JP2010071789A - 多発性硬化症またはnmoの検査マーカーの測定方法 - Google Patents

多発性硬化症またはnmoの検査マーカーの測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多発性硬化症やNMOで現れる寛解期と再発期とを判定する、また、多発性硬化症やNMO自体を判定する方法を提供することが課題である。
【解決手段】多発性硬化症またはNMO患者由来の生体試料中の、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドの量を測定することにより、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを判定することができ、また、患者由来の生体試料中の配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドを測定することにより、多発性硬化症またはNMO自体を判定することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、多発性硬化症またはNMOの検査マーカーの測定方法に関する。更に詳細には、本発明は、多発性硬化症またはNMO患者由来の生体試料中の特定のペプチドの量を測定することにより、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを検査するためのペプチドマーカーのレベルを測定する方法である。また、本発明は、多発性硬化症またはNMOを検査するためのペプチドマーカーを測定する方法に関する。
多発性硬化症は、中枢神経系の白質部分に、多発的、散在的に脱髄病変が起こる病気で、その患者は、脳や脊髄など中枢神経の一部が突然の炎症を起こすという発作をくり返す病気である。多発性硬化症の原因としては、体内に細菌やウイルスなどが侵入したときに防御するはたらきである免疫の機能が強く関与しているとも考えられている。なお、多発性硬化症という名は、神経の脱髄現象によって多くの瘢痕、すなわち硬化が生じることに由来している。その症状としては、視力障害や複視、運動麻痺、運動失調、感覚障害、排尿・排便障害などを起こす。
ところで、多発性硬化症の患者は、一般に、寛解期と再発期とが交互に現れる。寛解期とは、比較的健康に過ごせる時期であり、再発期とは、症状が急に出現し悪化する時期である。その治療法としては、再発期には副腎皮質ステロイドの大量投与等の炎症を和らげる治療を行い、一方、寛解期に後遺症がある場合、抗痙攣剤や筋弛緩剤の投与を行なう方法も適用されている。従ってこの病気の寛解期と再発期とを判定して治療することがこの病気の対処として非常に重要である。
そのような多発性硬化症の判定には、詳しい問診と診察の後、MRI検査を行なったり、腰から針を刺して脳脊髄液を採取して、その中の蛋白質の総量を測定することも試みられている(非特許文献1)。
しかし、通常のMRI検査では、病巣の1−2割しか症状を出さず、その結果、軽い間は見逃されたり、さらに、MRIで正常に見える部分でも、過半数の患者では、MRIでは検出し得ない病気の活動が慢性的に進行していたりするという問題があり、さらに決め手にかけるという問題があった。
それを解決するため、ガドリニウムという造影剤を注射したりする方法(非特許文献2)も用いられるが、この場合、感度が低いこと、時間がかかること、施行可能な施設が限られるという問題があった。また、脳脊髄液での検査でも、脳脊髄液の検査は疼痛や場合によっては神経損傷の可能性もあるなど、侵襲性が高く、患者に負担がかかるという問題があった。一方、患者の血液検体からの特定の成分を測定して多発性硬化症の寛解期と再発期とを判定するという方法(非特許文献3)も検討されているが、臨床応用として確立するには至っていないのが、実状である。
これまで日本では、多発性硬化症は、視神経と脊髄を比較的選択的に侵す「視神経脊髄型」と大脳・小脳・脳幹を含む中枢神経全般を広範に侵す「通常型」に大別されてきた。この内、「視神経脊髄型」多発性硬化症については、欧米における再発寛解型Neuromyelitis optica(NMO)との異同が以前から議論されてきた。
2004年Mayo clinicのLennonらによってNMO特異的抗体であるNMO−IgGがNMO患者血清中に存在することが報告され、その対応抗原がaquaporin−4であることが明らかにされた。多くの「視神経脊髄型」多発性硬化症患者の血清中にこのNMO−IgGが認められ、「通常型」多発性硬化症患者の血清中には認められないことから、これまで多発性硬化症の疾患概念の中でとらえられていた「視神経脊髄型」多発性硬化症がNMOと相同で、多発性硬化症とは異なる免疫学的背景を持つ疾患である可能性が議論されている(非特許文献4)。
NMOにも再発と寛解を繰り返すタイプがあり、再発期および再発予防に関わる適切な治療法が多発性硬化症とは異なる可能性も言われており、NMOにおいても多発性硬化症と同様に、その寛解期と再発期とを判定する方法の開発が望まれる。
Tourtelotte W. Cerebrospinal fluid in multiple sclerosis. In: Vinken PJ, Bruyn GW. editors. Handbook of clinical neurology, Vol. 9. Amsterdam: North-Holland, 1970:324-382. Nesbit GM, Forbes GS, Scheithauer BW, Okazaki H, Rodriguez M. Multiple sclerosis: histopathologic and MR and/or CT correlation in 37 cases at biopsy and three cases at autopsy. Radiology 1991;180:467-74. Sharief MK and Hentges R. Association between tumor necrosis factor-alpha and disease progression in patients with multiple sclerosis. New England Journal of Medicine 1992 Jan 23; 326(4): 467-72. Weinshenker BG, Wingerchuk DM. OSMS is NMO, but not MS: proven clinically and pathologically. Lancet Neurol 2006;5:110-111.
