JP2010061068A - トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適度な光沢を有し、十分なオフセット防止性があり、転写性、耐久性、湿度に対する帯電の安定性、及び粉砕性に優れるトナーの製造方法等の提供。
【解決手段】ワックスが有機溶剤に加熱溶解等されてなるワックス溶液を、容器内において容器の中心部から容器の内壁までの間の温度分布の標準偏差σが0.5以下であり、かつ冷却速度が毎分2.0℃以上となるように冷却してワックス溶液中にワックス粒子を析出させて、ワックス分散液を得るワックス分散液調製工程と、前記ワックス分散液、着色剤、及び結着樹脂を少なくとも含む油相に、樹脂微粒子を含む水相を添加して、前記油相及び水相を混合してトナー母体粒子の前駆体となる前駆トナー母体粒子を造粒する前駆トナー母体粒子造粒工程と、前駆トナー母体粒子から溶剤を除いてトナー母体粒子を得るトナー母体粒子調製工程とを含むトナーの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使用される静電荷像現像用トナー、及び該トナーの製造方法に関する。更に詳しくは直接又は間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター及び、普通紙ファックス等に使用される静電荷像現像用トナー、及び該トナーの製造方法に関する。
近年、市場において、電子写真装置の高画質化の要求が高い。そのため、トナーを高画質化に対応させるための開発がなされている。トナーを高画質化に対応させるためには、トナー粒径を揃えることが必須となる。トナー粒径が揃えられ、粒径分布がシャープになると、現像の際、個々のトナー粒子の挙動が揃い、微小ドット再現性が著しく向上する。
フルカラー電子写真法を用いたカラー画像形成においては、一般にイエロー、マゼンタ、及びシアンの3色のカラートナー、又はそれに黒色を加えた4色のカラートナーを混ぜ合わせて、全ての色の再現を行う。従って、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、定着されたトナー画像表面を、ある程度平滑にし、光散乱を低減させる必要がある。このような理由により、従来のフルカラー複写機等により得られる画像光沢は、10〜50%の中〜高光沢のものが多かった。
一般に、乾式のトナー像を、記録媒体に定着させる方法としては、平滑な表面を持ったローラー、又はベルトを、加熱しつつトナーと圧着させる接触加熱定着方法が多用されている。この方法は、熱効率が高く、高速定着が可能であり、カラートナーに光沢、及び透明性を与えられるという利点がある。しかし、その反面、加熱定着部材表面と溶融状態のトナーとを加圧下で接触させた後、剥離するために、トナー像の一部が定着ローラー表面に付着して別の画像上に転移する、いわゆるオフセット現象が発生し、問題となる。
このオフセット現象を防止することを目的として、従来、シリコーンゴム、フッ素樹脂等の離型性に優れた材料を用いて定着ローラーの表層を形成し、更にその定着ローラーの表層にシリコーンオイル等の離型オイルを塗布することが行われていた。この方法は、トナーのオフセットを防止する点では極めて有効であった。
しかし、離型オイルを供給するための装置を特別に設ける必要があり、定着装置が大型化し、コストが高くなり、問題となる。
モノクロトナーでは、溶融したトナーが内部破断しないように、結着樹脂の分子量分布の調整等でトナーの溶融時の粘弾性を高め、更にトナー中にワックス等の離型剤を含有させることにより、定着ローラーに離型オイルを塗布しない、或いはオイル塗布量をごく微量とする方法が採用されている。
しかし、前述したように、カラートナーでは、色再現性を向上させるために定着画像の表面を平滑にする必要があるため、溶融時の粘弾性を低減させる必要があり、光沢のないモノクロトナーよりオフセットし易く、定着装置のオイルレス化や微量塗布化がより困難となる。また、トナー中に離型剤を含有させるとトナーの付着性が高まり転写紙への転写性が低下し、更にトナー中の離型剤がキャリア等の摩擦帯電部材を汚染し帯電性を低下させることにより耐久性が低下するという問題を生じる。
例えば、特許文献1には、軟化点90℃〜120℃の線型ポリエステル樹脂と、カルナバワックスとを用いたトナーが提案されている。また、特許文献2には、互いに相溶する軟化点の異なる樹脂と、ワックスとを用いたトナーが提案されている。また、特許文献3には、ポリエステル樹脂と、溶融粘度が規定されたワックスとを用いたトナーが提案されている。また、特許文献4には、軟化点が90℃〜120℃のポリエステル樹脂と、ライスワックス、カルナバワックス及びシリコーンオイルを用いたトナーが提案されている。また、特許文献5には、ワックス内包型の重合法トナーが提案されている。
しかしながら、これらのトナーは、適度な光沢を有しつつ、定着ローラーに離型オイルを塗布しない、或いはオイル塗布量が極微量の定着方法であっても、十分なオフセット防止性があり、かつ転写性、耐久性、湿度に対する帯電の安定性、及び粉砕性に優れるものではない。
トナーの離型性には、ワックスの結着樹脂中への分散状態が大きく影響している。ワックスは、結着樹脂中で結着樹脂と相溶してしまうと、ワックス本来の溶融性を示さなくなり、離型性を発現できない。ワックスを結着樹脂中でドメインとして存在させることにより、初めてトナーの耐オフセット性を向上できる。
したがって結着樹脂と相溶性の乏しいワックスを用いた方が、耐オフセット性を向上させる点においては、有利である。ドメインの分散径は、結着樹脂とワックスとの相溶性が悪い程、ワックスの分散性が悪く、分散径が大きくなる。ワックスの分散径が大きいと、トナー粒子表面近傍に存在するワックスの割合が相対的に増加し、定着時の加熱により、トナー表面にしみ出しやすくなり、耐オフセット性という点においては、都合がよい。
しかし、ワックスがトナー表面に露出しやすくなると、ワックスがキャリアや感光体へ移行し、フィルミングの原因となる。また、ワックスがキャリア等へ移行すると、トナー凝集の原因にもなり、トナーの流動性を悪化させる。
このように、ワックスの分散径を大きくし、トナー粒子表面近傍に存在するワックスの割合を高くすると、耐オフセット性が向上する反面、フィルミング、トナー凝集という、良好な画像形成の妨げとなる新たな問題が発生する。
なお、トナー製造時に、水系媒体中で造粒する場合、ワックスがトナー表面から露出すると、トナー凝集等が生じ、粒度分布の悪化が引き起こされるという問題がある。
以上のような、表面より露出するワックスの悪影響を防止するため、従来、カプセル型構造を有するトナー(カプセルトナー)が提案されている。このカプセルトナーは、ワックスからなるコア層と、該コア層を内包する結着樹脂からなるシェル層とを備えるため、ワックスの表面からの露出が防止される。つまり、カプセルトナーは、前記フィルミング、トナー凝集の発生を防止できる。
しかし、このカプセルトナーは、ワックスがシェル層により、強固に覆われているため、定着時にワックスをトナー内部からしみ出させるのに、従来のワックスを含むトナーと比べて、多くのエネルギー及び時間を必要とするため、満足な離型性が得られないことがあった。
特開平8−220808号公報 特開平9−106105号公報 特開平9−304964号公報 特開平10−293425号公報 特開平5−61242号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、適度な光沢を有し、十分なオフセット防止性があり、転写性、耐久性、湿度に対する帯電の安定性、及び粉砕性に優れるトナーの製造方法、及び該トナーの製造方法によって製造されたトナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 少なくとも着色剤と、結着樹脂と、ワックスとを含有するトナー母体粒子を有するトナーの製造方法であって、
前記ワックスが有機溶剤に加熱溶解、又は加熱分散されてなるワックス溶液を、容器内において、前記容器の中心部から容器の内壁までの間の温度分布の標準偏差σが0.5以下であり、かつ冷却速度が毎分2.0℃以上となるように冷却して、前記ワックス溶液中にワックス粒子を析出させて、ワックス分散液を得るワックス分散液調製工程と、
前記ワックス分散液と、前記着色剤と、前記結着樹脂とを少なくとも含む油相に、前記結着樹脂の微粒子からなる樹脂微粒子を含む水相を添加して、前記油相及び前記水相を混合してトナー母体粒子の前駆体となる前駆トナー母体粒子を造粒する、前駆トナー母体粒子造粒工程と、
前駆トナー母体粒子から溶剤を除いてトナー母体粒子を得るトナー母体粒子調製工程と、を含むことを特徴とするトナーの製造方法である。
<2> ワックス分散液調製工程において、容器の内壁と常時、接触する攪拌翼を備えた攪拌装置を用いてワックス分散液を得る前記<1>に記載のトナーの製造方法である。
