JP2010060095A - 遊星歯車減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内歯車を用いず、構造が簡単で小型化でき、1段で大きな減速比と,良好なカミアイ状態が得られる遊星歯車減速装置を提供するものである。
【解決手段】モジュールm1、歯数Z1の固定側遊星歯車10Aと、モジュールm2、歯数Z2の出力側遊星歯車10Bとの、モジュールと歯数の少なくともどちらかが異なる2段遊星歯車10を、間隔をおいて配置した2枚の入力側のキャリア8Aの間に回転自在に支持し、この2枚の入力側キャリア8Aの間の回転軸中心に、モジュールm1、歯数Z3の平歯車で形成された固定歯車11と、これと同軸上にモジュールm2、歯数Z4の平歯車で形成された出力歯車12を設け、前記2段遊星歯車10の固定側遊星歯車10Aを固定歯車11の外周に噛合させると共に、出力側遊星歯車10Bを出力歯車12の外周に噛合させて、2段遊星歯車10が公転・自転運動するように取付け、且つ歯数が0<|Z4−(Z3/Z1)・Z2|<1となるように設定したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータ用ギアヘッドなどに用いられる遊星歯車減速装置の改良に関するものである。
従来、入力軸と出力軸を同軸上に配置でき、ユニット全体を小型化できる減速機として、遊星歯車減速機がある。この遊星歯車減速機として不思議遊星歯車(特許文献1)と現在呼ばれている機構がある。これは図8のスケルトン図に示すように、入力軸1に接続する太陽歯車2の外周に遊星歯車3を設け、この遊星歯車3の一方側を囲むようにリング状の固定内歯車4を設けると共に、遊星歯車3の他方側を囲むようにリング状の回転内歯車5を設け、この回転内歯車5に出力軸6を、入力軸1と同軸上に設けたものである。
この不思議遊星歯車減速機は、入力軸1に接続する太陽歯車2が回転すると、この外周に噛合する遊星歯車3が、固定内歯車4の内側を回転し、太陽歯車2を中心に公転・自転する。この結果、公転・自転する遊星歯車3の他方側と噛合している回転内歯車5が回転し、これと接続する出力軸6から減速された回転力が出力する。この不思議遊星歯車減速機は、太陽歯車2の歯数Z1とし、遊星歯車3の歯数Z2とし、固定内歯車4の歯数Z3とし、回転内歯車5の歯数Z4とすると、減速比は、{1+(Z3/Z1)}/{1−(Z3/Z4)}となる。
また不思議遊星歯車減速機は、遊星歯車3に噛合する歯数の異なる固定内歯車4と回転内歯車5の2個の内歯車が必要となる。その歯数差は遊星歯車個数に等しく、このため大きな転位係数を取らざるを得ず、結果として干渉の発生等の噛合い不良を発生させ易く、カミアイ率(噛み合い率)も低下し、良好とされる1.2以上をとることが困難であるという問題がある。
すでに考案されている不思議遊星歯車の組み合わせとして、以下がある。
太陽歯車 歯数 12 転位係数 +0.5688
遊星歯車 歯数 17 転位係数 +0.631
固定歯車 歯数 45 転位係数 +2.5736
出力歯車 歯数 48 転位係数 +0.62
減速比は76と大きいが、カミアイ率は、以下のように2箇所で1.2未満であり、良好な噛合いとは言えない。
太陽・遊星間 1.0996
遊星・固定間 0.9811
遊星・出力間 1.5175
前述のカミアイ率低下の問題を解決する手段として、内歯車の歯数を増やすことは有効であるが、大型化する問題がある。また内歯車を出力歯車として用いているため、構成する機構が複雑となる欠点もあった。このような事情から、不思議遊星歯車機構は、原理的には知られていながら、実用化された例は、極めて少ないのが実状である。
また図9に示すように、間隔をおいて配置した2個の出力側キャリア8B、8Bの間に、複数個の遊星歯車3、3を回転自在に支持し、下部の出力側キャリア8Bの回転軸中心に太陽歯車2を取付けて遊星歯車3、3と噛合させると共に、遊星歯車3、3を囲むように固定内歯車4を設けて噛合させる。更に前記太陽歯車2の上部に、Dカットされたモータ出力軸7が嵌合するD穴9が形成されていると共に、太陽歯車2の下部に出力側のキャリア8Bを貫通して出力軸6が接合された普通遊星歯車減速装置が広く用いられている。
この構造では、Dカットされたモータ出力軸7と接合する太陽歯車2が回転すると、これに噛合する複数個の遊星歯車3、3が固定内歯車4内を公転・自転する。この結果、複数個の遊星歯車3、3に回転自在に連結された出力側のキャリア8B、8Bが回転して、この下部に接続された出力軸6から減速されて出力されるようになっている。
この普通遊星歯車減速機は、太陽歯車2の歯数Z1とし、遊星歯車3の歯数Z2とし、固定内歯車4の歯数Z3とすると、減速比は、1+(Z3/Z1)となる。
1段当たりの減速比は最大でも12が限度であり、10以下が用いられることがほとんどであった。実際の減速機の用途として、3000rpm前後の高回転低トルクのモータ回転動を60rpm以下の低回転高トルクの回転動に減速して用いることは、産業機械の分野などで多数発生する。このような大きな減速比を普通遊星歯車減速機で得るためには、複数個を直列に接続して対応せざるを得ず、コスト的にもスペース的にもマイナスであった。
また一段で大きな減速比を得られる減速装置として、波動歯車装置(商品名 ハーモニックドライブ)があるが、これは高価であり、またフレクスプラインを弾性変形させるため、小型モータでは対応できないことも多かった。このためロボット等の分野に偏って用いられていた。
実用新案公報第369933号
本発明は、従来の遊星歯車機構の問題点を解消し、構造が簡単で、小型化でき、歯数の少ない歯車でも、大きいカミアイ率をとれて、1段で非常に大きな減速比を得ることができる遊星歯車減速装置を提供するものである。
