JP2010059324A - 透明性ヒドロゲル化剤 - Google Patents

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【課題】新規な化学構造を有するヒドロゲル化剤、及びヒドロゲルを提供すること。
【解決手段】式(1)で示される、エチレングリコールのオリゴマー又はポリマー誘導体を結合したベンズアミド誘導体、式(1)で示されるベンズアミド誘導体を有効成分として含むヒドロゲル化剤、及び、式(1)で示されるベンズアミド誘導体と水とを含んでなるヒドロゲル。
(式中で、XはOH又はNHを、kは0から4までの整数を、mは1から、好ましくは7から、100までの整数を、nは1から、好ましくは2から、6までの整数を表す。また、Rは酸素原子を介して結合した炭素数8から22まで、好ましくは12から18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22まで、好ましくは18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22まで、好ましくは18までの炭化水素基を表し、RとRは同時にHでなく、R、R、Rの少なくとも1つに不飽和結合が含まれる。)
Figure 2010059324

【選択図】なし

Description

本発明は、新規な化学構造を有するヒドロゲル化剤、及びヒドロゲルに関するものである。
低分子ゲルは、低分子化合物が分子間力による自己組織化により3次元ネットワークを形成することによって、溶媒分子を捕捉したゲルである(例えば、非特許文献1参照)。
低分子ゲルは、ゲルを形成する低分子化合物の分子設計が可能なことから、分離膜、センサー、触媒、電子材料、バイオ素材等、様々な分野への応用が期待されている(例えば、非特許文献2参照)。
我々も、新規な構造を有する3,4,5−長鎖アルキルオキシベンズアミド誘導体を合成し(特許文献1参照)、その一部の化合物が有機溶媒をゲル化することを見出し、さらに高いゲル化能を有する化合物を提供した(特許文献2参照)。
しかし、バイオ素材への応用を考えた場合、有機溶媒をゲル化したオルガノゲルよりも、水をゲル化したヒドロゲルが望ましいことは明らかであるが、低分子が形成するヒドロゲルの報告は少ない(例えば、非特許文献3参照)。また、得られたヒドロゲルをバイオ素材として利用する場合、ヒドロゲル自体が生体適合性を持つことが望ましいが、こうした観点からの報告はほとんど無かった。
我々は、これまでに、エチレングリコールのオリゴマー又はポリマー誘導体を結合した3,4,5−長鎖アルキルオキシベンズアミド誘導体を合成し、これらの化合物が医療用材料等に生体適合性を付与する目的で使用できること(特許文献3参照)、また、これらの化合物が有機溶媒をゲル化すること(特許文献4参照)を開示したばかりでなく、さらに、これらの化合物がヒドロゲルを形成することを見出した(特許文献5参照)。しかし、目的や用途に応じてヒドロゲルの物性や調製法等を最適化するために、さらに新規な分子構造を有するヒドロゲル化剤の開発が望まれている。また、光学材料、電子材料、バイオ素材等への応用では、ヒドロゲルの透明性が高いことが望ましい。
特開2001−122889号公報 特開2004−262809号公報 特開2005−232061号公報 特開2005−232278号公報 特開2007−217551号公報 ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)、1997年、97巻、p.3133−3159 アンゲバンテ・ヘミー・インターナショナル・エディション(Angew.Chem.Int.Ed.)、2000年、39巻、p.2263−2266 ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)、2004年、104巻、p.1201−1217
本発明の課題は、新規な化学構造を有するヒドロゲル化剤、及びヒドロゲルを提供することにある。
上記課題に関して鋭意検討した結果、本発明者らは、式(1)で示されるエチレングリコールのオリゴマー又はポリマー誘導体を結合し、酸素原子を介して結合した炭化水素基に不飽和結合を含む新規なベンズアミド誘導体が、これまでに検討した飽和のアルキルオキシ基を有するベンズアミド誘導体と同様に、親水性のオリゴエチレングリコール部分の長さ、疎水性の炭化水素基の長さ、及び、ゲル化の条件の適切な選択によって、ヒドロゲルを形成し、加えて、対応する飽和のアルキルオキシ基を有するベンズアミド誘導体より透明性の高いヒドロゲルを与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
Figure 2010059324
