JP2010058482A - 熱可塑性樹脂製中空板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板材の全周面を熱シールしてなる端末構造を有する熱可塑性樹脂製中空板であって、前記端末構造は、厚み方向の外周断面形状が、湾曲状部と、それに続く略垂直状部及び小湾曲状部とを有していることを特徴とする熱可塑性樹脂製中空板である。
【選択図】なし
Description
しかし、近年地球環境問題から脱木材化が進み、リユ−スやリサイクル可能なプラスチック化が進んでいる。
しかし、食品分野や弱電分野に使用するには、第1に端面から中空部に塵や埃が侵入しないように、端末シ−ルすることが不可欠である。
また、天板や底板は、荷物を積載後に梱包用バンドで締め付けるので、断面が変形しないこと及びバンドがずれないことが求められている。
また、特許文献2には、端末熱シール機が開示されているが、この端末熱シ−ル機も中空板材の端部を完全に熱溶融してシ−ト化した後に折り曲げ加工して端部を閉塞するため、に1辺の加工に1〜2分程度かかり、生産性が劣り、コスト的に競争出来ない。このような事情から、低コストで短納期に対応出来る端末シール部を有する物流用天板材や底板材、その端末処理加工方法が求められている。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板材の全周面を熱シールしてなる端末構造を有する熱可塑性樹脂製中空板であって、前記端末構造は、厚み方向の外周断面形状が、湾曲状部と、それに続く略垂直状部及び小湾曲状部とを有していることを特徴とする熱可塑性樹脂製中空板、
(2)前記端末構造の略垂直部に中空錐台状の凸部の中空部に起因する膨出状凸部が形成されている前記(1)記載の熱可塑性樹脂製中空板、
(3)前記芯材の中空錐台状凸部が中空円錐台状凸部であって、下底部直径3〜16mm、上底部直径1.5〜4mm、高さ3〜13mm、隣接する円錐台状凸部の隙間間隔10mm以下、シート厚さ0.1〜1.0mm、円錐台状凸部のテーパー角度が60〜80度である前記(1)又は(2)に記載の熱可塑性樹脂製中空板、
(4)物流用板材のJIS Z 0403−1に準拠した荷重速度10mm/分での平板圧縮試験による、平面圧縮強度が300〜3000kN/m2である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板、
(5)熱可塑性樹脂製中空板の表面材又は表面層の動摩擦係数がJIS K 7125に準拠した摩擦係数試験方法において、0.40以上である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板、
(6)芯材が曲げ弾性率500〜3000MPaのポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなり、表面材又は表面層が、曲げ弾性率250MPa以下のポリオレフィン系軟質樹脂からなる前記(1)〜(5)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板、
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板を物流用天板及び/又は底板として利用することを特徴とする物流用板材、
(8)前記物流用板材の端面に、梱包用バンドにより15kg/15mmの荷重を負荷するバンド掛け荷重試験において、厚み方向断面の形状保持率が90%以上である請求項7記載の物流用板材、及び
(9)熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板材の全周面を熱シールする端末処理方法であって、所望の熱可塑性樹脂製中空板の外形寸法に対応した内径寸法と幅方向断面に所定の傾斜角を有する抜き金枠を一方のプレス面に固定し、当該プレス面および抜き金枠の温度を表面材の融点(Mp)に対して〔Mp+(0〜7)〕℃に設定する一方、他方のプレス面の温度を〔Mp−(30〜50)〕℃に設定し、両プレス面間に置かれた中空構造板材を所定形状に打ち抜きながら、抜き金枠が固定された高温のプレス面側の表面材を主体に変形させつつ、外周面を熱シールすることを特徴とする熱可塑性樹脂製中空構造板材の端末処理方法、
を提供するものである。