本発明の請求項1記載の遊星歯車減速装置は、モジュールm1、歯数Z1の固定側遊星歯車と、モジュールm2、歯数Z2の出力側遊星歯車との、モジュールと歯数の少なくともいずれかが異なる歯車を有する2段遊星歯車を、間隔をおいて配置した2個の入力側キャリアの間に回転自在に支持し、この2個の入力側キャリアの間の回転軸中心に、モジュールm1、歯数Z3の平歯車で形成された回転不能な固定歯車と、これと同軸上にモジュールm2、歯数Z4の平歯車で形成された回転可能な出力歯車を設け、前記2段遊星歯車の固定側遊星歯車を固定歯車の外周に噛合させると共に、2段遊星歯車の出力側遊星歯車を出力歯車の外周に噛合させて、これら歯車の外周を2段遊星歯車が公転・自転運動するように取付け、且つ歯数が 0<|Z4−(Z3/Z1)・Z2|<1
となるように設定されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項2記載の遊星歯車減速装置は、請求項1記載の遊星歯車減速装置において、Z2を(m1/m2)・Z1に最も近い自然数若しくはその隣りの自然数、Z4を(m1/m2)・Z3に最も近い自然数若しくはその隣りの自然数としたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3記載の遊星歯車減速装置は、モジュールm1、歯数Z1の固定側遊星歯車と、モジュールm2、歯数Z2の出力側遊星歯車との、モジュールと歯数の少なくともいずれかが異なる歯車を有する2段遊星歯車を、間隔をおいて配置した2個の入力側キャリアの間に回転自在に支持し、この2個の入力側キャリアの間の回転軸中心に、モジュールm1、歯数Z3の平歯車で形成された回転不能な固定歯車と、これと同軸上にモジュールm2、歯数Z4の平歯車で形成された回転可能な出力歯車を設け、前記2段遊星歯車の固定側遊星歯車を固定歯車の外周に噛合させると共に、2段遊星歯車の出力側遊星歯車を出力歯車の外周に噛合させて、これら歯車の外周を2段遊星歯車が公転・自転運動するように取付け、且つZ2=Z1+α、Z4=Z3+β(但し、α、βは、0及び負の数を含む整数、且つαまたはβの少なくとも一方は0でないものとする)とした場合に、Z3/Z1>1に設定されていると共に、出力歯車が入力側キャリアの公転向きと同じ向きに回る場合、β・Z1>α・Z3であって、Z1+10α>0、且つ、Z3>9β・Z1/(Z1+10α)、またはZ1+10α<0、且つ、Z3<9β・Z1/(Z1+10α)で、出力歯車が入力側キャリアの公転向きと逆向きに回る場合、β・Z1<α・Z3であって、10α−Z1>0、且つ、Z3<11β・Z1/(10α−Z1)、または10α−Z1<0、且つ、Z3>11β・Z1/(10α−Z1)の関係が成立していることを特徴とするものである。
本発明の請求項4記載の遊星歯車減速装置は、請求項3記載の遊星歯車減速装置において、固定側遊星歯車と出力側遊星歯車、固定歯車および出力歯車の基準圧力角が20°の場合に、0.95≦{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}≦1.05に設定されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項5記載の遊星歯車減速装置は、請求項1または2、もしくは3記載の遊星歯車減速装置において、2段遊星歯車を同一構成として、これを固定歯車と出力歯車の外周に複数個、等間隔で取付けたことを特徴とするものである。
本発明の請求項6記載の遊星歯車減速装置は、請求項1または2、もしくは3記載の遊星歯車減速装置において、遊星歯車の固定歯車噛合い部と出力歯車噛合い部の位相角度が異なる数種類の遊星歯車を用いたことを特徴とする。
本発明の請求項7記載の遊星歯車減速装置は、請求項3記載の遊星歯車減速装置において、遊星歯車数をK個とした場合に、Z3と|β|をKの倍数としたことを特徴とするものである。
本発明の請求項8記載の遊星歯車減速装置は、請求項3記載の遊星歯車減速装置において、遊星歯車数をK個とした場合に、(Z3−Z1)をKの倍数とし、α=β≠0とすることによって、1種類の遊星歯車で構成することを特徴とする。
本発明の請求項9記載の遊星歯車減速装置は、請求項3記載の遊星歯車減速装置において、遊星歯車数をK個とし、Z1=K・自然数+τ(但しτ:0及び負の数を含む整数、τ<K)、Z3=K・自然数+ρ(但しρ:0及び負の数を含む整数、ρ<K)とした場合に、ρ=−τ、β=−α≠0とすることで1種類の遊星歯車で構成することを特徴とする。
本発明に係る請求項1〜2の遊星歯車減速装置によれば、歯数の少ない歯車でも、大きな転位係数を用いることなく、1段で非常に大きな減速比を得ることが可能で、カミアイ率も良好になり、しかも内歯車を無くしたことにより、小型、軽量、薄型、省部品且つ低コストで、信頼性も高く、装置システムにも組み込み易い減速機を得ることができる。
請求項3〜4記載の遊星歯車減速装置によれば、1段で10を超える所望の減速比を得ることが容易になると共に、モジュール値を、端数を含む最適値に選ぶことが可能となる。従ってより高いカミアイ率を容易に得ることができる。結果、小型でより実用性の高い減速機を得ることができる。
請求項5記載の遊星歯車減速装置によれば、2段遊星歯車を同一構成として、固定歯車と出力歯車の外周に複数個、等間隔で取付けたので、構造が簡単で安定して駆動することができる。
請求項6〜9記載の遊星歯車減速装置によれば、簡単な構成で1段で高減速比を得ることができる減速装置を提供できると共に、2段遊星歯車を固定歯車と出力歯車の外周に複数個、等間隔で取付けることを可能としたので、より精度の高い実用性に富んだ減速装置を得ることができる。
