JP2010069283A - 移乗装置及びその移乗方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】移乗時における人への負担を軽減すること。
【解決手段】移乗装置10は、移動可能な台車部1と、台車部1に連結されたアーム部2と、アーム部2に取付けられ、人を保持する保持具3と、を備えている。保持具3は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部31と、胴体サポート部31の下部に接続され、下肢部を支持するための略逆T字状の下肢サポート部32と、を有している。また、保持具は略コ字状に形成されると共に、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、背面サポート部及び下肢サポート部を支持する支持部と、を有していてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】移乗装置10は、移動可能な台車部1と、台車部1に連結されたアーム部2と、アーム部2に取付けられ、人を保持する保持具3と、を備えている。保持具3は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部31と、胴体サポート部31の下部に接続され、下肢部を支持するための略逆T字状の下肢サポート部32と、を有している。また、保持具は略コ字状に形成されると共に、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、背面サポート部及び下肢サポート部を支持する支持部と、を有していてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、人を保持し移乗させる移乗装置に関し、より詳細には、台車部と、台車部に連結されたアーム部と、アーム部に連結され、人を保持する保持具と、を備える移乗装置及びその移乗方法に関するものである。
歩行等の不自由な高齢者や障害者等(以下、「被介護者」と称す)は、自ら移動することが困難となっている。一方で、介護者が被介護者を移動させようとした場合、その労力は多大で介護者に過度の負担を強いることとなる。かかる負担を軽減するために、例えば、ベッドと車椅子との間の移乗や、トイレ、診察台まで被介護者を移送して移乗させる介護等を目的とした移乗装置が知られている。
一方で、回転機構のみを持つ関節を介して接続された複数のアームと、ハンドと、台車部と、を有する多関節ロボットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−225881号公報
しかしながら、上記従来の移乗装置において、移乗中の被介護者の姿勢や、保持具が被介護者の体格に合わない場合に、被介護者の胸部等の身体に負担がかかるというような問題が生じている。また、上記特許文献1において、被介護者の身体に負担をかけずに移乗させるというような技術的思想は開示されていない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、移乗時における人への負担を軽減した移乗装置及びその移乗方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、移動可能な台車部と、前記台車部に連結されたアーム部と、前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備える移乗装置であって、前記保持具は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置である。この一態様によれば、移乗時における人への負担を軽減することができる。
また、この一態様において、前記胴体サポート部は、人の胸部に当接する胸部サポート部と、該胸部サポート部の側方から延び、胸部の側面をサポートする一対の側面サポート部と、前記胸部サポート部の上部に凸状に形成され、頭部を支持する頭部サポート部と、を有していてもよい。
さらに、上記目的を達成するための本発明の一態様は、移動可能な台車部と、前記台車部に連結されたアーム部と、前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備える移乗装置であって、前記保持具は略コ字状に形成されると共に、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が該背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、前記背面サポート部及び前記下肢サポート部を支持する支持部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置であってもよい。
なお、これら態様において、前記アーム部は、ヨー軸及びピッチ軸回りに回転可能となるように、前記台車部に連結された第1アーム部と、ピッチ軸回りに回転可能となるように、前記第1アーム部に連結された第2アーム部と、一端がピッチ軸回りに回転可能となるように前記第2アーム部に連結され、他端にロール軸回りに回転可能となるように前記保持具が連結された第3アーム部と、を有していてもよい。
また、これら態様において、前記アーム部は、前記第1アーム部をヨー軸回りに駆動する第1駆動部と、前記第1アーム部をピッチ軸回りに駆動する第2駆動部と、前記第2アーム部をピッチ軸回りに駆動する第3駆動部と、前記第3アーム部をピッチ軸回りに駆動する第4駆動部と、前記保持具をロール軸回りに駆動する第5駆動部と、を有していてもよい。
さらに、これら態様において、前記台車部は、該台車部の駆動車輪を駆動する第6駆動部を有しており、前記第1乃至第6駆動部の駆動を制御する制御装置と、前記制御装置を介して、前記第1乃至第6駆動部の駆動を操作する操作部と、を更に備えていてもよい。
またさらに、前記アーム部の駆動を制御する制御装置を更に備え、前記制御装置は、前記アーム部の駆動を制御して、(a1)台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上で所定距離、水平移動させる制御機能と、(a2)前記水平移動後、前記保持部を前記台部材から離れる方向へ傾斜させつつ、下降させる制御機能と、 (a3)前記傾斜及び下降後、前記保持具を上昇させる制御機能と、を有していてもよい。
