JP2010062313A - 集積型薄膜太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜光電変換素子内部の短絡による局所的な発熱を防止できる集積型薄膜太陽電池を提供すること。
【解決手段】透光性絶縁基板1上に透光性第1電極層2、光電変換層3および第2電極層4が順次積層されてなる薄膜光電変換素子5が複数互いに電気的に直列接続されたストリングSと、ストリングSにおける任意の薄膜光電変換素子5aの第2電極層4上に電気的に接合された集電電極6、7とを備え、集電電極6、7と接合した薄膜光電変換素子5a、5bにおいて、導電部11a、11bが、集電電極6、7よりもストリングSを流れる電流の電流方向Eの上流側と下流側の少なくとも一方に配置され、集電電極6、7の直下およびその近傍位置の第1電極層2が1つ以上の導電部11a、11bにて第2電極層と短絡したことを特徴とする集積型薄膜太陽電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、集積型薄膜太陽電池に関する。
従来の集積型薄膜太陽電池として、例えば特許文献1の図6には、透光性絶縁基板上に透明電極層、光電変換層および金属電極層が順次積層されてなる薄膜光電変換素子が複数個互いに電気的に接続されたストリングを備え、3箇所以上の薄膜光電変換素子の金属電極層上に、金属バーからなる集電電極がろう材を介して接合された構造の集積型薄膜太陽電池(従来技術1)が開示されている。
また、特許文献1の図1には、集電電極を接合する薄膜光電変換素子における金属電極層と光電変換層を部分的に除去して溝を形成し、その溝内に集電電極を埋設して直接透明電極層を電気的に接続した構造の集積型薄膜太陽電池(従来技術2)も開示されており、これは特許文献2の図1にも開示されている。
これら従来技術1および2の集積型薄膜太陽電池は、2つの集積電極間における薄膜光電変換素子が直列接続されて1つの直列接続ストリングが構成され、かつ隣接する直列接続ストリングは電流方向が相互に逆向きとなるように構成されている。
また、特許文献3の図1に記載の集積型薄膜太陽電池(従来技術3)は、直列接続方向両側の薄膜光電変換素子の金属電極層上にのみ集電電極が接合されている。
特開2005−353767号公報 特開2000−49369号公報 特開2001−68713号公報
従来技術1の図6に示すような構造の集積型薄膜太陽電池では、集電電極を薄膜光電変換素子の金属電極層上にろう材を介して接合する際、薄膜光電変換素子は200〜5000nm程度と薄いため、集電電極を金属電極層の表面に押し付ける圧力によって、金属電極層と透明電極層の間の光電変換層が中途半端に短絡する場合がある。この場合、集電電極の直下の光電変換層は通常の光電変換機能を有しているため、ここで発電した電力が前記短絡部で消費されて局所的に発熱する。この局所的な発熱は、例えば、基板割れ、膜剥がれ、電極損傷、集電電極脱落等の発生原因となる。また、集電電極の直下の光電変換層が中途半端に短絡すると同時に、集電電極の直下の光電変換層の分離が十分でないことにより金属電極層と透明電極層の接触が不十分である場合には、光電変換層内の短絡箇所に大電流が集中的に流れるため、より大きな発熱が生じる。
なお、「中途半端に短絡する」とは、通常の電気的な短絡よりも電気抵抗が大きく(電気抵抗の範囲:10〜1000オーム)電流が流れる際に発熱を伴う様な状態を意味する。
また、従来技術2の構造の集積型薄膜太陽電池では、集電電極が透明電極層上に形成されるため、従来技術1のような短絡の問題はない。
また、図12および図13に示すように、素子直列接続構造のストリング内に、中間集電電極114が設けられた集積型薄膜太陽電池の場合、中間集電電極114の直下の光電変換層3内に短絡箇所が存在すると、この光電変換層3も局所的に発熱するおそれがある。なお、図12および図13において、符号101は透光性絶縁基板、102は透明電極層、104は金属電極層、104aは直列用導電部、105は薄膜光電変換素子、106および107は集電電極を表している。
本発明は、このような従来技術の課題を解決し、薄膜光電変換素子内部の短絡が原因の局所的な発熱を防止できる集積型薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、透光性絶縁基板上に透光性第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層されてなる薄膜光電変換素子が複数互いに電気的に直列接続されたストリングと、前記ストリングにおける任意の前記薄膜光電変換素子の第2電極層上に電気的に接合された集電電極とを備え、前記ストリングは、隣接する2つの薄膜光電変換素子の間に第2電極層および光電変換層が除去されて形成された素子分離溝を有し、一の薄膜光電変換素子の第1電極層は、その一端が前記素子分離溝を横切って隣接する他の薄膜光電変換素子の領域まで延びた延出部を有し、かつ隣接する薄膜光電変換素子の第1電極層とは1つ以上の分離ラインによって電気的に絶縁され、一の薄膜光電変換素子の第2電極層は、光電変換層を貫通する導電部を介して隣接する薄膜光電変換素子の第1電極層の前記延出部と電気的に接続し、前記集電電極と接合した薄膜光電変換素子において、前記導電部が、前記集電電極よりもストリングを流れる電流の電流方向の上流側と下流側の少なくとも一方に配置され、集電電極の直下およびその近傍位置の第1電極層が1つ以上の導電部にて第2電極層と短絡した集積型薄膜太陽電池が提供される。
本発明の集積型薄膜太陽電池は、上述のように、前記集電電極と接合した薄膜光電変換素子において、前記導電部が、前記集電電極よりもストリングを流れる電流の電流方向の上流側と下流側の少なくとも一方に配置され、前記分離ラインが、前記集電電極よりも上流側と下流側の少なくとも一方に配置されるかまたは配置されず、集電電極の直下およびその近傍位置の第1電極層が1つ以上の導電部にて第2電極層と短絡している。
