JP2010053561A - 鉄筋の結束具 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを低く、鉄筋への取り付けを容易に、鉄筋同士の結束力を大きくする。
【解決手段】一本の金属線材を折り曲げて略長円状のリング12と、このリングの下方に延伸する円弧形状からなる一対の挟持部分21とを形成し、このリングと一対の挟持部分とを、交差する第1の鉄筋Aと第2の鉄筋Bとに、それぞれ係合させる。側方から見たリング12は、交差点13を中心とする略V字形状であって、この交差点の位置における間隔は、第1の鉄筋Aの直径より小さい。また一対の挟持部分21に内接する内接円23の直径は、第2の鉄筋Bの直径より小さい。
【選択図】 図3

Description

本発明は、相互に交差する2鉄筋を結束する結束具に関し、とくに一本の金属線材を折り曲げて形成した鉄筋の結束具に関する。
床スラブ、支柱、あるいは梁等の鉄筋コンクリートを建造するときには、鉄筋を所定の間隔を隔てて配筋し、この配筋の周囲を型枠で囲ってコンクリートを打設する。しかるに鉄筋を配筋する際や、コンクリートを打設する際に、配筋した鉄筋の位置が相互にずれないようにするために、鉄筋が交差する部分で、鉄筋同士を結束する必要がある。従来から、この鉄筋同士を結束する手段として、針金(いわゆる番線)を、交差する鉄筋に巻きつけて結束したり、鉄筋同士を溶接結合したりすることが広く行なわれてきた。
しかるに上述の手段は、いずれも手間が掛かる等の問題があるため、簡単に鉄筋同士を結束できる結束具が、各種提案されている。例えば、金属製の板材を折り曲げて、2のチューリップ形の挟持具を、相互に交差するように構成した結束具が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。あるいは、一本のばね性金属線材を折り曲げて両端にフック部分を形成し、それぞれのフック部分を、相互に交差する鉄筋に引っ掛けて、両者を結束する結束具が提案されている(例えば、特許文献2、及び3参照。)。
特開2004−257222号公報(第1図等) 特開2004−360456号公報(第15図等) 実開昭61−20625号公報(第1図等)
しかるに特許文献1に記載された結束具は、金属製の板材を、複雑な形状に切り抜き、かつ折り曲げる必要があるため、さらなる製造コストの低減が望まれる。また特許文献2及び3に記載された結束具は、いずれも一本のばね性金属線材を折り曲げて形成するものであるため、製造コストは低減可能である。しかし一本の金属線材の弾性力によってのみ、交差する鉄筋同士を結束するものであるため、必ずしも結束力が十分でなく、配筋の位置がずれてしまう恐れがある。
そこで本発明の目的は、まず製造コストが低く、これに加えて鉄筋への取り付けが容易であり、さらに加えて鉄筋同士の結束力が大きい、鉄筋の結束具を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明による鉄筋の結束具の特徴は、一本の金属線材を折り曲げて、例えば長円状のリングと、このリングの下方に延伸する一対の挟持部分とを形成し、このリングと一対の挟持部分とを、それぞれ交差する鉄筋に係合させて、これらの鉄筋を相互に結束することにある。
すなわち本発明による鉄筋の結束具は、一本の金属線材を折り曲げて形成され、交差した第1の鉄筋と第2の鉄筋を相互に結束する結束具であって、この第1の鉄筋に係合する第1の係合部と、第2の鉄筋に係合する第2の係合部とを有している。上記第1の係合部は、上方から見て相互に対向する2長辺を有し、かつこの2長辺のうち1長辺の略中央部において、上記金属線材が交差する閉じたリングの形状に形成してある。また側方から見た上記相互に対向する2長辺は、上記金属線材が交差する交差点を中心として、左右の両端部に向けて上方に傾斜する略V字形状に形成してある。上記相互に対向する2長辺の間隔は、この2長辺の両端部から上記略中央部に向って狭まるように形成してあって、この両端部において上記第1の鉄筋の直径より大きく形成され、この略中央部においてこの第1の鉄筋の直径より小さく形成されている。また上記略V字形状の2長辺の左右の両端部と、上記交差点の位置との高さ方向の距離は、上記第1の鉄筋の半径より大きく形成されている。
