JP4902472B2 - 太陽電池及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール100の概略構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る太陽電池モジュール100の構成を示す側面図である。図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池モジュール100は、太陽電池ストリング1と、受光面側保護材2と、裏面側保護材3と、封止材4とを備える。太陽電池モジュール100は、受光面側保護材2と裏面側保護材3との間に、太陽電池ストリング1を封止することにより構成されている。
次に、太陽電池10の構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、太陽電池10を受光面側からみた平面図である。図3は、太陽電池10を裏面からみた平面図である。
次に、太陽電池10の光電変換部20の構成について説明する。図4(a)は、図2のA−A断面の要部を拡大して示す図である。図4(b)は、n型単結晶シリコン基板21に設けられるスルーホール26における断面図である。
本発明の一実施形態として示す太陽電池10の製造方法について、図6乃至図11を用いて説明する。
図6は、スルーホールを形成する工程を説明する図である。最初に、n型単結晶シリコンのインゴットをスライスしてウエハ(n型単結晶シリコン基板21に相当する)を作製する。スライス後のn型単結晶シリコン基板21の受光面と裏面とを貫通するスルーホール26を形成する。スルーホール26は、受光面と平行な投影面において、第1の開口26aと第2の開口26bとが重ならないように受光面の法線Lに対して傾斜させて形成する。
図7は、半導体基板のテクスチャ化及び洗浄を説明する図である。スルーホールの形成後、スライス時及びスルーホール形成時の熱ダメージを取り除くとともに基板表面の不要な金属、有機物を取り除くために、n型単結晶シリコン基板21の受光面及び裏面を酸又はアルカリ溶液で洗浄する。続いて、アルカリ水溶液により異方性エッチング加工することにより、n型単結晶シリコン基板21の表面に微細凹凸(テクスチャ21a,21b)が形成される。なお、n型単結晶シリコン基板21は、多結晶シリコンを主体として形成されてもよい。
図8は、p層及びn層を形成する工程を説明する図である。n型単結晶シリコン基板21の裏面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、テクスチャ21aの上にi型アモルファスシリコン層、n型アモルファスシリコン層23をCVD法で製膜する。続いて、n型単結晶シリコン基板21の受光面にi型アモルファスシリコン層、p型アモルファスシリコン層22をCVD法で製膜する。
図9に、第1のTCO薄膜24と第2のTCO薄膜25とを形成する処理を示す。TCO薄膜の製膜方法としては、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等のPVD(Physical Vapor Deposition)を用いる。PVD法は、反応種が対象物に対して直線的に飛来するため、遮蔽されている部分には殆ど製膜されない。
図10は、絶縁体を形成する工程を説明する図である。スルーホール26の内壁面から第2のTCO薄膜25の表面まで跨って、絶縁体27が形成される。絶縁体27は、第1の開口26a,第2の開口26b及びその周辺部をマスクMで覆い、CVD法により形成することができる。また、絶縁体27は、同様の手法を用いて、受光面用バスバー電極34,35が形成される予定の位置にも形成される。
図11は、導電体を形成する工程を説明する図である。p型アモルファスシリコン層22の受光面側に形成された第1のTCO薄膜24上に受光面側集電電極30をスクリーン印刷により形成する。また、n型アモルファスシリコン層23の裏面側に形成された第2のTCO薄膜25上にスクリーン印刷により裏面側集電電極31を形成する。
以上説明したように、太陽電池10の光電変換部20は、n型単結晶シリコン基板21の受光面側の第1の開口26aと裏面側の第2の開口26bとが受光面と平行な投影面上において互いに重ならないスルーホール26を有する。スルーホール26は、n型単結晶シリコン基板21の受光面の法線L方向に対して、斜め方向に形成されており、第1の開口26aと第2の開口26bとが受光面と平行な投影面上において互いに重なっていない。したがって、例えば、PVD法により第1のTCO薄膜24を形成する際、第1のTCO薄膜24の反応種は、p型アモルファスシリコン層22の受光面と、受光面の法線方向からみえているスルーホール26の内壁面(図4(b)に示す内壁面α1)の上に製膜される。また、n型アモルファスシリコン層23の裏面側表面に第2のTCO薄膜25を形成する場合も同様に、裏面に対して略垂直方向から入射する第2のTCO薄膜25の反応種は、裏面の法線方向からみて、n型アモルファスシリコン層23の裏面側表面と、スルーホール26の内壁面(図4(b)に示す内壁面α2)の上に製膜される。