またさらに、前記アーム部の駆動を制御する制御装置を更に備え、前記制御装置は、前記アーム部の駆動を制御して、(b1)台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上を所定距離、水平移動させる制御機能と、(b2)前記水平移動後、前記保持具を前記台部材の角部を中心にして、前記台部材から離れる方向へ傾斜させる制御機能と、(b3)前記傾斜後、前記保持具を上昇させる制御機能と、を有していてもよい。
またさらに、前記アーム部の駆動を制御する制御装置を更に備え、前記保持具の支持部は、前記背面サポート部及び前記下肢サポート部が立設された保持面を有しており、前記制御装置は、前記アーム部の駆動を制御して、(c1)前記保持具を回転させ、該保持具に保持された人の側面を前記支持部の保持面に保持させる制御機能と、(c2)前記保持後に、前記保持具を移動させる制御機能と、を有していてもよい。
他方、上記目的を達成するための本発明の一態様は、移動可能な台車部と、前記台車部に連結されたアーム部と、前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備える移乗装置の移乗方法であって、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する第1保持具と、略コ字状に形成され、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が該背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、を有する第2保持具と、のうち一方の保持具を選択する選択工程と、前記選択工程で選択された前記保持具を前記アーム部の先端に取付ける取付け工程と、前記取付け工程で取付けられた前記保持具により人を保持し、移乗する保持移乗工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法であってもよい。
またさらに、上記目的を達成するための本発明の一態様は、移動可能な台車部と、前記台車部に連結されたアーム部と、前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備え、前記保持具は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する、移乗装置の移乗方法であって、台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上で所定距離、水平移動させる水平移動工程と、前記水平移動工程後、前記保持部を前記台部材から離れる方向へ傾斜させつつ、下降させる傾斜下降工程と、 前記傾斜下降工程後、前記保持具を上昇させる上昇工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法であってもよい。
またさらに、上記目的を達成するための本発明の一態様は、移動可能な台車部と、前記台車部に連結されたアーム部と、前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備え、前記保持具は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する、移乗装置の移乗方法であって、台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上で所定距離、水平移動させる水平移動工程と、前記水平移動工程後、前記保持具を前記台部材の角部を中心にして、前記台部材から離れる方向へ傾斜させる傾斜工程と、前記傾斜工程後、前記保持具を上昇させる上昇工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法であってもよい。
またさらに、上記目的を達成するための本発明の一態様は、移動可能な台車部と、前記台車部に連結されたアーム部と、前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備え、前記保持具は略コ字状に形成されると共に、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が該背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、前記背面サポート部及び前記下肢サポート部が立設された保持面を有する支持部と、を有する、移乗装置の移乗方法であって、人の背面を前記背面サポート部により保持し、下肢部を前記下肢サポート部により保持する背面下肢保持工程と、前記背面下肢保持工程後に、前記保持具を回転させ、該保持具に保持された人の側面を、前記支持部の保持面に保持させる側面保持工程と、前記側面保持工程後に、前記保持具を移動させる移動工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法であってもよい。
本発明によれば、移乗時における人への負担を軽減することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施形態を挙げて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る移乗装置の概略を示す図であり、保持具により被介護者を保持した状態の一例を示す図である。
例えば、介護者は、この移乗装置10を操作して、被介護者を容易に、ベッドと車椅子との間を移乗させ、あるいは、トイレ、診察台等まで移送して移乗させることができる。これにより、移乗時における介護者の負荷を軽減することができる。
第1実施形態に係る移乗装置10は、台車部1と、台車部1に連結されたロボットアーム部2と、ロボットアーム部2に取付けられた保持具3と、を備えている。
台車部1は、台車本体11と、台車部1を押して移動させるためのハンドル部12と、台車本体11の前方に取付けられた左右一対の前方補助輪13と、台車本体11の後方に取付けられた左右一対の後方補助輪14と、台車本体11の略中央部に取付けられ、台車部1を駆動する左右一対の駆動車輪15と、を有している(図2)。
前方補助輪13と後方補助輪14とは、台車本体11の方向転換が可能なように、台車本体11に対して回転可能なように取付けられている。なお、台車本体11には、一対の前方補助輪13と一対の後方補助輪14とが夫々取付けられているが、取付けられる補助輪の数は任意でよい。
