JP2010063841A - グリル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】グリル庫の開口部が完全に閉塞されない状態で調理が行われた場合でも、グリル庫内から漏出する熱気に起因する不具合を回避する。
【解決手段】グリル扉20の内部には、その下端側から上端側に向かう空気の流動を可能にする空気通路25が形成され、グリル扉20の下面板29には、グリル扉20が小開度位置と全閉位置との間のいずれにあってもグリル扉20の外部と空気通路25とを連通させる流入孔30が形成され、グリル扉20の上面板31には、グリル扉20が小開度位置と全閉位置との間のいずれにあってもグリル扉20の外部と空気通路25とを連通させる放出孔32が形成され、グリル扉20の上面板31のうち放出孔32の形成されている領域が、グリル庫11側からグリル扉20の正面側に向かって上り勾配となるように傾斜している。
【選択図】図2

Description

本発明は、グリル庫の開口部が、前後方向に移動するグリル扉で開閉されるようになっているグリル装置に関するものである。
特許文献1には、正面に開口するグリル庫の開口部を、下縁部に設けたヒンジを支点として傾動するグリル扉によって開閉するようにしたグリル装置が開示されている。このグリル装置のグリル扉は、グリル庫の開口部を完全に閉塞する状態では、鉛直方向に対して後傾した姿勢をとるため、グリル庫の開口部が半開きのままになる虞がない。
実開昭61−81510号公報
ところが、グリル庫の開口部が、手動により前後方向に移動するグリル扉で開閉されるようになっているグリル装置では、グリル庫の開口部が正しく閉塞されていないままで調理が行われることがある。この場合、調理が行われている間、グリル庫内の熱気が開口部とグリル扉の上面板との隙間から漏出する状態が続くため、この高温の漏出熱気に起因する種々の不具合が懸念される。
不具合の具体例としては、グリル扉の上縁部が合成樹脂製である場合に、その樹脂が耐熱温度を超える温度まで上昇して変色や変形を来たすことや、高温になったグリル扉に使用者が触れて不快感を覚えることや、キッチンのカウンタトップに収納されるビルトインタイプのコンロに内蔵されたグリル装置の場合には、カウンタトップの前縁部が漏出熱気により過熱状態となって劣化が進んだり損傷すること等が考えられる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、グリル庫の開口部が完全に閉塞されない状態で調理が行われた場合でも、グリル庫内から漏出する熱気に起因する不具合を回避することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、正面が開口部として開放されたグリル庫と、前後方向に移動することにより前記グリル庫の開口部を開閉するグリル扉とを備えたグリル装置であって、前記グリル扉の内部には、その下端側から上端側に向かう空気の流動を可能にする空気通路が形成され、前記グリル扉の下面板には、前記グリル扉が、前記グリル庫の開口部を閉塞する全閉位置と前記グリル庫の開口部を小さい開度で開放する小開度位置との間のいずれの位置にあっても、前記グリル扉の外部と前記空気通路とを連通させる流入孔が形成され、前記グリル扉の上面板には、前記グリル扉が前記全閉位置と前記小開度位置との間のいずれの位置にあっても、前記グリル扉の外部と前記空気通路とを連通させる放出孔が形成され、前記グリル扉の上面板のうち前記放出孔の形成されている領域が、前記グリル庫側から前記グリル扉の正面側に向かって上り勾配となるように傾斜しているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記放出孔は、前記グリル扉の上面板のうち左右方向における中央領域のみに配置されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記グリル扉の上方には、前記グリル扉が前記小開度位置にある状態で、前記グリル扉の左右方向における全領域に亘って正面側へ開放される上部隙間を形成するための覆い部が設けられており、前記グリル扉の上面形状は、前記放出孔の形成されている左右方向中央領域に比べて、前記放出孔の形成されていない左右両端側領域が高くなった形態となっているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
