JP2010056037A - 非水電解質電池用電極シート及びその製造方法並びにそれを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートであって、前記耐熱性多孔質層に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれていることを特徴とする非水電解質電池用電極シート。
【選択図】図1
Description
(1)正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートであって、前記耐熱性多孔質層に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれていることを特徴とする非水電解質電池用電極シート。
(2)前記金属化合物は、水酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイスポア、水酸化マグネシウム又はこれらの二種以上の混合物であることを特徴とする上記(1)記載の非水電解質電池用電極シート。
(3)前記無機フィラーは、以下の(a)及び(b)式を満足することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の非水電解質電池用電極シート。
(a)0.01≦d50≦20(μm)
(b)0<α≦2
(但し、d50は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)を表す。αは、無機フィラーの均一性を示し、α=(d90−d10)/d50で表される。ここで、d90は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)を表し、d10は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)を表す。)
(4)前記耐熱性多孔質膜において、前記無機フィラーは重量分率で50重量%以上95重量%以下含まれていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の非水電解質電池用電極シート。
(5)前記耐熱性高分子が、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の非水電解質電池用電極シート。
(6)前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる有機フィラーが含まれていることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の非水電解質電池用電極シート。
(7)正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートの製造方法であって、(i)前記活物質層が形成されたシートの当該活物質層上に、前記耐熱性高分子と、有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーを塗工する工程と、(ii)塗工されたシートを乾燥させ、前記有機溶剤を除去し耐熱性多孔質層を形成させる工程と、を実施することを特徴とする非水電解質電池用電極シートの製造方法。
(8)正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートの製造方法であって、(i)前記活物質層が形成されたシートの当該活物質層上に、前記耐熱性高分子と、水溶性有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーを塗工する工程と、(ii)塗工されたシートを、水又は水と前記有機溶剤の混合液からなる凝固液中に浸漬し、前記耐熱性高分子を凝固させ耐熱性多孔質層を形成させる工程と、(iii)シート上に形成された耐熱性多孔質層を水洗及び乾燥する工程と、を実施することを特徴とする非水電解質電池用電極シートの製造方法。
(9)リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水電解質二次電池であって、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の電極シートを用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
本発明は、正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートであって、前記耐熱性多孔質層に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれているものである。
なお、非水電解質二次電池において、フッ酸は正極活物質を侵し耐久性を低下させる要因となっているが、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムはフッ酸を吸着・共沈させる機能があるため、電解液中のフッ酸濃度を低いレベルに維持することが可能であり、本発明の非水電解質電池用電極シートを用いることで、非水電解質二次電池のサイクル特性を改善することも可能となる。このような観点からも、無機フィラーとして水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは特に好ましい。
