JP2010069573A - 加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転刃の周囲にスムーズな渦状の気流を形成して、粉塵排除能力を高める。
【解決手段】ルータビット43、多軸ロボット3と、防塵ケース5と、ダクトホース10とを有する。多軸ロボット3は、ルータビット43を自転させる。防塵ケース5は、ルータビット43の周囲を囲む。ダクトホース10は、防塵ケース5の内部に開口する排気口から内部エアを強制排気する。フード6A,6Bは、防塵ケース5内部に空気を取り込む吸気口を形成し、吸気に際してルータビット43の刃先周囲に渦巻き状の吸入空気の流れをつくる形状と配置を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、棒状の回転刃によって被加工物の穴あけ、切削が可能な加工装置に関する。
棒状の回転刃を用いた加工装置が知られている。この加工装置は、ルータビットと称される棒状の回転刃を自転させ、刃先で加工対象物に穴を開けたり、不要な部品を削りとったりする装置である。
この加工装置は、電子機器のプリント基板を修正するため穴を開けたり、既存の部品の半田を削り取って部品を外したりするときに用いられる。
このような加工装置では粉塵が多量に発生し、ルータビットの高速回転で粉塵が巻き上げられるため、粉塵が作業者側に出ないように集塵の機能が欠かせない。
粉塵のスムーズな除去や気流による冷却を目的として、ルータビット周囲の空間から外部へエアを放出する際に、複数の吸引口(排気口)を、ルータビットの周回方向に複数設ける穴加工装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−204913号公報
上記特許文献1には、ルータビットの周囲にできる空気の回転流に沿ってスムーズに空気が排出できる回転対称な2方向に排気口を設けた穴加工装置の実施例が記載されている。また、ルータビットの周囲にできる空気の回転流に沿って排気流を作る誘導フィンを付加する実施例も、当該特許文献1には記載されている。
しかしながら、粉塵の発生源はルータビットの刃先付近であるため、粉塵の発生源より遠い箇所での空気のスムーズな排気のみでは粉塵排除の効率が悪い。
つまり、回転渦状に排気流を形成するだけでは、ルータビット周囲の気流にムラが生じ、このムラによって粉塵吸引力(粉塵排除能力)に場所的な強弱が発生する。このため、回転渦状に排気流を形成するだけでは、粉塵吸引力が小さい場所や吹き溜まりに残粉塵があった。
また、回転渦状に排気流を形成するだけでは、排気流量を増加しても、放射状の渦気流の外側に小さな旋風のような小気流ができる場合がある。旋風は気流の本流から粉塵を外すように働くため、残粉塵を無くせなかった。
本発明は、棒状の回転刃の周囲にスムーズな渦状の気流を形成できて、粉塵排除能力が高い加工装置を提供するものである。
本発明に関わる加工装置は、棒状の回転刃と、動力部と、防塵ケースと、排気口と、フードとを有する。
前記動力部は、前記回転刃を自転させる。前記防塵ケースは、前記回転刃の周囲を囲む。前記排気口は、前記防塵ケースの内部を強制排気する管部が接続される防塵ケース内に設けられた開口である。
前記フードは、防塵ケース内部に空気を取り込む吸気口を形成し、吸気に際して前記回転刃の刃先周囲に渦巻き状の吸入空気の流れをつくる形状と配置を有する。
上記構成の加工装置によれば、動力部が与える動力によって棒状の回転刃が高速で自転(軸回転)する。このとき、回転刃の自転によって回転刃の周囲に渦状の空気の流れが多少なりとも形成される。
一方、回転刃の周囲は防塵ケースに覆われることで内部空間が形成されている。その内部空間を排気する管部が排気口に接続されている。管部の吸引力で防塵ケース内の排気が行われ、このとき外部から防塵ケース内に空気の吸入経路が発生する。
上記構成の加工装置では、フードが吸入口を形成している。フードの形状と位置は、空気の吸入時に回転刃の刃先周囲に渦巻き状の吸入空気の流れを作ることができるものとなっている。このため、回転刃の刃先付近で発生した粉塵が、この渦巻き状の吸入空気の流れに沿って舞い上がり、スムーズに排気口から管部へと排出される。これにより残留粉塵が低減する。
回転刃の刃先は被加工物を構成する様々な材質の部位と高速に擦れ合うため、静電気が発生し、粉塵が帯電することがある。粉塵が帯電すると、帯びた静電気で防塵ケース内と特定箇所に付着し、排除しにくいことがある。したがって、粉塵の帯電防止も、残留粉塵を減らすために有効である。