グリル扉が小開度位置にあってグリル庫の開口部が完全に閉じられていない状態で調理が行われている間、グリル庫内から漏出した熱気がグリル扉の上面板に沿って流れるのであるが、同時に、グリル扉外から流入孔を通って空気通路に流入した空気が、グリル扉の上面板の放出孔からグリル扉外へ放出され、この放出空気流がグリル庫からの漏出熱気流と合流する。この放出空気流と漏出熱気流の混合気流においては、漏出熱気流の熱が放出空気流に奪われるので、混合気流全体としての温度が下がる。これにより、グリル庫内からの漏出熱気に起因する不具合を回避することができる。
しかも、グリル庫内からの漏出熱気流とグリル扉外への放出空気流の混合気流は、グリル扉の上面板に沿ってグリル庫外へ斜め上向きに流出するのであるが、このグリル扉の上面板は、グリル庫側からグリル扉の正面側に向かって上り勾配となるように、つまり混合気流の流出方向に沿った向きに傾斜している。これにより、混合気流の流れが促進され、混合気流からグリル扉等の他部材への熱伝達が最少に抑えられる。
また、グリル扉がグリル庫の開口部を正しく閉塞した状態で調理が行われている間は、グリル扉外から流入孔を通って空気通路に流入し、放出孔からグリル扉外へ放出される放出空気の流れが、常時、生成される。この放出空気流は、空気通路を通過する間にグリル扉の熱を奪い、冷却機能を発揮するので、グリル扉が過熱状態になる虞はない。
<請求項2の発明>
グリル庫内の温度は、左右両側縁部に比べて左右方向中央部が高いので、グリル庫内から開口部とグリル扉の上面板との隙間を通って漏出する熱気の温度は、グリル扉の上面板の左右方向における中央部で最も高くなる。この点に鑑み、本発明では、放出孔を左右方向中央部のみに配置しているので、グリル庫からの漏出熱気の温度を効果的に下げることができる。
<請求項3の発明>
グリル扉が小開度位置にあるときには、グリル庫内からの漏出熱気流が、上部隙間を通って正面側へ流出する。この上部隙間の上下寸法は、放出孔の形成されていない左右両端側領域に比べて、放出孔が形成されている左右方向中央領域が大きくなっているので、グリル扉からの放出空気流と、グリル庫からの漏出熱気流のうちグリル扉の左右方向中央領域に向かう漏出熱気流は、上部隙間のうち左右方向中央領域を通過する。また、グリル庫からの漏出熱気流のうちグリル扉の左右両端側領域に向かう漏出熱気流は、放出空気流に引き込まれることにより中央側へ集まり、放出空気流と合流しながら上部隙間のうち左右方向中央領域を通過する。これにより、漏出熱気流のほぼ全体が放出空気流に接触することになるので、漏出熱気流が高温のままでグリル扉の前方へ漏出する虞はない。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。グリル装置10は、カウンタトップ1の収容空間2内に落とし込むようにして組み付けられるビルトインタイプのコンロ5に設けられたものであって、コンロ5の内部に設けられたグリル庫11と、グリル庫11の正面(前面)の開口部12を開閉するためのグリル扉20とを備えて構成されている。グリル庫11内には、皿受け機能を有していて前後方向に移動可能なスライダ13と、スライダ13に組み付けられた焼き網14とが収容され、スライダ13の前端部にはグリル扉20が組み付けられている。
グリル扉20は、グリル庫11の前方へ進出して開口部12を開放する全開位置(図示せず)と、コンロ5の正面と面一状となって開口部12を閉塞する全閉位置(図2を参照)との間で、スライダ13と一体となって前後方向(略水平方向)に移動するようになっている。グリル扉20が全閉位置にある状態からグリル庫11の開口部12を開放する過程では、グリル扉20は、グリル庫11の開口部12を全開状態よりも小さい開度で僅かに開放させる小開度位置(図3を参照)を経て全開位置に至る。このグリル扉20の開閉は手動によって行われる。
グリル扉20は、正面形状が全体として横長の方形をなすものである。上下方向及び左右方向における中央領域には、横長の方形をなす覗き窓21が設けられ、覗き窓21は、グリル扉20の正面に設けた透明板(耐熱ガラス板)22で塞がれている。また、グリル扉20の正面には、覗き窓21よりも下方の位置から前方へ突出する取っ手23が設けられている。また、グリル扉20の上縁部には、その左右方向における全領域に亘り、合成樹脂製の枠部材24が上から被せられるようにして組み付けられている。
