上記目的を達成するために、この発明の一の局面による車両は、第1ボックス部と、第1ボックス部に接合された第2ボックス部とを含むクリーナボックスと、第1ボックス部と第2ボックス部との接合部に対して交差する方向に配置されたフィルタ面と、クリーナボックスの内部に配置される外周面とを含むエアフィルタと、接合部において第1ボックス部と第2ボックス部とによって挟まれる第1突出部を含み、第1ボックス部および第2ボックス部の内面とエアフィルタの外周面との間をシールする第1シール部材とを備える。
この一の局面による車両では、上記のように、第1ボックス部と第2ボックス部との接合部に対して交差する方向に配置されたフィルタ面を有する構造において、第1シール部材に接合部において第1ボックス部と第2ボックス部とによって挟まれる第1突出部を設けることによって、第1シール部材の第1突出部により、第1ボックス部と第2ボックス部との接合部を十分にシールすることができる。また、第1シール部材の第1突出部を、接合部において第1ボックス部と第2ボックス部とに挟み込むことによって、第1シール部材により、エアフィルタと接合部との間も十分にシールすることができる。これらの結果、第1ボックス部と第2ボックス部との接合部に対して交差する方向にフィルタ面が配置されるエアフィルタを備える場合に、第1ボックス部と第2ボックス部とエアフィルタとにより囲まれる空間を十分にシールすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。図2〜図13は、図1に示した一実施形態による自動二輪車のクリーナボックスおよびその内部の構造を詳細に説明するための図である。なお、本実施形態では、本発明の車両の一例として、自動二輪車について説明する。図中、FWDは、自動二輪車の走行方向の前方を示している。まず、図1〜図13を参照して、本実施形態による自動二輪車1の構造について説明する。
本実施形態による自動二輪車1の構造としては、図1に示すように、ヘッドパイプ2に、メインフレーム3の前端部が接続されている。また、メインフレーム3には、後述するクリーナボックス24に空気を導入するための空気導入通路4が設けられている。また、メインフレーム3は、後側の下方向に延びるように形成されている。また、メインフレーム3には、後側の上方向に延びるシートレール5が接続されている。また、ヘッドパイプ2には、ハンドル6が回動可能に取り付けられている。また、ハンドル6の下方側には、フロントフォーク7が取り付けられている。フロントフォーク7の下端部には、前輪8が回転可能に取り付けられている。
また、メインフレーム3の後端部には、ピボット軸9を介して、スイングアーム10の前端部が取り付けられている。スイングアーム10の後端部には、後輪11が回転可能に取り付けられている。また、メインフレーム3の上方側には、燃料タンク12が配置されているとともに、シートレール5の上方側には、シート13が配置されている。また、メインフレーム3の下方側には、エンジン14が搭載されている。
エンジン14は、図2および図3に示すように、ピストン15と、シリンダ(気筒)16と、シリンダヘッド17と、スロットルボディ18とを含んでいる。ピストン15は、シリンダ16の内部に摺動可能に嵌め込まれているとともに、シリンダヘッド17は、シリンダ16の一方の開口を塞ぐように配置されている。また、シリンダヘッド17には、吸気ポート17aおよび排気ポート17bが形成されている。吸気ポート17aは、空気と燃料とを含む混合気をシリンダ16の燃焼室16aに供給するために設けられている。また、排気ポート17bは、燃焼後の残留ガスをシリンダ16の燃焼室16aから排出するために設けられている。また、吸気ポート17aおよび排気ポート17bには、それぞれ、吸気バルブ19および排気バルブ20が配置されている。スロットルボディ18は、空気通路18aを有し、吸気ポート17aの開口に取り付けられている。また、スロットルボディ18には、吸気ポート17aに燃料を噴射するためのインジェクタ21が取り付けられている。また、排気ポート17bの開口には、排気管22が取り付けられているとともに、その排気管22には、マフラー23(図1参照)が接続されている。
また、図1に示すように、エンジン14の上方には、空気導入通路4からの空気が供給されるクリーナボックス24が配置されている。このクリーナボックス24は、図2に示すように、スロットルボディ18の上流側に配置されているとともに、上側ボックス部25および下側ボックス部26により構成されている。なお、上側ボックス部25は、本発明の「第1ボックス部」の一例であり、下側ボックス部26は、本発明の「第2ボックス部」の一例である。
