JP2010064826A - 巻管固定装置およびこれを用いたプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でありながら簡便に巻管の交換作業が行えて、作業効率を向上させることが可能な巻管固定装置を提供する。
【解決手段】巻管固定装置30は、印刷シートが巻かれる巻管31を回転シャフト32上に同軸に固定するように構成され、巻管31内に挿入可能に形成されて、スリット54を有した押圧部53が形成された固定ホルダ50と、固定ホルダ50内に挿入可能且つ回転シャフト32を挿入可能に形成され、スリット44を有したテーパ部43が形成されるとともに雄ねじ42が形成されたスライド部材40と、雄ねじ42に締結可能なねじ部材60とを備え、巻管31を回転シャフト32に固定させるときに、ねじ部材60を締結させてスライド部材40をスライド移動させ、テーパ部43と押圧部53とを当接させ、押圧部53を径方向外方に撓ませて巻管31を押圧させ、テーパ部43を径方向内方に撓ませて回転シャフト32を押圧させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、長尺状のシート部材が巻かれる巻管を支持軸部材に固定するための巻管固定装置に関する。
上記巻管固定装置を用いて構成されたものの一例として、プリンタ(インクジェットプリンタ)が挙げられる。インクジェットプリンタは一般的に、プリンタヘッドを印刷媒体に対して相対移動させながら、プリンタヘッドの下面に形成されたノズル開口からインクを吐出させて、所望のパターンでプラテン上の印刷媒体に付着させて印刷を施すように構成されている。最近、このようなインクジェットプリンタの中に、種々の形態の印刷媒体、例えば長尺シート状の印刷媒体に対して、連続して印刷を施すことができるように構成されたものもある。例えば、未印刷の印刷媒体が巻かれた供給側巻管、および印刷が施された印刷媒体を巻き取るための巻き取り側巻管を、インクジェットプリンタに設けられた回転シャフトに挿通させて固定し、この回転シャフトを回転駆動制御しながらプラテン上に印刷媒体を供給するとともに、印刷済みの印刷媒体をロール状に巻き取る構成が知られている。その一例として、特許文献1には、原反支持軸に支持された未印刷の原反ロールから被処理布帛を供給するとともに、捺染された捺染済み布帛が、巻き取り軸に支持された芯管に巻き取られる構成が開示されている。
ところで、上記の構成においては、供給側巻管および巻き取り側巻管を回転シャフトに同軸に固定させるために従来、例えば図7(a)に示すような巻管固定装置500が巻管の両端部に用いられていた。図7(a)は、巻管固定装置500により、巻管700の右端部が回転シャフト600に固定されている状態の断面図を、図7(b)は、巻管固定装置500を構成するスライド部材520の斜視図をそれぞれ示している。巻管固定装置500は、固定ホルダ510、円筒状のスライド部材520、内周面に雌ねじ531が形成されたねじ部材530および固定用カラー540から構成される。固定ホルダ510の左部分には押圧部511が形成され、この押圧部511には左右方向にスリット(図示せず)が形成されて径方向に撓むようになっている。スライド部材520は、右端部近傍に雄ねじ522が形成されるとともに、左部分にテーパ部521が形成されている。巻管固定装置500による回転シャフト600に対する巻管700の固定方法を簡単に説明すると、巻管700の右端部を固定ホルダ510に挿入させた状態で、雄ねじ522に雌ねじ531を締結していくことでねじ部材530の締結力により、固定ホルダ510に対してスライド部材520を、回転シャフト600に沿って右方にスライド移動させる。
このとき、テーパ部521が、固定ホルダ510の押圧部511を径方向外方に押圧して押し広げ、巻管700に押圧部511が押圧された状態となり、固定ホルダ510、スライド部材520およびねじ部材530と巻管700とが固定される。この固定状態においては、回転シャフト600に対してスライド部材520が左右へスライド可能となっており、左右方向へ移動しないようにするために固定用カラー540を回転シャフト600に固定する。こうすることで、巻管固定装置500を介して、回転シャフト600に巻管700が固定される。例えば所定の印刷が完了して別の印刷媒体に交換する場合や、供給側巻管に巻かれた未印刷の印刷媒体が全て繰り出されて供給された場合等に、一旦回転シャフト600から巻管700を取り外し、その後上述のようにして新たな巻管700が取り付けられる。
