JP2010070976A - 床付き布枠及び枠組足場 - Google Patents

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Abstract

【課題】階段部材をどの場所にも組み込むことができ、かつ、階段部材の掴み金具を取り付けた後の掴み金具を受容している状態のときであっても両端の隙間がほとんどない床付き布枠と、この床付き布枠を組み込んでなる枠組足場を提供する。
【解決手段】掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する梁材を両端に備える床付き布枠であって、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
【選択図】図42

Description

本発明は、建築現場等で枠組足場の作業床及び通路として使用される床付き布枠並びにこの床付き布枠を組み込んでなる枠組足場に関する。
建築現場等で用いられる枠組足場には、例えば、建枠に筋違(すじかい)や手摺枠を取り付けてなる「建枠式足場」と、支柱部材やブレース材(斜材ともいう。)や手摺部材等の足場構成部材を緊結して組み立ててなる「緊結式足場」がある。
「建枠式足場」は、通常、横桟と縦柱から構成されるH形状や鳥居形状の建枠を複数個組み立てることによって形成される。すなわち、建枠の複数個を、所定の間隔で建物等の構造物とは直角に立設し、隣接する建枠の縦柱の間に筋違や手摺枠を取り付け固定して複数個の建枠を自立させた後、隣接する建枠の横桟の間に床付き布枠(布板ともいう。)を1枚又は2枚以上架け渡すことで、1単位の足場を形成する。次に、既に立設した建枠の上に、別途用意された建枠を立設し、同様にして筋違や手摺枠を隣接する建枠の間に取り付け固定した後、新たに立設した建枠の横桟の上に床付き布枠を1枚又は2枚以上架け渡すことによって一つ上の段の足場を形成する。これを順次繰り返すことによって、全体の枠組み足場を形成する。
この建枠として、H形状の建枠(以下、「H枠」という。)を用いて建枠式の枠組足場を形成する一例を、図1に示す。(a)が正面図、(b)が右側面図である。
3個のH枠1を建物22とは直角に等間隔に並べ、隣接するH枠の間に、建物とは反対側に手摺枠10をロック金具6bに取り付けて、1段目のH枠1を自立させる。さらに、建物とは反対側に手摺枠10をロック金具7bに取り付け、そして建物側の手摺枠13をロック金具7aに取り付けて固定する。その後、1段目の隣接するH枠1の横桟3の間に床付き布枠11を架け渡して、1段目の足場を形成する。次に、既に立設した1段目のH枠1の縦柱2の上に、別途用意したH枠1の縦柱2の下部を載置し、固定ピン(図示せず)で固定することによって、2段目のH枠1を立設する。その後、1段目と同様にして、建物とは反対側に手摺枠10をロック金具6bと7bに取り付け、そして、建物側に手摺枠13をロック金具7aに取り付けて固定し、その後、2段目のH枠1の横桟3に床付き布枠11を架け渡して、2段目の足場を形成する。3段目の足場も、2段目の足場と同じ手順で組み立てる。すなわち、建物とは反対側に手摺枠10を取り付け、そして、建物側に手摺枠13を取り付けて固定し、その後、3段目のH枠1の横桟3に床付き布枠11を架け渡して、3段目の足場を形成する。このようにして、必要な段数になるまで枠組足場を形成する。
また、建枠を用いる他の例として、鳥居形状の建枠(以下、「鳥居枠」という。)を用いて建枠式の枠組足場を形成する1例を、図2に示す。(a)が正面図、(b)が右側面図である。
まず3個の鳥居枠4を建物22とは直角に等間隔に並べ、隣接する鳥居枠4との間に、建物とは反対側に筋違13をロック金具8bに取り付け、そして建物側にも筋違13をロック金具8aに取り付けて、1段目の鳥居枠4を自立させることによって、1段目の足場を形成する。その後、1段目の隣接する鳥居枠4の上部の横桟3の間に2段目の足場板となる床付き布枠11を架け渡した後、既に立設した1段目の鳥居枠4の縦柱2の上に、別途用意した鳥居枠4の縦柱2の下部を載置し、固定ピン(図示せず)で固定することによって、2段目の鳥居枠4を立設する。その後、1段目と同様にして、建物とは反対側に筋違13をロック金具8bに取り付け、そして、建物側にも筋違13をロック金具8aに取り付けて、2段目の鳥居枠4を自立させることによって、2段目の足場を形成する。その後、2段目の隣接する鳥居枠4の上部の横桟3の間に3段目の足場板となる床付き布枠11を架け渡した後、既に立設した2段目の鳥居枠4の縦柱2の上に、別途用意した鳥居枠4の縦柱2の下部を載置し、固定ピン(図示せず)で固定することによって、3段目の鳥居枠4を立設する。その後、2段目と同様にして、建物とは反対側に筋違13をロック金具8bに取り付け、そして、建物側にも筋違13をロック金具8aに取り付けて、3段目の鳥居枠4を自立させることによって、3段目の足場を形成する。このようにして、必要な段数になるまで枠組足場を形成する。
一方、「緊結式足場」は、「コマ」と呼ばれる取付部材が複数個設けられた支柱部材に、手摺部材、ブレース材、腕木部材等の足場構成部材をコマを介して取り付け、そして、コマにおいて楔等によってこれらの足場構成部材を緊結した後、床付き布枠を1枚又は2枚以上架け渡すことによって、組み立てられる。
図3に、緊結式足場の構造の一例を示す。(a)は緊結式足場の正面図、(b)は(a)において円で示されたコマの周辺の拡大図、そして、(c)は緊結式足場の右側面図である。
緊結式足場は、支柱14が建物側とその反対側に各3本が立設されている。各々の支柱14は、複数のコマ20を有する支柱部材16を縦に継ぎ足すことによって形成されている。建物側の隣接する支柱14の間には、コマ20を介してブレース材19が取り付けられ、また、建物とは反対側の隣接する支柱14の間には、コマ20を介して作業用手摺15が取り付けられ、コマ20において楔等で緊結される。さらに、建物側の支柱14と建物とは反対側の支柱14の間には、コマ20を介して腕木材21が取り付けられ、コマ20において楔等で緊結され、そして、隣接する腕木材21の間に、床付き布枠11を架け渡すことで、1段目の足場が形成される。なお、ブレース材19は建物とは反対側の支柱14の間に取り付ける場合もある。
2段目の足場は、1段目の足場と同様にして形成される。必要に応じて、1段目の足場の支柱14の上端に別途用意した支柱14を縦方向に継ぎ足した上で、ブレース材19、手摺部材15、腕木部材21をコマ20を介して取り付け緊結した後、床付き布枠11を架け渡すことによって、形成される。これを順次繰り返すことによって、複数段の緊結式足場が形成される。
このように、床付き布枠は、建枠式枠組足場と緊結式枠組足場とを問わず、すべての枠組足場に組み込まれており、作業床及び通路として用いられている。
床付き布枠は、長尺の主材の1本又は2本以上と、主材の長手方向の両端に取り付けられる掴み金具と断面コの字形の梁材から構成されている。主材は水平面の床材部とその両縁側面を折り曲げてなる布材部とからなる。長尺の主材の両端部に断面コの字形の梁材が取り付けられ、そして、長尺の主材の両端部の四隅に掴み金具がリベット等で固定されて取り付けられる。なお、床付き布枠上を歩行する際に作業員が滑るのを防止するために、床材部の上面にはエンボス加工が施されることがある。また、床材部が幅方向に撓るのを防止するため、床材部の中央部の下側に桟木が設けられることがある。
上述のとおり、1枚の床付き布枠に組み込まれる主材は、1枚だけでなく、2枚の場合もあるが、1枚の床付き布枠に組み込まれる主材が1枚の場合と2枚の場合では、次のとおり、断面コの字形の梁材および掴み金具の取り付け方が異なる。
1枚の床付き布枠に組み込まれる主材が1枚の場合には、断面コの字形の梁材は1枚の長尺の主材の両端部それぞれ1個嵌合されて取り付けられ、そして、掴み金具は1枚の長尺の主材の両端部の四隅にリベット等で固定されて取り付けられる。
これに対して、1枚の床付き布枠に組み込まれる主材が2枚以上の場合には、複数枚の主材を水平方向に平行に配設した後の複数枚を合わせた長尺の主材の両端部にそれぞれ1個嵌合されて取り付けられる。そして、掴み金具は、複数本の主材を水平方向に平行に配設した後の複数枚を合わせた長尺の主材の両端部の四隅にリベット等で固定されて取り付けられる。
すなわち、梁材の個数は、1枚の床付き布枠に組み込まれる主材が1枚の場合も2枚以上の場合も、1枚の床付き布枠には合計2個が取り付けられることになる。また、掴み金具の個数は、1枚の床付き布枠に組み込まれる主材が1枚の場合も2枚以上の場合も、1枚の床付き布枠には合計4個が取り付けられることになる。
図4は、従来技術に係る床付き布枠の一例であり、(a)は組立図、(b)は完成図を、それぞれ示す。
この床付き布枠には、2枚の主材が組み込まれている。床付き布枠の主材30は、上面に長尺の床材部31とその両縁側面に一体化されて形成される長尺の布材部32a、32bからなり、さらに、両縁側面の下面の内側には長尺のリップ33が長尺の布材部32a、32bと一体化されて設けられている。
このような主材30の2本が、少し間隔を開けて、水平方向に平行に配設され、2本の主材30の床材部31の両端部に断面コの字形の梁材40が嵌合して取り付けられ、溶接等で接合される。すなわち、断面コの字形の梁材40は、上側フランジ41と下側フランジ42と、両フランジを連結するウエブ43から構成されており、2本の主材30の床材部31の両端部は、上側フランジ41と下側フランジ42の間に嵌め込まれることになる。
また、外縁側に位置する2つの布材部32aの両端近傍には、掴み金具50をリベット等で固定するための穴34が、各々2個穿たれている。そして、外縁側に位置する布材部32aの両端部の内側には、断面コの字形の梁材40の両端部との隙間に、掴み金具50が挿入され、リベット35で固定される。
図5は、図4に示す従来技術に係る床付き布枠の端部の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、そして、(c)はA−A面における断面図(側面図)を、それぞれ示す。
この床付き布枠の主材は、その剛性を高めるために、床材部31の中央付近と両縁部近傍に、長尺方向に溝36が成型され、そして、布材部32a、32bと一体化されて設けられているリップ33の縁部は内側に屈曲した形に成型され、屈曲部37を形成している。
上述したとおり、2本の主材は、少し間隔を開けて、水平方向に平行に配設され、その両端部に断面コの字形の梁材40が嵌合され、そして、主材の床材部31の上面の端部と梁材の上側フランジ41の間、及び、主材のリップ33の下面の端部と梁材の下側フランジ42の間が、それぞれ、溶接W及びWによって接合される。溶接W及びWは、線溶接でもよいし、間隔を開けた点溶接でもよい。次いで、外縁側に位置する布材部32aの両端部の内側には、断面コの字形の梁材40の両端部との隙間に掴み金具50が挿入され、外縁側に位置する布材部32aのリベット穴34と掴み金具のリベット穴51とが位置合わせされた後、リベット35で掴み金具50が固定される。さらに、外縁側に位置する布材部32aの端部と掴み金具50の外側面の間が、溶接Wによって接合される。溶接Wは、線溶接でもよいし、間隔を開けた点溶接でもよい。
なお、掴み金具50はその先端に湾曲部を有しており、足場を構成する建枠の横桟又は腕木材の上にその湾曲部の内側を取り付けることで、床付き布枠を隣接する建枠の横桟又は腕木材の間に取り付けるためのものである。ここでは、掴み金具50は外れ止め52を有しており、外れ止め52を建枠の横桟又は腕木材の下側に突出させることによって掴み金具50が誤って建枠の横桟又は腕木材から外れないようにすることができる。
次に、このようにして形成された床付き布枠は、前述したとおり、枠組足場の作業床および通路として使用されるのであるが、建枠式足場の場合には隣接する横桟3の間に、そして、緊結式足場の場合には隣接する腕木材21の間に架け渡される。このとき、枠組足場の作業床および通路の幅、即ち、建枠の横桟の長さ又は腕木材の長さに応じて、床付き布枠を1枚又は2枚以上並べて架け渡すことによって、作業床又は通路が形成される。
なお、床付き布枠の幅は通常、240mm幅と500mm幅の2種類が用いられ、それぞれ、小アンチ(小布板ともいう。)及び大アンチ(大布板ともいう。)と呼称される。
図6に、従来技術に係る床付き布枠の2例を示す。(a)が小アンチ25であり、(b)が大アンチ26である。いずれも平面図である。(a)の小アンチ25は240mm幅の主材30の1枚のみで240mm幅の床付き布枠としたものであり、(b)の大アンチ26は240mm幅の主材30を2枚並べて合わせて500mm幅の床付き布枠としたものであることが示されている。なお、これらの例では、床付き布枠上を歩行する際に作業員が滑るのを防止するために、床材部31の上面にはエンボス加工71が施されている。また、主材30が幅方向に撓るのを防止するため、主材30の中央部の下側に桟木70が設けられている。
そして、建枠の横桟の長さと腕木材の長さは、インチサイズとメーターサイズがあるが、インチサイズを例として挙げると、通常、610mm、914mm及び1219mmの3種類のものが揃えられている。
したがって、通常、床付き布枠を枠組足場の作業床および通路として設置する場合、610mm幅を形成するには大アンチ(500mm幅)を1枚用いて架け渡すことになり、914mm幅を形成するには大アンチ(500mm幅)1枚と小アンチ(240mm幅)1枚を並べて架け渡すことになり、そして、1219mm幅を形成するには大アンチ(500mm幅)を2枚並べて架け渡すことになる。
図7に、従来技術に係る床付き布枠11を隣接する建枠の横桟3の間に架け渡して作業床および通路として設置したときの3例を示す。 (a)が610mm幅の設置例、(b)が914mm幅の設置例、そして、(c)が1219mm幅の設置例である。いずれも、床付き布枠11を隣接する建枠の横桟3の間に架け渡して設置したときの横桟3の近傍の拡大図(平面図)である。(a)の610mm幅は大アンチ26(500mm幅)1枚から、(b)の914mm幅は大アンチ26(500mm幅)1枚と小アンチ25(240mm幅)1枚から、そして、(c)の1219mm幅は大アンチ26(500mm幅)2枚から、それぞれ、形成されていることが示されている。なお、これらの例では、床付き布枠上を歩行する際に作業員が滑るのを防止するために、床材部の上面にはエンボス加工71が施されている。
次に、枠組足場においては、作業員が枠組み足場を組立若しくは解体する作業をするために又は枠組み足場内を移動するために、階段を枠組足場に組み込む必要がある。この場合、上段の足場における床付き布枠の1枚又は2枚を取り外して、上下の足場を構成する建枠の横桟又は腕木材の間に、両端部に掴み金具が取り付けられた階段部材を斜めに架け渡すことによって、枠組足場に階段を組み入れることができる。階段部材を枠組足場に組み込んでなる枠組足場は、たとえば特許文献1に開示されている。
図8に、従来技術に係る枠組足場に階段部材75を組み込んだときの2例(平面図)を示す。この場合、階段部材は(a)及び(b)に示すとおり、道路側と建物側のいずれにも組み込むことができる。ここでは、作業床および通路の幅は914mm幅であり、したがって、床付き布枠11は、大アンチ26(500mm幅)と小アンチ25(240mm幅)の各1枚が水平方向に平行に並べられて、隣接する建枠の横桟3の間に架け渡されている。
