JP2010051540A - イオン拡散装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通流路に配設される複数のイオン発生器の配置及び駆動方法に工夫を凝らして、居室内に十分量のプラスイオン及びマイナスイオンを拡散させる。
【解決手段】イオン拡散装置1のダクト6には、第1及び第2イオン発生器17及び18が通流方向に並んで設けられており、これらのイオン発生器17及び18は各イオン発生器に備えられるイオン発生部17A、17B及び18A、18Bの極性が交互に反転する配置で設けられている。イオン拡散装置1は、運転モードとして、第1のイオン発生器17と第2のイオン発生器18とを交互に駆動する交互駆動モードと、第1及び第2のイオン発生器17及び18を同時に連続駆動する全体駆動モードと、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマ放電により発生させたプラスイオン及びマイナスイオンを室内に拡散させるイオン拡散装置に関するものである。
近年、室内にプラスイオン及びマイナスイオンを放出することにより、室内の空気を清浄化する技術が盛んに用いられている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載されたイオン拡散装置では、清浄化の対象となる空間に気流を放出する通気路の途中にプラスイオン及びマイナスイオンを発生するイオン発生器を配置し、プラスイオン及びマイナスイオンを外部の空間に放出するようにしている。
外部に放出されたイオンは、浮遊菌を死滅させ、ウィルスを不活化させるために、室内全体の空気が清浄化される。
特許第3797993号公報
従来のイオン発生器を備えた機器では、プラスイオン及びマイナスイオンによる空間清浄化の機能は、室内の粉塵や臭いをフィルタで除去したり、室内の温湿度を適当に調節するという空気清浄機や空気調和機の本来的な機能に付随する付加的な機能に留まるものである。すなわち、プラスイオン及びマイナスイオンの機能に重点を置いて開発された製品とはなっていなかった。
例えば、近年問題となっている新型インフルエンザウィルスの人への感染を抑止するためには、室内に大量のプラスイオン及びマイナスイオンを常に供給することが必要であるとされているが、従来のイオン発生器を備えた機器では新型インフルエンザウィルスを99%以上死滅させるのに十分な量のプラスイオン及びマイナスイオンを安定供給する機能としては不十分であった。
室内のイオン数を増大させるには、機器に搭載するイオン発生器の数を増やすことが考えられる。しかし、通流路や吹出口の形状が機器によって様々であり、どのように複数のイオン発生器を配置し、個々のイオン発生器をどのように駆動制御すれば室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く拡散させることができるかについては知見が得られておらず、特に室内が広い場合には闇雲にイオン発生器の数を増やすだけでは十分量のイオン数を得ることが困難である。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、通流路に配設される複数のイオン発生器の配置及び駆動方法に工夫を凝らして、室内に十分量のプラスイオン及びマイナスイオンを拡散させることを可能としたイオン拡散装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、プラズマ放電により発生させたプラスイオン及びマイナスイオンを室内に拡散させるイオン拡散装置において、装置内に形成された通流路と、吸込口から吸い込んだ空気を前記通流路を通流させて吹出口から室内へ吹き出すための空気流を生成する送風機と、通流方向と交差する方向に離隔するプラスイオン発生部及びマイナスイオン発生部を有し、前記プラスイオン発生部から発生したプラスイオン及び前記マイナスイオン発生部から発生したマイナスイオンを前記通流路を通流する空気に含ませるイオン発生器と、を備え、前記イオン発生器が通流方向に離隔して複数並置されており、これら複数の前記イオン発生器は各イオン発生器に備えられるイオン発生部の極性が交互に反転する配置で並置されたことを特徴とする。
この構成によると、通流方向と交差する方向に離間するプラスイオン発生部とマイナスイオン発生部を有する複数のイオン発生器が、通流方向に離隔し、かつ互いにイオン発生部の極性が反転する配置で並置されることになる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、通流方向に離隔して並置される、イオン発生部の極性が揃った一方のイオン発生器と他方のイオン発生器とを交互に駆動する交互駆動モードを有することを特徴とする。