(式中で、XはOH又はNHを、kは0から4までの整数を、mは1から、好ましくは7から、100までの整数を、nは1から、好ましくは2から、6までの整数を表す。また、Rは酸素原子を介して結合した炭素数8から22まで、好ましくは12から18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22まで、好ましくは18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22までの、好ましくは18までの炭化水素基を表し、RとRは同時にHでなく、R、R、Rの少なくとも1つに不飽和結合が含まれる。)
すなわち、本発明は、式(1)で示されるベンズアミド誘導体、式(1)で示されるベンズアミド誘導体を有効成分として含み、ヒドロゲルを形成するヒドロゲル化剤、及び、式(1)で示されるベンズアミド誘導体と水とを含んでなるヒドロゲルを提供する。
本発明は、分子の自己組織化により、エチレングリコールのオリゴマー又はポリマーを部分構造とする化合物がヒドロゲル化する希な分子種に、新たな分子構造の多様性を加えるものである。
本発明のベンズアミド誘導体は、式(1)で表される化合物である。
Figure 2010059324
(式中で、XはOH又はNHを、kは0から4までの整数を、mは1から、好ましくは7から、100までの整数を、nは1から、好ましくは2から、6までの整数を表す。また、Rは酸素原子を介して結合した炭素数8から22まで、好ましくは12から18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22まで、好ましくは18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22までの、好ましくは18までの炭化水素基を表し、RとRは同時にHでなく、R、R、Rの少なくとも1つに不飽和結合が含まれる。)
なお、室温付近でのヒドロゲル形成の観点からmは7以上、Rの炭素数は12から18まで、RとRの炭素数は18以下が好ましく、合成工程の観点からnは2以上が好ましい。
式(1)で示されるベンズアミド誘導体は、例えば、エチレングリコールのオリゴマー又はポリマーのアミン誘導体と、相当する酸素原子を介して結合した炭化水素基を有する安息香酸誘導体とのアミド縮合によって得られる(特開2005−232061号公報)。また、末端のXとエチレングリコールのオリゴマー又はポリマーの間のアルキル鎖長、及び、ベンズアミドとエチレングリコールのオリゴマー又はポリマーの間のアルキル鎖長は、下に記載のエチレングリコールのオリゴマー又はポリマーのアミン誘導体の合成法に準じて、適当な末端修飾を施すことによって得られる。
エチレングリコールのオリゴマー又はポリマーのアミン誘導体は、例えば、市販のエチレングリコールのオリゴマー又はポリマーの一端、又は、両端を、順次、トシル化、トシル基のヨウ素化、ヨウ素基のフタルイミドへの変換、ヒドラジンによる脱保護によって得られる。また、市販で入手できない長さのオリゴマーについては、オリゴエチレングリコールの一端を保護し、他の一端をトシル化して、合計が必要な長さとなるオリゴエチレングリコールと縮合の後、脱保護して得られる化合物(ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)2004年、69巻、p.639−647)の一端、又は、両端を、順次、トシル化、トシル基のヨウ素化、ヨウ素基のフタルイミドへの変換、ヒドラジンによる脱保護によって得られる(バイオケミストリー(Biochemistry)1980年、19巻、p.4595−4600)。あるいは、トシル化に続いて、トシル基のアジド化、それに引き続く還元によっても同様の化合物が得られる。
不飽和の長鎖のアルキルオキシ基を有する安息香酸誘導体は、以下に記載する、各種の安息香酸誘導体合成の側鎖エーテル化のステップで、不飽和結合を含む炭化水素基を導入する部位に不飽和炭化水素化剤を用いることによって合成される。
3、4、5位に酸素原子を介して同じ炭化水素基を結合した安息香酸誘導体は、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸エステルをエーテル化の後、エステルを加水分解することによって得られる。
5位が水素で、3位と4位に酸素原子を介して同じ炭化水素基を結合した安息香酸誘導体は、3,4−ジヒドロキシ安息香酸エステルを原料に、3位と4位を同時にエーテル化した後、エステルを加水分解することによって得られる。また、3位と4位に酸素原子を介して異なる炭化水素基を持つ安息香酸誘導体は、例えば、3位と4位の反応性の違いを利用して、4位を選択的にエーテル化し、続いて、3位を4位とは異なる炭化水素化剤によってエーテル化した後、エステルを加水分解することによって得られる。
