JP2010071703A - 組電池の残量推定方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 バッテリ5の充放電の切り替わり前後でのバッテリ電圧及びバッテリ電流からコンデンサ電圧v´を推定する第1推定、及びコンデンサ電圧v´と組電池電流の積算からコンデンサ容量Cを推定する第2推定を行うステップS10の処理と、組電池の仮想的に設定した開放電圧E0を推定する第3の推定を行うステップS4の処理と、バッテリ5の仮想的な開放電圧E0から残量を推定する第4の推定を行うステップS5の処理を備えた。
【選択図】 図1
Description
また、上記従来公報の特開2006−162283号公報に記載された方法により内部抵抗を正確に測定することは、作動時では電流と電圧の変動により困難であった。
図1は実施例1の組電池の残量推定方法を用いたバッテリ装置の構成を示すブロック図である。
実施例1のバッテリ装置1は、バッテリコントローラ2、電圧センサ3、電流センサ4、バッテリ5、負荷6を主要構成としている。
バッテリコントローラ2は、バッテリ5の全体の容量(バッテリ容量)や、入出力可能電力などを計算する。
電圧センサ3は、バッテリ5から出力される電圧を測定する。
電流センサ4は、バッテリ5から出力される電流を測定する。
バッテリ5は、単位電池セルを複数、例えば96個を接続して組電池としたものであり、以下本明細書では、バッテリ5として説明する。
[バッテリ容量SOCの計算処理]
図2に示すのは、実施例1の組電池の残量推定方法を用いたバッテリ容量SOCの計算処理の流れを示すフローチャートである。
尚、劣化係数は複数回サンプリングした電圧値V及び電流値Iを直線近似したI−V直線から求める事が可能であり、また温度係数は予め実験によって求めた温度と温度係数との相関に基づいて求める事ができる。
実施例1の組電池の残量推定方法では、コンデンサ成分(以下、単にコンデンサとも記載する)を考慮した等価回路を設定し、そのコンデンサ容量を算出する。そして、算出したコンデンサ容量を用いてバッテリの残容量を推定する。
(コンデンサ電圧v´の算出方法)
コンデンサ容量算出の第1段階として、まずコンデンサ電圧v´を算出する。
図3は実施例1において放電から充電へ切り替えた場合のバッテリ(以下、単に電池とも言う)の状態を示す説明図である。図4は実施例1において放電から充電へ切り替えた場合の等価回路の状態を示す説明図である。
この等価回路は、抵抗R、r、コンデンサC、電源電圧(開放電圧)E0を主要な構成としたものである。
以下に説明するのは、開放電圧E0が正確に測定できる場合である。例えば、バッテリ動作(バッテリの充放電)開始直前や電池特性測定時である。
この場合では、放電時の充電に切り替わる直前では、バッテリ5では図3(a)に示すようなリチウムイオンの状態となる。尚、厳密にはリチウムイオンの反応は各単位電池セル内部での反応であるが、バッテリ5は、単位電池セルの集合体であるので、1つの電池セルと見なす事ができ、以下ではバッテリ5を1つの単位電池セルとして説明する。
この状態は等価回路では、図4(a)に示すようになり、コンデンサを考慮したもので、以下の数式2、数式3で示す状態となる。
そして、放電から充電に切り替わった直後では、バッテリ5では図3(b)に示すように、リチウムイオンがすぐ電子と反応できる状態となる。この状態は等価回路では、図4(b)に示すようになり、以下の数式4、数式5で示す状態となる。
実施例1では、放電から充電に切り替わる直前の電圧V1と放電から充電に切り替わった直後の電圧V2からv´を計算する。
電圧値V1、電圧値V2、及び放電から充電に切り替わる直前の電流値I1、放電から充電に切り替わった直後の電流値I2を検出し、まず、V2−V1=(−I1+I2)×RよりRを計算する。
そして、算出したRを用いて、下記の式から、コンデンサ電圧v´を計算(推定)する。
また、V1−I1×R=V3である。また、算出したコンデンサ電圧v´からv´=−I1×rにより抵抗rを計算することができる(図5参照)。
実施例1では開放電圧E0が正確に測定できることを前提とし、コンデンサに充電された容量Qを用いる。
一例として定電流充電後に電流遮断した場合について説明する。なお、定電流放電後に電流遮断するものであっても同様に算出できる。
図6は実施例1において定電流充電後に電流を遮断した場合の電流と電圧変化の状態を示すタイムチャート図である。図7は実施例1において定電流充電後に電流を遮断した場合の等価回路の状態を示す図である。
v´(t)=Ic(t)×rより、Ic(t)=v´(t)/rとし、I=dQ/dtから、次の数式7を得る。
