JP2010058954A - 給紙装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な手段で、用紙収容部を装置本体から取り外した際に装置本体の制御がきかなくなったとしても、オペレータが給紙手段に指を挟んで怪我をしないようにする。
【解決手段】用紙を収容しかつ装置本体に対して取り外し可能である給紙トレイ9と、給紙トレイ9に収容された用紙を給送する給紙ローラ10と、給紙ローラ10を駆動する給紙モータ30と、給紙モータ20から給紙ローラ10に駆動量を伝達する嵌合部材30a、カップリング31、ギア列31g、10gと、を備えた給紙装置において、前記カップリング31により給紙トレイ9を装置本体に取り付けたとき給紙モータ20からの駆動力を給紙ローラ10に伝達し、給紙トレイ9を装置本体から取り外したとき、給紙トレイ9に設けた押圧部材32と第1のスプリング33および第2のスプリング32の弾性力を利用して給紙モータ30から給紙ローラ10への駆動力の伝達を遮断するようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、用紙を収納し、給紙する給紙装置、およびこの給紙装置を備えたプリンタ、ファクシミリ、複写機、これらの機能を複合して有するデジタル複合機等の画像形成装置に関する。
近年、電子写真複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ、およびこれらの機能を複合して有するデジタル複合機等の画像形成装置では、環境への配慮から省資源を目的として、片面に画像を記録済みの転写紙を再度給紙トレイに積載し裏側へも画像を作成する傾向がより一層増えている。これにより、オペレータの転写紙積載の不備や、転写紙そのもののカール等の影響により、画像形成装置の給紙部で不送りや、給紙部での紙詰まりいわゆる用紙ジャムの確率が格段に増えている。このように、画像形成装置の給紙部での紙詰まりが生じた場合、ジャム処理スペースが狭いことから、従来の装置ではジャム処理に手間取るのが一般的であり、給紙トレイを装置本体から取り外し、装置本体のカバー部材の一部に開口を確保し、ジャム処理を容易化するという潜在要望があった。
ところが、給紙トレイを取り外せるようにしてしまうと、ジャム処理は容易化されるが、オペレータは装置本体内部の給紙コロに触れる可能性がある。特に給紙コロは用紙を機械下流へと搬送する方向に回転しているので、誤って指を挟んだ状態で回転すると引き込まれて怪我へとつながる。よって、前記課題にたいして的確な対策無しに給紙トレイを装置本体から取り外せるようにするのには問題があった。
そこで、これに対応したものとして、給紙トレイのセット状態をセンサやプッシュスイッチ等で検知し、引き抜かれた給紙口の給紙コロを動かさないようにする方法がある。しかし、これは、機械の制御が正常に働かない状態では、電流のカットができないので効果を得られない。
このようなことから、特許文献1には、給紙トレイを備えた画像形成装置において、用紙を補給するために給紙トレイを装置本体から引き出す動作では作動せず、装置本体から取り外すと電気的に断絶されるインターロック機構によって電気的断絶を行う技術が提案されている。
特開2001−088952号公報
前記特許文献1記載の発明では、用紙を補給するために給紙トレイを装置本体から引き出す動作では作動せず、装置本体から取り外した時点で電気を遮断することにより画像形成装置の動作を停止するようになっているが、インターロック機構は高価であり、装置の価格UPにつながっていた。
そこで本発明が解決しようとする課題は、安価な手段で、用紙収容部を装置本体から取り外した際に装置本体の制御がきかなくなったとしても、オペレータが給紙手段に指を挟んで怪我をしないようにすることにある。
前記課題を解決するため、第1の手段は、用紙を収容しかつ装置本体に対して取り外し可能である用紙収容部と、前記用紙収容部に収容された用紙を給送する給紙ローラと、前記給紙ローラを駆動する駆動源と、前記駆動源から前記給紙ローラに駆動量を伝達する駆動力伝達手段と、を備えて給紙装置において、前記駆動力伝達手段は、前記用紙収容部を装置本体に取り付けたとき前記駆動源からの駆動力を給紙ローラに伝達し、前記用紙収容手段を本体から取り外したとき、前記駆動源から給紙ローラへの駆動力の伝達を遮断する駆動力断接手段を備えていることを特徴とする。