この構成によると、イオン発生部の極性の揃った一方のイオン発生器と他方のイオン発生器とを交互に駆動することで、通流方向に延びて、プラスイオンのみが流れる領域とマイナスイオンのみが流れる領域の2つの領域が交互に切り替わりながら形成される。従って、吹出口から室内に送出されたプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなくなる。よって、室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等に拡散させることができるようになる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、交互駆動モードにおける前記送風機は、騒音が34dB以下となる風速で駆動される。この構成によると、イオン拡散装置を交互駆動モードで運転する際、図書館並の静かさで運転できる。よって、夜間にイオン拡散装置を運転する場合でも、送風機の騒音が気になることがない。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、交互駆動モードにおける室内の平均イオン個数は、プラスイオンとマイナスイオンのいずれも7,000個/cm3以上であることを特徴とする。この構成によると、室内に存在するインフルエンザウィルスなどを短時間で99.7%以上死滅させることが可能となる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、通流方向に離隔して並置される複数のイオン発生器をすべて同時に連続駆動する全体駆動モードを有することを特徴とする。
この構成によると、一方のイオン発生器と他方のイオン発生器とを同時に、すなわち複数のイオン発生器をすべて同時に駆動することで、通流方向に延びて、プラスイオン及びマイナスイオンが混在して流れる領域が2つ同時に形成される。従って、吹出口から室内に送出されたプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなくなる。よって、室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等かつ大量に拡散させることができる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、全体駆動モードにおける前記送風機は、騒音が45dB以下となる風速で駆動されることを特徴とする。この構成によると、イオン拡散装置を全体駆動モードで運転する際、送風機の騒音が気になることがなく、テレビの視聴や会話の妨げとならない。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、全体駆動モードにおける室内の平均イオン個数が、プラスイオンとマイナスイオンのいずれも50,000個/cm3以上であることを特徴とする。この構成によると、室内に存在するインフルエンザウィルスなどを短時間で99.9%以上死滅させることが可能となる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、通流方向に離隔して並置される複数の前記イオン発生器が、通流方向と交差する方向に複数列設けられたことを特徴とする。この構成によると、全列の複数のイオン発生器を、交互駆動モード或いは全体駆動モードで駆動することによって、室内に大量のプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等に拡散させることができる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、前記通流路は上流側に対して下流側が左右方向に拡幅されるとともに左右に分割される複数の左右分割通路を有し、各前記左右分割通路の内部又は空気流入口の近傍に、プラスイオン発生部とマイナスイオン発生部の一方を配置したことを特徴とする。
この構成によると、一方のイオン発生器と他方のイオン発生器とを交互に駆動することで、隣接する左右分割通路のそれぞれをプラスイオンとマイナスイオンが交互に切り替わりながら流通し、吹出口から吹き出されることになる。従って、吹出口から室内に送出されたプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなく、室内にプラスイオン及びマイナスイオンを良く均等に拡散させることができる。