また、図2および図4に示すように、クリーナボックス24の内部には、空気を清浄にする機能を有するエアフィルタ27が取り付けられている。また、エアフィルタ27の前側に位置するクリーナボックス24の内部は、ダーティサイド24aであり、ダーティサイド24aの空気は、空気導入通路4(図1参照)から流入した清浄にされる前の空気から構成されている。一方、エアフィルタ27の後側に位置するクリーナボックス24の内部は、クリーンサイド24bであり、クリーンサイド24bの空気は、エアフィルタ27を通過して清浄にされた後の空気から構成されている。
また、図2に示すように、上側ボックス部25の前部には、レゾネータ25aが形成されており、レゾネータ25aの内部と外部とは連結部25bによって接続されている。また、レゾネータ25aは、吸気によって生じる音を軽減する機能を有する。また、図2および図5に示すように、上側ボックス部25の外周面には、一定間隔ごとに、クリーナボックス24(図2参照)の下側ボックス部26(図2参照)を締結ネジ28(図2参照)によって固定するためのネジ挿入穴25cが形成されている。具体的には、図5に示すように、ネジ挿入穴25cは、前部(矢印FWD方向側部分)に2箇所、後部に4箇所および両側端部(矢印X1方向および矢印X2方向側部分)にそれぞれ2箇所ずつ、合計10箇所設けられている。
また、上側ボックス部25のレゾネータ25a(図2参照)の後方には、後述する接合部36に対して後述するフィルタ面32a(図4参照)が略垂直に配置されるように、エアフィルタ27(図4参照)が嵌め込まれる溝部25dが、上側ボックス部25の内面の略全体に渡って設けられている。また、溝部25dは、車幅方向(矢印X1方向および矢印X2方向)に延びるように設けられている。また、図4に示すように、溝部25dの底面25eは、後方から前方に向かってα1の角度で傾斜するように構成されている。なお、溝部25dは、本発明の「第1溝部」の一例である。
また、本実施形態では、図5に示すように、上側ボックス部25の溝部25dの車幅方向(矢印X1方向および矢印X2方向)の両端部近傍には、それぞれ、上部接合部25hが形成されている。この上部接合部25hは、エアフィルタ27(図4参照)の後述するスポンジ35(図4参照)を上方(図4の矢印Z1方向側)から挟み込む後述する接合部36(図4参照)の上面を構成している。また、上部接合部25hの近傍に、それぞれ、両側端部のネジ挿入穴25cが位置するように構成されている。
また、上部接合部25hの前方の部分には、最小距離部25iが形成されている。また、上側ボックス部25の外周のネジ挿入穴25cよりも内側および上部接合部25hよりも外側には、全周に渡ってシール溝部25jが形成されている。ここで、最小距離部25iは、上部接合部25hにおいて、溝部25dの両端部からシール溝部25jまでの距離が最も小さい部分を意味する。
また、シール溝部25jには、Oリング29が配置されている。このOリング29は、クリーナボックス24の内部に形成される空間と外部とをシールする機能を有する。また、溝部25dの前方の中央部近傍には、一対の嵌込溝25kが形成されている。この嵌込溝25kは、エアフィルタ27の後述する本体部31の後述する突起31dが嵌め込まれるように構成されている。なお、Oリング29は、本発明の「第2シール部材」の一例である。
また、上側ボックス部25の溝部25dの前方の両側面(矢印X1方向側および矢印X2方向側)には、それぞれ、内側に突出している突出部25lが形成されている。この突出部25lは、エアフィルタ27の向きが前後逆の状態で溝部25dに嵌め込まれた場合に、エアフィルタ27の一部に接触することによって、エアフィルタ27を溝部25dに最後まで嵌め込むことができないように構成されている。これにより、組み付け時に、エアフィルタ27の向きが前後逆の状態で組み付けられることを抑制することが可能である。
また、上側ボックス部25の外周のネジ挿入穴25cの周囲には、上側ボックス部25の軽量化のための溝25mが形成されている。また、図2に示すように、上側ボックス部25には、インジェクタ30が取り付けられている。また、インジェクタ30は、後述する可動ファンネル38の上側に配置されている。