左右一対の駆動車輪15には、各駆動車輪15を駆動する左右一対の第6モータ(第6駆動部)16が夫々連結されている。各第6モータ16は、左右の駆動車輪15を独立して回転駆動させることができる。
したがって、例えば、第6モータ16は、左右の駆動車輪15の回転差を生じさせることで、台車部1を任意の方向へ旋回させ、正転又は逆転させることで、台車部1を前進又は後進させることができる。このように、移乗装置10を前進、後進、又は旋回させ、任意の位置へ移動させることができる。
ロボットアーム部(アーム部)2は、第1アーム部21と、第2アーム部22と、第3アーム部23と、取付部24と、を有する多関節型アームである(図3)。第1アーム部21は、ヨー軸及びピッチ軸回りの回転が可能となるように、台車本体11の土台部11aに対して、第1関節部51を介して連結されている。第2アーム部22は、ピッチ軸回りの回転が可能となるように、第1アーム部21に対して、第2関節部52を介して連結されている。
第3アーム部23の一端は、ピッチ軸回りで回転が可能となるように、第2アーム部22に対して、第3関節部53を介して連結されている。また、第3アーム部23の他端には、ロール軸回りの回転が可能となるように、保持具3を取付けるための取付部24が第4関節部54を介して連結されている。
取付部24は、保持具3の取付け/取外しが可能な周知の取付構造(例えば、ボルト及びナットを用いた締結構造、嵌合構造)を有している。この取付部24の取付構造により、介護者は保持具10の取付け、取外し、変更等を容易に行うことができる。
なお、上記ヨー軸とは、第1アーム部21の回転軸であり、鉛直方向の軸である。また、上記ピッチ軸とは、第1乃至第3アーム部21、22、23を上下方向へ回動させる際の回転軸である。さらに、ロール軸とは、第3アーム部23に対して取付部24及び保持具3を回転させる際の回転軸であり、第3アーム部23の軸線に相当する。
台車本体11の土台部11aには、第1アーム部21をヨー軸回りに回転駆動する第1モータ(第1駆動部)61が設けられている。また、第1関節部51には、第1アーム部21をピッチ軸回りに回転駆動する第2モータ(第2駆動部)62が設けられている。さらに、第2関節部52には、第2アーム部22をピッチ軸回りに回転駆動する第3モータ(第3駆動部)63が設けられている。第3関節部53には、第3アーム部23をピッチ軸回りに回転駆動する第4モータ(第4駆動部)64が設けられている。第4関節部54には、取付部24及び保持具3をロール軸回りに回転駆動する第5モータ(第5駆動部)65が設けられている。
第1乃至第6モータ61、62、63、64、65は、後述の制御装置17に駆動回路18を介して接続されており、制御装置17からの制御信号に基づいて、回転駆動する。
さらに、土台部11a及び第1乃至第4関節部51、52、53、54には、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65の回転駆動量を検出する、ポテンショメータ等の回転センサ71、72、73、74、75が夫々設けられている。回転センサ71、72、73、74、75は、制御装置17に接続されており、検出した回転駆動量を制御装置17に対して出力する。
図4は、本発明の第1実施形態に係る移乗装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。
台車部1には、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16の回転駆動を制御する制御装置17が設けられている。また、制御装置17は、制御処理、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)17aと、CPU17aによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)17bと、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)17cと、を有する、マイクロコンピュータを中心に構成されている。
ロボットアーム部2の取付部24には、介護者が移乗装置10を操作するための操作部25が設けられている(図5(a))。また、操作部25は、例えば、操作ハンドル25aと、操作ハンドル25aに設けられた操作スイッチ25bと、を有している(図5(b))。
操作ハンドル25aは、力センサ25cを介して、ロボットアーム部2の取付部24に連結されている。これにより、力センサ25cは、操作ハンドル25aに対して加えられた操作力の大きさ、方向、モーメント等に応じた操作信号を検出することができる。力センサ25cは、検出した操作信号を制御装置17に対して出力する。
例えば、介護者が、操作ハンドル25aを握り、ロボットアーム部2を移動させたい方向へ、操作力を加えると、力センサ25cは、その操作力の大きさ及び方向に応じた操作信号を検出し、制御装置17に対して出力する。
制御装置17は、力センサ25cからの操作信号と、回転センサ71、72、73、74、75からの回転駆動量と、に基づいて、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65のフィードバック制御を行う。これにより、介護者は、移乗装置10のロボットアーム部2を所望の位置へ容易かつ正確に移動させることができる。
操作スイッチ25bは、押圧することでオン/オフ切替可能なスイッチであり、制御装置17に接続されている。操作スイッチ25bは、押圧されオン状態になると、オン信号を継続的に制御装置17に対して出力する。
制御装置17は、操作スイッチ25bからオン信号を受信している間だけ、力センサ25cからの操作力に応じた操作信号を受け付け、その操作信号に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。このように操作スイッチ25bを操作しつつ、操作ハンドル25aを操作することで、移乗装置10の誤操作及び誤動作を適切に抑制することができる。
なお、操作部25は、ロボットアーム部2の取付部24に取付けられているが、これに限らず、例えば、台車部1のハンドル部12に取付けられていてもよく、介護者が操作可能であれば任意の位置に取付け可能である。
保持具(第1保持具)3は、ロボットアーム部2の取付部24に取付けられる。また、保持具3は、被介護者の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部31と、被介護者の下肢部を支持する下肢サポート部32と、を有している(図6)。