本発明の加工装置では、望ましくは、前記フードは、導電性ブラシを渦巻き状に配置し、当該渦巻き状に配置した導電性ブラシの周壁面を導電性素材でコーティングして形成されている。
あるいは、前記フードから吸入される空気が、イオナイザにより予め除電されているとよい。この場合、さらに望ましくは、前記フード、前記防塵ケースの内壁および前記管部の内壁を導電性材料から形成して、エア経路を帯電防止構造にするとよい。
本発明によれば、棒状の回転刃の周囲にスムーズな渦状の気流を形成できて、粉塵排除能力が高い加工装置を提供することが可能となった。
以下、本発明の実施形態を、電子機器等のプリント基板に対し、穴あけや切削を行う基板加工装置を例として、図面を参照して説明する。
<ワーク部構成>
図1に、装置のワーク部分の簡略化された斜視図を示す。
図1に図解する加工装置1は、基台(ベース)としての装置本体2と、多軸ロボット3と、多軸ロボット3によって装置本体2に対し3軸移動されるルータ4とを有する。
装置本体2には、Y軸に沿って長いY軸レール21が配置されている。Y軸レール21に沿って基板ステージボックス23が設けられている。基板ステージボックス23内に“被加工物”としてのプリント基板(不図示)が固定されている。
多軸ロボット3は、ロボット本体31と、ロボット本体31に設けられX軸に沿って長い1つのX軸レール32と、X軸レール32に沿ってX軸方向に移動するルータ4とを有する。
本例の場合、ルータ4は1ヘッド構成であるが、複数ヘッド構成でもよい。
ルータ4は、X軸レール32に対して高さ方向の移動か可能な筒状のヘッド胴体41と、ヘッド胴体41の不図示のチャックに取り付けられて、刃先が下方に向いた “回転刃”としてのルータビット43とを有する。ヘッド胴体41内に、ルータビット43を高速回転させる動力としてモータが内蔵されている。
ルータビット43は、チャックに対し径や硬度などを変えて装着できる。また、ヘッド胴体41内のモータは、装着されたルータビット43の径や硬度が異なれば、その径や硬度のルータビット43に適した回転数範囲が存在する。
図1に示す加工装置1が複数のヘッドを有する場合、所定のアルゴリズムに沿って、用いるヘッドを自動で切り替えながらの連続作業が可能である。なお、図示のようなシングルヘッドでも、ルータビット43を適宜変えながら作業が可能である。
図1に示す加工装置1は、ヘッド胴体41の下面から延びるルータビット43の周囲が、防塵ケース5で囲まれている。これは、作業により粉塵が発生するが、粉塵が作業者側に飛散しないようにするためである。防塵ケース5の側面にダクトホース10が接続されている。ダクトホース10は、不図示の集塵機に接続され、これにより、防塵ケース5内が吸引されて、粉塵を含む空気が強制排気される。
基板ステージボックス23内の空間に連通するエアチューブ8Aと8Bの間にイオナイザ7が接続されている。
基板ステージボックス23内には、イオナイザ7を通ってイオン化されたエアが、エアチューブ8Aを通って供給される。そのため、基板ステージボックス23内で摩擦等により帯電された部位や粉塵が、イオン化されたエアによって中和されて除電される。
図2(A)に、基板ステージボックス23と防塵ケース5内の構造図を示す。また、図2(B)に、防塵ケース5およびダクトホース10の上面からの要部透視図を示す。
図2(A)に示すように、ヘッド胴体41の下面にはチャック42が設けられ、チャック42にルータビット43が取り付けられている。ルータビット43は、刃先を下向きにして取り付けられている。ルータビット43の周囲は、防塵ケース5の内部空間が広がっており、この内部空間はダクトホース10内に連通している。
防塵ケース5の底板は、図2(A)や図2(B)には図示していないが、円形状に開口している。
この円形開口部の縁に隣接した底板外面には、下方に垂れ下がるフード6が取り付けられている。フード6は、図2(B)で見ると、渦巻き状に配置されている。
より詳細に、本例の場合、フード6は2つのフード6Aと6Bからなり、2つのフード6Aと6Bが、渦巻き状に組み合わされている。各フードは、ルータビット43の周囲に壁面を形成するように配置される。このとき2つのフード6Aと6Bは、ルータビット43の刃先に近い中心側から渦の外側に遠くなるほど、隣り合う壁の距離が次第に大きくなるように、組み合わされて配置されている。なお、ルータビット43の内側から外側に向かうほど壁の距離が次第に大きくなるという規則に反する部分が、部分的に発生しても、全体として壁の距離が次第に大きくなればよい。