第2の手段は、第1の手段において、前記駆動力断接手段が、前記駆動源の嵌合部材に対して進出後退可能に支持されたカップリング部材と、前記カップリング部材を前記嵌合部材から離間する方向に弾性付勢する第1の付勢手段と、前記用紙収容部を前記装置本体に装着したときに、前記カップリング部材を前記嵌合部材方向に押圧する押圧部材と、前記押圧部材を前記カップリング部材方向に弾性付勢する第2の付勢手段と、を備え、前記第2の付勢手段は前記用紙収容部を装置本体に装着したときに、前記第1の付勢手段の付勢力に抗して前記カップリング部材を前記駆動源の嵌合部材に嵌合させ、駆動力の伝達を可能とすることを特徴とする。
第3の手段は、第2の手段において、前記前記駆動源の嵌合部材への前記カップリング部材の嵌合は、両者の嵌合位置が合致したときに可能となること特徴とする。
第4の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段において、前記用紙収容部が装置本体に装着されたことを検出する検知手段を備え、前記用紙収容部が装置本体に装着されたとき、前記駆動源が一定時間回転し、前記駆動力を伝達可能な状態とすることを特徴とする。
第5の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記装置本体の電源がONされると、前記駆動源が一定時間回転し、前記駆動力を伝達可能な状態とすることを特徴とする。
第6の手段は、第1ないし第5のいずれかの手段に係る給紙装置を画像形成装置が備えていることを特徴とする。
なお、後述の実施形態では、用紙収容部は給紙トレイ9A,9B,9C,9Dに、給紙ローラは符号10A,10B,10C,10Dに、駆動源は給紙モータ30に、駆動力伝達手段は嵌合部材30a、カップリング部材31、第1のスプリング33、軸35、ギア列31g、10g,および押圧部材32に、駆動力遮断手段はカップリング部材31、第1のスプリング33、軸35、押圧部材32および第2のスプリング34に、嵌合位置はカップリング部材31の嵌合凹部31aと嵌合部材30aの嵌合突起30atに、画像形成装置はプリンタ100に、それぞれ対応し、給紙装置は給紙トレイ9,給紙ローラ10、分離手段11、搬送ローラ対12を少なくとも含む。
本発明によれば、安価な装置で、給紙トレイを取り外した際に不測の事態で装置本体の制御がきかなくなったとしても、オペレータが誤って指を挿入しても装置内部に引き込まれることがなく、また、怪我をしないようにすることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。この画像形成装置は、いわゆる間接転写方式のタンデム型フルカラープリンタである。
図1において、本実施形態に係るフルカラープリンタ100は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色の画像を形成するための画像形成手段として、4個の潜像担持体であるドラム状の感光体2Y,2M,2C,2Bkを中心とする作像ステーション1Y、1C、1M、1Bkが図中左右方向(後述の中間転写ベルト6aの移動方向)に等間隔で離間させて並列に配設されている。各感光体2Y,2M,2C,2Bkは画像形成装置100の動作時に、不図示の駆動源により矢印方向(図示時計方向)に回転する。
前記感光体2Y,2M,2C,2Bkの外周に沿って、帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置、除電装置など、電子写真方式の画像形成装置に必要なユニットが配備され、前述のように4箇所の作像ステーション(画像形成部)として機能する。なお、以下の説明では、作像する画像のトナー色に対応させるよう便宜上各作像装置を示す番号の後ろに、その色を表わすY(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Bk(ブラック)を添え字として附し、色の別を明示する。ただし、各色全てに対して総括的に各部を示す場合には前記添え字を省略する。なお、前記4個の作像ステーション1Y、1C、1M、1Bkは、いずれも同じ構成となっている。
図2は1つの作像ステーションの例としてイエロー画像の作像ステーションを示す図である。同図に示すようにイエロー用の感光体2Yを備える画像形成部1Yに着目すると、感光体2Yの周囲には静電写真プロセスに従い帯電ローラ4aYを備えた帯電装置4Y、現像ローラ5aY、現像ブレード5bY、トナー搬送スクリュー5cY等を有する現像装置5Y、クリーニングブラシ3aY、クリーニングブレード3bY、回収スクリュー3bY等を備えたクリーニング装置3Y等の作像部材が順に配設されている。