したがって、本発明の課題は、多発性硬化症やNMOで現れる寛解期と再発期とを判定する方法を提供することである。
そのような状況下で、これらの問題を解決するため、本発明者らは、多発性硬化症やNMOで現れる寛解期と再発期とが判定可能なマーカーを見出すことを目的として鋭意検討した。その結果、驚くべきことに、生体試料中の、1741の分子量を有する特定のペプチドのレベルを測定することによりそれを検査できることが判明した。更に、この特定のペプチドを測定することにより、多発性硬化症またはNMO自体を検査できることも判明した。本発明は、かかる経過によって達成されたものである。
すなわち、本発明は、多発性硬化症またはNMO(すなわち視神経脊髄炎)患者由来の生体試料中の、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドの量を測定することを特徴とする、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを判定するためのペプチドマーカーの量(ペプチド値)を測定する方法である。
更に、本発明は、生体試料中の配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドを測定することを特徴とする、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを判定する判定法である。
本発明の測定方法により、患者の血液サンプル等の生体試料を用い、簡単に、多発性硬化症やNMOで現れる寛解期と再発期とを判定することができる。また、本発明の測定方法により、簡単に、多発性硬化症やNMO自体を判定することができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドが、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを検査するためのペプチドマーカーとなり得ること、また、多発性硬化症またはNMO自体を判定するためのペプチドマーカーともなり得ることが見出された。すなわち、患者由来の生体試料中の、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド値が、正常人に比べて高いときには、多発性硬化症やNMOであると判断できる。また、多発性硬化症やNMO患者由来の生体試料中の配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド値を追跡して測定し、高い値を示した時に、多発性硬化症やNMO患者の再発期と判断でき、低い値を示した時には、寛解期と判断できる。
また、普段の寛解期のデータをあらかじめ取得して基準値としておき、その値よりも高値を示した場合に再発を疑って、さらに詳しいMRIや髄液などの検査を追加し、自覚症状等などと総合して再発診断を行なっても良い。
配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドは、分子量が1741であり、補体C4のα鎖における部分配列中に見出されるアミノ酸配列と一致するものである。以下、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドを、1741ペプチドと略記することがある。
多発性硬化症またはNMOの寛解期とは、比較的健康に過ごせる期間であり、再発期とは、再び症状がひどくなって衰弱する期間である。
本発明において、生体試料としては、脳脊髄液、血液サンプル等が例示できるが、患者の負担、入手のしやすさから、血漿、血清等の血液サンプルが好ましい。
本明細書において、ペプチドの量あるいはペプチド値とは、ペプチド濃度増加により依存して増加または減少する測定値であってもよく、例えば、質量分析でその量や値を求めるときは、シグナル強度であってよい。
生体試料中の1741ペプチドのレベルを測定する方法としては、ペプチドの測定方法として適用できる現在既知のあらゆる方法を採用することができる。例えば、質量分析法、免疫測定法、電気泳動法、液体クロマトグラフィー(LC)法、ガスクロマトグラフィー(GC)法などが挙げられる。
質量分析法としては、レーザーイオン化飛行時間型質量分析計(LDI−TOF MS)により行う方法が挙げられる。レーザーイオン化飛行時間型質量分析計としては、表面増強レーザー脱離イオン化(Surface Enhanced Laser Desorption/Ionization)飛行時間型質量分析計(SELDI−TOF MS法)、マトリックス支援レーザーイオン化(Matrix−Assisted Laser Desorption/Ionization)飛行時間型質量分析計(MALDI−TOF MS法)などを例示できる。
