JP3173998B2 - 摺動部材用合金材料及び機器部品 - Google Patents
摺動部材用合金材料及び機器部品Info
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Description
特に、高温度高圧力及び無潤滑の条件下で使用される摺
動部材用の合金材料及びその合金材料を使用した機器部
品の製造方法に関するものである。
ントのようなプラントにおいて、高温度高圧力及び無潤
滑の金属接触状態の条件下で使用される、例えば弁のよ
うな摺動部を有する機器では、その摺動部の材料に対し
て、高度な耐摩耗性及び耐腐食性があり、また、焼付き
やカジリが発生しないことが要求されている。従って、
そのような摺動部に使用するための材料としては、通常
のすべり軸受に使用されるケルメット、アルミ合金、銅
合金等のように許容面圧力が2.5kgf/mm2以下の
合金材料では、上述のような高度の要求を満足すること
はできず、許容面圧力が10kgf/mm2 以上のもの
が必要である。
%、W:約4%、C:約1%、Co:残部で構成される
Co基合金が一般に使用されてきた。しかし、このCo
基合金を原子力発電プラントの冷却系にある機器におい
て使用した場合、高温度高圧力の冷却水の腐食作用によ
りCoが冷却水中に溶出したり、或いは摺動による摩耗
により微量ではあるがCoの摩耗粉が冷却水中に持ち込
まれ、原子炉炉心を流動する間に中性子の照射を受けて
放射性同位元素Co60に変化する。従って、冷却水の
循環に伴いこの放射性同位元素Co60が冷却水系の配
管及び機器を循環し、該配管及び機器に付着して冷却水
系さらには原子力発電プラント全体の放射能レベルを増
大させ、定期検査時等に作業員の被曝量が増す可能性が
あった。また、Coは工業資源として貴重な希少金属で
あり、その使用を制限するためにも、Coを含まない摺
動部材用合金材料の出現が望まれていた。
摺動部材用合金材料としてCoを成分組成としない合金
材料を発明し、特開平07−305129号公報に示す
合金材料を出願した。この先行技術による合金材料は、
第1合金材料をCr:5〜15%、Si:3〜7%、F
e:10〜40%、W:1〜4%、B:1%以下、C:
1%以下、Ni:残部の成分組成とする合金とし、第2
合金材料をCr:15〜20%、Si:3〜7%、F
e:35%以下、W:1〜4%、Sn:0.5〜1.0
%、B:1%以下、C:1%以下、Ni:残部の成分組
成とする合金とし、第1合金材料と第2合金材料とを組
み合わせて弁の弁座或いはその他の機器の摺動部に適用
するものである。
材用合金材料及び機器部品は以上のように構成されてい
ることにより、次ぎのような課題が存在している。即
ち、前記先行技術による摺動部材用合金材料及び機器部
品は、互いに摺動する材料として、第1合金材料と第2
合金材料とを組み合わせて使用する場合にその効果を発
揮するものである。従って、第1合金材料及び第2合金
材料の一方を一般の摺動部材用硬質合金材料と組み合わ
せて実施した場合、充分な耐摩耗性或いは耐腐食性が得
られず、焼付き或いはカジリが発生する場合がある。本
発明は以上のような課題を解決するためになされたもの
であり、第1合金材料を第2合金材料のみならず、一般
の摺動部材用硬質合金材料と組み合わせても、充分な耐
摩耗性或いは耐腐食性が得られ、焼付き或いはカジリが
発生しないコバルトフリーの摺動部材用合金材料及び機
器部品を提供することを目的とする。
するするために、本発明者等の知見によると、前記第1
合金材料を発展させた合金材料に固体潤滑材であるWS
2(二硫化タングステン)或いはWO3(酸化タングス
テン)を1〜10%添加することにより、第2合金材料
のみならず、一般の摺動部材用硬質合金材料と組み合わ
せても、摺動性及び耐腐食性に優れ、摩擦係数が小さ