下肢サポート部32は、略逆T字状に形成されており、胴体サポート部31の下部に接続されている。なお、胴体サポート部31及び下肢サポート部32は、一体で構成されているが、別体で夫々構成されていてもよい。
また、胴体サポート部31は、被介護者の胸部に当接する胸部サポート部31aと、胸部の側面をサポートする一対の側面サポート部31bと、頭部の顎を支持する頭部サポート部31cと、を有している。
一対の側面サポート部31bは、相対するように形成されており、胸部サポート部31aの両側縁から略垂直方向へ夫々延びている。また、頭部サポート部31cは、胸部サポート部31aの上部に凸状に形成されている。なお、胸部サポート部31a、側面サポート部31b、及び頭部サポート部31cは、一体で構成されているが、別体で夫々構成されていてもよい。
胸部サポート部31a及び側面サポート部31bは、被介護者の胴体を包み込むように形成されている。また、胸部サポート部31a、側面サポート部31b、及び頭部サポート部31c、及び下肢サポート部32のうち、被介護者が接触する部分には、弾性体のクッション部材が設けられている。このクッション部材により、被介護者が保持具3で保持されたときの、被介護者への負担をより軽減することができる。
上述のように保持具3が構成されて、被介護者は、胴体サポート部31に両手を添えるだけで、自ずと保持具3に抱きかかえられつつ、下肢サポート部32上に自然に座るような姿勢で、保持具3に保持される(図7)。
これにより、被介護者は保持具3により自然な姿勢で保持され、さらに、被介護者の体格差に起因して、胸部等の身体へ負担がかかることもない。したがって、移乗時における被介護者への負担を軽減することができる。また、上述の如く、保持具10は簡易な構成となっているため、介護者は、複雑な作業を伴うことなく、容易に被介護者を保持具10に保持させることができる。すなわち、移乗時における介護者及び被介護者への負担を軽減することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係る移乗装置10を用いた被介護者の移乗方法について、詳細に説明する。図8(a)乃至(c)は、移乗装置を用いて、ベッドに寝ている被介護者を車椅子へ移乗させる移乗方法の一例を示す図である。
まず、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル部25aを操作することで、制御装置17を介して、第6モータ16を制御して、移乗装置10をベッドに接近させる(図8(a))。
そして、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッド端に着座している被介護者の胴体へ接近させ、抱きかかえさせる(図8(a))。
このとき、第2乃至第4モータ62、63、64の回転駆動を制御して、ロボットアーム部2の3つのピッチ軸を調整することで、保持具3の高さ方向の位置及び被介護者までの水平方向の位置を正確に微調整できる(図9)。したがって、保持具3で被介護者を保持する際の、被介護者の姿勢をより最適な状態にできるため、被介護者への負担をより軽減することができる。
その後、介護者は、操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御し、ロボットアーム部2により、被介護者をベッドから持ち上げ、車椅子に接近させる(図8(b))。このとき、介護者は、操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを適切に操作することで、被介護者の体格や介護度、又は障害物に応じた最適な移乗軌道で、被介護者への負担を最小限に抑えつつ、被介護者を移乗させることができる。
さらに、介護者は、操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介してロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御し、被介護者を車椅子に乗せ、最後に、被介護者から保持具3を取り外す(図8(c))。このように、介護者は、移乗装置10を操作して、被介護者を容易に移乗させることができる。
以上、本発明の第1実施形態に係る移乗装置10において、保持具3は、被介護者の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部31と、胴体サポート部31の下部に接続され、被介護者の下肢部を支持するための略逆T字状の下肢サポート部32と、を有している。
これにより、被介護者は、保持具3の胴体サポート部31に両手を添えるだけで、自ずと保持具3に抱きかかえられつつ、下肢サポート部32上に自然に座るような姿勢で、保持具3に保持される。これにより、移乗時における被介護者への負担を軽減することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係る移乗装置10の変形例について、詳細に説明する。
上記第1実施形態において、ロボットアーム部2の第1乃至第3アーム部21、22、23は、電動の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65により回転駆動されているが、これに限らず、例えば、油圧シリンダ、空気圧シリンダ等のシリンダ80、油圧モータ、空気圧モータ等の任意のアクチュエータにより回転駆動されてもよい(図10)。
上記第1実施形態において、ロボットアーム部2は、第1乃至第3アーム部21、22、23と、第1乃至第4関節部51、52、53、54と、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65と、からなる構成であるが、これに限らず、例えば、アーム部、関節部、及び/又はモータの数は任意でよく、すなわち、保持具3を任意の位置へ移動できれば任意の構成が適用可能である。
上記第1実施形態において、台車部1は駆動車輪15を有する構成であるが、これに限らず、例えば、駆動車輪15を有しない構成であってもよい。この場合、介護者は、台車部1のハンドル部12を押すことで移乗装置10を任意の位置へ移動させることができる。