<3> ワックス粒子の面積円相当個数平均粒径Dが、0.50μm<D<0.70μmである前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<4> トナー母体粒子の体積平均粒径Dvが、3.0μm〜7.0μmである前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<5> トナー母体粒子の体積平均粒径Dv/数平均粒径Dnが、1.20以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<6> 結着樹脂がポリエステル樹脂を含む前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<7> 結着樹脂中のポリエステル樹脂の含有量が50質量%〜98質量%である前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<8> ポリエステル樹脂のTHF可溶分の質量平均分子量が1,000〜30,000である前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<9> ポリエステル樹脂が酸性基含有ポリエステル樹脂であり、該酸性基含有ポリエステル樹脂の酸価が1.0mgKOH/g〜50.0mgKOH/gである前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<10> 酸性基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点が35℃〜65℃である前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<11> 結着樹脂の前駆体が、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体からなり、該重合体の質量平均分子量が3,000〜20,000である前記<1>から<10>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<12> トナー母体粒子の酸価が0.5mgKOH/g〜40.0mgKOH/gである前記<1>から<11>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<13> トナー母体粒子のガラス転移点が40℃〜70℃である前記<1>から<12>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<14> 前記<1>から<13>のいずれかに記載のトナーの製造方法により製造されたことを特徴とするトナーである。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、適度な光沢を有し、十分なオフセット防止性があり、転写性、耐久性、湿度に対する帯電の安定性、及び粉砕性に優れるトナーの製造方法、及び該トナーの製造方法によって製造された静電荷像現像用トナーを提供することができる。
(トナー)
本発明のトナーは、少なくとも着色剤と、結着樹脂と、ワックスとを含有するトナー母体粒子を有してなり、外添剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<結着樹脂>
前記結着樹脂としては、従来の公知の樹脂を使用できる。例えば、スチレン、パラクロルスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)タクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリロニトリル酸、(メタ)アクリアミド、(メタ)アクリル酸、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルメチルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、ブタジエン等の単量体の重合体、又はこれらの単量体の2種類以上からなる共重合体、或いはそれらの混合物が挙げられる。
その他、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ロジン、変性ロジン、テルベン樹脂、フェノール樹脂、水添石油樹脂等を、単独で、或いは混合して使用できる。
前記結着樹脂としては、低温定着性を有するポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記ポリエステル樹脂としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基等の酸性基を含む、酸性基含有ポリエステル樹脂がある。
前記酸性基含有ポリエステル樹脂は、耐熱保存性、低温定着性、耐オフセット性等の観点より、そのTHF可溶分の質量平均分子量が1,000〜30,000であることが好ましい。該質量平均分子量が、1,000未満であると、酸性基含有ポリエステル樹脂のオリゴマー成分が増加するため、耐熱保存性が悪化することがあり、30,000を超えると、酸性基含有ポリエステル樹脂の立体障害により、プレポリマーによる変性が不十分となり、耐オフセット性が悪化することがある。
なお、本明細書において、結着樹脂等のポリマーの質量平均分子量の測定は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて、以下のように測定される。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒として、THFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05質量%〜0.6質量%に調製された樹脂のTHF試料溶液を、50〜200μl注入して測定する。
試料の分子量測定において、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.或いは、東洋ソーダ工業株式会社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器として、RI(屈折率)検出器を用いる。
前記酸性基含有ポリエステル樹脂の酸価を、1.0mgKOH/g〜50.0mgKOH/gに調整することにより、塩基化合物添加による粒経コントロール、低温定着性、耐高温オフセット性、耐熱保存性、帯電安定性等のトナー特性を、より高品位に制御できる。
前記酸性基含有ポリエステル樹脂の酸価が、50.0mgKOH/gを超えると、変性ポリエステルの伸長、又は架橋反応が不十分となり、耐高温オフセット性が悪くなることがあり、1.0mgKOH/g未満であると、製造時の塩基化合物による分散安定効果が得られず、変性ポリエステルの伸長、又は架橋反応が進みやすくなり、製造安定性が悪くなることがある。
前記ポリエステル樹脂の酸価の測定方法は、JIS K0070に準拠した方法による。
前記結着樹脂は、トナー母体粒子の調製する際、変性プレポリマー等の前駆体の状態で、使用してもよい。
該前駆体としては、例えば、架橋剤及び/又は伸長剤と反応して、架橋及び/又は伸長する反応性変性ポリステル系樹脂がある。前記反応性変性ポリエステル系樹脂は、活性水素を反応可能な官能基を有する。
活性水素と反応可能な反応性変性ポリエステル系樹脂(RMPE)としては、例えば、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)が挙げられる。
このプレポリマー(A)としては、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物で、かつ活性水素を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(PIC)と反応させたもの等が挙げられる。
前記ポリエステルの有する活性水素を含む基としては、水酸基(アルコール性水素基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
前記反応性変性ポリエステル系樹脂に対する架橋剤としては、アミン類が用いられ、伸長剤としては、ジイソシアネート化合物(ジフェニルメタンジイソシアネート等)が用いられる。
前記アミン類は、活性水素と反応可能な、反応性変性ポリエステル系樹脂に対する架橋剤や伸長剤として作用する。
前記イソシアネート基を有する、反応性変性ポリエステル系樹脂としての、ポリエステルプレポリマー(A)に、アミン類(B)を反応させて得られるウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルは、その高分子成分の分子量を調節しやすく、乾式トナー、特にオイルレス低温定着特性(定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない広範な離型性及び定着性)を確保するのに好都合である。