この感光体2Yは例えば直径30〜120mm 程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機半導体層を設けた層構造よりなるドラム状のもので、他の感光体2C,2M,2Bkについても、その周囲に配備される部材は同一である。すなわち、作像に用いるトナーの色が異なるだけである。なお、感光体としてはベルト状のものを用いることも可能である。なお、図2に示した作像ステーションの構成部材を1つのユニットとして構成し、プロセスカートリッジとすることも可能であり、プロセスカートリッジとして構成した場合には、当該プロセスカートリッジが寿命に達すると、このプロセスカートリッジ全体を交換する。
図1に示すように、前記感光体2Y,2C,2M,2Bkの下方には各色毎の画像データ対応のレーザ光を、帯電装置4で一様に帯電済みの各感光体2の表面に走査し、静電潜像を形成するための露光装置8が設けられている。各帯電装置4と各現像装置5との間には、この露光装置8により照射するレーザ光が感光体2に向けて入り込むように、細長いスペースが感光体2の回転軸の方向に確保されている。
図1に示した露光装置8は、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用いたレーザスキャン方式の露光装置で、不図示の4個の半導体レーザから、形成すべき画像データに応じて変調したレーザビーム8Y,8C,8M,8Bkを発する。露光装置8は金属あるいは樹脂製の筐体により、光学部品、制御用部品を収納し、上面の出射口には、透光性の防塵部材を備えている。図1の例では、1個の筐体で構成されているが、複数の露光装置を、各画像形成ステーション1別に個別に設けることもできる。なお、前記前記レーザを採用する露光装置4に代えて、公知のLEDアレイと結像手段とを組合せた露光装置も採用できる。
イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色トナーは、各色を扱う現像装置5(5Y、5C、5M、5Bk)で消費されると、不図示のトナー検知手段により検知され、画像形成装置100の上部に設けられた各色のトナーを収納しているトナーカートリッジ40Y,40C,40M,40Bkから、不図示の供給手段により、各現像装置5に供給される。各トナーカートリッジの外殻は、樹脂あるいは紙からなる容器で、一部に排出口を備え、画像形成装置100の装着部TSに容易に着脱でき、装着したとき、この排出口が画像形成装置100本体に設けた個別のトナー補給手段と結合する。各色のトナーカートリッジ40が誤って装着されて別の色を扱う現像装置にトナーが補給されないよう、装着部TSとトナーカートリッジ40の形状が対をなすようにするなど、誤装着防止手段が設けてある。
現像装置5には、トナーとキャリヤの攪拌、搬送用のスクリュー5cが2本設けられている。現像装置5が画像形成装置100に装着されているとき、前記トナー補給手段の一端が、図で左側のスクリュー5cの上部に接続されている。トナーはスクリュー5cによって図2矢印方向(図示時計方向)に回転する現像ローラ5aに供給されるが、ブレード5bにより、現像ローラ5a表面のトナー層の厚みが所定の厚みになるよう規制される。現像ローラ5aは、ステンレスやアルミニウム製の円筒で、回転可能にかつ感光体との距離が正規に確保されるように現像装置のフレームに支持され、内部には所定の磁力線が構成されるようにマグネットが備えてある。レーザビーム8により各感光体2の表面に形成された色毎の静電潜像は、所定の色のトナーを扱う現像装置5により現像され、顕像となる。
感光体2Y,2C,2M,2Bkの上部には、中間転写ユニット6が設けられている。中間転写ユニット6は中間転写ベルト6a、複数のローラ6b,6c,6d、6e、一次転写ローラ7Y,7C,7M,7Bk、クリーニング装置6h等から構成されている。像担持体としての中間転写ベルト6aは前記複数のローラ6b,6c,6d、6eにより支持・張架され、矢印方向(図示反時計方向)に走行するようにローラ6bが回転する。従って、ローラ6bは中間転写ベルト6aの駆動ローラとして機能している。この中間転写ベルト6aは無端状で、各感光体2の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。中間転写ベルト6aの内周部には各感光体2Y,2C,2M,2Kに対向させて一次転写ローラ7Y,7C,7M,7Bkが設けられている。