く、耐圧荷重が大きい摺動部材用合金材料を提供しうる
ことが分かった。即ち、本発明による摺動部材用合金材
料は、耐腐食性に優れたNiを基材とし、耐腐食性をさ
らに向上させると共に適切な硬度を保持させるためにC
r:6.5〜20%及びSi:2〜7%を添加し、摺動
性を維持するためにW:1〜4%及びFe:10〜50
%を添加し、更にB:1%以下及びC:1%に加えて、
固体潤滑材であるWS2或いはWO3を1〜10%添加
している。
の成分組成の選択の根拠について説明する。まず、Cr
は、耐腐食性を向上させるために慣用的に添加される。
しかし、本発明による合金材料は、Niを基材としてい
ることにより本質的に耐腐食性に優れており、Crを多
量に添加することは必要ない。例えば、アメリカ材料試
験学会(ASTM)によるTYPE D−3のニレジス
トは、Ni:28〜32%、Si:1.5〜3%、C
r:2.5〜3%を含有し、残部を実質的にFeとする
Fe基合金であるが、原子力発電プラントの133〜2
21℃の蒸気中において、0.025mm/年以下の腐
食量を示し、SUS304或いはSUS403とほぼ同
等の耐腐食性を示している。従って、本発明の合金材料
においても5%以上のCrを添加することにより、原子
力発電プラント等の機器部品、例えば弁座用合金材料と
して充分な耐腐食性を発揮する。しかし、本発明による
摺動部材用合金材料は、Feが50%まで添加されるの
で、この場合でも耐腐食性が良好に維持されるように、
Crの成分組成の下限を6.5%とする。また、Cr
は、金属の耐酸化性を向上させて摺動により発生する摩
耗粉の酸化を妨げ、摺動部材の剥離片を発生させ、摺動
部に焼付き或いはカジリを起こす原因となるので、その
ような不具合の発生を防止するため上限を20%とす
る。即ち、Crの成分組成を6.5〜20%とする。
向上させると共に、硬度及び耐摩耗性を維持するために
添加する。しかし、多量に添加すると合金材料の靭性が
低下し、溶接施工性が劣化する。従って、Siの成分組
成を2〜7%とする。
せるために添加する。また、摺動部材が摺動する場合、
酸化され易い摩耗粉を生成して焼付き或いはカジリを発
生し難くする。しかし、多量に添加すると合金材料の耐
腐食性が低下すると共に、硬度が低下して許容面圧が低
下する。従って、Feの成分組成は、酸化した摩耗粉を
生成可能なように、下限を10%とし、弁座等に使用し
た場合の許容面圧を確保するために必要なビッカース硬
度211Hv(ロックウエル硬度15.7HRC)以上が
得られるように、上限を50%とする。即ち、Feの成
分組成を10〜50%とする。
性を向上させるために添加される。摺動部材が摺動する
場合、WO3(酸化タングステン)が生成されて焼付き或
いはカジリを防止する。しかし、多量に添加するとWC
(炭化タングステン)の成分組成が大きくなり、硬度が
過度に高くなる。従って、Wの成分組成を1〜4%とす
る。
B(ホウ化クロム)、Cr7C3(炭化クロム)となり、
硬度を高くする。しかし、これらの化合物の成分組成が
大きくなると溶接性を低下させ、摺動する相手の材料に
カジリを発生させる傾向が大きくなる。従って、B及び
Cの成分組成をそれぞれ1%以下に制限する。
により酸化され、WO3を生成して摺動性を向上させる
が、その効果は、添加量が1%以上となった場合に現れ
る。また、添加量が10%を超えると合金材料が脆くな
る。従って、WS2 の成分組成を1〜10%とする。
性に及ぼす効果はWS2の場合と同様である。即ち、そ
の効果は、添加量が1%以上となった場合に現れ、添加
量が10%を超えると合金材料が脆くなる。従って、W
O3 の成分組成を1〜10%とする。
の機器部品への適用方法について説明する。WS2或い
はWO3の粉末を1〜10%混合したCr:6.5〜2