図8は内部抵抗を含んだ電池の回路の説明図である。図9は電流電圧特性の説明図である。
電池の直流内部抵抗について説明する。直流抵抗の場合、電池から流れる電流Iに応じて、内部抵抗Rによる電圧低下IRが生じる(図9参照)。E0は電池に内部抵抗が存在しない場合の理想の電池電圧で、回路の電流Iが0の場合に測定することができる。これを開放電圧(開放起電力)と呼ぶ(図9参照)。
リチウムイオン電池の場合、図10に示すようなバッテリ開放電圧とSOCの関係があるため、開放電圧を測定することによって、SOCを知ることができる。
バッテリ作動時には、電流が流れているため開放電圧を電圧センサ等によって直接測定する事は容易には出来ないが、バッテリの端子電圧V,電流I,内部抵抗Rと開放電圧E0には、図9に示す関係があるので内部抵抗値が動作時に検出できれば、開放電圧を計算することができる。
図11に電池の直流抵抗(R,r)以外にコンデンサ成分を含む場合の内部抵抗等価回路の一例を示す。図11において、抵抗Rは電池の接続線による接触抵抗や電解液中をイオンが通過する時の抵抗であり、セパレータと電極接合界面をイオンが通過する時の抵抗(すなわち定常成分)である。抵抗rは、電極反応の速度に起因する抵抗(例えば、Liイオンとe−の反応)と、イオン又は、ガスの拡散速度に起因する抵抗から形成され、すなわち過渡時に現れる過渡成分である。
特に、過渡成分においては、実際にコンデンサや抵抗素子が存在しているわけではない。電極反応速度やイオン濃度分布が、擬似的に電気回路成分として仮定したものである。
図12にはリチウムイオン2次電池において、放電が持続した場合の電池内部の状態を示す。放電の場合、正極の近傍でリチウムイオンの濃度が増加している。これは充電(放電)が続くことにより電極反応が安定し、リチウムイオンの拡散が律速になっているためである。このように生じるリチウムイオン濃度勾配が、擬似的にコンデンサ成分を含む成分として現れることになる。
例えば、バッテリの充電容量計算に用いている内部抵抗の値として、図13に示すような等価回路の直流抵抗Rと抵抗rのみのものを考えることができる。
開放電圧E0は、内部抵抗を使って電圧センサ3で測定する測定電圧Vから算出するので、直流抵抗のみを考えると図16(a)のようになる。従って、直流抵抗のみを考えると、リセット用SOCを算出するために必要な開放電圧E0を、正確に算出できず、バッテリ容量計に誤差を大きく生じることになる。
これに対して、実施例1のようにコンデンサ成分を考慮した内部抵抗を使って、開放電圧E0を算出すると、図16(b)のようになり、図15(c)のE0に近い誤差の少ない推定を行うことができる。
図13のような直流抵抗のみを考慮した等価回路を考えると、E0=V−IR−Irとなる。
しかし実際には、図15(b)のように差が生じるため、図14に示すようにコンデンサ成分を考慮したものを考える。
この場合には、E0=V−IR−Ir(t)×rとなり、ステップ状に電流値が変化してI=0となると、E0=V−Ir(t)×rとなる。
そして、I=Ir(t)+Ic(t)であるため、I=0のときはIr(t)=−Ic(t)となりコンデンサCと抵抗rの閉回路で放電されることになる。(但し、Ir(t):抵抗rに流れる電流、Ic(t):コンデンサ成分Cに流れる電流)
一例として、コンデンサの放電特性は数式で、以下のように表現することができる。
Ir(t)=(v´/r)・exp(−t/rC)・・・(数式9)
数式7の両辺にrを乗算すると左辺はIr(t)×rとなり、Ir(t)×r=v´(t)であるので、以下のようになる。
v´(t)=v´・exp(−t/rC)・・・(数式10)
そのため、コンデンサ電圧v´、コンデンサ容量C、抵抗rを求めることができれば、E0=V−v´(t)を用いて、測定する電圧Vから、時間tでのE0を推定することができる(図16(b)参照)。
上記説明のように、時間tでの開放電圧E0を推定すれば、図17に示すようにコンデンサの影響でバッテリ電圧がゆっくり変化する期間であっても、コンデンサ成分を考慮することで、開放電圧E0の算出精度が向上し、バッテリ充電容量を精度よく計算することができる。
これにより、コンデンサ成分の影響でバッテリ電圧がゆっくり変化する期間であっても、コンデンサ成分を考慮することで、開放電圧E0の算出精度が向上し、バッテリ充電容量を精度よく計算することができる。
よって、バッテリ装置1をより効率よく使用することが可能となる。
実施例1の組電池の残量推定方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
本実施例2は、コンデンサ容量の算出方法のみが実施例1と異なり、その他の構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