側方から見た上記第2の係合部は、上記交差点の近傍において、上記金属線材がそれぞれ下方に向けて屈曲して延伸する一対の挟持部分と、この一対の挟持部分の下端部において、この金属線材がそれぞれ上記第1の係合部の2長辺と直交する方向に向けて屈曲して、所定の長さだけ延伸する相互に略平行な一対の平行部とを有している。上記一対の挟持部分に内接する内接円の直径は、上記第2の鉄筋の直径より小さくしてあり、この内接円の上端と、上記一対の挟持部分の下端部との距離は、上記第2の鉄筋の半径より大きく形成されている。
ところで上記第1の係合部を構成するリングは、閉じた形状でなくてもよい。かかる場合この鉄筋の結束具は、一本の金属線材を折り曲げて形成され、交差した第1の鉄筋と第2の鉄筋を相互に結束する結束具であって、この第1の鉄筋に係合する第1の係合部と、第2の鉄筋に係合する第2の係合部とを有している。上記第1の係合部は、上方から見て相互に対向する2長辺を有し、かつこの2長辺のうち1長辺の略中央部において、上記第2の鉄筋の直径より小さい間隙を有するリングの形状に形成してある。また側方から見た上記相互に対向する2長辺は、上記間隙の略中央位置を中心として、左右の両端部に向けて上方に傾斜する略V字形状に形成してある。そして上記相互に対向する2長辺の間隔は、この2長辺の両端部から上記間隙に向って狭まるように形成してあって、この両端部において上記第1の鉄筋の直径より大きく形成され、この間隙の位置においてこの第1の鉄筋の直径より小さく形成されている。また上記略V字形状の2長辺の左右の両端部と、上記間隙の略中央位置との高さ方向の距離は、上記第1の鉄筋の半径より大きく形成されている。
側方から見た上記第2の係合部は、上記間隙の両端位置において、上記金属線材がそれぞれ下方に向けて屈曲して延伸する一対の挟持部分と、この一対の挟持部分の下端部において、この金属線材がそれぞれ上記第1の係合部の2長辺と直交する方向に向けて屈曲して、所定の長さだけ延伸する相互に略平行な一対の平行部とを有している。上記一対の挟持部分に内接する内接円の直径は、上記第2の鉄筋の直径より小さくしてあり、この内接円の上端と、上記一対の挟持部分の下端部との距離は、上記第2の鉄筋の半径より大きく形成されている。
上記第1の鉄筋が、上記第2の鉄筋と交差する部分で、屈曲した形状を有する場合には、側方から見た上記相互に対向する2長辺は、ほぼ一直線になるように形成してあることが望ましい。
さらに上記一対の平行部の先端部分は、それぞれ上方から見て末広がりに、かつ側方から見て上方に屈曲していることが、より望ましい。
ここで「金属線材」の素材は、鋼に限らず、ステンレスや他の金属の合金等も含み、その太さや断面形状を問わない。「上方から見て」とは、視点の方向を明確にするためであって、3次元空間における特定な方向を意味するものではない。すなわち第1の係合部を構成するリングが形成する面を平面としたときに、このリングが形成する面に垂直な方向から見ることを意味する。「金属線材が交差する閉じたリングの形状」とは、一本の金属線材を屈曲して、例えば長円形のリングを形成した場合に、このリングにおいて周方向に隙間が無いこと、すなわちリングを形成した金属線材の両端部が、周方向に重なっていることを意味する。また上方から見た「リングの形状」としては、例えば略長円形、略長方形、あるいは瓢箪の断面形状が該当する。