また、複数のイオン発生器をすべて同時に連続駆動することで、隣接する左右分割通路のいずれにもプラスイオン及びマイナスイオンが混在して流通し、吹出口から吹き出されることになる。従って、吹出口から室内に送出されたプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなく、室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等かつ大量に拡散させることができる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、前記通流路を上下に分割する上下分割通路を有し、前記左右分割通路が前記上下分割通路の前記吹出口側を左右に分割した細通路から成ることを特徴とする。この構成によると、送風機が駆動されると、複数の上下分割通路を気流が流通して整流される。そして、上下分割通路の下流部に形成される左右分割通路にイオン発生器で発生したイオンが含まれる。
また本発明は、上記構成のイオン拡散装置において、前記イオン発生器を下部の前記上下分割通路に配するとともに、上部の前記上下分割通路を流通する気流の風速が下部の前記上下分割通路を流通する気流の風速よりも大きいことを特徴とする。この構成によると、吹出口の上部の気流がエアカーテンとなり、下部の気流に含まれたイオンが室内の下部に供給される。
本発明のイオン拡散装置によると、室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等或いは均等かつ大量に拡散させることができる。よって、室内の新型インフルエンザウィルスを99%以上死滅させるのに十分な量のプラスイオン及びマイナスイオンを安定供給することができ、新型インフルエンザウィルスの人への感染の抑止に効果のある製品を提供することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態のイオン拡散装置を示す外観斜視図である。イオン拡散装置1はハウジング2の左右端に脚部2aが設けられ、居室内の床面に設置される。ハウジング2の前面上部には吹出口10が開口する。
図2はイオン拡散装置1の側面断面図を示している。ハウジング2の底面には居室内の空気を吸い込む吸込口3が設けられる。ハウジング2の下部にはハウジング5aにより覆われる送風機5が配される。送風機5は所定の回転数で回転駆動されるクロスフローファンから成り、吸気口5bから回転翼(不図示)の周方向からハウジング5a内に吸気し、排気口5cから周方向に排気する。吸込口3と送風機5との間にはエアフィルタ4が設けられる。
送風機5の排気口5cと吹出口10とは送風機5による気流が通流するダクト(通流路)6により連結される。ダクト6はハウジング5aと一体に形成され、図示の通り、上方に延びて前方に屈曲する。ダクト6内には上下方向に分割された複数の上下分割通路11,12,13,14が上方から順に設けられる。以下、ダクト6の上下分割通路11〜14を通流する気流の方向を「通流方向(図5の矢印A方向)」と称し、これと交差する方向を「通流方向と交差する方向(図5の矢印B方向)」と称する。
上部の上下分割通路11が送風機5の外周側に配され、下部の上下分割通路14が送風機5の内周側に配される。吹出口10は各上下分割通路11〜14に対応して上下に分割され、開口部10a,10b,10c,10dが形成される。詳細を後述するように、各上下分割通路11〜14は上流側に上下拡幅部7が設けられ、下流側に左右拡幅部8が設けられる。上下分割通路14の下壁には、第1及び第2のイオン発生器17及び18のイオン発生部17A,17B及びイオン発生部18A,18B(図3参照)が設けられた保持体19の上面を露出させるように切り欠き(不図示)が設けられている。
図3は、本実施形態のイオン発生器の構成を示す平面図(a)及び側面図(b)である。第1及び第2のイオン発生器17及び18は、通流方向と交差する方向へ離隔した2つのイオン発生部17A,17B及び18A,18Bと、イオン発生部17A,17B及び18A,18Bに電圧を供給する給電部(不図示)と、イオン発生部17A,17B及び18A,18B及び給電部を保持する保持体19とを備え、給電部がイオン発生部17A,17B及び18A,18Bに電圧を供給することにより、イオン発生部17A,17Bがコロナ放電し、イオンを発生するように構成されている。