また、中間転写ベルト6aの外周部のローラ6eに対向する位置にはクリーニング装置6hが設けられている。このクリーニング装置6hは中間転写ベルト6aの表面に残留した不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。このクリーニング装置6hに対向するローラ6eは、ベルト6aにテンションを与える機能を有し、常に適切なベルトテンションを確保するため移動するが、対向するクリーニング装置6hも連動して移動が可能となっている。
なお、この中間転写ベルト6aは、例えば、基体の厚さが50〜600μm の樹脂フィルムあるいはゴムを基体とする無端状のベルトであって、各感光体2が担持するトナー像を、一次転写ローラ7に印加するバイアスにより静電的にベルト表面に転写を可能とする抵抗値を有する。なお前記の中間転写ベルト6aに関連する部材は、前述のように中間転写ユニット6として構成され、画像形成装置100に対して着脱可能となっている。中間転写ベルト6aとしては、例えば、ポリアミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値は106〜1012Ωcm程度に調整されたものである。なお、ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブを、ベルト片側あるいは両側端部に設けてある。
一次転写ローラ7の1つの実施形態として、一次転写ローラ8は芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴム材料を被覆したもので、芯金部に、不図示の電源からバイアスが印加される。導電性ゴム材料はウレタンゴムにカーボンが分散され、体積抵抗105Ωcm程度に抵抗が調整されている。なお、ゴム層を有さない金属ローラも採用が可能である。
前記中間転写ベルト6aの外周で支持ローラ6bの近傍には、二次転写ローラ14aが設けられている。二次転写ローラ14aは芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴムを被覆したもので、芯金部に電源14bからバイアスが印加される。前記ゴムにはカーボンが分散されており、体積抵抗は107Ωcm程度に調整されたものである。中間転写ベルト6aと二次転写ローラ14aの間に記録媒体(以下、用紙Sと称する)を通過させながら、バイアスを印加することによって中間転写ベルト6aが担持するトナー画像が用紙Sに静電的に転写される。
露光装置8の下方には複数段、例えば2段の給紙トレイ9A,9Bが引き出し可能に配設されている。これらの給紙トレイ9A,9B内に収納された用紙Sは、対応する給紙ローラ10A,10Bの回転により選択的に送り出され、例えばフィードコロとリバースコロを備えた分離手段11A、11Bと、搬送ローラ対12A、12Bにより給紙搬送経路P1に送られる。給紙搬送経路P1には、二次転写部14へ用紙Sを送り出す給送タイミングをとるため、一対のレジストローラ13が設けてある。用紙Sは、レジストローラ対13から、中間転写ベルト6aと二次転写ローラ14aで構成される二次転写部14に向けて搬送される。
図の右側に設けてある手差し給紙装置25は使用しないとき、回動させて画像形成装置本体100の一部のフレームFに収納が可能である。手差し給紙装置25から用紙Sを給紙する場合には、手差し給紙装置25に収納された最上位の用紙Sが、給紙ローラ26により給紙され、確実に1枚だけ搬送されるように分離手段27で分離され、搬送ローラ対22、24により搬送路P1を経て前記一対のレジストローラ13に送られる。
二次転写部14の上方には加熱手段を有する定着装置15が設けられている。この例では、ヒータを内蔵したローラ15a、15bから構成されているが、ベルトを採用したタイプ、また加熱の方式もIHを採用したものなど、適宜採用できる。
切り換えガイドG1は回動可能で、図示の状態では、定着の終了し、搬送路P2を搬送されてきた用紙を排紙路P3に案内し、一対の排紙ローラ16により、画像形成装置100上部の排紙スタック部Tに排紙し、スタックさせる状態となっている。