「側方から見た」とは、上記「上方から見て」と対比させつつ視点の方向を明確にするためであって、第1の係合部を構成するリングが形成する面を平面としたときに、このリングが形成する面に平行な方向から見ることを意味する。「略V字形状」には、V字形状のみならず、U字形状も含む。「上記相互に対向する2長辺の間隔は、・・・・この両端部において上記第1の鉄筋の直径より大きく形成」とは、2長辺の内側面同士の間隔が、両端部において、第1の鉄筋の直径の100〜150%、好ましくは100〜130%、さらに好ましくは110〜120%てあることを意味する。これより大きい場合には、第1の鉄筋との係合力が低くなり過ぎ、逆にこれより小さい場合には、第1の鉄筋に係合させることが困難となるからである。また「上記相互に対向する2長辺の間隔は、・・・・
この略中央部においてこの第1の鉄筋の直径より小さく形成」とは、2長辺の内側面同士の間隔が、略中央部において、第1の鉄筋の直径の85〜98%、好ましくは90〜96%、さらに好ましくは92〜95%であることを意味する。これより大きい場合には、第2の鉄筋との係合力が低くなり過ぎ、逆にこれより小さい場合には、第2の鉄筋に係合させることが困難となるからである。
「高さ方向の距離は、上記第1の鉄筋の半径より大きく形成」とは、上記略V字形状の2長辺の左右の両端部の下側面と、この2長辺の交差点における上側面との高低差が、第1の鉄筋の半径の110〜180%、好ましくは120〜150%、さらに好ましくは120〜140%であることを意味する。これより大きい場合には、第1の鉄筋に係合させることが困難となり、逆にこれより小さい場合には、第1の鉄筋との係合力が低くなり過ぎるからである。
「上記交差点の近傍において、上記金属線材がそれぞれ下方に向けて屈曲して延伸する一対の挟持部分」とは、リングを形成し終わった金属線材の両端が、交差点の近傍位置において、このリング面を水平に置いた場合に、このリング面から下方に向けて屈曲し、この屈曲する部分から下方に延伸する部分が、それぞれ挟持部分を形成することを意味する。「一対の挟持部分」の形状は、円弧形状に限らず、楕円等の曲線の一部からなる形状、あるいは一対のくの字またはコの字断面形状等からなる形状であってもよい。
「内接円の直径は、上記第2の鉄筋の直径より小さく」とは、内接円の直径が、第2の鉄筋の直径の85〜98%、好ましくは90〜96%、さらに好ましくは92〜95%であることを意味する。これより大きい場合には、第2の鉄筋との係合力が低くなり過ぎ、逆にこれより小さい場合には、第2の鉄筋に係合させることが困難となるからである。また「上記内接円の上端部と、上記一対の挟持部分の下端部との距離は、上記第2の鉄筋の半径より大きく」とは、上記内接円の頂部と、一対の挟持部分の下端部の上側面との間の間隔が、第2の鉄筋の半径の110〜180%、好ましくは120〜150%、さらに好ましくは120〜140%であることを意味する。これより大きい場合には、第2の鉄筋に係合させることが困難となり、逆にこれより小さい場合には、第2の鉄筋との係合力が低くなり過ぎるからである。
「側方から見た上記相互に対向する2長辺は、ほぼ一直線になる」とは、側方から見た場合に、リングが形成する面が、V字形状のように中央で折れ曲がっておらず、2長辺の長さにわたって、平坦な面になっていることを意味する。「末広がり」とは、一対の平行部の先端部分の間隔が、その先端方向に向かってハの字のように徐々に拡がることを意味する。
本発明による鉄筋の結束具の効果は、次のとおりである。すなわち一本の金属線材を折り曲げて形成するため、容易に製造コストを低減することができる。また後述するように、相互に交差する第1の鉄筋と第2の鉄筋とに、第1の係合部と第2の係合部とを、極めて簡単な動作だけによって係合させることができるため、鉄筋への取り付けが極めて容易となる。また第1の係合部、及び第2の係合部は、それぞれ金属線材の2本の要素によって、第1の鉄筋及び第2の鉄筋と係合するため、鉄筋同士の結束力を強くすることができ、配筋位置がずれることを、より確実に防止することが可能となる。
