JP2010065828A - 玉軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体潤滑剤からなる潤滑部品が取り付けられた保持器を備えた玉軸受として、機械的強度が十分であるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受に適用しても、良好な潤滑性能が得られるものを提供する。
【解決手段】セパレータ(保持器)4を板金で形成する。このセパレータ4の円穴41に固体潤滑剤からなるリング状の潤滑部品5を取り付ける。リング状の潤滑部品5の内側にボール3を回転自在に配置する。
【選択図】図1
【解決手段】セパレータ(保持器)4を板金で形成する。このセパレータ4の円穴41に固体潤滑剤からなるリング状の潤滑部品5を取り付ける。リング状の潤滑部品5の内側にボール3を回転自在に配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体潤滑剤からなる潤滑部品を備えた玉軸受に関する。
FPD(フラットパネルディスプレイ)は世代を重ねる毎に大型化しており、最近では一辺が2m以上のものも登場している。FPDを製造する設備の一部として、スパッタリング装置、プラズマCVD装置、イオン注入装置等の真空処理装置がある。そして、これらの真空処理装置は、基板等の被処理品を真空状態で搬送する搬送装置や搬送ロボットを備えている。
これらの搬送装置や搬送ロボットの回転支持部分に転がり軸受が使用されるが、これらの転がり軸受としては、従来、ステンレス鋼(主にSUS440C)製で、焼き入れ・焼き戻し処理が施されていて、フッ素系グリースで潤滑されたものが使用されている。
ところで、FPDは、製造工程で表面に微細な粒子(異物)が付着することで機能が損なわれる。よって、製品としての歩留まりを向上させるために、清浄度のより高い環境で製造することが求められている。この要求に応えるために、フッ素系グリースよりも放出ガス量が少ない固体潤滑剤を使用することが提案されている。
ところで、FPDは、製造工程で表面に微細な粒子(異物)が付着することで機能が損なわれる。よって、製品としての歩留まりを向上させるために、清浄度のより高い環境で製造することが求められている。この要求に応えるために、フッ素系グリースよりも放出ガス量が少ない固体潤滑剤を使用することが提案されている。
転がり軸受の保持器やセパレータに固体潤滑剤を適用した例としては、下記の特許文献1〜4が挙げられる。下記の特許文献1〜4には、固体潤滑剤からなる潤滑部品を備えた玉軸受が記載されている。
特許文献1には、玉を一つ一つ入れるリング状部品(玉のセパレータとして機能するスペーサ)の少なくとも一つを、自己潤滑性焼結合金で形成することが記載されている。
特許文献1には、玉を一つ一つ入れるリング状部品(玉のセパレータとして機能するスペーサ)の少なくとも一つを、自己潤滑性焼結合金で形成することが記載されている。
特許文献2には、軸方向に二分割された一対の半体からなる保持器に、少なくとも2個の玉を収容し、各ポケットに収容された複数の玉の間に、グラファイト製のスペーサを介装することが記載されている。
特許文献3には、円周方向で分割された分割形の保持器(セパレータ)を、自己潤滑性材料で形成することが記載されている。
特許文献3には、円周方向で分割された分割形の保持器(セパレータ)を、自己潤滑性材料で形成することが記載されている。
特許文献4には、保持器を、自己潤滑能力を有する耐熱性有機材料(例えばポリベンゾイミダゾール樹脂にグラファイト等を添加した複合材料)で形成することが記載されている。
これらの特許文献に記載された保持器は、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受に適用することが難しかったり、機械的強度が不充分であったり、寸法が大きなものには適さなかったりといった問題がある。
これらの特許文献に記載された保持器は、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受に適用することが難しかったり、機械的強度が不充分であったり、寸法が大きなものには適さなかったりといった問題がある。
