JP2007039150A - シート搬送切替装置と画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シートを強制落下させてシートの積載性を高めること。
【解決手段】 シート搬送切替装置70は、シートを搬送する排紙ローラ対47と、排紙ローラ対47から送り出されたシートが積載される排紙トレイ51と、排紙ローラ対47のシート搬送方向の下流側でシートを搬送する反転ローラ対62と、排紙ローラ対47から送り出されたシートの搬送方向を排紙トレイ51と反転ローラ対62とに選択的に切り替えるフラッパ61と、を備え、フラッパ61が、シートの搬送方向を排紙トレイ51に切り替える上位の位置から、排紙トレイ51に排出されるシートを押圧して落下させる下位の位置に移動可能になっている。
【選択図】 図3
【解決手段】 シート搬送切替装置70は、シートを搬送する排紙ローラ対47と、排紙ローラ対47から送り出されたシートが積載される排紙トレイ51と、排紙ローラ対47のシート搬送方向の下流側でシートを搬送する反転ローラ対62と、排紙ローラ対47から送り出されたシートの搬送方向を排紙トレイ51と反転ローラ対62とに選択的に切り替えるフラッパ61と、を備え、フラッパ61が、シートの搬送方向を排紙トレイ51に切り替える上位の位置から、排紙トレイ51に排出されるシートを押圧して落下させる下位の位置に移動可能になっている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、シートの搬送方向を切り替えるシート搬送切替装置、特に、シートの搬送方向を切り替える切替部材に、シートを排紙トレイに強制的に落下させる機能も持たせたシート搬送切替装置と、このシート搬送切替装置によってシートの表裏反転を行ってシートの両面に画像を形成する画像形成装置とに関する。
近年、シートに画像を形成する画像形成装置は、画像形成を完了した記録材(以下、「シート」という)を排紙トレイ上に排出、及び積載するとき、以下に述べる問題が発生していた。なお、画像形成装置には、複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ、及びこれらの複合機器等がある。
図8は、従来の画像形成装置100のシート搬送方向に沿った断面図である。画像形成装置100は、シートPを供給する給紙部120と、そのシートPを画像形成部に搬送するシート搬送部130と、シートに4色のトナー画像を転写する画像形成部101a乃至101dと、シートPに転写された未定着トナー画像を定着する定着器140と、定着器140から排出されたシートが積載される排紙トレイ151等から構成されている。4色には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックがある。
図9は、図8における定着器140、および排紙トレイ151周辺の拡大図である。定着器140は、加圧ローラ142と内部に熱源146を有する加熱ローラ141とからなる定着ローラ対と、定着後のシートを定着器140から機外に排出する排紙ローラ対147等で構成されている。排紙ローラ対147の下流には、排紙トレイ151が配設されている。
定着器140から排紙ローラ対147によって排出されたシートPは、排紙トレイ151に自重によって落下して順次集積されていく。
しかし、図9に示すように、排紙トレイ151に積載されたシートPがある高さに達したときに排出されたシートや、剛性の低い(腰の弱い)シートは、排紙ローラ対147の下側ローラの腹と排紙トレイ151との間でブリッジしてしまうことがある(橋渡しされた状態になる)。このように、シートPがブリッジすると、排出シートの積載量が極端に減ってしまう。また、後続のシートがブリッジしている先行シートに当たりブリッジしている先行シートを排紙トレイ151から押し出して落下させることがある。さらに、ブリッジした先行シートは、後続シートの排出の妨げになり、後続シートにジャムが発生することがある。
そこで、ブリッジの発生を防止するのに、排紙ローラ対147の下流側に排出シートを搬送する機構を設けたり、排紙トレイ151の傾斜角度αをなるべく小さくしたりすることが考えられる。しかし、画像形成装置の装置本体が大型化し、コストも高くなり、さらに排紙トレイ151からシートを取り出しにくくなる。
このような問題に対処する方法として、排紙ローラ対の一方のローラに蹴り出し部材を設けて、排出したシートの後端部(シート排出方向の上流端部)を蹴って排出することによってブリッジするのを防止する画像形成装置がある(特許文献1参照)。
この画像形成装置は、わずかな部品の追加によって、排出されるシートが排紙ローラ対と排紙トレイの間でのブリッジの発生を防止している。
しかし、従来の画像形成装置は、以下の課題を有している。
すなわち、蹴り出し部材は、排出シートの端部を蹴り出すため、シートの幅内に設けられていなければならない。そのため、蹴り出し部材が設けられているローラに当接する当接ローラは、蹴り出し部材を避けるため、軸方向の途中で切れた形状に形成されて、連続した形状に形成されていない。すなわち、当接ローラに、通しローラを使用することができない。