例えば、SELDI−TOF MS法を用いる場合、Ciphergen社により開発されたプロテイン・バイオロジー・システムII・マス・スペクトロメーター(Ciphergen Biosystems,Inc)を使用することができる。この機械はSELDI(surface enhanced laser desorption ionization)と飛行型質量分析計を組み合わせたプロテインチップテクノロジーである。その詳細はWO 01/25791 A2号公報、特開2001−28122号公報等に詳しい。
SELDI−TOF MS法の場合、通常、血清や血漿をはじめとする生体試料を、前処理した後、プロテインチップに吸着させて、SELDI−TOF MS質量計に付す。これらの質量分析計を用いた測定方法に用いられるプロテインチップとしては、本発明の1741ペプチドを吸着できるチップであれば特に限定しない。例えば、疎水性やイオン交換などの蛋白質に親和性を持つ官能基が修飾されているチップ(ケミカルチップともいう)、目的の蛋白質に対する抗体を固定化したチップ(バイオケミカルチップ)等を例示できる。
1741ペプチドの測定法としてMALDI−TOF MS法を用いる場合は、例えば、磁性ビーズを用いたMALDI−TOF MS法を用いることができる。磁性ビーズを用いたMALDI−TOF・MS法の場合、例えば、Bruker Daltonics社より開発されたClintProtTMシステムとAutoflexII−TOF/TOF MSを使用することができる。磁性ビースは、表面にコーティング処理が施されており、イオン交換、金属親和性、疎水性炭素鎖等がある様々な種類を選別して用いることができる。
この場合、質量分析計を用いた1741ペプチドの測定法としては、一定の量の検体を、ビーズ吸着させ通常は、検体を磁性ビーズに加えてペプチドをビーズに吸着させ、溶出した液をマトリックスと混合させた後、金属チップ上において乾燥させ結晶化させたのち、このチップを飛行型質量分析計に付す。次いで、1741ペプチドに相当するシグナルの強度から検体中の1741ペプチドの量を測定する方法を用いることができる。また、内部標準法、すなわち、内部標準として1741ペプチドとアミノ酸配列が同じでかつ少なくともそれらのアミノ酸の1つが同位体であるペプチド等の内部標準物質を質量分析計サンプルに含ませて内部標準物質と1741ペプチドのシグナル比から1741ペプチドを測定する方法によっても、目的のペプチドを測定することができる。
その他の質量分析法としては、例えばESI法(Electrospray Ionization)による質量分析法が挙げられる。ESI法の場合は、プロテアーゼ処理等の前処理した検体を、高速液体クロマトグラフィー等の分離手段と直結した質量分析計に付するのが好ましいことが多い。
免疫測定法としては、本発明の1741ペプチドに対するポリクローナル抗体やモノクローナル抗体を作成し、従来知られているペプチドを測定する方法を挙げることができる。そのような免疫測定法として、酵素免疫測定法(EIA法)、免疫比濁測定法(TIA法)、ラテックス免疫凝集法(LATEX法)、電気化学発光法、蛍光法などを例示することができる。またイムノクロマト法、試験紙を利用した方法も有効である。これらの方法は、いずれも当業者に周知の方法でありこれら周知の方法をそのまま採用することができる。
上記免疫測定法に使用できる抗体としては既に汎用されている方法により作製されるポリクローナルやモノクローナル抗体が挙げられる。これらの抗体はヒト血液由来精製蛋白質、具体的には、1741ペプチドを免疫原(抗原)として使用することにより得ることができる。抗体を作成するためのこれらの1741ペプチドは、ヒト血液から精製して入手してもよいが、公知のペプチド合成技術を用い、化学合成して入手してもよい。これに限らず培養細胞などの産生蛋白質も抗原として用いることができる。更には、遺伝子工学的に作製された完全長の組換え蛋白質、それらの変異体、それらの一部分を用いることも常套手段であり、利用され得るものである。
モノクローナル抗体は、1741ペプチドを免疫原として動物を免疫し、その脾臓等に由来する抗体産生細胞と骨髄腫瘍細胞とを融合させることにより得られるハイブリドーマによって産生される。