図9に示すように、軸受の幅Bと内輪1の内径dと外輪2の外径Dとの関係が、下記の(1)式および(2)式を満たす玉軸受は、負荷容量が大きいためにボール3の直径を大きく設定している。これに伴って、隣り合うボール3の間隔が極端に短くなるため、特許文献1〜4の保持器では、軸受のスムーズな回転が阻止されたり、十分な機械的強度が得られなかったりする。
0.60<B/((D−d)/2)<1.1‥‥(1)
0.39<((D−d)/2)/d<1.0‥‥(2)
特公平1−28248号公報
実公平7−21927号公報
特開平7−151152号公報
特開平7−197936号公報
0.60<B/((D−d)/2)<1.1‥‥(1)
0.39<((D−d)/2)/d<1.0‥‥(2)
本発明の課題は、固体潤滑剤からなる潤滑部品が取り付けられた保持器を備えた玉軸受として、機械的強度が十分であるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受に適用しても、良好な潤滑性能が得られるものを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、板金(金属板を常温で塑性加工すること)で形成された保持器の円穴に固体潤滑剤からなるリング状潤滑部品が取り付けられ、このリング状潤滑部品の内側にボールが回転自在に配置されている玉軸受を提供する。
本発明の玉軸受によれば、固体潤滑剤からなるリング状潤滑部品が、この軸受の回転時にボールの表面と接触することで、固体潤滑剤がボールの表面に効率的に移行するため、他の潤滑剤を充填しなくても良好な潤滑性能が得られる。また、固体潤滑剤からなる潤滑部品を保持器とは別に設けたため、保持器の機械的強度を確保できるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受にも適用できる。
本発明の玉軸受によれば、固体潤滑剤からなるリング状潤滑部品が、この軸受の回転時にボールの表面と接触することで、固体潤滑剤がボールの表面に効率的に移行するため、他の潤滑剤を充填しなくても良好な潤滑性能が得られる。また、固体潤滑剤からなる潤滑部品を保持器とは別に設けたため、保持器の機械的強度を確保できるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受にも適用できる。
さらに、保持器が板金で形成されているため、軽量となり、保持器の重量に比例して潤滑部品にかかる荷重や慣性力が小さくなる。これにより、潤滑部品の摩耗が低減されるため、長期に渡って良好な潤滑性能が確保できる。
なお、軸受の回転に伴うリング状潤滑部品とボールの摺動によって、リング状潤滑部品をなす固体潤滑剤の温度が上昇するが、板金で形成されている保持器の板厚が薄いほど、この温度上昇度合いが高くなる。固体潤滑剤の温度が高いほど固体潤滑剤の表面が活性化されるため、保持器の板厚が薄いほど、リング状潤滑部品をなす固体潤滑剤がボールに移りやすくなり、潤滑の確実性が高くなる。
なお、軸受の回転に伴うリング状潤滑部品とボールの摺動によって、リング状潤滑部品をなす固体潤滑剤の温度が上昇するが、板金で形成されている保持器の板厚が薄いほど、この温度上昇度合いが高くなる。固体潤滑剤の温度が高いほど固体潤滑剤の表面が活性化されるため、保持器の板厚が薄いほど、リング状潤滑部品をなす固体潤滑剤がボールに移りやすくなり、潤滑の確実性が高くなる。
本発明の玉軸受としては、前記保持器が、前記円穴が2個以上形成された複数のセパレータからなるものが挙げられる。保持器を構成するセパレータが板金で形成されていて前記円穴が1個であると、リング状潤滑部品の重さによっては、軸受回転時に、セパレータがボールの周りを回転して内輪外輪に接触し、軸受の回転性が不良となる恐れがあるが、前記円穴が2個以上であると、セパレータの姿勢が安定するため、軸受の回転性が良好になる。
本発明の玉軸受によれば、固体潤滑剤からなる潤滑部品が取り付けられた保持器を備えた玉軸受として、機械的強度が十分であるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受に適用しても、良好な潤滑性能が長期に渡って得られるようになる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