0%、Si:2〜7%、Fe:10〜50%、W:1〜
4%、B:1%以下、C:1%以下、残部を実質的にN
iとする合金材料は、最も一般的には、摺動部に用いら
れる機器部品の基材となる各種の金属に、高温静水圧プ
レス(一般にHIPと称する。)処理により接合され
る。また、WS2或いはWO3が1350℃においても
熱的安定性を維持し、WS2或いはWO3を含まない元
の前記合金材料の融点が1240〜1300℃であるこ
とにより、プラズマ・トランスファ・アーク(PTA)
溶接に使用する元の前記合金材料の粉末にWS2或いは
WO3を混合して基材に溶接する、予めWS2或いはW
O3の粉末と元の前記合金材料の粉末とを混合して焼結
したティグ溶接棒を用いて基材にティグ溶接する、或い
は、元の前記合金材料の粉末にWS2或いはWO3の粉
末を1〜10%混合して、混合物をWS 2 或いはWO 3
の融点以下で溶融し、機器部品自体を直接鋳造或いは必
要に応じてその後鍛造することが可能である。
よる摺動部材用合金材料及び機器部品の好適な実施の形
態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等
の部材或いは部品には同一符号を使用して説明する。図
1は、本発明による摺動部材用合金材料を適用した仕切
弁を示す断面図、図2の(A)及び(B)は、硬質側試
験体を示す平面図と側面断面図、図3の(A)及び
(B)は、本発明による摺動部材用合金材料を適用した
試験体を示す平面図と側面断面図、図4は、焼き付き摩
耗試験機を示す断面図、図5は、本発明による摺動部材
用合金材料における固体潤滑材の添加量と摩擦係数との
関係を示す線図、図6は、本発明による摺動部材用合金
材料における固体潤滑材の添加量と摺動痕との関係を示
す線図である。
のはモータ駆動及び手動兼用の仕切弁である。該仕切弁
10は弁箱11に弁蓋12が取り付けられて圧力容器を
構成している。該弁箱11の流路11aには弁座13が
設けられ、この弁座13を弁体14が摺動して流路11
aを開閉している。該弁体14は、前記弁蓋12を貫通
して突出した弁棒15をモータ駆動及び手動兼用で操作
するアクチュエータ16により、往復動される。前記弁
座13及び弁体14の摺動面には、弁座材料13a、1
4a、即ち一方に本発明による摺動部材用合金材料、他
方に硬質合金材料が溶接等により接合されており、弁座
13と弁体14との摺動は、これ等の弁座材料13a、
14a間で行われる。なお、弁座13或いは弁体14は
本発明による摺動部材用合金材料の鋳造品或いは鍛造品
とすることができる。
て、弁体14が流路11aを閉じている状態では、弁体
14に矢印で示す内圧力pが負荷されている。この状態
から流路11aを開放するには、アクチュエータ16に
より、弁体14が弁座材料13a、14a間の摩擦力に
抗して引き抜かれる。弁座材料13a、14aの一方に
本発明による摺動部材用合金材料が使用されていること
により、弁座材料13a、14a間に焼付きやカジリを
発生させることなく、また、摩擦係数が小さいことによ
り容易に開口することができる。特に、原子力発電プラ
ント或いは火力発電プラントのような高温度高圧力及び
無潤滑の条件下で使用される仕切弁では、耐摩耗性、耐
腐食性、耐焼付き性及び耐カジリ性が発揮され、摩擦係
数が小さく、実用上非常に有効である。
と種々の硬質合金材料とを組み合わせた焼き付き摩耗試
験の例について説明する。図2に示すものは硬質側試験
体20であり、厚めの略円盤形状に構成されている。該
硬質側試験体20は、略円盤形状である炭素鋼基材の母
体21の一方の面に薄板円輪状に硬質合金材料の摺動材
22が溶接され、他方の面の中心部に厚み方向に貫通し
ない盲ネジ21aが加工されている。該摺動材22の円
輪状の表面即ち試験面22aは約600メッシュまで研
磨されている。