したがって、ストリングの任意の薄膜光電変換素子上に集電電極を接合する際の圧力あるいは熱によって、その直下の光電変換層内に中途半端な短絡が生じたとしても、その短絡箇所に電流が流れないように導電部に電流を流すことにより、短絡箇所での局所的な発熱が防止される。
よって、本発明の集積型薄膜太陽電池は、局所的な発熱が原因で基板割れ、膜剥がれ、電極損傷、集電電極脱落等が発生することを防止することができる。
本発明の集積型薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板上に透光性第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層されてなる薄膜光電変換素子が複数互いに電気的に直列接続されたストリングと、前記ストリングにおける任意の前記薄膜光電変換素子の第2電極層上に電気的に接合された集電電極とを備え、前記ストリングは、隣接する2つの薄膜光電変換素子の間に第2電極層および光電変換層が除去されて形成された素子分離溝を有し、一の薄膜光電変換素子の第1電極層は、その一端が前記素子分離溝を横切って隣接する他の薄膜光電変換素子の領域まで延びた延出部を有し、かつ隣接する薄膜光電変換素子の第1電極層とは1つ以上の分離ラインによって電気的に絶縁され、一の薄膜光電変換素子の第2電極層は、光電変換層を貫通する導電部を介して隣接する薄膜光電変換素子の第1電極層の前記延出部と電気的に接続し、前記集電電極と接合した薄膜光電変換素子において、前記導電部が、前記集電電極よりもストリングを流れる電流の電流方向の上流側と下流側の少なくとも一方に配置され、集電電極の直下およびその近傍位置の第1電極層が1つ以上の導電部にて第2電極層と短絡したことを特徴とする。
以下、「集積型薄膜太陽電池」を「太陽電池」と略称し、「薄膜光電変換素子」を「セル」と称する場合がある。
つまり、本発明の集積型薄膜太陽電池は、ストリングの任意の薄膜光電変換素子上に集電電極を接合する際の圧力あるいは熱によって、その直下の光電変換層内に中途半端な短絡が生じたとしても、その短絡箇所に電流が流れないように導電部に電流を流すことにより、短絡箇所での局所的な発熱を防止するものである。
本発明において、集電電極の材料、数および接合位置、導電部の材料、数および形成位置、ストリングを構成する薄膜光電変換素子の数、形状、寸法および材料、ストリングの数および配置、複数のストリング同士の電気的な接続方法等は、特に限定されるものではない。
以下、図面を参照しながら本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態を詳しく説明する。なお、実施形態は本発明の一例であり、本発明は実施形態によって限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態1を示す平面図である。図2(a)は図1の集積型薄膜太陽電池の直列接続方向に切断した断面図であり、図2(b)は図1の集積型薄膜太陽電池を直列接続方向から見た側面図であり、図2(c)は図1の集積型薄膜太陽電池の変形例を直列接続方向から見た側面図である。なお、図1および図2(a)において、矢印Eは電流が流れる方向(電流方向)を示し、本明細書において単に「上流」または「下流」と称する場合は電流方向の上流または下流を意味する。
この集積型薄膜太陽電池は、四角形の透光性絶縁基板1と、絶縁基板1上に透光性第1電極層2、光電変換層3および第2電極層4が順次積層されてなる薄膜光電変換素子5が複数互いに電気的に直列接続されたストリングSと、ストリングSにおける直列接続方向Aの両側の薄膜光電変換素子5a、5bの第2電極層4上にろう材を介して電気的に接合された1本の第1集電電極6および1本の第2集電電極7とを備える。第1および第2集電電極6、7としては、例えば銅線、はんだメッキ銅線等が用いられる。
さらに、この太陽電池は、ストリングSが、同一の絶縁基板1上に、直列接続方向Aに延びる複数(この場合11本)のストリング分離溝8を挟んで直列接続方向と直交する方向Bに複数(この場合12個)並列して配置され、かつ複数のストリングSが並列接続されている。
<ストリング>
図1および図2(a)に示すように、ストリングSは、隣接する2つのセル(薄膜光電変換素子)5の間に第2電極層4および光電変換層3が除去されて形成された素子分離溝9を有している。この素子分離溝9は、一つのセル5の第2電極4および光電変換層3と、隣接する他のセル5の第2電極4および光電変換層3とを電気的に分離するよう、矢印B方向に延びて形成されている。
このストリングSにおいて、一つのセル5の第1電極層2は、その一端(電流方向Eの下流側端部)が素子分離溝9を横切って隣接する他のセル5の領域まで延びた延出部2aを有し、かつ隣接する第1電極層2とは電極分離用の分離ライン10によって電気的に絶縁されている。
また、一つのセル5の第2電極層4の一端(電流方向Eの上流側端部)は、光電変換層3を貫通する導電部4aを介して隣接するセル5の第1電極層2の延出部2aと電気的に接続している。なお、導電部4aは、第2電極層4と同一工程にて同一材料で一体的に形成することができる。
さらに、このストリングSは、第1および第2集電電極6、7が形成されたセル5a、5bにおいて、第1および第2集電電極6、7の直下およびその近傍に位置する第1電極層2は、光電変換層3を貫通する導電部11a、11bを介して第2電極層4と電気的に接続している。
実施形態1の場合、最上流側のセル5aの導電部11aは、第1集電電極6よりも下流側に配置され、最下流側のセル5bの導電部11bは、第2集電電極7よりも上流側に配置されている。