図18は実施例2において定電流充電後に電流を遮断した場合の電圧変化からコンデンサ容量Cを算出する状態を示すタイムチャートである。
コンデンサ電圧v´は、放電により、v´=v´exp(-t/rC)の式に基づいて減少するので、図18(b)のように変化する実際のデータから、図18(b)に示す時間t1を算出する。すると、t1=1/rCとなるため、コンデンサ容量Cを算出することができる。
なお、rは図18(a)の電流変化時のコンデンサ電圧v´と電流値Iが分かるため算出することができる。
実施例2の組電池の残量推定方法にあっては、上記(1),(8)に加えて、以下の効果を有する。
(3)抵抗Rとコンデンサを直列に配置し、コンデンサと並列に抵抗rを配置した回路をバッテリ5の等価回路として設定し、第2推定は、コンデンサ電圧v´、時間t、第2抵抗r、コンデンサ容量Cにおける、v´(t)=v´exp(−t/rC)と、バッテリ5の充放電の切り替わり前後でのバッテリ電圧の実データ変化からコンデンサ容量を推定するため、放電曲線から精度よくコンデンサ容量を推定し、実際の特性により近い内部抵抗の過渡特性を推定で得ることができ、これをバッテリ容量であるSOCの算出に用いて、SOCの算出精度を向上できる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
本実施例3は、コンデンサ容量の算出方法のみが実施例1とは異なり、その他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明する。
図19は実施例3における電流の変化と持続時間及び放電曲線の関係を示すタイムチャートである。図20は実施例3における持続時間と平均電流の関係を示すタイムチャートである。図21は実施例3における平均電流と持続時間及びコンデンサ充電量の関係を示すタイムチャートである。
実施例3では、バッテリが動作間もない状況で、開放電圧E0の誤差がなく正確なv´を算出できる場合に放電曲線から算出した割合の係数αを用いる。
図19(a),(b)に示すように、事前に定電流充電後、電流遮断を行い、コンデンサ電圧v´の放電曲線を測定する。
そして、放電曲線の成す面積をその持続時間Tとv´が成す面積で除算(割る)し(図19(c),(d)参照)、係数αを算出する。
そして、バッテリ装置1の動作時には、図20に示すように、平均電流Iと電流が流れていた時間Tから、図21に示す長方形に相当する面積を求めることができる。そこで、事前に算出した係数αを用いれば、コンデンサ電荷量Qを算出できる。
そして、コンデンサ電荷量Qと、開放電圧から求めたv´から、Q=Cv´によりコンデンサ容量Cを算出する。
実施例3にあっては、上記(1),(8)に加えて、以下の効果を有する。
(4)第2推定は、電流の変化において符号が反転しない期間である持続時間Tと、その期間の平均電流I´と、事前に推定した係数αから、コンデンサ電荷量Q=I´×T×αにより、コンデンサ電荷量Qを推定し、コンデンサ容量Cを、コンデンサ電圧v´とコンデンサ電荷量Q=Cv´から推定するため、事前に放電曲線から算出した係数αから精度よくコンデンサ容量を推定し、実際の特性により近い内部抵抗の過渡特性を推定で得ることができ、これをバッテリ容量であるSOCの算出に用いて、SOCの算出精度を向上できる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
本実施例4は、コンデンサ容量の算出方法のみが実施例1とは異なり、その他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明する。
図22は実施例4における持続時間と平均電流の関係を示すタイムチャートである。図23は実施例4における平均電流と持続時間及びコンデンサ充電量の関係を示すタイムチャートである。
実施例4では、バッテリが動作間もない状況で、開放電圧E0の誤差がなく正確なv´を算出できる場合に行うものである。
実施例4では、図22に示すように、バッテリ装置1の動作時に、抵抗R,r、コンデンサ電圧v´を算出する。
そして、図23に示すように、平均電流Iと電流が流れていた時間Tから、図23に示すようにコンデンサ成分により影響している部分を求める。
そして、コンデンサ電荷量Qと、開放電圧から求めたv´から、Q=Cv´によりコンデンサ容量Cを算出する。
実施例4にあっては、上記(1),(8)に加えて、以下の効果を有する。