しかしながら、床付き布枠の両端部の掴み金具を建枠の横桟又は腕木材に取り付けることによって、隣接する建枠の横桟又は腕木材の間に床付き布枠を架け渡すと、床付き布枠の両縁側及び両端には隙間が生じることになる。このような隙間があると、作業員が枠組み足場を組立若しくは解体する作業中に又は枠組み足場内を移動中に、枠組み足場の隙間から工具や建築資材等を落下させたりするおそれがある。
このため、床付き布枠の両縁側の隙間については、通常、床付き布枠の道路側には、あるいはさらに建物側に、巾木(図示せず)を設置することによって、その隙間を塞ぐことがなされている。
次に、床付き布枠の両端の隙間について説明する。床付き布枠の両端の隙間は、建枠の横桟又は腕木材を介して隣接する床付き布枠の間に形成される。
図9は、隣接する建枠の横桟3に従来技術に係る床付き布枠11を架け渡す際に床付き布枠の両端に生じる隙間72を示す一例(平面図)である。ここでは、床付き布枠の梁材40と横桟3との間に、大きな隙間72が生じている。したがって、枠組み足場の隙間から工具や建築資材等が落下するおそれがある。
この隙間対策として、床付き布枠の両端の隙間を少なくしたり、なくしたりすることが、考えられる。
床付き布枠の両端の隙間を少なくするためには、床付き布枠の端面を外方向に延長すればよい。床付き布枠自体の長手方向の長さを従来よりも長くするだけでも、床付き布枠の端面を外方向に延長することができる。そのためには、床付き布枠の主材を構成する布材部と床材部の長手方向の長さを従来よりも長くするか、又は布枠の両端部に設けられる梁材の幅を従来よりも広くすればよい。また、建枠の横桟又は腕木材が通常は円管形状であることを考慮すると、床付き布枠の両端部に設けられる梁材の上側フランジのみ又は下側フランジのみを布枠端面の外方向に延長させた形状とするだけでもよい。これらの手法によって床付き布枠自体の長手方向の長さを従来よりも長くする代わりに、梁材の外側に梁材と平行に突出部材を接合することによって、実質的に端面を延長してもよい。特許文献2には、掴み金具は主材の布材部の両端に取り付けられたままであるが、床付き布枠の両端部に設けられる梁材の上側フランジを布枠端面の外方向に延長させた形状とすることによって、この隙間を少なくする手法が開示されている。
図10は、床付き布枠の端面を外方向に延長することによって、床付き布枠の両端の隙間を少なくした一例(平面図)である。ここでは、図9に示す床付き布枠の両端部に設けられる梁材の幅を従来よりも広くすることによって、床付き布枠の梁材40と横桟3との間の隙間72はほとんどなくなっている。
図11は、床付き布枠の端面をさらに外方向に延長することによって、床付き布枠の両端の隙間を少なくした他の例(平面図)である。これは、特許文献2に示された床付き布枠であって、床付き布枠11の両端部の梁材40の上側フランジを布枠端面の外方向に延長する形で突出させて突出部44が形成され、そして、掴み金具50は主材の布材部32a、32bの両端に取り付けられている。掴み金具50は建枠の横桟3又は腕木材21を確実に掴んでいるので、床付き布枠11は隣接する建枠の横桟3又は腕木材21の間に架設することができる。また、床付き布枠の梁材40と横桟3との間の隙間72はなくなっている上に、隣接する床付き布枠の梁材の突出部44の間にわずかに残る隙間72は横桟3の上にあるので、実際のところ、隙間72はなくなっていると言ってよい。したがって、枠組み足場の隙間から工具や建築資材等が落下するおそれはない。
これに対して、床付き布枠の両端の隙間をなくすことは、主材の布材部の両端に取り付けられる掴み金具を不要にすることによって、実現することができる。例えば、特許文献3及び4には、床付き布枠の両端部に設けられる梁材の全体を布枠端面の外方向に延長させるとともに外向きに凹凸形状の切欠き部又は凹部を設け、梁材に掴み金具の機能を持たせることによって主材の布材部の両端に取り付けられる掴み金具を不要にするとともに、建枠の横桟又は腕木材を介して隣接する床付き布枠の端部に設けられた梁材に外向きに設けられた凹凸形状の切欠き部又は凹部と互いに嵌合させることで、この隙間をなくす手法が開示されている。
特開平11−36572号公報 特開2001−311304号公報 特開2005−68934号公報 特開平9−13660号公報
上述したように、床付き布枠の両縁側の隙間については、通常、床付き布枠の道路側に、あるいはさらに建物側に、巾木(図示せず)を設置することによって、その隙間を塞ぐことができる。
そして、床付き布枠の両端の隙間については、床付き布枠の両端部の端面を外方向に延長することによって、建枠の横桟又は腕木材との間の隙間を少なくしたり、なくしたりすることが、上記の特許文献2〜4において開示されている。
ところで、階段を枠組足場に組み込む場合には、上段の足場における床付き布枠の1枚又は2枚を取り外して、上下の足場を構成する建枠の横桟又は腕木材の間に、両端部に掴み金具が取り付けられた階段部材を斜めに架け渡すことになる。しかしながら、上記の特許文献2〜4において開示されている、両端部の端面を延長してなる床付き布枠を用いた場合には、階段部材の掴み金具が建枠の横桟又は腕木材を掴むことができないという事態が発生する。
図12は、図10に示された床付き布枠を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する2例の部分平面図である。梁材の幅を従来よりも広くすることによって布枠端面間の隙間を少なくしてなる、床付き布枠の大アンチ26(500mm幅)と小アンチ25(240mm幅)の各1枚が水平方向に平行に並べられて、隣接する建枠の横桟3の間に架け渡されたところに階段部材75が設置される。ここで、階段部材75は、(a)の場合には取り付けることができるが、(b)の場合には階段部材75の掴み金具50の先端が床付き布枠の幅を拡げられた梁材40にぶつかるから、階段部材75を取り付けることができない。すなわち、階段部材を設置しようとしても、階段部材の設置場所は組み立てられた枠組足場の構造によって道路側又は建物側のいずれかに固定されている。したがって、道路側と建物側のうちから自由に設置場所を選択することはできない。
図13は、図10に示された床付き布枠を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する他の2例の部分平面図である。梁材の幅を従来よりも広くすることによって布枠端面間の隙間を少なくしてなる、床付き布枠の大アンチ26(500mm幅)の2枚が水平方向に平行に並べられて、隣接する建枠の横桟3の間に架け渡されたところに階段部材75が設置される。ここで、階段部材75は、(a)の場合には取り付けることができるが、(b)の場合には階段部材75の掴み金具50の先端が床付き布枠の幅を拡げられた梁材40にぶつかるから、階段部材75を取り付けることができない。すなわち、階段を道路側又は建物側のいずれにも組み込むことができるが、中央部に組み込むことができない。
これらの階段設置場所の問題は、特許文献2に示された床付き布枠を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する場合にも同様に生じる。階段部材の設置場所は固定されており、自由に選択することはできないからである。
そして、床付き布枠の両端の隙間をなくした場合には、階段部材の掴み金具を取り付けるべき建枠の横桟が完全に隠れてしまうために、掴み金具を用いて階段部材を組み入れることは不可能となる。すなわち、特許文献3及び4に示された、床付き布枠の両端部に設けられる梁材の全体を布枠端面の外方向に延長させるとともに外向きに凹凸形状の切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠は、そもそも階段部材を取り付けることができない。
さらに、階段部材の掴み金具を建枠の横桟に取り付けることができたとしても、階段部材の掴み金具を建枠の横桟に受容している状態のときは、階段部材の掴み金具の取り付け部で隙間が形成されるおそれがある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、階段部材をどの場所にも組み込むことができ、かつ、階段部材の掴み金具を取り付けた後の掴み金具を受容している状態のときであっても両端の隙間がほとんどない床付き布枠と、この床付き布枠を組み込んでなる枠組足場を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を解決するために、種々の検討を重ねた結果、次の(a)〜(p)の知見を得た。
(a) 床付き布枠の両端の隙間をなくした場合には、階段部材の掴み金具を取り付けるべき建枠の横桟が完全に隠れてしまうために、掴み金具を用いて階段部材を組み入れることは不可能となる。すなわち、特許文献3及び4に示される床付き布枠が取り付けられ固定されてなる建枠の横桟に、掴み金具を介して階段部材を取り付けることはできない。したがって、掴み金具を介して階段部材を枠組足場に組み込む場合には、床付き布枠の両端の隙間をなくすことはできない。
(b) しかしながら、床付き布枠の両端の隙間を完全になくすまでに至らなくても、床付き布枠の両端の隙間を少なくするだけでも、工具や建築資材等が隙間から落下するおそれは小さくなる。そして、その床付き布枠の両端の隙間を少なくするために、床付き布枠の端面を外方向に延長するか、又は、梁材の外側に梁材と平行に突出部材を接合すれば足りる。したがって、このときの問題点は、掴み金具を介して階段部材を枠組足場に組み込む場合に、階段部材の設置場所が、道路側、建物側、あるいは中央部に固定されているので、自由に選択することはできない点である。
(c) 床付き布枠を建枠の横桟又は腕木材の間に架け渡すための掴み金具は、通常、特許文献2に開示されたように、主材の両端部の四隅に固定されている。階段部材を枠組足場に組み込む際には、上段の足場における床付き布枠の1枚又は2枚を取り外して、上下の足場を構成する建枠の横桟又は腕木材の間に、両端部に掴み金具が取り付けられた階段部材を斜めに架け渡すことになる(下端部は掴み金具で建枠の横桟又は腕木材を掴む代わりに、下段の床付き布枠の上に載置又は固定してもよい。以下同じ。)。ここで、階段部材の掴み金具は階段側面の長尺部材に取り付けられるから、階段部材の掴み金具は階段部材の両端部の四隅に固定されることになる。したがって、床付き布枠の掴み金具の位置と階段部材の掴み金具の位置が合致すれば、両者の掴み金具の位置の互換性を確保することができる。
床付き布枠の掴み金具の位置と階段部材の掴み金具の位置の互換性について、500mmの幅の階段部材を例にとって検討すると、この階段部材の幅は小アンチ(240mm幅)2枚分又は大アンチ(500mm幅)1枚分に相当する。
したがって、掴み金具を主材の両端部の四隅に固定してなる小アンチとの掴み金具の位置との互換性は必ず備わっているので、小アンチのみに隣接して500mmの幅の階段部材を組み入れるときには、小アンチがその両端の隙間を少なくしたものであったとしても、階段部材の掴み金具は建枠の横桟又は腕木材を確実に掴むことができる。
(d) したがって、その両端の隙間を少なくした大アンチに隣接する場合であっても、掴み金具の位置との互換性を必ず確保するためには、階段部材の掴み金具が、既に隣接して設置された大アンチの延長された端面にぶつからないようにすればよい。そのためには、階段部材の掴み金具が建枠の横桟又は腕木材を掴むであろう場所の近傍に、床付き布枠の端面に隙間を作ればよい。
すなわち、梁材の断面形状にかかわらず、梁材の中央部に外向きの切欠き部又は凹部を設ければよい。梁材の外側に梁材と平行に突出部材を接合した場合には、その突出部材の中央部に外向きの切欠き部又は凹部を設ければよい。このようにすれば、階段部材の掴み金具は建枠の横桟又は腕木材を確実に掴むことができる。
(e) 本発明者らは、このような着想の下に、床付き布枠の梁材の中央部に外向きの切欠き部又は凹部を設けてみた。また、梁材自体に外向きの切欠き部又は凹部を設ける代わりに、梁材の外側に梁材と平行に突出部材を接合して、その突出部材の中央部に切欠き部又は凹部を設けてみた。以下は、梁材の上側フランジを梁材の幅方向の外側に延長して突出部44を形成し、その中央部に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠を例にとって、図14〜図17を用いて説明する。
図14は、梁材の中央部に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠の一例の端部を示したものであり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A矢視方向の拡大側面図(断面図)である。
この床付き布枠は、長尺の主材30の2枚を水平方向に平行に2枚配設し、床材部31の端面に上側フランジ41と下側フランジ42とウェブ43から形成される梁材40が嵌合されて取り付けられたものであり、大アンチ(500mm幅)の類である。ただし、梁材40のうち、水平面の上側フランジ41は梁材の幅方向の外側に延長し、垂直面のウェブ43の全部を外側に傾斜させることによって、突出部44が形成されているので、梁材40は図14(b)に見るごとく、断面が倒立台形状を有している。さらに、梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に凹部46が設けられている。そして、掴み金具50は主材の布材部32a、32bの両端に取り付けられている。ここでは、床材部31の上面にはエンボス加工が施されていて、床付き布枠上を歩行する際に作業員が滑るのを防止しているが、その必要がない場合にはエンボス加工を施さなくてもよい。なお、床材部31が幅方向に撓るのを防止するため、床材部31の長手方向の中央部の下側に桟木を設けてもよい。
図15は、図14に示される床付き布枠を、隣接する建枠2の横桟3の間に架け渡したときの床付き布枠の端部の状況を示す平面図である。
床付き布枠の掴み金具50は建枠の横桟3を確実に掴むことができるので、床付き布枠11は隣接する建枠の横桟3の間に架設することができる上に、床付き布枠の両端の隙間72はほとんどなくなっている。ただし、梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に凹部45が設けられているため、その凹部46の分だけ、隙間は広くなっている。
図16は、図14に示される床付き布枠(大アンチ)を小アンチと組み合わせて、隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する2例の部分平面図である。図14に示される床付き布枠11(大アンチ26)と小アンチ25(240mm幅)の各1枚が水平方向に平行に並べられて、隣接する建枠の横桟3の間に架け渡されたところに階段部材75が設置される。(a)の場合はもちろん、(b)の場合であっても階段部材75を取り付けることが可能であることが分かる。これは、梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に凹部46が設けられているため、階段部材の掴み金具50は隣接する床付き布枠の梁材にぶつかることはないので、(b)の場合であっても階段部材75を取り付けることができるようになったためである。すなわち、図14に示す床付き布枠を用いると、階段の設置場所は、道路側又は建物側のいずれかに固定されることはなく、道路側と建物側のうちから自由に設置場所を選択することができる。図12(b)と比較すれば、その違いがよく分かる。