(a)0.01≦d50≦20(μm)
(b)0<α≦2
但し、d50は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)を表す。αは、無機フィラーの均一性を示し、α=(d90−d10)/d50で表される。ここで、d90は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)を表し、d10は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)を表す。
本発明の非水電解質電池用電極シートの製造方法は特に限定されないが、好ましい製造方法の一つ(第一の製造方法)は、以下の(i)〜(ii)の工程によって製造する方法である。(i)正極活物質又は負極活物質を含む活物質層が形成されたシートの当該活物質層上に、耐熱性高分子と、水溶性有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる金属水酸化物からなる無機フィラーとを含むドープを塗工する工程と、(ii)塗工されたシートを乾燥させ、前記水溶性有機溶剤を除去し耐熱性多孔質層を形成させる工程と、を実施することを特徴とする非水電解質電池用電極シートの製造方法である。
本発明の非水電解質電池用電極シートは、公知のいかなる構成の非水電解質電池にも適用することができ、安全性に優れた電池が得られる。適用される非水電解質電池は、一次電池であっても二次電池であってもよく、その種類や構成は、何ら限定されるものではないが、本発明の非水電解質電池用電極シートは、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水電解質二次電池に好適に応用することができる。中でも、リチウムイオン二次電池への適用が好ましい。
また、前記正極シートと負極シートの間に、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂からなる多孔質膜をセパレータとして追加して用いて、電池を組み立ててもよい。この場合、例えば、電池が異常発熱して生じる高い温度で、熱可塑性樹脂が溶融又は変形して多孔質膜の孔を閉塞する、いわゆるシャットダウン機能を発現することができる。
接触式の膜厚計(ミツトヨ社製)にて20点測定し、これを平均することで求めた。ここで接触端子は底面が直径0.5cmの円柱状のものを用い、接触端子に1.2kg/cm2の荷重が印加されるような条件で測定した。
多孔質膜を塗布する前の電極シートを乾燥後、A0(mm)×B0(mm)の大きさにカットし、厚みC0(mm)、重量D0(g)を測定する(A0、B0、C0、D0は適宜選択する)。続いて多孔質膜を塗布した後の電極シートを乾燥後、A(mm)×B(mm)の大きさにカットし、厚みC(mm)、重量D(g)を測定する(A、B、C、Dは適宜選択する)。以上より、多孔質層の真密度は、以下の式により求められる。
ρtrue=ρ1×R1+ρ2×R2+ρ3×R3+・・・+ρn×Rn
ここで、ρtrueは多孔質層の真密度を意味し、ρnは多孔質層を構成する各成分1,2,3,・・・nの密度(g/cm3)を意味し、Rnは多孔質層を構成する各成分1,2,3,・・・nの、多孔質層重量に占める重量比率(−)を意味する。
続いて、多孔質層の空孔率ε(%)を以下の式により求める。
ε=(1−((D/(A・B)−D0/(A0・B0))/((C−C0)×ρtrue)×100
レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定を行った。分散媒としては水を用い、分散剤として非イオン性界面活性剤「Triton X−100」を微量用いた。体積粒度分布における中心粒子径(D50)を平均粒子径とした。
サンプルを10cm×10cmに切り出しこの重量を測定し、これを1m2当たりの重量に変換することで目付を求めた。
また、多孔質層の目付けは、多孔質層を塗工した後の電極シートの目付けから、多孔質層を塗工する前の電極シートの目付けを引いて求めた。
1)正極シートの作製
以下のようにして正極シートを作製した。コバルト酸リチウム(LiCoO2;日本化学工業社製)粉末89.5重量部、アセチレンブラック(電気化学工業社製;商品名デンカブラック)4.5重量部、ポリフッ化ビニリデン(クレハ化学社製)6重量部となるようにN−メチル−2ピロリドン溶媒を用いてこれらを混練し、スラリーを作製した。得られたスラリーを厚さが20μmのアルミ箔上に塗布乾燥後プレスし、100μmの正極を得た。
負極シートは、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪瓦斯化学社製)粉末87重量部、アセチレンブラック(電気化学工業社製;商品名デンカブラック)3重量部、ポリフッ化ビニリデン(クレハ化学社製)10重量部となるようにN−メチル−2ピロリドン溶媒を用いてこれらを混練し、スラリーを作製した。得られたスラリーを厚さが18μmの銅箔上に塗布乾燥後プレスし、全体の厚さが90μmの負極を得た。