ハイブリドーマは以下の方法によって得ることができる。即ち上述のようにして得た抗原、例えば、マーカー蛋白質をフロイントの完全、不完全アジュバント、水酸化アルミニウムアジュバント、百日咳アジュバント等既に公知のものを用いて共に混和し、感作用アジュバント液を作製して数回に分けてマウス、ラット等の動物に1〜3週間おきに腹腔内皮下または尾静脈投与することによって免疫する。感作抗原量は通常1μg〜100mgの間とされているが、一般的には50μg程度が好ましい。免疫回数は2〜7回が一般的であるがさまざまな方法が知られている。次いで脾臓等に由来する抗体産生細胞と骨髄腫瘍細胞(ミエローマ細胞)等を試験管内で融合する。融合法としては既にそれ自体公知であるケーラーとミルスタインの定法(Nature.256,495.1975)によってポリエチレングリコール(PEG)を用いることで融合できる。センダイウィルス、電気融合法によっても融合を行うことができる。
融合した細胞からマーカー蛋白質を認識する抗体を産生するハイブリドーマを選択する方法としては以下のようにして行うことができる。即ち、融合した細胞から限界希釈法によってHAT培地及びHT培地で生存している細胞により作られるコロニーからハイブリドーマを選択する。96穴ウェルなどにまかれた融合細胞からできたコロニー培養上清中にマーカー蛋白質に対する抗体が含まれている場合には、マーカー蛋白質をプレート上に固定化したアッセイプレート上に上清をのせ、反応後に抗マウスイムノグロブリン−HRP標識抗体等、2次標識抗体を反応させるELISA法により、ペプチドに対するモノクローナル抗体産生クローンを選択できる。標識抗体の標識物質にはHRPの他、アルカリ性ホスファターゼなどの酵素、蛍光物質、放射性物質等を用いることができる。またコントロールとしてブロッキング剤であるBSAのみを結合したアッセイプレートによるELISAを同時に行うことでペプチドに対する特異的抗体のスクリーニングができることになる。つまりマーカー蛋白質プレートのいずれかで陽性であり、BSAによるELISA法で陰性のクローンを選択する。
ハイブリドーマは通常細胞培養に用いられる培地、例えばα−MEM、RPMI1640、ASF、S−cloneなどで培養し、その培養上清よりモノクローナル抗体を回収することができる。ハイブリドーマが由来する動物、ヌードマウスをあらかじめプリスタン処理しておき、その動物に細胞を腹腔内注射することによって腹水を貯留させ、その腹水からモノクローナル抗体を回収することもできる。上清、腹水よりモノクローナル抗体を回収する方法としては、通常の方法を用いることができる。例えば、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどによる塩析法やクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、プロテインAなどによるアフィニティークロマトグラフィーなどが挙げられる。
上記方法によって精製されたモノクローナル抗体によって生体試料中の1741ペプチドを精密測定することができる。EIA法で検体中の1741ペプチドを測定する方法としては、方法それ自体は公知であり、抗体としてペプチドに対する1種または複数のモノクローナル抗体を用いることにより行うことができる。以下にその例を記述する。初めにポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ナイロン、ポリメタクリレートなどのそれ自体公知である固相に直接または間接的に物理結合や化学結合、アフィニティーを利用してマーカー蛋白質に対するモノクローナル抗体を結合させる。感作抗体量は通常1ng〜100mg/mlの範囲である。物理結合や化学結合、アフィニティーなどによって固相に結合したモノクローナル抗体に検体を加えて反応させる。一定時間反応させた後、固相を洗浄し対応する二次標識抗体を加えて更に2次反応させる。固相を再度洗浄し、DAB発色基質などを加え反応させる。標識物質にHRPを用いた場合、基質には既知のDAB、TMBなどを用いることができ、標識物質はこれに限定されるものではない。例えば酵素だけではなく金コロイド、ユーロピウムなどの標識金属やFITC、ローダミン、Texas Red、Alexa、GFPなどの化学的、生物的各種蛍光物質、32P、51Crなどの放射性物質など識別可能なあらゆる物質が挙げられる。
上記した免役測定法以外にも、電気泳動法、液体クロマトグラフィー(LC)法、ガスクロマトグラフィー(GC)法などによりマーカー蛋白質を測定することができる。これらの方法も既に当業者に周知であり、それらの周知の方法をそのまま採用することができる。