グリル扉20の内部空間のうち、覗き窓21を覗いた領域は空気通路25となっている。空気通路25は、覗き窓21から区画されており、覗き窓21を全周に亘って包囲するような方形の枠状をなしている。即ち、空気通路25は、覗き窓21の上縁部及びグリル扉20の上縁部に沿って左右方向に細長く延びる上部空間26と、覗き窓21の下縁部及びグリル扉20の下縁部に沿った横長の方形をなす下部空間27と、覗き窓21の左右両側縁部及びグリル扉20の左右両側縁部に沿って上下方向に細長く延びる左右一対の側部空間28とから構成されている。上部空間26の左右両端側領域は側部空間28の上端部に連通し、下部空間27の左右両端側領域は側部空間28の下端部に連通している。また、下部空間27の上下寸法は上部空間26よりも大きく設定されている。
グリル扉20を構成する下面板29は、合成樹脂製であって、グリル扉20の正面に対して略直角な水平な板である。下面板29には、その左右方向におけるほぼ全域に亘り、左右方向に細長く開口する複数の流入孔30が、直列状に並んで形成されている。各流入孔30は、下面板29を上下方向に貫通しており、これらの流入孔30により、グリル扉20よりも下方の外部空間とグリル扉20内の下部空間27とが連通され、外部の空気が流入孔30を通過して下部空間27内に流入し得るようになっている。
グリル扉20を構成する上面板31は、金属製であって、グリル扉20の正面に対して鋭角をなし、グリル扉20の背面(グリル庫11との対向面)に対して鈍角をなしている。つまり、上面板31は、後方(グリル庫11側)に向かって下り勾配となるように傾斜した板である。上面板31には、その左右方向における中央領域のみに、複数の放出孔32が形成されている。複数の放出孔32が形成されている領域は、グリル扉20の全幅のうち1/3よりも少し大きい範囲に亘っている。この複数の放出孔32が形成されている領域は、側部空間28よりも中央側にずれていて、上部空間26のみに対応している。各放出孔32は、左右方向に細長く開口し、複数の放出孔32が直列状に並んでいる。各放出孔32は、上面板31を上下方向に貫通しており、これらの放出孔32により、グリル扉20内の上部空間26とグリル扉20よりも上方の外部空間とが連通され、上部空間26内の空気が放出孔32を通過してグリル扉20の外部へ上向きに放出されるようになっている。
また、上記した枠部材24は、上面板31の上面に重なるように組み付けられているのであるが、この枠部材24のうち、放出孔32の形成領域と対応する左右方向中央領域は、放出孔32を塞がないように後縁部側を凹ませて前後寸法を小さくした形態となっている。つまり、枠部材24の前後寸法は、上面板31のうち放出孔32の形成されている領域のみを露出させるように設定されている。また、枠部材24のうち放出孔32と対応しない左右両端側領域は、前後寸法がグリル扉11の厚み(奥行き寸法)とほぼ同じ寸法であるから、グリル扉11の上面板31と枠部材24とで構成されている上面の形状は、放出孔32の形成されている左右方向中央領域に比べて、左右両端側領域が高くなった形態となっている。
グリル庫11の開口部12には、その上縁に沿った上部当接面15と、下縁に沿った下部当接面16と、左右両側縁に沿った一対の側部当接面17とが形成されている。同じく、開口部12には、上部当接面15の上端縁に沿い、且つその上縁部の全領域に亘って庇部18が形成されている。庇部18は、左右方向に細長く、上部当接面15よりも前方へ水平板状に突出した形態となっている。庇部18の上方には、カウンタトップ1の前端縁部が、庇部18よりも前方へ張り出した形態で覆い被さるように位置している。また、下部当接面16の下方には、収容空間2の載置面3の前端縁部が、下部当接面16よりも前方に張り出し形態で位置している。この庇部18とカウンタトップ1の前端縁部は、本発明における覆い部に相当する。
グリル扉20が全閉位置にある状態では、図2に示すように、グリル扉20の背面板の周縁が、上部当接面15、下部当接面16及び側部当接面17に対して前方から当接する。この当接作用により、グリル庫11の開口部12がグリル扉20によって閉塞された状態となり、グリル庫11内の熱気が開口部12とグリル扉20の隙間から前方へ漏出することはない。
また、グリル扉20が全閉位置にある状態では、グリル扉20の下面板29は収容空間2の載置面3よりも少し上方に位置しており、載置面3と下面板29との間にはスリット状の下部隙間41が空いている。この下部隙間41は、グリル扉20の左右方向における全領域に亘って確保されているとともに、載置面3の前端縁において正面側に開放されている。つまり、空気通路25の下部空間27は、流入孔30と下部隙間41を介してグリル扉20外の空間に連通(開放)された状態となっている。したがって、グリル扉20外の空気は、下部隙間41と流入孔30を通ることによって下部空間27内に到達することができる。