特に、ポリエステルプレポリマー(A)の末端をウレア変性したものは、未変性のポリエステル樹脂自体の定着温度域での高流動性、透明性を維持したまま、定着用加熱媒体への接着性を抑制でき、好ましい。
好ましいポリエステルプレポリマー(A)は、末端に酸基や水酸基等の活性水素基を有するポリエステルに、その活性水素と反応するイソシアネート基等の官能基を導入したものである。
このプレポリマーから、ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステル(MPE)を誘導できる。
トナー母体粒子の結着樹脂として用いる好ましい変性ポリエステルは、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)に対して、架橋剤及び/又は伸長剤としてアミン類(B)を反応させて得られるウレア変性ポリエステルである。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)は、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(PIC)と反応させることによって得られる。
上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ポリオール(PO)としては、ジオール(DIO)及び3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。ジオール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、ジカルボン酸(DIC)、及び3価以上のポリカルボン酸(TC)が挙げられ、DIC単独、及びDICと少量の(TC)との混合物が好ましい。ジカルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、ポリカルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(PO)と反応させてもよい。ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、更に好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
ポリイソシアネート(PIC)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;及びこれら2種以上の併用が挙げられる。
ポリイソシアネート(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、更に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が更に好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、更に好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
前記アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及びB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
更に必要に応じて、伸長停止剤を用いてポリエステルの分子量を調整してもよい。前記伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
前記アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、更に好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
[NCO]/[NHx]が2を超え、或いは1/2未満であると、ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記結着樹脂として好ましく用いられるポリエステル系樹脂(ポリエステル)は、ウレア変性ポリエステル(UMPE)である。このポリエステルは、その中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。
ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常、100/0〜10/90であり、80/20〜20/80が好ましく、60/40〜30/70がより好ましい。
ウレア結合のモル比が10%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
ウレア変性ポリエステル(UMPE)等の変性ポリエステルは、ワンショット法等により、製造できる。ウレア変性ポリエステル(UMPE)等の変性ポリエステルの質量平均分子量は、通常1万以上であり、2万〜1000万が好ましく、3万〜100万がより好ましい。前記変性ポリエステルの質量平均分子量が10,000未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの数平均分子量は、未変性ポリエステル(PE)を併用する場合は、特に制限はない。前記質量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。
UMPE等の変性ポリエステルを単独で使用する場合、その数平均分子量は、通常2,000〜15,000が好ましく、2,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が特に好ましい。
前記数平均分子量が20,000を超えると、低温定着性、及びフルカラー装置(画像形成装置)に用いた場合、その装置により得られた画像の光沢性が悪化することがある。
前記ウレア結合で変性されたポリエステル(UMPE)等の変性ポリエステルは、単独で用いてもよいし、未変性ポリエステルと併用してもよい。未変性ポリエステルを併用する場合、低温定着性及びフルカラー装置(画像形成装置)に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。
未変性ポリエステルとしては、前記UMPEのポリエステル成分と同様なポリオールPOとポリカルボン酸PCとの重縮合物などが挙げられる。好ましい未変性ポリエステルとしては、UMPEの場合と同様である。未変性ポリエステルの質量平均分子量(Mw)は、10,000〜300,000が好ましく、14,000〜200,000がより好ましい。前記未変性ポリエステルのMn(数平均分子量)は、1,000〜10,000が好ましく、1,500〜6,000がより好ましい。また、UMPEに対しては、無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているもの、例えばウレタン結合で変性されているものも併用できる。UMPE及び未変性ポリエステルは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。
従って、UMPEのポリエステル成分と、未変性ポリエステルは類似の組成が好ましい。未変性ポリエステルを含有させる場合のUMPEとPEの質量比は、通常、5/95〜80/20であり、5/95〜30/70が好ましく、5/95〜25/75がより好ましく、7/93〜20/80が特に好ましい。UMPEの質量比が5%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立ができなくなることがある。
前記未変性ポリエステルの水酸基価は、5mgKOH/g以上であることが好ましく、未変性ポリエステルの酸価は、1mgKOH/g〜30mgKOH/gが好ましく、5mgKOH/g〜20mgKOH/gがより好ましい。
酸価を持たせることで、負帯電性となりやすく、更には紙等の媒体への定着時、媒体とトナーの親和性がよく、低温定着性が向上する。
しかし、酸価が30mgKOH/gを超えると、帯電の安定性特に環境変動に対し悪化することがある。重合反応において、酸価が変動すると、造粒工程でのぶれにつながり、乳化における制御が難しくなる。
前記未変性ポリエステルの水酸基価は、JISK0070−1966に記載の測定方法に準拠して行う。
前記結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、40℃〜70℃が好ましく、40℃〜60℃がより好ましい。前記ガラス転移点(Tg)が、40℃未満であると、トナーの耐熱性が悪化することがあり、70℃を超えると、トナーの低温定着性が不十分となることがある。
前記ガラス転移点(Tg)の測定は、示差走査熱量計(理学電機社製、TG−DSCシステムTAS−100)が用いられる。以下、ガラス転移点(Tg)の測定方法の概略を説明する。