5位に酸素原子を介して3位と4位とは異なる炭化水素基を有する安息香酸誘導体は、例えば、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸エステルの3位と4位をボロン酸誘導体の選択的な架橋を用いて保護し、5位をエーテル化の後、該ボロン酸誘導体を脱保護し、上記と同様の方法で、3位と4位のエーテル化と、それに続くエステルの加水分解によって得られる。
4位が水素で、3位と5位に酸素原子を介して同じ炭化水素基を結合した安息香酸誘導体は、3,5−ジヒドロキシ安息香酸エステルを原料に、3位と5位を同時にエーテル化した後、エステルを加水分解することによって得られる。また、3位と5位に酸素原子を介して異なる炭化水素基を有する安息香酸誘導体は、例えば、エーテル化の際の炭化水素化剤の当量を抑えて、片側がエーテル化されたものを単離し、残りの水酸基を異なる炭化水素化剤でエーテル化した後、エステルを加水分解することによって得られる。
4位に酸素原子を介して3位と5位とは異なる炭化水素基を結合した安息香酸誘導体は、例えば、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸エステルの4位の反応性の差を利用して、まず、4位をエーテル化の後、上記と同様の方法で、3位と5位のエーテル化と、それに続くエステルの加水分解によって得られる。
式(1)で示されるベンズアミド誘導体は、そのまま単独で、あるいは、そのヒドロゲル化を妨げない物質との混合物として、ヒドロゲル化剤として用いることができる。
ヒドロゲルは、式(1)で示されるベンズアミド誘導体を有効成分として含むヒドロゲル化剤を、適当量、水に懸濁させ、そのままヒドロゲルを用いる温度まで加熱するか、又は、一旦、ヒドロゲル化剤が溶解する温度まで加熱の後、室温まで冷却するか、該冷却後再度加熱するか、若しくは、該冷却後さらに低い温度まで冷却することによって製造する。
以下に、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記述に限定されるものではない。なお、以下において、EDC・HClは水溶性カルボジイミド塩酸塩の、HOBtは1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物の、PEGはポリエチレングリコールの略号である。
<実施例1>
(式(1)で、X=OH、k=0、m=29〜32、n=2、R=R=オレイルオキシ基、R=OCHであるベンズアミド誘導体の合成)
没食子酸メチル(4.16 g, 21.6 mmol) をアセトン (100 ml) に溶解し、炭酸カリウム(3.60 g, 34.0 mmol)とジメチル硫酸 (2.06 ml, 21.6 mmol) を加え、室温で24時間撹拌させたのち、オイルバスを使い56℃で4時間加熱還流した。反応終了後室温に戻し、少量の水を反応溶液に加え、酢酸エチルで抽出を行い、飽和NaCl水溶液で洗った。無水硫酸ナトリウムを加え反応溶液を脱水した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、3,5-ジヒドロキシ-4-メトキシ安息香酸メチル(2.320 g, 11.71 mmol, 54%) を得た。
3,5-ジヒドロキシ-4-メトキシ安息香酸メチル(0.985 g, 4.97 mmol) をDMF (150 ml) に溶解し、オレイル塩化物(5.70 g, 20.0 mmol)、K2CO3 (10 g) を加え、65℃に熱しN2気流下で一晩撹拌した。反応終了後室温に戻し、5%HCl水溶液(200 ml)を加え撹拌した。ヘキサン(200 ml) を加え撹拌し、有機相を抽出し、4%NaHCO3水溶液と飽和NaCl水溶液で洗った。抽出した反応溶液を無水硫酸ナトリウムで脱水し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジクロロメタン=1:1)で精製し、3,5-ビス(オレイルオキシ)-4-メトキシ安息香酸メチル(1.79 g, 2.55 mmol, 51%) を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ = 7.30 (2H, s, 2,6-H), 4.03 (4H, t, J = 7 Hz, 3,5-OCH2), 3.892, 3.886 (each 3H, s, 4-OCH3, COOCH3), 1.82 (4H, quintet, J = 7 Hz, 3,5-OCCH2), 1.47 (4H, quintet, J = 7 Hz, 3,5-OC2CH2), 1.31, 1.26 (54H, m, 3,5-OC3C14H26), 0.88 (6H, t, J = 7 Hz, 3,5-OC17CH3).
