JP2007177838A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】軌道輪の表面のうち保持器と接触する部分及び保持器の表面に摩耗や損傷が生じにくい転がり軸受を提供する。
【解決手段】深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の玉3と、内輪1及び外輪2の間に複数の玉3を保持する保持器4と、を備えている。そして、内輪1の外周面は、保持器案内面をなしている。保持器4の表面には、厚さ20μm以上40μm以下の銀メッキ被膜6が被覆されている。また、内輪1の外周面には、Hv1950以上の表面硬さを有する硬質被膜7が被覆されている。この表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値である。硬質被膜7の表面粗さRaは1μm以下であることが好ましく、また、硬質被膜7の表面に形成されている空孔の数は、10個/cm2 未満であることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の玉3と、内輪1及び外輪2の間に複数の玉3を保持する保持器4と、を備えている。そして、内輪1の外周面は、保持器案内面をなしている。保持器4の表面には、厚さ20μm以上40μm以下の銀メッキ被膜6が被覆されている。また、内輪1の外周面には、Hv1950以上の表面硬さを有する硬質被膜7が被覆されている。この表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値である。硬質被膜7の表面粗さRaは1μm以下であることが好ましく、また、硬質被膜7の表面に形成されている空孔の数は、10個/cm2 未満であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は転がり軸受に関する。
ガスタービンに使用される転がり軸受は、高速回転で使用されるので、軌道輪の表面のうち保持器と接触する部分(主に保持器案内面)に摩耗が生じやすい。そこで、このような摩耗を低減するため、前記部分をセラミックスで形成したり、前記部分を、窒化チタン被膜のような耐摩耗性に優れた硬質被膜で被覆する技術が適用されている(特許文献1,2を参照)。
しかしながら、前記硬質被膜が被覆された軌道輪の表面硬さと、保持器の表面硬さとに差があると、保持器の表面の摩耗が促進されるという問題があった。また、軌道輪と保持器との間に硬い異物が混入した場合に、軌道輪の表面に損傷が生じる場合があった。さらに、前記硬質被膜の表面粗さが粗い場合は、保持器の表面が摩耗する場合があった。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、軌道輪の表面のうち保持器と接触する部分及び保持器の表面に摩耗や損傷が生じにくい転がり軸受を提供することを課題とする。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、軌道輪の表面のうち保持器と接触する部分及び保持器の表面に摩耗や損傷が生じにくい転がり軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1の転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に前記転動体を保持する保持器と、を備える転がり軸受において、前記内輪の表面及び前記外輪の表面のうち前記保持器と接触する部分に、表面硬さHv1950以上の硬質被膜を設けたことを特徴とする。
このような硬質被膜を備えているため、軌道輪の表面に摩耗が生じにくく、特に、軌道輪と保持器との間に硬い異物が混入した場合でも、軌道輪の表面に損傷が生じにくい。ただし、表面硬さがHv2500超過であると、剛性が大きすぎるため、振動等の衝撃に対して弱くなるおそれがある。
このような硬質被膜を備えているため、軌道輪の表面に摩耗が生じにくく、特に、軌道輪と保持器との間に硬い異物が混入した場合でも、軌道輪の表面に損傷が生じにくい。ただし、表面硬さがHv2500超過であると、剛性が大きすぎるため、振動等の衝撃に対して弱くなるおそれがある。
また、本発明に係る請求項2の転がり軸受は、請求項1に記載の転がり軸受において、前記保持器の表面のうち前記内輪又は前記外輪と接触する部分に、厚さ20μm以上40μm以下の銀被膜を被覆したことを特徴とする。
保持器に銀被膜が被覆してあれば、保持器の表面に摩耗が生じにくく、また、保持器が軌道輪の表面を摩耗させることが抑制される。銀被膜の厚さが20μm未満であると、保持器や軌道輪に摩耗が生じるおそれがある。一方、80μm超過であると、保持器の寸法公差に悪影響が出るおそれがあり、40μm以下とすることがより好ましい。なお、銀被膜は、メッキにより形成することが好ましい。
保持器に銀被膜が被覆してあれば、保持器の表面に摩耗が生じにくく、また、保持器が軌道輪の表面を摩耗させることが抑制される。銀被膜の厚さが20μm未満であると、保持器や軌道輪に摩耗が生じるおそれがある。一方、80μm超過であると、保持器の寸法公差に悪影響が出るおそれがあり、40μm以下とすることがより好ましい。なお、銀被膜は、メッキにより形成することが好ましい。
さらに、本発明に係る請求項3の転がり軸受は、請求項1又は請求項2に記載の転がり軸受において、前記硬質被膜は、チタン化合物又はダイヤモンドライクカーボンで構成されていることを特徴とする。