また、本発明の熱可塑性樹脂製中空構造板材の端末処理方法は、所望の熱可塑性樹脂製中空板の外形寸法に対応した内径寸法と幅方向断面に所定の傾斜角を有する抜き金枠を一方のプレス面に固定し、当該プレス面および他方のプレス面の温度を調整して外周面を熱シールするものであり、設備コストが低く、且つ熱シールサイクルが速いので、低コストで、短納期化を図ることができる。
本発明における物流用板材とは、工場の製造ライン内、段積み、製品倉庫、配送基地、ストックヤード、販売店、ユーザー等の積載、輸送等に緩衝等の目的で使用される板材をいう。
本発明の熱可塑性樹脂製中空板に用い得る芯材は、熱可塑性樹脂シートに多数突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着されたものであって、本出願人によるWO2003/080326号パンフレットに開示された中空構造板材の製造方法によって製造することができ、ツインコーンの商品名で市販されている中空構造板の中間体である。
本発明において、中空錘台状とは、中空円錐台状又は中空角錐台状をいい、これらのいずれであってもよい。
以下に、本発明の熱可塑性樹脂製中空板(物流用板材)の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態における熱可塑性樹脂製中空板(物流用板材)の主体部を示す概略断面図である。
中空突起体シート1の剛性を高める目的で、フィラーを副材料として配合しても良い。
副材料は、特に限定されるものではないが、コスト面、成形性、取り扱い性等とのバランスを考慮すると、タルク、炭酸カルシウム等が好ましい。フィラーの添加量が増加すると、コスト高、比重の増大につながるので、これらのバランスを考慮すると、添加量は総重量に対してタルクの場合は5〜30質量%、炭酸カルシウムの場合は20質量%程度以下とするのが好ましい。
さらに、前記フィラーの他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、光安定剤、滑剤等を必要に応じて添加もしてもよい。
図2(a)に示す中空突起体シート1aは、複数の凸部13が中空突起体シートベース面の一方の面に規則的に設けられ、下底側が開口した中空円錐台状をなすものであって、この実施の形態においては、本体部12の長手方向に沿って所定の間隔ごとに凸部13を一列に設けて凸部列14を構成し、このような凸部列14を中空突起体シートベース面12の幅方向に所定の間隔ごとに複数列設けて構成している。凸部列14は隣合う凸部列14'とは幅方向における中空錐台状の凸部の位置をずらしたいわゆる千鳥状とすることが、より等方性の物性の板材とするために望ましい。中空錐台の形状は、中空角錐台状(図示省略)であってもよい。以下、中空円錐台状の凸部のものにより説明する。
各凹部15は、内面が先端(最深部)から根元(開口端部)にかけて次第に直径が増大するテーパー面の円錐形状の空間に形成されている。各凹部15は、同一形状、大きさに形成されている。
また、各凸部13の下底部直径は3〜16mm、上底部直径1.5〜4mm、隣接する円錐台状凸部の隙間間隔は10mm以下、凸部の高さは3〜13mmとする。隣接する円錐台状凸部の隙間間隔は、10mm以上となると、耐圧性が不足しやすくなる。凸部の高さが3〜13mmであれば、芯材の中空突起体シートとして、耐圧性を有し、かつ、繰返しの使用においても、変形、へたりが少ない。
本発明の熱可塑性樹脂製中空板(物流用板材)としての芯材は、上記の中空突起体シート1a、1bを2枚同時に成形し、凸部13を熱融着して製造され、前述の如く芯材1は、例えば、WO2003/080326号パンフレットに記載の製造方法により得ることができる。なお、その寸法形状は、全体厚みは、基本的には一方の中空突起体シートの2倍ものが用いられる。
2枚の中空突起体シートは、必ずしも同一寸法あるいは、同一材質のものを用いる必要はなく、異なる寸法、異なる材質のものを組合せてもよい。しかし、物流用板材等として、平面性を要求される場合は、2枚の中空突起体シートに、同一寸法あるいは、同一材質のものを用いると、厚み方向の中立軸に対して、対称になって、反りが生ずることが少ないので、好ましい。
平面圧縮強度が300〜3000kN/m2の範囲であれば、通常の熱可塑性樹脂製中空板例えば物流用板材としての耐圧性を備え、繰返し使用後においても、クリープ等によるへたり(厚み減少)も少ない。