特開2007−46209号公報
ところで、上述の巻管固定装置500においては、まず、ねじ部材530を締結することで巻管700と巻管固定装置500とを固定し、その後、固定用カラー540を回転シャフト600に固定することで、回転シャフト600に巻管700を固定する構成となっている。つまり、ねじ部材530の締結および固定用カラー540の固定という2つの作業が行われることで、回転シャフト600に巻管700が固定されるようになっている。そのため、例えば供給側巻管および巻き取り側巻管を同時に交換するような場合、合計4箇所それぞれについて上記2つの作業を行わなければならず、作業効率を低下させる虞があった。また、従来の巻管固定装置500においては、固定用カラー540を回転シャフト600に固定する際、ねじ部材530と固定用カラー540との間に隙間(遊び)が生じやすい。巻管700に巻かれた印刷媒体がその隙間分だけ左右方向にずれて蛇行することで、例えば巻き取り側において巻き取りが不能となったり、印刷媒体の端部がめくれたり、印刷位置にずれが生じたりする虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成でありながら作業工数を減らすことで簡便に巻管の交換作業が行えて、作業効率を向上させることが可能な巻管固定装置、およびこの巻管固定装置を用いたプリンタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る巻管固定装置は、長尺シート状のシート部材(例えば、実施形態における印刷シートM)が巻かれる円筒状の巻管を支持軸部材(例えば、実施形態における回転シャフト32)上に同軸に固定するように構成され、前記巻管内に挿入可能に略円筒状に形成されて、一方側端部にスリットを有した押圧部が形成された固定部材(例えば、実施形態における固定ホルダ50)と、前記固定部材内に挿入可能に略円筒状に形成され且つ前記支持軸部材を挿入可能に形成され、一方側端部にスリットを有したテーパ部が形成されるとともに他方側端部にねじ部が形成されたスライド部材と、前記スライド部材のねじ部に締結可能に形成されたねじ部材とを備え、前記巻管内に前記固定部材が挿入されて、前記固定部材内に前記スライド部材が挿入され、前記スライド部材に前記支持軸部材が挿入されて構成される。前記巻管を前記支持軸部材に固定させるときに、前記ねじ部材を前記ねじ部と締結させて前記スライド部材を軸方向にスライド移動させて、前記テーパ部の外周部と前記押圧部の内周部とを当接させ、前記押圧部を径方向外方に撓ませて前記巻管を押圧させるとともに、前記テーパ部を径方向内方に撓ませて前記支持軸部材を押圧させる。
また、上記巻管固定装置において、前記テーパ部に形成された前記スリットおよび前記押圧部に形成された前記スリットはそれぞれ、軸方向に延びて形成されるとともに一方側端部において開放されて形成されたことが好ましい。
さらに、上記巻管固定装置において、前記スライド部材および前記固定部材が、可撓性を有した材料を用いて形成されたことが好ましい。
本発明に係るプリンタ(例えば、実施形態におけるインクジェットプリンタ10)は、媒体供給手段(例えば、実施形態における媒体供給部39)から供給された長尺シート状の印刷媒体(例えば、実施形態における印刷シートM)に対して、プリンタヘッドから吐出されたインクを付着させて印刷を施し、印刷が施された印刷媒体を媒体巻き取り手段(例えば、実施形態における媒体巻き取り部38)により巻き取るように構成され、前記媒体供給手段および前記媒体巻き取り手段の少なくとも一方が、印刷媒体が巻かれる前記巻管と、前記プリンタに設けられた前記支持軸部材に前記巻管を固定する前記巻管固定装置とを備えて構成される。