チタン化合物としては、窒化チタンや炭化チタンが好ましい。
チタン化合物としては、窒化チタンや炭化チタンが好ましい。
さらに、本発明に係る請求項4の転がり軸受は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の転がり軸受において、前記硬質被膜の表面粗さRaは1μm以下であり、前記硬質被膜の表面に形成されている空孔の数は、10個/cm2 未満であることを特徴とする。
硬質被膜の表面粗さRaが1μm超過であると、保持器の表面に摩耗が生じやすくなる。よって、保持器の表面に銀被膜が被覆してある場合には、銀被膜に摩耗が生じて面荒れが発生する。また、前記空孔の数が10個/cm2 以上であると、保持器の表面に摩耗が生じやすくなる。
さらに、本発明に係る請求項5の転がり軸受は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の転がり軸受において、前記表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値であることを特徴とする。
硬質被膜の表面粗さRaが1μm超過であると、保持器の表面に摩耗が生じやすくなる。よって、保持器の表面に銀被膜が被覆してある場合には、銀被膜に摩耗が生じて面荒れが発生する。また、前記空孔の数が10個/cm2 以上であると、保持器の表面に摩耗が生じやすくなる。
さらに、本発明に係る請求項5の転がり軸受は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の転がり軸受において、前記表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値であることを特徴とする。
本発明の転がり軸受は、軌道輪の表面のうち保持器と接触する部分及び保持器の表面に摩耗や損傷が生じにくい。
本発明に係る転がり軸受の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である深溝玉軸受の構造を示す部分縦断面図である。図1の深溝玉軸受は、エンジン主軸用の軸受であって、軸方向に分離された2つの分割体1A,1Aからなる内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の玉3と、内輪1及び外輪2の間に複数の玉3を保持する保持器4と、を備えている。そして、内輪1の外周面は、保持器案内面をなしている。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である深溝玉軸受の構造を示す部分縦断面図である。図1の深溝玉軸受は、エンジン主軸用の軸受であって、軸方向に分離された2つの分割体1A,1Aからなる内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の玉3と、内輪1及び外輪2の間に複数の玉3を保持する保持器4と、を備えている。そして、内輪1の外周面は、保持器案内面をなしている。
保持器4の表面には、厚さ20μm以上40μm以下の銀メッキ被膜6が被覆されている。また、内輪1の外周面には、Hv1950以上の表面硬さを有する厚さ3μmの硬質被膜7が被覆されている。この表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値である。硬質被膜7は、例えば窒化チタンで構成されており、イオンプレーティング法等で成膜することができる。硬質被膜7の表面粗さRaは1μm以下であることが好ましく、また、硬質被膜7の表面に形成されている空孔の数は、10個/cm2 未満であることが好ましい。
〔実施例1〕
以下に、第一実施形態の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。前述した第一実施形態と同様の構成の深溝玉軸受(内径80mm,外径120mm)において、保持器に被覆された銀メッキ被膜の厚さ、内輪の外周面に被覆された硬質被膜の表面硬さ、硬質被膜の表面粗さ、及び硬質被膜の表面に形成されている空孔の数を種々変更したものを用意した(表1を参照)。そして、毎分200mlの潤滑油(モービル社製のモービルジェットオイルII)をオイルジェット給油で供給しながら、アキシアル荷重120N、回転速度15000rpmの条件で50時間回転試験を行った。
以下に、第一実施形態の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。前述した第一実施形態と同様の構成の深溝玉軸受(内径80mm,外径120mm)において、保持器に被覆された銀メッキ被膜の厚さ、内輪の外周面に被覆された硬質被膜の表面硬さ、硬質被膜の表面粗さ、及び硬質被膜の表面に形成されている空孔の数を種々変更したものを用意した(表1を参照)。そして、毎分200mlの潤滑油(モービル社製のモービルジェットオイルII)をオイルジェット給油で供給しながら、アキシアル荷重120N、回転速度15000rpmの条件で50時間回転試験を行った。
回転試験終了後、内輪の保持器案内面と保持器の表面を観察し、その損傷の状態を評価した。結果を、表1に示す。なお、表1において、内輪の損傷の有無の欄は、内輪の保持器案内面に深さ5μm以上の摩耗痕が発生したか否かを示す。また、保持器の損傷の有無の欄は、保持器の表面(内輪の保持器案内面と接触する部分)に摩耗が発生したか否かを示す。