芯材の片側のシートの構成
(材質)ポリプロピレン系樹脂
(突起形状)中空円錐台
(配置)千鳥格子
(先端部径)φ2mm
(基部径)φ6mm
(凸部の隙間間隔 D)2mm
(凸部列間間隔) 8mm
(突起の山高さ)4.5mm、6mmの2タイプ
(シート厚さ)[シート部]0.5mm、0.75mmの2タイプ
[突起もしくはその近傍における最薄部]0.45mm
(先端部間の最短距離に対する基部間の最短距離の比) 距離C:距離D=3:1
(平面圧縮強度)約2300kN/m2
(目付け)500g/m2、750g/m2の2タイプ
(厚み)9mm、12mmの2タイプ
(目付け)1000g/m2、1500g/m2の2タイプ
本発明に用いられる、軟質樹脂としては、曲げ弾性率が250MPa以下、さらに好ましくは、150〜30MPaの範囲のものが好ましい。
軟質樹脂としては、ポリエチレン(超低密度ポリエチレン、低密度、中密度、高密度ポリエチレン、線状ポリエチレンなど)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのオレフィン系共重合体を挙げることができる。
芯材にポリオレフィン系の樹脂を用い、表面材全体に軟質樹脂を用いる場合の軟質樹脂としては、特にポリオレフィン系軟質樹脂を用いることが好ましく、プロピレン・エチレン共重合体であって、例えば、株式会社プライムポリマーより「ポリオレフィン系軟質樹脂プライムTPO」として市販されているものを挙げることができる。
表面層のみに軟質樹脂を使用する場合は、直接芯材に軟質樹脂を貼り合わせてもよいし、芯材に熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた後、その上層に表面層としての軟質樹脂をラミネートするか、表面材の熱可塑性樹脂と軟質樹脂とを複層で共押出ししてもよい。
例えば、パレット表面の滑り止め加工などが施されていれば、パレット表面と接する面は、必ずしも軟質樹脂で形成されていなくてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂製中空板を物流用板材とする場合において、両面の表面材又はそれらの表面層を軟質樹脂で形成した場合には、パレット、物流用板材、積載物品の全体が相互に滑りにくくなって、輸送時の積荷の安定を図ることができる。
動摩擦係数が0.40以上であれば、物流用板材上に積載した物品(荷物)が滑らない状態で輸送できる。
従って、本発明における端末構造は、端部の厚み方向の大半を熱刃で切断しながら熱プレスしてシート状とし、これを折り曲げて切断端部側を塞ぐ形でシールする少なくとも2工程を有する従来の方式と比較して、中空板材の端部側を緩やかに変形させつつ、一方の表面材〔(図4(B)では2a側〕を主体的に変形させて、端末シール部を一工程で形成しているところに特徴がある。
また、膨出状凸部の形成は、端末構造の処理温度、処理速度とも関連し、処理温度が低い場合、処理速度が速い場合は、膨出状凸部が小さくなるなど抑制される方向となる。
抜き金枠(打ち抜き型)21は、下面プレス20Bからの伝熱により加熱され、中空構造板材を加熱軟化させる役割も有しているので、ある程度の熱容量を有していることが望ましい。
抜き金枠全体の形状(図示省略)は、所定の刃幅で形成され、加工対象品の外形に応じた内径を有する、四角状、多角形状、円状、楕円状などの閉鎖状の枠形状を有している。
中空構造板材への熱の授与が抜き金枠のみで不足する場合は、中空構造板材を予めファインオーブン等で、80℃の雰囲気で5分程度予熱するか、加圧時間を長くすると良好なシールが得られる。
芯材の熱可塑性樹脂としてポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー製、E601、ポリプロピレンブロックコポリマー、MI=0.5g/10分、曲げ弾性率 1,300MPa、Mp=165℃)90質量%に、タルク含有率70質量%のマスターバッチ(竹原化学工業製、MAX2070T)のフィラーを10質量%添加し、ドライブレンドしたものを主原料とした。