また、図1に示したプリンタ100は、用紙の両面に自動的に画像を形成することができるよう、用紙の反転、再給紙のための搬送路やローラを備えている。具体的には、フレームFの内部にスイッチバック路P5と再給紙路P6を備え、給紙路P1へ片面に画像形成を終えた用紙を搬送させるよう、切り換えガイドG1、G2や反転可能のローラ18aや反転可能のローラ22等を備えている。反転可能の駆動ローラ22には、ローラ23と24が当接しており、このローラ22が時計方向に回転するとき、ローラ24と協働して手差し給紙装置25からの用紙搬送を行い、反時計方向に回転するとき、ローラ23と協働してレジストローラ13の方向に用紙を再給紙させる。
切り換えガイドG1が図示の状態から時計方向に回動すると、定着の終了した用紙は、ローラ対17により搬送路P4に案内され、切り換えガイドG2を経てローラ18a、18bへと搬送され、一旦スイッチバック路P5に送られる。ローラ18aが半時計方向に回転し、かつ切り換えガイドG2が半時計方向に回動することによって、用紙は再給紙路P6に送られる。ローラ対15c、20および14c、21により搬送される用紙はさらにローラ対22、23に搬送され、レジストローラ対13に到達する。
また、本プリンタ100は、下部の給紙装置50上に載置され、当該給紙装置50からも用紙の供給を受けることが可能となっている。給紙装置50はこの例では2個の給紙カセット9C、9Dを備えており、前記給紙カセット9A、9Bと同様に、給紙ローラ10A,10B、分離手段11A、11B、および搬送ローラ対12A、12Bが設けられ、前記プリンタ100本体の給紙搬送経路P1に用紙を送ることができるようになっている。
なお、この例では、給紙装置50は、2段の給紙カセット9C,9Dを備えているが、さらに給紙段(給紙カセット)の個数を増やしたものも採用でき、用紙収納数を多くした給紙トレイをプリンタ100本体内に内蔵させることもできる。これらの給紙カセット9C,9Dから給紙される用紙は縦搬送路P7を通ってレジストローラ13に送られる。
一方、排紙側では、定着装置の上方で、ローラ対17の搬送方向下流にある第3切り換えガイドG3が、図1の状態から反時計方向に回動し、定着後の用紙を案内し、排紙路P8に搬送させ、図示していない別の排紙装置に排出させることができる。この別の排出装置としては、例えば数段の排紙トレイを有するビントレイである。
このような構成において、用紙Pの片面に画像を形成する片面印刷時は、以下のように動作する。
まず、露光装置4により半導体レーザから出射されたイエロー用の画像データ対応のレーザビーム8Yが、帯電ローラ4aYにより一様帯電された感光体2Yの表面に照射され、感光体2Yの表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ5aYによる現像処理を受けてイエロートナーで現像され、可視像となる。可視像となったトナー像は、感光体2Yと同期して移動する中間転写ベルト6a表面に一次転写ローラ7Yによる転写作用を受けて一次転写される。このような潜像形成、現像、一次転写動作は感光体2C,2M,2Bkでもタイミングをとって順次同様に行われる。
この結果、中間転写ベルト6aの表面上には、イエローY、シアンC、マゼンタM、およびブラックBkの各色トナー画像が、順次重畳された4色のトナー画像として担持され、中間転写ベルト6aとともに矢印の方向に移動される。一方、感光体2の表面は、クリーニング装置3により、残存するトナーや異物がクリーニングされる。
中間転写ベルト6a上に形成された4色のトナー画像は、中間転写ベルト6aと同期して搬送される用紙S上に、二次転写ローラ14aによる転写作用を受けて転写される。そして、中間転写ベルト6a側ではその表面が、ベルトクリーニング装置6hによりクリーニングされ、次の作像・転写工程に備える。画像が転写された用紙Pは、定着装置15による定着作用を受け、排紙ローラ16により排紙スタック部Tに、画像面が下向き(フェースダウン)で排紙される。
一方、用紙Sの両面に画像を形成する両面記録時は、以下のように動作する。
前記片面画像形成動作により、まず、用紙SPの片面に画像を中間転写ベルト6aから転写し、定着装置15を通過した用紙を、第1切り換えガイドG1によりローラ対17へ向けて案内する。ローラ対17の搬送路下流に設けてある第3切り換えガイドと搬送路P4を経て、図1の回動位置にある第2切り換えガイドG2の上方に進む用紙は、搬送路P5へ、ローラ18aと18bで搬送されるが、反転可能の駆動ローラ18aは、時計方向に回転する。ローラ対19も正逆転が可能なローラで、用紙を一旦スイッチバック搬送路P5に受け入れた後逆転させ、用紙を逆送させる。そのとき、第2の切り換えガイドG2は、図の状態から反時計方向に回動し、いままで用紙後端であったほうを先端としてローラ対15c、20と14c、21により搬送路P6に向け搬送させる。あとは前記のようにレジストローラ対13に到達させる。レジストローラ対13でタイミングをとって、片面に画像を有している用紙Sを再度、二次転写ローラ14aのある二次転写部14に向けて搬送させることにより、中間転写ベルト6a上のトナー画像が用紙Sの他面側に転写される。