一方、2つのフード6Aと6Bの下端は、基板ステージボックス23の上板外面または基板ステージボックス23内の被加工物100(プリント基板)の上面に当接している。
このような当接構造にするには、各フード6A,6Bは、その壁の高さが、渦の中心側で大きく、渦の外側ほど次第に小さくなっている。そして、各フード6A,6Bは、下端が徐々に上方に上がって、最後は基板ステージボックス23の上面外側に乗り上げるようになっている。各フード6A,6Bは、下端で形成する隙間が可能な限り小さいほうが望ましい。
このためには、基板ステージボックス23の上面が、円形に開口している縁部で円形に幅の狭いスロープ形状に加工されていることがのぞましい。
また、各フード6A,6Bの下端で形成する隙間を小さくするには、各フード6A,6Bが比較的柔らかいが、風圧では変形しない軟素材から形成されていることが望ましい。
たとえば、フード6A,6Bを構成する軟素材は、カーボン(または金)ブラシを多数束ねて、周壁面を導電性シリコンゴムでコーティングした構造とするとよい。ブラシ端面はコーティングから露出しており、基板ステージボックス23の外面や被加工物100の面に当接したときに除電するようにするとよい。また、防塵ケース5内面、ダクトホース10内面、基板ステージボックス23内面などの構造材も導電材料で構成するとよい。これにより、イオナイザ7によりイオン化されたエアによる除電作用の効率が高まる。
以上の構造により、基板ステージボックス23の内部空間から、エアを防塵ケース5内に取り込むときの吸気口が、フード6A,6Bによって渦巻き状に形成されている。その結果、その吸気に際してルータビット43の刃先周囲に渦巻き上の吸入空気の流れが形成される。
高速回転しているルータビット43の刃先が、加工時に被加工物100に触れると、部品や、部品を接合している半田等を削り取り、これらが粉塵となってルータビット43の周囲に渦巻き状に舞い上がる。この空気の流れは、フード6A,6Bが形成する吸気口の作用である。
この渦巻き状の流れをスムーズとするには、フード6A,6Bがつくる渦巻き状の吸入空気の向きが、ルータビット43の回転の向きと、右旋回、左旋回といった旋回方向として一致していることが望ましい。なお、ルータビット43自身が空気の流れを作る作用が無視できるほど小さい場合は、フード6A,6Bがつくる渦巻き状の吸入空気の向きが、ルータビット43の回転の向きが逆でも構わない。しかし、粉塵はルータビット43の回転の接線方向に吹き飛ばされる率が高いため、ルータビット43の回転の向きが吸入空気の向きと一致すると、スムーズに上昇気流に乗って効率よく粉塵が移送される。
一方、エアの排気口(強制吸引口)は、この渦巻き上のエアをスムーズに排出するものが望ましい。
図2(B)の場合、ダクトホース10が、エアがほぼ接線方向にストレートに排出されるように、防塵ケース5の中心から偏った位置に形成されている。
なお、排気口としてのダクトホース10の接続箇所を、図2(B)とは防塵ケース5の中心を軸とした回転対象位置にもう1つ設けてもよい。さらには、風車状に3つ、4つ、または、それ以上、排出口を設けてもよい。
<ブロック構成>
つぎに、ワーク部を含めた装置全体のブロック構成を説明する。
図4は、図1に示し既に説明した構成も含む、加工装置1のブロック図である。
加工装置1は、機構部を有する。機構部には、既に説明した多軸ロボット3を含む。多軸ロボット3は、ヘッド胴体41内に収容されているルータ回転のためのモータ等を含む。
図1では説明を省略したが、ルータビットの刃先を観察し、あるいは、切削面の仕上がり具合を観察するためのカメラユニットと、その撮影時に被写体を照らす照明ユニットを備える。
機構部は、カメラユニットと照明ユニットを3軸移動させ、あるいは、実作業時には退避させるためのカメラ移動部11を有する。カメラ移動部11の近くには、リング照明62A,62Bが設けられている。
機構部は、さらに、その他のセンサやスイッチなどの機械的制御のための部分12を含む。
加工装置1は、図1のダクトホース10に接続される集塵機13を有する。
図1では図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等を用いた制御処理部1Aを有している。制御処理部1A内には、モータコントロール部14、画像処理部15、調光器16、入出力部17などを有する。これらが実際の回路であってもよいし、プログラムに基づくPCの実行タスクやルーチンとして実現してもよい。
モータコントロール部14は、多軸ロボット3やカメラ移動部11に対して制御と動力を供給する。