以下本発明の実施の一形態を、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図1に示すように、モジュールと歯数の異なる固定側遊星歯車10Aと出力側遊星歯車10Bの2段の歯車部を有する2段遊星歯車10を同一円周上に2個等間隔に配置し、間隔をおいて配置した2個の入力側のキャリア8A、8Aの間に回転自在に支持されている。前記2段遊星歯車10は、歯型の角度位置関係は常に一定である。2段遊星歯車10は例えば亜鉛ダイキャスト成形で製造されている。また、2段遊星歯車10の形状は図示のものに限らず、例えば同軸上に異径となる遊星歯車が段状に間隔をおいて形成されても良い。
入力側キャリア8Aの回転軸中心には、平歯車で形成された回転不能な固定歯車11と、これと同軸上に平歯車で形成された回転可能な出力歯車12を設けて、前記2段遊星歯車10の固定側遊星歯車10Aを固定歯車11の外周に噛合させると共に、2段遊星歯車10の出力側遊星歯車10Bを出力歯車12の外周に噛合させ、前記出力歯車12の回転軸中心下部に、入力側のキャリア8Aの中心を貫通して出力軸6を突設したものである。前記固定歯車11は含油焼結合金で作られ軸受も兼用しており、カバー17にネジで締結されている。
なお入力側のキャリア8A、8Aには、2段遊星歯車10の回転軸15が回転自在に挿着される軸受孔16、16が形成され、上部の入力側のキャリア8Aの中心にはD穴9が形成され、ここに図2に示すようにモータ14のDカットされたモータ出力軸7が嵌入している。
次に動作について説明する。モータ14が通電され先端のモータ出力軸7が高速回転する。モータ出力軸7はDカットが施されていて、D穴9を有する入力側のキャリア8Aと嵌合しているため入力側のキャリア8A、8Aもモータ出力軸7に同期した高速回転を行う。2個の2段遊星歯車10、10とキャリア8A、8Aとは一体に連結されているので固定歯車11の外周を高速回転する。2段遊星歯車10の固定側遊星歯車10Aは固定歯車11と噛み合いながら自転・公転運動を行う。この結果、自転・公転運動を行なう2段遊星歯車10の出力側遊星歯車10Bはこれと噛合する出力歯車12を回転させ、出力歯車12の下部に接続された出力軸6から減速されて出力される。
また前記2段遊星歯車10の固定側遊星歯車10Aはモジュールm1、歯数Z1の歯車で形成され、出力側遊星歯車10Bはモジュールm2、歯数Z2の歯車で形成されている。また平歯車で形成された回転不能な固定歯車11はモジュールm1、歯数Z3の歯車で形成され、平歯車で形成された出力歯車12はモジュールm2、歯数Z4の歯車で形成され、下記のような関係となっている。
モジュール 歯数
固定側遊星歯車10A m1 Z1(固定歯車噛み合い部)
出力側遊星歯車10B m2 Z2(出力歯車噛み合い部)
固定歯車11 m1 Z3
出力歯車12 m2 Z4
更に前記歯数Z1、Z2、Z3、Z4は
0<|Z4−(Z3/Z1)・Z2|<1
となるように設定されている。これは入力1回転あたりのずれ歯数を示す式である。
この関係について更に詳細に説明すると、一定時間に固定歯車11の周りを2段遊星歯車10が回ることにより、基準位置に対し、θ1の自転とθ3の公転が発生したとする。
ここで歯数の関係から、次のことが成り立つ。
θ1 /θ3=Z3/Z1 ……(1)
この時の出力側遊星歯車10B側の噛合うべき歯数は(θ1/360°)・Z2
これと同量の歯数が、出力歯車12においても発生していなければならないから、θ4を自転,公転により発生する出力歯車の必要噛合い角度とすると、
Z4:(θ1/360°)・Z2 =360°:θ4
内側、外側を掛け合わせることにより
θ4=(θ1 ・Z2)/Z4
更に(1)式から発生するѲ1の値を代入することにより次式を得る。
θ4/θ3=(Z3・Z2)/(Z1 ・Z4)……(2)
ここで以下のように分類する。
(i)θ4/θ3=(Z3・Z2)/(Z1・Z4)=1の場合
即ち、θ4=θ3であり、発生する必要噛合い角度と公転移動した角度が一致している。
この場合、停止状態の出力歯車の周りを遊星歯車が自転・公転していくだけである。
このことは全て同一モジュールで、Z1=Z2、Z3=Z4の時を考えれば、わかりやすい。
これは、不思議遊星歯車において、固定歯車と同歯数の出力歯車が用いられている場合に相当する。歯数差によるずれは発生しない。両歯車の歯型は規格上同一であり、遊星歯車は両歯車の山谷(山:歯先、谷:歯底)に嵌まり込むように進んでいき、出力歯車は回転動しない。
(ii)θ4/θ3=(Z3・Z2)/(Z1・Z4)<1の場合
θ4<θ3、即ち発生する必要噛合い角度が、公転角度より小さい場合である。
θ3−θ4分の差が発生する。出力歯車は回転動が可能である。このため遊星歯車の対応する歯に追いつくため、出力歯車はθ3−θ4分、公転方向と同じ向きにずれる。
(iii)θ4/θ3=(Z3・Z2)/(Z1・Z4)>1の場合
θ4>θ3、即ち発生する必要噛合い角度が、公転角度より大きい場合である。
θ4−θ3分の差が発生する。出力歯車は回転動が可能である。このため遊星歯車の対応する歯と噛合うため、出力歯車はθ4−θ3分、公転方向と逆向きにずれる。
(ii)、(iii)の出力歯車のずれ量を出力と見た場合、入力である公転量θ3との比率は公転と同じ向きを+側とすると、(2)式との関係から次のように計算される。
計算上、マイナスが出る場合には、公転方向と逆向きであることを示している。
(θ3−θ4)/θ3=1−(θ4/θ3)=1−{(Z3・Z2)/(Z1・Z4)}
逆数をとることで、減速比を得る。
減速比=1/[1−{(Z3・Z2)/(Z1・Z4)}] ・・・・・(3)