図1〜図3を参照しつつ、本発明による鉄筋の結束具の構成と作用と使用とについて、それぞれ説明する。さて図1等に示すように、本発明による鉄筋の結束具は、一本の鋼線材を折り曲げて形成され、それぞれ異形鉄筋からなる交差した第1の鉄筋Aと第2の鉄筋Bとを相互に結束する結束具であって、この第1の鉄筋に係合する第1の係合部1と、第2の鉄筋に係合する第2の係合部2とを有している。
図1に示すように、第1の係合部1は、上方から、すなわち手前側から見て、相互に対向する2長辺11を有し、かつこれらの2長辺のうち1長辺の略中央部において鋼線材が交差する、閉じた略長円形からなるリング12の形状に形成してある。
図2に示すように、側方から、すなわち手前側から見た相互に対向する2長辺11は、鋼線材が交差する交差点13を中心として、左右の両端部14に向けて上方に傾斜する略V字形状に形成してある。相互に対向する2長辺11の間隔は、この2長辺の両端部14から略中央部に向って狭まるように形成してあって、この両端部において第1の鉄筋Aの直径の略115%に形成され、この略中央部においてこの第1の鉄筋の直径の略90%に形成してある。また略V字形状の2長辺11の左右の両端部14の下側面と、交差点13の位置の上側面との高さ方向の距離は、第1の鉄筋Aの半径の略130%に形成してある。
図2に示すように、側方から見た第2の係合部2は、鋼線材がそれぞれ、交差点13から下方に向けて屈曲し、この屈曲する部分から下方に延伸する部分が、それぞれ円弧形状からなる挟持部分21を形成している。さらに一対の挟持部分21の下端部は、それぞれ第1の係合部1の2長辺11と直交する方向に向け屈曲して延伸し、相互に略平行な一対の平行部22を形成している。一対の平行部22の長さは、それぞれ第2の鉄筋Bの外径の略2倍の長さになっている。
一対の挟持部分21に内接する内接円23の直径は、第2の鉄筋Bの直径の略90%に形成してある。また内接円23の上端、すなわち2長辺11が交差する交差点13の下側面と、一対の挟持部分21の下端部と上側面の距離は、第2の鉄筋Bの半径の略130%に形成されている。一対の平行部22の先端部分24は、図1において、それぞれ手前側から見て末広がりに、かつ図2において、手前側から見て上方に屈曲している。
次に図3を参照しつつ、上述した鉄筋の結束具の作用について説明する。さて第1の鉄筋Aは,第1の係合部1を形成するリング12と係合する。すなわちリング12を構成する2長辺11の間隔は、この2長辺の両端部から略中央部に向って狭まるように形成されており、この2長辺の両端部において第1の鉄筋Aの直径より大きく、かつ略中央部において第1の鉄筋Aの直径より小さく形成してある。また図2に示すように、略V字形状の2長辺11の左右の両端部14と、交差点13の位置との高さ方向の距離は、第1の鉄筋Aの半径より大きく形成されている。このため図3において、下方から第1の鉄筋Aをリング12に押圧すると、2長辺11の略中央部の間隔が強制的に開いて、この第1の鉄筋の最大径である中央線部分が、この開いた間隔を通過して、略V次形状に形成したこのリングの内側に嵌り込む。
したがって図3に示すように、第1の鉄筋Aが略V次形状のリング12の内側に嵌り込んだ状態においては、2長辺11の略V次形状の略中央部が、第1の鉄筋Aの中央線部分より下方位置に廻り込み、鋼線材の弾性力によって、この第1の鉄筋を、その中央線部分より下方位置において両側から締め付ける。この締め付け力によって、第1の鉄筋Aは上方に押し上げられて、この第1の鉄筋Aの上表面が、リング12の両端部14の下側面に押圧される。したがって第1の鉄筋Aは、閉じたリング12の弾性力によって、このリングの両端部14によって上表面を、また2長辺11によって両側面が拘束される状態になる。またリング12の両端部14は、第1の鉄筋Aの表面に突起する竹節の間に入り込むため、この第1の鉄筋が、このリングから軸方向に抜け出るのを防止する。したがってリング12によって、第1の鉄筋Aを、上下、左右、及び前後のいずれの方向にも確実に拘束することができる。