画像処理部15は、カメラ移動部11により被写体に移動されたカメラユニットからの画像を処理する。
調光器16は、リング照明62A,62Bをオン、オフし、その照度を調整する。
入出力部17は、PCへの入出力を扱うため、他の機器すべてに接続されている。この接続バスには、様々な計測器やセンサが接続され、PC内へ計測値等を取り込むことができる。
<防塵性能評価>
評価の目的は、基板をルータ加工する装置において、加工時に発生する基板切削粉塵を効率良く回収して、衛生面と品質面で加工品質を向上させることである。そこで改善の効果を定量化する防塵性能評価の方法と基準を設け、改善項目ごとの評価を、以下のように実施した。
図5(A)と図5(B)に、防塵カウント評価のためのサンプルの構成を平面図と側面図により示す。
図5(A)のように1[mm]方眼紙の中央に被切削サンプルを配置して、切削後の粉塵数をカウントする。カウントの要素は、粉塵の大きさとその数量とする。また、粉塵の分散を約1[mm]四方の方眼紙のマスごとにカウントする。これにより、粉塵が飛散する方向や距離の傾向も統計管理できるようにする。
図5(B)に示すように、例えば1辺が8.5[mm]四方のサイズを有する被切削サンプルを接着剤で方眼紙に固定している。方眼紙は基板に両面テープで貼付ける。被切削サンプル(電子部品)のパッケージ厚さの7割を微速加工で切削したときの粉塵を方眼紙のマスごとにカウントする。
切削量を厳密に計測することは困難であるため、おおよその粉塵カウント数で次の7段階に分けた。

[表1]
100以上、
100未満で50以上、
50未満で40以上、
40未満で30以上、
30未満で20以上、
20未満で10以上、
10未満で5以上
1マス当たりに10[μm]程度以上の大きさの粉塵が幾つあるかを大雑把に数えて、上記段階を決め、その段階ごとにマスのポイントを決めた。そして、このポイントの合計によって効果を定量化した。
図6に示す図表に、切削粉塵のカウント評価結果を示す。
「噴出しエア」の有無、「ブラシ」の有無、「渦型ブラシ」の有無、「噴出し除電エア」の有無を図6のように組み合わせた5つの場合で、それぞれポイント数を求めた。
ここで「噴出しエア」は、エアチューブ8Aから基板ステージボックス23内に、イオナイザ7を通さない非除電エアを噴出させることをいう。
「ブラシ」は、ルータビット43の刃先周囲を囲むが、渦巻き型でないフードをいう。「渦型ブラシ」は、図1に示すフード6Aと6Bを渦巻き状に組み合わせたものをいう。これら「ブラシ」と「渦型ブラシ」の材質は同じ軟素材から形成され、周壁面を導電性シリコンゴムでコーティングした構造とする。
「噴出し除電エア」は、エアチューブ8Aから基板ステージボックス23内に、イオナイザ7を通した除電エアを噴出させることをいう。
結果は、図6に示すとおりである。
「噴出しエア」の有無、「ブラシ」の有無、「渦型ブラシ」の有無、「噴出し除電エア」の何れかの要素を付加したときの効果を、図6に示す表の下にポイント数で示す。
例えば「噴出しエア」有りと無しの差は、無しに比べ有りが160P(ポイント)、大きいことを示す。いずれの要素を付加することも防塵効果がある。最も効果的なのがブラシ(フード)をつけること自体(650Pアップ)と、噴出し除電エア(630Pアップ)の実施である。また、エアを噴出させるだけでも160Pアップの効果が得られる。
一方、ブラシ(フード6)を渦巻き状にする効果は100Pアップであり、渦巻き形状の優位な効果が判明した。
<変形例1>
フード6は、3つ以上でもよい。この場合も、ルータビット43に近い側から遠くなるほどフードの壁間距離が次第に大きくなるという、渦巻き状の吸入空気を形成するための理想配置を踏襲するとよい。
たとえば、3つのフード6A,6B,6Cを配置する場合、図3のようにするとよい。
以上の加工装置1は、ルータビット43の刃先付近で吸入空気を渦巻状にして、粉塵を巻き上げる。これに対し、排気部分のみで空気の流れを制御することは、粉塵の効率的でない。
特に、加工時に発生し、蓄積された静電気の影響で、粉塵が被加工物100にくっついて吸引できない。また、被加工物100を固定する治具内に粉塵が溜まってしまう場合があった。また、切削粉塵は基板ステージボックス23の内部空間のコーナなどで固まりになっているが、被加工物100を取外す際に崩れてしまう。この粉塵は非常に細かいので室内に拡がってしまう。
本実施形態の加工装置1は、この不都合を防止するため、以下の特徴がある。
ルータビット43の回転方向と、フード6が形成する吸気口の作用で起こる吸入空気の流れの渦方向が一致することで、相乗的な強い粉塵吸引流を発生させる。また、この放射状ではない渦状の粉塵吸引流があることでムラが少なくなるので、切削粉の噴出しや滞りへの抑制作用がある。
