JP2010072122A - 定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着部材21における最小通紙領域N内の温度を検知する第1温度検知手段40Aと、定着部材21における最小通紙領域N外の温度を検知する第2温度検知手段40Bと、加圧部材31における最小通紙領域N外の温度を検知する第3温度検知手段45と、を備える。そして、第1温度検知手段40Aと第2温度検知手段40Bと第3温度検知手段45とのそれぞれの温度検知結果から加圧部材31における最小通紙領域N内の温度を予測して、その予測した温度に基いて第2加熱手段34を制御する。
【選択図】図3
Description
詳しくは、このような定着装置には、定着ベルトや定着ローラ等の定着部材を加熱するヒータ(第1加熱手段)の他に、加圧ローラ等の加圧部材を加熱するヒータ(第2加熱手段)が設置されている。そして、定着部材や加圧部材がそれぞれ所望の温度になるように、定着部材の温度(定着温度)や加圧部材の温度を検知する温度センサによる検知温度に基いてそれぞれのヒータが制御される。
また、特許文献3等には、加圧部材の幅方向中央部と幅方向端部とに温度センサを設置して、それらの温度センサで検知された温度差に応じて加圧部材の端部を冷却する技術が開示されている。
例えば、温度センサとして安価な接触型サーミスタを用いる場合には、加圧部材の通紙領域への損傷を避けるために、接触型サーミスタを加圧部材の非通紙領域に接触させて設置する必要があるために、上述した問題を副作用なく解決するのが難しくなる。また、接触型サーミスタを加圧部材の非通紙領域にのみ接触させて設置する場合には、加圧部材を加熱する第2加熱手段が加圧部材の非通紙領域の温度を基準にして制御されてしまうために、小サイズ紙を連続通紙したときに加圧部材の通紙領域の温度が低くなり過ぎて、その後に通紙領域の温度が立ち上がりにくくなってしまう。
また、本願において、「最大通紙領域」とは画像形成装置(又は定着装置)において通紙(搬送)することができる複数サイズの記録媒体のうち、最も幅方向(搬送方向に直交する方向である。)のサイズが大きな記録媒体の幅方向の通紙領域であるものと定義する。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部16の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部16に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2及び図3に示すように、定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21、定着補助ローラ22、加熱ローラ23、第1加熱手段としての第1ヒータ25、第1温度検知手段としての第1温度センサ40A、第2温度検知手段としての第2温度センサ40B、加圧部材としての加圧ローラ31、第2加熱手段としての第2ヒータ34、第3温度検知手段としての第3温度センサ45、分離板37、ガイド板35、等で構成されている。
定着部材として熱容量の低い定着ベルト21を用いることで、装置の昇温特性が向上する。
加熱ローラ23の肉厚を1mm以下に設定することで、加熱体の熱容量が低下して装置の昇温特性が向上する(立ち上がり時間が短縮化される。)。ここで、本実施の形態における加熱ローラ23は、アルミニウムで形成され、肉厚が0.6mm、外径が35mmに設定されている。
第1ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21表面に非接触で対向する2つの温度センサ(第1温度センサ40Aと第2温度センサ40Bとである。)によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。詳しくは、温度センサ40A、40B(サーモパイル)の検知結果に基づいて定められる通電時間だけ、第1ヒータ25に交流電圧が印加される。このような第1ヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度(目標制御温度)に調整制御することができる。なお、本実施の形態では、2つの温度センサ40A、40Bの温度検知結果に基いて第1ヒータ25の出力制御をおこなったが、第1温度センサ40Aの温度検知結果のみに基いて第1ヒータ25の出力制御をおこなうこともできる。
ここで、本実施の形態では、第1ヒータ25として、定格ワット数が1200ワットのものを用いている。このように、第1ヒータ25の総ワット数を大きくすることで、装置の立ち上がり時間(ウォーミングアップ時間)を短くすることができる。
なお、本実施の形態では、第1温度センサ40A(第1温度検知手段)が最小通紙領域N内に配設され、第2温度センサ40B(第2温度検知手段)が最小通紙領域N外に配設されている。これについては、後で詳しく説明する。
そして、加圧ローラ31は、不図示の加圧機構によって定着ベルト21を介して定着補助ローラ22に圧接する。こうして、加圧ローラ31と定着ベルト21との間に、所望のニップ部が形成される。なお、上述の加圧機構は加圧解除(又は減圧)ができるように構成されている。