また、電流方向Eの上流側の第1集電電極6と接合したセル5aにおいては、第1集電電極6よりも下流側部分が発電に寄与できるように、分離ライン10が第1集電電極6よりも下流側に配置されている。このセル5aは、発電に寄与するよう矢印A方向の幅を広く設計されているが、仮に分離ライン10が無い場合、セル5aは導電部11aによって短絡されるため発電に寄与しなくなる。そのため、セル5aには第1集電電極6よりも下流側に分離ライン10が設けられている。
なお、あえてセル5aを発電に寄与しないものとする場合は、矢印A方向の幅を狭く設計し、分離ライン10は形成しなくてもよいが、第1集電電極6の直下の短絡箇所に電流が流れないようにするために導電部11aにて短絡させることは同じである。
また、この場合、発電に寄与しないセル5aは第1集電電極6を接合するための領域として存在しているが、下流側に隣接するセル5の第2電極4にセル5aを介して第1集電電極6を電気的に接続するために、セル5、5a間に導電部4aおよび素子分離溝9を形成する必要がある。
したがって、図2(a)のように、セル5aが発電に寄与する部分を有するよう設計すれば、発電寄与部分の第2電極4に直接第1集電電極6を接合することとなり、実質的に上述のセル5、5a間の導電部4aおよび素子分離溝9を省略できたことになって好ましい。
また、複数のストリングSにおいて、第1および第2集電電極6、7が形成されたセル5a、5bは、図2(b)に示すように繋がっていてもよく、あるいは図2(c)に示すようにストリング分離溝8によって分離されていてもよい。
図2(b)の場合、ストリング分離溝8は隣接する2つのストリングSを完全に分割しておらず、両端のセル5a、5bは矢印B方向に長く延びており、そのため、全てのストリングSの両端はそれぞれ共通の第2電極層4を介して第1および第2集電電極6、7と電気的に並列接続されていることになる。
図2(c)の場合、ストリング分離溝8は隣接する2つのストリングSを完全に分割しているが、第1および第2集電電極6、7によって全てのストリングSは電気的に並列接続されている。
ストリング分離溝8は、第1電極層2を除去して形成された第1溝8aと、光電変換層3および第2電極層4を第1溝8aの幅よりも広い幅で除去して形成された第2溝8bとからなることが、ストリング分離溝8の形成によって各セルの第1電極層2と第2電極層4とが短絡することを防止する上で好ましい。なお、これについて詳しくは後述する。
また、このストリングSにおいて、第2集電電極7側のセル5bは、直列接続方向Aの幅が狭く形成されているため実質的に発電に寄与しておらず、そのため、このセル5bの第2電極4は、隣接するセル5の第1電極2の引き出し電極として用いられている。
また、複数のストリングSは、透光性絶縁基板1の外周端面(四辺の端面)よりも内側に形成されている。つまり、絶縁基板1の表面の外周領域は、第1電極層2、光電変換層3および第2電極層4が形成されていない非導電性表面領域12とされており、その幅は太陽電池の出力電圧に応じた寸法範囲に設定されている。
〔透光性絶縁基板および第1電極層〕
透光性絶縁基板1としては、以降の膜形成プロセスにおける耐熱性および透光性を有するガラス基板、ポリイミド等の樹脂基板等が使用可能である。
また、第1電極層2は、透明導電膜からなり、好ましくは、ZnOまたはSnO2を含む材料からなる透明導電膜からなる。SnO2を含む材料は、SnO2自体であってもよく、SnO2と別の酸化物の混合物(例えば、SnO2とIn23の混合物であるITO)であってもよい。
〔光電変換層〕
光電変換層3を構成する各半導体層の材料は、特に限定されず、例えば、シリコン系半導体、CIS(CuInSe2)化合物半導体、CIGS(Cu(In,Ga)Se2)化合物半導体等からなる。以下、各半導体層がシリコン系半導体からなる場合を例にとって説明を進める。「シリコン系半導体」とは、非晶質又は微結晶シリコン、又は非晶質又は微結晶シリコンに炭素やゲルマニウム又はその他の不純物が添加された半導体(シリコンカーバイド、シリコンゲルマニウム等)を意味する。また、「微結晶シリコン」とは、結晶粒径が小さい(数十から千Å程度)結晶シリコンと、非晶質シリコンとの混合相の状態のシリコンを意味する。微結晶シリコンは、例えば、結晶シリコン薄膜をプラズマCVD法などの非平衡プロセスを用いて低温で作製した場合に形成される。
光電変換層3は、第1電極2側から順にp型半導体層、i型半導体層およびn型半導体層が積層されてなる。なお、i型半導体層を省略してもよい。
p型半導体層には、ボロン、アルミニウム等のp型不純物原子がドープされており、n型半導体層にはリン等のn型不純物原子がドープされている。i型半導体層は、完全にノンドープである半導体層であってもよく、微量の不純物を含む弱p型または弱n型で光電変換機能を十分に備えている半導体層であってもよい。なお、本明細書において、「非晶質層」及び「微結晶層」は、それぞれ、非晶質および微結晶の半導体層を意味する。
また、光電変換層3は、pin構造が複数重ねられたタンデム型でもよく、例えば、第1電極2上にa-Si:Hp層、a-Si:Hi層、a-Si:Hn層をこの順に積層した上部半導体層と、上部半導体層上にμc-Si:Hp層、μc-Si:Hi層、μc-Si:Hn層をこの順に積層した下部半導体層とから構成されてもよい。また、pin構造を上部半導体層、中部半導体層および下部半導体層からなる3層構造の光電変換層3としてもよく、例えば、上部および中部半導体層にアモルファスシリコン(a-Si)、下部半導体層に微結晶シリコン(μc-Si)を用いた3層構造でも構わない。光電変換層3の材料および積層構造の組み合わせは、特に限定されるものではない。なお、本願の実施形態および実施例においては、薄膜太陽電池の光入射側に位置する半導体層を上部半導体層とし、光入射側と反対側に位置する半導体層を下部半導体層とし、図2(a)〜(c)中の光電変換層3内に記された直線は上部半導体層と下部半導体層との境界を表している。