イソフタル酸クロライド160.5gをテトラヒドロフラン1120mlに溶解し、撹拌しながら、メタフェニレンジアミン85.2gをテトラヒドロフラン1120mlに溶解した溶液を、細流として徐々に加えていくと白濁した乳白色の溶液が得られた。撹拌を約5分間継続した後、更に撹拌しながら炭酸ソーダ167.6g、食塩317gを3400mlの水に溶かした水溶液を速やかに加え、5分間撹拌した。反応系は数秒後に粘度が増大後、再び低下し、白色の懸濁液が得られた。これを静置し、分離した透明な水溶液層を取り除き、ろ過によってポリメタフェニレンイソフタルアミドの白色重合体185.3gが得られた。
上記3)で得られたポリメタフェニレンイソフタルアミドとN−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを、それぞれ10:90の重量比で混合して溶液とし、これに、平均粒子径0.8μmの水酸化アルミニウム(昭和電工社製;H−43M、d50=0.75μm、α=0.89)を、ポリマーとの重量比が25:75となるように添加し攪拌して塗工用のスラリーを作製した。そして、このスラリーを、前記正極シートおよび負極シートのそれぞれの活物質層表面に、塗工厚20μmで塗工、乾燥し、耐熱性多孔質層を形成した。次いで、この耐熱性多孔質層が表面に形成された活物質層を、ローラプレス機により圧縮成形して、帯状の正極シート及び負極シートを作成した。
正極シートの厚みは114μm、多孔質層の空孔率は75%であり、負極シートの厚みは104μm、多孔質層の空孔率は75%であった。
上記4)で得られた正極シート及び負極シートを対向させ、これに電解液を含浸させアルミラミネートフィルムからなる外装に封入してリチウムイオン二次電池を作製した。ここで、電解液には1M LiPF6 エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7重量比)(キシダ化学社製)を用いた。
なお、この試作電池の正極面積は2×1.4cm2、負極面積は2.2×1.6cm2で、設定容量は8mAh(4.2V−2.75Vの範囲)である。
水酸化アルミニウムを平均粒子径0.8μmの水酸化マグネシウム(協和化学工業社製;キスマ5A、d50=0.8、α=0.8)に変更した以外は、実施例1と同様に電極シートおよび電池を作製した。なお、正極シートの厚さは115μm、空孔率は77%、負極シートの厚さは105μm、空孔率は77%であった。
撹拌翼と還流管の付いたセパラブルフラスコに窒素気流下で脱水NMP500mlを入れ、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル19.8gを加えて完全に溶解した。これを5℃以下に冷却しながら。3,3’−4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.9gおよびエチレングリコールビストリメリテート二無水物17.7gを添加し、更に3時間撹拌した。続いてピリジン32gと無水酢酸122gを加えて1時間撹拌した後、100℃に加熱して3時間撹拌した。室温に冷却後、得られたポリイミド溶液を取り出し、イソプロピルアルコール中で凝固させ粉末を得た。これを水洗、乾燥させてポリイミド樹脂50gを得た。
ポリメタフェニレンイソフタルアミドポリマーを上記のポリイミド樹脂に変更した以外は実施例1と同様にして電極シートおよび電池を作製した。
正極シートの厚さは112μm、多孔質層の空孔率は70%、負極シートの厚さは102μm、多孔質層の空孔率は70%であった。
実施例1にて作製した正極シートおよび負極シートのそれぞれ耐熱多孔質層側に、粒径0.6μmのポリエチレン(PE)微粒子の水分散スラリー(商品名:ケミパールW4005三井化学製)を、純水にて75体積%に薄めて作製したスラリーを、ローラーで塗布した後、80℃にて乾燥してPE微粒子を付着させた。
得られた正極シートの厚さは126μm、多孔質層の空孔率は63%、負極シートの厚さは116μm、多孔質層の空孔率は63%であった。
水酸化アルミニウムを、平均粒子径0.6μmのアルミナ(昭和電工社製;AL160SG−3)に変えたこと以外は実施例1と同様に電極シートと電池を作製した。正極シートの厚さは115μm、空孔率は74%、負極シートの厚さは105μm、空孔率74%であった。
水酸化アルミニウム粉末を添加しないこと以外は実施例1と同様に電極シートと電池を作製した。正極シートの厚さは115μm、空孔率は74%、負極シートの厚さは105μm、空孔率74%であった。
上記のような方法で作製した実施例1〜4及び比較例1,2の電池を用いてサイクル特性評価を実施した。先ず、1.6mA、4.2Vで8時間定電流・定電圧充電、1.6mA、2.75Vで定電流放電という充放電サイクルを10サイクル実施し、10サイクル目に得られた放電容量をこの電池の放電容量とした。続いて、同様の充放電サイクルを100サイクル繰り返し、このときの放電容量の低下が10%以下のものを○、10〜20%のものを△、20%以上のものを×とした。
上記のような方法で作製した実施例1〜4及び比較例1,2の電池を、4.2Vまで充電した。電池をオーブンに入れ、5kgの錘をのせた。この状態で電池温度が2℃/分で昇温するようにオーブンを設定し電池を200℃まで加熱した。実施例1〜3及び比較例1、2は200℃まで加熱してもほとんど電圧降下が認められず、耐熱性に優れているがシャットダウン特性(SD特性)は有していないことが分かった。一方、実施例4においては150℃から急激な電圧降下が見られたが、電池の著しい発熱は無く安全にシャットダウンすることが分かった。このことから、実施例4は耐熱性に優れている上、シャットダウン特性も有することが分かった。なお、以下の表1において、耐熱性に優れている場合は○、耐熱性に優れいていない場合は×と記載し、シャットダウン機能を有する場合は○、シャットダウン機能を有していない場合は×と記載した。