硬質被膜の表面硬さがHv1200である実験例1〜4及び実験例9〜12については、内輪の保持器案内面に摩耗痕が発生したが、硬質被膜の表面硬さがHv1950である実験例5〜8及び実験例13〜16については、内輪の保持器案内面には摩耗痕が発生しなかった。
硬質被膜の表面硬さがHv1200である実験例1〜4及び実験例9〜12については、内輪の保持器案内面に摩耗痕が発生したが、硬質被膜の表面硬さがHv1950である実験例5〜8及び実験例13〜16については、内輪の保持器案内面には摩耗痕が発生しなかった。
また、保持器が銀メッキ被膜を有していない実験例1〜8については、内輪の保持器案内面が硬いために、保持器の表面に摩耗が発生した。保持器が銀メッキ被膜を有している実験例9〜16については、硬質被膜の表面粗さの影響を受け、Ra0.2μmである実験例11,12,15,16は保持器の表面(つまり銀メッキ被膜)に摩耗は発生せず、Ra2μmである実験例9,10,13,14は保持器の表面に摩耗が発生した。
これらの実験例の他に、実験例16の軸受において銀メッキ被膜の厚さを5,10,15,20,25,30,35μmとした場合についても同様に試験したが、厚さが5,10,15μmの場合は保持器の表面(銀メッキ被膜)に摩耗が発生し、厚さが20,25,30,35μmの場合は保持器の表面に摩耗は発生しなかった。
さらに、実験例16の軸受において硬質被膜の表面粗さをRa0.5μmとした場合、Ra0.9μmとした場合、Ra1.0μmとした場合についても同様に試験したが、保持器の表面(銀メッキ被膜)に摩耗は発生しなかった。また、Ra1.2μmとした場合についても同様に試験したが、保持器の表面に摩耗が発生した。
さらに、実験例16の軸受において硬質被膜の表面粗さをRa0.5μmとした場合、Ra0.9μmとした場合、Ra1.0μmとした場合についても同様に試験したが、保持器の表面(銀メッキ被膜)に摩耗は発生しなかった。また、Ra1.2μmとした場合についても同様に試験したが、保持器の表面に摩耗が発生した。
〔第二実施形態〕
図2は、本発明に係る転がり軸受の別の実施形態である円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。図2の円筒ころ軸受は、エンジン主軸用の軸受であって、内輪11と、外輪12と、内輪11及び外輪12の間に転動自在に配された複数のころ13と、内輪11及び外輪12の間に複数のころ13を保持する保持器14と、を備えている。そして、内輪11の外周面(すなわち、つばの部分の外周面)は、保持器案内面をなしている。
図2は、本発明に係る転がり軸受の別の実施形態である円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。図2の円筒ころ軸受は、エンジン主軸用の軸受であって、内輪11と、外輪12と、内輪11及び外輪12の間に転動自在に配された複数のころ13と、内輪11及び外輪12の間に複数のころ13を保持する保持器14と、を備えている。そして、内輪11の外周面(すなわち、つばの部分の外周面)は、保持器案内面をなしている。
保持器14の表面には、厚さ20μm以上40μm以下の銀メッキ被膜16が被覆されている。また、内輪11の外周面には、Hv1950以上の表面硬さを有する厚さ3μmの硬質被膜17が被覆されている。この表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値である。硬質被膜17は、例えば窒化チタンで構成されており、イオンプレーティング法等で成膜することができる。硬質被膜17の表面粗さRaは1μm以下であることが好ましく、また、硬質被膜17の表面に形成されている空孔の数は、10個/cm2 未満であることが好ましい。
〔実施例2〕
以下に、第二実施形態の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。前述した第二実施形態と同様の構成の円筒ころ軸受(内径60mm,外径100mm)において、保持器に被覆された銀メッキ被膜の厚さ、内輪の外周面に被覆された硬質被膜の表面硬さ、硬質被膜の表面粗さ、及び硬質被膜の表面に形成されている空孔の数を種々変更したものを用意した(表2を参照)。そして、毎分200mlの潤滑油(モービル社製のモービルジェットオイルII)をオイルジェット給油で供給しながら、アキシアル荷重200N、回転速度11950rpmの条件で50時間回転試験を行った。
以下に、第二実施形態の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。前述した第二実施形態と同様の構成の円筒ころ軸受(内径60mm,外径100mm)において、保持器に被覆された銀メッキ被膜の厚さ、内輪の外周面に被覆された硬質被膜の表面硬さ、硬質被膜の表面粗さ、及び硬質被膜の表面に形成されている空孔の数を種々変更したものを用意した(表2を参照)。そして、毎分200mlの潤滑油(モービル社製のモービルジェットオイルII)をオイルジェット給油で供給しながら、アキシアル荷重200N、回転速度11950rpmの条件で50時間回転試験を行った。