前記原料を平行に配置された2台の溶融押出機に供給し、各々のTダイより幅1360mm、厚み1.0mmの溶融樹脂シート状で押出し、真空チャンバ内に回転可能に配置された上下一対のエンボスローラの各周面に溶融樹脂シートを真空吸着させ、エンボスローラを回転させることにより、エンボスローラに突設されたピン形状に応じて樹脂シートに規則的に配置された多数の筒状突起体を有するシート状物を得、両エンボスローラの接線位置で、中空突起体の先端部分を熱融着して一体化し、目付け1500g/m2の芯材を得た。なお得られた芯材は、芯材の突起は、中空円錐台状であって、突起の配置が千鳥格子状、中空円錐台の先端部径がφ2mm、基部径がφ6mm、凸部の隙間間隔が2mm、円錐台の高さが6mmであり、シート部の厚さが0.75mm、突起もしくはその近傍における最薄部が0.45mm、突起先端部間の最短距離に対する基部間の最短距離の比が3:1のものである。
さらに、この芯材の表裏両面に、株式会社プライムポリマー製ポリオレフィン系軟質樹脂〔商品名;プライムTPO、グレード名;R110E(曲げ弾性率 58MPa)、Mp=155℃〕をシート状に押出して表面材とし、該表面材の厚み0.5mm、目付け500g/m2の軟質樹脂シートを熱融着により芯材の表裏両面に貼り合わせた全体厚みが13mm、目付け2500g/m2の中空構造板材を得た。
100tもしくは200tプレス機で試験出来るように150×150角の押し切り用金属製打ち抜き金枠を作製した。金属枠は図3(C)に示すように高さh1=15mm、h2=14mm、幅w=6mmの鉄製で上面は内側(h1)と外側(h2)とで1mmのテーパー角(α=9.46°)を付けた。
プレスに設置されたプレ−トヒ−タ−で抜き金枠を設定温度に加熱した後、抜き金枠の上に前記の中空構造板材をセットし、プレス機にて押し潰しつつ打ち抜く方式で端末構造加工(「端末シール加工」とも言うことがある。)を施した。打ち抜き金枠は、図3(B)に示すように断面に対して鋭角の部分を加工対象品の外側にして打ち込むことが特徴である。プレスの圧力とプレ−トヒ−タ−の熱量で、溶融させながら端末断面を溶着させる。一般には打ち抜き金枠は160℃、上面120℃、加圧時間10秒のプレス条件で良好なシールが得られるが、高目付品の場合、熱量が不足するので、予めファインオーブンにて80℃雰囲気下で5分程度予熱するか、加圧時間を長くすると良好なシールが得られる。
本発明の方法では、打ち抜き金枠の熱シール刃のみで押し切る為に完全にカットする事は出来なく、若干のバリが残る。しかし、鉋やグラインダーなどを用いて比較的容易に取り除くことができた。バリ取り後の本実施例により得られた物流用板材を図4(A)に示す。
また、本実施例で用いた中空構造板材(ツインコ−ン)の中空錐台状の凸部は、TD方向に対して千鳥状、MD方向には、所定のピッチで凸部を配列しているので、打ち抜き加工の際に熱シール刃が当たる中空錐台状の凸部列と当たらない凸部列、あるいは、当たる場合における中空錐台内の中空部の容積の違いが発生する。そして、端末構造の略垂直部には、より小さな中空部容積の部分の空気がより高温度となって膨張圧力が増し、軟化状態にある表面材のみによる皮膜を膨出させて、ほぼ所定ピッチの膨出状凸部(凹凸)が形成され、凹凸の断面形状となっていた。
MD方向の端末構造の略垂直部には、約8mmのピッチで高さが約1.5mmの凸部4Mが、TD方向には千鳥配列した一方の列部間隔を反映した約14mmのピッチで高さが約1.5mmの凸部4Tが形成されていた。
実施例1において、打ち抜き枠がセットされたプレスの下面温度を150℃(比較例1)、170℃(比較例2)とした他は実施例1と同様にして端末処理を行った。
下面温度が150℃の比較例1では、上下プレスを閉じても、端部が溶着せず、円錐台凸部の復元力により再度開口してしまって、シール状の端末処理はできなかった。
一方、下面温度を170℃とした比較例2では、打ち抜き型が高温であるため、厚み方向に熱せん断されて、シール状の皮膜は形成されず、開口状であった。
実施例1による端末処理品、未処理品(比較参考例1)と他の市販の機械を用いた端末シール加工品(比較参考例2)について、梱包用PPバンド(幅15mm×見かけ厚み0.6mm)を掛けて15kgの引き締め力を加えた場合の板材の端面近傍での荷重耐性を見る為にバンド掛け荷重試験を行った。参考比較例2は、端末を溶融してシート状にし、これを90°折り返して端面シールをしたものである。
<試験方法>