次に第2の鉄筋Bは,第2の係合部2を形成する一対の円弧形状からなる挟持部分21と、この挟持部分の下端部を屈曲して延伸した一対の平行部22とに係合する。すなわち一対の挟持部分21に内接する内接円23の直径は、第2の鉄筋Bの直径より小さく形成してある。また図2に示すように、一対の挟持部分21に内接する内接円23の頂部と、この一対の挟持部分の下端部の高さ方向の距離は、第2の鉄筋Bの半径より大きく形成されている。このため図3において、第2の鉄筋Bを下方から一対の挟持部分21の下端に押圧すると、この一対の挟持部分の下端の間隔が強制的に開いて、この第2の鉄筋の最大径である中央線部分が、この開いた間隔を通過して、この一対の挟持部分の内側に嵌り込む。
一対の挟持部分21に内接する内接円23の直径は、第2の鉄筋Bの直径より小さく形成されているため、図3に示すように、第2の鉄筋Bが一対の挟持部分21の内側に嵌り込んだ状態においては、この一対の挟持部分が、鋼線材の弾性力によって、第2の鉄筋を両側から締め付ける。また一対の挟持部分21の下端部には、第1の係合部1の2長辺11と直交する一対の平行部22が形成されているため、この一対の平行部によって、第2の鉄筋Bを両側から拘束される状態になる。また一対の挟持部分21の内側面は、第2の鉄筋Bの表面に突起する竹節の間に入り込むため、この第2の鉄筋が、この一対の挟持部分から軸方向に抜け出るのを防止する。したがって一対の挟持部分21と、一対の平行部22とによって、第2の鉄筋Bを、上下、左右、及び前後のいずれの方向にも確実に拘束することができる。さらに、一対の平行部22の先端部24は、図1において上向に屈曲している。したがって、先端部24により、第1の鉄筋Aに対して第2の鉄筋Bが回転することを防止することができる。すなわち、図3に示すように先端部24は、第2の鉄筋Bの軸線と上向きに交差しているため、この第2の鉄筋の回転によって、一対の平行部22が、この第2の鉄筋の外側面を滑って下側にずれることを防止する。
次に図3を参照しつつ、上述した鉄筋の結束具の使用について説明する。さて互いに交差する第1の鉄筋Aと第2の鉄筋Bとに、鉄筋の結束具を取り付ける場合は、まず平行部22の先端部24の末広がり部分を、上方から第2の鉄筋Bを挟み込むようにして、この第2の鉄筋の上側面に当接させ、次いでこの末広がり部分を、第1の鉄筋の軸廻りに回転させつつ、この第1の鉄筋の下側面を潜り抜けさせる。すると一対の平行部22が、第2の鉄筋Bの上側面に当接し、リング21の下方に第1の鉄筋Aが位置する状態になる。そこでこの状態において、鉄筋の結束具を、図3における下方向に押圧すると、挟持部分21の下端部の間隔が開いて、第2の鉄筋Bが、この一対の挟持部分内に係合し、同時にリング21の中央部分の間隔が開いて、第1の鉄筋Aが、このリング内に係合する。
すなわち本発明による鉄筋の結束具は、平行部22の先端部24を、第1の鉄筋Aの下側面に潜り抜けさせ、次いで上方から押圧するだけで、極めて簡単かつ迅速に、相互に交差する鉄筋に取り付けることができる。
図4〜図6に、他の実施の形態を示す。この実施の形態は、図4等に示すように、第1の係合部を構成するリングは、閉じた形状でなく、周方向に一定の間隙を有している点だけが、図1〜図3に示す実施の形態と相違している。他の構成部分、作用、及び使用は、図1〜図3に示す実施の形態と同等である。なお参照を容易にするため、図1〜図3に示す実施の形態と同等の構成要素は、それぞれ図1〜図3に示した部品番号に、一律100を加えた部品番号にしてある。