したがって、シートに、当接ローラの切れ目の跡(以下、「排紙ローラ跡」という)が付くことがある。特に、画像形成装置の小型化に伴い、定着器と排紙ローラ対との間隔が短い場合、定着器直後の高温のシートは、完全に冷却されないうちに、排紙ローラ対を通過するため、排紙ローラ跡が付きやすかった。
また、蹴り出し部材によって蹴り出されたシートは、排紙トレイに舞い降りて積載されるため、シートの積載位置が定まらず、積載性が悪かった。
本発明は、シートを排出する場合と排出しない場合とにシートの搬送方向を切り替える切替部材によって、シートを排出する場合、シートを強制落下させるシート搬送切替装置を提供することを目的としている。
本発明、シートを強制落下させるシート搬送切替装置を備えて、画像形成効率を高めた画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のシート搬送切替装置は、シートを搬送する第1搬送手段と、前記第1搬送手段から送り出された前記シートが積載される積載手段と、前記第1搬送手段のシート搬送方向の下流側で前記シートを搬送する第2搬送手段と、前記第1搬送手段から送り出された前記シートの搬送方向を前記積載手段と前記第2搬送手段とに選択的に切り替える切替部材と、を備え、前記切替部材が、前記シートの搬送方向を前記積載手段に切り替える上位の位置から、前記積載手段に排出されるシートを押圧して落下させる下位の位置に移動可能であることを特徴としている。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成部によって一方の面に画像を形成されたシートを、再度画像形成部に送り込んで他方の面にも画像を形成する画像形成装置において、前記他方の面に画像を形成されるべきシートを選択的に前記画像形成部に案内するシート搬送切替装置を備え、前記シート搬送切替装置が、上記いずれか1つに記載のシート搬送切替装置であることを特徴としている。
本発明のシート搬送切替装置は、積載手段にシートを排出する場合、切替部材が、シートを押圧して積載手段に強制落下させるので次の効果を奏する。
排出されたシートがブリッジするようなことがなくなり、後続シートのジャム発生を防止することができる。
第1搬送手段に、例えば通しローラを使用することができて、排紙ローラ跡をシートに付けることを防止することができる。
シートの積載位置が定まって、積載されたシートの積載性を高めることができる。
本発明の画像形成装置は、シートを強制落下させるシート搬送切替装置を備えているので、画像形成効率を高めることができる。
以下に、本発明の実施形態のシート搬送切替装置と、このシート搬送切替装置を備えた画像形成装置とを図に基づいて説明する。本実施形態におけるシート搬送切替装置と画像形成装置は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施形態により限定されるものではない。また、数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
(画像形成装置)
(構造の説明)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置としての電子写真方式でインライン型のフルカラー複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。
(構造の説明)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置としての電子写真方式でインライン型のフルカラー複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。
画像形成装置としての電子写真方式でインライン型のフルカラー複写機(以下、単に「複写機」という)10は、イエロー色のトナー画像を形成する画像形成部1aと、マゼンタ色のトナー画像を形成する画像形成部1bと、シアン色のトナー画像を形成する画像形成部1cと、ブラック色のトナー画像を形成する画像形成部1dとの4つの画像形成部(画像形成ユニット)を備えている。これらの4つの画像形成部1a,1b,1c,1dは一定の間隔をおいて一列に配置されている。
各画像形成部1a,1b,1c,1dには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」という)2a,2b,2c,2dが設置されている。各感光体ドラム2a,2b,2c,2dの周囲には、帯電器3a,3b,3c,3d、現像器4a,4b,4c,4d、ドラムクリーナ5a,5b,5c,5dがそれぞれ設置されている。帯電器3と現像器4の間の下方には露光器6a,6b,6c,6dがそれぞれ設置されている。各現像器4a,4b,4c,4dには、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーが収納されている。
各感光体ドラム2a,2b,2c,2dは、負帯電のOPC感光体でアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有している。各感光体ドラム2a,2b,2c,2dは、不図示の駆動装置によって矢印方向(反時計回り)に所定のプロセススピードで回転するようになっている。帯電器3a,3b,3c,3dは、不図示の帯電バイアス電源から印加される帯電バイアスによって各感光体ドラム2a,2b,2c,2d表面を負極性の所定電位に均一に帯電するようになっている。