図17は、図14に示される床付き布枠(大アンチ)の2枚を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する2例の部分平面図である。図14に示される床付き布枠11(大アンチ26)の2枚が水平方向に平行に並べられて、隣接する建枠の横桟3の間に架け渡されたところに階段部材75が設置される。(a)の場合はもちろん、(b)の場合であっても階段部材75を取り付けることが可能であることが分かる。これは、梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に凹部46が設けられているため、階段部材の掴み金具50は隣接する床付き布枠の梁材にぶつかることはないので、(b)の場合であっても階段部材75を取り付けることができるようになったためである。すなわち、図14に示す床付き布枠を用いると、階段の設置場所は、道路側又は建物側だけに固定されることはなく、中央部でもよいから、階段を道路側、中央部、建物側のいずれにも自由に組み込むことができる。図13(b)と比較すれば、その違いがよく分かる。
以上は、梁材の上側フランジを梁材の幅方向の外側に延長して突出部44を形成し、その中央部に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠で説明したが、梁材の下側フランジを梁材の幅方向の外側に延長して突出部44を形成し、その中央部に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠であっても、階段を道路側、中央部、建物側のいずれにも自由に組み込むことができる。また、梁材の中央部に外向きの凹部を設ける代わりに、外向きの切欠き部を設けてもよい。さらに、梁材自体に外向きの切欠き部又は凹部を設ける代わりに梁材の外側に梁材と平行に突出部材を接合してその突出部材の中央部に切欠き部又は凹部を設けてもよい。
(f) このように、外向きの切欠き部又は凹部を設ける、床付き布枠の梁材の断面形状としては、従来どおりコの字形状であってもよいが、床付き布枠の端面の上面部又は下面部を突出させてなる形状でもよい。その上面部又は下面部を突出させるためには、床付き布枠を構成する主材の長手方向の両端に取り付けられる梁材の形状を工夫すればよい。従来の梁材は、水平面の上側フランジと下側フランジと垂直面のウェブから形成されかつその断面コの字形状であるが、水平面の上側又は下側フランジを布枠端面の外方向に延長する形で突出させることによって形成される倒立h形状であるとすればよい。あるいは、水平面の上側又は下側フランジを布枠端面の外方向に延長しかつ垂直面のウェブの全部又は一部を布枠端面の外方向に傾斜させることによって形成される台形状又は変形台形状としてもよい。
床付き布枠の端面の上面部を突出させてなる梁材の断面形状は、図14(b)に示した断面形状の外に、たとえば、図18〜図21を挙げることができる。なお、いずれの図も、外向きの切欠き部又は凹部における断面を示している。
図18は、断面が倒立h形状を有している。梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に切欠き部45が設けられている。
図19は、断面が倒立台形状を有しており、梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に凹部46が設けられている点は、図14(b)に示されたものと同じであるが、凹部の切り込み深さが図14(b)に示されたものより深い。
図20は、断面が倒立変形台形状を有している。梁材の上部フランジの突出部44には、その中央部に凹部46が設けられている。
図21は、断面はコの字形状である。そして、梁材の幅方向の外側の中央部には凹部46が設けられている。
なお、床付き布枠の端面の下面部を突出させてなる梁材の断面形状は、特に例示することはしないが、基本的には上記の床付き布枠の端面の上面部を突出させてなる梁材の断面形状の上下を入れ替えた断面形状となる。
(g) 床付き布枠の梁材に切欠き部又は凹部を設ける代わりに、突出部材を梁材の外側に梁材と平行に接合して、ここに外向きの切欠き部又は凹部設ける場合の突出部材の断面の形状としては、コの字形状であってもよいし、平板であってもよい。また、倒立H形状、倒立L型形状、倒立山形又は三角形状のものであってもよい。接合は、線溶接や点溶接等で溶接することによって行うことができるし、ボルトナットやリベット等で固定することによって行うこともできる。必要に応じて、リブ等で補強をすることもできる。
突出部材の断面形状は、たとえば、図22〜図26を挙げることができる。なお、いずれの図も、外向きの切欠き部又は凹部における断面を示している。
図22は、上側フランジ41と下側フランジ42とウェブ43から形成される断面コの字形状の梁材40の外側に梁材と平行に、断面が倒立L形状の突出部材60を線溶接Wにより接合したものである。そして、突出部材60には、その中央部に切欠き部61が設けられている。
図23は、図22の変形例である。上側フランジ41と下側フランジ42とウェブ43から形成される断面コの字形状の梁材40の外側に梁材と平行に、断面が倒立L形状の突出部材60を線溶接Wにより接合したものである。図22と異なる点は、突出部材60を2部材に分割し、この2部材の間の間隔をあけることで、実質的に切り欠き部61を形成した点である。
図24は、上側フランジ41と下側フランジ42とウェブ43から形成される断面コの字形状の梁材40の外側に梁材と平行に、断面が三角形状の突出部材60を線溶接Wにより接合したものである。そして、突出部材60には、その中央部に凹部62が設けられている。
図25は、図24の変形例である。上側フランジ41と下側フランジ42とウェブ43から形成される断面コの字形状の梁材40の外側に梁材と平行に、突出部材60を線溶接Wにより接合し、突出部材60にはその中央部に凹部62が設けられたものである。図24と異なる点は、突出部材として山形鋼を倒立させて用いている点である。ただし、山形鋼を用いても突出部材の断面は三角形状となっていることが分かる。
図26は、上側フランジ41と下側フランジ42とウェブ43から形成される断面コの字形状の梁材40の外側に梁材と平行に、平板の突出部材60を線溶接Wにより接合するとともに、リブ63により補強したものである。そして、突出部材60には、その中央部に切欠き部61が設けられている。
なお、下面部を外方向に突出させてなる突出部材の断面形状は、特に例示することはしないが、基本的には上記の上面部を外方向に突出させてなる突出部材の断面形状の上下を入れ替えた断面形状となる。
(h) このように、梁材又は突出部材の中央部に外向きの切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠を用いれば、建枠の横桟又は腕木材の間に架け渡したときに床付き布枠の両端の隙間を少なくできるとともに、床付き布枠に隣接して階段部材を組み入れるときに階段部材の掴み金具が建枠の横桟又は腕木材を確実に掴むことができ、もって、階段をどの場所にも自由に組み込むことが可能となる。
なお、以上は、梁材又は突出部材の中央部に外向きの切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠を例にとって説明してきたが、建枠の横桟又は腕木材の間に架け渡したときに床付き布枠の両端の隙間を少なくできるとともに、床付き布枠に隣接して階段部材を組み入れるときに階段部材の掴み金具が建枠の横桟又は腕木材を確実に掴むことができればよいのであるから、必ずしも梁材又は突出部材の中央部に外向きの切欠き部又は凹部を設けなければならないというものではない。
たとえば、階段部材によってはその掴み金具の設置位置が異なる場合もある。この場合は、隣接する床付き布枠の掴み金具の設置位置に応じて、外向きの切欠き部又は凹部の設置位置を、中央部から建物側又は道路側へと変更してもよいし、1個所に限らず複数箇所に設置してもよい。あるいは、外向きの切欠き部又は凹部を幅広にすれば、階段部材の掴み金具の設置位置が多少ずれても、その掴み金具は建枠の横桟又は腕木材を確実に掴むことができる。
(i) しかしながら、梁材又は突出部材に切欠き部又は凹部を設けた床付き布枠は、その切欠き部又は凹部において、隣接する梁材の間の隙間は広くなっている。
したがって、このような切欠き部又は凹部を梁材又は突出部材に設けた床付き布枠を、枠組足場内の階段部材の掴み金具を組み込まない場所に用いる場合には、切欠き部の下部には横桟が通っているため、この切欠き部又は凹部の隙間から大型の工具や建築資材等が落下するおそれは小さいものの、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれは否めない。また、作業員が作業中にこの隙間に足を引っかけ、転んでしまうおそれもある。
(j)本発明者らは、このように、外向きの切欠き部又は凹部を設けることによって想定される問題点を解決すべく、さらに検討を重ねた結果、その切欠き部又は凹部に開閉可能な蓋を設け、その切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面にその蓋を水平に保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおき、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を開けるようにすることに思い至った。
このようにすれば、階段部材の掴み金具は建枠の横桟又は腕木材を確実に掴むことができるとともに、梁材又は突出部材に設けた切欠き部又は凹部の上面の蓋が開いているのは、階段部材の掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときだけとなる。したがって、その切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときには、その切欠き部又は凹部の上面にその蓋が水平に保持されているので、作業員が枠組み足場内を移動したり、作業をする際にはその切欠き部又は凹部の上面の蓋を塞いだままとすることができる。よって、工具や建築資材がその切欠き部又は凹部から落下するおそれは各段と小さくなる。
ここで、梁材又は突出部材に設ける外向きの切欠き部と凹部は、いずれも同等の効果がある。そして、この開閉可能な蓋は、梁材に外向きの切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠と、突出部材に外向きの切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠とを問わず、設置することが可能であり、いずれにも同等の効果がある。したがって、以下は、主として、「梁材に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠」を例にとって説明するが、「梁材に外向きの切欠き部を設けてなる床付き布枠」並びに「突出部材に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠」及び「突出部材に外向きの切欠き部を設けてなる床付き布枠」もまた、「梁材に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠」と同等の効果があることは明らかである。
(k) この梁材又は突出部材に設けた切欠き部又は凹部の上面を覆う蓋は、床付き布枠から独立した部材とすることが考えられるが、この場合は紛失等のおそれがあるとともに、作業性に劣る。床付き布枠に付属した部材とすると、紛失等のおそれはなくなり、作業性にも優れたものとなる。
床付き布枠に付属した部材として、まず思いつくのは、切欠き部又は凹部の上を塞ぐことができる開閉蓋を、回転軸を有する蝶番により開閉可能に設置することである。
図27は、外向きの凹部を有する梁材を設けてなる床付き布枠の凹部の上を塞ぐことができる開閉蓋を、回転軸を有する蝶番により開閉可能に設置した例である。ここで、図27(a)は、回転軸81を有する蝶番82により開閉蓋80を開閉可能に設置した例(平面図)であり、そして、図27(b)は凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のときの図27(a)のA−A矢視断面図であり、図27(c)は凹部に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときの図27(a)のA−A矢視断面図である。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。そして、梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。なお、凹部を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が凹部の内周面に接合されている。
図27(b)に示すとおり、凹部に階段部材の掴み金具50を受容している状態のときは、開閉蓋80は掴み金具50によって下方から支えられているので、開閉蓋80の上に作業員が乗ったときでも開閉蓋80はその位置に水平に保持される。しかしながら、図27(c)に示すとおり、凹部に階段部材の掴み金具50を受容していない状態のときは、開閉蓋80は階段部材の掴み金具50によって支えられていない。したがって、凹部の幅が狭い場合には開閉蓋80の上に作業員が乗っても撓むことはないが、凹部の幅が広い場合には開閉蓋80の上に作業員が乗ると、開閉蓋80が下方に撓むので、足場を通行する作業員に不安を与えるおそれがある。
また、開閉蓋80は梁材の凹部の上に単に載置されている状態であって、回転軸81の回りに上方に回転可能である。したがって、梁材の凹部の上に設置された開閉蓋80が風にあおられると、その凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態と受容していない状態を問わず、白抜き矢印で示すように、上方に持ち上げられて、開閉蓋80が蝶番82の回転軸81の回りに簡単に回転して、反転してしまうおそれがある。開閉蓋80が反転した場合には、その都度、持ち上がった開閉蓋80を手動によって閉じる動作が必要となるし、不意に持ち上がった開閉蓋80に作業員がつまずいて転倒するおそれがある。
(l) また、床付き布枠には、作業中にその上面にコンクリートやペンキ等が付着することがあり、枠組足場を解体後に、「ケレン機」という機械を用いて床付き布枠に付着したコンクリートやペンキ等を除去する作業をすることがある。「ケレン機」は、鉄製のリング等を多数備えており、このリングを床付き布枠の上面に叩き付けることで付着物が除去できるものであるが、薄い鉄板を曲げるほどの衝撃が床付き布枠の上面に加わる。
図27に示すように、梁材あるいは突出部材の上面に回転軸81を設けると、コンクリートやペンキ等が蝶番82の回転軸81に付着して回転できなくなる場合があり、また、これらをケレン機で除去しようとすると蝶番82の回転軸81を傷める場合があるので、回転軸を有する開閉蓋を用いるときは、その回転軸は梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けるのが好ましい。
なお、床付き布枠を構成する梁材の上面にもこのような衝撃が加わることになるから、開閉蓋はその衝撃に耐えうる構造とするのが好ましい。
(m) このように、切欠き部又は凹部の上面に設ける開閉可能な蓋は、風力等により不意に持ち上がって作業員がつまずいて転倒するおそれがあるので、開閉蓋が風力等で上方へ回転することがないようにするのが好ましい。また、その回転軸は梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けるのが好ましい。