また(3)式の分子、分母にZ4を掛けることにより、
減速比=Z4/[Z4−{(Z3・Z2)/Z1}]
分母のZ4−(Z3/Z1)・Z2は2段遊星歯車の公転1回転あたりの出力歯車12のずれ歯数であり、これが0に近い程、大きな減速比を得易い。
このため本発明では下記(4)式の範囲に規定している。
0<|Z4−(Z3/Z1)・Z2|<1……(4)
即ち、不思議遊星歯車装置や波動歯車(商品名、ハーモニックドライブ)では、この値は、2以上の自然数の歯数差として与えられてきたが、本発明では1未満に規定することにより、大きな減速比が得られる。
ここで|Z4−(Z3/Z1)・Z2|を1未満に規定したのは、出力歯車歯数以上の減速比をとることで、少歯数の歯車でも大減速比が可能になり、大幅に小型化できるからである。
以上の検討により、請求項1が導かれる。
次に、転位係数及びカミアイ率について述べる。
これまで述べてきた、高減速比を得る条件
(Z3・Z2)/(Z1・Z4)≒1・・・・・・・・(5)
の他に同一の中心間距離を有するためには、次の関係が必要である。
m1・(Z1+Z3≒m2・(Z2+Z4)・・・・・(6)

また、遊星歯車部の2箇所の歯車径に極端な差があると、デッドスペースがどうしても発生してしまい、小型化の面から好ましくない。従って
m1・Z1 ≒ m2・Z2
これを変形する事により、次式を得る。
Z2 ≒ (m1/m2)・Z1 ・・・・・・・(7)
(7)式と(5)式から
Z4 ≒ (m1/m2)・Z3 ・・・・・・・(8)
(7)、(8)式の関係があれば、(6)式は自然と成り立ち易くなる。
Z1〜Z4は自然数である。少歯数では、Z2、Z4は、計算値に最も近い自然数か、その隣りの自然数でないと、カミアイ率1.2以上を確保することは難しい。
以上の検討により、請求項2が導かれる。
この方法では、遊星歯車を標準化でき、固定歯車と出力歯車の歯数を選択的に変えることで、多様な減速比を与えることができる。
上記方法では、(7)、(8)式での計算値と選択したZ2、Z4との乖離が大だと転位係数は大きくなってしまう。また減速比を任意に設定し難く、また端数になり易い。従って特定の角度(例えば45°おき)に停止させたいが、都合の良い減速比がどうしても得られないような場合も発生する。また四捨五入した結果、次第に誤差が蓄積されていくようなことも起こり得る。
それらを改善したのが、次の方法である。
Z2=Z1+α、Z4=Z3+βとする。
ここで、α、βは0や負の値を含む整数であるが、少なくとも一方は0でないものとする。この式を(3)式に代入することで、次式を得る。
減速比 ={Z1・(Z3+β)}/{(β・Z1)−(α・Z3)}・・・・(9)
大きな減速比を得たい場合には、分母を0でない且つ0に近い数にすることが有効である。
α、β、Z1、Z3はいずれも整数であり、分母もまた整数である。
従って |(β・Z1)−(α・Z3)|=1、2、3・・・・・・
のようにとることができる。
α、βは両方とも正か、両方とも負でないと、分母は小さな値をとれない。
α=β=1の場合を述べる。
ここで、|Z1−Z3|の値は1に近い程、分母は小になり、減速比は大きな値をとり易
い。小型化や慣性モーメントの点から、Z3>Z1でなければならない。
従って固定歯車と出力歯車を小さくすることで、むしろ高減速比にできることになる。通常の減速機には無い現象である。またZ3をZ1に近づけるためには、内歯車でなく、平歯車であることが必要である。
以上の検討により、請求項1、3で述べている構造が、小型で高減速比が得られ、内歯車を用いない遊星歯車機構を実現する有効な手段であることが導かれる。
(9)式をもとに、必要な減速比から、Z1、Z3、α、βを定める。素因数分解の手法にあてはまるように、数値を決めていくことで、きりの良い減速比を作り易い。発明の目的の1つは、普通遊星歯車減速機以上の減速比を得ることである。そこで、減速比>10と定める。また、普通遊星歯車減速機の減速比の関係から、10を超える減速比をとるためには、固定内歯車歯数/入力太陽歯車歯数を9以上にとる必要がある。
また良好なカミアイ率を得るためには、太陽歯車歯数は、12未満をとることは難しい。以上から、少歯数の固定内歯車での対応は不可能である。
本発明による減速機での対応を述べる。
(9)式から、次式を得る。
{Z1・(Z3+β)}/|(β・Z1)−(α・Z3)| >10・・・・(10)
ここで、Z1>0、Z3+β=Z4>0であるから、左辺分母の絶対値記号内の
(β・Z1)−(α・Z3)の値により、回転方向が決定される。
また、前述の、Z3>Z1から、 Z3/Z1>1 ・・・・・(11)
[a] 出力歯車が入力側キャリアの公転向きと同じ向きに回る場合
(β・Z1)−(α・Z3)>0、従って β・Z1>α・Z3
減速比が10を越える条件から、
{Z1・(Z3+β)}/{(β・Z1)−(α・Z3)}>10
まとめて整理すると、(Z1+10α)・Z3>9β・Z1
[a−1] ここで、Z1+10α>0ならば、Z3>9β・Z1/(Z1+10α)
[a−2] Z1+10α<0ならば、Z3<9β・Z1/(Z1+10α)
[b] 出力歯車が入力側キャリアの公転向きと逆向きに回る場合
(β・Z1)−(α・Z3)<0、従って β・Z1<α・Z3
減速比が−10未満の条件から、
{Z1・(Z3+β)}/{(β・Z1)−(α・Z3)}<−10
まとめて整理すると、(10α−Z1)・Z3<11β・Z1
[b−1] ここで、10α−Z1>0ならば、Z3<11β・Z1/(10α−Z1)
[b−2] 10α−Z1<0ならば、Z3>11β・Z1/(10α−Z1)
以上の検討を整理し、請求項3が導かれる。