現像器4a,4b,4c,4dは、それぞれ感光体ドラム2a,2b,2c,2d上に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー画像として現像(可視像化)するようになっている。現像器4a,4b,4c,4dによる現像方法としては、例えばトナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し、各感光体ドラム2a,2b,2c,2dに対して接触状態で現像する2成分接触現像法を用いることができる。
転写部30としての転写ローラ34a,34b,34c,34dは弾性部材で構成されている。転写ローラ34a,34b,34c,34dは、各転写部Ta,Tb,Tc,Tdのニップ部で無端ベルト状のシート搬送ベルト(以下、「転写ベルト」という)31を介して各感光体ドラム2a,2b,2c,2dに当接している。なお、ここでは転写部30として、転写ローラ34を使用したが、トナー画像をシートに転写する際に高圧が印加され、かつ転写ベルト31に対して当接する転写ブレードを使用していもよい。
ドラムクリーナ5a,5b,5c,5dは、ブレード部材によって感光体ドラム2a,2b,2c,2d表面にそれぞれ残った転写残トナーを除去して回収するクリーナである。
露光器6a,6b,6c,6dは、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光を不図示のレーザ出力部から出力して、高速回転する不図示のポリゴンミラー等を介して各感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面を露光するようになっている。このことにより、各帯電器3a,3b,3c,3dで帯電された各感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面には、画像情報に応じた各色の静電潜像が形成される。
転写ベルト31は、駆動ローラ33の駆動によって矢印方向(反時計回り)に回転(循環)するようにテンションローラ32、駆動ローラ33間に張架されている。転写ベルト31は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって形成されている。
また、転写ベルト31のシート搬送方向の下流側には、熱源46を内包する定着ローラ41と加圧ローラ42を有する定着器40が設置されている。
定着器40の下流側には、後述するシート搬送切替装置70が配設されている。
シート搬送切替装置70とレジストローラ24との間には、シートの両面に画像を形成する場合に使用される再給紙部60が設けられている。再給紙部60は、転写部30を迂回して配設された両面搬送ガイド63と、搬送ローラ64とを有している。
(動作の説明)
画像形成開始信号が発せられると、各画像形成部1a,1b,1c,1dの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、所定のプロセススピードで回転駆動されて、それぞれ帯電器3a,3b,3c,3dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光器6a,6b,6c,6dは、出力画像の画像信号を不図示のレーザ出力部で光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光は、帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上をそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
画像形成開始信号が発せられると、各画像形成部1a,1b,1c,1dの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、所定のプロセススピードで回転駆動されて、それぞれ帯電器3a,3b,3c,3dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光器6a,6b,6c,6dは、出力画像の画像信号を不図示のレーザ出力部で光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光は、帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上をそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
そして、感光ドラム2a上に形成された静電潜像は、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像器4aによりイエローのトナーを付着されて、トナー画像として可視像化される。