また、図2および図6に示すように、下側ボックス部26の外周面には、一定間隔ごとに、クリーナボックス24(図2参照)の上側ボックス部25(図2参照)を締結ネジ28(図2参照)によって固定するためのネジ穴26aが形成されている。具体的には、図6に示すように、ネジ穴26aは、上側ボックス部25(図5参照)のネジ挿入穴25c(図5参照)に対応するように、前部(矢印FWD方向側部分)に2箇所、後部に4箇所および両側端部(矢印X1方向および矢印X2方向側部分)にそれぞれ2箇所ずつ、合計10箇所設けられている。
また、下側ボックス部26の後部には、後述する接合部36(図4参照)に対して後述するフィルタ面32a(図4参照)が略垂直に配置されるように、エアフィルタ27が嵌め込まれる溝部26bが、下側ボックス部26の内面の略全体に渡って設けられている。また、溝部26bは、車幅方向(矢印X1方向および矢印X2方向)に延びるように設けられている。また、図4に示すように、溝部26bの底面26cは、後方から前方に向かって溝部25dの底面25eと同じ角度であるα1の角度で傾斜するように構成されている。なお、溝部26bは、本発明の「第2溝部」の一例である。
また、本実施形態では、図6に示すように、下側ボックス部26の溝部26bの車幅方向(矢印X1方向および矢印X2方向)の両端部近傍には、それぞれ、下部接合部26fが形成されている。この下部接合部26fは、エアフィルタ27(図4参照)の後述するスポンジ35(図4参照)を下方(図4の矢印Z2方向側)から挟み込む後述する接合部36(図4参照)の下面を構成している。また、下部接合部26fの近傍に、それぞれ、両側端部のネジ穴26aが位置するように構成されている。
また、下部接合部26fの前方の部分には、最小距離部26gが形成されている。また、下側ボックス部26の外周のネジ穴26aよりも内側には、全周に渡って突起部26hが形成されている。ここで、最小距離部26gは、下部接合部26fにおいて、溝部26bの両端部から突起部26hまでの距離が最も小さい部分を意味する。
また、突起部26hは、Oリング29(図5参照)が配置された上側ボックス部25(図5参照)のシール溝部25j(図5参照)に対応するように設けられ、下方(図12の矢印Z2方向側)からOリング29を押圧するように構成されている。これにより、シール溝部25j、突起部26hおよびOリング29によって、クリーナボックス24(図2参照)の内部に形成される空間と外部とがシールされるように構成されている。
また、下側ボックス部26の後部には、後述する固定ファンネル37(図2参照)の下端部が嵌め込まれる嵌め込み穴26iが、矢印X1方向側と矢印X2方向側とに2つずつ形成されている。そして、下側ボックス部26の矢印X1方向側と矢印X2方向側とには、それぞれ、後述するネジ41が貫通するネジ挿入孔26jが3箇所ずつ形成されている。また、下側ボックス部26の前方には、空気導入通路4(図1参照)と接続し、クリーナボックス24内に空気を導入する導入口26kが設けられている。
また、下側ボックス部26の溝部26bの前方の両側面(矢印X1方向側および矢印X2方向側)には、それぞれ、内側に突出している突出部26lが形成されている。この突出部26lは、エアフィルタ27の向きが前後逆の状態で溝部26bに嵌め込まれた場合に、エアフィルタ27の一部に接触することで、エアフィルタ27を溝部26bに最後まで嵌め込むことができないように構成されている。これにより、組み付け時に、エアフィルタ27の向きが前後逆の状態で取り付けられることを抑制することが可能である。
また、エアフィルタ27は、図7および図8に示すように、樹脂製の本体部31と、フィルタエレメント32(図7参照)と、消炎ネット33(図8参照)と、カバー部34(図8参照)とを含む。また、図4に示すように、フィルタエレメント32は、フィルタエレメント32の内部を通過する空気を清浄にする機能を有し、フィルタエレメント32のフィルタ面32aは、後述する接合部36の側方から見て、接合部36に対して略垂直な方向に配置されるように構成されている。また、図9に示すように、消炎ネット33は、フィルタエレメント32に引火するのを抑制する機能を有し、カバー部34に後方から支持されている。
また、図7に示すように、エアフィルタ27の本体部31の中央部には、フィルタエレメント32が取り付けられている。また、図8および図9に示すように、エアフィルタ27の本体部31の後部には、突起部31aが形成されている。この突起部31aは、カバー部34の挿入孔34aに挿入されるように構成されている。これによって、消炎ネット33を後方から支持したカバー部34は、エアフィルタ27の本体部31の後方に取り付けられることが可能なように構成されている。