この実施形態の玉軸受はアンギュラ玉軸受であり、図1および2に示すように、内輪1、外輪2、ボール3、セパレータ(保持器)4、および固体潤滑剤からなるリング状の潤滑部品5で構成されている。
図1は、このアンギュラ玉軸受の平断面図(軸受端面を水平にして台上に置いた軸受を幅方向と交差する平面で切断して上から見た図)の一部を示す図である。図2は、このアンギュラ玉軸受を図1のA−A位置で径方向に沿って切断した断面図である。図3は、図2のA部分の拡大図である。図4は、このアンギュラ玉軸受の内輪1、ボール3、セパレータ4、および潤滑部品5の関係を示す正面図である。図5はセパレータ4を示す斜視図である。図6は、セパレータ4の作製過程を説明する図である。
この実施形態の玉軸受はアンギュラ玉軸受であり、図1および2に示すように、内輪1、外輪2、ボール3、セパレータ(保持器)4、および固体潤滑剤からなるリング状の潤滑部品5で構成されている。
図1は、このアンギュラ玉軸受の平断面図(軸受端面を水平にして台上に置いた軸受を幅方向と交差する平面で切断して上から見た図)の一部を示す図である。図2は、このアンギュラ玉軸受を図1のA−A位置で径方向に沿って切断した断面図である。図3は、図2のA部分の拡大図である。図4は、このアンギュラ玉軸受の内輪1、ボール3、セパレータ4、および潤滑部品5の関係を示す正面図である。図5はセパレータ4を示す斜視図である。図6は、セパレータ4の作製過程を説明する図である。
このセパレータ4は、2個のボール3を保持するものであり、板面に円穴41が2個形成され、各円穴41の両側に側面部42が形成されている。また、両円穴41の間で屈曲した形状となっている。
このセパレータ4は、先ず、鋼板40に円穴41を抜き加工で形成するとともに、外形ラインに沿って切断加工することで、図6(a)の形状にした後、ラインL1〜L3に沿って曲げ加工する。ラインL1,L2で90°曲げて形成された部分が、セパレータ4の側面部42となる。ラインL3に沿った曲げ角度は、ボールピッチ円に対応して設定される。図6(b)は図6(a)の側面図であり、図6(c)はセパレータ4の平面図であり、図6(d)はセパレタ4の側面図である。
このセパレータ4は、先ず、鋼板40に円穴41を抜き加工で形成するとともに、外形ラインに沿って切断加工することで、図6(a)の形状にした後、ラインL1〜L3に沿って曲げ加工する。ラインL1,L2で90°曲げて形成された部分が、セパレータ4の側面部42となる。ラインL3に沿った曲げ角度は、ボールピッチ円に対応して設定される。図6(b)は図6(a)の側面図であり、図6(c)はセパレータ4の平面図であり、図6(d)はセパレタ4の側面図である。
リング状の潤滑部品5は、外径が異なる小径部51と大径部52とからなり、小径部51に突起51aを設けることで、この突起51aと大径部52との間に抜け止め用の周溝51bが形成されている。リング状の潤滑部品5は、小径部51側からセパレータ4の円穴41に挿入される。その際に、突起51aが弾性変形して円穴41を通過し、セパレータ4の円穴周縁部41aが潤滑部品5の周溝51bに嵌まり、潤滑部品5の大径部52がセパレータ4の円穴周縁部41aの外側に配置される。
リング状の潤滑部品5の内径は、ボール3の直径より少し大きく形成されているため、リング状の潤滑部品5内にボール3が遊嵌され、この玉軸受の回転時にボール3がリング状の潤滑部品5の内周面53に接触する。
したがって、この玉軸受は、回転時に、潤滑部品5をなす固体潤滑剤が、ボール3の表面に効率的に移行するため、他の潤滑剤を充填しなくても良好な潤滑性能が得られる。また、固体潤滑剤からなる潤滑部品5をセパレータ4とは別に設けたため、セパレータ4の機械的強度を確保できるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受にも適用できる。