イオン発生部17A,17Bは、尖鋭状をなす放電電極凸部17Aa,17Ba、及び該放電電極凸部17Aa,17Baを囲繞する誘導電極環17Ab,17Bbを有し、誘導電極環17Ab,17Bbそれぞれの中心部に放電電極凸部17Aa,17Baを配してあり、一方のイオン発生部17Aがプラスイオンを発生し、他方のイオン発生部17Bがマイナスイオンを発生するように構成されている。第2のイオン発生器18のイオン発生部18A,18Bについても同様であり、一方のイオン発生部18Aがプラスイオンを発生し、他方のイオン発生部18Bがマイナスイオンを発生するように構成されている。なお、イオン発生部17Bの通流方向の下流側には、イオン発生量の異常を検知するためのイオンセンサ20が配されている。
第1及び第2のイオン発生器17及び18は、上下分割通路14の下壁に取付けられ、空気が通流する通流方向と交差する位置に二つのイオン発生部17A,17B及び18A,18Bを配してある。
上下分割通路14の下壁に取り付けられるイオン発生器17,18は、2個を1つの保持体19に保持したカートリッジ式である。カートリッジの交換は、イオンセンサ20がイオン発生量の異常を検知したときや所定の取り替え期間が経過したときに行うようにしている。2個のイオン発生器17,18は、通流方向へ離隔し、かつ、イオン発生部の極性が反転する配置で並置されている。カートリッジを装着した状態では、最下段の上下分割通路14の下壁の切り欠きに保持体19の上面が位置し、第1及び第2のイオン発生器17及び18のイオン発生部17A,17B及び18A,18Bが、上下部分割通路14内に露出することになる。保持体19の上面は、通流方向に湾曲し、かつイオン発生部17A,17B,18A,18Bのそれぞれに対応する4箇所が開口19aされている。
なお、本実施形態では、保持体19が2個のイオン発生器を保持した場合を示すが、3個或いはそれ以上保持した構成として、通流方向に離隔して並置されるイオン発生器の数を増やしてもよい。
イオン発生部17A,18Aには正電圧が印加され、放電によるプラズマ領域で、空気中の水分子が電気的に分解され、主として水素イオンH+が生成する。そして、生成した水素イオンの周りに空気中の水分子が凝集し、安定した電荷が正のクラスターイオンH+(H2O)mが形成される。イオン発生部17B,18Bには負電圧が印加され、放電によるプラズマ領域で、空気中の酸素分子が電気的に分解され、主として酸素イオンO2 -が生成する。そして、生成した酸素イオンの周りに空気中の水分子が凝集し、安定した電荷が負のクラスターイオンH+(H2O)mが形成される。ここで、m、nは任意の整数である。この明細書中で「プラスイオン」というときは正のクラスターイオンを意味し、「マイナスイオン」というときは負のクラスターイオンを意味するものとする。なお、正負のクラスターイオンの生成は、飛行時間分解型質量分析法により確認している。
プラスイオン及びマイナスイオンは、同時に空気中に放出されると、空気中に浮遊する細菌/カビ/ウィルス/アレルゲンなどの表面で凝集してこれらを取り囲む。そして、瞬間的に、プラスイオンとマイナスイオンが結合して酸化力の非常に高い活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を細菌等の表面上で凝集生成して、化学反応により細菌等の表面のタンパク質を分解してその働きを抑制する。そのほか、上記のようにして生成する水酸基ラジカルや過酸化水素は、空気中の臭い成分を分解する作用があることも分かっている。従って、プラスイオン及びマイナスイオンを発生して吹出口10から吐出することにより居室内に浮遊するウィルスの不活化し、細菌やカビ類を死滅させ、或いは臭いを除去することができる。
上述したプラスイオン及びマイナスイオンの作用は、空気中のイオン濃度が高いほど効果が高いことが確認されている。例えば、10分程度でのH5N1型トリインフルエンザの感染力の低減効果は、空気中のプラスイオン及びマイナスイオンの濃度が約7,000個/cm3としたときは99%であり、50,000個/cm3に高めれば99.9%にまで向上することが実証されている。前記のイオン発生器17,18の場合、イオン発生器単独でのプラスイオン及びマイナスイオンの発生量は、各イオン発生部から50cm離れた位置で測定して約150万個/cm3(25cm離れた位置では約480万個/cm3)と非常に多いため、居室内のイオン濃度を上記のような有効な濃度に維持するために好適なデバイスである。
図4はダクト6の概略構成を示す側面断面図である。ダクト6の上壁6U及び下壁6Dは湾曲した曲面部6a,6bをそれぞれ有している。上下分割通路11〜14を形成する各壁面は上壁6U及び下壁6Dに沿って湾曲し、一端D1が送風機5の近傍に設けられる。これにより、上下分割通路11〜14は送風機5の近傍から吹出口10にわたって形成される。
