JP2010055754A - 放電ランプの歪量監視システムおよび放電ランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 放電ランプ(10)と、放電ランプ(10)に電力を供給する給電装置(20)と、放電ランプ(10)の発光管(11)の蓄積歪量を算出する演算装置(30)とを備えてなり、演算装置(30)によって、給電装置(20)から放電ランプ(10)に供給される電力値毎に、点灯時間の関数である蓄積歪量を算出する演算式が設定され、この演算式により、放電ランプ(10)に供給される電力値での電力供給開始時における発光管(11)の蓄積歪量を初期値として、当該電力値での点灯時間に応じて放電ランプ(10)の発光管(11)の総蓄積歪量が特定される。
【選択図】 図1
Description
そして、近年、露光面積の大型化や工程の高スループット化により、ショートアーク型水銀ランプとして大型のものが用いられており、このようなランプにおいては、点灯時の発光管内圧力が20気圧から40気圧に達する。これに伴い、発光管に加わる応力が大きくなり、発光管が破裂する危険性が高くなると共に、破裂した場合の破壊力もまた大きくなっている。万一、発光管が破裂した場合には、周囲に与える影響が大きく、光学機器や灯具などに重大な損傷を与えることになる。
特に、各種製造プロセスにおいて、発光管が露光工程中に破裂すると、製造ラインが停止し、生産に重大な影響を与えるので、重要な問題である。
然るに、光源装置内にレーザを用いた複雑な検知機能を組み込むことは現実的に容易なことではなく、また、発光管における歪量を測定する部位とレーザとの位置合わせをどのように設定するかなどの問題があるため、広く適用することは困難である。
超高圧ショートアーク放電ランプは、その点灯中に発光管の内部が高い圧力に維持されると共に、アークからの熱によって発光管を構成するガラス(主として石英ガラス)が高温に加熱されて粘性を帯びることにより、当該発光管に歪(内部応力)が蓄積される。そして、発光管には、蓄積された歪と点灯中にかかる外部圧力との合計の応力が加わることになり、この応力が発光管を構成するガラスの限界応力に達すると発光管の破裂の可能性が高まる。
そこで、発光管に蓄積される歪量が所定の値になる前に当該ランプの使用を停止させるため、放電ランプ毎に点灯保証時間が設定される。この点灯保証時間は、例えば放電ランプをある点灯電力で点灯したときに蓄積される歪量を基に、限界となる歪量(限界歪量)に到達するまでの時間である。なお、この限界歪量は、発光管を構成するガラスの限界応力や点灯中に発光管に加わる圧力などを勘案した上で経験的に導かれたものである。
発光管に蓄積される歪量は、放電ランプに供給される電力値によって異なる。すなわち、点灯時間が同じであっても、放電ランプに供給される電力値が高い程、発光管に蓄積される歪量は大きくなる。そして、実際の放電ランプの使用に際しては、供給される電力値を変更する場合が少なくない。具体的な例を挙げると、(1)タクトタイムの安定化のために、放電ランプの点灯開始から当該放電ランプによる照度が一定となるよう、供給される電力値を徐々に上昇させていく、いわゆる定照度点灯方式を採用する場合や、(2)同一の製造ラインにおいて、複数のレジスト処理工程を共通の放電ランプを使用して行う際には、各レジスト処理工程に使用されるレジストの感度に合わせて、放電ランプに供給する電力値を変更することにより、レジストに対する照度を調整する場合である。
このように、放電ランプを一定の電力値で使用しない、すなわち供給される電力値を変更して使用する場合には、放電ランプに供給される電力値が最大となる使用条件、すなわち歪の蓄積が最も大きい使用条件を基準として点灯保証時間が設定される。
また、このような無駄を回避するため、使用者の独自の判断により、点灯保証時間を超えて使用されることがあり、この場合には、発光管の破裂の危険性が増大し、万一、ランプが破裂した場合には、高価な光学系の補修が必要となるばかりでなく、生産が一時停止するため、生産効率が大幅に低下する、という問題がある。
この放電ランプに電力を供給する給電装置と、
当該放電ランプの発光管の蓄積歪量を算出する演算装置と
を備えてなる放電ランプの歪量監視システムであって、
前記演算装置によって、前記給電装置から前記放電ランプに供給される電力値毎に、点灯時間の関数である蓄積歪量を算出する演算式が設定され、