用合金材料を適用した試験体30であり、厚めの略円盤
形状に構成されている。該試験体30は、略円盤形状で
ある炭素鋼基材の母体31の一方の面に薄板円輪状に本
発明による摺動部材用合金材32が高温静水圧プレス処
理で接合され、他方の面の中心部に厚み方向に貫通しな
い盲ネジ31aが加工され、さらに盲ネジ31aの中心
部に厚み方向の貫通孔31bが加工されている。該摺動
部材用合金材32の円輪状の表面即ち試験面32aは約
600メッシュまで研磨されている。なお、該摺動部材
用合金材32及び摺動材22の円輪形状は、対面して相
互に摺動するように同一の形状及び寸法に構成されてい
る。
めの仕切弁を模擬した焼き付き摩耗試験機40である。
該焼き付き摩耗試験機40は、圧力容器41及び前記硬
質側試験体20の往復動装置50を主要部として構成さ
れている。該圧力容器41は、上部及び一方の側部に、
それぞれOリング42a、43aを介して上蓋42、横
蓋43で気密状態に覆われて相互に直交する第1開口4
1a、第2開口41bを、また、第2開口41bの対面
に付加軸用貫通孔41cを形成されている。該圧力容器
41には、さらに、ポンプ61が連結され、外面を加熱
ヒータ62で覆われている。
0の支持リング44が前記横蓋43に支持されると共に
前記圧力容器41との間をOリング44aを介して気密
状態に挿入されている。該支持リング44は略円柱状で
あり、軸芯に貫通孔44bを形成されている。また、前
記圧力容器41の内側の該支持リング44の端面には、
前記試験体30が盲ネジ31aに螺合して保持されてい
る。該試験体30の貫通孔31bは、前記支持リング4
4の貫通孔44bを介して前記横蓋43に形成された検
出孔43bへ連通している。
けられており、上蓋42に形成された貫通孔42bにパ
ッキン51a及びパッキン押え51bを介して気密状態
で貫通して挿入された弁軸51と、該弁軸51の外端部
に連結された往復駆動用の油圧ラム52とから構成され
ている。該弁軸51の内端部には弁体53が連結されて
いる。該弁体53の前記開口41bに対面する側面に
は、前記硬質側試験体20が盲ネジ21aに螺合して保
持されている。即ち、該硬質側試験体20と前記試験体
30とは、摺動材22と摺動部材用合金材32とが対面
するように配置して保持されている。
キン45a及びパッキン押え45bを介して気密状態に
貫通して挿入されている。該付加軸45の外部端は前記
貫通孔41cの外部に設けられた往復駆動用の油圧ラム
46に連結され、内部端は、前記弁体53の側面即ち前
記硬質側試験体20が保持されている側面と反対側の側
面に当接可能である。
機40により摺動試験を実施する場合について、以下に
説明する。まず、油圧ラム52を操作して硬質側試験体
20の試験面22aを試験体30の試験面32aに対面
させる。次ぎに、油圧ラム46を操作して付加軸45を
圧力容器41内へ押出し、弁体53を押しつけ、両試験
面22a、32aを密着させ、さらに、試験面22a、
32a間に約0.05kgf/mm2 の初期面圧を発生
させる。次ぎに、ポンプ61を操作して圧力容器41内
に注水し、充満し、さらに昇圧する。水圧が約10kg
f/cm2 に達すると、試験面22a、32a間の気密
状態が水圧により保持されるようになり、付加軸45を
操作して、押しつけを中止し、後退させて弁体53から
離す。水圧をさらに88kgf/cm2 まで昇圧する。
このとき、口径145mmの仕切弁に相当する試験面2
2a、32a間に20kgf/mm2の面圧が発生す
る。
操作し、試験体30に対し硬質側試験体20を往復摺動
させる。また、加熱ヒータ62を操作して圧力容器41
内の水を加熱する。加熱温度と加熱による水圧の変化を
調節しながら硬質側試験体20を往復摺動することによ
り、高温度高圧力の条件下における摺動試験が行われ