前記用紙の第2面に形成すべき画像は、この用紙Sが所定のところまで搬送されたとき、開始される作像工程により順次形成される。この場合の作像工程もまた前述の片面印刷時のフルカラートナー画像形成と同様であり、このフルカラートナー画像を中間転写ベルト6a上に担持させる。ただし、用紙は搬送路で前後が反転されているため、最初に作像されたときに対し、用紙搬送方向で逆から作像されるよう、露光装置から出射される画像データの作成が制御、実行される。
このようにして両面にフルカラートナー像が転写された用紙Sは再度、定着装置15による定着処理を経て、再給紙された後転写されたトナー像が定着され、排紙ローラ16により排紙スタック部T上に排紙される。なお、両面作像の効率を上げるため、搬送路には同時に数枚の用紙を搬送させることができる。また、用紙の表、裏に形成すべき画像の形成タイミングは制御手段(不図示)により実行される。ちなみに、本実施の形態においては、感光体2上に形成されるトナー像の極性はマイナスであり、一次転写ローラ7にプラスの電荷を与えることで感光体2上のトナー像は中間転写ベルト6a表面に転写される。また、二次転写ローラ14aにプラスの電荷を与えることによって中間転写ベルト6a表面のトナー像が、用紙Sに転写される。
なお、これらの片面印刷、両面印刷動作に関して、フルカラー印刷を実行させる例で説明したが、ブラックによるモノクロ印刷時にあっては、使用されない感光体が存在する。使用されない感光体2Y、2C、2Mあるいは現像装置5Y,5C,5Mを稼動させないだけでなく、これらの使用されない感光体と中間転写ベルト6aとを非接触に保つための機構を備えている。本実施形態では、ローラ6dと一次転写ローラ7Y、7Cおよび7Mを支持する内部フレーム6fを、軸6gを中心に回動可能に支持し、感光体から遠ざかる方向(図1で時計方向)に回動させることにより、感光体2Kだけが中間転写ベルト6aと接触して、作像工程を実行することにより、ブラックトナーによるモノクロ画像を作成する。このように構成すると、ブラック画像作成時には、他の色の感光体2Y,2C,2Mは中間転写ベルト6aと接触しないので、寿命向上の点で有利である。
メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスを行うが、図2に示した画像形成部1を構成する部材をユニット化し、プロセスカートリッジとして交換すると都合がよい。図2に示す作像ステーション1をプロセスカートリッジとして構成したとき、プリンタ100への装着用のガイド部や把手を設けて着脱を容易なものとする。その他プロセスカートリッジの特性や稼動の状況を記憶する記憶装置(例えばICタグ)などを備えておくと、保守の指針となり好都合である。
さらに、中間転写ベルトユニット6に関してメンテナンスや交換等をする場合、中間転写ベルト6aと感光体2を離間させ、中間転写ベルトユニットを引き出すようにもできる。
図3は、図1の状態からフレームFを開放した状態の部分図である。下方の回動軸Faを回動中心として、上方を開放可能な構造にしてある。開放に先立ち、図示していないロックレバーの操作により、開放させることにより、ほとんどの搬送路が開放できるため、ジャムした用紙の処置が容易にできる。
搬送路P2とP5を両側に形成した二次転写部(ユニット)14は、ローラ23の中心を回動中心としており、フレームFを図3のように開放したとき、二次転写ローラ14aが中間転写ベルト6aから離れ、かつローラ14cがローラ21と離れるように、二次転写部(ユニット)14には回動習性を与えてある。この二次転写部(ユニット)14は、内部に電源14bを備え、ケース外部は用紙の搬送機能を有したユニットである。
定着装置15も搬送用ローラ15cと搬送用のガイド面を有しており、一部が搬送路P6を構成している。この定着装置15は、図3の状態で、図の右方に引き出し可能に支持されている。従って定着装置15内部で発生した用紙ジャムの処理も容易である。
