JP5953777B2 - プロジェクター及びプロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Description
さらに、近年では、プロジェクターが起動(電源オン)されている状態で、利用者がプロジェクターを一時的に使用していない場合に、消費電力の低減を目的として、光源ランプを消灯させることが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
本発明によれば、電力モードがスタンバイモードに設定されると、先ず、光源ランプに供給する電力を通常モード時よりも低下させた第1スタンバイモードとされるため、第1所定時間は光源ランプに低い電力が供給され続ける。このため、第1スタンバイモードから通常モードに復帰する際に、光源ランプの輝度を速やかに回復させることができる。
一方、第1所定時間が経過し第2スタンバイモードに移った後は、光源ランプへの電力供給を停止させるとともに、冷却風量を通常モード時よりも多い第2風量とするため、光源ランプの温度を速やかに低下させることができる。このことにより、光源ランプの温度が高い状態で光源ランプが再点灯されることを防止できるので、光源ランプの長寿命化を図ることができる。また、光源ランプの温度を再点灯が可能な温度まで速やかに低下させることができるので、光源ランプへの電力供給が停止されて光源ランプが消灯した後も、光源ランプを速やかに再点灯させることができる。
本発明によれば、冷却制御部は、第2スタンバイモードにおいて、冷却風量を通常モードにおける冷却風量よりも多い第2風量とし続けるのではなく、冷却風量を第2風量としてから所定の時間が経過した後に、ゼロよりも大きく通常モードにおける冷却風量よりも少ない第3風量とする。つまり、第2風量の冷却風により光源ランプの温度がある程度低下した後は、冷却風量を低下させて、光源ランプの温度低下を緩やかにする。このことにより、光源ランプの冷却過多を防ぐことができるので、速やかに輝度を回復させることができる。
本発明のプロジェクターにおいて、前記冷却制御部は、前記第2スタンバイモードにおいて、前記スタンバイモードの開始から前記第2所定時間よりも大きい第3所定時間が経過した後、前記冷却装置を停止させることが好ましい。
本発明によれば、制御装置は、光源ランプの制限電流値を設定する制限電流値設定部を備えているため、光源ランプを再点灯するときに光源ランプに流れる電流値を抑制することができ、光源ランプが損傷してしまうことを防止することができる。
ここで、制限電流値設定部は、第2スタンバイモードにおいて、光源ランプへの電力の供給が停止されてからの経過時間が長いほど制限電流値を増加するため、時間が経過して光源ランプの温度が低くなるにつれて、より制限電流値を増加することができる。このため、光源ランプの温度が低い場合においても、より多くの電流を光源ランプに流すことにより、光源ランプの温度を速やかに上昇させ、迅速に輝度を回復させることができる。
本発明によれば、制御装置は、電力モードがスタンバイモードに設定されていることを報知させる報知制御部を含むため、当該誤認を防止することができる。
また、本発明のプロジェクターの制御方法は、電力が供給されて光を射出する光源ランプ、及び、冷却風を送風して前記光源ランプを冷却する冷却装置を有するプロジェクターの制御方法であって、通常モードにおいて前記光源ランプに供給される第1電力よりも小さい電力が前記光源ランプに供給されるスタンバイモードに設定する手順と、前記スタンバイモードの開始から第1所定時間まで、前記光源ランプに供給される電力を前記第1電力よりも小さい第2電力とし、前記冷却装置から送風される冷却風量を前記通常モードにおける前記冷却風量よりも少ない第1風量とする手順と、前記第1所定時間が経過した後から前記第1所定時間よりも大きい第2所定時間が経過するまで、前記光源ランプへの電力の供給を停止し、前記冷却風量を前記通常モードにおける前記冷却風量よりも多い第2風量とする手順と、前記第2所定時間が経過した後、前記光源ランプへの電力の供給が停止された状態で、前記冷却風量をゼロよりも大きく前記通常モードにおける前記冷却風量よりも少ない第3風量とする手順と、を含むことを特徴とする。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、プロジェクター1の概略構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、光源ランプ211から射出される光束を変調し、スクリーン(図示略)等の被投射面上に投射するものである。このプロジェクター1は、図1に示すように、画像投射部2と、冷却装置としてのファン装置3と、電源装置4と、報知部としてのインジケーター5と、制御装置6とを備えている。
光源装置21は、光束を光変調装置22に向けて射出する。この光源装置21は、図1に示すように、光源ランプ211と、ランプドライバー212とを備える。
光源ランプ211は、超高圧水銀ランプにて構成されている。なお、超高圧水銀ランプに限らず、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の他の放電発光型の光源ランプを採用してもよい。
ランプドライバー212は、制御装置6による制御の下、光源ランプ211を駆動する。
投射光学装置23は、光変調装置22から射出された画像光をスクリーンに向けて投射する。
インジケーター5は、プロジェクター1の筐体に設けられたLED(Light Emitting Diode)等の発光素子を備え、当該発光素子の発光により、プロジェクター1の電源の投入状態や、後述する電力モードの状態を表示する。