以上に説明した方法により、患者由来の生体試料中の1741ペプチドのレベルを測定することにより、患者が多発性硬化症やNMOであることを判定することができる。1741ペプチド値が高いと患者が多発性硬化症やNMOであることを検査できる。また、多発性硬化症やNMO患者由来の生体試料中の1741ペプチド値を追跡して測定することにより、多発性硬化症やNMO患者の再発期と寛解期を判定することができる。1741ペプチドは、再発期には高い値を示し、寛解期には低い値を示す。再発期と寛解期での値を患者ごとに設定でき、それらの病気の寛解期と再発期を判定し、それに併せて対策をとることが可能になり、より早期に治療的介入を可能とすることで、患者の予後を改善することが見込まれる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
正常者と多発性硬化症患者とNMO患者の1741ペプチド値(ピーク強度)の比較
(1)生体試料
McDonaldの診断基準(Annals of Neurology Vol.58 No.6 December 2005, 840-846)で診断された多発性硬化症31例、NMO診断基準(Neurology 66 May 2006, 1485-11489)で診断されたNMO症例15例(いずれも再発時)、age−matchした正常対照48例の血清を用い、血清中の1741m/zペプチドについて、質量分析計でその強度を求め比較した。
(2)測定方法
1)磁性ビーズによるサンプルの処理
患者血清各5μlを弱陽イオン交換(WCX)ビーズ(Bruker Daltonics, Inc)10μlに加えた。そこに純正結合用液(Binding solution)を10μl加え、チューブ内で十分にピペッティングをした。5分間静置することによって、ビーズに血清サンプル中のペプチドを吸着させた。チューブを磁気セパレータに置き1分間待ち、ビーズを片側に集めた後、上清をピペットで除去した。磁気セパレータからチューブを外し、100μlの純正洗浄用液(Washing solution)を加え、再度磁気セパレータにチューブを立て、前後に10回チューブを移動させ、ビーズを洗浄した後、ピペットで上清を取り除いた。この洗浄の操作をさらに2回繰り返した。3回目の洗浄後、残ったビーズに10μlの純正溶出用液(Elution solution)を加え、10回激しくピペッティングしながらビーズを再懸濁したのち、チューブを磁性セパレータに立て2分間静置した。その上清を回収し新しいチューブに移した。ここに10μlの純正安定化用液(Stabilization Solution)を加え、強くピペッティングして混合し、ペプチド抽出液とした。
2)エネルギー吸収物質(マトリックス)の準備
α−シアノ−4−ヒドロキシシンナミン酸(CHCA, Bruker Daltonics, Inc)を0.3g/lの濃度になるようにアセトン/エタノール(1/2;v/v)溶液に溶解した。
3)Anchorchip (R) へのスポッティングと結晶化
上記ペプチド抽出液のうち1μlに10μlのCHCAマトリックスを加えてよくピペッティングして混和した。このうち0.8μlをAnchorchip(R)(Bruker Daltonics, Inc)上に置き数分間待ち、乾燥させることによってペプチド結晶を得た。
4)MALDI測定
得られたペプチド結晶の載ったAnchorchip(R)をAutoflexII-TOF/TOF MS(Bruker Daltonics, Inc)にセットし、測定を行った。測定はレーザー強度を15〜35%に設定し、検出器はリニアモードを検出感度20%に設定して行った。結晶に対しては一度に25回のレーザーをショットした。3000〜10000m/zの間にS/N比が2より大きくかつ強度100を越えるピークが得られた場合のみレーザーショット25回分の積算を行った。これを40回すなわちレーザーショット1000回分の積算を行い、MALDIによる血清プロファイルを得た。
5)データ解析
得られた血清プロファイルのデータはClinProTools ver.2.1(Bruker Daltonics, Inc)で解析を行った。ピーク強度は600〜10000m/zのtotal ion currentでNormalizationを行い1741m/zのpeak強度を得た。
(3)結果
得られたデータを図1に示す。検定はMann−Whitney検定で行い、血清中の1741ペプチドのピーク強度を、正常対照と多発性硬化症、正常対照とNMOの2つについて比較した。正常対照と多発性硬化症とでは、ピーク強度が多発性硬化症で有意に増加していた(p=0.0002)。正常対照とNMOとでも同様に、ピーク強度がNMOで有意に増加していた(p=0.0005)。
(4)1741ペプチドの同定