まず、試料10mgを、アルミニウム製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。次いで、室温から昇温速度10℃/分で150℃まで加熱し、その後、150℃で10分間放置し、室温まで試料を冷却して、10分放置する。その後、窒素雰囲気下で、再度150℃まで昇温速度10℃/分で加熱してDSC測定を行う。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出する。
<着色剤>
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばカーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の含有量は、トナー母体粒子に対して、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量&〜10質量%がより好ましい。
前記着色剤は、樹脂と複合化してマスターバッチとして用いてもよい。マスターバッチの製造、又はマスターバッチと共に混練される樹脂としては、例えば、トナー母体粒子に用いられる結着樹脂を使用できる。
具体的には、変性ポリエステル樹脂、未変性ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記マスターバッチは、前記着色剤と、前記マスターバッチ用の樹脂とを、高せん断力をかけて混合、混練することにより製造できる。マスターバッチの製造の際、着色剤と樹脂との相互作用(相溶性)を高めるために、有機溶剤を着色剤と樹脂の混合物に添加してもよい。
また、水を含んだ着色剤の水性ペーストを、樹脂及び有機溶剤と共に混練、混合することにより、着色剤を樹脂内に移行させて、水と有機溶剤を除去し、着色剤及び樹脂からなるウエットケーキを得る方法(所謂、フラッシング法)は、そのウエットケーキを乾燥させずに、そのままマスターバッチとして利用できるため、好ましい。なお、混合、混練する際、3本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることが好ましい。
<ワックス>
前記ワックスとしては、耐高温オフセット性等の観点より、融点が50℃〜120℃の低融点のワックスが好ましく用いられる。なお、前記ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)により測定される最大吸熱ピークの温度である。該示差走査熱量計としては、例えばTG−DSCシステムTAS−100(理学電機株式会社製)が用いられる。
前記ワックスとしては、具体的には、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及び及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等の天然ワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。
更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド、及び低分子量の結晶性高分子樹脂等がである、ポリn−ステアリルメタクリレート、ポリn−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートの単独重合体、或いは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等が挙げられる。
前記ワックスの含有量は、トナー母体粒子に対して、2質量%〜15質量%が好適である。前記含有量が、2質量%未満であると、オフセット防止効果が不十分となることがあり、15質量%を超えると、転写性、耐久性が低下することがある。
転写性、耐久性等の観点より、トナー母体粒子中のワックスの最大分散粒径は、長軸径で0.5μm〜2.0μmが好ましい。該最大分散粒径が長軸径で0.5μm未満となると、定着時にワックスがしみ出し難くなり、オフセット防止効果が不十分となることがある。
前記トナー母体粒子中のワックスの粒子径は、面積円相当個数平均粒径D(μm)によって把握される。ワックス粒子の面積円相当個数平均粒径Dは、0.50μm<D<0.70μmであることが好ましい。
前記面積相当個数平均粒径D(μm)は、トナー母体粒子の製造過程において調製される、ワックス分散液中のワックス粒子から求められる。
前記面積円相当個数平均粒径D(μm)は、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000S(シスメックス株式会社製)を用いて測定できる。
具体的には、予め不純固形物を除去した容器内に、分散溶媒100〜150mlを入れ、その分散溶媒に、測定試料を0.02〜0.10g程度加え、測定試料の濃度を、5,000〜10,000個/μlに調整する。濃度調整された測定試料を基に、前記測定装置を用いて、該測定試料中のワックス粒子の形状、及びワックス粒子の粒度分布を測定することにより、面積円相当個数平均粒径D(μm)が求められる。
<帯電制御剤>
本発明のトナーは、必要に応じて、帯電制御剤を含有してもよい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択され、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤の含有量は、トナー母体粒子の結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法等に基づいて決定されるものであり、一義的に限定されるものではないが、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。
前記帯電制御剤の含有量が、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなり過ぎ、帯電制御剤の効果が減退し、現像剤の流動性低下、画像濃度の低下を招くことがある。
<トナー母体粒子の粒径>
トナー母体粒子の平均粒径、及び粒度分布は、コールターカウンター法により求められる。
前記トナー母体粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれも、コールター社製)が挙げられる。
本実施形態においては、コールターカウンターTA−IIを、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)、及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC社製)接続し、測定を行う。以下、その測定方法の内容を説明する。
まず、電解水溶液100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。該電解水溶液とは、1級塩化ナトリウムを用いて調製された、1%NaCl水溶液であり、例えば、ISOTON−II(コールター社製)を使用できる。
次いで、前記電解水溶液に、測定試料を2〜20mg加える。該測定試料が加えられ、懸濁した電解水溶液に対し、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行う。
前記測定装置において、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、トナー母体粒子の体積、及び個数を測定して、体積分布及び個数分布を算出する。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
前記体積分布から体積平均粒径(Dv)が求められ、前記個数分布から個数平均粒径(Dn)が求められる。体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)から、それらの比(Dv/Dn)が求められる。
トナー母体粒子の2μm以下の粒子率、及び平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000(シスメックス株式会社製)を用いて測定できる。
具体的には、予め不純固形物を除去した容器内に、水100〜150mlを入れ、その水の中に、分散剤としての界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスホン酸塩)を、0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加え、水分散液を得る。この試料が分散され、懸濁した水分散液に対し、超音波分散器で、約1〜3分間分散処理を行う。分散駅の濃度を、3,000〜10,000万個/μlとして、前記装置により、トナー母体粒子の形状、及びトナー母体粒子の粒度分布を測定することにより、前記粒子率、及び平均円形銅が求められる。