この演算式により、前記放電ランプに供給される電力値での電力供給開始時における発光管の蓄積歪量を初期値として、当該電力値での点灯時間に応じて当該放電ランプの発光管の総蓄積歪量が特定される
ことを特徴とする。
また、放電ランプの総蓄積歪量、点灯時間および限界歪量に達するまでの時間を含む情報を表示する表示装置を備えてなることが好ましい。
このようなランプ情報記録媒体には、演算装置によって、放電ランプの総蓄積歪量および累積点灯時間が書き込まれることが好ましい。
また、ランプ情報記録媒体として、ICタグを用いることができる。
演算式を設定するためのパラメータ、総蓄積歪量および累積点灯時間を含む情報が記録されたランプ情報記録媒体を備えてなることを特徴とする。
また、アラーム装置を設けることにより、発光管の総蓄積歪量が限界歪量に達したときに、使用者に確実に知らせることができる。
また、表示装置を設けることにより、放電ランプの点灯中において、発光管の蓄積歪量を常時監視することができる。
また、放電ランプ自身にランプ情報記録媒体を設けることにより、改良設計等の理由により、当該放電ランプとは仕様の異なる他の放電ランプを使用する場合においても、当該他の放電ランプのランプ情報記録媒体に記録された、演算式を設定するためのパラメータや総蓄積歪量等の情報が、演算装置によって読み取られることにより、演算装置の設定が自動的に変更され、当該演算装置には当該他の放電ランプに関する演算式が設定されるため、放電ランプを交換する度に、作業者が演算装置の設定を放電ランプの仕様と照合して変更する、という煩雑な作業を行うことが不要となると共に、作業者が演算装置の設定変更を忘れたり、誤った設定を行ったりすることが回避され、これにより、誤った演算式によって蓄積歪量が算出されることを防止することができるので、常に、点灯すべき放電ランプに関する固有の演算式に基づいて、発光管の総蓄積歪量を特定することができる。
また、放電ランプを消灯した場合に、消灯時の発光管の総蓄積歪量の情報がランプ情報記録媒体に書き込まれることにより、再度放電ランプを点灯したときには、前回の消灯時の総蓄積歪量の情報が演算装置によって読み取られ、当該消灯時の総蓄積歪量が初期値として利用されるので、放電ランプの再点灯時において確実に最新の情報に基づいて発光管の総蓄積歪量を特定することができる。
図1は、本発明の放電ランプの歪量監視システム(以下、「歪量監視システム」という。)の一例における構成の概略を示す説明図である。
この歪量監視システムは、放電ランプ10と、この放電ランプ10に電力を供給する給電装置20と、この給電装置20を制御する電力制御装置21と、放電ランプ10の発光管11の蓄積歪量を算出する演算装置30と、放電ランプ10の発光管11の総蓄積歪量などの情報を表示する表示装置40と、放電ランプ10の発光管11の総蓄積歪量が限界歪量に達したときにアラームを発生するアラーム装置50とにより構成されている。
また、放電ランプ10における一方のリード線Wには、ICタグC1が取り付けられている。このICタグC1には、放電ランプ10の発光管11の歪量に関する演算式を設定するためのパラメータ、発光管11の限界歪量および蓄積歪量、放電ランプ10の累積点灯時間、放電ランプ10のシリアルナンバーなどのランプ情報が記録されている。
また、電力制御装置21には、放電ランプ10からの放射光による照度を検出する光検出手段Sが接続されており、光検出手段Sによって検出された照度に基づいて、電力制御装置21によって、給電装置20から放電ランプ10に供給される電力値がフィードバック制御される。
先ず、放電ランプ10が所定の取り付け部(図示省略)にセットされ(ステップ1)、この放電ランプ10のICタグC1に記録されたランプ情報が、演算装置30の情報読み取り部31によって読み取られる(ステップ2)。このランプ情報は、情報読み取り部31から演算部32に送られ、更に記憶部33に記憶される。そして、給電装置20から放電ランプ10に電力が供給されることにより、放電ランプ10が点灯されると(ステップ3)、給電装置20から、電力値や点灯時間の情報が、例えば1秒間〜数分間経過する毎に演算装置30の演算部32に送られる(ステップ4)。