次に、(Z2+Z4)/(Z1+Z3)=(Z1+Z3+α+β)/(Z1+Z3)
≒ m1/m2 ・・・・・・・・・・・・・(12)
となるように、m1、m2を定める。完全に等号が成り立つように定めた場合には、標準歯車で対応できる。
ここで、{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}の比率が、どの程度なら、カミアイ率1.2以上が実現できるかについて述べる。
切り下げが発生しない歯数での最少歯数の組み合わせ例として以下があげられる。減速比は、−224を得る。比率が0.95の場合において、カミアイ率 1.214である。
尚、Z1〜Z4の基準圧力角は20°の場合である。これは、例えばJISB1701−1で決められており最も一般的に用いられている圧力角である。

モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 1 Z1 14 0
出力側遊星歯車10B m2 0.887 Z2 15 +0.479
固定歯車11 m1 1 Z3 15 −0.05
出力歯車12 m2 0.887 Z4 16 +0.4

また同様の組合せにおいて、比率1.05で、カミアイ率1.228を得る。
以上から、切り下げが発生しない歯数領域においては、以下の範囲にあれば、良好なカミアイ率を得る。
0.95≦{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}≦1.05
以上の検討から、請求項4が導かれる。
遊星歯車数が1個では、歯車間に発生する力により変形等を起こし、円滑な動作を損なうことがある。このため複数個の遊星歯車を等間隔で配置することで、各力を小さくすると共に、互いに相殺させることで変形等を防止している。また力の分散、縮小は歯車のモジュールを小さくし、減速装置を小型化することにも繋がる。この場合、同一の遊星歯車の方が安定した噛合状態を保ちやすく、コスト的にも有利である。これにより、請求項5が導かれる。
大減速比と高カミアイ率が得られる歯数組合せが計算上得られたとしても、遊星歯車減速機として組立できなくては、意味をなさない。
ここで固定歯車11と出力歯車12を同一中心軸で重ね合わせた状態を考える。遊星歯車数をKとし、K等分した各点での固定歯車11と出力歯車12の歯型の角度位置ずれ量(位相差)に着目する。
[A] 各点での角度位置ずれ量が全て一致している場合
固定歯車11と出力歯車12は、K箇所の点すべてを、山−山若しくは谷−谷に合わせることができる。従って遊星歯車の固定側と出力側の歯型が、1箇所でも谷−谷若しくは山−山で重なる部分を設けることによって、K箇所全てに噛合わせることができる。
一度組立ててしまえば、後は同一量移動していくだけであり支障は無い。
ここで Z4=Z3+βであるので、Z3と|β|をKの倍数とすれば、Z4もKの倍数となり実現できる。
これにより請求項7が導かれる。
[B] 各点での角度位置ずれ量が一致しない場合
[B−1] 遊星歯車のずれ角度を変える方法
組立が可能になるように、遊星歯車の固定歯車噛み合い部と出力歯車噛み合い部の ずれ角度が異なる物を数種類用いる。一度組立ててしまえば、後は同一量移動していくだけである。3K型不思議遊星歯車では、太陽歯車があるため、採れない方法である。
太陽歯車レスとしたことで、可能になる。これにより、請求項6が導かれる。
図5に3種類の角度位相ずれ量の異なる遊星歯車を示している。
[B−2] 遊星歯車内に、対応する角度ずれ部分を作る方法
使用されている遊星歯車の数をK個とする。固定歯車と出力歯車がある基準位置において、双方の山同士が重なるように組立てられるものとする。ここで
Z3=K・L+ρ (但し L:自然数,ρ:0及び負の数を含む整数、ρ<K)
Z4=Z3+β=K・L+ρ+β
とすると、1枚あたりの角度ピッチは、それぞれ次ぎのようになる。
360°/Z3 = 360°/(K・L+ρ)
360°/Z4 = 360°/(K・L+ρ+β)
遊星歯車の噛合う位置は、以下で与えられる。
(360°/K)・n (n=1、2、・・・・K)
この位置は、歯数で表わせば、以下のようになる。
固定側{(360°/K)・n}/(360°/Z3)={(K・L+ρ)・n}/K
={L+(ρ/K)}・n
出力側{(360°/K)・n}/(360°/Z4)
={(K・L+ρ+β)・n}/K
= [L+{(ρ+β)/K}]・n
ここで、L・nは自然数である。1ピッチに対する位相のずれ量は、
固定側 (ρ/K)・nの端数部 ・・・・・・・(13)
出力側 {(ρ+β)/K}・nの端数部 ・・・・・・・(14)
である。ここで(ρ/K)・n、{(ρ+β)/K}・nが自然数ならば、山位置になり、自然数+0.5ならば、谷位置である。ρ=0、β=Kの時が、不思議遊星歯車機構の場合である。
次にこれと噛合う遊星歯車について考える。基準位置に対し、谷−谷同士が合わされている。固定歯車、出力歯車の場合と同様に以下のように考える。
Z1=K・P+τ (但しP:自然数,τ:0及び負の数を含む整数、τ<K)
Z2=K・P+τ+α
1枚あたりの角度ピッチは、それぞれ次ぎのようになる。
360°/Z1=360°/(K・P+τ )
360°/Z2=360°/(K・P+τ+α)
ここで、K分割した各点の位置は下記で与えられる。
(360°/K)・n (n=1、2、・・・・K)
この位置は、歯数で表わせば、以下のようになる。
固定側{(360°/K)・n}/(360°/Z1)=(KP+τ)・n}/K
={P+(τ/K)}・n
出力側{(360°/K)・n}/(360°/Z2)=(KP+τ+α)・n}/K
= [P+(τ+α)/K]・n
ここで、P・nは自然数である。1ピッチあたりの位相のずれ量は、