開閉蓋80の回転軸81を、梁材の上面のレベルより下方に設けておけば、作業中にコンクリートやペンキ等が付着することはない。また、枠組足場を解体後に、「ケレン機」という機械を用いて床付き布枠の上面に付着したコンクリートやペンキ等を除去する作業をしても、補強部材47と開閉蓋80の端部85を連結するリベット89及び引きバネ87は、開閉蓋80の上面にはないため、リベット89及び引きバネ87を傷めることもない。
したがって、開閉蓋の回転軸は梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けるとともに、その切欠き部又は凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のとき又は受容していない状態のときには、風力等では上方へ開閉蓋が回転しないようにするのが好ましい。もちろん、風力等では下方へも開閉蓋が回転しないようにするのが好ましい。すなわち、開閉蓋は風力等では上方にも下方にも開かない構造であって、人為的な力により回転させて開けることができる構造とするのが好ましい。そして、その回転軸は梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けるのが好ましい。
人為的な力により回転させて開閉蓋を開けることができる構造としては、開閉蓋に回転防止用のストッパー等を設置する方法、コイルバネ、引きバネ、押しバネ等のバネを設置してバネの付勢力を利用して開閉蓋を水平に保持する方法、凸部又は突起を長孔と嵌合させることによって開閉蓋を水平に保持する方法などを挙げることができる。
階段部材に取り付けられた掴み金具の掴み金具をその切欠き部又は凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のとき又は受容していない状態のときには、その切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開閉蓋を開ける代わりに、水平方向に動かすことによって開閉蓋を開けるようにしてもよい。この場合には、開閉蓋に格別、上方又は下方へ開かない構造としなくても、風力等で自然に上方にも下方にも開くことはない。
そして、切欠き部又は凹部の上面に設ける開閉蓋は、蓋を開閉する必要があるときに、作業員により手動ではじめて蓋が下方又は水平方向に開く構造とするのが好ましい。
(n) このような考え方の下に、風力等では上方にも下方にも開かず、人為的な力によりはじめて回転させて開けることができる構造を有する開閉蓋であって、その回転軸を梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けてなるものを考察してみた。
図28は、このような開閉蓋を有する床付き布枠の一例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の中央部の楕円Aの部分平面図であり、(c)は(b)のB−B矢視断面図、(d)は(b)のC−C矢視断面図、(e)は(b)のD部分の拡大図を、それぞれ示す。なお、(f)は(e)のうち、特にコイルバネのみを取り出して示したものである。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。そして、外向きの凹部46の上を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が、上側フランジ41の上面レベルよりも下方に水平に設けられたコイルバネ83を介して取り付けられている。なお、凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。また、開閉蓋80には剛性をもたせるために、端部85が設けられている。さらに、コイルバネ83の一端を取り付けるためのコイルバネ取付孔84が補強部材47に、そして、コイルバネ83の他端を取り付けるためのコイルバネ取付孔84が開閉蓋の端部85に、それぞれ設けられている。
この開閉蓋80は上方への回転防止用のストッパー(図示せず)のために上方には開かない構造になっている。そして、その外向きの凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときには、このコイルバネ83の左回りの付勢力によって、その凹部の上面レベルに水平に蓋が水平に保持されており、風力では下方に回転することはない。
図29は、作業員の手作業により、図28に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。
図29(a)では、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠を枠組足場内に設置したが、凹部46には階段部材の掴み金具を受容していない状態である。ここでは、開閉蓋80はこのコイルバネ83の付勢力によって、その凹部の上面レベルに水平に蓋が閉じた状態で水平に保持されている。また、開閉蓋80は開閉蓋の端部85の右下方において建枠の横桟3の左上方に接しているので、この開閉蓋80の上を作業員が通行してもその開閉蓋の沈み込みは防止されている。
次に、図29(b)は作業員が手動によって、蓋が閉じた状態の床付き布枠の端部を上方に持ち上げて、手動で開閉蓋80を回転軸81を中心として右回りに下方に回転させ蓋を開けたまま、床付き布枠の端部を下方に降ろすことによって、蓋が開いた状態で下方に落とし込んだ状態を示す。ここでは、開閉蓋80はこのコイルバネ83の付勢力によって建枠の横桟3の左側で接した状態で斜めに水平保持されている。
そして、図29(c)はこの床付き布枠を枠組足場内に設置した状態で、右上方から階段部材の掴み金具50を降ろして建枠の横桟3に引っかけた状態を示している。蓋が開いた状態の開閉蓋80は階段部材の掴み金具50の下方への動きに追随して、回転軸81を中心としてさらに右回りに左方に回転するので、階段部材の掴み金具50を容易に床付き布枠の梁材の突出部の凹部46に受容することができる。
しかしながら、これでは、階段部材の掴み金具を取り付けた後も、開閉蓋80は開いた儘となる。凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のときに、開閉蓋80は開いた儘となり、凹部の上面にその蓋は保持されない。よって、工具や建築資材がその凹部から落下するおそれが残る。
したがって、図28に示す開閉蓋では、凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のときにはその凹部を塞いでおくことはできない。
(o) このため、風力等では上方にも下方にも開かず、人為的な力によりはじめて回転させて開けることができる構造を有し、その回転軸を梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けてなるものである点は同じであるが、図28に示す開閉蓋とは回転方向が逆となる開閉蓋を考察してみた。
図30は、このような開閉蓋を有する床付き布枠の一例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の中央部の楕円Aの部分平面図であり、(c)はその正面図、(d)は(b)のE−E矢視断面図(背景は図示せず)、(e)は(b)のF−F矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。
外向きの凹部46の上には、凹部46の上の全体を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が設置されているが、開閉蓋80には剛性をもたせるために、2つの端部85と2つの縁部86a、86bがそれぞれ設けられている。開閉蓋の端部85には長孔88が設けられ、この長孔88の中を移動自在のリベット89が補強部材47と開閉蓋80の端部85を連結しており、開閉蓋80はリベット89の中心に位置する回転軸81の回りに回転することができる。
この開閉蓋80は、凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときには、引きバネ87の付勢力によって、梁材の凹部の上面レベルに水平に蓋が水平に保持されている。したがって、梁材の凹部の上に設置された開閉蓋80が風にあおられても、上方にも下方にも回転することはなく、したがって、開閉蓋80が不意に持ち上がることはないので、作業員が開閉蓋80につまずいて転倒するおそれもない。
図31及び図32は、作業員の手作業により、図30に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。図31が図30(b)のE−E矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図32が図30(b)のF−F矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図31(a)及び図32(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠を枠組足場内に設置したが、階段部材の掴み金具は受容していない状態である。ここでは、この開閉蓋80は、開閉蓋の端部85に設けられた長孔88の中を移動自在のリベット89によって、リベット89の中心に位置する回転軸81の回りに回転自在に補強部材47と連結されているが、この開閉蓋80は、引きバネ87の付勢力のために、梁材の凹部の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。なお、図示したように、開閉蓋80は作業員の手作業によって左回りに回転可能である。
次に、図31(b)及び図32(b)は、作業員の手作業によって引きバネ87の付勢力に反して、開閉蓋80を回転軸81の回りに左回りに回転した後、開閉蓋80が引きバネ87の付勢力によって長孔88に沿って下方に移動する途中の状態を示している。
そして、図31(c)及び図32(c)は、開閉蓋80が引きバネ87の付勢力によって長孔88に沿って下方に移動した後の状態を示している。
この結果、開閉蓋80が開かれているので、階段部材の掴み金具を梁材の凹部に取り付けることが可能となる。
そして、図33は、上記図32(c)に示された開閉蓋80が開かれた状態で、階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付ける際の動きを示す。図33(a)が階段部材の掴み金具50の取り付け前、そして、図33(b)が取り付け後である。
図示されるように、階段部材の掴み金具50は容易に床付き布枠の梁材の突出部の凹部46に受容させることができる。
次に、図34は、階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付けた状態で、上記図33(b)に示された開閉蓋80を開かれた状態から右回転させて閉じる際の動きを示す。図34(a)が開閉蓋80の回転前、そして、図34(b)が回転後である。
図示されるように、開閉蓋80の2つの縁部86a、86bのうち、外側縁部86bが階段部材の掴み金具50にぶつかるので、開閉蓋80は水平レベルまで回転することができない。
したがって、図31に示す開閉蓋では、凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のときにはその凹部をある程度は塞ぐことはできるものの、開閉蓋80は傾斜したままとなる。したがって、隙間が少し残るので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれがあるとともに、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれがある。
(p) このため、さらに検討を重ねた結果、図34(b)において、開閉蓋80を右回転させたときに、開閉蓋80の2つの縁部86a、86bのうち、階段部材の掴み金具50にぶつかる部分の外側縁部86bをカットし、このカット部分に階段部材の掴み金具50を収容すれば、開閉蓋80は階段部材の掴み金具50にぶつからないことに思い至った。すなわち、開閉蓋80の外側縁部86bの全部又は一部をカットすれば、開閉蓋80は梁材の凹部の上面レベルに水平に保持される。
なお、開閉蓋80の外側縁部86bは、階段部材の掴み金具50にぶつからないようにすればよいのであって、少なくとも階段部材の掴み金具50が当たる部分のみをカットすればよい。ただし、階段部材によっては、その掴み金具の設置位置が異なる場合もあるから、余裕を持たせるために、開閉蓋80の外側縁部86bのカット部分の幅を広くしてもよいし、外側縁部86bの全部をカットしてもよい。ただし、外側縁部86bのカット部分の幅が広すぎると、その上を作業員が乗ったときに撓むことがあり、足場を通行する作業員に不安を与えるおそれがある。このようなおそれがあるときには、カット部分の途中に補強リブを形成するのがよい。
このようにすれば、凹部に階段部材の掴み金具を受容している状態のときであっても、開閉蓋80を水平に保持することができる。このとき、この開閉蓋80は、引きバネ87の付勢力のために、梁材の凹部の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。開閉蓋が水平に保持されていて、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
そして、階段部材の掴み金具50を取り外すときには、作業員の手作業によって引きバネ87の付勢力に反して、開閉蓋80を回転軸81の回りに左回りに回転して、開閉蓋80を開き、その状態で、階段部材の掴み金具50を右上方に取り外せばよい。階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3から取り外した後は、再度、開閉蓋80を右回転させて閉じることができる。このとき、この開閉蓋80は、引きバネ87の付勢力のために、梁材の凹部の上面レベルに水平に保持される。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3から取り外した後も、開閉蓋を水平に保持することができ、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
このように、風力等では上方にも下方にも開かず、人為的な力によりはじめて回転させて開けることができる構造を有し、その回転軸を梁材あるいは突出部材の上面のレベルより下方に設けてなる開閉蓋の回転方向を限定するとともにその開閉蓋の縁部の構造を工夫することによって、掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する梁材を両端に備える床付き布枠において、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることができる。
なお、以上は、開閉蓋を水平に保持することができる構造として、バネの付勢力を利用したものによって説明したが、凸部又は突起を長孔と嵌合させる構造などを採用してもよい。
また、作業員の手作業により、水平方向に動かすことによって開けることができる構造を有する開閉蓋についても、回転させて開ける開閉蓋と同様に、バネの付勢力を利用することができるほか、くさび効果のある凸部又は突起を有する構造やくびれを有する長孔を有する構造などを採用することができる。