図4において、上下拡幅部7はダクト6の上壁6Uと下壁6Dとの間が上流側に対して下流側が上下方向に拡幅される。これにより、吹出口10から気流が上下方向に広がって送出される。各上下分割通路11〜14は上流側に対して下流側が上下方向に拡幅され、流路断面は左右方向の幅が高さ方向の幅に対して十分大きいスリット状に形成される。このため、ダクト6を通流する気流は各上下分割通路11〜14の上下の壁面と接触する面積が大きくなる。これにより、上下分割通路11〜14を通流する気流を上下の壁面から剥離させずに上下方向に広げることができる。
左右拡幅部8は上下拡幅部7の下流側に配され、上下拡幅部7の終端から上下の壁面が平面状に延長される。図5は最下段の上下分割通路14の平面図を示している。左右拡幅部8はダクト6の左壁6Lと右壁6Rとの間が上流側に対して下流側が左右方向に拡幅される。これにより、吹出口10から気流が左右方向に広がって送出される。
左右拡幅部8は各上下分割通路11〜14を更に左右方向に分割した8つの細通路から成る左右分割通路8a〜8hを有している。今、左右拡幅部8を、隣接する2つ左右分割通路をペアとして通流方向と交差する方向に4つの通路ペアに分けて考える。即ち、左右分割通路8a,8bから構成される第1の通路ペア81、左右分割通路8c,8dから構成される第2の通路ペア82、左右分割通路8e,8fから構成される第3の通路ペア83、左右分割通路8g,8hから構成される第4の通路ペア84を考える。
4つの各通路ペアのそれぞれに対応して、2個のイオン発生器17,18を1つの保持体53で保持した前記のカートリッジが、通流方向と交差する方向に並んで4つ取り付けられる。これにより、各通路ペアに対応して、通流方向に離隔する第1及び第2のイオン発生器17及び18が、各イオン発生部17A,17B及び18A,18Bの極性(発生するイオンの極性)が反転する配置で設けられる。また第1及び第2のイオン発生器17及び18は、通流方向において、第1のイオン発生器17が下流側、第2のイオン発生器18が上流側となるように並置される。
左右分割通路8a〜8hを形成する各壁面の上流端D2は、第1のイオン発生器17よりも通流方向の若干下流側で終端し、通流方向と交差する方向に並ぶイオン発生器間、各イオン発生器のイオン発生部間をイオン発生部毎に仕切るように位置している。つまり、第1のイオン発生器17のプラスイオン発生部17A及び第2のイオン発生器18のマイナスイオン発生部18Bが各通路ペア81,82,83,84の一方の左右分割通路(8a,8c,8e,8f)の空気流入口の近傍に位置し、第1のイオン発生器17のマイナスイオン発生部17B及び第2のイオン発生器18のプラスイオン発生部18Aが各通路ペア81,82,83,84の他方の左右分割通路(8b,8d,8g,8h)の空気流入口の近傍に位置する。
このような左右拡幅部8の通路構成により、第1のイオン発生器17のプラスイオン発生部17Aから発生したプラスイオン又は/及び第2のイオン発生器18のマイナスイオン発生部18Bから発生したマイナスイオンは各通路ペア81,82,83,84の一方の左右分割通路(8a,8c,8e,8f)を通流させるとともに、第1のイオン発生器17のマイナスイオン発生部17Bから発生したマイナスイオン又は/及び第2のイオン発生器18のプラスイオン発生部18Aから発生したプラスイオンが各通路ペア81,82,83,84の他方の左右分割通路(8b,8d,8g,8h)を通流させることができる。すなわち、各イオン発生部から発生するイオンの通流路として専用の左右分割通路を割り当てることができる。これにより、プラスイオン及びマイナスイオンを吹出口10から効率良く均等に送出することができるようになる。
なお、左右分割通路8a〜8hを形成する各壁面の上流端D2を、通流方向と交差する方向に並ぶイオン発生器17,17間、及び各イオン発生器のイオン発生部間を通過するように延長して、イオン発生部17A,17B,18A,18Bが左右分割通路の内部に位置するようにしても構わない。
なお、本実施形態では、図1に示すように、すべての上下分割通路11〜14の下流側を左右分割通路8a〜8hで分割するように構成された場合を説明したが、左右分割通路8a〜8hはプラスイオン及びマイナスイオンが通流する最下断の上下分割通路14の下流側にのみ設けられてもよい。
ダクト6の左壁6L及び右壁6Rは湾曲した曲面部6c,6dをそれぞれ有している。左右分割通路8a〜8hを形成する各壁面は左壁6L及び右壁6Rに沿って湾曲する。各左右分割通路8a〜8hは左右の壁面によって上流側に対して下流側が左右方向に拡幅され、流路断面は上下拡幅部7に対して左右方向の幅が狭められる。これにより、流路断面の濡れぶち長さが大きくなり、ダクト6を通流する気流は左右分割通路8a〜8hの左右の壁面と接触する面積が大きくなる。従って、左右分割通路8a〜8hを通流する気流を左右の壁面から剥離させずに左右方向に気流を広げることができる。