回転試験終了後、内輪の保持器案内面と保持器の表面を観察し、その損傷の状態を評価した。結果を、表2に示す。なお、表2において、内輪の損傷の有無の欄は、内輪の保持器案内面に深さ5μm以上の摩耗痕が発生したか否かを示す。また、保持器の損傷の有無の欄は、保持器の表面(内輪の保持器案内面と接触する部分)に摩耗が発生したか否かを示す。
硬質被膜の表面硬さがHv1600である実験例21〜24及び実験例29〜32については、内輪の保持器案内面に摩耗痕が発生したが、硬質被膜の表面硬さがHv2250である実験例25〜28及び実験例33〜36については、内輪の保持器案内面には摩耗痕が発生しなかった。
硬質被膜の表面硬さがHv1600である実験例21〜24及び実験例29〜32については、内輪の保持器案内面に摩耗痕が発生したが、硬質被膜の表面硬さがHv2250である実験例25〜28及び実験例33〜36については、内輪の保持器案内面には摩耗痕が発生しなかった。
また、保持器が銀メッキ被膜を有していない実験例21〜28については、内輪の保持器案内面が硬いために、保持器の表面に摩耗が発生した。保持器が銀メッキ被膜を有している実験例29〜36については、硬質被膜の表面に形成されている空孔の数の影響を受け、空孔の数が0個/cm2 である実験例32,34,36は保持器の表面(つまり銀メッキ被膜)に摩耗は発生せず、10個/cm2 である実験例29,31,33,35は保持器の表面に摩耗が発生した。
これらの実験例の他に、実験例36の軸受において空孔の数を5個/cm2 とした場合と8個/cm2 とした場合とについても同様に試験したが、保持器の表面(銀メッキ被膜)に摩耗は発生しなかった。
これらの実験例の他に、実験例36の軸受において空孔の数を5個/cm2 とした場合と8個/cm2 とした場合とについても同様に試験したが、保持器の表面(銀メッキ被膜)に摩耗は発生しなかった。
なお、上記の第一及び第二実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、第一及び第二実施形態においては、転がり軸受の例として深溝玉軸受及び円筒ころ軸受をあげて説明したが、転がり軸受の種類は深溝玉軸受及びころ軸受に限定されるものではなく、本発明は様々な種類の転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
また、硬質被膜の成膜法は特に限定されるものではなく、イオンプレーティング法,反応性スパッタリング法,アーク放電法等が採用可能である。ただし、得られる硬質被膜の表面粗さが良好であることから、イオンプレーティング法,反応性スパッタリング法が好ましく、得られる硬質被膜の表面硬さが高いことから、イオンプレーティング法がより好ましい。
本発明の転がり軸受は、例えば、高速回転で使用される航空機用軸受,工作機械用軸受として好適である。
1,11 内輪
2,12 外輪
3 玉
13 ころ
4,14 保持器
6,16 銀メッキ被膜
7,17 硬質被膜
2,12 外輪
3 玉
13 ころ
4,14 保持器
6,16 銀メッキ被膜
7,17 硬質被膜
Claims (5)
- 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に前記転動体を保持する保持器と、を備える転がり軸受において、前記内輪の表面及び前記外輪の表面のうち前記保持器と接触する部分に、表面硬さHv1950以上の硬質被膜を設けたことを特徴とする転がり軸受。
- 前記保持器の表面のうち前記内輪又は前記外輪と接触する部分に、厚さ20μm以上40μm以下の銀被膜を被覆したことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
- 前記硬質被膜は、チタン化合物又はダイヤモンドライクカーボンで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転がり軸受。
- 前記硬質被膜の表面粗さRaは1μm以下であり、前記硬質被膜の表面に形成されている空孔の数は、10個/cm2 未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の転がり軸受。
- 前記表面硬さHvは、押し込み荷重98mNの条件で測定した値であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の転がり軸受。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009115255A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Ntn Corp | 航空機用転がり軸受 |
JP2009133403A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-06-18 | Ntn Corp | 風力発電装置の主軸支持用転がり軸受 |
WO2019151476A1 (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | Ntn株式会社 | 転がり軸受 |
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- 2005-12-27 JP JP2005375288A patent/JP2007177838A/ja active Pending
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