上記第1実施形態において、操作部25の操作ハンドル25a及び操作スイッチ25bを操作することで、制御装置17を介して、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御しているが、これに限らず、例えば、任意の入力装置を操作することで、制御装置17を介して、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御してもよい。
上記第1実施形態において、保持具3の下肢サポート部32は、略逆T字状に形成されているが、これに限らず、例えば、略L字状部材と略逆L字状部材とを対向させた構成、又は略コ字状の構成でもよく、被介護者の下肢部の膝裏を適切に支持できれば任意の構成が適用可能である。
上記第1実施形態において、制御装置17は、例えば、所定距離、水平移動後、被介護者の身体がベッド上から外れる間際に、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッドから離れる方向へ傾斜及び下降させるよう制御してもよい。図13は、本実施形態に係る移乗装置の移乗フローの一例を示すフローチャートである。
例えば、被介護者をベッド等の台部材の端部に端座位させる(ステップS101)(図14(a))。そして、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、端座位している被介護者の胴体へ接近させ、抱きかかえさせ、被介護者を保持する(ステップS102)(図14(b)の点線)。
このとき、介護者が、直接、被介護者の下肢部を保持具3の下肢サポート部32上に載せてもよく、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで制御装置17を介して、保持具3の下肢サポート部32を被介護者の下肢部の下に移動させ、下肢部を下肢サポート部32上に載せてもよい。
その後、制御装置17は、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッドから離れる方向へ、所定距離、水平移動させる(ステップS103)(図14(b)の点線から実線)(水平移動工程)。このとき、被介護者の体重は、主として、保持具3の下肢サポート部32とベッド上面との両方に掛かり、被介護者はベッド上を滑るようにして移動する。ここで、被介護者の下肢部を下肢サポート部32により、確実に保持させるために、下肢サポート部32の接触面の摩擦係数は、ベッド表面の摩擦係数よりも大きいのがより好ましい。
さらに、制御装置17は、水平移動後、被介護者の身体がベッド上から外れる間際に(ベッド角部P近傍で)、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッドから離れる方向へ(例えば、反時計方向へ)傾斜させつつ下降させる(ステップS104)(図14(c)の点線から実線)(傾斜下降工程)。
この保持具3の傾斜及び下降に伴い、被介護者は自然に前傾姿勢をとり、保持具3へ体重を徐徐に預ける状態となる。このため、無理の無い、より自然な体勢で被介護者は、保持具3に保持されることとなり、被介護者に掛る負担がより軽減される。また、保持具3を傾斜及び下降させることで、被介護者の胸部は、接触面積が大きい胴体サポート部31の胸部サポート部31aの側面上に、自然に覆いかぶさるようにして保持され、頭部は頭部サポート部31c上に自然に載って保持され、下肢部の膝裏は下肢サポート部32に密着し、より自然に保持される。このため、保持具3と被介護者との間の接触面圧を小さく抑えつつ、被介護者の重心Gを安定させることができる。したがって、移乗時における被介護者に掛る負担をより軽減することができる。さらに、このとき、被介護者の重心Gは、胴体サポート部31と下肢サポート部32との間の最適な位置に存在している。このため、被介護者を保持具3により、バランス良く安定的に保持することができ、移乗時の安定性をより向上させることができる。
制御装置17は、上記傾斜下降工程後、被介護者を最適に保持した保持具3を、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、上昇させ、移動をさせる(ステップS105)(図14(d)の点線から実線)(上昇工程)。
ところで、例えば、被介護者が端座位するベッド等の台部材の高さが低い(被介護者の座面と床面との距離が小さい)場合があり、保持具3の下降範囲が制限される可能性がある。この場合、制御装置17は、上記水平移動後、例えば、被介護者の身体がベッド上から外れる間際に、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッドから離れる方向へ傾斜させるだけでもよい。以下、その移乗方法について説明する。
まず、被介護者をベッドの端部に端座位させる(図15(a))。そして、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、端座位している被介護者の胴体へ接近させ、抱きかかえさせ、被介護者を保持する(図15(b)の点線)。
その後、制御装置17は、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッドから離れる方向へ、所定距離、水平移動させる(図15(b)の点線から実線)(水平移動工程)。
さらに、制御装置17は、水平移動後、被介護者の身体がベッド上から外れる間際に(ベッド角部P近傍で)、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ロボットアーム部2の保持具3を、ベッド角部Pを中心にして、ベッドから離れる方向へ(例えば、反時計方向へ)傾斜させる(図15(c)の点線から実線)(傾斜工程)。
この保持具3の傾斜に伴い、被介護者は自然に前傾姿勢をとり、保持具3へ体重を徐徐に預ける状態となる。このため、無理の無い、より自然な体勢で被介護者は、保持具3に保持されることとなり、被介護者に掛る負担がより軽減される。また、被介護者の胸部は、接触面積が大きい胴体サポート部31の胸部サポート部31aの側面上に、自然に覆いかぶさるようにして保持され、頭部は頭部サポート部31c上に自然に載って保持され、下肢部の膝裏は下肢サポート部32に密着し、より自然に保持される。したがって、移乗時における被介護者に掛る負担をより軽減することができる。さらに、保持具3は、上記傾斜による僅かな下降が生じるだけであるため、例えば、端座位面と床面(トイレ座面と床面等)との距離が小さい場合でも、上記傾斜動作が容易に可能となる。