図4は給紙トレイ9とこの給紙トレイ9の支持構造を示す要部斜視図である。同図から分かるように給紙トレイ9は、装置本体に固定されたガイドレール28(本実施形態では、一対のガードレール28A,28Bとなっている)上を給紙トレイ9の側面に設けられたガイド928A,928Bが摺動する構成になっている。また、給紙トレイ9を斜めに持ち上げることによって、ガイドレール28A,28Bのストッパが外れ、装置本体から取り外し可能になっており、ジャム紙処理時に、給紙トレイ9を取り外して除去することも可能になっている。
図5は給紙トレイ9の設置検知構造を示す図、図6はカップリングと給紙モータ側の嵌合部材を示す斜視図で、同図(a)はカップリングを示し、同図(b)は嵌合部材と給紙モータを示す。図5において、装置本体側には検知センサ29、給紙ローラ10を駆動するための給紙モータ30、および給紙モータ30の駆動力を給紙ローラ10に伝達するためのカップリング31が設けられている。通常、装置本体に設けられたセット検知センサ29によって給紙トレイ9のセット状態を認識できていて、例えば、給紙トレイ9Aが引き抜かれた状態では、給紙トレイ9A以外の給紙口からは給紙できるが、給紙トレイ9Aからは給紙できない。しかし、不測の事態で装置本体が制御不能に陥って給紙ローラ10A用の給紙モータ30が回転したとしても、給紙トレイ9Aの給紙ローラ10Aを駆動するカップリング31は解除されており、給紙ローラ10Aは回転しないので、オペレータが誤って指を挿入しても装置内部に引き込まれ、あるいは怪我をすることはない。
カップリング31は進出後退可能に軸35に支持され、常時第1のスプリング33によって給紙モータ30のオス側の嵌合部材30aに対して離間する方向に弾性付勢されている。一方、給紙トレイ9の前記カップリング31を押圧可能な位置には、軸36に進出後退可能に支持された押圧部材32が設けられている。この押圧部材32は第2のスプリング34によって前記カップリング方向に弾性付勢され、矢印D1方向に給紙トレイ9が移動することによりカップリング31を押すことができる。
また、前記第2のスプリング34は、第1のスプリング33よりも強い荷重設定になっている。ここで、オペレータが給紙トレイ9Aを取り外してジャム処理を行った際には、カップリング31は第1のスプリング33の作用により嵌合部材30aから離間し、もし、給紙モータ30が回転したとしてもその駆動力は給紙ローラ10A側には伝達されない。なお、ここでは、第1および第2の付勢手段として第1および第2のスプリング33,32を例示しているが、この第1および第2のスプリング33,32と同等の機能を備えた弾性部材であれば、同様の動作が可能である。
ジャム処理が終了し、給紙トレイ9Aを給紙装置側に装着したときに、給紙ローラ10Aが回転し、カップリング31が給紙モータ30の嵌合部材30aと嵌合しない位置にある場合は、カップリング31の嵌合凹部31aの位置と嵌合部材30aの嵌合突起30atの部分とが合わないので、カップリング31は嵌合部材30aに当接した状態で変位せず押圧部材32が第2のスプリング34の弾性付勢力に抗して退避した状態になる。給紙モータ30が回転し、カップリング31が変位可能な位置、すなわち、嵌合凹部31aと嵌合部材30aの嵌合突起30atが嵌合する位置まで回転すると、第2のスプリング34の弾性力が第1のスプリング33の弾性力に打ち勝ち、第2のスプリング34は第1のスプリングの弾性力に抗してカップリング31を図5の上方向に変位させて、カップリング31を給紙モータ30の嵌合部材30aに連結し、ギア列31g,10gを介して給紙モータ30の駆動力を給紙ローラ10に伝達する。これにより、給紙動作が可能となる。
また、セット検知29によって給紙トレイ9のセット状態を検知した直後、あるいは装置本体の電源ON直後に、一定時間以上(本実施形態では嵌合凹部31aが90度おきに形成され、嵌合突起30atが嵌合部材30aの中心を通る直線上に設けられているので、1/4回転以上)給紙モータ30を回転させておくことによって、予めカップリングを連結状態にし、給紙時の待ち時間をなくすことができる。
以上のように,本実施形態によれば、
1)給紙トレイ9をプリンタ100の給紙部から取り外したときに、カップリング31の嵌合部材30aに対する嵌合状態が解除され、給紙モータ30からの駆動力の伝達が遮断されるので、引き抜き装置が制御不能に陥り、給紙モータ30が回転したとしても給紙ローラ10が回転することはなく、これにより、オペレータの怪我を防止することができる。