(5)抵抗Rとコンデンサを直列に配置し、コンデンサと並列に抵抗rを配置した回路をバッテリ5の等価回路として設定し、第2推定は、コンデンサ電圧v´、時間t、第1抵抗R、第2抵抗r、コンデンサ容量Cにおける、∫(v´/r)・exp(−t/RC)dtより、コンデンサ電荷量Qを推定し、コンデンサ容量Cを、コンデンサ電圧v´とコンデンサ電荷量Q=Cv´から推定するため、充電曲線の式から精度よくコンデンサ容量を推定し、実際の特性により近い内部抵抗の過渡特性を推定で得ることができ、これをバッテリ容量であるSOCの算出に用いて、SOCの算出精度を向上できる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
本実施例5は、コンデンサ電圧の算出方法のみが実施例1と異なり、その他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明する。
図24は実施例5において電流の変化と持続時間及び平均電流の関係示すタイムチャートである。
実施例5では、電流変化の割合を示す係数α、コンデンサ容量Cを事前に求めておく(詳細は、実施例1、2、3、4と同様である)。
実施例5では、図24(a)に示すように持続時間Tにおける平均電流I´を求めるようにし、その後に生じる電流値の急な変化により、抵抗R,r、コンデンサv´を算出する。
すると、電荷Qが計算できるので、事前に求めたコンデンサ容量CからQ=Cv´によりv´を算出することができる。
さらに、コンデンサ電圧v´からv´=I´×rにより抵抗rを計算することができる。
(6)バッテリ5が動作中の場合には、第1推定は、コンデンサ成分による変化電流値I´と、コンデンサ成分により電流が変化した時間Tと、事前に推定した係数αから、コンデンサ電荷量Q=I´×T×αにより、コンデンサ電荷量Qを推定し、以前の前記第2推定で推定したコンデンサ容量Cを用い、コンデンサ電圧v´を、コンデンサ電荷量Q=Cv´により推定するため、動作中であって、開放電圧E0に誤差を生じている場合であっても、事前に放電曲線から算出した係数αから精度よくコンデンサ電圧を推定し、、実際の特性により近い内部抵抗の過渡特性を推定で得ることができ、これをバッテリ容量であるSOCの算出に用いて、SOCの算出精度を向上できる。
また、動作時に電池セルの内部抵抗成分を測定するため、事前の測定などにかかる作業や、データマップに頼らないのでマイコンが使うメモリ使用量を減少することができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
本実施例6は、コンデンサ電圧の算出方法のみが実施例1と異なり、その他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明する。
図25は実施例6における平均電流と持続時間及びコンデンサ充電量の関係を示すタイムチャートである。
実施例6では、コンデンサ容量Cを事前に求めておく(詳細は、実施例1、2、3、4と同様である)。
実施例6では、図24(a)に示すように持続時間Tにおける平均電流I´を求めるようにし、その後に生じる電流値の急な変化により、抵抗R,r、コンデンサ電圧v´を算出する。
バッテリ装置1の動作時には、図25に示すように、平均電流I´と電流が流れていた時間Tから、図25に示すようにコンデンサ成分により影響している部分では、コンデンサの充電特性を以下のように表すことができる。
平均電流値I´(t)=I´exp(−t/RC)・・・(数式14)
そして、コンデンサ電荷量Qと、以前第2推定で算出したコンデンサ容量CからQ=Cv´によりコンデンサ電圧v´を算出する。
さらに、コンデンサ電圧v´からv´=I´×rにより抵抗rを算出することができる。
実施例6にあっては、上記(1),(8)に加えて、以下の効果を有する。
(7)バッテリ5が動作中の場合には、第1推定は、コンデンサ成分による変化電流値I´と、時間t、第1抵抗R、コンデンサ容量Cにおける、Q=∫I´exp(−t/RC)dtより、コンデンサ電荷量Qを推定し、以前の第2推定で推定したコンデンサ容量Cを用い、コンデンサ電圧v´を、コンデンサ電荷量Q=Cv´から推定するため、充電曲線の式から精度よくコンデンサ容量を推定し、、実際の特性により近い内部抵抗の過渡特性を推定で得ることができ、これをバッテリ容量であるSOCの算出に用いて、SOCの算出精度を向上できる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
2 バッテリコントローラ
3 電圧センサ
4 電流センサ
5 電池セル
6 負荷
Claims (8)
- 複数の単位電池で構成した組電池の残量推定方法であって、
前記組電池の内部抵抗成分にコンデンサ成分を考慮した等価回路を設定し、
前記組電池の充放電の切り替わり前後での組電池電圧及び/又は組電池電流から前記コンデンサ成分の電圧であるコンデンサ電圧を推定する第1の推定と、