フード6は凹凸のある加工部周辺や高低差がある基板固定治具(例えば、基板ステージボックス23)の表面に気密良く密着するので、強い渦状の粉塵吸引流をつくることができる。また、除電効果によってフード周辺の静電気を低減させるので粉塵の付着を防止する。
さらに、基板固定治具に流入する除電エアは、被加工物100と防塵ケース5内の雰囲気の静電気を低減させるので、切削粉塵が被加工物100や基板固定治具(例えば、基板ステージボックス23)に付着しにくい。また、基板固定治具内では、粉塵吸引流はその開口部、即ち、被加工物100がルータビット43で加工されている箇所に集まるため、コーナなどにたまりにくく、開口部を通って防塵ケース5、ダクトホース10へと排出されやすい。
その他、本実施形態では以下の効果(利点)が得られる。
一般的な基板外形分離用の加工機では、作業性のため装置全体的に露出している。そのため切削粉塵の防護が難しく、使用者やその周辺への切削粉塵による労働安全衛生が懸念されている。本防集塵構造は、これらの粉塵災害に効果がある。
製品へ異物混入リスクが低下するので、品質向上対策として有効である。
切削粉塵が加工機自身の動作案内部に入って寿命低減するリスクが低減する。
一般木工、軽金属、樹脂や複合素材のドライ切削加工機やドライ切削型の3D造型機といった、粉塵量がさらに多い装置への適用が可能である。
ルータビットを、スパイラルにブラシ等を巻いた棒に変えると一般掃除機のブラシ付吸引口に設けられるフード部に、本実施形態のフードの類似構造が応用可能である。
一般掃除機のブラシ部分のみに本防集塵構造のフード部を流用可能である。
実施形態に関わる加工装置のワーク部分の簡略化された斜視図である。 実施形態に関わり、(A)は基板ステージボックスと防塵ケース内の構造図である。(B)は防塵ケースおよびダクトホースの上面からの要部透視図である。 実施形態に関わるフードの変形例を示す図である。 実施形態に関わる加工装置のブロック図である。 実施形態に関わり、(A)は防塵カウント評価のためのサンプル構成を示す平面図である。(B)は、そのサンプル構成を示す側面図である。 実施形態に関わり、切削粉塵のカウント評価結果を示す図表である。
符号の説明
1…加工装置、2…装置本体、23…基板ステージボックス、3…多軸ロボット、4…ルータ、43…ルータビット、5…防塵ケース、6,6A〜6C…フード、7…イオナイザ、8A,8B…エアチューブ、10…ダクトホース、100…被加工物

Claims (8)

  1. 棒状の回転刃と、
    前記回転刃を自転させる動力部と、
    前記回転刃の周囲を囲む防塵ケースと、
    前記防塵ケースの内部を強制排気する管部が接続される排気口と、
    吸気口を形成し、吸気に際して前記回転刃の刃先周囲に渦巻き状の吸入空気の流れをつくる形状と配置のフードと、
    を有する加工装置。
  2. 前記防塵ケース端から垂れ下がって前記回転刃の周囲に壁を形成するフードが、少なくとも2つ以上、前記回転刃の刃先に近い中心側から渦の外側に遠くなるほど隣り合う壁の距離が次第に大きくなるように、組み合わされて配置されている
    請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記フードは、下端部が被加工物に当接したときに被加工物の表面形状に応じて変形可能に軟素材から形成されている
    請求項1に記載の加工装置。
  4. 前記フードがつくる渦巻き状の吸入空気の向きが、前記回転刃の回転の向きと、右旋回、左旋回といった旋回方向として一致している
    請求項1に記載の加工装置。
  5. 前記フードは、導電性ブラシを渦巻き状に配置し、当該渦巻き状に配置した導電性ブラシの周壁面を導電性素材でコーティングして形成されている
    請求項1に記載の加工装置。
  6. 前記導電性ブラシがカーボンまたは金から形成され、前記コーティングのための前記導電性素材がシリコンゴムである
    請求項5に記載の加工装置。
  7. 前記フードから吸入される空気が、イオナイザにより予め除電されている
    請求項1に記載の加工装置。
  8. 前記フード、前記防塵ケースの内壁および前記管部の内壁を導電性材料から形成して、エア経路を帯電防止構造としている
    請求項7に記載の加工装置。
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