る。試験結果は、試験中に試験面22a、32a間から
漏れ、貫通孔31b及び貫通孔44bを介して検出孔4
3bから漏れる水の漏洩量と、試験後に測定される摺動
面即ち試験面22a、32aの粗さとにより判定する。
しかし、漏洩量は試験条件により変動し易いと共に硬質
側試験体20或いは試験体30の熱歪により漏洩する場
合があり、主として摺動面の粗さにより判定する。摺動
面の粗さは、1μmRa以下を合格とする。その根拠
は、1μmRaが摺合せにより容易に修復可能な粗さで
あることによる。
摩耗試験機により試験した結果を以下に説明する。表1
に、試験に供試した本発明による摺動部材用合金材料の
化学成分組成及び硬度を示す。
用合金材料をHIP処理した試験材の硬度は、必ずしも
Feの成分量によらない。また、本発明による摺動部材
用合金材料の試験材は、全ての硬度が200Hv以上と
なっており、高面圧に耐えるための硬度に関する条件を
満足している。表2に、本発明による摺動部材用合金材
料と組み合わせて摺動試験を実施した、Ni基及びCo
基の硬質合金の化学成分組成及び硬度範囲を示す。Ni
基合金の硬度は500Hv以上であり、Co基合金の硬
度は400Hv以上である。
せ、面圧20kgf/mm2 の300℃の水中で摺動回
数100回(全摺動距離1.2m)までの摺動試験を実施
した。その実施結果を表3に示す。
Ni基合金と組み合わせた試験のデータを整理し、固体
潤滑材の添加量と摩擦係数との関係を図5に、固体潤滑
材の添加量と摺動に際して発生する摺動痕の平均粗さの
最大値との関係を図6に示す。図5において、300℃
の高温水中の摺動では、比較材料の摩擦係数が0.42
〜0.53であり、固体潤滑材の添加量が1%では0.3
0〜0.37となり、2.5〜10%では0.28〜0.3
4まで低下し、顕著な摩擦係数の低下を示している。
では、比較材料を含めて全般に粗さは大きいが、固体潤
滑材の添加量が5%の場合に最も小さくなる。添加量が
10%では最大値0.95μmRaとなるが、未だ、限
界値の1μmRa以下である。
データから、固体潤滑材を2.5%添加した場合、高温
水中の摩擦係数がNi基合金の場合よりもやや大きい場
合があるが、比較材よりは小さい値となっている。ま
た、高温水中における摺動面の粗さは、Ni基合金の場
合よりも小さな値となっている。
器部品は以上のように構成されているため、以下のよう
な効果を得ることができる。即ち、各請求項に記載の通
りの化学組成成分を有するNi−Cr−Si−Fe−W
系のコバルトフリーNi基合金に固体潤滑材である1〜
10%のWS2或いはWO3を添加することにより、特
定の相手材料に限定されず、一般の硬質合金材料と組み
合わせても、充分な耐摩耗性或いは耐腐食性が得られ、
焼付き或いはカジリを発生しない、Coを成分組成とし
ない摺動部材用合金材料及び機器部品を提供することが
できる。
合金或いは400Hv以上のCo基硬質合金と組み合わ
せて高温水中で摺動させても焼付き或いはカジリを発生
せず、摩擦係数が小さくなる。従って、原子力発電プラ
ント或いは火力発電プラントのような高温度高圧力及び
無潤滑の金属接触状態の条件下で使用される摺動部を有
する仕切弁等の機器において、摺動部を駆動する動力が
小さくなり、駆動装置の小型化及び軽量化が計られる。
仕切弁を示す断面図である。
示す平面図及び側面断面図である。
動部材用合金材料を適用した試験体を示す平面図及び側
面断面図である。
体潤滑材の添加量と摩擦係数との関係を示す線図であ
る。
体潤滑材の添加量と摺動痕との関係を示す線図である。
材料、14…弁体、14a…弁座材料、20…硬質側試
験体、21…母体、22…摺動材、22a…試験面、3
0…試験体、31…母体、32…摺動部材用合金材、3
2a…試験面、40…焼き付き摩耗試験機、41…圧力
容器、42…上蓋、43…横蓋、44…支持リング、4