同じくグリル扉20が全閉位置にある状態では、グリル扉20の上縁部のうちの略前半部分(図2における略左側半分)がカウンタトップ1の前端縁部の下方に潜り込むとともに、グリル扉20の上縁部のうち略後半部分(図2における略右側半分)が庇部18の下方に潜り込み、グリル扉20の上縁部と庇部18及びカウンタトップ1との間には上部隙間42が空いている。この上部隙間42は、グリル扉20の左右方向における全領域に亘って確保されているとともに、グリル扉20の左右方向における全領域に亘りカウンタトップ1の前端縁において正面側に開放されている。つまり、空気通路25の上部空間26は、放出孔32と上部隙間42を介してグリル扉20外の空間に連通(開放)された状態となっている。したがって、上部空間26から放出孔32を通って放出された空気は、上部隙間42を通ることによってグリル扉20外へ流出することができる。
また、上部隙間42のうちカウンタトップ1とグリル扉20とが対向する略前半部分の上下寸法は、左右方向における全領域に亘って一定である。一方、上部隙間42のうち庇部18とグリル扉20とが対向する略後半部分の上下寸法は、左右方向において放出孔32が形成されている中央領域(上面板31が露出して庇部18と直接対向している領域)では、比較的大きい寸法が確保されているのに対し、放出孔32の形成されていない左右両端側領域(上面板31が露出せず、枠部材24の上面が庇部18と直接対向している領域)では、比較的小さい寸法となっている。
グリル扉20が小開度位置にある状態では、図3に示すように、グリル扉20は、グリル庫11の開口部12から前方へ遠ざかるが、全閉位置と同様、グリル扉20の下面板29の下方には収容空間2の載置面3が対向するように位置するのであるが、載置面3と下面板29との間には、グリル扉20の左右方向における全領域に亘り載置面3の前端縁において正面側に開放された形態のスリット状の下部隙間41が空いているので、空気通路25の下部空間27は、流入孔30と下部隙間41を介してグリル扉20外の空間に連通(開放)された状態となっている。したがって、グリル扉20外の空気は、下部隙間41と流入孔30を通ることによって下部空間27内に到達することができる。
同じくグリル扉20が小開度位置にある状態では、グリル扉20の上縁部のほぼ全体が庇部18よりも前方へ外れるのであるが、グリル扉20の前端縁を除いた大部分はカウンタトップ1の前端縁部の下方に潜り込んだ状態となる。したがって、グリル扉20の上縁部とカウンタトップ1との間には、グリル扉20の左右方向における全領域に亘りカウンタトップ1の前端縁において正面側に開放した形態の上部隙間42が空いている。これにより、空気通路25の上部空間26は、放出孔32と上部隙間42を介してグリル扉20外の空間に連通(開放)された状態となっている。したがって、上部空間26から放出孔32を通って放出された空気は、上部隙間42を通ることによってグリル扉20外へ流出することができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図3に示すように、グリル扉20が小開度位置にあり、グリル庫11の開口部12がグリル扉20によって完全に閉塞されていない状態、つまりグリル扉20の背面板が開口部12の当接面15,16,17から離れている状態で調理が行われた場合には、グリル庫11内の熱気が、グリル扉20の上面とカウンタトップ1との間の上部隙間42を通り、グリル扉20及びカウンタトップ1の前方へ漏出する。
この間、グリル扉20外の空気が、下部隙間41、流入孔30、下部空間27、左右両側部空間28、上部空間26を順に通って放出孔32から放出される。この放出空気流は、開口部12とグリル扉20との隙間(上部隙間42)においてグリル庫11からの漏出熱気流と合流して混合気流となる。この放出空気流と漏出熱気流の混合気流においては、漏出熱気流の熱が放出空気流に奪われるので、混合気流全体としての温度が下がる。これにより、グリル庫内からの漏出熱気に起因する不具合を回避することができる。
これにより、グリル庫11からの高温の漏出熱気に起因する種々の不具合(例えば、グリル扉20の上縁の枠部材24が合成樹脂製であるために、その樹脂が耐熱温度を超える温度まで上昇して変色や変形を来す不具合や、高温になったグリル扉に使用者が触れて不快感を覚えるという不具合や、キッチンのカウンタトップに収納されるビルトインタイプのコンロに内蔵されたグリル装置の場合には、カウンタトップの前縁部が漏出熱気により過熱状態となって劣化が進んだり損傷する不具合等)が防止される。