この演算式の設定においては、用いられる放電ランプと同一の仕様の放電ランプについて、一定の電力値によって点灯して発光管の蓄積歪量の時間的変化を実測し、この実測値のデータに基づいて導かれた近似式が、同一仕様の放電ランプ毎に定義される固有の基礎演算式として用いられる。
この基礎演算式としては、発光管を構成するガラス(粘弾性体)の物理的特性、すなわち粘弾性体において、外部から加わる応力とこの応力によって内部に蓄積される歪量の時間的変化との関係から、下記式(1)で示される指数関数、または下記式(2)で示されるべき関数を好適に利用することができる。これらの基礎演算式は、放電ランプ10における発光管11の蓄積歪量の時間的変化の実測値に基づいて適宜選択される。なお、粘弾性体における外部応力と蓄積歪量の時間的変化の関係については、例えば「非ニュートン流体力学」(中村喜代次著,コロナ社発行)などに記載されている。
また、パラメータは、発光管11の蓄積歪量の時間的変化の実測値に基づいて設定されるが、3つ以上の電力値による発光管11の蓄積歪量の時間的変化の実測値から、それぞれの電力値毎のパラメータを求め、これらのパラメータの値から、パラメータ〔an ,αn 、またはbn ,βn 〕と電力値〔P〕との関係について、近似式〔an =f1 (P),αn =f2 (P)、またはbn =f1 (P),βn =f2 (P)〕を導くことにより、この近似式から、設定される電力値の範囲における全てのパラメータの値を求めることができる。
以上のように、放電ランプ10に供給される電力値に基づいてパラメータの値が決定されることにより、当該電力値による演算式が設定される。
そして、放電ランプ10に供給される電力値が変更されると、この電力値に基づいて新たに演算式が設定され、この演算式において、当該電力値での電力供給開始時における発光管11の蓄積歪量を初期値として、当該放電ランプ10の点灯中における発光管11の総蓄積歪量が特定される(ステップ5)。
一方、演算装置30の記憶部33に一時的に記憶された、総蓄積歪量、累積点灯時間および蓄積歪量の増加曲線などの情報は、適宜のタイミングで、情報書き込み部34によって放電ランプ10のICタグC1に書き込まれる(ステップ6)。ここで、ICタグC1への情報の書き込みは、記憶部33に記憶される情報が更新される毎に実行されてもよく、また、放電ランプ10の消灯時のみに実行されてもよい。
放電ランプ10を10kWの電力を供給して点灯すると、この電力値(10kW)に基づいて上記式(1)におけるパラメーターan およびαn が、それぞれ「an =a1 」および「αn =α1 」に決定され、演算式ε=f(t)=a1 ×〔1−exp(−α1 t)〕が設定される。そして、この演算式により、図4に示すように、10kWの電力による蓄積歪量の増加曲線A(以下、「曲線A」という。)が与えられ、放電ランプ10に10kWの電力が供給されている時間においては、図4において太線(ア)に示すように、曲線Aに沿って発光管11の総蓄積歪量が増加する。ここで、図4において、横軸は放電ランプの点灯時間を示し、縦軸は、発光管の蓄積歪量であって、初期歪量を0、限界歪量を100としたときの相対値を示す。
次いで、10kWの電力の供給を開始してから400時間経過した後に、供給する電力を11kWに変更すると、この電力値(11kW)に基づいて上記式(1)におけるパラメーターAn およびαn が、それぞれ「An =A2 」および「αn =α2 」に決定され、新たに演算式ε=f(t)=a2 ×〔1−exp(−α2 t)〕が設定される。そして、この演算式により、11kWの電力による蓄積歪量の増加曲線B(以下、「曲線B」という。)が与えられ、放電ランプ10に11kWの電力が供給されている時間においては、放電ランプ10に供給される電力値の変更時、すなわち11kWの電力供給開始時における発光管11の蓄積歪量(図示の例では約30)を初期値として、図4において太線(イ)に示すように、曲線Bに沿って発光管の総蓄積歪量が増加する。
このようにして、電力値毎に設定される演算式によって、放電ランプ10の点灯中における発光管11の総蓄積歪量が特定され、実際の総蓄積歪量は、図5に示すように、曲線Aにおける太線(ア)および曲線B’における太線(イ)’に沿って増加する。ここで、図5において、横軸は放電ランプの累積点灯時間を示し、縦軸は、発光管の蓄積歪量であって、初期歪量を0、限界歪量を100としたときの相対値を示す。そして、11kWの電力の供給を開始してから400時間(累積点灯時間が800時間)経過した後においては、発光管11の総蓄積歪量(図示の例では66)は、10kWの電力を800時間供給して点灯したときの総蓄積歪量よりも高く、11kWの電力を800時間供給して点灯したときの総蓄積歪量よりも低い値を示す。