本発明は、このような知見に基づいて完成したものであって、次の(1)〜(16)の床付き布枠及び(17)〜(18)の枠組足場を要旨とする。以下、(1)〜(18)を総称して、本発明ということもある。
(1) 掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する梁材を両端に備える床付き布枠であって、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
(2) 梁材を両端に備える床付き布枠であって、掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が両方の梁材の外側に梁材と平行に接合されていて、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
(3) 梁材を両端に備え、一方の梁材の外側には掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が平行に接合されていてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、他方の梁材は掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有していてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられている床付き布枠であって、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
(4) 開閉可能な蓋は外側縁部の一部又は全部をカットすることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかの床付き布枠。
(5) 開閉可能な蓋はストッパーを備えており、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときにはストッパーを外してからその蓋を開けるものであることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかの床付き布枠。
(6) 回転軸が梁材の上面レベルよりも下方に設けられていることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかの床付き布枠。
(7) 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはバネの付勢力によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかの床付き布枠。
(8) 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときには凸部又は突起を長孔と嵌合させることによってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかの床付き布枠。
(9) 掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する梁材を両端に備える床付き布枠であって、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を水平方向に動かすことによって開けることができることを特徴とする床付き布枠。
(10) 梁材を両端に備える床付き布枠であって、掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が両方の梁材の外側に梁材と平行に接合されていて、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を水平方向に動かすことによって開けることができることを特徴とする床付き布枠。
(11) 梁材を両端に備え、一方の梁材の外側には掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が平行に接合されていてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、他方の梁材は掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有していてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられている床付き布枠であって、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
(12) 開閉可能な蓋は外側縁部の一部又は全部をカットすることを特徴とする、上記(9)〜(11)のいずれかの床付き布枠。
(13) 開閉可能な蓋はストッパーを備えており、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときにはストッパーを外してからその蓋を開けるものであることを特徴とする、上記(9)〜(12)のいずれかの床付き布枠。
(14) 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはバネの付勢力によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、上記(9)〜(13)のいずれかの床付き布枠。
(15) 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはくさび効果のある長孔によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、上記(9)〜(13)のいずれかの床付き布枠。
(16) 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはくびれを有する長孔によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、上記(9)〜(13)のいずれかの床付き布枠。
(17) 上記(1)〜(16)のいずれかの床付き布枠が組み込まれていることを特徴とする枠組足場。
(18) 上記(17)の枠組足場であって、さらに階段部材が組み込まれていることを特徴とする枠組足場。
本発明によれば、階段部材をどの場所にも組み込むことができ、かつ、階段部材の掴み金具を取り付けた後の掴み金具を受容している状態のときであっても両端の隙間がほとんどない床付き布枠と、この床付き布枠を組み込んでなる枠組足場を提供することができる。
本発明に係る床付き布枠及びこの床付き布枠を組み込んでなる枠組足場を、以下に、図面を用いて説明する。
なお、前述したとおり、梁材又は突出部材に設ける外向きの切欠き部と凹部は、いずれも同等の効果がある。そして、この開閉可能な蓋は、梁材に外向きの切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠と、突出部材に外向きの切欠き部又は凹部を設けてなる床付き布枠とを問わず、設置することが可能であり、いずれにも同等の効果がある。したがって、以下の実施例では、主として、「梁材に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠」を例に挙げるが、「梁材に外向きの切欠き部を設けてなる床付き布枠」並びに「突出部材に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠」及び「突出部材に外向きの切欠き部を設けてなる床付き布枠」もまた、「梁材に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠」と同等の効果があることは明らかである。したがって、本発明は次の実施例に限定されるものではない。
図35は、本発明に係る床付き布枠の一例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の楕円Aの部分平面拡大図であり、(c)はその正面図、(d)は(b)のE−E矢視断面図(背景は図示せず)、(e)は(b)のF−F矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。
外向きの凹部46の上には、凹部46の上を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が設置されているが、開閉蓋80には剛性をもたせるために、2つの端部85と2つの縁部86a、86bがそれぞれ設けられている。ただし、開閉蓋80の2つの縁部86a、86bのうち、階段部材の掴み金具50にぶつかる部分の外側縁部86bはその中央部分が大きくカットされている。
開閉蓋の端部85には長孔88が設けられ、この長孔88の中を移動自在のリベット89が補強部材47と開閉蓋80の端部85を連結しており、開閉蓋80はリベット89の中心に位置する回転軸81の回りに回転することができる。
この開閉蓋80は、凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときには、引きバネ87の付勢力によって、梁材の凹部の上面レベルに蓋が水平に保持されている。したがって、梁材の凹部の上に設置された開閉蓋80が風にあおられても、上方にも下方にも回転することはなく、したがって、開閉蓋80が不意に持ち上がることはないので、作業員が開閉蓋80につまずいて転倒するおそれもない。
図36及び図37は、作業員の手作業により、図35に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。図36が図35(b)のE−E矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図37が図35(b)のF−F矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図36(a)及び図37(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠を枠組足場内に設置したところであって、階段部材の掴み金具は受容していない状態である。ここでは、この開閉蓋80は、開閉蓋の端部85に設けられた長孔88の中を移動自在のリベット89によって、リベット89の中心に位置する回転軸81の回りに回転自在に補強部材47と連結されているが、この開閉蓋80は、引きバネ87の付勢力のために、梁材の凹部の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。なお、図示したように、開閉蓋80は作業員の手作業によって左回りに回転可能である。
次に、図36(b)及び図37(b)は、作業員の手作業によって引きバネ87の付勢力に反して、開閉蓋80を回転軸81の回りに左回りに回転した後、開閉蓋80が引きバネ87の付勢力によって長孔88に沿って下方に移動する途中の状態を示している。
そして、図36(c)及び図37(c)は、開閉蓋80が引きバネ87の付勢力によって長孔88に沿って下方に移動した後の状態を示している。この結果、開閉蓋80が開かれた状態となっている。
図38及び図39は、作業員の手作業により、図35に示した開閉蓋80が開かれた状態のときに階段部材の掴み金具50を取り付ける作業の手順を示したものである。図38が図35(b)のE−E矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図39が図35(b)のF−F矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図38(a)及び図39(a)は、開閉蓋80が引きバネ87の付勢力によって開かれたままの状態を示している。階段部材の掴み金具を取り付ける前であって、建枠の横桟3には階段部材の掴み金具50は未だ受容されていない状態である。
次に、図38(b)及び図39(b)は、作業員が階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付けた後の状態である。図示されるように、階段部材の掴み金具50は容易に床付き布枠の梁材の凹部46に受容させることができる。
次に、図40及び図41は、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を受容しているときに、図35に示した開閉蓋を閉じる作業の手順を示したものである。図40が図35(b)のE−E矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図41が図35(b)のF−F矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図40(a)及び図41(a)は、作業員が階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付けた後の状態である。したがって、開閉蓋80は開いたままとなっている。
次に、図40(b)及び図41(b)は、作業員の手作業によって、引きバネ87の付勢力に反して、開閉蓋80を長孔88に沿って上方に引き上げる途中の状態を示している。
そして、図40(c)及び図41(c)は、上方に引き上げた開閉蓋80を回転軸81の回りに右回りに回転した後の状態を示している。図示されるように、階段部材の掴み金具50は開閉蓋の外側縁部のカット部分86cに収容されるので、開閉蓋80は床付き布枠の凹部46の上に水平に保持されている。
したがって、図35〜図41に示すように、梁材の凹部に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときは勿論、受容している状態のときであっても、梁材の凹部46の上に開閉蓋80を水平に保持することができる。このとき、この開閉蓋80は、引きバネ87の付勢力のために、梁材の凹部の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。開閉蓋が水平に保持されていて、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
そして、階段部材の掴み金具50を取り外すときには、図41に示すのとは逆の手順で、作業員の手作業によって引きバネ87の付勢力に反して、開閉蓋80を回転軸81の回りに左回りに回転した後、下方に移動させることによって、開閉蓋80を開き、その状態で、階段部材の掴み金具50を右上方に取り外せばよい。階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3から取り外した後は、再度、図41に示す手順で、開閉蓋80を上方に移動後、右回転させることによって閉じることができる。このとき、この開閉蓋80は、引きバネ87の付勢力のために、梁材の凹部の上面レベルに水平に保持される。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3から取り外した後も、開閉蓋を水平に保持することができ、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
