JP2010058319A - 液体供給装置および液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体供給装置は、液体を導入するための導入部と、液体を排出するための排出部とを有し、鉛直方向において、排出部が導入部と同じ高さ以上の位置に配置されているフィルタ部と、フィルタ部に加圧された液体を供給する加圧部と、を備える。
【選択図】図2
Description
A1.プリンタの構成:
図1は、本発明の第1の実施例におけるプリンタ10の概略構成を示す説明図である。第1の実施例における液体噴射装置としてのプリンタ10は、4色(ブラック,シアン,マゼンダ,イエロー)のインクを吐出可能なインクジェット式のシリアルプリンタである。プリンタ10は、インクカートリッジ100と、インク供給装置200と、キャリッジ300と、記録ヘッド400とを備える。
図2は、第1の実施例に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。フィルタ部240は、フィルタ241と、フィルタ室242と、導入口243と、排出口244と、を備える。フィルタ室242は中空状の部屋であり、中央付近には、略板状のフィルタ241が略水平に配置されている。本実施例において、フィルタ室242の鉛直方向における最も高い位置を最上部ULと呼び、鉛直方向における最も低い位置を最下部LLと呼ぶ。導入口243は、フィルタ室242の最下部LLに配置され、流路ポンプ部220から圧送されるインクをフィルタ室242に導入する。排出口244は、フィルタ室242の最上部ULに配置され、フィルタ室242内のインクをバルブユニット250に排出する。
第1の体勢において、フィルタ部240からインク中の気泡が除去される状態について説明する。図4は、フィルタ部におけるインクの流れを示した説明図である。図5は、フィルタ部における気泡の動きを示した説明図である。流路ポンプ部220によるインクの圧送により、導入口243からフィルタ室242に流入したインクは、鉛直方向下方から上方に移動する。フィルタ241は、略水平に配置されているため、重力方向下方から上方に移動するインクに作用することができる。すなわち、フィルタ241は、重力方向下方から上方に移動するインクを濾過することができる。本実施例では、フィルタ241は、略水平に配置されているが、水平に対して所定の角度を有していても重力方向下方から上方に移動するインクに作用することができる。濾過されたインクは鉛直方向上方の排出口244から排出される。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
図8は、変形例1に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。第1の実施例に係るフィルタ部240は、排出口244が最上部ULに配置されているが、排出口244は、導入口243より鉛直方向における位置が高ければ、図8に示すように、最上部UL以外に配置されていてもよい。この場合であっても、フィルタ室242内の気泡BLは、排出口244から排出されるため、気泡BLによるインクの流通の阻害を抑制することができる。
図9は、変形例2に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。第1の実施例に係るフィルタ部240は、排出口244が導入口243より鉛直方向において高い位置に配置されているが、図9に示すように、排出口244と導入口243とが鉛直方向において同じ高さの位置に配置されていてもよい。この場合には、排出口244および導入口243は、最上部ULに近い方がより好ましい。
図10は、変形例3に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。第1の実施例に係るフィルタ部240は、排出口244の軸線OXと導入口243の軸線IXとが並行となるように配置されているが、図10に示すように、排出口244の軸線OXと導入口243の軸線IXは並行でなくてもよい。この場合であっても、気泡BLは排出口244から排出されるため、気泡BLによるインクの流通の阻害を抑制することができる。
図11は、変形例4に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。第1の実施例では、第1の体勢から90度回転させた体勢を第2の体勢としているが、第2の体勢は、これに限られず、排出口244が最上部ULに配置され、導入口243より鉛直方向における位置が高くなる状態であれば、図10に示すように、第1の体勢から任意の角度回転させた状態を第2の体勢としてもよい。
図12は、変形例5に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。第1の実施例に係るフィルタ部240の側面242wは、フィルタ241と導入口243との間においてテーパー状に形成され、また、フィルタ241と排出口244との間についてもテーパー状に形成されているが、図12に示すように、テーパー状とされていなくてもよい。また、フィルタ241と導入口243との間、もしくは、フィルタ241と排出口244との間のいずれか一方のみがテーパー状に形成されていてもよい。なお、これらの場合には、導入口243は、最上部ULに近い方がより好ましい。