そして、感光ドラム2a上のトナー画像先端が感光ドラム2aと転写ローラ34a間の転写部Taに移動されるタイミングに合わせて、シートPが、レジストローラ24により転写部Taに搬送される。シートPは、給紙カセット21からピックアップローラ22によってシート搬送ガイド23を通してレジストローラ24に供給されるようになっている。転写部Taに搬送されたシートPに、イエローのトナー画像が転写される。イエローのトナー画像は、転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ローラ34aにより転写される。
イエローのトナー画像が転写されたシートPは、シート搬送ベルト31によって画像形成部1bに移動される。そして、画像形成部1bと転写ローラ34bによって構成された転写部Tbにおいても、前記同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー画像が、シートP上のイエローのトナー画像上に重ね合わせて、転写される。
以下、同様にしてシートP上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー画像上に、画像形成部1c,1dの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー画像を各転写部Tc,Tdで順次重ね合わせられる。この結果、フルカラーのトナー画像がシートP上に形成される。
フルカラーのトナー画像が形成されたシートPは、搬送ガイド35によって定着器40に案内されて、定着ローラ41と加圧ローラ42間の定着ニップで加熱、加圧され、フルカラーのトナー画像が定着される。これによって、シートの一方の面(1面目)にトナー画像が形成されたことになる。
シート搬送切替装置70は、シートの他方の面にトナー画像を形成する必要がないとき、後述する図3(a)(b)に示す順序に従って、排紙トレイ51にシートをそのまま排出する。
他方の面(2面目)にもトナー画像を形成する必要があるとき、シート搬送切替装置70は、後述する図2(a)(b)に示す順序に従って、シートを両面搬送ガイド63に送り込む。両面搬送ガイド63に送り込まれたシートは、画像形成部1a,1b,1c,1dによって、他方の面にもトナー画像が形成されて、排紙トレイ51に排出される。これによって、一連の画像形成動作を終了する。
なお、トナー画像を感光ドラムからシートに転写した際に、各感光ドラム2a,2b,2c,2d上に残留している転写残トナーは、各ドラムクリーナ5a,5b,5c,5dによってそれぞれ除去されて回収される。
モノクロ画像出力時は、上記の画像形成プロセスをブラック色の画像を形成する画像形成部1dにおいてのみ行う。
本発明の複写機10は、シートを強制落下させる後述する本実施形態のシート搬送切替装置70を備えているので、画像形成効率を高めることができる。また、本実施形態のシート搬送切替装置70がシートに排紙ローラ跡を付けることがないので、複写機10は、画質のよい画像をシートに形成することができる。
(シート搬送切替装置)
図1乃至図4に基づいて、シート搬送切替装置を説明する。
図1乃至図4に基づいて、シート搬送切替装置を説明する。
(構造の説明)
定着器40における定着ローラ41と加圧ローラ42から構成される定着ローラ対の通紙方向下流側に、排紙ローラ対47が配設されている。定着ローラ対41,42と排紙ローラ対47との間には、定着ローラ対41,42を通過したシートを、排紙ローラ対47に案内する搬送ガイド48が設けられている。排紙ローラ対47を構成する2本のローラはいずれも軸方向に切れ目のない通しローラを使用している。
定着器40における定着ローラ41と加圧ローラ42から構成される定着ローラ対の通紙方向下流側に、排紙ローラ対47が配設されている。定着ローラ対41,42と排紙ローラ対47との間には、定着ローラ対41,42を通過したシートを、排紙ローラ対47に案内する搬送ガイド48が設けられている。排紙ローラ対47を構成する2本のローラはいずれも軸方向に切れ目のない通しローラを使用している。
排紙ローラ対47の通紙方向下流側、かつ排紙ローラ対47のニップより下方に排紙トレイ51が設けられている。排紙トレイ51には、排紙ローラ対47より排出されたシートが積載されるようになっている。排紙トレイ51は、排出シートの積載性、排出シートの取り出しやすさ、および装置の小型化から考慮して、水平より角度α(約10度乃至約40度)傾斜している。
フラッパ61は、排紙ローラ対47の通紙方向下流側で、かつ排紙ローラ対47のニップと同じ高さ、もしくはやや上方であり、さらに排紙トレイ51の上方でもある位置に配設されている。フラッパ61の下流側に正逆回転する反転ローラ対62が設けられている。反転ローラ対62は、フラッパ61によって両面に画像形成すべく選択された片面(1面目)に画像形成済みのシートを正転して下流側に一旦搬送した後、逆転して両面搬送ガイド63に送り込むようになっている。すなわち、反転ローラ対62は、シートをスイッチバック搬送して、2面目に画像形成すべく画像形成部1a,1b,1c,1dに対して裏返し搬送するようになっている。フラッパ61は排紙ローラ対47とは独立して取り付けられているので、排紙ローラ対47を構成する2本のローラはいずれも軸方向の途中で切れた形状に形成する必要がなく、したがってシートに排紙ローラ跡が付くことはない。