すなわち、この鉄筋の結束具は、一本の鋼線材を折り曲げて形成され、交差した第1の鉄筋Aと第2の鉄筋Bを相互に結束する結束具であって、この第1の鉄筋に係合する第1の係合部101と、第2の鉄筋に係合する第2の係合部102とを有している。第1の係合部101は、上方から見て相互に対向する2長辺111を有し、かつこの2長辺のうち1長辺の略中央部において、第2の鉄筋Bの直径より小さい間隙113を有する、一部開いたリング112の形状に形成してある。
また側方から見た相互に対向する2長辺111は、間隙113の略中央位置を中心として、左右の両端部に向けて上方に傾斜する略V字形状に形成してある。そして相互に対向する2長辺111の間隔は、この2長辺両の両端部114から間隙113に向って狭まるように形成してあって、この両端部において第1の鉄筋の直径の115%に形成され、この間隙の位置においてこの第1の鉄筋の直径の90%に形成されている。また略V字形状の2長辺111の左右の両端部114と、間隙113の略中央位置との高さ方向の距離は、第1の鉄筋Aの半径の130%に形成されている。
図5に示すように、側方から見た第2の係合部102は、間隙113の両端位置において、鋼線材がそれぞれ下方に向けて屈曲して延伸する一対の円弧形状からなる挟持部分121と、この一対の挟持部分の下端部において、この金属線材がそれぞれ第1の係合部101の2長辺111と直交する方向に向けて屈曲して延伸する相互に略平行な一対の平行部122とを有している。延伸する一対の平行部122の長さは、第2の鉄筋Bの直径の略2倍にしてある。
一対の挟持部分121に内接する内接円123の直径は、第2の鉄筋Bの直径の略90%であって、この内接円の上端と、この一対の挟持部分の下端部との距離は、この第2の鉄筋の半径の130%に形成されている。なお一対の平行部122の先端部分124は、図4において、それぞれ手前側から見て末広がりに、かつ図5において、手前側から見て上方に屈曲している。
図7〜図9に、更に別の実施の形態を示す。この実施の形態は、第1の鉄筋Aが、第2の鉄筋Bと交差する部分で、屈曲した形状を有する場合に適用するものであって、図8に示すように、リングを構成する相互に対向する2長辺は、ほぼ一直線になるように形成してある。なお参照を容易にするため、図1〜図3に示す実施の形態と同等の構成要素は、それぞれ図1〜図3に示した部品番号に、一律200を加えた部品番号にしてある。
すなわち図8に示すように、第1の鉄筋Aは、第2の鉄筋Bと交差する部分において、ほぼ90度屈曲した形状を有している。そして閉じた略長円形のリング211は、図8において、水平方向に平坦な平面を形成している。他の構成部分、作用、及び使用は、図1〜図3に示した実施の形態と同等である。
本発明による鉄筋の結束具は、製造コストが低く、これに加えて鉄筋への取り付けが容易であり、さらに加えて鉄筋同士の結束力が大きいので、建設に関する産業に広く利用することができる。
鉄筋の結束具の上面図である。 鉄筋の結束具の側面図である。 鉄筋の結束具の斜視図である。 他の鉄筋の結束具の上面図である。 他の鉄筋の結束具の側面図である。 他の鉄筋の結束具の斜視図である。 他の鉄筋の結束具の上面図である。 他の鉄筋の結束具の側面図である。 他の鉄筋の結束具の斜視図である。
符号の説明
1、101、201 第1の係合部
11、111、211 2長辺
12、112、212 リング
13、213 交差点
113 間隙
14、114、214 両端部
2、102、202 第2の係合部
21、121、221 挟持部
22、122、222 平行部
23、123、223 内接円
24、124、224 先端部分
A 第1の鉄筋
B 第2の鉄筋

Claims (4)

  1. 一本の金属線材を折り曲げて形成され、交差した第1の鉄筋と第2の鉄筋を相互に結束する結束具であって、
