例2》
バインダとしてPTFEの代わりにSBRを用いた。SBRには、SBRの水性ディスパージョンを用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを110℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例2と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は20ppmであった。
《比較例3》
バインダとしてPTFEの代わりにSBRを用いた。SBRには、SBRの水性ディスパージョンを用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを110℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例3と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は100ppmであった。
《比較例4》
バインダとしてPTFEの代わりにSBRを用いた。SBRには、SBRの水性ディスパージョン溶液を用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを110℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例4と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は300ppmであった。
《比較例5》
バインダとしてPTFEの代わりにSBRを用いた。SBRには、SBRの水性ディスパージョン溶液を用いた。電池の組立て前に、正極ペレットを110℃の熱風で5時間乾燥して、水分を除去した。上記以外、実施例5と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は500ppmであった。
《比較例6》
水分率10ppmのγ−ブチロラクトンにフッ化水素酸を加えてフッ化水素を610ppm溶解させた後、LiBF4を1.0mol/Lの濃度で溶解させ、非水電解液を作製した。非水電解液に水を添加して非水電解液の水分率を25ppmとした。上記非水電解液を用いて、実施例1と同様の方法により電池を作製した。エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度を実施例1と同様の方法により測定した。その結果、エージング後の電池における非水電解液中の酸濃度は600ppmであった。
実施例1〜15および比較例1〜6の電池において、正極に用いたバインダの種類、電解液の酸濃度、および負極の構成を表1に示す。
Figure 2010073572
[評価]
エージング後の実施例1〜15および比較例1〜6の電池について、以下の評価を実施した。
(1)初期電池の開路電圧および内部抵抗の測定
各電池について、20℃における開路電圧(OCV)および内部抵抗(1kHzでのインピーダンス)を測定した。内部抵抗の測定には交流4端子法を用いた。
(2)初期電池の低温パルス放電特性
−40℃の環境下において、各電池を10mAで20m秒間放電するステップを1分間あたり1回実施するパターンを、720時間繰り返した。720時間中のパルス放電での最低電圧をその電池のパルス放電電圧とした。各実施例および比較例について、5個ずつ電池を準備し、5個の電池のパルス放電電圧の平均値を求めた。
(3)高温保存特性
125℃の恒温槽内にて、電池を10日間保存した。保存後の電池の20℃における内部抵抗(1kHzでのインピーダンス)を測定した。各実施例および比較例について、5個ずつ電池を準備し、5個の電池の内部抵抗の平均値を求めた。
評価結果を表2に示す。
Figure 2010073572
正極のバインダがSBRであり、電解液の酸濃度が異なる比較例1〜5の電池では、初期電池のOCV、内部抵抗、およびパルス放電電圧は、酸濃度にほとんど影響されなかった。一方、これらの電池を125℃で10日間保存(高温保存)後では、電解液の酸濃度が高いほど電池の内部抵抗が上昇した。この原因としては、高温保存中に正極のバインダであるSBRが電解液中の酸と何らかの反応を起こして、正極が劣化したためであると考えられる。
比較例5の電池について、初期の電池(高温保存前の電池)の正極、および高温保存後の電池の正極を、それぞれ熱重量分析(TG分析)した。その結果、重量減量曲線におけるSBRの重量減少に相当する部分に差がみられた。高温保存後の電池の正極では、高温保存前の初期の電池の正極よりも、SBRの重量減少開始温度が5℃低下した。このような重量減少開始温度の低下は、SBRのポリマー鎖構造に何らかの変化が生じたことが影響していると考えられる。比較例1〜4の電池の正極をTG分析した結果、SBRの重量減少開始温度の低下は5℃以内となり、明確な差は確認できなかったが、SBRのポリマー鎖構造に何らかの変化が生じていると推測される。このように、正極にSBRのような耐酸性でないバインダを用いると、125℃のような高温保存時に正極(バインダ)が劣化する。
正極のバインダに耐酸性のPTFEを用い、電解液の酸濃度が異なる実施例1〜5の電池では、初期電池のOCV、内部抵抗、およびパルス放電電圧は、酸濃度に影響されず、ほぼ同様の値を示した。