前記トナーのトナー母体粒子の体積平均粒径Dvは、3.0μm〜7.0μmが好ましい。
トナー母体粒子の体積平均粒径Dvが3.0μm未満であると、二成分現像剤として用いた場合、現像装置における長期攪拌により、キャリア表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがある。また、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミング、トナーを薄層化するためのブレード等からなる規制部材へのトナー融着が発生し易くなる。
これに対し、トナー母体粒子の体積平均粒径Dvが7.0μmを超えると、高解像であり、高品質の画像が得られ難くなることがある。
前記トナー母体粒子の体積平均粒径(Dv)と、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は、1.20以下が好ましく、1.00〜1.20がより好ましく、1.00〜1.15が更に好ましい。
前記比(Dv/Dn)が、1.00〜1.20であると、高解像度、高画質の画像を形成できるトナーとなる。
特に、二成分現像剤においては、現像装置において長期に渡るトナーの収支(トナーの供給及び消費)が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動を抑制でき、更に、現像装置において長期攪拌されても、現像性を安定化できる。
前記比(Dv/Dn)が、1.20を超えると、個々のトナー粒子(母体粒子)の粒径のバラツキが大きくなり、現像時等におけるトナー挙動にバラツキが発生し、微小ドットの再現性が損なわれ、高品位な画像が得られなくなることがある。
<外添剤>
前記外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、5nm〜500nmであることがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20m/g〜500m/gであることが好ましい。
前記無機微粒子の添加量は、トナー母体粒子の0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(現像剤)
前記トナーは、二成分現像剤として使用できる。該二成分現像剤は、前記静電荷像現像用トナーと、磁性キャリアと混合して調製される。
現像剤中のキャリア及びトナーの含有比は、キャリア100質量部に対して、トナー1質量部〜10質量部が好ましい。
前記磁性キャリアとしては、粒子径20μm〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等、公知のものを使用できる。
また、キャリアの表層に使用される被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
必要に応じて、導電粉等を被覆材料中に含有させてもよい。該導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等を使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、前記静電荷像現像用トナーは、キャリアを使用しない1成分系の磁性トナー、或いは、非磁性トナーとしても使用できる。
(トナーの製造方法)
本発明のトナーの製造方法は、着色剤と、結着樹脂と、ワックスとを少なくとも含有するトナー母体粒子を備えた静電荷像現像用トナーの製造方法であり、ワックス分散液調製工程、前駆トナー母体粒子造粒工程、及びトナー母体粒子調製工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
<ワックス分散液調製工程>
前記ワックス分散液調製工程は、ワックスが有機溶剤に加熱溶解、又は加熱分散されてなるワックス溶液を、容器内において、前記容器の中心部から容器の内壁までの間の温度分布の標準偏差σが0.5以下であり、かつ冷却速度が毎分2.0℃以上となるように冷却して、前記ワックス溶液中にワックス粒子を析出させて、ワックス分散液を得る工程である。
−ワックス溶液の調製−
前記ワックス溶液は、所望の粒径を有するワックス粒子を析出させるために用いられる。該ワックス溶液は、酢酸エチル等の有機溶剤に、ワックスを加熱溶解、又は加熱分散させたものである。
前記ワックス溶液は、所定の容器内において冷却される。図1は、ワックス溶液を冷却するための容器の概略を示す説明図である。
該容器20は、内壁21で囲われた浴槽部22に、ワックス溶液を収容する。該容器20の浴槽部の中心には、攪拌装置30の攪拌棒31が設置されている。該攪拌棒31には、攪拌翼32が設けられている。該攪拌翼32(パドル)は、先端が容器20の内壁21と略接触するように、設定されている。本実施形態において、容器20は、円筒状である。
本実施形態において、前記ワックス容器は、前記容器20を用いて、冷却される。前記容器20に備えられた攪拌装置30の攪拌棒31の回転速度等を適宜、調整することにより、容器20内において、前記容器20の中心部から容器20の内壁21までの間のワックス溶液の温度分布の標準偏差σが0.5以下であり、かつ、冷却速度が毎分2.0℃以上となるように冷却する。
前記容器20の中心部から容器20の内壁21までの間には、熱電対、温度センサ、温度計等の温度検知手段40が設置されている。該温度検知手段40は、複数個備えられ、例えば、中心部から内壁21までの間において、等間隔で配置される。
本実施形態においては、容器20の中心部の近傍であるA点と、内壁21の近傍であるB点と、A点及びB点の間を等分するC点と、該C点及びB点の間を等分するD点において、それぞれ温度検知手段40が配置される。
なお、本実施形態において、該温度検知手段40は、容器20の浴槽部22内に収容されるワックス溶液の半分程度の深さに、設置される。
前記温度分布は、複数個の温度検知手段40を用いて、モニタリングされる。その際、系全体(ワックス溶液全体)の温度をモニタリングできるように、サーモグラフィ等を用いてもよい。サーモグラフィによるモニタリングは、前記温度検知手段40によりモニタリングと、同時に行ってもよい。
特に、容器の内壁近傍において、局所的な温度低下が起こり易いので、この箇所の温度を注力してモニタリングすることが好ましい。
前記攪拌装置30は、攪拌翼32の先端部が、容器20の内壁21と接触するように、配置することが好ましい。
従来より、ワックス溶液を容器内で冷却する際、容器の内壁と接触する箇所のワックス溶液が局所的に冷却され、ワックスが容器の内壁に析出することがあった。ワックスが析出し、ワックス層が容器の内壁に形成されると、該ワックス層が断熱材として機能し、ワックス溶液が局所的に冷却され難くなり、ワックス溶液の温度分布が、大きくばらつくことがあった。
しかしながら、本実施形態の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記攪拌翼を備えた攪拌装置を用い、ワックス溶液中の温度分布を制御しながら、冷却することによって、所望の粒径を有するワックス粒子を析出させることができる。
つまり、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーのワックス分散液調製工程においては、容器内のワックス溶液を加熱溶解、又は加熱分散する際に、ワックス溶液が容器の内壁に接触して生じる局所的な温度低下に伴うワックスの析出が防止される。そのため、ワックス層の内壁への析出による断熱効果による冷却の不均一化が防止される。
また、前記攪拌装置により前記ワックス溶液内部に生じる対流による冷却の不均一化も防止される。
本実施形態において、析出されるワックス粒子は、面積円相当個数平均粒径Dは、0.50μm<D<0.70μmである。
<前駆トナー母体粒子造粒工程>
前記前駆ドナー母体粒子造粒工程は、前記ワックス分散液と、着色剤を含むマスターバッチと、結着樹脂とを少なくとも含む油相に、結着樹脂の微粒子からなる樹脂微粒子を含む水相を添加して、前記油相及び水相を混合してトナー母体粒子の前駆体となる前駆トナー母体粒子を造粒する工程である。
前記油相は、酢酸エチル等の有機溶剤に、前記ワックス分散液、着色剤等が添加されたものである。
該油相に、添加される水相が含有する樹脂微粒子は、トナー母体粒子に含まれる結着樹脂の一部を構成するものである。
該樹脂微粒子は、最終的なトナー母体粒子の形状(円形度、粒度分布)を制御等する目的で、使用される。
該樹脂微粒子としては、水分散性を有する樹脂であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。該樹脂微粒子の材料としては、熱可塑性樹脂でもよいし、熱硬化性樹脂でもよい。具体的には、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