上記構成のイオン拡散装置1において、送風機5及びイオン発生器17,18が駆動されると、居室内の空気が吸込口3からハウジング2内に取り込まれる。ハウジング2内に取り込まれた空気はエアフィルタ4で塵埃が捕集され、吸気口5bから送風機5に導かれる。
送風機5の排気は排気口5cを介してダクト6を通流する。ダクト6を通流する気流は上下分割通路11〜14に分岐し、上部拡幅部7で上下方向に流路が広がるとともに左右拡幅部8で左右方向に流路が広がる。これにより、吹出口10から上下及び左右方向に広がった気流が送出される。
ダクト6の下部の上下分割通路14を通流する気流は複数の左右分割通路8a〜8hに分岐する。左右分割通路8a,8c,8e,8gには第1イオン発生器17のイオン発生部17Aから発生するプラスイオン又は/及び第2イオン発生器18のイオン発生部18Bから発生するマイナスイオンが含まれる。左右分割通路8b,8d,8f,8hには第1イオン発生器17のイオン発生部17Bから発生するマイナスイオン又は/及び第2イオン発生器18のイオン発生部18Aから発生するプラスイオンが含まれる。これにより、開口部10dからプラスイオン及びマイナスイオンを含む気流が送出される。
また、開口部10a,10b,10cから送出される気流はダクト6の上部の上下分割通路11,12,13を通流し、風速が速い。このため、開口部10a,10b,10cから送出される気流がエアカーテンとなってイオンの上方への拡散が防止される。従って、開口部10dから居室内の居室に向けて気流を送出し、開口部10a,10b,10cから居室の上方に向けて気流を送出することによって居室に十分なイオンを供給して高い殺菌効果やウィルス不活化効果を得ることができる。
また、上下分割通路11〜14は上方から順に配され、開口部10a〜10dから送出される気流は上方から順に風速が速くなっている。これにより、気流の乱れを低減することができる。
図6は、イオン拡散装置1の制御系の概略構成を示すブロック図である。制御系の中心となるのはCPU30であり、CPU30は、プログラム等の情報を記憶するROM31、一時的に発生した情報を記憶するRAM32、及び時間を計時するためのタイマ33と互いにバス接続されている。CPU30は、ROM31に予め格納されている制御プログラムに従って入出力、演算等の処理を実行する。
CPU30には、更にイオン拡散装置1の運転、停止等の操作を受け付けるための操作部35と、操作の内容、運転状態等の情報を表示するLCDからなる表示部36と、送風機5のモータ5mを駆動するための送風機駆動制御回路37とがバス接続されている。
CPU30にバス接続された出力インターフェース34,34の出力側のそれぞれは、イオン発生器駆動回路38,38の制御入力PC1及びPC2に接続されている。各イオン発生器駆動回路38,38の出力の一端のそれぞれは、陽極が第1及び第2のイオン発生器17及び18の電源入力V1及びV2に接続されている直流電源E1の陰極に接続されており、他端は、第1及び第2のイオン発生器17及び18の接地入力G1及びG2に接続されている。
上述した構成において、タイマ33が所定時間を計時する都度、CPU30が、出力インターフェース34,34を介して、イオン発生器駆動回路38,38の制御入力PC1及びPC2のオン/オフを交互に反転させる。これにより、イオン発生器駆動回路38,38のそれぞれが、第1及び第2のイオン発生器17及び18の接地入力G1及びG2のそれぞれと、直流電源E1の陰極との接続を交互に接/断する。
第1及び第2のイオン発生器17及び18は、交互駆動モードと全体駆動モードのいずれかのモードで選択的に駆動される。交互駆動モードは、第1のイオン発生器17と第2のイオン発生器18とを交互に所定の間隔で駆動するモードであり、全体駆動モードは、第1及び第2のイオン発生器17及び18を同時に連続駆動するモードである。
図7は、交互駆動モードでのイオン拡散装置1の運転の処理手順の一例を示すフローチャートである。操作部35により交互駆動モードが選択され、イオン拡散装置の運転が開始されると、CPU30は送風機駆動制御回路37によりモータ5mを制御し600rpmの回転数で送風機5を回転駆動する(ステップS11)。その後、タイマ33に一秒の計時を開始させる(ステップS12)。その後、CPU30は、タイマ33が計時を終了したか否かを判定する(ステップS13)。計時を終了していないと判定した場合(ステップS13:NO)、CPU30は、タイマ33が計時を終了するまで待機する。計時を終了したと判定した場合(ステップS13:YES)、CPU30は、FLG1がセットされているか否かを判定する(ステップS14)。