実施例1〜4、比較例1,2の各電極シートについてDSC(示差走査熱量測定)分析を行った。測定装置にはTAインスツルメントジャパン株式会社製のDSC2920を用いた。測定サンプルは、各電極シートをアルミパンに入れてかしめることにより作製した。測定は、窒素ガス雰囲気下で、昇温速度5℃/min、温度範囲30〜350℃で行った。
東洋精機社製のカード摩擦試験機を用いて評価した。具体的に、サンプルとなる電極シートを1kgの重り(76mm角)に貼り付け、耐熱性多孔質層面を下向きにし、これをSUS製ステージの上に置いた。そして、重りを速度90cm/分で10cm滑らせた。SUS製ステージと接触していた側のサンプル表面を観察し、黒くなっているか否かを確認した。黒くなっている場合はステージ材料のSUSが研磨されていると判断し×と判定した。また、黒くなっていない場合はSUSが研磨されていないと判断し○と判定した。
2 負極活物質層
3 負極シート
4 正極集電シート
5 正極活物質層
6 正極シート
7 耐熱性多孔質層
8 有機フィラー
9 有機フィラーを含む層
10 熱可塑性樹脂からなる多孔質膜
Claims (9)
- 正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートであって、
前記耐熱性多孔質層に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれていることを特徴とする非水電解質電池用電極シート。 - 前記金属化合物は、水酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイスポア、水酸化マグネシウム又はこれらの二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質電池用電極シート。
- 前記無機フィラーは、以下の(a)及び(b)式を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質電池用電極シート。
(a)0.01≦d50≦20(μm)
(b)0<α≦2
(但し、d50は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)を表す。αは、無機フィラーの均一性を示し、α=(d90−d10)/d50で表される。ここで、d90は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)を表し、d10は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)を表す。) - 前記耐熱性多孔質層において、前記無機フィラーは重量分率で50重量%以上95重量%以下含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の非水電解質電池用電極シート。
- 前記耐熱性高分子が、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の非水電解質電池用電極シート。
- 前記耐熱性多孔質層に熱可塑性樹脂からなる有機フィラーが含まれているか、あるいは、前記耐熱性多孔質層の表面上に当該有機フィラーが層状に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の非水電解質電池用電極シート。
- 正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートの製造方法であって、
(i)前記活物質層が形成されたシートの当該活物質層上に、前記耐熱性高分子と、有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーを塗工する工程と、
(ii)塗工されたシートを乾燥させ、前記有機溶剤を除去し耐熱性多孔質層を形成させる工程と、
を実施することを特徴とする非水電解質電池用電極シートの製造方法。 - 正極活物質又は負極活物質を含む活物質層と、この活物質層の上に積層された耐熱性高分子を含む耐熱性多孔質層とを備えた非水電解質電池用電極シートの製造方法であって、
(i)前記活物質層が形成されたシートの当該活物質層上に、前記耐熱性高分子と、水溶性有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーを塗工する工程と、
(ii)塗工されたシートを、水又は水と前記有機溶剤の混合液からなる凝固液中に浸漬し、前記耐熱性高分子を凝固させ耐熱性多孔質層を形成させる工程と、
(iii)シート上に形成された耐熱性多孔質層を水洗及び乾燥する工程と、
を実施することを特徴とする非水電解質電池用電極シートの製造方法。 - リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水電解質二次電池であって、請求項1〜8のいずれか1項記載の電極シートを用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
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