また、グリル庫11内から漏出する熱気流とグリル扉20外へ放出された空気流は、グリル扉20の上面板31の表面で合流して混合気流となり、グリル庫1外へ斜め上向きに流出するのであるが、このグリル扉20の上面板31は、グリル庫11側からグリル扉20の正面側に向かって上り勾配となるように、つまり漏出熱気流と放出空気流の流出方向に沿った向きに傾斜している。これにより、混合気流(漏出熱気流と放出空気流)の流れが促進され、漏出熱気からグリル扉20等の他部材への熱伝達が最少に抑えられる。
また、グリル庫11内の温度は、左右両側縁部に比べて左右方向中央部が高いので、グリル扉20を開けたときに、グリル庫11内の最も高温の熱気は、グリル扉20の上縁部における左右方向中央部を通過する。つまり、漏出する熱気流の温度は、グリル扉20の上縁部の左右方向における中央部で最も高くなる。この点に鑑み、本実施形態では、放出孔32を左右方向中央部のみに配置しているので、グリル庫11からの漏出熱気の温度を効果的に下げることができる。
また、グリル扉20の上方には、その左右方向における全領域に亘って正面側へ開放される上部隙間42を形成するための覆い部(カウンタトップ1と庇部18)が設けられており、グリル扉20が小開度位置にあるときには、グリル庫11内からの漏出熱気流が、上部隙間42を通って正面側へ流出する。一方、グリル扉20の上面形状は、放出孔32の形成されている左右方向中央領域に比べて、左右両端側領域が高くなった形態となっているので、漏出熱気流の流路である上部隙間42の上下寸法は、放出孔32の形成されていない左右両端側領域に比べて、放出孔32が形成されている左右方向中央領域が大きくなっている。
したがって、グリル扉20からの放出空気流と、グリル庫11からの漏出熱気流のうちグリル扉20の左右方向中央領域に向かう漏出熱気流は、上部隙間42のうち左右方向中央領域を通過する。また、グリル庫11からの漏出熱気流のうちグリル扉20の左右両端側領域に向かう漏出熱気流は、放出空気流に引き込まれることにより中央側へ集まり、放出空気流と合流しながら上部隙間42のうち左右方向中央領域を通過する。これにより、漏出熱気流のほぼ全体が放出空気流に接触することになるので、漏出熱気流が高温のままでグリル扉11の前方へ漏出する虞はない。
また、グリル庫11内の温度及びグリル扉20の温度が、左右方向中央部に比べると左右両側縁部では比較的低いという点に着目し、本実施形態では、空気通路25が覗き窓21を囲むような形態とし、空気通路25を構成する空気の流通経路として、グリル扉20の左右両側縁部に沿って上下に延びる形態の側部空間28を設けている。これにより、流入空間内に流入した空気は、側部空間28を通過する際に加熱され難くなり、比較的低温のままで上部空間26に到達して放出孔32から放出されることになる。したがって、グリル庫11からの漏出熱気の温度を効果的に下げることができる。
その点に鑑み、本実施形態では、グリル扉20が開口部12を完全に閉じた全閉位置にある状態でも、流入孔30と放出孔32が閉塞されないようにして、グリル扉20の空気通路25内の加熱された空気が、放出孔32からグリル扉20へ放出され、グリル扉20外の低温の空気が新たに空気通路25内に流入する、という空気の流れが常時生成されるようにしている。これにより、グリル扉20内の空気は、温度上昇を続けることがなくなり、グリル扉20が過熱状態になることはない。
したがって、グリル扉20を開けた直後に、グリル庫11からの漏出熱気がグリル扉20の上縁部近傍を通過したときには、空気通路25から放出孔32を通って放出される比較的低温の放出空気流により、漏出熱気流を効果的に冷却することができる。また、この空気通路25を通過する空気流は、グリル扉20の熱を奪い、冷却機能を発揮することができるので、グリル扉20が過熱状態になる虞はない。
また、放出孔32が、グリル扉20を構成する上面板31を上下に貫通する形態で形成されているので、空気通路25内の空気は、放出孔32を通過する際に、屈曲した経路を経由するのではなく、ほぼ真っ直ぐ上方へ放出されるようになる。これにより、放出孔32から放出される空気流は、流速が速く、その分、グリル庫11内からの漏出熱気流との混合割合が多くなる。放出空気流の混合比が大きくなるということは、その分、冷却効率が高くなるので、漏出熱気流と放出空気流との混合気流の温度を効果的に下げることができる。