〔第2電極層〕
第2電極層4の構成や材料は、特に限定されないが、一例では、第2電極4は、透明導電膜と金属膜とが光電変換層上に積層した積層構造を有する。透明導電膜は、ZnO、ITO、SnO2などからなる。金属膜は、銀、アルミニウム等の金属からなる。なお、第2電極層4はAg、Al等の金属膜のみでも良いが、ZnO、ITO、SnO2等の透明導電膜を光電変換層3側に配置した方が、光電変換層3で吸収されなかった光を裏面電極層4で反射する反射率が向上し、高い変換効率の薄膜太陽電池を得ることができる点で好ましい。
〔その他の構成〕
図示しないが、この太陽電池において、透光性絶縁基板1上にはストリングSおよび非導電性表面領域8を完全に覆うように裏面封止材が接着層を介して積層されている。接着層としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)からなる封止樹脂シートを用いることができる。裏面封止材としては、例えば、PET/アルミニウム/PETの積層フィルムを用いることができる。なお、接着層および裏面封止材には、各集電電極と接続される取り出し線13の先端を外部へ導出するための小孔が予め形成されている。
また、裏面封止材上には、各取り出し線13と電気的に接続される出力線および端子を有する端子ボックスが取り付けられる。
また、裏面封止材および接着層にて封止された太陽電池の外周部にはフレーム(例えば、アルミニウム製)が取り付けられる。
<集積型薄膜太陽電池の製造方法について>
この集積型薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板1の一表面上に第1電極層2、光電変換層3および第2電極層4が順次積層されてなる薄膜光電変換素子5が複数個互いに電気的に直列接続された分割前ストリングを形成する成膜工程と、絶縁基板1の一表面の外周部に形成されている薄膜光電変換素子部分および分割前ストリングの所定箇所を光ビームによって除去して、非導電性表面領域12およびストリング分離溝8を形成することにより複数のストリングSを形成する膜除去工程と、複数のストリングSにおける少なくとも直列接続方向両端の薄膜光電変換素子5の第2電極層4上にろう材を介して第1集電電極6および第2集電電極7を電気的に接合する集電電極接合工程とを含む製造方法により製造することができる。
〔成膜工程〕
成膜工程では、まず、透光性絶縁基板1の表面全面に、CVD、スパッタ、蒸着等の方法により膜厚600〜1000nmの透明導電膜を形成し、透明導電膜を部分的に光ビームによって除去して電極分離ライン10を形成することにより所定パターンの第1電極層2を形成する。この際、YAGレーザの基本波(波長:1064nm)を透光性絶縁基板1側から照射することにより、透明導電膜は所定幅で短冊状に分離され、分離ライン10が所定間隔で形成される。
この後、得られた基板を純水で超音波洗浄し、その後、p-CVDにより電極分離ライン10を完全に埋め込むように光電変換膜を第1電極層2上に形成する。例えば、第1電極2上にa-Si:Hp層、a-Si:Hi層(膜厚150nmから300nm程度)、a-Si:Hn層をこの順に積層して上部半導体層を形成し、上部半導体層上にμc-Si:Hp層、μc-Si:Hi層(膜厚1.5μmから3μm程度)、μc-Si:Hn層をこの順に積層して下部半導体層を形成する。
その後、タンデム構造の光電変換膜を部分的に光ビームによって除去して、導電部4a、11a、11bを形成するための、コンタクトラインを形成することにより所定パターンの光電変換層3を形成する。この際、YAGレーザの第二高調波(波長:532nm)を透光性絶縁基板1側から照射することにより、光電変換膜は所定幅で短冊状に分離される。なお、レーザとしてYAGレーザの第二高調波の代りにYVO4レーザの第二高調波(波長:532nm)を用いても構わない。
次に、CVD、スパッタ、蒸着等の方法によりコンタクトラインを完全に埋め込むように導電膜を光電変換層3上に形成し、導電膜および光電変換層3を部分的に光ビームによって除去して素子分離溝9を形成することにより所定パターンの第2電極層4を形成する。これにより、透光性絶縁基板1上に複数のセル5が導電部4aにて直列接続した分割前ストリングが形成される(図2(a)参照)。
この分割前ストリングにおいて、最上流側のセル5aは第1集電電極6の近傍の下流側に形成された導電部11aによって第1および第2電極層2、4が予め短絡されている。また、最下流側のセル5bの第1電極2は、導電部11bによって第2電極層4と短絡されている。この時点では、分割前ストリングは未だ複数に分割されていないため、1つのセルは矢印B方向に長く延びている。
この工程では、導電膜を透明導電膜(ZnO、ITO、SnO2等)と金属膜(Ag、Al等)の2層構造にすることができる。透明導電膜の膜厚としては10〜200nm、金属膜の膜厚としては100〜500nmとすることができる。
また、第2電極層4のパターニングでは、光ビームによる第1電極層2へのダメージを避けるため、第1導電層2に対する透過性が高いYAGレーザの第二高調波またはYVO4レーザの第二高調波を透光性絶縁基板1側から照射することにより、導電膜は所定幅で短冊状に分離され、素子分離溝9が形成される。この際、第1電極層2へのダメージを最小限に抑え、かつ、第2電極層4の加工後の銀電極のバリ発生を抑制する加工条件を選択することが好ましい。
〔膜除去工程〕