したがって、この玉軸受は、回転時に、潤滑部品5をなす固体潤滑剤が、ボール3の表面に効率的に移行するため、他の潤滑剤を充填しなくても良好な潤滑性能が得られる。また、固体潤滑剤からなる潤滑部品5をセパレータ4とは別に設けたため、セパレータ4の機械的強度を確保できるとともに、寸法が大きい玉軸受や、ボール間隔が狭いアンギュラ玉軸受にも適用できる。
また、板金で形成されたセパレータ4を使用しているため、潤滑部品5にかかる荷重や慣性力が小さく、潤滑部品5の摩耗が低減されることで、長期に渡って良好な潤滑性能が確保できる。また、円穴が2個形成されたセパレータ4を使用しているため、セパレータ4の姿勢が安定し、軸受の回転性は良好である。
セパレータ4の板厚(鋼板40の厚さ)は、0.8mm〜3.2mmであることが好ましい。軸受の回転に伴う潤滑部品5とボール3の摺動によって、潤滑部品5をなす固体潤滑剤の温度が上昇するが、セパレータ4の板厚が薄いほど、この温度上昇度合いが高くなる。固体潤滑剤の温度が高いほど固体潤滑剤の表面が活性化されるため、セパレータ4の板厚が薄いほど、潤滑部品5をなす固体潤滑剤がボールに移りやすくなり、潤滑の確実性が高くなる。ただし、0.8mmより薄いと、セパレータ4としての形状保持性が不良となる。また、セパレータ4の板厚が3.2mmより厚いと、上述の固体潤滑剤の温度上昇効果が得られ難くなる点と、加工性が悪くなる点から好ましくない。
セパレータ4の板厚(鋼板40の厚さ)は、0.8mm〜3.2mmであることが好ましい。軸受の回転に伴う潤滑部品5とボール3の摺動によって、潤滑部品5をなす固体潤滑剤の温度が上昇するが、セパレータ4の板厚が薄いほど、この温度上昇度合いが高くなる。固体潤滑剤の温度が高いほど固体潤滑剤の表面が活性化されるため、セパレータ4の板厚が薄いほど、潤滑部品5をなす固体潤滑剤がボールに移りやすくなり、潤滑の確実性が高くなる。ただし、0.8mmより薄いと、セパレータ4としての形状保持性が不良となる。また、セパレータ4の板厚が3.2mmより厚いと、上述の固体潤滑剤の温度上昇効果が得られ難くなる点と、加工性が悪くなる点から好ましくない。
この玉軸受を真空環境で使用する場合には、セパレータ4をSUS304やSUS316等のステンレス鋼、PEEK樹脂やポリイミド樹脂(例えば、デュポン社製の「ベスペル(登録商標)」)で形成する。潤滑部品5は、PTFE樹脂、グラファイト、MoS2 、WS2 、MoS2 合金、WS2 合金のいずれかで形成する。
また、ボール3、内輪1の軌道面、外輪2の軌道面の少なくともいずれかに、スプレー塗装またはスパッタリングによるMoS2 またはWS2 からなる被膜や、PTFE樹脂からなる被膜が形成されていることが好ましい。これにより、軸受を初めて使用する際にこれらの被膜が潤滑剤として作用するため、回転初期の潤滑性が確保される。
また、ボール3、内輪1の軌道面、外輪2の軌道面の少なくともいずれかに、スプレー塗装またはスパッタリングによるMoS2 またはWS2 からなる被膜や、PTFE樹脂からなる被膜が形成されていることが好ましい。これにより、軸受を初めて使用する際にこれらの被膜が潤滑剤として作用するため、回転初期の潤滑性が確保される。
上記実施形態と潤滑部品の形状のみが異なる例を図7および8に示す。図7は、このアンギュラ玉軸受の平断面図(軸受端面を水平にして台上に置いた軸受を幅方向と交差する平面で切断して上から見た図)の一部を示す図である。図8は、このアンギュラ玉軸受を図7のA−A位置で径方向に沿って切断した断面図である。
この例の潤滑部品50はリング状で、外径が異なる小径部51と大径部52とからなるが、前述の潤滑部品5と異なり、小径部51に突起51aが形成されていないため、周溝51bも有さない。そして、大径部52の長さ(リングの軸方向の寸法)を、図7の状態で、大径部52の角部52と外輪2の肩部2aとの間にほとんど隙間がない長さにしてある。すなわち、この例では、外輪2の肩部2aが、潤滑部品50のセパレータ4からの抜け止めとなっている。
この例の潤滑部品50はリング状で、外径が異なる小径部51と大径部52とからなるが、前述の潤滑部品5と異なり、小径部51に突起51aが形成されていないため、周溝51bも有さない。そして、大径部52の長さ(リングの軸方向の寸法)を、図7の状態で、大径部52の角部52と外輪2の肩部2aとの間にほとんど隙間がない長さにしてある。すなわち、この例では、外輪2の肩部2aが、潤滑部品50のセパレータ4からの抜け止めとなっている。