FLG1がセットされていると判定した場合(ステップS14:YES)、CPU30は、FLG1をクリアする(ステップS15)。その後、CPU30は、一方の出力インターフェース34の出力をオフさせてイオン発生駆動装置駆動回路38の制御入力PC1をオフさせる(ステップS16)と共に、他方の出力インターフェース34の出力をオフさせてイオン発生器駆動回路38の制御入力PC2をオンさせ(ステップS17)、ステップS12に戻る。
ステップS14でFLG1がセットされていないと判定した場合(ステップS14:NO)、CPU30は、FLG1をセットする(ステップS18)。その後、CPU30は、一方の出力インターフェース34の出力をオンさせてイオン発生駆動回路38の制御入力PC1をオンさせる(ステップS19)と共に、他方の出力インターフェース34の出力をオフさせてイオン発生器駆動回路38の制御入力PC2をオフさせ(ステップS20)、ステップS12に戻る。
図8は、交互駆動モードにおいて出力インターフェース34,34のそれぞれから制御入力PC1、PC2へ入力される駆動信号のタイミングチャートである。それぞれの駆動信号は、ディーティ50%で交互に1秒オン/1秒オフを繰り返す。これにより、イオン発生器駆動回路38,38のそれぞれは、第1及び第2のイオン発生器17及び18への電源供給を1秒おきに交互に接/断する。従って、第1及び第2のイオン発生器17及び18が1秒おきに交互に駆動される。
図9は、交互駆動モードにおいて各左右分割通路8a〜8hを通流して居室内に送出されるプラスイオン及びマイナスイオンの様子を示す説明図である。交互駆動モードでは、第1のイオン発生器17と第2のイオン発生器18とを交互に駆動することで、通流方向に延びて、プラスイオンのみが流れる領域F1(図3参照)とマイナスイオンのみが流れる領域F2(図3参照)の2つの領域が交互に切り替わりながら形成され、図9(a)と図9(b)の状態が交互に切り替わるように、隣接する左右分割通路のそれぞれをプラスイオンとマイナスイオンが交互に切り替わりながら通流し、吹出口10の開口部10dから吹き出されることになる。従って、プラスイオンのみが特定の左右分割通路を通流することによる、或いはマイナスイオンのみが特定の左右分割通路を通流することによる、居室内でのプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなくなる。よって、居室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等に拡散させることができる。
図10は、全体駆動モードでのイオン拡散装置1の運転の処理手順の一例を示すフローチャートである。操作部35により全体駆動モードが選択され、イオン拡散装置の運転が開始されると、CPU30は送風機駆動制御回路37によりモータ5mを制御し900rpmの回転数で送風機5を回転駆動する(ステップS21)。その後、CPU30は、一方の出力インターフェース34の出力をオンさせてイオン発生駆動装置駆動回路38の制御入力PC1をオンさせる(ステップS22)と共に、他方の出力インターフェース34の出力をオンさせてイオン発生器駆動回路38の制御入力PC2をオンさせて(ステップS23)、処理を終了する。
図11は、全体駆動モードにおいて出力インターフェース34,34のそれぞれから制御入力PC1、PC2へ入力される駆動信号のタイミングチャートである。それぞれの駆動信号は連続してオンである。これにより、イオン発生器駆動回路38,38のそれぞれは、第1及び第2のイオン発生器17及び18への電源供給を連続的に接にする。従って、第1及び第2のイオン発生器17及び18が同時に連続駆動される。
図12は、全体駆動モードにおいて各左右分割通路8a〜8hを通流して居室内に送出されるプラスイオン及びマイナスイオンの様子を示す説明図である。全体駆動モードでは、第1のイオン発生器17と第2のイオン発生器18とを同時に連続駆動することで、通流方向に延びて、プラスイオン及びマイナスイオンが混在して流れる領域F1及びF2(図4参照)が2つ同時に形成され、図11に示すように、隣接する左右分割通路のいずれにもプラスイオン及びマイナスイオンが混在して通流し、吹出口10の開口部10dから吹き出されることになる。従って、吹出口10から居室内に送出されたプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなく、居室内にプラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等かつ大量に拡散させることができる。