本発明に係る巻管固定装置は、固定部材、スライド部材およびねじ部材からなり、このスライド部材のテーパ部にはスリットが形成されており、巻管内に固定部材が挿入され、固定部材内にスライド部材が挿入されるとともに、スライド部材に支持軸部材が挿入されて構成される。この構成から、ねじ部材を締結してスライド部材を軸方向にスライド移動させると、固定部材の押圧部を径方向外方に撓ませて巻管を押圧させて固定できると同時に、テーパ部を径方向内方に撓ませて、固定対象である支持軸部材を押圧させて固定できる。よって、ねじ部材を締結するという1つの作業を行うことで、巻管と巻管固定装置との固定、および支持軸部材と巻管固定装置との固定(巻管固定装置を介して巻管と支持軸部材との固定)が可能となる。そのため、固定用カラーを用いた従来の構成と比較して、テーパ部にスリットを形成するという簡易な構成でありながら、作業工数を減らすことで簡便に巻管の交換作業が行え、作業効率を向上させることが可能となる。また、支持軸部材に対して巻管が、確実に左右方向に固定されるので、従来の巻管固定装置を用いた場合に生じやすかった印刷媒体の蛇行を軽減することができ、巻き取り不能、印刷媒体の端部のめくれ、および印刷位置のずれの発生を回避することが可能となる。さらに、本発明に係る巻管固定装置においては、従来の固定用カラーが不要となり、そのため、構成部品点数を減らして製造コストを低減することができる。
また、スライド部材におけるテーパ部に形成されたスリット、および固定部材における押圧部に形成されたスリットのそれぞれは、軸方向に延び且つ端部において開放されて形成されたことが好ましい。このように構成されると、テーパ部および押圧部を径方向に確実に撓ませることが可能となり、上述のようにねじ部材を締結してスライド部材をスライド移動させたときに、押圧部を確実に巻管に押圧させて固定できると同時に、テーパ部を確実に支持軸部材に押圧させて固定できるようになる。
さらに、スライド部材および固定部材は、可撓性を有した材料を用いて形成されたことが好ましい。例えば、可撓性を有した樹脂材料を用いてスライド部材および固定部材を形成すると、比較的小さな力が作用した場合でも、確実にテーパ部および押圧部を径方向に確実に撓ませることが可能となる。よって、巻管固定装置を介して、巻管と支持軸部材とを確実に固定することが可能となる。
本発明に係るプリンタは、長尺シート状の印刷媒体を供給する媒体供給手段、および印刷が施された印刷媒体を媒体巻き取り手段の少なくとも一方において、印刷媒体が巻かれる巻管と支持軸部材とが、巻管固定装置を介して固定される。例えば、媒体供給手段における巻管に巻かれた未印刷の印刷媒体が全て繰り出されて供給された場合には、一旦支持軸部材から巻管を取り外した後、未印刷の印刷媒体が巻かれた新たな巻管が取り付けられる。この場合、上記巻管固定装置を介して巻管と支持軸部材とを固定することで、作業工数を減らして短時間のうちに巻管の交換作業を行うことができ、作業効率を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照ながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。説明の便宜上、各図面に示す矢印方向を前後、左右および上下と定義して説明を行う。まず、図1〜図3を参照しながら、本発明に係る巻管固定装置を適用したプリンタの一例としてのインクジェットプリンタ10の全体構成について説明する。図1はインクジェットプリンタ10を前方から見た図を、図2はインクジェットプリンタ10を左方から見た図を、図3はヘッドユニットの周辺をそれぞれ示している。
インクジェットプリンタ10は、図1に示すように、左右の支持脚11a,11bを有した支持脚11と、支持脚11により支持された中央ボディ部12と、中央ボディ部12の左側に設けられた左ボディ部13と、中央ボディ部12の右側に設けられた右ボディ部14と、左右ボディ部13,14を繋ぐとともに中央ボディ部12の上側に離間して平行に延びた上ボディ部15とを備えて構成される。中央ボディ部12には、その上面に露出して左右に延びたプラテン12aが設けられている。