図42は、本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の楕円Oの部分平面拡大図であり、(c)はその正面図、(d)は(b)のA−A矢視断面図(背景は図示せず)、(e)は(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)、(f)は(b)のC−C矢視断面図(背景は図示せず)、(g)は(f)のD−D矢視断面図(拡大図)、(h)は(f)のE−E矢視断面図(拡大図)を、それぞれ示す。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。
外向きの凹部46の上には、凹部46の上を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が設置されているが、開閉蓋80には剛性をもたせるために、2つの端部85と2つの縁部86a、86bがそれぞれ設けられている。ただし、開閉蓋80の2つの縁部86a、86bのうち、階段部材の掴み金具50にぶつかる部分の外側縁部86bはその中央部分が大きくカットされている。
開閉蓋の端部85には長孔88が設けられ、この長孔88の中を移動自在のリベット89が補強部材47と開閉蓋80の端部85を連結しており、開閉蓋80はリベット89の中心に位置する回転軸81の回りに回転することができる。
また、突出部の凹部46の内周面に接合された断面コの字形の補強部材47の両端部には凸部(突起)49が形成されていて、凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときには、開閉蓋80の端部85に設けられた長孔88に嵌合しているので、風力などでは凸部(突起)49が端部85に設けられた長孔88から外れることはなく、開閉蓋80は梁材の外向きの凹部46の上面レベルに水平に保持されている。
そして、この開閉蓋80は、階段部材の掴み金具を凹部46に取り付ける必要があるときに、断面コの字形の補強部材47の両端部に形成された凸部(突起)49を、作業員の手作業によって開閉蓋80の端部85に設けられた長孔88から外すともに開閉蓋80を回転軸81の回りに左へ回転した後、長孔88に沿って下方に移動させることで、開閉蓋80を開ける構造となっている。したがって、凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときには、開閉蓋80が梁材の外向きの凹部46の上面レベルに水平に保持されていて、梁材の凹部の上に設置された開閉蓋80が風にあおられても、上方にも下方にも回転することはなく、したがって、開閉蓋80が不意に持ち上がることはないので、作業員が開閉蓋80につまずいて転倒するおそれもない。
なお、ここでは、開閉蓋80の回転軸81は、梁材の上面のレベルより下方に設けてあるため、作業中にコンクリートやペンキ等が付着することはない。また枠組足場を解体後に、「ケレン機」という機械を用いて床付き布枠の上面に付着したコンクリートやペンキ等を除去する作業をしても、補強部材47と開閉蓋80の端部85を連結するリベット89は、開閉蓋80の上面にはないため、リベット89を傷めることもない。
図43及び図44は、作業員の手作業により、図42に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。図43が図42(b)のA−A矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図44が図42(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図43(a)及び図44(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠を枠組足場内に設置したところであって、階段部材の掴み金具は受容していない状態である。ここでは、この開閉蓋80は、開閉蓋の端部85に設けられた長孔88の中を移動自在のリベット89によって、リベット89の中心に位置する回転軸81の回りに回転自在に補強部材47と連結されているが、突出部の凹部46の内周面に接合された断面コの字形の補強部材47の両端部には凸部(突起)49が形成されていて、開閉蓋80の端部85に設けられた長孔88に嵌合しているので、風力などでは凸部(突起)49が端部85に設けられた長孔88から外れることはなく、開閉蓋80は梁材の外向きの凹部46の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。なお、図示したように、開閉蓋80は作業員の手作業によって左回りに回転可能である。
次に、図43(b)及び図44(b)は、作業員の手作業によって、凸部(突起)49と長孔88の嵌合を外すともに開閉蓋80を回転軸81の回りに左へ回転した後、長孔88に沿って下方に移動する途中の状態を示している。
そして、図43(c)及び図44(c)は、開閉蓋80が長孔88に沿って下方に移動した後の状態を示している。開閉蓋80は開閉蓋の端部85に設けられた長孔88の中のリベット89により吊り下げられているので、開閉蓋80の自重により開閉蓋80は開かれたままの状態となっている。
図45及び図46は、作業員の手作業により、図42に示した開閉蓋80が開かれた状態のときに階段部材の掴み金具50を取り付ける作業の手順を示したものである。図45が図42(b)のA−A矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図46が図42(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図45(a)及び図46(a)は、開閉蓋80の自重により開閉蓋80は開かれたままの状態となっている。階段部材の掴み金具を取り付ける前であって、建枠の横桟3には階段部材の掴み金具50は未だ受容されていない状態である。
次に、図45(b)及び図46(b)は、作業員が階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付けた後の状態である。図示されるように、階段部材の掴み金具50は容易に床付き布枠の梁材の凹部46に受容させることができる。
次に、図47及び図48は、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を受容しているときに、図42に示した開閉蓋を閉じる作業の手順を示したものである。図47が図42(b)のA−A矢視断面図(背景は図示せず)、そして、図48が図42(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図47(a)及び図48(a)は、作業員が階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付けた後の状態である。したがって、開閉蓋80は開いたままとなっている。
次に、図47(b)及び図48(b)は、作業員の手作業によって、開閉蓋80を長孔88に沿って上方に引き上げる途中の状態を示している。
そして、図47(c)及び図48(c)は、上方に引き上げた開閉蓋80を回転軸81の回りに右回りに回転した後の状態を示している。図示されるように、階段部材の掴み金具50は開閉蓋の外側縁部のカット部分86cに収容されるので、開閉蓋80は床付き布枠の凹部46の上に水平に保持されている。
したがって、図42〜図48に示すように、梁材の凹部に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときは勿論、受容している状態のときであっても、梁材の凹部46の上に開閉蓋80を水平に保持することができる。このとき、突出部の凹部46の内周面に接合された断面コの字形の補強部材47の両端部に形成された凸部(突起)49が、開閉蓋80の端部85に設けられた長孔88に嵌合しているので、風力などでは凸部(突起)49が端部85に設けられた長孔88から外れることはなく、開閉蓋80は梁材の外向きの凹部46の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。開閉蓋が水平に保持されていて、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
そして、階段部材の掴み金具50を取り外すときには、図48に示すのとは逆の手順で、開閉蓋80を回転軸81の回りに左回りに回転した後、下方に移動させることによって、開閉蓋80を開き、その状態で、階段部材の掴み金具50を右上方に取り外せばよい。階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3から取り外した後は、再度、図48に示す手順で、開閉蓋80を上方に移動後、右回転させることによって閉じることができる。このとき、突出部の凹部46の内周面に接合された断面コの字形の補強部材47の両端部に形成された凸部(突起)49が、開閉蓋80の端部85に設けられた長孔88に嵌合しているので、風力などでは凸部(突起)49が端部85に設けられた長孔88から外れることはなく、開閉蓋80は梁材の外向きの凹部46の上面レベルに水平に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3から取り外した後も、開閉蓋を水平に保持することができ、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
図49は、本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の楕円Oの部分平面拡大図であり、(c)はその正面図、そして、(d)は(b)のA−A矢視断面図、(e)は(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。
図49(d)及び図49(e)で説明すると、外向きの凹部46の上には、凹部46の上の全体を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が設置されている。開閉蓋80には端部85が設けられており、補強部材47の端部にはクサビ効果のある長孔99が左上方から右下方にかけて傾斜して設けられている。そして、この補強部材47の端部に設けられた長孔99を介して、リベット89が開閉蓋80の端部85に取り付けられていて、リベット89はこの長孔99の中を移動自在であるから、開閉蓋80は長孔99に沿って左右に移動できる。
図49(d)及び図49(e)は、作業員が開閉蓋80を右方へハンマーで叩くことによって、長孔99の最右方にリベット89を移動させ、くさび効果が効いた状態である。また、凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態である。開閉蓋80は梁材の外向きの凹部46の上の全体を水平に塞ぐ状態で保持されており、クサビ効果のある長孔99によって最右方に固定されている。
そして、この開閉蓋80は、階段部材の掴み金具を凹部に受容する必要があるときに、作業員が開閉蓋80を左方へハンマーで叩くか又は力を入れて動かすことによって、クサビ効果を外した後に、手作業によって開閉蓋80を長孔99に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開ける構造となっている。このように、開閉蓋80は左右の水平方向のみに移動できる構造となっているから、梁材の凹部の上に設置された開閉蓋80は風力等で自然に移動することはない。
図50及び図51は、作業員の手作業により、図49に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋80を開けて、階段部材の掴み金具50を取り付ける作業の手順を示したものである。図50が図49(b)のA−A矢視断面図、そして、図51が図49(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図50(a)及び図51(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠が枠組足場内に設置された状態を示す。階段部材の掴み金具は凹部に受容されていない。クサビ効果の効いた状態にあるので、開閉蓋80は最右方に固定されている。
次に、図50(b)及び図51(b)は、開閉蓋80を作業員が左方へハンマーで叩くか又は力を入れて動かすことによって、クサビ効果を外した後に、手作業によって開閉蓋80を長孔99に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開けた状態を示している。開閉蓋80の開いた部分は、階段部材の掴み金具50を受容することができるだけのスペースを有している。
図50(c)及び図51(c)は、開閉蓋80を開けたまま、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を横桟3に取り付けた直後の状態を示している。
そして、図50(d)及び図51(d)は、開閉蓋80を右方に移動させたのち、作業員が開閉蓋80を右方へハンマーで叩くか又は力を入れて動かすことによって、クサビ効果を効かせた状態を示す。階段部材の掴み金具は梁材の凹部46に受容された状態で、開閉蓋80はクサビ効果の効いた状態で最右方に固定されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
そして、階段部材の掴み金具50を取り外すときには、図50及び図51に示すのとは逆の手順で、作業すればよい。
図52及び図53は、作業員の手作業により、図49に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋80を開けて、階段部材の掴み金具50を取り外す作業の手順を示したものである。図52が図49(b)のA−A矢視断面図、そして、図53が図49(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図52(a)及び図53(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)が建枠の横桟3に取り付けられ、また、階段部材の掴み金具50は梁材の上部フランジ41の凹部46に受容されたまま、開閉蓋80はクサビ効果の効いた状態で最右方に固定されている状態を示す。
次に、図52(b)及び図53(b)は、開閉蓋80を作業員が左方へハンマーで叩くか又は力を入れて動かすことによって、クサビ効果を外した後に、手作業によって開閉蓋80を長孔99に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開けた状態を示している。
図52(c)及び図53(c)は、開閉蓋80を開けたまま、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を横桟3から取り外した直後の状態を示している。
そして、図52(d)及び図53(d)は、開閉蓋80を右方に移動させたのち、作業員が開閉蓋80を右方へハンマーで叩くか又は力を入れて動かすことによって、クサビ効果を効かせた状態を示す。階段部材の掴み金具を梁材の凹部46に受容していない状態で、開閉蓋80はクサビ効果の効いた状態で最右方に固定されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
したがって、図49〜図53に示すように、梁材の凹部に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときは勿論、受容している状態のときであっても、梁材の凹部46の上に開閉蓋80を水平に保持することができる。このとき、開閉蓋80はクサビ効果の効いた状態で最右方に固定されているので、作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されており、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。開閉蓋が水平に保持されていて、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