成膜工程後、透光性絶縁基板1の外周端面から内側へ所定幅で、透光性絶縁基板1の表面の外周部に形成されている薄膜光電変換素子部分である第1電極層2、光電変換層3および第2電極層4をYAGレーザの基本波を用いて除去して非導電性表面領域12を全周に形成する。
また、この工程の後または前に、分割前ストリングを複数に分割すべく分割部分を除去してストリング分離溝8を複数本形成する。この際、まず、YAGレーザの基本波(波長:1064nm)を透光性絶縁基板1側から照射することにより、第1電極層2、光電変換層3および第2電極層4を部分的に除去して第1溝8aを形成し、その後、第1導電層2に対する透過性が高いYAGレーザの第二高調波またはYVO4レーザの第二高調波を透光性絶縁基板1側から照射することにより、光電変換層3および第2電極4を第1溝8aの幅よりも広い幅で部分的に除去して第2溝8bを形成することにより、ストリング分離溝8を形成することができる。第1溝8aより幅広い第2溝8bを後から形成することにより、第1溝8aの形成によって飛散して溝内面に付着した導電材料を除去することができ、第1電極層2と第2電極層4との短絡を回避することができる。
この膜除去工程によって、非導電性表面領域12に囲まれた複数列のストリングSが形成される。なお、分割前ストリングを分割しない場合、膜除去工程では非導電性表面領域12を形成するレーザ加工のみ行われる。
〔集電電極接合工程〕
各ストリングSの直列接続方向Aの両端の第2電極層4上にろう材(例えば、銀ペースト)を塗布し、第1および第2集電電極6、7を加圧接着しかつ加熱することにより、第1および第2集電電極6、7を第2電極層4に電気的に接続して、電流の取り出し部を作製する。この際、押力としては、例えば60N程度、熱エネルギーとしては、例えば300℃程度であるが、セル5a、5bは薄いため、第1および第2集電電極6、7の直下部分に短絡箇所が形成される場合がある。
〔その他の工程〕
次に、太陽電池の裏面側(非受光面側)に接着層の材料として透明なEVAシートおよび裏面封止材を重ね、真空ラミネート装置を用いて接着層を介して裏面封止材を太陽電池に接着して封止する。この時、裏面封止材として、PET/Al/PETの積層フィルムを用いることが好ましい。
その後、前記取り出し線13を端子ボックスの出力線と電気的に接続し、端子ボックスを裏面封止材に接着し、シリコーン樹脂で端子ボックス内を充填する。そして、薄膜太陽電池の外周部に金属フレーム(例えば、アルミフレーム)を取り付けて製品化を完了させる。
<集積型薄膜太陽電池の発電動作について>
このように構成された実施形態1の集積型薄膜太陽電池は、受光面である透光性絶縁基板1に光が入射すると、各セル5の光電変換層3で生じた起電流は電流方向Eへ流れ、第2集電電極7から取り出された直流電流は外部回路を通って第1集電電極6へ戻る。
この場合、第1集電電極6と接合したセル5aにおいて、第1集電電極6の直下部分は第2電極槽と第1電極層2が短絡し、かつ導電部11aの下流側に分離ライン10が形成されているため発電に寄与せず、分離ライン10よりも下流側の部分が発電領域となってこの部分に電流が流れる。
ところで、このセル5aにおいて、仮に導電部11aが存在しないとすると、万が一分離ライン10を形成する際の透明導電膜の除去が不十分であった場合は、第1集電電極6の直下の短絡箇所にも電流が流れて発熱するおそれがある。
そのため、実施形態1の太陽電池ではこのような万が一の事態に備えて、第1集電電極6と接合したセル5aの短絡箇所に上述のように電流が流れないよう、第1電極層2と第2電極層4を予め導電部11aにて短絡させ、局所的な発熱を未然に防止している。
また、第2集電電極7と接合したセル5bには、上流側のセル5の第1電極層2から導電部4aを介してセル5bの第2電極層4へ電流が流れ、第2集電電極7から電流が取り出される。
ところで、このセル5bの第1電極層2は、分離ライン10によって上流側のセル5の第1電極層2と絶縁分離されているため電流が流れないが、万が一この分離ライン10を形成する際の透明導電膜の除去が不十分であった場合はセル5bの第1電極層2に電流が流れ、この電流が光電変換層3の短絡箇所を流れるおそれがある。この場合、電流によって短絡箇所が発熱するおそれがある。
そのため、実施形態1の太陽電池ではこのような万が一の事態に備えて、電流取り出し側の第2集電電極7と接合したセル5bの短絡箇所に上述のように電流が流れないよう、第1電極層2と第2電極層4を予め導電部11bにて短絡させ、局所的な発熱を未然に防止している。
(実施形態2)
図3は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態2を示す断面図であって、図3(a)は第1集電電極側を表し、図3(b)は第2集電電極側を表している。なお、図3中の構成要素において、図1および図2中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態2が実施形態1と異なる点は、第1および第2集電電極6、7と接合したセル5a、5bに設けられた前記導電部11a、11bの位置のみである。すなわち、実施形態2の場合、導電部11aはセル5aの第1集電電極6よりも電流方向Eの上流側に配置され、導電部11bはセル5bの第2集電電極7よりも下流側に配置されている。