上ボディ部15の下部には、複数のクランプ装置15aが左右に並んで取り付けられている(図3参照)。このクランプ装置15aの前方先端部には、ピンチローラ15cが回転自在に取り付けられている。ピンチローラ15cの下方には、左右に延びる円筒状の送りローラ12bがプラテン12aに露出して配設されており、この送りローラ12bは、中央ボディ部12の内部に設置されたローラ駆動モータ(図示せず)が駆動されて回転するようになっている。クランプ装置15aは、ピンチローラ15cが送りローラ12bに押し付けられた状態のクランプ位置と、ピンチローラ15cが送りローラ12bに対して離間した状態のアンクランプ位置とに設定可能となっている。この構成より、印刷対象である長尺シート状の印刷シートMを、ピンチローラ15cと送りローラ12bとの間に挟み、クランプ装置15aをクランプ位置に設定した上で、ローラ駆動モータを駆動させることにより、印刷シートMを所望距離だけ前方または後方に送ることができるようになっている。
図1に示すように、左ボディ部13の前面側には、操作スイッチ類や表示装置類等から構成された操作部13aが設けられている。右ボディ部14の上部には、カートリッジ取付部16が設けられており、このカートリッジ取付部16に対して、色ごとに複数のカートリッジ式のインクタンク18が前方から着脱可能に取り付けられている。図3に示すように、上ボディ部15の内部には左右に延びたガイドレール15bが設けられ、このガイドレール15bに沿って左右へ往復移動可能にヘッドユニット20が取り付けられている。
ヘッドユニット20は、図3に示すように、キャリッジ21およびプリンタヘッド22を主体に構成される。キャリッジ21は、その後面がガイドレール15bと嵌合して、ガイドレール15bに沿って左右に往復移動自在となっており、また、プリンタヘッド22の取り付けベースとなっている。プリンタヘッド22は、例えばマゼンダ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のプリンタヘッド22M,22Y,22C,22Kから構成され、上述のインクタンク18と例えばゴム製のチューブを介して接続されている。また、プリンタヘッド22M,22Y,22C,22Kの下面には、それぞれ下方に向けてインクを吐出する複数のノズル開口(図示せず)が形成されている。
図1および図2に示すように、インクジェットプリンタ10の前後側には、左右に延びる複数のガイドバー33が取り付けられており、さらに、前側に媒体巻き取り部38、後側に媒体供給部39が設けられている。媒体巻き取り部38は、巻管31、およびこの巻管31を回転シャフト32に固定するための巻管固定装置30から構成され、媒体供給部39も同様の構成となっている。回転シャフト32は、例えば金属材料からなり、その左右両端部が支持脚11a,11bに回転可能に支持されている。巻管31は、例えば紙製で円筒状に形成されており、その内径が所定規格値(例えば3インチ)となるように形成されている。この巻管31の外周面に対して、印刷シートMがロール状に重ねて巻かれるようになっている。
巻管固定装置30について、図4〜6を追加参照して説明する。図4は図1中の2点鎖線で囲んだIV部分の分解斜視図を、図5は図4中のV−V部分の断面図(回転シャフト32に巻管31が固定される前の状態)を、図6は図4中のVI−VI部分の断面図(回転シャフト32に巻管31が固定された状態)を、それぞれ示している。なお、以下の説明においては、媒体巻き取り部38における巻管31の右端部に設けられた巻管固定装置30を例示して説明するが、巻管31の左端部に設けられた巻管固定装置30については、その構成部材の配置が左右対称となっていることを除いて同一構成となっている。
巻管固定装置30は、図4に示すように、スライド部材40、固定ホルダ50およびねじ部材60から構成される。スライド部材40は、例えば樹脂材料を用いて左右に延びる略円筒状に形成されており、その中心部には、回転シャフト32と略同一径となったシャフト挿入孔49が左右に延びて形成されている。このシャフト挿入孔49に回転シャフト32が挿入された状態において、スライド部材40の内周面と回転シャフト32の外周面とは近接しており、スライド部材40は回転シャフト32に沿って左右にスライド移動可能となっている。