固定側 (τ/K)・n の端数部 ・・・・・・(15)
出力側 {(τ+α)/K}・nの端数部 ・・・・・・(16)
ここで遊星歯車は1種類で構成する方が、種類間バラツキによる不具合発生防止やコストの面から、望ましい。そのためには、固定歯車や出力歯車で発生する山の位相ずれと遊星歯車側で発生する谷の位相ずれが一致すれば良い。(13)〜(16)式から、次の場合にその条件を満たすことが明らかである。これは(13)〜(16)式において、n=1同士、n=2同士・・・・・・n=K同士という合せ方で組立てる場合である。
ρ=τ 従って Z3−Z1 = K・n(nは1以上の自然数)、
α=β(≠0)
これにより、請求項8が導かれる。
図6に、Z3−Z1=3、α=β=1の場合の、各歯車の歯の位置関係が示されている。
また、n=1に対し、n=K−1、n=2に対し、n=K−2、・・・・・という合せ方
で組立てる場合もある。
(13)、(15)式において、n=1とn=K−1の組合せを考える。
(ρ・1)/K={τ・(K−1)}/K よってρ=τ・(K−1)・・・(17)
また、n=2とn=K−2の組合せを考える。
ρ・2)/K={τ・(K−2)}/K よって2ρ=τ・(K−2)・・・(18)
(18)式−(17)式より、 ρ=−τ ・・・・・・・(19)
同様に、(14)、(16)式において、n=1とn=K−1の組合せを考える。
{(ρ+β)/K}・1={(τ+α)/K}・(K−1)
よって、ρ+β=(τ+α)・(K−1)・・・・・・(20)
また、n=2とn=K−2の組合せを考える。
{(ρ+β)/K}・2={(τ+α)/K}・(K−2)
よって、2・(ρ+β)=(τ+α)・(K−2)・・・・・・(21)
(21)式−(20)式より、ρ+β=−(τ+α)
(19)式と合わせ、β=−α(≠0)
これにより、請求項9の条件を得る。
図7に、ρ=−1=−τ,β=−1=−αの場合の、各歯車の歯の位置関係が示されている。
しかし、この方法では、(10)式との関係から、歯数がある程度大きくないと、大きな減速比はとれない。固定歯車11と出力歯車12は、平歯車ではなく内歯車にした方が有利になる場合も発生する。
図4は、固定側遊星歯車10Aの直径が出力側遊星歯車10Bより小さい場合の遊星歯車減速装置を示すものである。
以降の実施例の計算は,いずれも基準圧力角が20°の場合である。
(実施例1)本発明をモータ用ギアヘッドとして用いた例を示す。各歯車のモジュールと歯数および転位係数は下記のように定めた。2段遊星歯車10は同一のものを等間隔で同一円周上に2個配置した。
モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 0.4 Z1 13 +0.1
出力側遊星歯車10B m2 0.3 Z2 17 +0.1
固定歯車11 m1 0.4 Z3 18 −0.1
出力歯車12 m2 0.3 Z4 24 +0.072
1公転当たりの自転数は、(Z3/Z1)=(18/13)=1.3846回転になる。出力側遊星歯車10Bの歯数Z2は17なので、これを乗じた23.53846が噛み合うべき出力歯車12の歯数である。しかし出力歯車12の歯数はこれより僅かに多い24である。
Z4−(Z3/Z1)・Z2=0.4615384となる。
その差+0.4615384分だけ公転向きと同じ向きに出力歯車12は、ずれて回転する。
従ってモータ出力軸7が1回転する毎に出力歯車12は(0.4615384/24)回転に減速される。この結果、減速比は逆数の+52となる。符号のプラスは、入力方向と同じ向きに回ることを示している。
Z3、Z4はいずれも、6の倍数であるから、遊星歯車数としては、2以外にも、3や6をとることが可能である。
また,(m1/m2)・Z1≒17.33であり、最も近い自然数は17である。
(m1/m2)・Z3=24であり、最も近い自然数は24そのものである。
カミアイ率は、固定側で1.479、出力側で1.502である。請求項1、2、5に該当する。
(実施例2)同様にモータ用ギアヘッドとして用いた例を示す。各歯車のモジュールと歯数および転位係数は下記のように定めた。β=10及びZ3=32は、ともに2の倍数であり遊星歯車は1種類、2個で組立てられる。
モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 0.4 Z1 13 +0.1
出力側遊星歯車10B m2 0.3 Z2 17 +0.1
固定歯車11 m1 0.4 Z3 32 −0.222
出力歯車12 m2 0.3 Z4 42 +0.247
動作は実施例1と同様である。1公転当たりの自転数は、(Z3/Z1)=(32/13)=2.461になる。出力側遊星歯車10Bの歯数Z2は17なので、これを乗じた41.846が噛み合うべき出力歯車12の歯数である。しかし出力歯車12の歯数Z4はこれより多い42である。
Z4−(Z3/Z1)・Z2=0.154となる。
その差+0.154分だけ公転向きと同じ向きに出力歯車12は、ずれて回転する。
従ってモータ出力軸7が1回転する毎に出力歯車12は(0.154/42)回転に減速される。この結果、減速比は逆数の+273となる。
また、(m1/m2)・Z1≒17.33であり、最も近い自然数は17である。
(m1/m2)・Z3≒42.67であり、最も近い自然数は42である。
カミアイ率は、固定側で1.570、出力側で1.530である。請求項1、2、5に該当する。
(実施例3)モータ用ギアヘッドとして用いた例を示す。各歯車のモジュールと歯数および転位係数は下記のように定めた。
モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 1.139 Z1 12 +0.15