3,5-ビス(オレイルオキシ)-4-メトキシ安息香酸メチル(0.893 g, 1.28 mmol) をエタノール(30 ml)と水(10 ml) に溶解し、水酸化カリウム(1.2 g) を加え、78℃で一晩加熱還流した。反応溶液を室温に戻し、2% HCl水溶液(50 ml) 、ジクロロメタン(30 ml) を加えさらに50時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去し、メタノールを加え粗結晶を得た。乾燥させた粗結晶を1-プロパノールに加え、55℃に熱して溶解させた。反応溶液を室温に戻し、さらに冷却すると結晶が析出した。メタノールで結晶を洗い、3,5-ビス(オレイルオキシ)-4-メトキシ安息香酸(0.78 g, 1.14 mmol, 89%) を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ = 7.31 (2H, s, 2,6-H), 4.04 (4H, t, J = 7 Hz, 3,5-OCH2), 3.91 (3H, s, 4-OCH3), 1.83 (4H, quintet, J = 7 Hz, 3,5-OCCH2), 1.47 (4H, quintet, J = 7 Hz, 3,5-OC2CH2), 1.31, 1.25 (54H, m, 3,5-OC3C14H26), 0.87 (6H, t, J = 7 Hz, 3,5-OC17CH3).
3,5-ビス(オレイルオキシ)-4-メトキシ安息香酸(0.368 g, 0.537 mmol) をジクロロメタン(10 ml) に溶解し、HOBt (0.092 g, 0.650 mmol)とEDC・HCl (0.125 g, 0.650 mmol) を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン(5 ml) にPEG 1540 mono-amineを溶解し、滴下ロートを用いて反応溶液に滴下しながら、さらに2時間撹拌した。反応終了後、有機相を4%NaHCO3水溶液、飽和NaCl水溶液の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。乾燥剤をろ別して、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、実施例1のベンズアミド誘導体(0.802 g, 0.383 mmol, 71%) を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ = 7.03 (2H, s, 2,6-H), 4.03 (4H, t, J = 7 Hz, 3,5-OCH2), 3.85 (3H, s, 4-OCH3), 3.72-3.49 (128H, m, OCH2CH2 × 32), 1.82 (4H, quintet, J = 7 Hz, 3,5-OCCH2), 1.46 (4H, quintet, J = 7 Hz, 3,5-OC2CH2), 1.31, 1.26 (54H, m, 3,5-OC3C14H26), 0.87 (6H, t, J = 7 Hz, 3,5-OC17CH3).
<実施例2>
(ヒドロゲル形成)
実施例1で合成したベンズアミド誘導体を、60mMの濃度になるように、純水中に分散させ、一端、100度に加熱の後、室温に戻した。
室温では溶液状態だったが、昇温によって、58℃で目視にて透明なヒドロゲルを与えることが倒置法により確認された。なお、倒置法とは、溶液がゲル状態になったことを、サンプル容器を倒置することによって確認する方法である。
<参考例1>
(式(1)で、X=OH、k=0、m=29〜32、n=2、R=R=オクタデシルオキシ基、R=OCHであるベンズアミド誘導体のヒドロゲル形成)
実施例1と同様の方法で合成した、式(1)で、X=OH、k=0、m=29〜32、n=2、R=R=オクタデシルオキシ基、R=OCHであるベンズアミド誘導体のヒドロゲル形成を、実施例2と同様の方法で検討した。その結果、この化合物は、室温で白濁したヒドロゲルを与えることが観察された。
本発明が提供するヒドロゲルは、生体適合性が知られるエチレングリコールのオリゴマーまたはポリマー構造を有し、3次元細胞培養、細胞や蛋白質の分離・精製、蛋白質医薬品の徐放等に利用することができる。

Claims (4)

  1. 式(1)で示されるベンズアミド誘導体。
    Figure 2010059324
    (式中で、XはOH又はNHを、kは0から4までの整数を、mは1から100までの整数を、nは1から6までの整数を表す。また、Rは酸素原子を介して結合した炭素数8から22までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から22までの炭化水素基を表し、RとRは同時にHでなく、R、R、Rの少なくとも1つに不飽和結合が含まれる。)
  2. 式(2)で示されるベンズアミド誘導体。
    Figure 2010059324
    (式中で、XはOH又はNHを、kは0から4までの整数を、mは7から100までの整数を、nは2から6までの整数を表す。また、Rは酸素原子を介して結合した炭素数12から18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から18までの炭化水素基を、RはH、又は、酸素原子を介して結合した炭素数1から18までの炭化水素基を表し、RとRは同時にHでなく、R、R、Rの少なくとも1つに不飽和結合が含まれる。)
  3. 請求項1又は請求項2に記載のベンズアミド誘導体を有効成分として含むヒドロゲル化剤。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のベンズアミド誘導体と水とを含んでなるヒドロゲル。
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