また、エアフィルタ27の樹脂製の本体部31の縁部には、図7および図8に示すように、凸部31bが外側面の全周に渡って一体的に形成されている。また、図9に示すように、凸部31bの外周面31cは、後方から前方に向かって溝部25d(図4参照)の底面25e(図4参照)および溝部26b(図4参照)の底面26c(図4参照)と同じ傾斜角度であるα1の角度で傾斜するように構成されている。
また、図7および図8に示すように、樹脂製の凸部31bの外周面31cには、スポンジ35が全周に渡って接着によって取り付けられている。これにより、スポンジ35は、図9に示すように、後方から前方に向かって凸部31bの外周面31cと同じ角度であるα1の角度で傾斜するように構成されている。また、スポンジ35は、弾性(圧縮)変形可能であるとともに、厚みt1を有する。また、図3に示すように、スポンジ35は、圧縮変形した状態で、上側ボックス部25および下側ボックス部26の内面とエアフィルタ27の凸部31bの外周面31cとの間をシールするように配置されている。なお、スポンジ35は、本発明の「第1シール部材」および「弾性部材」の一例である。
また、図7に示すように、本体部31の前部の上部には、一対の突起31dが形成されている。この一対の突起31dは、それぞれ、上側ボックス部25(図5参照)の嵌込溝25k(図5参照)に対応するように設けられている。また、図4に示すように、一対の突起31dは、上側ボックス部25の嵌込溝25kに嵌め込まれることによって、上側ボックス部25にエアフィルタ27を固定するとともに、上側ボックス部25とエアフィルタ27との位置決めをする機能を有する。
また、本実施形態では、図7および図8に示すように、樹脂製の凸部31bの車幅方向(矢印X1方向および矢印X2方向)の両側面の略中央には、それぞれ、突出部31eが形成されている。この突出部31eは、それぞれ、頂点31fまでの突起長さL1(図12および図13参照)を有し、外側に突出するように形成されている。また、突出部31eは、突出部31eの外側面に取り付けられているスポンジ35を、突出部31eの突出分外側に突出させることによって、スポンジ35に突出部35aを形成させる機能を有する。つまり、突出部35aと突出部31eとは、同一の方向に突出するように構成されている。なお、突出部31eは、本発明の「第2突出部」の一例であり、突出部35aは、本発明の「第1突出部」の一例である。
また、図10および図11に示すように、エアフィルタ27の上部が上側ボックス部25の溝部25dに略垂直に嵌め込まれ、エアフィルタ27の下部が下側ボックス部26の溝部26bに略垂直に挟み込まれた状態において、エアフィルタ27の本体部31の外周面31cは、クリーナボックス24の内部に配置されているとともに、スポンジ35は、圧縮されるように構成されている。また、図4に示すように、上側ボックス部25と下側ボックス部26とを締結ネジ28(図2参照)により固定した状態において、スポンジ35は、さらに圧縮されるように構成されている。なお、締結ネジ28は、本発明の「固定部材」の一例である。
また、上記のように、溝部25dの底面25e(図4参照)、溝部26bの底面26c(図4参照)、凸部31bの外周面31c(図9参照)およびスポンジ35(図9参照)は、後方から前方に向かってα1の角度で傾斜するように構成されている。これにより、エアフィルタ27を溝部25dの後壁面25g側および溝部26bの後壁面26e側の近傍に嵌め込む場合に比べて、エアフィルタ27を溝部25dの前壁面25f側および溝部26bの前壁面26d側の近傍に嵌め込む方が、スポンジ35の圧縮量が小さくなる。この結果、図4に示すように、スポンジ35(エアフィルタ27)は圧縮量が小さくなる方向である前方に移動するので、スポンジ35が上側ボックス部25と下側ボックス部26とに略垂直に挟み込まれた状態で、エアフィルタ27の前面は、上側ボックス部25の前壁面25fおよび下側ボックス部26の前壁面26dに接触するように構成されている。これによって、後壁面25gおよび26eとエアフィルタ27の後面とが、振動によって磨耗することを抑制することが可能になる。その結果、後壁面25gおよび26eとエアフィルタ27の後面とが位置するクリーンサイド24bにおいて、摩耗によって削り粉が発生するのを抑制することが可能である。