制御装置17は、上記傾斜工程後、被介護者を最適に保持した保持具3を、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、上昇させ、移動をさせる(図15(d)の点線から実線)(上昇工程)。
(第2実施形態)
(第2実施形態)
図11(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態に係る移乗装置の概略を示す図である。本発明の第2実施形態に係る移乗装置70の保持具(第2保持具)71は、略コ字状に形成されており、被介護者を保持することができる。
第2実施形態に係る移乗装置70の保持具71は、被介護者の背面を保持する背面サポート部71aと、下肢部を保持する下肢サポート部71bと、背面サポート部71a及び下肢サポート部71bを支持する支持部71cと、を有している。
背面サポート部71aは略水平方向に延在しており、下肢サポート部71bは背面サポート部71aと略平行で略水平方向に延在している。また、支持部71cの両端に、背面サポート部71a及び下肢サポート部71bが夫々接続されている。
さらに、支持部71cには、この支持部71cに沿って、アームレスト71dが設けられている。なお、背面サポート部71a及び下肢サポート部71bのうち、被介護者が接触する部分には、弾性体のクッション部材が設けられている。このクッション部材により、被介護者が保持具71により保持されたときの、被介護者への負担をより軽減することができる。また、背面サポート部71a、下肢サポート部71b、及び支持部71cは、一体で構成されているが、別体で夫々構成されていてもよい。
以上の構成により、脚部の屈曲が困難又は不能の被介護者、あるいは自力での着座姿勢の維持が困難又は不能な被介護者を、保持具71により容易かつ確実に保持し、移乗させることができる。
第2実施形態に係る移乗装置70において、他の構成は、第1実施形態に係る移乗装置10と略同一であるため、同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る移乗装置70を用いた被介護者の移乗方法について、説明する。図12(a)乃至(d)は、移乗装置を用いて、ベッドに寝ている被介護者を車椅子(例えば、跳ね上げ式車椅子)へ移乗させる移乗方法の一例を示す図である。
まず、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して、第6モータ16を制御して、移乗装置70をベッドに接近させる(図12(a))。
そして、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して、ロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、保持具70の背面サポート部71aおよび下肢サポート部71bを、ベッドに寝ている被介護者の背中及び下肢部と、ベッドとの間に夫々挿入する(図12(b))。
その後、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介してロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御し、被介護者をベッドから持ち上げ、車椅子に接近させる(図12(c))。
このとき、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して第5モータ65を制御して、保持具70をロール軸回りに回転させ、被介護者の負担の無い姿勢に調整するのが好ましい。
さらに、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介してロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御し、被介護者を車椅子に乗せ、最後に、被介護者から保持具70の背面サポート部71aおよび下肢サポート部71bを引き抜く(図12(d))。このとき、車椅子の被介護者を乗せる側のアームレストは、予め跳ね上げられているものとする。このように、介護者は、移乗装置70を操作して、被介護者を容易に移乗させることができる。
以上、本発明の第2実施形態に係る移乗装置70において、保持具71は、略コ字状の一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部71aと、その他辺が背面サポート部71aと略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部71bと、背面サポート部71a及び下肢サポート部71bを支持する支持部71cと、を有している。
これにより、例えば、脚部の屈曲が困難又は不能の被介護者、あるいは自力での着座姿勢の維持が困難又は不能な被介護者を、保持具71により容易かつ確実に保持し、移乗させることができる。
また、被介護者を背面サポート部71a及び下肢サポート部71bの2箇所のみで保持するため、被介護者は自然な姿勢で保持され、被介護者の体格差に起因して、身体に負担がかかることもない。したがって、移乗時における被介護者への負担を軽減することができる。
さらに、上述の如く、保持具71は簡易な構成となっているため、介護者は、複雑な作業を伴うことなく、被介護者を保持具71で容易に保持させることができる。すなわち、移乗時における介護者及び被介護者への負担を軽減することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る移乗装置70の変形例について、詳細に説明する。
上記第1実施形態において、保持具81の支持部81cは、背面サポート部81a及び下肢サポート部81bが立設され、被介護者の側面を保持する保持面81dを有する構成であってもよい(図16(a)及び(b))。この構成における移乗方法について、以下説明する。図17は、本発明の第2実施形態に係る移乗装置70の変形例における移乗フローの一例を示すフローチャートである。
まず、被介護者をベッドの端部に端座位させる(ステップS201)。そして、介護者は、操作部25の操作スイッチ25b及び操作ハンドル25aを操作することで、制御装置17を介して、ロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、保持具81の背面サポート部81aおよび下肢サポート部81bを、ベッドに端座位している被介護者の背中及び下肢部と、ベッドとの間に夫々挿入し、被介護者を保持させる(ステップS202)(図18(a))(背面下肢保持工程)。