図54は、本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の楕円Oの部分平面拡大図であり、(c)はその正面図、そして、(d)は(b)のA−A矢視断面図、(e)は(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。
図54(d)及び図54(e)で説明すると、外向きの凹部46の上には、凹部46の上の全体を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が設置されている。開閉蓋80には端部85が設けられており、補強部材47の端部にはくびれを2個所に有する長孔100が水平に設けられている。そして、この補強部材47の端部に設けられた長孔99を介して、リベット89が開閉蓋80の端部85に取り付けられていて、リベット89はこの長孔100の中を左右に移動することができる。しかしながら、長孔内の右方にくびれが設けられているので、開閉蓋80がこの長孔100に沿って自発的に左方に移動しようとしても、リベット89が長孔内の右方のくびれにぶつかるから、開閉蓋80は梁材の凹部の上面の最右方に水平状態に蓋が保持されたままとなる。
図54(d)及び図54(e)は、作業員が開閉蓋80に人為的な力を加えることによって、開閉蓋80をくびれを2個所に有する長孔100に沿って最右方に移動させ、くびれによってその位置が固定された状態を示している。また、凹部46に階段部材の掴み金具を受容していない状態である。開閉蓋80は梁材の外向きの凹部46の上の全体を水平に塞ぐ状態で保持されており、長孔内のくびれによって最右方に固定されている。
そして、この開閉蓋80は、階段部材の掴み金具を凹部に受容する必要があるときに、作業員が開閉蓋80に人為的な力を加えることによって、開閉蓋80をくびれを2個所に有する長孔100に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開ける構造となっている。ここでは、長孔内の左方にもくびれが設けられているので、開閉蓋80に人為的な力を左方向に一度加えるだけでは、リベット89が左方のくびれにぶつかって止まるから、開閉蓋80をこの長孔100に沿って最左方に移動させることはできない。したがって、開閉蓋80をこの長孔100に沿って最左方に移動するためには、開閉蓋80にもう一度人為的な力を左方向に加える必要があるのである。
人為的な力としては、ハンマーで開閉蓋80を作業員がハンマーで叩くことでもよいが、単に作業員が力を込めて開閉蓋80を移動させるだけでもよい。
このように、開閉蓋80は左右の水平方向のみに移動できる構造となっているし、長孔内のくびれによって開閉蓋80の位置を固定できるから、梁材の凹部46の上に設置された開閉蓋80は風力等で自然に移動することはない。
図55及び図56は、作業員の手作業により、図54に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋80を開けて、階段部材の掴み金具50を取り付ける作業の手順を示したものである。図55が図54(b)のA−A矢視断面図、そして、図56が図54(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図55(a)及び図55(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠が枠組足場内に設置された状態を示す。階段部材の掴み金具は凹部に受容されていない。長孔内のくびれによって、開閉蓋80は最右方に固定されている。
次に、図55(b)及び図56(b)は、開閉蓋80を作業員が手作業で長孔内の2個所のくびれを通過させて、開閉蓋80を長孔100に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開けた状態を示している。開閉蓋80の開いた部分は、階段部材の掴み金具50を受容することができるだけのスペースを有している。
図55(c)及び図56(c)は、開閉蓋80を開けたまま、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を横桟3に取り付けた直後の状態を示している。
そして、図55(d)及び図56(d)は、開閉蓋80を作業員が手作業で長孔内の2個所のくびれを通過させて、開閉蓋80を長孔100に沿って右方へ移動させ、開閉蓋80を閉じた状態を示している。階段部材の掴み金具は梁材の凹部46に受容された状態で、開閉蓋80は長孔内のくびれによって最右方に固定されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
そして、階段部材の掴み金具50を取り外すときには、図55及び図56に示すのとは逆の手順で、作業すればよい。
図57及び図58は、作業員の手作業により、図54に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋80を開けて、階段部材の掴み金具50を取り外す作業の手順を示したものである。図57が図54(b)のA−A矢視断面図、そして、図58が図54(b)のB−B矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図57(a)及び図58(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)が建枠の横桟3に取り付けられ、また、階段部材の掴み金具50は梁材の上部フランジ41の凹部46に受容されたまま、開閉蓋80は長孔内のくびれによって最右方に固定されている状態を示す。
次に、図57(b)及び図58(b)は、開閉蓋80を作業員が手作業で長孔内の2個所のくびれを通過させて、開閉蓋80を長孔100に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開けた状態を示している。
図57(c)及び図58(c)は、開閉蓋80を開けたまま、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を横桟3から取り外した直後の状態を示している。
そして、図57(d)及び図58(d)は、開閉蓋80を作業員が手作業で長孔内の2個所のくびれを通過させて、開閉蓋80を長孔100に沿って右方へ移動させ、開閉蓋80を開じた状態を示す。階段部材の掴み金具を梁材の凹部46に受容していない状態で、開閉蓋80は長孔内のくびれによって最右方に固定されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
したがって、図54〜図58に示すように、梁材の凹部に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときは勿論、受容している状態のときであっても、梁材の凹部46の上に開閉蓋80を水平に保持することができる。このとき、開閉蓋80は長孔内のくびれによって最右方に固定されているので、作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されており、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。開閉蓋が水平に保持されていて、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
図59は、本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。(a)は床付き布枠の全体平面図、(b)は(a)の梁材の端面の楕円Aの部分平面拡大図であり、(c)はその正面図、そして、(d)は(b)のG−G矢視断面図、(e)は(b)のH−H矢視断面図(背景は図示せず。)を、それぞれ示す。
ここでは、床付き布枠の梁材は、突出部44を有する上側フランジ41と、下側フランジ42と、上部を外側に傾斜させてなるウェブ43からなり、断面は倒立台形状となっている。梁材の中央部の上部フランジの突出部44とウェブ43には、外向きに凹部46が設けられている。凹部46の内周面には、凹部46を形成したために低下した強度を補強するために、断面コの字形の補強部材47が接合されている。
図59(d)及び図59(e)で説明すると、外向きの凹部46の上には、凹部46の上の全体を水平に塞ぐことができる開閉蓋80が設置されている。開閉蓋80には端部85が設けられており、補強部材47の端部には水平方向に長孔88が設けられている。そして、この補強部材47の端部に設けられた長孔88を介して、リベット89が開閉蓋80の端部85に取り付けられていて、リベット89はこの長孔88の中を移動自在であるから、開閉蓋80は長孔88に沿って左右に移動できるようになっている。
また、この開閉蓋80には縁部86が設けられており、この縁部86と補強部材47の間には押しバネ94が2箇所設けられている。したがって、人為的な力をかけなければ、この押しバネ94の付勢力によって、梁材の凹部の上面の最右方に水平状態に蓋が保持される。
図59(d)及び図59(e)は、この押しバネ94の付勢力によって、梁材の凹部の上面の最右方に水平状態に蓋が保持されている状態を示している。すなわち、この開閉蓋80は梁材の凹部46に階段部材の掴み金具50を受容していない状態のときは、この押しバネ94の付勢力によって、梁材の凹部の上面の最右方に水平状態に蓋が保持されている。
そして、この開閉蓋80は、階段部材の掴み金具を凹部に受容する必要があるときに、人為的な力をかけることで、押しバネ94の付勢力に逆らって開閉蓋80を長孔88に沿って左方に移動させることによって、開閉蓋80を開ける構造となっている。開閉蓋80を開けるための人為的な力としては、作業員による手作業の外に、階段部材の掴み金具を凹部に受容させるときの掴み金具の下方への動きの力を利用することができる。なお、ここには明示しなかったが、押しバネ94の付勢力に逆らって開閉蓋80を長孔88に沿って左方に移動させた位置で開閉蓋80を固定できるストッパーを設置することによって、作業員が開閉蓋80から手を離しても開閉蓋80を開けた状態に保持することができる。
このように、開閉蓋80は左右の水平方向のみに移動できる構造となっており、この開閉蓋80は梁材の凹部46に階段部材の掴み金具50を受容していない状態のときは、押しバネ94の付勢力によって、梁材の凹部の上面の最右方に水平状態に蓋が保持されているから、梁材の凹部の上に設置された開閉蓋80は風にあおられても、開閉蓋80が不意に持ち上がったり開いたりすることはないので、作業員が開閉蓋80につまずいて転倒するおそれもない。
図60及び図61は、作業員の手作業により、図59に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋80を開けて、階段部材の掴み金具50を取り付ける作業の手順を示したものである。図60が図59(b)のG−G矢視断面図、そして、図61が図54(b)のH−H矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図60(a)及び図61(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)を建枠の横桟3に取り付けることによって、床付き布枠が枠組足場内に設置された状態を示す。階段部材の掴み金具は凹部に受容されていない。押しバネ94の付勢力によって、開閉蓋80は最右方に保持されている。
次に、図60(b)及び図61(b)は、開閉蓋80を作業員が手作業により、押しバネ94の付勢力に逆らって、開閉蓋80を長孔88に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開けた状態を示している。開閉蓋80の開いた部分は、階段部材の掴み金具50を受容することができるだけのスペースを有している。
図60(c)及び図61(c)は、開閉蓋80を開けたまま、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を横桟3に取り付けた直後の状態を示している。
そして、図60(d)及び図61(d)は、作業員が手作業により又は押しバネ94の付勢力により開閉蓋80を長孔88に沿って右方へ移動させ、開閉蓋80を閉じた状態を示している。階段部材の掴み金具は梁材の凹部46に受容された状態で、押しバネ94の付勢力により、開閉蓋80は開閉蓋80は最右方に保持されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
そして、階段部材の掴み金具50を取り外すときには、図60及び図61に示すのとは逆の手順で、作業すればよい。
図62及び図63は、作業員の手作業により、図59に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋80を開けて、階段部材の掴み金具50を取り外す作業の手順を示したものである。図62が図59(b)のG−G矢視断面図、そして、図63が図59(b)のH−H矢視断面図(背景は図示せず)を、それぞれ示す。
図62(a)及び図63(a)は、床付き布枠の掴み金具(図示せず)が建枠の横桟3に取り付けられ、また、階段部材の掴み金具50は梁材の上部フランジ41の凹部46に受容されたまま、開閉蓋80は押しバネ94の付勢力によって最右方に固定されている状態を示す。
次に、図62(b)及び図63(b)は、作業員が手作業により、押しバネ94の付勢力に逆らって、開閉蓋80を長孔88に沿って左方へ移動させ、開閉蓋80を開けた状態を示している。
図62(c)及び図63(c)は、開閉蓋80を開けたまま、作業員の手作業により、階段部材の掴み金具50を横桟3から取り外した直後の状態を示している。
そして、図62(d)及び図63(d)は、作業員が手作業により又は押しバネ94の付勢力により開閉蓋80を長孔88に沿って右方へ移動させ、開閉蓋80を閉じた状態を示している。階段部材の掴み金具を梁材の凹部46に受容していない状態で、開閉蓋80は押しバネ94の付勢力によって、最右方に固定されている。この開閉蓋80は作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されているので、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
したがって、図59〜図63に示すように、梁材の凹部に階段部材の掴み金具を受容していない状態のときは勿論、受容している状態のときであっても、梁材の凹部46の上に開閉蓋80を水平に保持することができる。このとき、開閉蓋80は押しバネ94の付勢力によって最右方に固定されているので、作業員による人為的な力を加えなければ水平に保持されており、開閉蓋80の上を作業員が通行しても移動することはない。開閉蓋が水平に保持されていて、隙間もほとんどないので、ボルト、ナット等の小物が落下するおそれはないし、作業員がこの開閉蓋につまずくおそれもない。
本発明によれば、階段部材をどの場所にも組み込むことができ、かつ、階段部材の掴み金具を取り付けた後の掴み金具を受容している状態のときであっても両端の隙間がほとんどない床付き布枠と、この床付き布枠を組み込んでなる枠組足場を提供することができる。