図12は、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールにおいて互いに連結される太陽電池10を説明する図である。図12は、所定の配列方向に配列されて連結される一の太陽電池10と一の太陽電池10に隣接する太陽電池10とを受光面方向からみた平面図である。隣接する太陽電池10同士は、受光面と平行な平面において、互いに反転された関係になっている。これは、隣接する太陽電池の裏面側に形成された、極性の異なるバスバー電極を直線的に接続するための最適な配置である。
本発明は、上述した本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものではない。
Claims (3)
- 一の主面と、前記一の主面の反対に設けられた他の主面と、前記一の主面から前記他の主面まで貫通する貫通孔とを有する半導体基板と、
前記一の主面上から前記貫通孔の内壁面上に跨って形成された第1導電型を有する第1の半導体層と、
前記第1の半導体層上に形成された第1の透明導電膜と、
前記第1の透明導電膜上に形成された第1の集電電極と、
前記他の主面上から前記貫通孔の内壁面上に跨って形成された第2導電型を有する第2の半導体層と、
前記第2の半導体層上に形成された第2の透明導電膜と、
前記第2の透明導電膜上に形成された第2の集電電極と、
前記貫通孔に挿通され、前記第1の集電電極と電気的に接続された導電体と、
前記他の主面上に形成され、前記導電体と電気的に接続された第1の配線用電極と
を備え、
前記第1の配線用電極は、前記第2の透明導電膜及び前記第2の集電電極と電気的に絶縁され、
前記貫通孔は、前記一の主面に設けられた第1の開口と、前記他の主面に設けられた第2の開口とを有しており、
前記一の主面と平行な投影面上において、
前記第1の開口内には、前記第1の透明導電膜が形成され、
前記第2の開口内には、前記第2の透明導電膜が形成され、
前記第1の開口と前記第2の開口とは、互いに重なっておらず、
前記第1の透明導電膜と前記第2の透明導電膜とは電気的に絶縁されている
ことを特徴とする太陽電池。 - 受光面側保護材と、裏面側保護材と、前記受光面側保護材と前記裏面側保護材との間において配列方向に沿って配列された複数の太陽電池と、前記複数の太陽電池を互いに電気的に接続する配線材とを備える太陽電池モジュールであって、
前記太陽電池は、
一の主面と、前記一の主面の反対に設けられた他の主面と、前記一の主面から前記他の主面まで貫通する貫通孔とを有する半導体基板と、
前記一の主面上から前記貫通孔の内壁面上に跨って形成された第1導電型を有する第1の半導体層と、
前記第1の半導体層上に形成された第1の透明導電膜と、
前記第1の透明導電膜上に形成された第1の集電電極と、
前記他の主面上から前記貫通孔の内壁面上に跨って形成された第2導電型を有する第2の半導体層と、
前記第2の半導体層上に形成された第2の透明導電膜と、
前記第2の透明導電膜上に形成された第2の集電電極と、
前記貫通孔に挿通され、前記第1の集電電極と電気的に接続された導電体と、
前記他の主面上に形成され、前記導電体と電気的に接続された第1の配線用電極と有し、
前記第1の配線用電極は、前記第2の透明導電膜及び前記第2の集電電極と電気的に絶縁され、
前記貫通孔は、前記一の主面に設けられた第1の開口と、前記他の主面に設けられた第2の開口とを有しており、
前記一の主面と平行な投影面上において、
前記第1の開口内には、前記第1の透明導電膜が形成され、
前記第2の開口内には、前記第2の透明導電膜が形成され、
前記第1の開口と前記第2の開口とは、互いに重ならず、
前記第1の透明導電膜と前記第2の透明導電膜とは電気的に絶縁されており、
前記配線材は、前記第1の配線用電極と電気的に接続される
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記配線材は、前記配列方向に沿って配設され、
前記第1の開口と前記第2の開口とは、前記一の主面と平行な投影面上において、前記配列方向に沿って並んで設けられる
ことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュール。
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