また、本実施の形態では、定着ベルト21の加熱効率を向上させるために、加圧ローラ31に第2加熱手段としての第2ヒータ34(例えば、ハロゲンヒータである。)が内設されている。また、加圧ローラ31における最大通紙領域W外に対応する位置には、加圧ローラ31の表面温度を検知する第3温度検知手段としての第3温度センサ45(接触型温度センサ(サーミスタ)である。)が加圧ローラ31に当接するように配設されている。そして、制御部50によって、第3温度センサ45の検知結果に基いて第2ヒータ34の出力制御がおこなわれたり、第1温度センサ40Aと第2温度センサ40Bと第3温度センサ45とのそれぞれの検知結果に基いて第2ヒータ34の出力制御がおこなわれたりする。この第2ヒータ34の制御については、後で詳しく説明する。
また、定着ベルト21の外周面に対向する位置であって、ニップ部の出口側近傍には、分離板37が配設されている。分離板37を設置することで、定着工程後の記録媒体Pが定着ベルト21の走行に沿って定着ベルト21に巻き付いてしまう不具合を軽減することができる。
装置本体1のメインスイッチが投入されると、ヒータ25、34に交流電圧が印加(給電)される。そして、プリント指令が入力されると、定着ベルト21(定着補助ローラ22、加熱ローラ23)及び加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。
その後、給紙部7から記録媒体Pが給送されて、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の各色のトナーが記録媒体P上に未定着画像として担持される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。そして、定着ベルト21による加熱と、定着ベルト21(定着補助ローラ22)及び加圧ローラ31の押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、回転する定着ベルト21及び加圧ローラ31によってそのニップ部から送出された記録媒体Pは、矢印Y11方向に搬送される。
図3を参照して、第1温度検知手段としての第1温度センサ40Aは、幅方向一端側から距離H1の位置に配設されていて、定着ベルト21における最小通紙領域Nの領域内に対応する位置の温度を検知する。また、第2温度検知手段としての第2温度センサ40Bは、幅方向一端側から距離H2の位置に配設されていて、定着ベルト21における最小通紙領域Nの領域外に対応する位置の温度を検知する。
さらに、第3温度検知手段としての第3温度センサ45は、幅方向一端側から距離H3の位置に配設されていて、加圧ローラ31における最小通紙領域Nの領域外に対応する位置(さらに、加圧ローラ31における最大通紙領域Wの領域外に対応する位置である。)の温度を検知する。ここで、第3温度センサ45としては、比較的安価な接触型サーミスタを用いている。
このように、本実施の形態では、加圧ローラ31の温度制御をおこなうための温度センサ45として、安価なサーミスタを1つだけ用いているために、定着装置20が高コスト化・大型化する不具合を抑止することができる。また、第3温度センサ45(接触型温度センサ)は、加圧ローラ31の非通紙領域(最大通紙領域Wの領域外)に設置されているために、加圧ローラ31の通紙領域の損傷による記録媒体Pの搬送不良や定着不良等の不具合が抑止される。
また、本実施の形態において、定着装置20のニップ部に搬送される記録媒体Pの横レジストレーションは、幅方向中央基準となるように設定されている。すなわち、最小通紙領域Nや最大通紙領域Wは、定着装置20の中央位置(端部からM/2の位置である。)をセンター基準として、それぞれ幅方向にN/2、W/2の範囲に形成されている。なお、本実施の形態では、定着ベルト21、加熱ローラ23、定着補助ローラ22、加圧ローラ31は、いずれも幅方向の長さ(距離Mである。)がほぼ等しく設定されている。
図4に示すように、制御部50には、PID制御をおこなうためのPIDコントローラ51及びPWM駆動回路52や、加圧ローラ31の幅方向中央部の表面温度を予測(シミュレーション)するためのCPU(シミュレーションCPU)53、等が設けられている。この制御部50によって第2ヒータ34に対する通電のデューティ(所定の通電時間(制御周期)あたりに点灯するヒータの点灯率である。)が制御される。シミュレーションCPU53には、第3温度センサ45の検知結果に加えて、第1温度センサ40Aの検知結果と第2温度センサ40Bの検知結果とが入力される。
そして、スイッチSW1が接続された場合(第1温度コントローラが選択された場合)、PIDコントローラ51は、PID制御のアルゴリズム(所定のアルゴリズム)に基づいて、予め定められた目標制御温度と、予測した温度T4´と、の偏差からデューティを算出する。これに対して、スイッチSW2が接続された場合(第2温度コントローラが選択された場合)、PIDコントローラ51は、PID制御のアルゴリズム(所定のアルゴリズム)に基づいて、予め定められた目標制御温度と、第3温度センサ45によって検知された温度T3と、の偏差からデューティを算出する。そして、いずれの場合も、算出されたデューティに基いて、PWM駆動回路52を通じて第2ヒータ34が点灯される。詳しくは、第2ヒータ34(ハロゲンヒータ)の両端に、制御周期あたりの定格交流電圧を印加する割合が、制御されることになる。
図5において、横軸は定着ベルト21(又は加熱ローラ23)や加圧ローラ31の幅方向一端側からの距離(位置)を示し、縦軸は定着ベルト21又は加圧ローラ31の表面温度(温度検知結果)を示す。