この制御装置6は、光変調装置制御部61と、モード設定部62と、計時部63と、光源制御部64と、制限電流値設定部65と、冷却制御部としてのファン駆動制御部66と、報知制御部67と、メモリー68等を備える。
画像データ処理部612は、信号入力部611から出力されたデジタル信号(デジタル画像データ)に対して所定の画像データ処理を施す。前記画像データ処理としては、例えば、解像度を光変調装置22の解像度(画素数)に合わせる解像度変換処理、拡大・縮小等の画像サイズ調整処理、輝度調整、コントラスト調整、シャープネス調整等の各種画質調整処理、メニューやメッセージ等のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を合成する処理、台形歪補正処理、ガンマ補正処理等がある。
駆動信号生成部613は、画像データ処理部612にて画像データ処理が施された画像データから光変調装置22を駆動するための駆動信号を生成し、光変調装置22に駆動信号を出力することで画像(画像光)を形成させる。
なお、ファン駆動制御部66は、信頼性を考慮して、通常モード時にファン装置3から送風される冷却風量を一定、つまり通常モード時の冷却ファン31の駆動電圧を一定にする制御を行う。
メモリー68は、制御プログラムや、上記各構成要素62〜67の処理に必要な情報等を記憶している。例えば、メモリー68は、電力モードごとの光源ランプ211の電力や冷却ファン31の駆動電圧を記憶している。また、メモリー68は、光源ランプ211の制限電流値を、光源ランプ211への電力の供給が停止されてからの経過時間に対応させて記憶している。
次に、上述したプロジェクター1の制御方法を図面に基づいて説明する。
図3は、プロジェクター1の制御フローチャートである。
図4は、光源ランプ211の電力および冷却ファン31の駆動電圧の時間変化を示す図である。
なお、以下では、制御装置6による光源ランプ211および冷却ファン31の制御を主に説明し、他の制御については、説明を省略する。
ステップS1において、信号入力部611への画像信号の入力が検出されない場合、報知制御部67は、モード設定部62によりスタンバイモードに設定されたことを、インジケーター5の点灯により報知させる。また、計時部63は、スタンバイモードの開始時点からの経過時間について計測を開始する(ステップS2)。
一方、ファン駆動制御部66は、冷却ファン31の駆動電圧を通常モード時の電圧V0(本実施形態では7.5[V])よりも低い第1電圧V1(本実施形態では2.5[V])とすることで、冷却風量を通常モード時の送風量である通常風量よりも少ない第1風量にする。
光源ランプ211および冷却ファン31をこのように駆動することにより、消費電力を低減しつつランプの冷却過多を抑制し、画像信号が再び入力されて通常モードに復帰した場合でも、光源ランプ211の輝度を速やかに回復させることができる。
ステップS7において、第2所定時間T2が経過していないと判定されると、ファン駆動制御部66は、冷却ファン31を通常モード時よりも高い第2電圧V2で駆動させる(ステップS8)。
一方、ステップS7において、第2所定時間T2が経過したと判定されると、ファン駆動制御部66は、さらに第3所定時間T3(本実施形態では第1所定時間T1+80秒)が経過したか否かを判定する(ステップS9)。そして、ファン駆動制御部66は、第3所定時間T3が経過していないと判定された場合は、冷却ファン31を通常モード時よりも低い第3電圧V3で駆動させ(ステップS10)、第3所定時間T3が経過したと判定された場合は、冷却ファン31を停止させる(ステップS11)。
なお、本実施形態では通常風量は周囲の環境または光源ランプ211の駆動条件により第1風量から第2風量の範囲で変動させている。
本実施形態によれば、電力モードがスタンバイモードに設定されると、先ず、光源ランプ211に供給する電力を通常モード時よりも低下させた第1スタンバイモードとされるため、所定時間は光源ランプ211に通常モード時よりも低い電力が供給され続ける。光源ランプ211を消灯しないので、第1スタンバイモードから通常モードに復帰する際に、光源ランプ211の輝度を速やかに回復させることができる。
一方、第2スタンバイモードに移った後は、光源ランプ211への電力供給を停止させるとともに、冷却風量を通常モード時の通常風量よりも多い第2風量とするため、光源ランプ211の温度を速やかに低下させることができる。このことにより、光源ランプ211の温度が高い状態で光源ランプ211が再点灯されることを防止できるので、光源ランプ211の長寿命化を図ることができる。また、光源ランプ211の温度を再点灯が可能な温度まで速やかに低下させることができるので、光源ランプ211への電力供給が停止されて光源ランプ211が消灯した後も、光源ランプ211を速やかに再点灯させることができる。
ここで、制限電流値設定部65は、スタンバイモードの開始時点からの経過時間が長いほど制限電流値を増加するため、時間が経過して光源ランプ211の温度が低くなるにつれて、より制限電流値を増加することができる。このため、光源ランプ211の温度が低い場合ほど、より多くの電流を光源ランプに流すことができる。このことにより、光源ランプ211の再点灯のときに光源ランプ211の温度が低い場合でも、光源ランプ211の温度を速やかに上昇させることができ、迅速に輝度を回復させることができる。
さらに、光源制御部64は、画像信号の入力がなくなった時点からの経過時間に基づいて、第1スタンバイモードから第2スタンバイモードに切り替える。