図13は、変形例6に係るフィルタ部の構成を例示した説明図である。第1の実施例に係るフィルタ部240のフィルタ241は、フィルタ室242内の中央付近に略水平もしくは略垂直に配置されているが、これに限られず、図13に示すように、フィルタ室242内の任意の位置、角度で配置されていてよい。また、排出口244および導入口243との関係においても任意の位置、角度であってよい。
第1の実施例に係るフィルタ部240は、排出口244のすべての部分が導入口243より高い位置に配置されているが、排出口244と導入口243との高さの比較はそれぞれの任意の部分の比較によりおこなってもよい。例えば、排出口244および導入口243のそれぞれの上端もしくは下端の位置の比較によりおこなってもよい。
第1の実施例に係るプリンタ10では、減圧ポンプ部230は、4色(ブラック,シアン,マゼンダ,イエロー)ごとにそれぞれ配置される構成としたが、これに代えて、各色で減圧ポンプ部230を共有する態様としてもよい。また、流路ポンプ部220についても、4色ごとではなく、各色で流路ポンプ部220を共有する態様とすることもできる。また、プリンタが吐出するインクの種類は4色であったが、これに代えて任意の種類のインクを吐出する構成とすることができる。
第1の実施例に係るプリンタ10では、共通の減圧ポンプ部230により、ポンプ224の上部空間域Mと、減圧脱泡部260の減圧室265を負圧状態にしているが、ポンプ224の上部空間域Mと、減圧脱泡部260の減圧室265は、異なるポンプにより負圧状態してもよい。
第1の実施例に係るプリンタ10では、キャリッジ300に、インク供給装置200のうち、フィルタ部240と、バルブユニット250と、減圧脱泡部260とが搭載されているが、キャリッジ300に搭載されるインク供給装置200の部分は、これに限定されず、例えば、フィルタ部240がキャリッジ300に搭載されない態様であってもよい。
第1の実施例に係るプリンタ10で示した減圧脱泡部260の構成は例示であり、これと異なる態様であってもよい。例えば、脱泡室263のみではなく、圧力室262についても負圧室264と接する態様としてもよいし、流路弁267を設けず、負圧室264と減圧室265とを一体的な空間としてもよい。
上述した各実施例では、インクジェット式プリンタについて説明したが、本発明は、これに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置に適用することができる。例えば、ファクシミリ装置等の画像記録装置や、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッドや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーや、面発光ディスプレー (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置や、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置や、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これら微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置のうちいずれか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。
100…インクカートリッジ
200…インク供給装置
210…カートリッジ接続部
220…流路ポンプ部
230…減圧ポンプ部
240…フィルタ部
241…フィルタ
242…フィルタ室
242w…側面
243…導入口
244…排出口
250…バルブユニット
260…減圧脱泡部
270…チューブ
300…キャリッジ
400…記録ヘッド
Claims (7)
- 液体供給装置であって、
液体を導入するための導入部と、前記液体を排出するための排出部とを有し、鉛直方向において、前記排出部が前記導入部と同じ高さ以上の位置に配置されているフィルタ部と、
前記フィルタ部に加圧された前記液体を供給する加圧部と、を備える液体供給装置。 - 請求項1に記載の液体供給装置において、
前記フィルタ部は、フィルタが配置されるフィルタ室を備え、
前記排出部は、鉛直方向における前記フィルタ室の最上部に配置されている液体供給装置。 - 請求項2に記載の液体供給装置において、
前記フィルタ室の壁面は、前記フィルタと前記排出部との間でテーパー状に形成されている液体供給装置。 - 請求項3に記載の液体供給装置において、
前記フィルタは、鉛直方向下方から上方に移動する前記液体に作用するように配置されている液体供給装置。 - 液体を噴射するための液体噴射装置であって、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液体供給装置と、
前記液体供給装置から供給された前記液体を噴射するヘッド部と、を備える液体噴射装置。 - 請求項5に記載の液体噴射装置において、
前記排出部は、前記液体噴射装置が前記液体を噴射可能な異なる2つの体勢において、鉛直方向における高さが、前記導入部の高さ以上となる位置に配置されている液体噴射装置。 - 請求項6に記載の液体噴射装置において、
前記排出部は、前記2つの体勢において、鉛直方向における前記フィルタ室の最上部となる位置に配置されている液体噴射装置。
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