1741Daペプチドの同定においては、MALDI測定の際と同様に結晶を作製した。血清プロファイルを得た場合と異なり、Autoflexの検出器をリフレクターモードにして検出感度20%で測定した。1741Daペプチドのピークを500回程度積算した後、今度はリフレクターモード特有の機能である、ペプチドの開裂を行った。開裂によって1741Daペプチドはより小さいペプチドや単一のアミノ酸に分解され、これを2段目の質量分析計で質量を測定した。これをMS/MS測定と呼ぶ。このMS/MS測定のデータ、すなわち開裂パターンをMascotデータベースと照合した。その結果1741DaがNGFKSHALQLNNRQIのアミノ酸配列を有するペプチドであり、補体C4の断片であることが決定された。
実施例2
多発性硬化症患者の1741ペプチド値を測定することによる再発期と寛解期の検査
(1)生体試料
McDonaldの診断基準(Annals of Neurology Vol.58 No.6 December 2005, 840-846)で診断された多発性硬化症16例の血清を用い、再発期と寛解期における1741ペプチドについて、質量分析計でその強度を求めた。なお、再発期は、再発時で24時間以上持続する神経症状の増悪があり、再発の間には1ヶ月以上の安定期がある期間とし、寛解期は、再発期治療から3から6ヶ月後の期間で、その間に再発がなく、再発後3ヶ月以内に次の再発がない期間とした。
(2)測定方法
実施例1と同様な方法により行った。
(3)結果
得られたデータを図2、表1に示す。なお、同一症例の再発期と寛解期の比較のため、データの検定はWilcoxon符号付順位和検定で行った。
表1および図2の結果から、多発性硬化症16症例のうち13症例で、再発期と寛解期を比較すると、再発期の方がピーク強度が高値であった(平均値:再発期42.0arb.u、寛解期31.3arb.u)。Wilcoxson符号付順位和検定により、それぞれの症例ごとに再発期と寛解期で1741ペプチドの変化を検定すると再発期において有意な上昇を認めた(p=0.01)。
実施例3
NMO患者の1741ペプチド値を測定することによる再発期と寛解期の検査
(1)生体試料
NMO診断基準(Neurology 66 May 2006, 1485-11489)を満たすNMO症例6例の血清を用い、再発期と寛解期における1741ペプチドについて、質量分析計でその強度を求めた。なお、再発期は、再発時で24時間以上持続する神経症状の増悪があり、再発の間には1ヶ月以上の安定期がある期間とし、寛解期は、再発期治療から3から6ヶ月後の期間で、その間に再発がなく、再発後3ヶ月以内に次の再発がない期間とした。
(2)測定方法
実施例2と同様の方法で求めた。
(3)結果
得られたデータを図3、表2に示す。
表2および図3の結果から、NMOの6症例のすべてで、再発期と寛解期を比較すると、再発期の方がピーク強度が高値であった(平均値:再発期44.1arb.u、寛解期37.2arb.u)。Wilcoxson符号付順位和検定により、それぞれの症例ごとに再発期と寛解期で1741ペプチドの変化を検定すると再発期において有意な上昇を認めた(p=0.03)。
本発明の測定方法により、患者の血液サンプル等の生体試料を用い、簡単に、多発性硬化症やNMOで現れる寛解期と再発期とを判定することができる。また、本発明の測定方法により、簡単に、多発性硬化症やNMO自体を判定することができる。
正常者と多発性硬化症患者およびNMO患者との1741ペプチド値を比較したグラフである。 多発性硬化症患者の再発期と寛解期における1741ペプチド値を比較したグラフである。 NMO患者の再発期と寛解期における1741ペプチド値を比較したグラフである。

Claims (5)

  1. 多発性硬化症またはNMO(視神経脊髄炎)患者由来の生体試料中の、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドの量を測定することを特徴とする、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを判定するためのペプチドマーカーの測定方法。
  2. 生体試料が血液サンプルである、請求項1に記載の測定方法。
  3. 質量分析計によりペプチド値を測定する、請求項1または2に記載の測定方法。
  4. 質量分析計がレーザーイオン化飛行時間型質量分析計である、請求項3に記載の測定方法。
  5. 生体試料中の配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド値を測定することを特徴とする、多発性硬化症またはNMOの再発期と寛解期とを判定する判定方法。
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