フラッパ61は、シート搬送方向の下流側の回転中心軸65を中心にして上流側端部である回動端61aが回動するようになっている。フラッパ61は、モータ、電磁ソレノイド等の駆動部73の駆動と、フラッパ61を適切なタイミングで駆動させるための制御部74の制御とによって、図2に示す上位の位置Xと、下位の位置Yとに角度βだけ回転するようになっている。上位の位置Xは、フラッパ61の回動端61aが定着器40の上面40aとほぼ同一か、あるいはやや上方の位置である。また、上位の位置Xは、フラッパ61のシートの搬送方向を排紙トレイ51に切り替える位置でもあり、シートを両面搬送ガイド63に案内する位置でもある。下位の位置Yは、フラッパ61の回動端61aが排出ローラ対47のニップのやや下方の位置であり、シートを反転ローラ対62に案内する位置である。
以上の説明したように、シート搬送切替装置70は、第1搬送手段としての排出ローラ対47と、積載手段としての排紙トレイ51と、第2搬送手段としての反転ローラ対62と、切替部材としてのフラッパ61等で構成されている。
(動作の説明)
図2(a)において、1面目に画像を定着し終えたシートPは、排紙ローラ対47を通過した後、下位の位置にいるフラッパ61によって反転ローラ対62まで矢印Bの方向に案内される。このとき、反転ローラ対62は矢印Cの方向に正回転して、シートPの後端が排紙ローラ対47を通過するまで回転を継続する。その後、図2(b)に示すように、シートPが排紙ローラ対47を通過した後、反転ローラ対62は、シートPを矢印D方向に搬送するため、矢印Eの方向に逆回転を開始する。このとき、フラッパ61は矢印Fの方向に回動して上位の位置Xに移動し、シートPを両面搬送ガイド63に案内する。
図2(a)において、1面目に画像を定着し終えたシートPは、排紙ローラ対47を通過した後、下位の位置にいるフラッパ61によって反転ローラ対62まで矢印Bの方向に案内される。このとき、反転ローラ対62は矢印Cの方向に正回転して、シートPの後端が排紙ローラ対47を通過するまで回転を継続する。その後、図2(b)に示すように、シートPが排紙ローラ対47を通過した後、反転ローラ対62は、シートPを矢印D方向に搬送するため、矢印Eの方向に逆回転を開始する。このとき、フラッパ61は矢印Fの方向に回動して上位の位置Xに移動し、シートPを両面搬送ガイド63に案内する。
両面印字が終了したシートPは、図2(c)に示すように、排紙ローラ対47から排紙トレイ51に排出される(矢印Gの方向)。このとき、フラッパ61は、図2(b)と同じ、上位の位置Xに保持されて、シートPの排出を阻害しないように退避している。
図3(a)に示すように、片面に印字されたシート、あるいは両面に印字されたシートを排出する場合、シートPは、排紙ローラ対47を通過して排紙トレイ51上に排出される。このとき、フラッパ61は、シートPの先端が排紙トレイ51に排出されるのを阻害しない上位の位置Xで待機している。そして、図3(b)に示すように、シートPの後端が排紙ローラ対47を通過した直後に、フラッパ61が矢印Hの方向に回転して、下位の位置Yに停止する。このとき、フラッパ61は、シートPの後端部(シート搬送方向の上流端部)を叩いて、シートPを強制落下させて排紙トレイ51に積載する。このとき、両面フラッパ61の回転角はβ(図2(b)参照)であり、フラッパ61の先端61aが排紙ローラ対47のニップより下方になるように設定されている。さらに、フラッパ61の動作タイミングは、シートPのサイズや両面印字時の1面目、2面目によって異なっている。このため、制御部74が、シートサイズ情報や両面印字時情報を得ることによって適切なタイミングでフラッパ61を回転させるようになっている。
以上の構成において、排紙ローラ対47、反転ローラ対62は、ベルト対であってもよい。また、フラッパ61は、回転するようになっているが、昇降移動する部材であってもよい。
以上説明したように、シート搬送切替装置70は、排紙トレイ51にシートを排出するとき、フラッパ61が、シートを押圧して排紙トレイ51に強制落下させるので次の効果を奏する。
排出されたシートがブリッジするようなことがなくなり、後続シートのジャム発生を防止することができる。
排紙ローラ対47に、例えば、通しローラを使用することができて、排紙ローラ跡をシートに付けることを防止することができる。
シートの着地に要する時間を短縮することができてシートの積載効率を高めることができる。
シートの積載位置が定まって、積載されたシートの積載性を高めることができる。
積載性が高まることによって、取り出されたシートの端部を揃える必要が殆ど無くなり、シートの取り扱いが容易になる。
シート搬送方向の切り替えるフラッパ61の切替動作を利用して、シートを強制落下させるようになっているので、シートの強制落下用に新たな部材を設ける必要が無く、装置を大型化することなく、かつコストアップすることもなく、シートの積載性を向上させることができる。
なお、フラッパ61は、図4に示すように、シートを排紙トレイ51に案内するとき上位の位置Xから、シートを反転ローラ対62に案内する下位の位置Yに角度βだけ回転してシートを叩いて強制落下させているが、さらに下位の位置Yaまで角度γ回転して、シートを強制落下させてもよい。