前記樹脂微粒子の含有量は、トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーに対し、0.5質量%〜5.0質量%が好ましい。前記含有量が0.5質量%未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化し、保管時及び現像装置内において、ブロッキングが発生することがある。一方、前記含有量が5.0質量%を超えると、トナー定着時において、トナー中に含まれるワックスの染み出しを、樹脂微粒子が阻害し、離型性効果が得られず、ホットオフセットが発生することがある。
前記樹脂微粒子の含有量は、トナー粒子に起因せず、樹脂微粒子に起因する物質を熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計で分析し、そのピーク面積から算出し測定できる。検出器としては、質量分析計が好ましいが、特に制限はない。この樹脂微粒子の水系媒体中における分散・配合量は、上記含有量に係る条件を満足する様に設定すればよいが、通常0.5質量%〜10質量%程度とされる。
前記樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)は、40℃〜100℃が好ましく、質量平均分子量は、9,000〜200,000が好ましい。樹脂微粒子のTgが40℃未満、及び/又は、質量平均分子量が9,000未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化し、保管時及び現像装置内でブロッキングが発生することがある。また、樹脂微粒子のTgが80℃を超え、及び/又は質量平均分子量が200,000を超えると、トナー定着時において、樹脂微粒子がトナーの定着紙との接着性を阻害し、定着下限温度が上昇することがある。
前記油相の調製、水相の調製、及び油相に水相を添加し、混合する工程において、適宜、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の分散装置が使用される。
なお、油相の調製等において、乳化、分散させるために、適宜使用される分散剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤を使用できる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子株式会社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M株式会社製)、ユニダインDS−101、DS−l02、(ダイキン工業株式会社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ化学工業株式会社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級もしくは二級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子株式会社製)、フロラードFC−135(住友3M株式会社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業社製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ化学工業株式会社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また、水に難溶の無機化合物分散剤としてリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなども使用できる。
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
<トナー母体粒子調製工程>
前記トナー母体粒子調製工程は、前駆トナー母体粒子から溶剤を除いてトナー母体粒子を得る工程である。
前記前駆トナー母体粒子造粒工程において、油相と水相とを混合して得られる乳化分散液中の乳化分散体(前駆トナー母体粒子)から、有機溶媒を除去するためには、例えば、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用できる。
このとき、系内を層流の攪拌状態とし、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子を作製できる。
また、有機溶媒を除去する際、強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状に制御できる。更に、表面のモルフォロジーに関しても、滑らかなものから表面が窪んだ形状(所謂、梅干形状)の間で制御できる。
また、分散安定剤として、リン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
得られたトナー母体粒子は、必要に応じて分級操作を行い、所望の粒度分布に整えられる。分級操作は、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により行うことができる。この分級操作により、微粒子部分を取り除ける。
なお、トナー母体粒子を乾燥後、乾燥状態の粉体として回収した後に、分級操作を行ってもよい。
(画像形成装置及び画像形成方法)
以下、本発明のトナーの製造方法により、製造されたトナーを用いた画像形成方法、及び該画像形成方法を実施できる画像形成装置について、説明する。
図2は、画像形成装置の一例の断面の概略を示す説明図である。この例では、画像形成装置として、電子写真式複写機を例示している。図2において、符号1は、潜像担持体としての感光体ドラムを表す。感光体ドラム1は、図2中の矢印方向Aに回転する。
該感光体ドラム1の周囲には、帯電器2が配置されている。該感光体ドラム1の表面には、原稿から読み取られた画像データに対応したレーザ光3が露光手段より照射される。
また、感光体ドラム1の周囲には、現像装置4と、給紙手段7と、転写装置5と、クリーニング装置6と、除電ランプ9が配置されている。
前記現像装置4は、現像ローラ41及び42と、パドル状撹袢部材43と、撹袢部材44と、ドクター45と、トナー補給部46と、補給ローラ47を備えている。
クリーニング手段6はクリーニングブラシ52と、クリーニングブレード61を備えている。前記現像装置4の上下には、現像装置4を着脱或いは支持するためのガイドレール81及び82がある。
本発明の製造方法によって製造されたトナーは、図2に示されるような画像形成装置に好適に使用できる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、下記において「部」は質量部を意味し、「%」は質量%を意味する。
〔トナーの製造方法〕
(実施例1)
<樹脂微粒子エマルションの合成>
撹拌棒、及び温度計がセットされた反応容器内に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11部、スチレン80部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、チオグリコール酸ブチル12部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌した。攪拌後、白色の乳濁液が得られた。
この白色の乳濁液を加熱し、系内温度を75℃まで昇温させ、5時間反応させた。更に、この反応液に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成させて、ビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液を得た。この水性分散液を、[微粒子分散液1]とした。
得られた[微粒子分散液1]の分散物である樹脂微粒子の体積平均粒径を、レーザー回折式粒度分布測定器(LA−920、堀場製作所製)で測定した。樹脂微粒子の体積平均粒径は、120nmであった。
得られた[微粒子分散液1]の一部を乾燥させて、樹脂分を単離した。単離された樹脂分のTg(ガラス転移温度)は42℃であり、質量平均分子量は、30,000であった。
<水相の調製>
水990部、[微粒子分散液1]65部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノール MON−7、三洋化成工業株式会社製)37部、及び酢酸エチル90部を、所定の容器内で混合撹拌し、乳白色の液体を得た。この乳白色の液体を、[水相1]とした。