実施例1〜5の電池では、比較例1〜5の電池と比べて、高温保存後の内部抵抗が小さく、高温保存時の内部抵抗の上昇が小さいことがわかった。実施例1〜5の電池では、酸濃度が高い場合でも高温保存時の内部抵抗の上昇が小さいことから、バインダに耐酸性のPTFEを用いることにより高温保存時の酸による正極(バインダ)の劣化が抑制されたと考えられる。
比較例6の電池は、正極のバインダを耐酸性のPTFEとし、電解液の酸濃度を600ppmとしたものである。比較例6の電池では、電池初期のOCV、内部抵抗、およびパルス放電電圧は、実施例1〜6の電池とほぼ同じ値を示した。しかし、比較例6の電池では、実施例1〜6の電池と比較して、高温保存後の内部抵抗が増大した。このことから、正極のバインダに耐酸性のPTFEを用いた場合でも、酸濃度が高くなり過ぎると、正極のバインダが劣化すると考えられる。
従って、電解液の酸濃度は10〜500ppmの場合、高温保存時の耐酸性バインダの劣化が確実に抑制され、優れた高温保存特性が得られることがわかった。実施例1〜4の電池では、実施例5の電池と比べて、高温保存時の内部抵抗の上昇がより抑制されたことから、電解液の酸濃度は10〜300ppmが好ましいことがわかった。また、実施例2および3の電池では、実施例1、4および5と比べて、内部抵抗が小さいことから、電解液の酸濃度が20〜100ppmがより好ましいことがわかった。
正極のバインダが耐酸性のPTFEであり、電解液の酸濃度が20ppmであり、負極がLi−Al合金である実施例6の電池では、電解液の酸濃度が同じ20ppmである実施例2の電池と比較して、高温保存時の内部抵抗の上昇がわずかに小さいことがわかった。負極にリチウム合金を用いた実施例6の電池では、負極にリチウム金属を用いた実施例1〜5の電池の場合と同様に優れた高温保存特性が得られた。
電解液の酸濃度が20ppmであり、負極がLi金属であり、正極のバインダを、PTFE、FEP、PA、PAA、またはPIと変えた実施例2、および実施例7〜10の電池を比較すると、電池初期のOCV、内部抵抗、およびパルス放電電圧は、正極に用いた耐酸性バインダの種類により若干変わるが、高温保存時の内部抵抗の上昇度合いはほぼ同じであった。耐酸性のバインダとしてPTFE、FEP、PA、PAA、またはPIを用いることにより、高温保存特性が改善することがわかった。
また、上記の耐酸性バインダを2種以上混合して用いた場合でも、上記のような高温保存特性向上効果が得られる。なお、上記バインダでは、混合したバインダ同士が化学反応を起こすことはないため、バインダを混合して用いることによる保存特性への影響はない。
電解液の酸濃度が20ppmであり、負極がLi−ABであり、正極のバインダを、PTFE、FEP、PA、PAA、またはPIと変えた実施例11〜15の電池では、実施例2、および実施例7〜10の電池と比較して、電池初期のOCV、及び内部抵抗が低下し、高いパルス放電電圧が得られた。ここで、OCVが低下したのは、Li表面に存在するABがLiを吸蔵して、負極電位が上昇したためと考えられる。内部抵抗が低下したのは、Liを吸蔵したABが放電に関与するようになり、負極の反応面積が増加したためである。その結果、パルス放電電圧が高くなったと考えられる。さらに、高温保存時の内部抵抗の上昇が大幅に抑制され、高温保存特性が大幅に向上した。この理由は明らかではないが、Li表面にABが存在するこことで、Liと電解液の反応が抑制され、電池のインピーダンスの上昇が小さくなったためであると考えられる。このように、負極の表面に炭素を存在させることによって、さらに高温保存特性が改善されることがわかった。
上記実施例ではコイン型リチウム電池を作製したが、円筒型リチウム電池の場合でも上記と同様の効果が得られる。
本発明の非水電解液電池は、高温環境保存による電池のインピーダンス上昇が少なく、高温保存後の大電流放電特性、特にパルス放電特性に優れる。よって、本発明の非水電解液電池は、例えば、タイヤ・プレッシャ・モニタリング・システム(TPMS)などに代表される車載用機器、ガスメータや水道メータなどに代表されるユーティリティ・メータ等、高温環境で使用される可能性があり、優れた長期信頼性が要求される機器の主電源として好適に用いられる。
本発明の非水液電池の一実施形態であるコイン型電池の概略縦断面図である。
符号の説明
11 電池ケース
12 正極ペレット
13 セパレータ
14 負極
15 絶縁ガスケット
16 封口板

Claims (4)

  1. 正極活物質としてフッ化カーボンを含む正極と、
    負極活物質としてリチウムまたはリチウム合金を含む負極と、
    前記正極と前記負極との間に配されるセパレータと、
    非水電解液と、
    を具備する非水電解液電池であって、
    前記正極は、さらに耐酸性バインダを含み、
    前記非水電解液は、10〜500ppmの酸を含むことを特徴とする非水電解液電池。
  2. 前記非水電解液は、10〜300ppmの酸を含む請求項1記載の非水電解液電池。
  3. 前記耐酸性バインダは、ポリ四フッ化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、およびポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載の非水電解液電池。
  4. 前記負極の表面の少なくとも一部に炭素被覆層が形成されている請求項1記載の非水電解液電池。
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