このように、フラッパ61の回転角をβとγ(>β)の2種類にすると、フラッパ61が、必要最小限の回転角βで、シートを反転ローラ対62に案内することができて、駆動部73が無駄に作動することが無い。また、排出シートを叩き落す場合、回転角が大きくなり、叩き落とし能力が増大して、シートを確実に強制落下させることができる。この結果、シート搬送切替装置70は、シートにブリッジを形成させることなく排紙トレイ51に積載させることができる。
また、図5に示すように、シート搬送切替装置は、定着ローラ対41,42と、排紙ローラ対47との間に、排出シートの通過を検知する排紙センサ49を配設し、この排紙センサ49によってシートを検知して、排出シートを叩き落とすタイミングを図るようにしても良い。
排紙センサ49は、接触式のセンサフラグとフォトインタラプタから構成されても良いし、非接触式の赤外センサを用いても良い。また、排紙センサ49の配設位置は、定着ローラ対41,42と、排紙ローラ対47との間に限定されない。定着器40の上流側であってもよい。
フラッパ61が排出シートを叩き落とすタイミングは、排紙センサ49による排出シートの通過信号が制御部74に伝達され、制御部74が紙サイズ情報と合わせることによって決定される。
この場合、シート搬送切替装置70は、シート搬送方向上流側に近接して配設された排紙センサ49の紙通過信号を制御部74が受けて叩き落とすタイミングを決定するので、より精度よく駆動部73を作動させて、フラッパ61による排出シートの叩き落しを的確に行うことができる。特に、排紙センサ49がシートの後端を検知した時を、排出シートの叩き落としのタイミングを図る基準にすると、シートのサイズに関係なく、精度よくシートを強制落下させることができる。
また、シートの種類によって、変更されるシート搬送速度に合わせてタイミングパターンを複数有する必要はなく、制御を簡素化することができる。
また、図6に示すように、シート搬送切替装置は、シート種検知部75からのシート種情報(シートの坪量および紙サイズ)に基づいて、強制落下させる必要のあるシートのみ、叩いて強制落下させてもよい。シート種検知部75には、非接触式の赤外センサを使用している。シート種検知部75の配設位置は、シートの種類を検知できる位置ならどこでも良い。
シート種情報は、複写機10の画像出力時に、シート種検知部75がシートの種類を検知して、制御部74に伝達されるようになっている。制御部74は、伝達された紙種情報によって排出シートを叩き落とすか否かを判断して、叩き落とすと判断した場合、駆動部73を制御して、フラッパ61に叩き落とし動作をさせる。
このように、排紙ローラ対47と排紙トレイ51との間でブリッジすることのない種類のシートに対してはフラッパ61を作動させないようにすることによって、無駄な電力使用を抑えることができる。また、フラッパ61と駆動部73との使用寿命を延ばすこともできる。
なお、排紙ローラ対47と排紙トレイ51との間でブリッジしないシートとしては、剛性があり排出時に自重で落下しやすい厚紙や、ブリッジするほどの長さがない小サイズシートなどがある。シートの選択基準は、定着条件、排紙ローラ対、および排紙トレイの配置構成も考慮されて設定される。
なお、シート種を直接的に検知するシート種検知部75を用いずに、ユーザが設定、選択して入力したシート種情報を直接制御部74に伝達しても良い。したがって、シート種検知部75は、必ずしも必要としない。何らかの方法によって、シート種情報が得られればよい。
また、図7に示すように、シート搬送切替装置は、装置内外の温度、湿度を検知する環境センサ76からの環境情報に基づいて、強制落下させさる必要がある環境になったとき、シートを叩いて強制落下させてもよい。
すなわち、環境条件によってシートのカール量が変化し、それに伴って排紙ローラ対47と排紙トレイ51との間で発生するブリッジ現象の発生頻度が異なる。そこで、例えば、制御部74が、フラッパ61を、ブリッジ現象の発生頻度の少ない低温、低湿度環境では動作させず、高温、高湿度環境では動作させることにより、上記シート種検知条件と同様、無駄な電力使用を抑えることができる。また、フラッパ61、駆動部73の部品寿命を延ばすことも可能となる。勿論、動作決定条件である環境条件は、画像形成装置の構成によって最適化されなければならない。
さらに、シート種検知条件と環境条件を併用することでより効率的な叩き落とし動作を実現することができることは言うまでもない。
なお本実施の形態では、フラッパ61を選択的に切替え、反転ローラ対62によってシートを両面搬送ガイド63に送り込む構成について説明したが、これに限らず、例えば、シートを反転ローラ対62によってシートの処理を施すシート処理装置に送り込む構成においても有効である。
P シート
X 上位の位置
Y 下位の位置
Ya 下位の位置
1a,1b,1c,1d 画像形成部
10 フルカラー複写機(画像形成装置)
47 排紙ローラ対(第1搬送手段)
51 排紙トレイ(積載手段)
61 フラッパ(切替部材)
62 反転ローラ対(第2搬送手段)
70 シート搬送切替装置
73 駆動部
74 制御部
75 シート種検知部
76 環境センサ
X 上位の位置
Y 下位の位置
Ya 下位の位置
1a,1b,1c,1d 画像形成部