<低分子量ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下で5時聞反応させ、その後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させて、[低分子量ポリエステル1]を得た。[低分子量ポリエステル1]は、数平均分子量が2,500であり、質量平均分子量が6,700であり、ガラス転移温度(Tg)が43℃であり、酸価が25mgKOH/gであり、SP値が10.8であった。
<中間体ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させて、[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量が2,100であり、質量平均分子量が9,500であり、ガラス転移温度(Tg)が55℃であり、酸価が0.5mgKOH/gであり、水酸基価が51mgKOH/gであった。
<プレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応させ、イソシアネート基を有する[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.53%であった。
<ケチミンの合成>
撹拌棒、及び温度計がセットされた反応容器に、イソホロンジアミン170部と、メチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。得られた[ケチミン化合物1]のアミン価は、418であった。
<マスターバッチの合成>
水1,200部、カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)40部、及びポリエステル樹脂(三洋化成工業株式会社製、RS801)60部を混合し、更に、水30部を混合物に加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)で攪拌して、混合物を、2本ロールを用いて150℃で30分混練した。その後、混練物を圧延冷却し、パルペライザーを用いて粉砕して、[マスターバッチ1]を得た。
<ワックス分散液の作製>
撹拌棒が中心部にセットされた、図1に示される円筒状の容器に、温度計を、攪拌棒近傍、円筒状の内壁近傍、攪拌棒と内壁の間の距離が1:1で分けられる位置、及び攪拌棒と内壁の間の距離が3:1で分けられる位置に、それぞれセットした。
前記容器内に、前記[低分子量ポリエステル1]100部、[スチレンアクリル共重合体1:SP値9.1]300部、カルナバワックス100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.5になるように、また冷却速度が毎分2.0℃になるように冷却した。
次いで、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、ワックスの分散を行い、[ワックス分散液1]を得た。
得られた[ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は40%であった。得られた[ワックス分散液1]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dを、フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.60μmであった。
<油相の作製>
撹拌棒、及び温度計がセットされた容器に、前記[ワックス分散液1]を仕込み、次いで容器に[マスターバッチ1]500部、及び酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して、[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、次いで、[低分子量ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液324部、及び[スチレンアクリル共重合体1]の65%酢酸エチル溶液1000部を加え、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、1パスの条件で、分散して、[顔料・ワックス分散液1]を得た。
<乳化>
[顔料・ワックス分散液1]648部、[プレポリマー1]154部、及び[ケチミン化合物1]8.5部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、回転数5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数10,000rpmで20分間混合して[乳化スラリー1]を得た。これにより、樹脂微粒子を含む水系媒体中で油相を分散させると共に伸長反応が行われる。
<脱溶剤>
撹拌機、及び温度計がセットされた容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄及び乾燥>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。
(2)(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4)(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、ケーキ状物を得た。このケーキ状物を、[濾過ケーキ1]とした。
得られた[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。このトナー母体粒子を、[トナー母体粒子1]とした。
<外添剤処理>
得られた[トナー母体粒子1]100部に対して、外添剤として疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーにてこれらを混合処理して、トナーを得た。このトナーを、[トナー1]とした。
<物性値測定>
(a)粒径
[トナー1]の粒径は、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用い、アパーチャー径100μmで測定した。[トナー1]の体積平均粒径及び個数平均粒径は、コールターマルチサイザーII(コールター社製)により求めた。結果を表1に示す。
(b)円形度
フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(シスメックス株式会社製)により平均円形度を計測した。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加えた。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって円形度を求めた。結果を表1に示す。
〔現像剤の調製〕
[トナー1]5質量%、及びシリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が40μmの銅−亜鉛フェライトキャリア95質量%からなる二成分現像剤を調製した。この現像剤を使用して、評価機(株式会社リコー製、imagioColor2800をベースに評価できるように改造したもの)を用いて、連続印刷して下記の評価方法で評価し、得られた評価結果をトナー1の物性値と共に表1に示した。
<定着性>
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した株式会社リコー製複写機MF2200の定着部を改造した装置を用いて、これに株式会社リコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2kgf/cm、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0kgf/cm、ニップ幅4.5mmと設定した。各特性評価の基準は以下の通りである。
−低温定着性(5段階評価)−
◎:140℃未満
○:140〜149℃
□:150〜159℃
△:160〜170℃
×:170℃以上
−耐ホットオフセット性(5段階評価)−
◎:201℃以上、
○:200〜191℃
□:190〜181℃
△:180〜171℃
×:170℃以下
−耐熱保存性−
トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュの篩いにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
×:30%以上
△:20〜30%
○:10〜20%
◎:10%未満
(実施例2)
実施例1において、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.4になるように、また冷却速度が毎分2.5℃になるように冷却速度を変えて[ワックス分散液2]を作製した以外は、実施例1と同様にして、[トナー2]を作製した。
得られた[ワックス分散液2]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dをフロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.59であった。