ここで、本実施形態では、図10および図11に示すように、エアフィルタ27が上側ボックス部25と下側ボックス部26とに略垂直に挟み込まれた状態において、左右両側面(矢印Z1方向側および矢印Z2方向側)に、それぞれ、接合部36が形成されている。これら接合部36は、それぞれ、上側ボックス部25の一対の上部接合部25hと、下側ボックス部26の一対の下部接合部26fとによって構成されている。また、接合部36は、それぞれ、スポンジ35の突出部35aおよび本体部31の突出部31eの突出方向側に形成され、スポンジ35の突出部35aを挟み込むように接合されている。この際、上部接合部25hと下部接合部26fとによって挟み込まれて圧縮変形したスポンジ35の突出部35aは、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間をシールするように構成されている。また、図12および図13に示すように、エアフィルタ27が上側ボックス部25と下側ボックス部26とに略垂直に挟み込まれた状態において、スポンジ35の突出部35aは、圧縮変形した状態で接合部36において上部接合部25hと下部接合部26fとに挟み込まれている。その際、スポンジ35の突出部35aは、圧縮変形した状態で上部接合部25hと下部接合部26fとの間を密閉するように構成されている。
また、突出部31eの頂点31fまでの突起長さL1は、圧縮された状態における接合部36の近傍に位置しない直線部分におけるスポンジ35の厚みt2と略同じになるように構成されている。つまり、突出部31eの頂点31fは、接合部36の近傍に配置される。また、圧縮された状態における接合部36の近傍におけるスポンジ35の厚みt3は、圧縮された状態における接合部36の近傍に位置しない直線部分におけるスポンジ35の厚みt2および曲線部分におけるスポンジ35の厚みt4(図10および図11参照)に比べて、小さくなるように構成されている。これにより、接合部36の近傍におけるスポンジ35の圧縮変形量(t1−t3)は、直線部分におけるスポンジ35の圧縮変形量(t1−t2)および曲線部分におけるスポンジ35の圧縮変形量(t1−t4)に比べて、大きくなるように構成されている。
また、図10および図11に示すように、圧縮された状態における接合部36の近傍に位置しない曲線部分におけるスポンジ35の厚みt4は、圧縮された状態における接合部36の近傍に位置しない直線部分におけるスポンジ35の厚みt2に比べて、小さくなるように構成されている。これによって、組み付け時において、クリーナボックス24とエアフィルタ27との上下左右の方向における位置規制が可能であるように構成されている。
また、図11および図13に示すように、図4の200−200線における上部接合部25hの最小距離部25iおよび下部接合部26fの最小距離部26gからなる接合部36(最小接合部36a)において、スポンジ35の突出部35aが挟み込まれている状態で、スポンジ35は、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間をシールするように構成されている。また、図13に示すように、スポンジ35の突出部35aは、圧縮変形した状態で上部接合部25hの最小距離部25iと下部接合部26fの最小距離部26gとの間を密閉するように、最小接合部36aにおいて上部接合部25hの最小距離部25iと下部接合部26fの最小距離部26gとに挟み込まれている。
また、本実施形態では、スポンジ35の突出部35aの頂点35bは、上側ボックス部25のシール溝部25jに嵌め込まれているOリング29に接触するように構成されている。具体的には、圧縮変形したスポンジ35は、上部接合部25hの最小距離部25iと部接合部26fの最小距離部26gとによる最小接合部36aに挟み込まれる。その際、スポンジ35は、最小接合部36aの外部に設けられているシール溝部25jの側面25nと、突起部26hの側面26mとの隙間を埋めるように変形するように構成されている。そして、スポンジ35の突出部35aの変形後の頂点35b(先端部35c)は、シール溝部25jに嵌め込まれているOリング29に接触するように構成されている。これにより、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間がシールされるので、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間を介して、ダーティサイド24a側の清浄でない空気が、クリーンサイド24b側に漏れるのが抑制される。なお、図12に示すように、溝部25dおよび溝部26bの前後方向の中心線(図4の100−100線)上の上部接合部25hおよび下部接合部26fからなる接合部36においては、スポンジ35の変形後の先端部35cは、Oリング29に到達していない。