10 フルカラー複写機(画像形成装置)
47 排紙ローラ対(第1搬送手段)
51 排紙トレイ(積載手段)
61 フラッパ(切替部材)
62 反転ローラ対(第2搬送手段)
70 シート搬送切替装置
73 駆動部
74 制御部
75 シート種検知部
76 環境センサ
Claims (9)
- シートを搬送する第1搬送手段と、
前記第1搬送手段から送り出された前記シートが積載される積載手段と、
前記第1搬送手段のシート搬送方向の下流側で前記シートを搬送する第2搬送手段と、
前記第1搬送手段から送り出された前記シートの搬送方向を前記積載手段と前記第2搬送手段とに選択的に切り替える切替部材と、を備え、
前記切替部材が、前記シートの搬送方向を前記積載手段に切り替える上位の位置から、前記積載手段に排出されるシートを押圧して落下させる下位の位置に移動可能であることを特徴とするシート搬送切替装置。 - 前記切替部材の前記下位の位置と、前記切替部材が前記シートの搬送方向を前記第2搬送手段に切り替える位置とが同一であることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送切替装置。
- 前記切替部材の前記下位の位置が、前記切替部材が前記シートの搬送方向を前記第2搬送手段に切り替える位置より下方の位置であることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送切替装置。
- 前記切替部材が、前記シートのシート搬送方向上流端部を押圧することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送切替装置。
- 前記切替部材が、前記シートのシート排出方向に沿った長さが所定の長さ以上のシートのとき、前記下位の位置へ移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送切替装置。
- 前記切替部材が、前記シートの厚みが所定の厚み以下のとき、前記下位の位置へ移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送切替装置。
- 前記切替部材が、装置周辺の環境温度と湿度とが所定の値以上のとき、前記下位の位置へ移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送切替装置。
- シートに画像を形成する画像形成部によって一方の面に画像を形成されたシートを、再度画像形成部に送り込んで他方の面にも画像を形成する画像形成装置において、
前記他方の面に画像を形成されるべきシートを選択的に前記画像形成部に案内するシート搬送切替装置を備え、
前記シート搬送切替装置が、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート搬送切替装置であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記シート搬送切替装置の第2搬送手段が、前記第1搬送手段からの前記シートを一旦下流側に搬送した後、逆送して前記画像形成部へ搬送することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005222231A JP2007039150A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | シート搬送切替装置と画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007039150A true JP2007039150A (ja) | 2007-02-15 |
Family
ID=37797482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005222231A Pending JP2007039150A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | シート搬送切替装置と画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007039150A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016093826A1 (en) * | 2014-12-10 | 2016-06-16 | Hewlett-Packard Development Company, L. P. | Stacking tab device |
JP2018052675A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置 |
JP2020104960A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置 |
-
2005
- 2005-07-29 JP JP2005222231A patent/JP2007039150A/ja active Pending
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