図5に示すように、小サイズ紙が連続通紙された場合には、定着ベルト21、加圧ローラ31のどちらも、そのサイズに対応した領域Nの温度が領域外の温度に比べて落ち込んでしまう。このような状態のとき、第3温度センサ45で検知される温度T3はほぼ目標温度に達しているために、第3温度センサ45で検知される温度T3にのみ基いて第2ヒータ34の出力制御をおこなうと、第2ヒータ34への電力供給がほとんどおこなわれないことになる。したがって、加圧ローラ31の幅方向中央部の加熱は、ほとんどが幅方向両端部からの熱移動によっておこなわれることになり、加圧ローラ31の中央部の温度の立ち上がりが非常に遅くなってしまう。
加圧ローラ31における中央部(最小通紙領域N内)の温度T4´は、直線近似法や対数近似法を用いて求めることができる。以下、具体例として、図5(A)及び図5(B)にて、双方の近似法を用いた算出方法について説明する。
第1温度センサ40Aの(設置位置、検知温度)を(H1、T1)、第2温度センサ40Bの(設置位置、検知温度)を(H2、T2)、第3温度センサ45の(設置位置、検知温度)を(H3、T3)、とする。ここで、H2とH3との関係は、H2=H3であっても、H2≠H3であってもよい。
(1)直線近似の場合
図5(A)の一点鎖線S1は、直線近似された直線である。これから、
(T2−T1)=k1(H2−H1)
が成立するため、
k1=(T2−T1)/(H2−H1)
となる。なお、k1は温度制御周期ごとに算出される係数である。
図5(B)の一点鎖線S1´は、直線近似された直線である。同様に、加圧ローラ31の温度分布についても直線近似式を当てはめると、加圧ローラ31の中央部(M/2の位置である。)の予測温度T4´は、
T4´=T3−k2(M/2−H3)
となる。ただし、
k2=q1×k1
であり、q1は予め定められた係数である。q1は、あらゆるモードを想定して決定しておいてもよいし、通紙モードや環境条件により変更してもよい。
そして、このようにして逐次に求められる予測温度T4´を、目標値(所定値)に追従させるように、第2ヒータ34のフィードバック制御をおこなう。
(2)対数近似の場合
図5(A)の二点鎖線S2は、対数近似された曲線である。これから、
(T2−T1)=m1exp(H2−H1)
が成立するため、
m1=(T2−T1)/exp(H2−H1)
となる。なお、m1は温度制御周期ごとに算出される係数である。
図5(B)の二点鎖線S2´は、直線近似された直線である。同様に、加圧ローラ31の温度分布についても対数近似式を当てはめると、加圧ローラ31の中央部(M/2の位置である。)の予測温度T4´は、
T4´=T3−m2(M/2−H3)
となる。ただし、
m2=q2×m1
であり、q2は予め定められた係数である。q2は、あらゆるモードを想定して決定しておいてもよいし、通紙モードや環境条件により変更してもよい。
そして、このようにして逐次に求められる予測温度T4´を、目標値(所定値)に追従させるように、第2ヒータ34のフィードバック制御をおこなう。
このような制御は、記録媒体Pの通紙が終了した後に、予測温度T4´と第3温度センサ45によって検知された温度T3との温度差が所定値以下になるまで、定着装置20の稼動(定着ベルト21及び加圧ローラ31の回転駆動)を続けながらおこなわれる。
定着ベルト21を駆動(走行)させ続けると、定着ベルト21から加圧ローラ31への熱移動によって、加圧ローラ31の温度が速やか上昇するとともに幅方向の温度分布が均一化される。また、通紙後に上述した制御をおこなうことで加圧ローラ31の幅方向の温度偏差をなくしてから定着装置20がスタンバイ状態になるため、次のプリント実行時に加圧ローラ31に温度偏差がない状態で即座にプリントが開始されることになる。したがって、プリント開始時のお待たせ時間が軽減される。
また、ユーザーが不図示の操作部を操作して、第1温度コントローラによる制御と、第2温度コントローラによる制御と、のいずれかを選択できるように構成することもできる。図5のように大きな温度偏差が生じている場合に、ユーザーが高画質を要望するときには、ユーザーが不図示の操作部を操作して第1温度コントローラによる制御を選択することで、加圧ローラ31の温度偏差が解消されて良好な定着画像を提供することができる。これに対して、ユーザーが高画質よりも装置の立ち上げ時間の短縮化を優先する場合には、第2温度コントローラによる制御を選択することで、加圧ローラ31の温度をすばやく立ち上げることができる。このように、2つの温度コントローラを適宜選択可能とすることで、ユーザビリティが向上する。
さらに、第3温度センサ45によって検知された温度T3が所定値を超えた場合に、第1ヒータ25による定着ベルト21の加熱をも中断するように制御している。これは、外乱により予測温度T4´の誤差が大きくなって第2ヒータ34への電力供給量が多くなってしまった場合に、第1ヒータ25による定着ベルト21の加熱をも中断することで、過昇温した加圧ローラ31の温度を速やかに低下させることが可能になるためである。
PID制御を用いた場合には、目標制御温度に追従させるような最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
PI制御を用いた場合には、ステップ状の目標制御温度に対して定常偏差を最小にした最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
I−PD制御を用いた場合には、目標温度に対しての過度応答の特性を抑制した最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