このように構成しても、実施形態1と同様に、第1および第2集電電極6、7の直下の短絡箇所での局所的な発熱が防止される。なお、実施形態2におけるその他の構成は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図4は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態3を示す断面図であって、図4(a)は第1集電電極側を表し、図4(b)は第2集電電極側を表している。なお、図4中の構成要素において、図1および図2中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態3の場合、セル5aの第1短絡用導電部11aは第1集電電極6の上流側と下流側に配置され、セル5bの第2短絡用導電部11bは第2集電電極7の上流側と下流側に配置されている。このように構成すれば、各セル5a、5bにおいて、集電電極直下およびその近傍位置の第1電極層2と第2電極層4をより確実に短絡することができ、かつとりわけ大電流が流れた場合でも短絡用導電部の損傷を抑えることができるため、第1および第2集電電極6、7の直下の短絡箇所での発熱の防止により効果的である。なお、実施形態3におけるその他の構成は実施形態1と同様である。
(実施形態4)
図5は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態4を示す平面図である。なお、図5中の構成要素において、図1および図2中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態4の太陽電池は、ストリングSが、同一の透光性絶縁基板1上に、直列接続方向に延びる1本以上のストリング分離溝を挟んで直列接続方向Aと直交する方向Bに複数並列して配置され、少なくとも1本のストリング分離溝によって複数のストリングSがグループ毎に完全に分離され、分離されたストリングSの各グループが第1集電電極16および第2集電電極17によって並列接続され、並列接続された複数のストリングSのグループが直列接続されている。
詳しく説明すると、実施形態4の場合、同一の絶縁基板1上に6つのストリングSが形成され、そのうちの隣接する3つのストリングSの第1グループと隣接する他の3つのストリングSの第2グループが、1本のストリング分離溝18Aによって完全に分離されている。
また、各グループにおけるストリング分離溝18Bは隣接する2つのストリングSを完全には分離しておらず、各グループの3つのストリングSにおける直列接続方向Aの両側のセル5a、5bは一体化しており、それらの上に個別に第1および第2集電電極6、7が接合されている。したがって、各グループの3つのストリングSは電気的に並列接続されているが、第1グループと第2グループは電気的に並列接続されていない。
このように構成された太陽電池は、取り出し線13aによって第1グループの第1集電電極6と第2グループの第2集電電極7とが直接または端子ボックスに設けられた接続線と接続されることにより電気的に直列され、残りの第1および第2集電電極6、7は取り出し線13を介して端子ボックスの出力線と電気的に接続される。
この実施形態4によれば、第1グループおよび第2グループで発生した電流はそれぞれ電流方向Eへ流れ、かつ第1グループと第2グループは直列接続されているため、1つの太陽電池で高電圧の電流を出力することができる構成とするのに有効である。
なお、実施形態4において、その他の構成および効果は実施形態1と同様であり、第1および第2集電電極6、7の直下の短絡箇所での局所的な発熱が防止される。
(実施形態5)
図6は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態5を示す平面図であり、図7は図6の集積型薄膜太陽電池の直列接続方向に切断した断面図である。なお、図6および図7中の構成要素において、図1および図2中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態5が実施形態1と異なる点は、太陽電池が、第1集電電極6および第2集電電極7が形成された2つのセル5a、5bの間の1つ以上のセル5cの第2電極層4上に形成された中間集電電極14を備えた点、および中間集電電極14が形成されたセル5cにおいて、電極分離ライン10は中間集電電極14の直下よりも電流方向Eの下流側に配置されている点である。
具体的に説明すると、この太陽電池は、実施形態1と同様に、同一の透光性絶縁基板1上に12個のストリングSがストリング分離溝8を挟んで並列され、かつ第1および第2集電電極6、7が電流方向Eの上流側および下流側の各ストリングSのセル5a、5b上に接合されて、各ストリングSを並列接続している。
さらに、各ストリングSの直列接続方向Aのほぼ中間位置のセル5c上に1本の中間集電電極14がろう材(例えば、銀ペースト)を介して接合されている。なお、中間集電電極14と接合される各セル5cは、図2(c)に示すように、ストリング分離溝8によって相互に分離されているが、図2(b)に示すように、一体状に繋がっていてもよい。
また、図7に示すように、中間集電電極14と接合したセル5cにおいて、分離ライン10は、中間集電電極14の直下よりも電流方向Eの下流側に僅かにずれた位置に配置されている。つまり、このセル5cの電流方向Eの上流側に位置するセル5の第1電極層2の延出部2aは、中間集電電極14の直下よりも下流側まで延びている。
また、最上流側のセル5aにおいて、第1電極層2の導電部11aの下流側に分離ライン10aが形成されている。
このように構成された実施形態5の太陽電池は、図6に示すように、第1集電電極6、中間集電電極14および第2集電電極7によって複数のストリングSが並列接続され、並列接続された複数のストリングSに、端子ボックスT内に設けられたバイパスダイオードDが取り出し線13を介して並列接続され、それらのバイパスダイオードDが複数直列接続される。このような接続により、ホットスポット耐性を維持しながら高電圧出力の集積型薄膜太陽電池を得ることができる。
なお、実施形態5において、このような構成以外は実施形態1と同様である。
この実施形態5の太陽電池の発電動作は、実施形態1と概ね同じであるが、中間集電電極14が接合されたセル5cでは次のようになる。