また、アラーム装置50が設けられているため、発光管11の総蓄積歪量が限界歪量に達したときには、そのことを使用者に確実に知らせることができる。
また、表示装置40が設けられているため、放電ランプ10の点灯中において、発光管11の蓄積歪量を常時監視することができる。
また、放電ランプ10にはICタグC1が設けられているため、改良設計等の理由により、この放電ランプ10とは仕様の異なる他の放電ランプ10を用いるような場合においても、当該他の放電ランプ10のICタグC1に記録された、演算式を設定するためのパラメータや総蓄積歪量等の情報が、演算装置30によって読み取られることにより、演算装置30の設定が自動的に変更され、当該演算装置30には当該他の放電ランプ10に関する演算式が設定されるため、放電ランプ10を交換する度に、作業者が演算装置30の設定を放電ランプ10の仕様と照合して変更する、という煩雑な作業を行うことが不要となると共に、作業者が演算装置30の設定変更を忘れたり、誤った設定を行ったりすることが回避され、これにより、誤った演算式によって蓄積歪量が算出されることを防止することができるので、常に、点灯すべき放電ランプ10に関する固有の演算式に基づいて、発光管11の総蓄積歪量を特定することができる。
また、放電ランプ10を消灯した場合に、消灯時の発光管11の総蓄積歪量の情報がICタグC1に書き込まれるため、再度放電ランプ10を点灯したときには、ICタグC1に記録された、前回の消灯時の総蓄積歪量の情報が演算装置30によって読み取られ、当該消灯時の総蓄積歪量が初期値として利用されるので、放電ランプ10の再点灯時において確実に最新の情報に基づいて発光管11の総蓄積歪量を特定することができる。
例えば放電ランプに設けられるランプ情報記録媒体はICタグに限定されず、種々の電子情報記録媒体を利用することができる。
また、アラーム装置のアラーム発生時から適宜の時間(例えば24時間)経過した後に、放電ランプへの電力の供給を停止して当該放電ランプを消灯するよう制御することができる。
また、放電ランプとしては、ショートアーク型高圧水銀ランプに限定されず、種々の放電ランプに適用することができる。
図2に示す構成に従い、下記の仕様の放電ランプ(10)を作製した。
発光管(11):石英ガラス製,全長185mm,発光部(12);長さ160mm,最大内径110mm,最大外径120mm,発光部(12)内の容積1000cm3 ,封止部(13);外径34mm
陽極(14):タングステン製,陰極(15):トリエーテッドタングステン製,電極間距離:13mm
封入物(量):水銀(30mg/cm3 )
定格消費電力:12kW,定格電圧:115V,定格電流:104A
上記の仕様の放電ランプを「放電ランプA」とする。
基礎演算式として上記式(1)を用い、上記の蓄積歪量の実測値から、各電力値におけるパラメータ〔an ,αn 〕の値を求め、各電力値における演算式を設定した。パラメータ〔an ,αn 〕の値を下記表1に示す。また、図6に、測定した蓄積歪量および演算式から与えられる蓄積歪量の増加曲線を示す。図6において、横軸は放電ランプの累積点灯時間を示し、縦軸は、発光管の蓄積歪量であって、初期歪量を0、限界歪量を100としたときの相対値を示す。
図6から明らかなように、発光管の蓄積歪量は、上記式(1)を基礎演算式とする演算式から与えられる蓄積歪量の増加曲線に沿って増加することが理解される。
図2に示す構成に従い、下記の仕様の放電ランプ(10)を作製した。
発光管(11):石英ガラス製,全長170mm,発光部(12);長さ145mm,最大内径92mm,最大外径100mm,発光部(12)内の容積600cm3 ,封止部(13);外径30mm
陽極(14):タングステン製,陰極(15):トリエーテッドタングステン製,電極間距離:11mm
封入物(量):水銀(25mg/cm3 )
定格消費電力:10kW,定格電圧:95V,定格電流:105A
上記の仕様の放電ランプを「放電ランプB」とする。