次に、実施例1と同様にして、[トナー2]の粒径、及び円形度を測定した。また、実施例1と同様にして、[トナー2]を用いて二成分現像剤を調製し、この現像剤の定着性、及び耐熱保存性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.3になるように、また冷却速度が毎分2.2℃になるように冷却速度を変えて[ワックス分散液3]を作製した以外は、実施例1と同様にして、[トナー3]を作製した。
得られた[ワックス分散液3]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dをフロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.59であった。
次に、実施例1と同様にして、[トナー3]の粒径、及び円形度を測定した。また、実施例1と同様にして、[トナー3]を用いて二成分現像剤を調製し、この現像剤の定着性、及び耐熱保存性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.2になるように、また冷却速度が毎分2.0℃になるように冷却速度を変えて[ワックス分散液4]を作製した以外は実施例1と同様にして[トナー4]を作製した。
得られた[ワックス分散液4]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dをフロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.61であった。
次に、実施例1と同様にして、[トナー4]の粒径、及び円形度を測定した。また、実施例1と同様にして、[トナー4]を用いて二成分現像剤を調製し、この現像剤の定着性、及び耐熱保存性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.6になるように、また冷却速度が毎分2.7℃になるように冷却速度を変えて[ワックス分散液5]を作製した以外は、実施例1と同様にして、[トナー5]を作製した。
得られた[ワックス分散液5]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dをフロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.70であった。
次に、実施例1と同様にして、[トナー5]の粒径、及び円形度を測定した。また、実施例1と同様にして、[トナー5]を用いて二成分現像剤を調製し、この現像剤の定着性、及び耐熱保存性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.2になるように、また冷却速度が毎分1.8℃になるように冷却速度を変えて[ワックス分散液6]を作製した以外は、実施例1と同様にして、[トナー6]を作製した。
得られた[ワックス分散液6]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dをフロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.75であった。
次に、実施例1と同様にして、[トナー6]の粒径、及び円形度を測定した。また、実施例1と同様にして、[トナー6]を用いて二成分現像剤を調製し、この現像剤の定着性、及び耐熱保存性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、毎分温度分布を測定しながら標準偏差σが0.7になるように、また冷却速度が毎分1.9℃になるように冷却速度を変えて[ワックス分散液7]を作製した以外は、実施例1と同様にして、[トナー7]を作製した。
得られた[ワックス分散液4]に含まれるワックス分散粒子の面積円相当個数平均粒径Dをフロー式粒子像分析装置(FPIA−3000S、シスメックス株式会社製)にて測定したところ、0.80であった。
次に、実施例1と同様にして、[トナー7]の粒径、及び円形度を測定した。また、実施例1と同様にして、[トナー7]を用いて二成分現像剤を調製し、この現像剤の定着性、及び耐熱保存性を評価した。結果を表1に示す。
図1は、ワックス溶液を冷却するための容器の断面の概略を示す説明図である。 図2は、本発明で用いる画像形成装置の一例の断面の概略を示す説明図である。
符号の説明
20 容器
21 容器の内壁
22 浴槽部
30 攪拌装置
31 攪拌棒
32 攪拌翼
40 温度検知手段

Claims (14)

  1. 少なくとも着色剤と、結着樹脂と、ワックスとを含有するトナー母体粒子を有するトナーの製造方法であって、
    前記ワックスが有機溶剤に加熱溶解、又は加熱分散されてなるワックス溶液を、容器内において、前記容器の中心部から容器の内壁までの間の温度分布の標準偏差σが0.5以下であり、かつ冷却速度が毎分2.0℃以上となるように冷却して、前記ワックス溶液中にワックス粒子を析出させて、ワックス分散液を得るワックス分散液調製工程と、
    前記ワックス分散液と、前記着色剤と、前記結着樹脂とを少なくとも含む油相に、前記結着樹脂の微粒子からなる樹脂微粒子を含む水相を添加して、前記油相及び前記水相を混合してトナー母体粒子の前駆体となる前駆トナー母体粒子を造粒する、前駆トナー母体粒子造粒工程と、
    前駆トナー母体粒子から溶剤を除いてトナー母体粒子を得るトナー母体粒子調製工程と、を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
  2. ワックス分散液調製工程において、容器の内壁と常時、接触する攪拌翼を備えた攪拌装置を用いてワックス分散液を得る請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. ワックス粒子の面積円相当個数平均粒径Dが、0.50μm<D<0.70μmである請求項1から2のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  4. トナー母体粒子の体積平均粒径Dvが、3.0μm〜7.0μmである請求項1から3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. トナー母体粒子の体積平均粒径Dv/数平均粒径Dnが、1.20以下である請求項1から4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 結着樹脂がポリエステル樹脂を含む請求項1から5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  7. 結着樹脂中のポリエステル樹脂の含有量が50質量%〜98質量%である請求項1から6のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  8. ポリエステル樹脂のTHF可溶分の質量平均分子量が1,000〜30,000である請求項1から7のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  9. ポリエステル樹脂が酸性基含有ポリエステル樹脂であり、該酸性基含有ポリエステル樹脂の酸価が1.0mgKOH/g〜50.0mgKOH/gである請求項1から8のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  10. 酸性基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点が35℃〜65℃である請求項1から9のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  11. 結着樹脂の前駆体が、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体からなり、該重合体の質量平均分子量が3,000〜20,000である請求項1から10のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  12. トナー母体粒子の酸価が0.5mgKOH/g〜40.0mgKOH/gである請求項1から11のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  13. トナー母体粒子のガラス転移点が40℃〜70℃である請求項1から12のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載のトナーの製造方法により製造されたことを特徴とするトナー。
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