中間集電電極14と接合したセル5cには、上流側のセル5の第1電極層2から導電部4aを介してセル5cの第2電極層4へ電流が流れ、電流の大部分は中間集電電極14から取り出され、電流の一部は光電変換層3を通って分離ライン10よりも下流側の第1電極層2へ流れる。
したがって、中間集電電極14と接合したセル5cにおいて、中間集電電極14の直下の光電変換層3内に短絡箇所があったとしても、電流が短絡箇所に流れることによる局所的な発熱はほとんどない。また、中間集電電極14の直下の光電変換層3で電流が発生しても、その電流が短絡箇所に流れて発熱する心配はない。
(実施形態6)
図8は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態6を示す部分断面図である。なお、図8中の構成要素において、図6および図7中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態6の場合、中間集電電極14が接合されたセル5cの導電部4aが、中間集電電極14の下流側に配置されており、これ以外の構成は実施形態5と同様である。
このように構成しても、実施形態5と同様に、中間集電電極14の直下の短絡箇所での局所的な発熱が防止される。
(実施形態7)
図9は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態7を示す部分断面図である。なお、図9中の構成要素において、図6および図7中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態7の場合、中間集電電極14が接合されたセル5cにおいて、中間集電電極14の上流側と下流側の2箇所に導電部4a、11cが配置されており、これ以外の構成は実施形態5と同様である。
このように構成すれば、実施形態5と同様に、中間集電電極14の直下の短絡箇所での局所的な発熱が防止される上、中間集電電極14が接合されたセル5cの第2電極層4と、その上流側のセル5の第1電極層2を、中間集電電極14の上流側と下流側でより確実に短絡(直列接続)することができ、大電流が流れた場合でも導電部の損傷を抑えることができる。
(実施形態8)
図10は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態8を示す部分断面図である。なお、図10中の構成要素において、図6および図7中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態8が実施形態7と異なる点は、中間集電電極14と接合したセル5cにおいて、上流側の導電部4aよりも下流側でかつ中間集電電極14よりも上流側にもう1つ分離ライン10が形成された点であり、これ以外の構成は実施形態7と同様である。
このようにすれば、中間集電電極14の直下およびその近傍位置の第1電極層2を両側の分離ライン10によって絶縁分離することができる、すなわち、セル5cにおける中間集電電極14の直下およびその近傍部分を電流のパスと独立させることができる。よって、セル5cの中間集電電極14の直下に短絡箇所が形成されていてもそこに大電流が流れることは無く、短絡箇所での局所的な発熱が防止される。
(実施形態9)
図11は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態9を示す部分断面図である。なお、図11中の構成要素において、図10中の構成要素と同様のものには同一の符号を付している。
実施形態9が実施形態8と異なる点は、中間集電電極14と接合したセル5cにおいて、上流側の分離ライン10よりも下流側でかつ中間集電電極14よりも上流側に3つ目の導電部11dが形成された点であり、これ以外の構成は実施形態7と同様である。
このように構成しても、実施形態8と同様に、中間集電電極14の直下の短絡箇所での発熱が防止される上、中間集電電極14の直下の絶縁分離された第1電極層2が第2電極層4とより確実に短絡されるため、局所的な発熱防止効果がより高まる。
(他の実施形態)
ストリングの数、集電電極の取り付け位置および数等は、上述の実施形態に限定されず、例えば、中間集電電極を残し、直列接続方向両端の第1および第2集電電極を第1電極層(p側電極、n側電極)に接続してもよい。また、ストリングの直列接続方向の複数箇所に中間集電電極を設けてもよい。また、同一の透光性絶縁基板のストリング形成領域を4区画とし、各区画にストリングのグループを形成し、複数のグループを所望の形態に接続してもよい。
図1は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態1を示す平面図である。 図2(a)は図1の集積型薄膜太陽電池の直列接続方向に切断した断面図であり、図2(b)は図1の集積型薄膜太陽電池を直列接続方向から見た側面図であり、図2(c)は図1の集積型薄膜太陽電池の変形例を直列接続方向から見た側面図である。 図3は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態2を示す断面図であって、図3(a)は第1集電電極側を表し、図3(b)は第2集電電極側を表している。 図4は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態3を示す断面図であって、図4(a)は第1集電電極側を表し、図4(b)は第2集電電極側を表している。 図5は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態4を示す平面図である。 図6は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態5を示す平面図である。 図7は図6の集積型薄膜太陽電池の直列接続方向に切断した断面図である。 図8は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態6を示す部分断面図である。 図9は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態7を示す部分断面図である。 図10は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態8を示す部分断面図である。 図11は本発明の集積型薄膜太陽電池の実施形態9を示す部分断面図である。 図12は従来の集積型薄膜太陽電池を示す部分断面図である。 図13は従来の別の集積型薄膜太陽電池を示す部分断面図である。