図1および2に示すアンギュラ玉軸受(No. 1−1)を用いて、真空環境での耐久試験を行った。潤滑部品5としてはWS2 焼結合金製のものを用いた。セパレータ4の板厚(鋼板40の厚さ)は2.3mmとした。
試験軸受は呼び番号7219のアンギュラ玉軸受であって、その寸法は、外輪外径Dが170mm、内輪内径dが95mm、軸受幅Bが32mmである。よって、B/((D−d)/2)=0.85であり、((D−d)/2)/d=0.394であるため、(1)式および(2)式を満たす。
試験軸受は呼び番号7219のアンギュラ玉軸受であって、その寸法は、外輪外径Dが170mm、内輪内径dが95mm、軸受幅Bが32mmである。よって、B/((D−d)/2)=0.85であり、((D−d)/2)/d=0.394であるため、(1)式および(2)式を満たす。
比較のために、保持器として、特許文献1に記載された、玉を一つ一つ入れるリング状部品(玉のセパレータとして機能するスペーサ)をWS2 焼結合金で形成したものを用意した。このリング部品を全ての玉に対して取り付けて、保持器以外の点は全て同じ構成の軸受(No. 1−2)を組み立てた。
No. 1−1と1−2の軸受を、荷重条件が、組み合わせ:DF、予圧:7940N、Pmax :1250N/mm2 で、温度条件が80℃で、圧力条件が20〜30Paで、一方向に180°回転した後に反対方向に180°回転することを1分間に50回繰り返す試験を行った。試験前と試験中にトルク値を測定し続け、トルク値が初期トルク値の20%に相当する値だけ大きくなった時点で、試験を終了し、試験終了までの回転サイクル数を寿命として測定した。
その結果、No. 1−1の寿命は300万サイクル以上であり、No. 1−2の寿命は10万サイクルであった。
No. 1−1と1−2の軸受を、荷重条件が、組み合わせ:DF、予圧:7940N、Pmax :1250N/mm2 で、温度条件が80℃で、圧力条件が20〜30Paで、一方向に180°回転した後に反対方向に180°回転することを1分間に50回繰り返す試験を行った。試験前と試験中にトルク値を測定し続け、トルク値が初期トルク値の20%に相当する値だけ大きくなった時点で、試験を終了し、試験終了までの回転サイクル数を寿命として測定した。
その結果、No. 1−1の寿命は300万サイクル以上であり、No. 1−2の寿命は10万サイクルであった。
1 内輪
2 外輪
2a 外輪の肩部
3 ボール
4 セパレ−タ
41 セパレ−タの円穴
41a 円穴周縁部
5 リング状の潤滑部品
51 小径部
51a 突起
51b 抜け止め用の周溝
52 大径部
52a 大径部の角部
53 潤滑部品の内周面
2 外輪
2a 外輪の肩部
3 ボール
4 セパレ−タ
41 セパレ−タの円穴
41a 円穴周縁部
5 リング状の潤滑部品
51 小径部
51a 突起
51b 抜け止め用の周溝
52 大径部
52a 大径部の角部
53 潤滑部品の内周面
Claims (4)
- 板金で形成された保持器の円穴に固体潤滑剤からなるリング状潤滑部品が取り付けられ、このリング状潤滑部品の内側にボールが回転自在に配置されている玉軸受。
- 前記保持器は前記円穴が2個以上形成された複数のセパレータからなる請求項1記載の玉軸受。
- 請求項1または2記載の玉軸受からなるアンギュラ玉軸受。
- 軸受の幅Bと内輪の内径dと外輪の外径Dとの関係が、下記の(1)式および(2)式を満たす請求項3記載のアンギュラ玉軸受。
0.60<B/((D−d)/2)<1.1‥‥(1)
0.39<((D−d)/2)/d<1.0‥‥(2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008235530A JP2010065828A (ja) | 2008-09-12 | 2008-09-12 | 玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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