出力側遊星歯車10B m2 1 Z2 14 0
固定歯車11 m1 1.139 Z3 13 +0.1
出力歯車12 m2 1 Z4 15 0
α=Z2−Z1=2、β=Z4−Z3=2であり、(9)式から減速比は、−90を得る。
符号のマイナスは、入力方向と逆向きに回ることを示している。
{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}≒1.02
これは、0.95以上1.05以下に該当する。
減速比−90というのは、入力回転1回転(360°)に対し、4°づつ移動することを意味する。このため60°おき6分割や、36°おき10分割などをとることができ、搬送用ターンテーブルなどに対し有効である。カミアイ率は、固定側で1.338、出力側で1.472である。
遊星歯車数が2個にしろ3個にしろ、遊星歯車は1種類で対応することはできない。角度ずれ状態の異なる複数個が必要である。図5は遊星歯車数3の場合に、組立が可能になるように、3種類の位相ずれ量の異なる遊星歯車を作った状態を模式的に示したものである。固定歯車11と出力歯車12は、1ヶ所が谷−谷になるように対応させる。その位置に対し、山−山を一致させた位相一致遊星歯車を対応させる。
他の2ヶ所の遊星歯車噛合部に対し、残りの位相ずれ遊星歯車を噛合させることにより組立を可能にした。
請求項3、4、5、6に該当する。
(実施例4)モータ用ギアヘッドとして用いた例を示す。各歯車のモジュールと歯数および転位係数は下記のように定めた。遊星歯車数は3である。
モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 1.06 Z1 14 +0.076
出力側遊星歯車10B m2 1
Z2 15 0
固定歯車11 m1 1.06 Z3 17 0
出力歯車12 m2 1 Z4 18 0
α=Z2−Z1=1、β=Z4−Z3=1 であり、(9)式から減速比は、−84を得る。
符号のマイナスは、入力方向と逆向きに回ることを示している。
{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}≒1.004
これは、0.95以上1.05以下に該当する。
ここで、Z3−Z1=3=遊星歯車数3及びα=β=1が成り立っている。
カミアイ率は、固定側で1.594、出力側で1.506である。
図6は固定歯車11と出力歯車12が同一中心軸で組立られている状態と固定側遊星歯車10Aと出力側遊星歯車10Bとの各部での歯の位置関係を示した図である。固定歯車11と出力歯車12が1ヶ所だけ、谷−谷を合致させて組立られている。一方、遊星歯車は、1ヶ所だけ固定側遊星歯車10Aと出力側遊星歯車10Bの山−山が一致するように作られている。固定歯車11と出力歯車12の谷−谷一致位置に対し、120°、240°では、(2/3位相谷、谷)、(1/3位相谷、谷)である。遊星歯車10において、山−山一致位置に対し、120°、240°では、(2/3位相山、山)、(1/3位相山、山)となる。120°同士、240°同士で、山と谷の位相ずれの値は一致している。従って組立ることができる。請求項3、4、5、8に該当する。
(実施例5)モータ用ギアヘッドとして用いた例を示す。各歯車のモジュールと歯数および転位係数は下記のように定めた。遊星歯車数は5である。
モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 1 Z1 11 +0.2
出力側遊星歯車10B m2 0.8 Z2 14 +0.1
固定歯車11 m1 1 Z3 20 −0.2
出力歯車12 m2 0.8 Z4 25 −0.222
α=Z2−Z1=3、β=Z4−Z3=5であり、(9)式から減速比は、−55を得る。
また、Z3も5の倍数である。
{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}≒1.006
これは、0.95以上1.05以下に該当する。
カミアイ率は、固定側で1.452、出力側で1.563である。
固定歯車11、出力歯車12は、5の倍数の歯を持ち、遊星歯車10は、山−山、若しくは谷−谷となるような箇所を作ることで、組立可能になる。
請求項3、4、5、7に該当する。
(実施例6)モータ用ギアヘッドとして用いた例を示す。各歯車のモジュールと歯数および転位係数は下記のように定めた。遊星歯車数は3である。
モジュール 歯数 転位係数
固定側遊星歯車10A m1 1 Z1 22 0
出力側遊星歯車10B m2 1 Z2 23 0
固定歯車11 m1 1 Z3 23 0
出力歯車12 m2 1 Z4 22 0
α=1、β=−1(=−α)であり、(9)式から減速比は、−10.76を得る。
また、Z1=3・7+1=22 よって τ=+1
Z3=3・8−1=23 よって ρ=−1(=−τ)が成り立つ。
カミアイ率は、固定側、出力側ともに、1.586である。
図7は固定歯車11と出力歯車12が同一中心軸で組立られている状態と固定側遊星歯車10Aと出力側遊星歯車10Bとの各部での歯の位置関係を示した図である。固定歯車11と出力歯車12が1ヶ所だけ、谷−谷を合致させて組立られている。一方、遊星歯車は、1ヶ所だけ固定側遊星歯車10Aと出力側遊星歯車10Bの山−山が一致するように作られている。固定歯車11と出力歯車12の谷−谷一致位置に対し、120°、240°では、(2/3位相谷、1/3位相谷)、(1/3位相谷、2/3位相谷)である。遊星歯車10において、山々が一致した位置に対し、120°、240°では、(1/3位相山、2/3位相山)、(2/3位相山、1/3位相山)となり、前述の固定歯車11と出力歯車12を重ねた位置の240°と120°と対応していることから、組立てられる。