スライド部材40は、大まかには、真っ直ぐ左右に延びたストレート部41と、このストレート部41の左端部と繋がって左方に延びたテーパ部43とから構成されている。スライド部材40(ストレート部41)の右端部外周面には、雄ねじ42が形成されている。テーパ部43は、左方にいくほど外周面の径が大きくなるように形成されており、左端部における径が最も大きくなっている。テーパ部43には、その左端部から右方に向けて延びた4つのスリット44が形成されるとともに、外周面から内周面に貫通した取付孔45が少なくとも1つ形成されており、取付孔45のそれぞれに回り止め46が取り付けられている。
固定ホルダ50は、例えば樹脂材料を用いて形成されており、その中心部には、上記スライド部材40と略同一径となったスライド部材挿入孔59が、左右に延びて形成されている。このスライド部材挿入孔59の左方からスライド部材40が挿入された状態において、固定ホルダ50の内周面とスライド部材40の外周面とは略近接している。固定ホルダ50は、大まかには、フランジ状に形成された取っ手部51と、取っ手部51の左端部と繋がって左方に延びた押圧部53とから構成されている。取っ手部51は、その周縁部分に4つの握り用開口52が形成されており、またその左端には巻管当接面51aが形成されている。
押圧部53は、その左端部から右方に向けて延びた4つのスリット54が形成されるとともに、その内側の押圧内周面55はテーパ状となっており、左方にいくほど押圧部53の肉厚が薄くなるように形成されている(図5および図6参照)。押圧部53の内周面のテーパ角度は、上記テーパ部43のテーパ角度と略同一となっており、また押圧部53の外周面の径は、巻管31の内径と略同一となるように形成されている。なお、スリット54は、回り止め46よりも大きく形成されており、スライド部材挿入孔59にスライド部材40が挿入される際、回り止め46と押圧部53とが干渉しないようになっている。ねじ部材60は、その内周面に雌ねじ61が形成されており、この雌ねじ61と上記雄ねじ42とが締結可能に形成されている。
以上ここまでは、インクジェットプリンタ10の部材構成について説明したが、以下に、インクジェットプリンタ10を用いて印刷シートMに印刷を施すときの各部材の作動について説明する。
印刷時においては、図2に示すように、媒体供給部39における回転シャフト32が連続的もしくは間欠的に回転駆動されて、巻管31にロール状に巻かれた印刷シートMが繰り出され、図3に示すようにプラテン12a上に送られる。このプラテン12a上に位置した印刷シートMに対して、ガイドレール15bに沿ってキャリッジ21を左右に往復移動させながら、各プリンタヘッドの下面のノズル開口から下方に向けてインクを吐出させることにより、所望のパターンで印刷シートMの上面に付着させて印刷を施す。ローラ駆動モータを駆動させて、印刷シートMを所定距離だけ前方に送った後、再びキャリッジ21を左右に往復移動させながら、印刷シートMにインクを付着させる。印刷が施された印刷シートMは、図2に示すように、ガイドバー33に案内されて媒体巻き取り部38に導かれる。媒体巻き取り部38では、回転シャフト32が連続的もしくは間欠的に回転駆動されおり、巻管31に印刷シートMがロール状に巻き取られる。この作動を連続して行うことにより、ロール状に巻き取られた印刷物を得ることができるようになっている。
上述のようにして、媒体供給部39から印刷シートMを連続して供給するとともに、媒体巻き取り部38において印刷が施された印刷シートMを連続して巻き取ることで、例えば媒体供給部39において、巻管31に巻かれた未印刷の印刷シートMが全て繰り出された状態となることがある。この場合には、回転シャフト32から巻管31を取り外し、印刷シートMが巻かれた新たな巻管31を取り付ける必要がある。このときの、巻管固定装置30により、回転シャフト32に対して巻管31を固定する固定方法について、以下に説明する。