H枠を用いて建枠式の枠組足場を形成する一例である。 鳥居枠を用いて建枠式の枠組足場を形成する一例である。 緊結式足場の構造の一例を示す。 従来技術に係る床付き布枠の一例である。 図4に示す従来技術に係る床付き布枠の端部の拡大図である。 従来技術に係る床付き布枠の2例を示す。 従来技術に係る床付き布枠を隣接する建枠の横桟の間に架け渡して作業床および通路として設置したときの3例を示す。 従来技術に係る枠組足場に階段部材を組み込んだときの2例を示す。 隣接する建枠の横桟に従来技術に係る床付き布枠を架け渡す際に床付き布枠の両端に生じる隙間を示す一例である。 床付き布枠の端面を外方向に延長した一例(参考例)を示す。 床付き布枠の端面を外方向に延長した他の例(参考例)を示す。 図10の床付き布枠を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する他の2例である。 図10の床付き布枠を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する他の2例である。 梁材の中央部に外向きの凹部を設けてなる床付き布枠の一例(参考例)の端部を示す。 図14に示される床付き布枠を、隣接する建枠の横桟の間に架け渡したときの床付き布枠の端部の状況を示す。 図14に示される床付き布枠(大アンチ)を小アンチと組み合わせて、隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する2例である。 図14に示される床付き布枠(大アンチ)の2枚を隣接する建枠の横桟の間に架け渡したところに階段部材を設置する2例である。 床付き布枠の断面形状の一例(倒立h形状)である。 床付き布枠の断面形状の一例(倒立台形状)である。 床付き布枠の断面形状の一例(倒立変形台形状)である。 床付き布枠の断面形状の一例(コの字形状)である。 梁材40の外側に梁材と平行に、断面が倒立L形状の突出部材60を線溶接Wにより接合したものである。 梁材40の外側に梁材と平行に、断面が倒立L形状の突出部材60を線溶接Wにより接合したものである。 梁材40の外側に梁材と平行に、断面が三角形状の突出部材60を線溶接Wにより接合したものである。 梁材40の外側に梁材と平行に、突出部材60を線溶接Wにより接合し、突出部材60にはその中央部に凹部62が設けられたものである。 梁材40の外側に梁材と平行に、平板の突出部材60を線溶接Wにより接合するとともに、リブ63により補強したものである。 床付き布枠の凹部の上を塞ぐことができる開閉蓋を、回転軸を有する蝶番により開閉可能に設置した例(参考例)である。 床付き布枠の一例(参考例)を示したものである。 図28に示した床付き布枠について、開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 床付き布枠の他の例(参考例)を示したものである。 図30に示した床付き布枠について、開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 図30に示した床付き布枠について、開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 図32(c)に示された開閉蓋が開かれた状態で、階段部材の掴み金具を建枠の横桟に取り付ける際の動きを示す。 階段部材の掴み金具50を建枠の横桟3に取り付けた状態で、図33(b)に示された開閉蓋を開かれた状態から右回転させて閉じる際の動きを示す。 本発明に係る床付き布枠の一例を示したものである。 図35に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 図35に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 図35に示した開閉蓋が開かれた状態のときに階段部材の掴み金具50を取り付ける作業の手順を示したものである。 図35に示した開閉蓋が開かれた状態のときに階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 階段部材の掴み金具を受容しているときに、図35に示した開閉蓋を閉じる作業の手順を示したものである。 階段部材の掴み金具を受容しているときに、図35に示した開閉蓋を閉じる作業の手順を示したものである。 本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。 図42に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 図42に示した開閉蓋を開ける作業の手順を示したものである。 図42に示した開閉蓋が開かれた状態のときに階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図42に示した開閉蓋が開かれた状態のときに階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 階段部材の掴み金具を受容しているときに、図42に示した開閉蓋を閉じる作業の手順を示したものである。 階段部材の掴み金具を受容しているときに、図42に示した開閉蓋を閉じる作業の手順を示したものである。 本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。 図49に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図49に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図49に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り外す作業の手順を示したものである。。 図49に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り外す作業の手順を示したものである。 本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。 図54に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図54に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図54に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り外す作業の手順を示したものである。 図54に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り外す作業の手順を示したものである。 本発明に係る床付き布枠の他の例を示したものである。 図59に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図59に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り付ける作業の手順を示したものである。 図59に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具を取り外す作業の手順を示したものである。 図59に示した本発明に係る床付き布枠について、開閉蓋を開けて、階段部材の掴み金具50を取り外す作業の手順を示したものである。
符号の説明
1 H枠
2 縦柱
3 横桟
4 鳥居枠
6a、6b ロック金具
7a、7b ロック金具
8a、8b ロック金具
10 手摺枠
11 床付き布枠
13 筋違
14 支柱
15 作業用手摺
16 支柱部材
19 ブレース材
20 コマ
21 腕木材
22 建物
25 小アンチ
26 大アンチ
30 主材
31 床材部
32a、32b 布材部
33 リップ
34 布材部のリベット穴
35 リベット
36 床材部の溝
37 リップの屈曲部
40 梁材
41 梁材の上側フランジ
42 梁材の下側フランジ
43 梁材のウェブ
44 梁材の上側フランジの突出部
45 梁材の突出部の切欠き部
46 梁材の突出部の凹部
47 補強部材
48 梁材の上側フランジの延長部材
49 補強部材の両端部に形成された凸部(突起)
50 掴み金具
51 掴み金具のリベット穴
52 掴み金具の外れ止め
60 突出部材
61 突出部材の切欠き部
62 突出部材の凹部
63 リブ
70 桟木
71 エンボス加工
72 隙間
75 階段部材
80 開閉蓋
81 回転軸
82 蝶番
83 コイルバネ
84 コイルバネ取付孔
85 開閉蓋の端部
86 開閉蓋の縁部
86a 開閉蓋の内側縁部
86b 開閉蓋の外側縁部
86c 開閉蓋の外側縁部のカット部分
87 引きバネ
88 長孔
89 リベット
90 クサビ効果のある凸部
91 クサビ効果のある突起
92 下方への回転防止用ストッパー
93 開閉蓋の切り込み
94 押しバネ
95 板バネ
96 ボルト
97 ナット
98 ゴム材
99 クサビ効果のある長孔
100 凸部のある長孔
、W、W、W 溶接

Claims (18)

  1. 掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する梁材を両端に備える床付き布枠であって、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
  2. 梁材を両端に備える床付き布枠であって、掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が両方の梁材の外側に梁材と平行に接合されていて、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
  3. 梁材を両端に備え、一方の梁材の外側には掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が平行に接合されていてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、他方の梁材は掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有していてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられている床付き布枠であって、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
  4. 開閉可能な蓋は外側縁部の一部又は全部をカットすることを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の床付き布枠。
  5. 開閉可能な蓋はストッパーを備えており、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときにはストッパーを外してからその蓋を開けるものであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の床付き布枠。
  6. 回転軸が梁材の上面レベルよりも下方に設けられていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれかに記載の床付き布枠。
  7. 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはバネの付勢力によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれかに記載の床付き布枠。
  8. 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときには凸部又は突起を長孔と嵌合させることによってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれかに記載の床付き布枠。
  9. 掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する梁材を両端に備える床付き布枠であって、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を水平方向に動かすことによって開けることができることを特徴とする床付き布枠。
  10. 梁材を両端に備える床付き布枠であって、掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が両方の梁材の外側に梁材と平行に接合されていて、その切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を水平方向に動かすことによって開けることができることを特徴とする床付き布枠。
  11. 梁材を両端に備え、一方の梁材の外側には掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有する突出部材が平行に接合されていてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられており、他方の梁材は掴み金具を受容可能な1個又は複数個の切欠き部又は凹部を外向きに有していてその切欠き部又は凹部には開閉可能な蓋が設けられている床付き布枠であって、上記切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはその切欠き部又は凹部の上面に水平にその蓋を保持することによってその切欠き部又は凹部を塞いでおり、そして、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときには手動によりその蓋を回転させて開けることができることを特徴とする床付き布枠。
  12. 開閉可能な蓋は外側縁部の一部又は全部をカットすることを特徴とする、請求項9から11までのいずれかに記載の床付き布枠。
  13. 開閉可能な蓋はストッパーを備えており、掴み金具を取り外すとき又は取り付けるときにはストッパーを外してからその蓋を開けるものであることを特徴とする、請求項9から12までのいずれかに記載の床付き布枠。
  14. 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはバネの付勢力によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、請求項9から13までのいずれかに記載の床付き布枠。
  15. 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはくさび効果のある長孔によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、請求項9から13までのいずれかに記載の床付き布枠。
  16. 開閉可能な蓋は、切欠き部又は凹部に掴み金具を受容している状態又は受容していない状態のときにはくびれを有する長孔によってその切欠き部又は凹部の上面に水平に保持されていることを特徴とする、請求項9から13までのいずれかに記載の床付き布枠。
  17. 請求項1から16までのいずれかに記載の床付き布枠が組み込まれていることを特徴とする枠組足場。
  18. 請求項17に記載の枠組足場であって、さらに階段部材が組み込まれていることを特徴とする枠組足場。
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