請求項3、4、5、9に該当する。
本発明の遊星歯車減速装置は上記ギアーヘッドに限らず、人力で回すウインチや、ロータリーソレノイドのような回転型のアクチュエータに対し力の増幅用などにも広く適用することもできる。更に入力と出力を入れ換えて、増速機とすることも可能である。
本発明の実施の一形態による遊星歯車減速装置を示す斜視図である。 図1の遊星歯車減速装置を示す断面図である。 図1に示す遊星歯車減速装置のスケルトン図である。 本発明の、他の実施の形態による遊星歯車減速装置を下方から見た斜視図である。 請求項6に基づく遊星歯車の角度位置を変えた遊星歯車を示す図である。 請求項8に基づく固定歯車・出力歯車間の角度位相ずれと遊星歯車の2種類の歯車間角度位相ずれが一致していることを示す図である。 請求項9に基づく固定歯車・出力歯車間の角度位相ずれと遊星歯車の2種類の歯車間角度位相ずれが一致していることを示す図である。 従来の不思議遊星歯車機構を示すスケルトン図である。 従来のキャリアを用いた普通遊星歯車機構を示す斜視図である。
符号の説明
1 入力軸
2 太陽歯車
3 遊星歯車
4 固定内歯車
5 回転内歯車
6 出力軸
7 モータ出力軸
8A 入力側のキャリア
8B 出力側のキャリア
9 D穴
10 2段遊星歯車
10A 固定側遊星歯車
10B 出力側遊星歯車
11 固定歯車
12 出力歯車
14 モータ
15 回転軸
16 軸受孔
17 カバー
18 ケース



Claims (9)

  1. モジュールm1、歯数Z1の固定側遊星歯車と、モジュールm2、歯数Z2の出力側遊星歯車との、モジュールと歯数の少なくともいずれかが異なる歯車を有する2段遊星歯車を、間隔をおいて配置した2個の入力側キャリアの間に回転自在に支持し、この2個の入力側キャリアの間の回転軸中心に、モジュールm1、歯数Z3の平歯車で形成された回転不能な固定歯車と、これと同軸上にモジュールm2、歯数Z4の平歯車で形成された回転可能な出力歯車を設け、前記2段遊星歯車の固定側遊星歯車を固定歯車の外周に噛合させると共に、2段遊星歯車の出力側遊星歯車を出力歯車の外周に噛合させて、これら歯車の外周を2段遊星歯車が公転・自転運動するように取付け、且つ歯数が 0<|Z4−(Z3/Z1)・Z2|<1
    となるように設定されていることを特徴とする遊星歯車減速装置。
  2. Z2を(m1/m2)・Z1に最も近い自然数若しくはその隣りの自然数、Z4を(m1/m2)・Z3に最も近い自然数若しくはその隣りの自然数、としたことを特徴とする請求項1記載の遊星歯車減速装置。
  3. モジュールm1、歯数Z1の固定側遊星歯車と、モジュールm2、歯数Z2の出力側遊星歯車との、モジュールと歯数の少なくともいずれかが異なる歯車を有する2段遊星歯車を、間隔をおいて配置した2個の入力側キャリアの間に回転自在に支持し、この2個の入力側キャリアの間の回転軸中心に、モジュールm1、歯数Z3の平歯車で形成された回転不能な固定歯車と、これと同軸上にモジュールm2、歯数Z4の平歯車で形成された回転可能な出力歯車を設け、前記2段遊星歯車の固定側遊星歯車を固定歯車の外周に噛合させると共に、2段遊星歯車の出力側遊星歯車を出力歯車の外周に噛合させて、これら歯車の外周を2段遊星歯車が公転・自転運動するように取付け、且つ、Z2=Z1+α、Z4=Z3+β(但しα、βは、0及び負の数を含む整数、且つαまたはβの少なくとも一方は0でないものとする)とした場合に、Z3/Z1>1に設定されていると共に、以下の関係が成立していることを特徴とする遊星歯車減速装置。
    出力歯車が入力側キャリアの公転向きと同じ向きに回る場合
    β・Z1>α・Z3であって、
    Z1+10α>0、且つ、Z3>9β・Z1/(Z1+10α)
    またはZ1+10α<0、且つ、Z3<9β・Z1/(Z1+10α)
    出力歯車が入力側キャリアの公転向きと逆向きに回る場合
    β・Z1<α・Z3であって、
    10α−Z1>0、且つ、Z3<11β・Z1/(10α−Z1)
    または10α−Z1<0、且つ、Z3>11β・Z1/(10α−Z1)
  4. 固定側遊星歯車と出力側遊星歯車、固定歯車および出力歯車の基準圧力角が20°の場合に、
    0.95≦{m2・(Z1+Z3+α+β)}/{m1・(Z1+Z3)}≦1.05 に設定されていることを特徴とする請求項3記載の遊星歯車減速装置。
  5. 2段遊星歯車を同一構成として、これを固定歯車と出力歯車の外周に複数個、等間隔で取付けたことを特徴とする請求項1または2、もしくは3記載の遊星歯車減速装置。
  6. 遊星歯車の固定歯車噛合い部と出力歯車噛合い部の位相角度が異なる数種類の遊星歯車を用いたことを特徴とする請求項1または2、もしくは3記載の遊星歯車減速装置。
  7. 遊星歯車数をK個とした場合に、Z3と|β|をKの倍数としたことを特徴とする請求項3記載の遊星歯車減速装置。
  8. 遊星歯車数をK個とした場合に、(Z3−Z1)をKの倍数とし、α=β≠0とすることによって、1種類の遊星歯車で構成したことを特徴とする請求項3記載の遊星歯車減速装置。
  9. 遊星歯車数をK個とし、Z1=K・自然数+τ (但しτ:0及び負の数を含む整数、τ<K)、Z3=K・自然数+ρ (但しρ:0及び負の数を含む整数、ρ<K)とした場合に、ρ=−τ、β=−α≠0とすることで1種類の遊星歯車で構成したことを特徴とする請求項3記載の遊星歯車減速装置。
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