次に、制御装置17は、ロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、ベッド角部Pを中心にして、保持具81をベッドから離れる方向(例えば、反時計方向)へ回転させる(ステップS203)(図18(b))(側面保持工程)。これにより、被介護者の側面は、保持具81の支持部81cの保持面81dに徐徐に寄り掛かり、保持面81dによって徐徐に保持される。
最終的に、制御装置17は、ロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、保持具81を略90度まで回転させる(ステップS204)(図18(c))(側面保持工程)。このとき、被介護者は、略水平状態となった保持具81の支持部81cの保持面81d上で、側臥位の状態となる。このように、被介護者をより接触面積の大きい支持部81cの保持面81dで保持することで、接触面圧を小さく抑えつつ、被介護者の重心Gを安定させることができる。従って、被介護者に掛る負担をより軽減しつつ、安定した移乗が可能となる。また、制御装置17は、保持具81を略90度回転させているが、これに限らず、例えば、30〜90度程度まで、回転させてもよい。
そして、制御装置17は、ロボットアーム部2の第1乃至第5モータ61、62、63、64、65を制御して、保持具81を所望の位置へ移動させる(ステップS205)(移動工程)。
なお、本発明を実施するための最良の形態について上記実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした上記実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記第1及び第2実施形態において、第1及び第2保持具3、71は、周知の取付構造を介してロボットアーム部2の取付部24に、容易に取付け/取外しが可能なように構成されていてもよい。この場合、例えば、被介護者の体格、介護度等の態様に応じて、第1及び第2保持具3、71のうち、移乗するのに最適な保持具が選択される(選択工程)。
次に、選択された第1又は第2保持具3、71が、ロボットアーム部2の取付部24に取り付けられる(取付け工程)。その後、制御装置17は、例えば、図8(a)乃至(c)若しくは図12(a)乃至(d)に示すように、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御し、第1又は第2保持具3、71により被介護者を保持し、移乗させる(保持移乗工程)。なお、上記各工程は、制御装置17の自動制御により行われてもよい。
以上により、被介護者の体格や介護度に応じて、最適な保持具3、71を選択できるため、移乗時における被介護者への負担をより確実に軽減することができる。なお、上記説明において、第1及び第2保持具3、71の2種類の保持具から選択を行ったが、3種類以上の保持具から選択を行ってもよい。
1 台車部
2 ロボットアーム部
3、71 保持具
10、70 移乗装置
17 制御装置
21 第1アーム部
22 第2アーム部
23 第3アーム部
25 操作部
31 胴体サポート部
31a 胸部サポート部
31b 側面サポート部
31c 頭部サポート部
32 下肢サポート部
71a 背面サポート部
71b 下肢サポート部
71c 支持部
2 ロボットアーム部
3、71 保持具
10、70 移乗装置
17 制御装置
21 第1アーム部
22 第2アーム部
23 第3アーム部
25 操作部
31 胴体サポート部
31a 胸部サポート部
31b 側面サポート部
31c 頭部サポート部
32 下肢サポート部
71a 背面サポート部
71b 下肢サポート部
71c 支持部
Claims (13)
- 移動可能な台車部と、
前記台車部に連結されたアーム部と、
前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備える移乗装置であって、
前記保持具は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項1記載の移乗装置であって、
前記胴体サポート部は、人の胸部に当接する胸部サポート部と、該胸部サポート部の側方から延び、胸部の側面をサポートする一対の側面サポート部と、前記胸部サポート部の上部に凸状に形成され、頭部を支持する頭部サポート部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 移動可能な台車部と、
前記台車部に連結されたアーム部と、
前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備える移乗装置であって、
前記保持具は略コ字状に形成されると共に、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が該背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、前記背面サポート部及び前記下肢サポート部を支持する支持部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の移乗装置であって、
前記アーム部は、
ヨー軸及びピッチ軸回りに回転可能となるように、前記台車部に連結された第1アーム部と、
ピッチ軸回りに回転可能となるように、前記第1アーム部に連結された第2アーム部と、
一端がピッチ軸回りに回転可能となるように前記第2アーム部に連結され、他端にロール軸回りに回転可能となるように前記保持具が連結された第3アーム部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項4記載の移乗装置であって、
前記アーム部は、
前記第1アーム部をヨー軸回りに駆動する第1駆動部と、
前記第1アーム部をピッチ軸回りに駆動する第2駆動部と、
前記第2アーム部をピッチ軸回りに駆動する第3駆動部と、
前記第3アーム部をピッチ軸回りに駆動する第4駆動部と、
前記保持具をロール軸回りに駆動する第5駆動部と、を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項5記載の移乗装置であって、