図4(C)に示すように、20℃の室内の平台31の縁に試験体30を設置し、PPバンド(積水樹脂社製、品番15.5H)をかけて15kgの荷重33(結束具とするバンドストッパーの破壊荷重に相当)を3時間吊るし、断面状態を観察、及び荷重負荷前の端部厚みと、負荷変形後の端部厚みから形状保持率を次式により算出した。
形状保持率=(負荷変形後の端部厚み)×100/荷重負荷前の端部厚み (%)
測定結果をまとめて表1に示す。
また、本発明の熱可塑性中空板の端末処理方法は、前記の有用な本発明の熱可塑性樹脂製中空板を低コスト、短納期で製造する方法として利用出来る。
1a、1b 中空突起体シート
2、2a、2b 表面材
3 端末部の外周断面
3a 湾曲状部(傾斜部)
3b 垂直状部
3c 小湾曲状部
4M マシン方向膨出状凸部
4T トラバース方向膨出状凸部
10 中空構造板材
12 中空突起体シートベース面
13 下底側が開口した中空円錐台状凸部(凸部)
14、14' 凸部列
15 開口部
20A プレス金型上面
20B プレス金型下面
21 抜き金枠
30 熱可塑性樹脂製中空板(物流用板材)
31 上台
32 梱包用バンド
33 荷重
Claims (9)
- 熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板材の全周面を熱シールしてなる端末構造を有する熱可塑性樹脂製中空板であって、前記端末構造は、厚み方向の外周断面形状が、湾曲状部と、それに続く略垂直状部及び小湾曲状部とを有していることを特徴とする熱可塑性樹脂製中空板。
- 前記端末構造の略垂直部に中空錐台状の凸部の中空部に起因する膨出状凸部が形成されている請求項1記載の熱可塑性樹脂製中空板。
- 前記芯材の中空錐台状凸部が中空円錐台状凸部であって、下底部直径3〜16mm、上底部直径1.5〜4mm、高さ3〜13mm、隣接する円錐台状凸部の隙間間隔10mm以下、シート厚さ0.1〜1.0mm、円錐台状凸部のテーパー角度が60〜80度である請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂製中空板。
- 物流用板材のJIS Z 0403−1に準拠した荷重速度10mm/分での平板圧縮試験による、平面圧縮強度が300〜3000kN/m2である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板。
- 中空構造板材の表面材又は表面層の動摩擦係数がJIS K 7125に準拠した摩擦係数試験方法において、0.40以上である請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板。
- 芯材が曲げ弾性率500〜3000MPaのポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなり、表面材又は表面層が、曲げ弾性率250MPa以下のポリオレフィン系軟質樹脂からなる請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂製中空板を物流用天板及び/又は底板として利用することを特徴とする物流用板材。
- 前記物流用板材の端面に、梱包用バンドにより15kg/15mmの荷重を負荷するバンド掛け荷重試験において、厚み方向断面の形状保持率が90%以上である請求項7記載の物流用板材。
- 熱可塑性樹脂シートに突設された中空錐台状の凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなる芯材の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材を貼り合わせた中空構造板材の全周面を熱シールする端末処理方法であって、所望の熱可塑性樹脂製中空板の外形寸法に対応した内径寸法と幅方向断面に所定の傾斜角を有する抜き金枠を一方のプレス面に固定し、当該プレス面およびの抜き金枠の温度を表面材の融点(Mp)に対して〔Mp+(0〜7)〕℃に設定する一方、他方のプレス面の温度を〔Mp−(30〜50)〕℃に設定し、両プレス面間に置かれた中空構造板材を所定形状に打ち抜きながら、抜き金枠が固定された高温のプレス面側の表面材を主体に変形させつつ、外周面を熱シールすることを特徴とする中空構造板材の端末処理方法。
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