同様に、流入孔30は、グリル扉20を構成する下面板29を上下方向に貫通する形態、つまり、グリル扉20の下面板29に開口している。これにより、前方や上方からグリル扉20を見たときには、流入孔30が見えないので、美観に優れている。また、グリル扉20の内部を洗浄する際には、洗浄液が速やかに流入孔30から排出されるので、洗浄時の作業性に優れている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、流入孔を、グリル扉の下面板を上下方向に貫通する形態で形成したが、流入孔は、グリル扉の側面板を左右方向に貫通する形態であってもよく、グリル扉の前面板又は後面板を前後方向に貫通する形態であってもよい。
(2)上記実施形態では、空気通路を覗き窓を囲む形態としたが、覗き窓を設けずに、グリル扉の全領域を空気通路としてもよい。
(3)上記実施形態では覗き窓を1つだけとしたが、覗き窓を左右2つに分けて配置し、2つの覗き窓の間に、空気を流通させる上下方向の空間を形成してもよい。
(4)上記実施形態では、覗き窓を透明な一枚板で構成し、覗き窓と空気通路とを区画したが、空気通路を構成する前後2枚の壁板部の一部を透明とし、この透明な部分を覗き窓として利用してもよい。この場合、覗き窓となる部分にも空気が流れることになる。
(5)上記実施形態では放出孔を左右方向における中央部のみに配置したが、放出孔は、グリル扉の上面板(上縁部)の左右方向における全領域に亘って配置してもよく、中央部を覗いた左右両端側領域のみに配置してもよい。
(6)上記実施形態では放出孔を、グリル扉の上面板を上下に貫通する形態で形成したが、放出孔は、グリル扉の前面板又は後面板の上端部を前後方向に貫通する形態で形成してもよい。
(7)上記実施形態ではグリル装置がビルトインタイプのコンロに設けられている場合について説明したが、本発明は、他の機能を有しない専用のグリル装置にも適用できる。
(8)上記実施形態におけるグリル庫の加熱用熱源としては、気体燃料を燃焼させるガスバーナや、液体燃料を燃焼させるバーナや、シーズヒーター等を用いた電気ヒーターや、その他の熱源を用いることができる。
本発明のグリル装置を適用したコンロの斜視図 グリル扉が全閉位置にある状態をあらわす断面図 グリル扉が小開度位置にあってグリル庫の開口部を完全に閉じていない状態をあらわす断面図 グリル扉の平面図 グリル扉の底面図 図2のX−X線断面図 グリル扉の背面図
符号の説明
10…グリル装置
11…グリル庫
12…開口部
20…グリル扉
21…覗き窓
25…空気通路
26…上部空間
27…下部空間
28…側部空間
29…下面板
30…流入孔
31…上面板
32…放出孔

Claims (3)

  1. 正面が開口部として開放されたグリル庫と、
    前後方向に移動することにより前記グリル庫の開口部を開閉するグリル扉とを備えたグリル装置であって、
    前記グリル扉の内部には、その下端側から上端側に向かう空気の流動を可能にする空気通路が形成され、
    前記グリル扉の下面板には、前記グリル扉が、前記グリル庫の開口部を閉塞する全閉位置と前記グリル庫の開口部を小さい開度で開放する小開度位置との間のいずれの位置にあっても、前記グリル扉の外部と前記空気通路とを連通させる流入孔が形成され、
    前記グリル扉の上面板には、前記グリル扉が前記全閉位置と前記小開度位置との間のいずれの位置にあっても、前記グリル扉の外部と前記空気通路とを連通させる放出孔が形成され、
    前記グリル扉の上面板のうち前記放出孔の形成されている領域が、前記グリル庫側から前記グリル扉の正面側に向かって上り勾配となるように傾斜していることを特徴とするグリル装置。
  2. 前記放出孔は、前記グリル扉の上面板のうち左右方向における中央領域のみに配置されていることを特徴とする請求項1記載のグリル装置。
  3. 前記グリル扉の上方には、前記グリル扉が前記小開度位置にある状態で、前記グリル扉の左右方向における全領域に亘って正面側へ開放される上部隙間を形成するための覆い部が設けられており、
    前記グリル扉の上面形状は、前記放出孔の形成されている左右方向中央領域に比べて、前記放出孔の形成されていない左右両端側領域が高くなった形態となっていることを特徴とする請求項2記載のグリル装置。
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