また、図2に示すように、クリーナボックス24内には、エンジン14の上流側で、かつ、エアフィルタ27の下流側に配置される固定ファンネル37と、可動ファンネル38と、ファンネル移動機構部39とが設けられている。また、クリーナボックス24の下側ボックス部26の下方には、ファンネル移動機構部39を駆動させるモータ40が配置されている。また、固定ファンネル37および可動ファンネル38は、下側ボックス部26の4つの嵌め込み穴26i(図6参照)毎に1つずつ設けられている。また、固定ファンネル37は、ネジ41によって、下側ボックス部26のネジ挿入孔26j(図6参照)を介して、スロットルボディ18に固定されている。
また、固定ファンネル37は、固定ファンネル37の内部を貫通するように形成された空気通路37aによって、クリーンサイド24bの浄化された空気を吸気ポート17aに導く機能を有する。また、可動ファンネル38は、固定ファンネル37の吸気側(上流側)に配置されているとともに、可動ファンネル38の内部を貫通するように形成された空気通路38aによって、固定ファンネル37と共にクリーナボックス24内の浄化された空気を吸気ポート17aに導く機能を有する。また、ファンネル移動機構部39は、可動ファンネル38を固定ファンネル37の空気を導く方向(空気導入方向)に沿って、固定ファンネル37に対して離間させるかまたは当接させるように移動可能に支持する機能を有する。
また、図3に示すように、可動ファンネル38がファンネル移動機構部39およびモータ40によって固定ファンネル37から離間した位置(高速時の位置)にある場合には、クリーナボックス24からシリンダ16に接続される吸気通路は、固定ファンネル37の空気通路37aと、スロットルボディ18の空気通路18aと、吸気ポート17aとによって構成される。一方、図2に示すように、可動ファンネル38がファンネル移動機構部39およびモータ40によって固定ファンネル37に当接した位置(中低速時の位置)にある場合には、クリーナボックス24からシリンダ16に接続される吸気通路は、可動ファンネル38の空気通路38aと、固定ファンネル37の空気通路37aと、スロットルボディ18の空気通路18aと、吸気ポート17aとによって構成される。
図14は、本発明の一実施形態による自動二輪車のエアフィルタの取付工程を説明するための図である。次に、図2、図4、図5、図7〜図14を参照して、本実施形態による自動二輪車1のエアフィルタ27の取付工程について説明する。
まず、図5に示すように、上側ボックス部25のシール溝部25jにOリング29を嵌め込む。そして、上側ボックス部25の溝部25dに、エアフィルタ27(図9参照)の上部を嵌め込む。この際、図9に示す本体部31の凸部31bに接着されているスポンジ35は、圧縮変形しながら上側ボックス部25の溝部25dに嵌め込まれる。
そして、エアフィルタ27の上部を上側ボックス部25の溝部25dに奥まで嵌め込むと、図4に示すように、上側ボックス部25の嵌込溝25kに、本体部31の突起31dが嵌め込まれる。これにより、上側ボックス部25にエアフィルタ27が固定されるとともに、上側ボックス部25とエアフィルタ27とが位置決めされる。
その後、図14に示すように、下側ボックス部26の溝部26bに、エアフィルタ27の本体部31の下部を嵌め込む。この際、スポンジ35は、圧縮変形しながら下側ボックス部26の溝部26bに嵌め込まれる。そして、エアフィルタ27の本体部31の下部を、下側ボックス部26の溝部26bに奥まで嵌め込むと、図10および図12に示すように、スポンジ35の突出部35aは、上側ボックス部25の上部接合部25hと下側ボックス部26の下部接合部26fとに、接合部36において挟み込まれる。
最後に、図2に示すように、上側ボックス部25と下側ボックス部26とを締結ネジ28によって固定する。これにより、スポンジ35は、より圧縮変形させられ、シール性が向上する。なお、スポンジ35の厚みt1(図7および図8参照)は、圧縮変形させられることによって、直線部分におけるスポンジ35の厚みはt2(図12および図13参照)に、接合部36の近傍に位置するスポンジ35の厚みはt3(図12および図13参照)に、曲線部分におけるスポンジ35の厚みはt4(図10および図11参照)になる。また、この時、図13に示すように、最小接合部36aにおいて、上部接合部25hの最小距離部25iと下部接合部26fの最小距離部26gとに挟み込まれているスポンジ35は、シール溝部25jの側面25nと突起部26hの側面26mとの隙間を埋めるように変形される。そして、スポンジ35の変形後の先端部35cは、シール溝部25jに嵌め込まれているOリング29に接触させられる。これにより、エアフィルタ27の取付動作を終了する。