5…付加軸、46…油圧ラム、50…往復動装置、51
…弁軸、52…油圧ラム、53…弁体、61…ポンプ、
62…加熱ヒータ。
Claims (6)
- 【請求項1】 発電プラントにおける高温度高圧力の条
件下で使用され、Ni−Cr−Si−Fe−W系のコバ
ルトフリーNi基合金にWS2を添加してなり、その化
学成分組成が、Cr:6.5〜20%、Si:2〜7
%、Fe:10〜50%、W:1〜4%、B:1%以
下、C:1%以下、WS2:1〜10%、Ni:残部で
あることを特徴とする摺動部材用合金材料。 - 【請求項2】 発電プラントにおける高温度高圧力の条
件下で使用され、Ni−Cr−Si−Fe−W系のコバ
ルトフリーNi基合金にWO3を添加してなり、その化
学成分組成が、Cr:6.5〜20%、Si:2〜7
%、Fe:10〜50%、W:1〜4%、B:1%以
下、C:1%以下、WO3:1〜10%、Ni:残部で
あることを特徴とする摺動部材用合金材料。 - 【請求項3】 発電プラントにおける高温度高圧力の条
件下で使用され、化学成分組成がCr:6.5〜20
%、Si:2〜7%、Fe:10〜50%、W:1〜4
%、B:1%以下、C:1%以下、WS2:1〜10
%、Ni:残部となるように、Ni−Cr−Si−Fe
−W系のコバルトフリーNi基合金の粉末とWS2の粉
末とを混合し、該混合物を、高温静水圧プレス処理、プ
ラズマ・トランスファ・アーク溶接、又は焼結したティ
グ溶接棒を用いるティグ溶接の何れかにより、基材金属
へ接合して得られる機器部品。 - 【請求項4】 発電プラントにおける高温度高圧力の条
件下で使用され、化学成分組成がCr:6.5〜20
%、Si:2〜7%、Fe:10〜50%、W:1〜4
%、B:1%以下、C:1%以下、WO3:1〜10
%、Ni:残部となるように、Ni−Cr−Si−Fe
−W系のコバルトフリーNi基合金の粉末とWO3の粉
末とを混合し、該混合物を、高温静水圧プレス処理、プ
ラズマ・トランスファ・アーク溶接、又は焼結したティ
グ溶接棒を用いるティグ溶接の何れかにより、基材金属
へ接合して得られる機器部品。 - 【請求項5】 発電プラントにおける高温度高圧力の条
件下で使用され、化学成分組成がCr:6.5〜20
%、Si:2〜7%、Fe:10〜50%、W:1〜4
%、B:1%以下、C:1%以下、WS2:1〜10
%、Ni:残部となるように、Ni−Cr−Si−Fe
−W系のコバルトフリーNi基合金の粉末とWS2の粉
末とを混合し、該混合物をWS2の融点以下で溶融して
鋳造又は鍛造することにより得られる機器部品。 - 【請求項6】 発電プラントにおける高温度高圧力の条
件下で使用され、化学成分組成がCr:6.5〜20
%、Si:2〜7%、Fe:10〜50%、W:1〜4
%、B:1%以下、C:1%以下、WO3:1〜10
%、Ni:残部となるように、Ni−Cr−Si−Fe
−W系のコバルトフリーNi基合金の粉末とWO3の粉
末とを混合し、該混合物をWO3の融点以下で溶融して
鋳造又は鍛造することにより得られる機器部品。
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CN100457940C (zh) * | 2006-05-26 | 2009-02-04 | 南京理工大学 | 高温合金基自润滑复合材料及其表面图案化处理方法 |
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1996
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JPH108169A (ja) | 1998-01-13 |
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