前記台車部は、該台車部の駆動車輪を駆動する第6駆動部を有しており、
前記第1乃至第6駆動部の駆動を制御する制御装置と、
前記制御装置を介して、前記第1乃至第6駆動部の駆動を操作する操作部と、を更に備える、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項1又は2記載の移乗装置であって、
前記アーム部の駆動を制御する制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記アーム部の駆動を制御して、
(a1)台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上で所定距離、水平移動させる制御機能と、
(a2)前記水平移動後、前記保持部を前記台部材から離れる方向へ傾斜させつつ、下降させる制御機能と、
(a3)前記傾斜及び下降後、前記保持具を上昇させる制御機能と、
を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項1又は2記載の移乗装置であって、
前記アーム部の駆動を制御する制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記アーム部の駆動を制御して、
(b1)台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上を所定距離、水平移動させる制御機能と、
(b2)前記水平移動後、前記保持具を前記台部材の角部を中心にして、前記台部材から離れる方向へ傾斜させる制御機能と、
(b3)前記傾斜後、前記保持具を上昇させる制御機能と、
を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 請求項3記載の移乗装置であって、
前記アーム部の駆動を制御する制御装置を更に備え、
前記保持具の支持部は、前記背面サポート部及び前記下肢サポート部が立設された保持面を有しており、
前記制御装置は、前記アーム部の駆動を制御して、
(c1)前記保持具を回転させ、該保持具に保持された人の側面を前記支持部の保持面に保持させる制御機能と、
(c2)前記保持後に、前記保持具を移動させる制御機能と、
を有する、ことを特徴とする移乗装置。 - 移動可能な台車部と、
前記台車部に連結されたアーム部と、
前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備える移乗装置の移乗方法であって、
人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する第1保持具と、略コ字状に形成され、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が該背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、を有する第2保持具と、のうち一方の保持具を選択する選択工程と、
前記選択工程で選択された前記保持具を前記アーム部の先端に取付ける取付け工程と、
前記取付け工程で取付けられた前記保持具により人を保持し、移乗する保持移乗工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法。 - 移動可能な台車部と、
前記台車部に連結されたアーム部と、
前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備え、
前記保持具は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する、移乗装置の移乗方法であって、
台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上で所定距離、水平移動させる水平移動工程と、
前記水平移動工程後、前記保持部を前記台部材から離れる方向へ傾斜させつつ、下降させる傾斜下降工程と、
前記傾斜下降工程後、前記保持具を上昇させる上昇工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法。 - 移動可能な台車部と、
前記台車部に連結されたアーム部と、
前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備え、
前記保持具は、人の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部と、該胴体サポート部の下部に接続され、下肢部の膝裏を支持するための下肢サポート部と、を有する、移乗装置の移乗方法であって、
台部材に端座位した状態で前記保持具により保持された人を、前記台部材上で所定距離、水平移動させる水平移動工程と、
前記水平移動工程後、前記保持具を前記台部材の角部を中心にして、前記台部材から離れる方向へ傾斜させる傾斜工程と、
前記傾斜工程後、前記保持具を上昇させる上昇工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法。 - 移動可能な台車部と、
前記台車部に連結されたアーム部と、
前記アーム部に取付けられ、人を保持する保持具と、を備え、
前記保持具は略コ字状に形成されると共に、その一辺が略水平方向に延在し、人の背面を保持する背面サポート部と、その他辺が該背面サポート部と略平行に延在し、下肢部を保持する下肢サポート部と、前記背面サポート部及び前記下肢サポート部が立設された保持面を有する支持部と、を有する、移乗装置の移乗方法であって、
人の背面を前記背面サポート部により保持し、下肢部を前記下肢サポート部により保持する背面下肢保持工程と、
前記背面下肢保持工程後に、前記保持具を回転させ、該保持具に保持された人の側面を、前記支持部の保持面に保持させる側面保持工程と、
前記側面保持工程後に、前記保持具を移動させる移動工程と、を含む、ことを特徴とする移乗装置の移乗方法。
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- 2008-12-16 JP JP2008320026A patent/JP2010069283A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100115 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20110322 |