図4を参照しながら説明すると、まず、スライド部材40のテーパ部43に回り止め46を取り付け、回り止め46をスリット54に挿入させるようにして、スライド部材挿入孔59にスライド部材40を軽く挿入する。このとき、固定ホルダ50の右端面から右方に若干雄ねじ42が突出しており、この突出した雄ねじ42に、雌ねじ61をゆるく締結させる。この一体化されたスライド部材40、固定ホルダ50およびねじ部材60(巻管固定装置30)に対して、スライド部材40のシャフト挿入孔49に回転シャフト32を挿入する。なお、スライド部材40と回り止め46とを一体物として形成することも可能であり、この場合には、上記のスライド部材40に回り止め46を取り付ける作業は不要となる。
その後、押圧部53の外周部を覆うように、固定ホルダ50に巻管31を取り付けて、巻管31の右端面を巻管当接面51aに当接させた状態とする(図5参照)。この状態においては、押圧内周面55とテーパ部43の外周面との間、および押圧部53の外周面と巻管31の内周面との間には僅かに隙間が空いており、また、スライド部材40は回転シャフト32に対してスライド移動可能である。そのため、巻管固定装置30に対して巻管31は固定されておらず、また、回転シャフト32に対して巻管固定装置30は固定されていない。
上記図5に示す、固定ホルダ50およびねじ部材60の側面同士が当接した状態で、雄ねじ42に雌ねじ61を徐々に締結させていくことで、ねじ部材60の締結力により固定ホルダ50に対してスライド部材40を、回転シャフト32に沿って右方にスライド移動させる。上述のように、回り止め46がスリット54に挿入されているので、ねじ部材60を締結したときに、スライド部材40がスライド移動せずねじ部材60と一緒に回転することを防止でき、スライド部材40を確実にスライド移動させることが可能である。スライド部材40がスライド移動されることにより、テーパ部43の外周面が押圧内周面55に当接するとともに、さらにスライド部材40(テーパ部43)が右動されることで、テーパ部43が押圧部53を径方向外方に押圧する。押圧部53は、上述のように樹脂材料を用いて形成されるとともに、スリット54が形成されているので、テーパ部43の押圧に屈して径方向外方に撓んで巻管31を押圧することができる。
このとき、テーパ部43には、押圧部53を径方向外方に押圧する力の反力(径方向内方に作用する力)が作用する。テーパ部43は、上述のように樹脂材料を用いて形成されるとともに、スリット44が形成されているので、上記径方向内方に作用する力に屈して径方向内方に撓んで回転シャフト32を押圧することができる(図6参照)。このように、ねじ部材60を締結することで、押圧内周面55とテーパ部43の外周面との隙間、および押圧部53の外周面と巻管31の内周面との隙間はなくなり、巻管31を巻管固定装置30に固定できると同時に、巻管固定装置30(スライド部材40)を回転シャフト32に固定できる。
ところで、従来の巻管固定装置では、ねじ部材を締結しても巻管を巻管固定装置にしか固定できず、巻管および巻管固定装置は、回転シャフトに固定されておらず左右方向へスライド移動可能な状態となっていた。そのため、固定用カラーを回転シャフトに固定して、巻管および巻管固定装置を左右方向に移動しないように固定していた。一方、上述の本発明に係る巻管固定装置30においては、スライド部材40のテーパ部43にスリット44を形成することにより、テーパ部43が径方向内方に撓んで回転シャフト32を押圧して固定できるようになっている。そのため、ねじ部材60を締結することにより、巻管31を巻管固定装置30に固定できると同時に、回転シャフト32に巻管固定装置30を固定できる。よって、テーパ部43にスリット44を形成するという簡易な構成でありながら、作業工数を減らして、巻管31の交換作業効率を向上させることが可能となる。また、従来の固定用カラーが不要となり、構成部品点数を減らしてインクジェットプリンタ10の製造コストを低減することができる。
なお、例えば左右幅が比較的長い印刷シートMに印刷を施す場合、印刷シートMが巻かれた巻管31はかなりの重量となるため、その持ち運びおよび回転シャフト32への着脱作業は、オペレータへの作業負担となり得る。そこで、オペレータは、固定ホルダ50に設けられた握り用開口52を握って作業を行うことにより、作業負担が軽減されるとともに安全に作業を行うことが可能となる。