I−P制御を用いた場合には、入力外乱の影響を速やかに除去し、安定した最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
PI−D制御を用いた場合には、入力外乱の影響を速やかに除去し、目標温度に素早く追従する最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
また、本実施の形態では、ニップ部に搬送される記録媒体Pの横レジストレーションが幅方向中央基準となるように設定された定着装置20に対して本発明を適用したが、ニップ部に搬送される記録媒体Pの横レジストレーションが幅方向端部基準となるように設定された定着装置20に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では定着部材として定着ベルト21を用いた定着装置20に対して本発明を適用したが、定着部材として定着ローラや定着フィルムや定着パッドを用いた定着装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。そして、これらの場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着部材)、
22 定着補助ローラ、
23 加熱ローラ、
25 第1ヒータ(第1加熱手段)、
31 加圧ローラ(加圧部材)、
34 第2ヒータ(第2加熱手段)、
40A 第1温度センサ(第1温度検知手段)、
40B 第2温度センサ(第2温度検知手段)、
45 第3温度センサ(第3温度検知手段、接触型温度センサ)、
N 最小通紙領域、 W 最大通紙領域、 P 記録媒体。
Claims (11)
- 第1加熱手段によって加熱されるとともに、トナー像を溶融して記録媒体に定着する定着部材と、
前記定着部材に圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成するとともに、第2加熱手段によって加熱される加圧部材と、
前記定着部材における最小通紙領域内に対応する位置の温度を検知する第1温度検知手段と、
前記定着部材における最小通紙領域外に対応する位置の温度を検知する第2温度検知手段と、
前記加圧部材における最小通紙領域外に対応する位置の温度を検知する第3温度検知手段と、
を備え、
前記第1温度検知手段と前記第2温度検知手段と前記第3温度検知手段とのそれぞれの温度検知結果から前記加圧部材における最小通紙領域内に対応する位置の温度を予測して、その予測した温度に基いて前記第2加熱手段を制御することを特徴とする定着装置。 - 前記第1温度検知手段と前記第2温度検知手段との温度検知結果に基いて得られる前記定着部材の幅方向の温度分布と、前記第3温度検知手段の温度検知結果と、から前記加圧部材における最小通紙領域内に対応する位置の温度を予測して、その予測した温度が所定値になるように前記第2加熱手段を制御して前記加圧部材を加熱することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 記録媒体の通紙が終了した後に、前記予測した温度と前記第3温度検知手段によって検知された温度との温度差が所定値以下になるまで、前記定着部材及び前記加圧部材の駆動を続けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 前記定着部材及び前記加圧部材の駆動を開始して、前記予測した温度が所定値に達した後に、記録媒体の通紙を開始することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
- 前記予測した温度に基いて前記第2加熱手段を制御する第1温度コントローラと、
前記第3温度検知手段によって検知された温度に基いて前記第2加熱手段を制御する第2温度コントローラと、
を備え、
前記第1温度コントローラと前記第2温度コントローラとは切替可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。 - 前記第3温度検知手段は、前記加圧部材における最大通紙領域外に対応する位置で当該加圧部材に接触する接触型温度センサであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
- 前記第3温度検知手段によって検知された温度が所定値を超えた場合に、前記第2加熱手段による前記加圧部材の加熱を中断することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の定着装置。
- 前記第3温度検知手段によって検知された温度が所定値を超えた場合に、前記第1加熱手段による前記定着部材の加熱をも中断することを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
- 前記第2加熱手段は、PID制御、PI制御、I−PD制御、I−P制御、PI−D制御のいずれかで制御されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
- 前記第1加熱手段及び前記第2加熱手段は、ヒータであることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置。
- 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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