本実施形態では、上記のように、上側ボックス部25と下側ボックス部26との接合部36に対して交差する方向に配置されたフィルタ面32aを有する構造において、スポンジ35に上側ボックス部25と下側ボックス部26とによって挟まれる突出部35aを設けることによって、スポンジ35の突出部35aにより、上側ボックス部25と下側ボックス部26との接合部36を十分にシールすることができる。また、エアフィルタ27のスポンジ35の突出部35aを、接合部36において上側ボックス部25と下側ボックス部26とに挟み込むことによって、スポンジ35により、エアフィルタ27と接合部36との間も十分にシールすることができる。これらの結果、上側ボックス部25と下側ボックス部26との接合部36に対して交差する方向にフィルタ面32aが配置されるエアフィルタ27を備える場合に、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間を十分にシールすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、スポンジ35を、接合部36において圧縮変形した状態で上側ボックス部25と下側ボックス部26との間を密閉するように挟み込むことによって、スポンジ35は圧縮変形することにより空隙が小さくなり、シール性が向上する。したがって、上側ボックス部25と下側ボックス部26との接合部36において、より十分にシールすることができる。これにより、クリーンサイド24b側にダーティサイド24a側の清浄でない空気が流通するのをより抑制することができる。また、スポンジ35は、容易に圧縮変形させることができるので、接合部36において、より上側ボックス部25と下側ボックス部26との間を密閉するように挟み込むことができる。
また、本実施形態では、上記のように、スポンジ35の突出部35aを、エアフィルタ27の本体部31と接合部36とが最も近接している位置である最小接合部36aにおいて突出するように形成することによって、エアフィルタ27の本体部31と接合部36とが最も近接している位置において、スポンジ35によりシールすることができる。したがって、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間をより十分にシールすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、Oリング29を、接合部36の外側のシール溝部25jに配置するとともに、上側ボックス部25と下側ボックス部26との間をシールするように設けることによって、クリーナボックス24の外部の清浄でない空気がクリーンサイド24bに侵入するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スポンジ35の突出部35aを、Oリング29に接触するように、接合部36において圧縮変形した状態で上側ボックス部25と下側ボックス部26との間を密閉するように挟み込むことによって、上側ボックス部25と下側ボックス部26とエアフィルタ27とにより囲まれる空間において、シール性をより向上させることができる。それとともに、クリーナボックス24の外部の清浄でない空気がクリーンサイド24bに侵入するのをより抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、エアフィルタ27に、接合部36に対応する部分において、スポンジ35の突出部35aの突出方向と同じ方向に突出するように形成された本体部31の突出部31eを設けることによって、スポンジ35の突出部35aを、エアフィルタ27の本体部31の突出部31eによって接合部36側に突出させることができる。これにより、接合部36においてスポンジ35の突出部35aを挟み込む際に、突出部31eによって突出部35aを接合部36に誘導することができる。