上述の実施形態において、本発明に係る巻管固定装置30を、インクジェットプリンタ10における媒体巻き取り部38および媒体供給部39に適用した構成を例示したが、本発明はこの実施形態に限定して解釈されるものではない。例えば、シート状の部材が巻かれる円筒状の巻管に支持シャフトを挿入し、この支持シャフトに対して巻管を同軸に固定するような場合全般において、本発明を適用することが可能である。
また、上述の実施形態において、巻管31および巻管固定装置30を備えた媒体巻き取り部38、媒体供給部39を例示して説明したが、この構成に限定されない。印刷形態に応じて種々の設定が可能であり、例えば、媒体巻き取り部38を用いず媒体供給部39のみを用いて、媒体供給部39から連続的に供給される印刷シートMに印刷を施しながら、印刷が施された印刷シートMを、一定間隔おきにオペレータが切断するように構成しても良い。
本発明を適用したインクジェットプリンタの正面図である。 上記インクジェットプリンタの側面図である。 ヘッドユニットの周辺を示した斜視図である。 図1中のIV部分を示した分解斜視図である。 図4中のV−V部分を示した断面図(固定される前の状態)である。 図4中のVI−VI部分を示した断面図(固定された状態)である。 (a)は従来の巻管固定装置の断面図で、(b)従来の巻管固定装置を構成するスライド部材の斜視図である。
符号の説明
M 印刷シート(シート部材、印刷媒体)
10 インクジェットプリンタ(プリンタ)
22 プリンタヘッド
30 巻管固定装置
31 巻管
32 回転シャフト(支持軸部材)
38 媒体巻き取り部(媒体巻き取り手段)
39 媒体供給部(媒体供給手段)
40 スライド部材
42 雄ねじ(ねじ部)
43 テーパ部
44 スリット
50 固定ホルダ(固定部材)
53 押圧部
54 スリット
60 ねじ部材

Claims (4)

  1. 長尺シート状のシート部材が巻かれる円筒状の巻管を支持軸部材上に同軸に固定する巻管固定装置であって、
    前記巻管固定装置が、
    前記巻管内に挿入可能に略円筒状に形成されて、一方側端部にスリットを有した押圧部が形成された固定部材と、
    前記固定部材内に挿入可能に略円筒状に形成され且つ前記支持軸部材を挿入可能に形成され、一方側端部にスリットを有したテーパ部が形成されるとともに他方側端部にねじ部が形成されたスライド部材と、
    前記スライド部材のねじ部に締結可能に形成されたねじ部材とを備え、
    前記巻管内に前記固定部材が挿入されて、前記固定部材内に前記スライド部材が挿入され、前記スライド部材に前記支持軸部材が挿入されて構成され、
    前記巻管を前記支持軸部材に固定させるときに、前記ねじ部材を前記ねじ部と締結させて前記スライド部材を軸方向にスライド移動させて、前記テーパ部の外周部と前記押圧部の内周部とを当接させ、前記押圧部を径方向外方に撓ませて前記巻管を押圧させるとともに、前記テーパ部を径方向内方に撓ませて前記支持軸部材を押圧させることを特徴とする巻管固定装置。
  2. 前記テーパ部に形成された前記スリットおよび前記押圧部に形成された前記スリットは
    それぞれ、軸方向に延びて形成されるとともに一方側端部において開放されて形成されたことを特徴とする請求項1に記載の巻管固定装置。
  3. 前記スライド部材および前記固定部材が、可撓性を有した材料を用いて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の巻管固定装置。
  4. 媒体供給手段から供給された長尺シート状の印刷媒体に対して、プリンタヘッドから吐出されたインクを付着させて印刷を施し、印刷が施された印刷媒体を媒体巻き取り手段により巻き取るように構成されたプリンタにおいて、
    前記媒体供給手段および前記媒体巻き取り手段の少なくとも一方が、
    印刷媒体が巻かれる前記巻管と、
    前記プリンタに設けられた前記支持軸部材に前記巻管を固定する前記巻管固定装置とを備えて構成されたことを特徴とするプリンタ。
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