    上記第1の鉄筋に係合する第1の係合部と、第2の鉄筋に係合する第2の係合部とを有し、
    上記第1の係合部は、上方から見て相互に対向する2長辺を有し、かつこの2長辺のうち1長辺の略中央部において、上記金属線材が交差する閉じたリングの形状に形成してあって、
    側方から見た上記相互に対向する2長辺は、上記金属線材が交差する交差点を中心として、左右の両端部に向けて上方に傾斜する略V字形状に形成してあり、
    上記相互に対向する2長辺の間隔は、この2長辺の両端部から上記略中央部に向って狭まるように形成してあって、この両端部において上記第1の鉄筋の直径より大きく形成され、この略中央部においてこの第1の鉄筋の直径より小さく形成され、
    上記略V字形状の2長辺の左右の両端部と、上記交差点の位置との高さ方向の距離は、上記第1の鉄筋の半径より大きく形成され、
    側方から見た上記第2の係合部は、上記交差点の近傍において、上記金属線材がそれぞれ下方に向けて屈曲して延伸する一対の挟持部分と、この一対の挟持部分の下端部において、この金属線材がそれぞれ上記第1の係合部の2長辺と直交する方向に向けて屈曲して、所定の長さだけ延伸する相互に略平行な一対の平行部とを有し、
    上記一対の挟持部分に内接する内接円の直径は、上記第2の鉄筋の直径より小さくしてあり、
    上記内接円の上端と、上記一対の挟持部分の下端部との距離は、上記第2の鉄筋の半径より大きく形成されている
    ことを特徴とする鉄筋の結束具。
  2. 一本の金属線材を折り曲げて形成され、交差した第1の鉄筋と第2の鉄筋を相互に結束する結束具であって、
    上記第1の鉄筋に係合する第1の係合部と、第2の鉄筋に係合する第2の係合部とを有し、
    上記第1の係合部は、上方から見て相互に対向する2長辺を有し、かつこの2長辺のうち1長辺の略中央部において、上記第2の鉄筋の直径より小さい間隙を有するリングの形状に形成してあって、
    側方から見た上記相互に対向する2長辺は、上記間隙の略中央位置を中心として、左右の両端部に向けて上方に傾斜する略V字形状に形成してあり、
    上記相互に対向する2長辺の間隔は、この2長辺の両端部から上記間隙に向って狭まるように形成してあって、この両端部において上記第1の鉄筋の直径より大きく形成され、この間隙の位置においてこの第1の鉄筋の直径より小さく形成され、
    上記略V字形状の2長辺の左右の両端部と、上記間隙の略中央位置との高さ方向の距離は、上記第1の鉄筋の半径より大きく形成され、
    側方から見た上記第2の係合部は、上記間隙の両端位置において、上記金属線材がそれぞれ下方に向けて屈曲して延伸する一対の挟持部分と、この一対の挟持部分の下端部において、この金属線材がそれぞれ上記第1の係合部の2長辺と直交する方向に向けて屈曲して、所定の長さだけ延伸する相互に略平行な一対の平行部とを有し、
    上記一対の挟持部分に内接する内接円の直径は、上記第2の鉄筋の直径より小さく形成され、
    上記内接円の上端と、上記一対の挟持部分の下端部との距離は、上記第2の鉄筋の半径より大きく形成されている
    ことを特徴とする鉄筋の結束具。
  3. 請求項1または2のいずれかにおいて、上記第1の鉄筋は、上記第2の鉄筋と交差する部分で、屈曲した形状を有するものであって、
    側方から見た上記相互に対向する2長辺は、ほぼ一直線になるように形成してある
    ことを特徴とする鉄筋の結束具。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの1において、上記一対の平行部の先端部分は、それぞれ上方から見て末広がりに、かつ側方から見て上方に屈曲している
    ことを特徴とする鉄筋の結束具。
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