2)2つのスプリングと押圧部材によって駆動の切り換えを行っているので、オペレータが給紙コロ10に触っても、給紙の駆動が確実に連結する給紙装置を提供でき、給紙動作の保証と怪我の防止を両立させることができる。
3)給紙トレイ9をセットした直後に給紙モータ30を一定時間回転させ、カップリング31の嵌合凹部31aと嵌合部材30の嵌合突起30atを嵌合させるので、給紙時の待ち時間の発生を回避することができる。
4)装置の電源ON直後に給紙モータ30を一定時間、回転させるので、3)と同じ理由により給紙時の待ち時間の発生を回避することができる。
等の効果を奏する。
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが対象となることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 図1の画像形成装置における1つの作像ステーションの例としてイエロー画像の作像ステーションを示す図である。 図1の状態からフレームを開放した画像形成装置の要部を示す図である。 給紙トレイとこの給紙トレイの支持構造を示す要部斜視図である。 給紙トレイの装着部の構造と、駆動力伝達(伝達遮断)機構を示す図である。 駆動力伝達機構におけるカップリングと給紙モータ側の嵌合部材を示す斜視図である。
符号の説明
9,9A,9B,9C,9D 給紙トレイ
10,10A,10B,10C,10D 給紙ローラ
10g,31g ギア列
11,11A,11B,11C,11D 分離手段
12,12A,12B,12C,12D 搬送ローラ対
30 給紙モータ
30a 嵌合部材
30at 嵌合突起
31 カップリング部材
31a 嵌合凹部
32 押圧部材
33 第1のスプリング
34 第2のスプリング
35 軸
100 プリンタ

Claims (6)

  1. 用紙を収容しかつ装置本体に対して取り外し可能である用紙収容部と、
    前記用紙収容部に収容された用紙を給送する給紙ローラと、
    前記給紙ローラを駆動する駆動源と、
    前記駆動源から前記給紙ローラに駆動量を伝達する駆動力伝達手段と、
    を備えた給紙装置において、
    前記駆動力伝達手段は、前記用紙収容部を装置本体に取り付けたとき前記駆動源からの駆動力を給紙ローラに伝達し、前記用紙収容手段を本体から取り外したとき、前記駆動源から給紙ローラへの駆動力の伝達を遮断する駆動力断接手段を備えていることを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1記載の給紙装置において、
    前記駆動力断接手段が、
    前記駆動源の嵌合部材に対して進出後退可能に支持されたカップリング部材と、
    前記カップリング部材を前記嵌合部材から離間する方向に弾性付勢する第1の付勢手段と、
    前記用紙収容部を前記装置本体に装着したときに、前記カップリング部材を前記嵌合部材方向に押圧する押圧部材と、
    前記押圧部材を前記カップリング部材方向に弾性付勢する第2の付勢手段と、
    を備え、前記第2の付勢手段は前記用紙収容部を装置本体に装着したときに、前記第1の付勢手段の付勢力に抗して前記カップリング部材を前記駆動源の嵌合部材に嵌合させ、駆動力の伝達を可能とすることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項2記載の給紙装置において、
    前記前記駆動源の嵌合部材への前記カップリング部材の嵌合は、両者の嵌合位置が合致したときに可能となること特徴とする給紙装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給紙装置において、
    前記用紙収容部が装置本体に装着されたことを検出する検知手段を備え、
    前記用紙収容部が装置本体に装着されたとき、前記駆動源が一定時間回転し、前記駆動力を伝達可能な状態とすることを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給紙装置において、
    前記装置本体の電源がONされると、前記駆動源が一定時間回転し、前記駆動力を伝達可能な状態とすることを特徴とする給紙装置
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の給紙装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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