また、本実施形態では、上記のように、本体部31の突出部31eの頂点31fを、接合部36の近傍に位置するように構成することによって、スポンジ35の突出部35aの頂点35bをより接合部36に近づけることができる。それとともに、接合部36においてスポンジ35の突出部35aを挟み込む際に、突出部35aを接合部36により確実に誘導することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スポンジ35の突出部35aを、接合部36において上側ボックス部25と下側ボックス部26とにより、接合部36に対して略垂直な方向から挟み込むように構成することによって、スポンジ35の突出部35aを、上側ボックス部25と下側ボックス部26とに接合部36に対して斜めに挟み込む場合と比べて、スポンジ35の突出部35aが接合部36に対して平行な方向へずれるのを抑制することができる。したがって、より確実に、スポンジ35の突出部35aを接合部36に挟み込むことができる。
また、本実施形態では、上記のように、上側ボックス部25の溝部25dの近傍および下側ボックス部26の溝部26bの近傍に接合部36を形成することによって、溝部25dの端部および溝部26bの端部と接合部36との間の距離を小さくすることができる。したがって、シールを必要とする部分である接合部36を小さくすることができる。これにより、溝部25dの端部および溝部26bの端部と接合部36との間から、クリーンサイド24bにダーティサイド24aの清浄でない空気が侵入するのをより抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、接合部36の近傍に上側ボックス部25と下側ボックス部26とを固定する締結ネジ28を設けることによって、接合部36における上側ボックス部25と下側ボックス部26とに働く接合力を大きくすることができる。したがって、接合部36においてより効果的にシールすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、接合部36において上側ボックス部25と下側ボックス部26とに挟み込まれる部分の近傍におけるエアフィルタ27のスポンジ35の圧縮変形量(t1−t3)を、他の部分におけるエアフィルタ27のスポンジ35の圧縮変形量(t1−t2およびt1−t4)よりも大きくなるように構成することによって、挟み込まれる部分の近傍におけるスポンジ35の弾性力が大きくなる。したがって、他の部分におけるスポンジ35は、挟み込まれる部分の近傍側に移動するのが困難になる。これにより、エアフィルタ27の移動(ずれ)を制限することができるので、クリーナボックス24に対するエアフィルタ27の固定位置がずれないように規制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、本発明を自動二輪車に適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、クリーナボックスとクリーナボックスの内部に配置されるエアフィルタとを備えた車両であれば、三輪車およびATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)などの自動二輪車以外の車両にも適用可能である。
また、上記実施形態では、接合部に対してフィルタ面が略垂直に配置されるように、エアフィルタを上側ボックス部と下側ボックス部とに挟み込む例を示したが、本発明はこれに限らず、接合部に対してフィルタ面が交差する方向に配置されるように、エアフィルタを上側ボックス部と下側ボックス部とに挟み込むように構成していれば、接合部に対してフィルタ面が略垂直に配置されなくてもよい。
また、上記実施形態では、シール部材として、弾性部材のスポンジを用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、発泡ウレタンやゴムパッキンなどのような上側ボックス部と下側ボックス部とエアフィルタとにより囲まれる空間をシール可能な材料であれば、シール部材の構成材料は特に限定されない。
また、上記実施形態では、最小接合部において、スポンジの突出部が上側ボックス部のシール溝部に嵌め込まれているOリングに接触する一方、他の接合部において、スポンジの突出部がOリングに到達しない例を示したが、本発明はこれに限らず、他の接合部においても、スポンジの突出部がOリングに接触するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、本体部の突出部によってスポンジの突出部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、本体部に突出部を設けずに、スポンジのみに突出部を設けてもよい。