図7から明らかなように、発光管の蓄積歪量は、上記式(2)を基礎演算式とする演算式から与えられる蓄積歪量の増加曲線に沿って増加することが理解される。
放電ランプAに関し、実験例1で求めたパラメータ〔an ,αn 〕の値から、パラメータ〔an ,αn 〕と電力値〔P〕との関係について、近似式〔an =f1 (P),αn =f2 (P)〕を導き、この近似式から、10〜12kWの電力範囲において0.1kW刻みで、各電力値におけるパラメータ〔bn ,βn 〕の値を求めた。
そして、図1に示す構成の歪量監視システムにより、10kWで290時間、12kWで160時間、11kWで130時間、10.5kWで290時間、11.5kWで250時間、11kWで310時間の条件で、放電ランプAを点灯させ、その後、放電ランプAを消灯した。図8に、歪量監視システムにより測定された蓄積歪量の増加曲線を示す。図8において、横軸は放電ランプの累積点灯時間を示し、縦軸は、発光管の蓄積歪量であって、初期歪量を0、限界歪量を100としたときの相対値を示す。また、太線で示す曲線は、歪量監視システムにより測定された蓄積歪量の増加曲線、その他の破線で示す曲線は、演算式によって与えられる、10kW、10.5kW、11kW、11.5kWおよび12kWの各電極値による蓄積歪量の増加曲線を示す。
図8から明らかなように、放電ランプAを上記の条件で点灯した場合には、発光管(11)の蓄積歪量が限界歪量に到達するまでの時間が、定格消費電力12kWで点灯した場合の時間(点灯保証時間)の約1.7倍であることが理解される。
また、放電ランプAを消灯した後、発光管(11)の蓄積歪量を測定したところ、歪量監視システムにより測定された蓄積歪量とほぼ一致していることが確認された。
11 発光管
12 発光部
13 封止部
14 陽極
15 陰極
16 口金
20 給電装置
21 電力制御装置
30 演算装置
31 情報読み取り部
32 演算部
33 記憶部
34 情報書き込み部
35 制御部
40 表示装置
41 表示部
50 アラーム装置
51 アラーム部
C1 ICタグ
S 光検出手段
W リード線
Claims (7)
- 放電ランプと、
この放電ランプに電力を供給する給電装置と、
当該放電ランプの発光管の蓄積歪量を算出する演算装置と
を備えてなる放電ランプの歪量監視システムであって、
前記演算装置によって、前記給電装置から前記放電ランプに供給される電力値毎に、点灯時間の関数である蓄積歪量を算出する演算式が設定され、
この演算式により、前記放電ランプに供給される電力値での電力供給開始時における発光管の蓄積歪量を初期値として、当該電力値での点灯時間に応じて当該放電ランプの発光管の総蓄積歪量が特定される
ことを特徴とする放電ランプの歪量監視システム。 - 予め設定された発光管の限界歪量と演算式により特定される総蓄積歪量とを比較し、当該総蓄積歪量が当該限界歪量に達したときにアラームを発生するアラーム装置を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプの歪量監視システム。
- 放電ランプの総蓄積歪量、点灯時間および限界歪量に達するまでの時間を含む情報を表示する表示装置を備えてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電ランプの歪量監視システム。
- 放電ランプには、演算式を設定するためのパラメータ、総蓄積歪量および累積点灯時間を含む情報が記録されたランプ情報記録媒体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の放電ランプの歪量監視システム。
- ランプ情報記録媒体には、演算装置によって、放電ランプの総蓄積歪量および累積点灯時間が書き込まれることを特徴とする請求項4に記載の放電ランプの歪量監視システム。
- ランプ情報記録媒体は、ICタグであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の放電ランプの歪量監視システム。
- 請求項1に記載の放電ランプの歪量監視システムに適用される放電ランプであって、
演算式を設定するためのパラメータ、総蓄積歪量および累積点灯時間を含む情報が記録されたランプ情報記録媒体を備えてなることを特徴とする放電ランプ。
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