符号の説明
1 透光性絶縁基板
2 透光性第1電極層
3 光電変換層
4 第2電極層
5、5a、5b、5c 薄膜光電変換素子(セル)
6 第1集電電極
7 第2集電電極
8、18A、18B ストリング分離溝
9 素子分離溝
2a 延出部
10 分離ライン
4a、11a、11b、11c、11d 導電部
14 中間集電電極
A 直列接続方向
B 直列接続方向と直交する方向
D バイパスダイオード
E 電流方向
S ストリング

Claims (12)

  1. 透光性絶縁基板上に透光性第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層されてなる薄膜光電変換素子が複数互いに電気的に直列接続されたストリングと、
    前記ストリングにおける任意の前記薄膜光電変換素子の第2電極層上に電気的に接合された集電電極とを備え、
    前記ストリングは、隣接する2つの薄膜光電変換素子の間に第2電極層および光電変換層が除去されて形成された素子分離溝を有し、
    一の薄膜光電変換素子の第1電極層は、その一端が前記素子分離溝を横切って隣接する他の薄膜光電変換素子の領域まで延びた延出部を有し、かつ隣接する薄膜光電変換素子の第1電極層とは1つ以上の分離ラインによって電気的に絶縁され、
    一の薄膜光電変換素子の第2電極層は、光電変換層を貫通する導電部を介して隣接する薄膜光電変換素子の第1電極層の前記延出部と電気的に接続し、
    前記集電電極と接合した薄膜光電変換素子において、前記導電部が、前記集電電極よりもストリングを流れる電流の電流方向の上流側と下流側の少なくとも一方に配置され、集電電極の直下およびその近傍位置の第1電極層が1つ以上の導電部にて第2電極層と短絡したことを特徴とする集積型薄膜太陽電池。
  2. 前記導電部が、前記第2電極と同じ材料からなる請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。
  3. 前記集電電極が、第1集電電極および第2集電電極として、ストリングにおける直列接続方向の両端の薄膜光電変換素子の第2電極層上に接合された請求項1または2に記載の集積型薄膜太陽電池。
  4. 前記集電電極が、中間集電電極として、前記第1集電電極および第2集電電極が接合された2つの薄膜光電変換素子の間の1つ以上の薄膜光電変換素子の第2電極層上に接合された請求項1〜3のいずれか1つに記載の集積型薄膜太陽電池。
  5. 前記中間集電電極と接合した薄膜光電変換素子において、第1電極層の中間集電電極の直下および近傍部分の上流側と下流側に前記分離ラインが形成されることにより、第1電極層の中間集電電極の直下および近傍部分が絶縁分離された請求項4に記載の集積型薄膜太陽電池。
  6. 前記集電電極と接合した薄膜光電変換素子において、前記分離ラインが、前記集電電極よりも上流側と下流側の少なくとも一方に配置される請求項1〜5のいずれか1つに記載の集積型薄膜太陽電池。
  7. 前記ストリングが、同一の前記透光性絶縁基板上に、直列接続方向に延びる1本以上のストリング分離溝を挟んで直列接続方向と直交する方向に複数並列して配置され、複数のストリングが並列あるいは直列接続された請求項1〜6のいずれか1つに記載の集積型薄膜太陽電池。
  8. 前記ストリングが、同一の前記透光性絶縁基板上に、直列接続方向に延びる1本以上のストリング分離溝を挟んで直列接続方向と直交する方向に複数並列して配置され、
    少なくとも1本の前記ストリング分離溝によって複数のストリングがグループ毎に完全に分離され、分離されたストリングの各グループが前記第1集電電極および第2集電電極によって並列接続され、並列接続された複数のストリングのグループが直列接続された請求項3〜6のいずれか1つに記載の集積型薄膜太陽電池。
  9. 複数のストリングからなるグループにおいて、各ストリングの直列接続方向両側の薄膜光電変換素子がストリング分離溝によって分離されずに繋がっている請求項8に記載の集積型薄膜太陽電池。
  10. 前記ストリングが、同一の前記透光性絶縁基板上に、直列接続方向に延びる1本以上のストリング分離溝を挟んで直列接続方向と直交する方向に複数並列して配置され、
    前記第1集電電極、中間集電電極および第2集電電極によって複数のストリングが並列接続され、並列接続された複数のストリングにバイパスダイオードが並列接続され、それらのバイパスダイオードが複数直列接続された請求項4または5に記載の集積型薄膜太陽電池。
  11. 複数のストリングにおいて、直列接続方向両側の薄膜光電変換素子がストリング分離溝によって分離されずに繋がっている請求項10に記載の集積型薄膜太陽電池。
  12. 前記ストリング分離溝が、第1電極層を除去して形成された第1溝と、光電変換層および第2電極層を前記第1溝の幅よりも広い幅で除去して形成された第2溝とからなる請求項7〜11のいずれか1つに記載の集積型薄膜太陽電池。
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