推定した前記コンデンサ電圧から前記コンデンサ成分の容量であるコンデンサ容量を推定する第2の推定と、
前記コンデンサ容量を前記組電池の内部抵抗成分の過渡的な成分とし、組電池の仮想的に設定した開放電圧を推定する第3の推定と、
前記組電池の前記仮想的な開放電圧から電池残量を推定する第4の推定と、
を備えたことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 請求項1に記載の組電池の残量推定方法において、
前記第2推定は、前記コンデンサ電圧と電流積算値からコンデンサ容量を推定する、
ことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 請求項1に記載の組電池の残量推定方法において、
第1の抵抗とコンデンサを直列に配置し、前記コンデンサと並列に第2の抵抗を配置した回路を前記組電池の等価回路として設定し、
前記第2推定は、
コンデンサ電圧v´、時間t、第2抵抗r、コンデンサ容量Cにおける、
v´(t)=v´exp(−t/rC)と、
前記組電池の充放電の切り替わり前後でのバッテリ電圧の実データ変化と、
からコンデンサ容量を推定する、
ことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 請求項1に記載の組電池の残量推定方法において、
前記第2推定は、
電流の変化において符号が反転しない期間である持続時間Tと、その期間の平均電流I´と、事前に推定した係数αから、
コンデンサ電荷量Q=I´×T×αにより、コンデンサ電荷量Qを推定し、
コンデンサ容量Cを、コンデンサ電圧v´とコンデンサ電荷量Q=Cv´から推定する、
ことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 請求項1に記載の組電池の残量推定方法において、
第1の抵抗とコンデンサを直列に配置し、前記コンデンサと並列に第2の抵抗を配置した回路を前記組電池の等価回路として設定し、
前記第2推定は、
コンデンサ電圧v´、時間t、第1抵抗R、第2抵抗r、コンデンサ容量Cにおける、
Q=∫(v´/r)・exp(−t/RC)dtより、コンデンサ電荷量Qを推定し、
コンデンサ容量Cを、コンデンサ電圧v´とコンデンサ電荷量Q=Cv´から推定する、
ことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の組電池の残量推定方法において、
前記組電池が動作中の場合には、
前記第1推定は、
電流の変化において符号が反転しない期間である持続時間Tと、その期間の平均電流I´と、事前に推定した係数αから、
コンデンサ成分による変化電流値I´と、コンデンサ成分により電流が変化した時間Tと、事前に推定した係数αから、
コンデンサ電荷量Q=I´×T×αにより、コンデンサ電荷量Qを推定し、
以前の前記第2推定で推定したコンデンサ容量Cを用い、
コンデンサ電圧v´を、コンデンサ電荷量Q=Cv´により推定する、
ことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の組電池の残量推定方法において、
前記組電池が動作中の場合には、
前記第1推定は、
電流の変化において符号が反転しない期間である持続時間Tと、その期間の平均電流I´と、時間t、第1抵抗R、コンデンサ容量Cにおける、
Q=∫I´exp(−t/RC)dtより、コンデンサ電荷量Qを推定し、
以前の前記第2推定で推定したコンデンサ容量Cを用い、
コンデンサ電圧v´を、コンデンサ電荷量Q=Cv´から推定する、
ことを特徴とする組電池の残量推定方法。 - 複数の単位電池で構成した組電池の残量推定装置であって、
前記組電池の内部抵抗成分にコンデンサ成分を考慮した等価回路を設定する等価回路設定手段と、
前記組電池の充放電の切り替わり前後での組電池電圧及び/又は組電池電流を検出する組電池状態検出手段と、
前記組電池状態検出手段で検出した充放電の切り替わり前後での組電池電圧及び/又は組電池電流から、前記コンデンサ成分の電圧であるコンデンサ電圧を推定する第1推定手段と、
前記第1推定手段で推定した前記コンデンサ電圧から前記コンデンサ成分の容量であるコンデンサ容量を推定する第2推定手段と、
前記コンデンサ容量を前記組電池の内部抵抗成分の過渡的な成分とし、組電池の仮想的に設定した開放電圧を推定する第3推定手段と、
前記組電池の前記仮想的な開放電圧から電池残量を推定する第4推定手段と、
を備えたことを特徴とする組電池の残量推定装置。
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