すなわち、画像信号の入力がなくなったことをトリガーとして、電力モードを自動的にスタンバイモードに設定したり、第1スタンバイモードから第2スタンバイモードへの切り替え自動的に行うことができるので、利便性をより向上させることができる。また、光源ランプ211の電力や冷却ファン31の駆動電圧を制御するために、光源ランプ211の温度を測定する温度センサーを設ける必要がないため、プロジェクター1のコストを低減することができる。
前記実施形態では、信号入力部611への画像信号の入力の有無に応じて、電力モードを設定していたが、これに限らない。例えば、電力モードを設定するための操作部を設け、当該操作部の操作に応じて電力モードを通常モードからスタンバイモードに設定するようしてもよい。
また、光源ランプ211の電力や冷却ファン31の駆動電圧は、前記実施形態の値に限らず、例えば、冷却ファン31駆動用の第1電圧V1を0[V]としてもよい。
前記実施形態では、ファン駆動制御部66は、第2スタンバイモードにおいて、冷却ファン31を段階的に停止させていがた、これに限らず、冷却ファン31の駆動電圧を連続的に低下、つまり時間の経過とともに徐々に低下させるようにしてもよい。
前記実施形態では、冷却ファン31の駆動制御は、冷却ファン31への駆動電圧を変化させて行っていたが、PWM(Pulse Width Modulation)で制御しても良い。
前記実施形態での光変調装置22としては、透過型の液晶パネル、反射型の液晶パネル、あるいは、マイクロミラーを用いたデバイス等を採用してもよい。
Claims (6)
- 電力が供給されて光を出射する光源ランプと、
冷却風を送風して前記光源ランプを冷却する冷却装置と、
前記光源ランプおよび前記冷却装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
第1電力が前記光源ランプに供給される通常モードと、前記第1電力よりも小さい電力が前記光源ランプに供給されるスタンバイモードとのうちいずれかのモードに設定するモード設定部と、
設定されたモードに応じて、前記光源ランプに供給される電力を制御する光源制御部と、
設定されたモードに応じて、前記冷却装置から送風される冷却風量を制御する冷却制御部と、を含み、
前記光源制御部は、前記スタンバイモードの開始から第1所定時間まで、前記第1電力よりも小さい第2電力が前記光源ランプに供給される第1スタンバイモードに設定し、前記第1所定時間が経過した後、前記光源ランプへの電力の供給が停止される第2スタンバイモードに設定し、
前記冷却制御部は、
前記第1スタンバイモードにおいて、前記冷却風量を前記通常モードにおける前記冷却風量よりも少ない第1風量とし、
前記第2スタンバイモードにおいて、前記スタンバイモードの開始から前記第1所定時間よりも大きい第2所定時間が経過するまで、前記冷却風量を前記通常モードにおける前記冷却風量よりも多い第2風量とし、
前記第2スタンバイモードにおいて、前記スタンバイモードの開始から前記第2所定時間が経過した後、前記冷却風量をゼロよりも大きく前記通常モードにおける前記冷却風量よりも少ない第3風量とする
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記冷却制御部は、前記第2スタンバイモードにおいて、前記スタンバイモードの開始から前記第2所定時間よりも大きい第3所定時間が経過した後、前記冷却装置を停止させる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
前記制御装置は、
前記第2スタンバイモードにおいて、前記光源ランプへの電力の供給が停止されてからの経過時間を計測する計時部と、
前記経過時間に基づいて、前記光源ランプの再点灯における前記光源ランプの制限電流値を設定する制限電流値設定部と、を含み、
前記制限電流値設定部は、前記経過時間が長いほど前記制限電流値を増加させる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
前記光源制御部は、前記モードが前記スタンバイモードに設定された場合、前記光源ランプに供給される電力を時間の経過とともに低下させる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
前記制御装置は、前記モードが前記スタンバイモードに設定されていることを報知させる報知制御部を含む
ことを特徴とするプロジェクター。 - 電力が供給されて光を射出する光源ランプ、及び、冷却風を送風して前記光源ランプを冷却する冷却装置を有するプロジェクターの制御方法であって、
通常モードにおいて前記光源ランプに供給される第1電力よりも小さい電力が前記光源ランプに供給されるスタンバイモードに設定する手順と、
前記スタンバイモードの開始から第1所定時間まで、前記光源ランプに供給される電力を前記第1電力よりも小さい第2電力とし、前記冷却装置から送風される冷却風量を前記通常モードにおける前記冷却風量よりも少ない第1風量とする手順と、
前記第1所定時間が経過した後から前記第1所定時間よりも大きい第2所定時間が経過するまで、前記光源ランプへの電力の供給を停止し、前記冷却風量を前記通常モードにおける前記冷却風量よりも多い第2風量とする手順と、
前記第2所定時間が経過した後、前記光源ランプへの電力の供給が停止された状態で、前記冷却風量をゼロよりも大きく前記通常モードにおける前記冷却風量よりも少ない第3風量とする手順と、を含む
ことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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