本実施形態のイオン拡散装置は、吹出口10が壁と反対を向くように居住室内の壁の近くに据えられる。図13は本実施形態のイオン拡散装置1の運転により居室内のイオン濃度を調べた結果を示す図である。イオン拡散装置1の吹出口10の中心から前方へ1.15m、床面高さ0.8mの空中に設定した観測点におけるイオン濃度を示している。比較のため、イオン拡散装置1を、第1、第2のイオン発生器17、18の一方のみの連続駆動で運転した場合の結果(比較例1〜4)も併せて示している。
図13に示すように、一方のイオン発生器のみを連続駆動する比較例1〜4では、プラスイオン及びマイナスイオン濃度のバランスが大きく崩れているのに対して、実施例1、2では、プラスイオン及びマイナスイオン濃度がほぼ均等になっている。特に、実施例1の交互駆動モードでは、送風機の騒音を34dB以下に抑えながら、プラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等に(プラスイオン約3万個/cm3、マイナスイオン約4万個/cm3)居室内に拡散できる。また、実施例2の全体駆動モードでは、送風機の騒音を45dB以下に抑えながら、プラスイオン及びマイナスイオンを効率良く均等かつ大量に(プラスイオン約12万個/cm3、マイナスイオン約12万個/cm3)居室内に拡散できる。
図14は、本実施形態のイオン拡散装置1の効果を実証するため、空間内のプラスイオン及びマイナスイオン濃度が7,000個/cm3と50,000個/cm3の場合でインフルエンザウィルスの感染力機能の消失効果を調べた結果を示す。実験は、容積1m3ボックス内に7,000個/cm3又は50,000個/cm3の濃度となるようにプラスイオンとマイナスイオンを供給しながら、H1N1型ヒトインフルエンザウィルスをボックス内に噴霧し、噴霧終了直後、5分後、10分後、25分後のボックス内の浮遊ウィルスを回収し、その感染力価をウィルス研究分野で一般に用いられるTCID50法(段階的に希釈したウィルス液を細胞へ接種し感染力を調べる方法)で調べた結果を示すものである。ここで、感染力価とは、ウィルスの細胞への感染能力を表す値である。
図14に示すように、ボックス内イオン濃度を7,000個/cm3とした場合は、イオンを供給しない場合に比べて25分後に残存するウィルスを99.7%除去することができた。つまり、この実験結果は、居室内で25分で99.7%のウィルス除去率を達成するためには、居室内に絶えずプラスイオンとマイナスイオンを供給して均一に拡散させ、居室内の平均イオン濃度を7,000個/cm3に維持することが必要であることを示している。このようなイオン濃度は、図12から分かるように、本実施形態のイオン拡散装置1を交互駆動モードで連続運転することで達成することができるレベルである。
また、図14に示すように、ボックス内イオン濃度を50,000個/cm3とした場合は、イオンを供給しない場合に比べて25分後に残存するウィルスを99.97%除去することができた。つまり、この実験結果は、居室内で25分で99.97%のウィルス除去率を達成するためには、居室内に絶えずプラスイオンとマイナスイオンを供給して均一に拡散させ、居室内の平均イオン濃度を50,000個/cm3に維持することが必要であることを示している。このようなイオン濃度は、図12から分かるように、本実施形態のイオン拡散装置1を全体駆動モードで運転することで達成することができるレベルである。
本実施形態によると、ダクト6の左右に広がる左右拡幅部8内に左右分割通路8a〜8hを設け、各左右分割通路8a〜8hにプラスイオン及びマイナスイオンの一方を交互に若しくはプラスイオン及びマイナスイオンの両方を同時に流通させるので、プラスイオンのみが特定の左右分割通路を流通することによる、或いはマイナスイオンのみが特定の左右分割通路を流通することによる、居室内のプラスイオン及びマイナスイオンの分布の偏りがなくなる。よって、プラスイオン及びマイナスイオンを効率良く送出することができるようになる。従って、居室内にイオンを十分供給し、殺菌性能やウィルス不活化性能を向上することができる。
また、各左右分割通路の空気流入口の開口近傍に、プラスイオン発生部17A、マイナスイオン発生部17Bの一方を配置したので、交互駆動モードでは、各左右分割通路8a〜8h内にプラスイオン及びマイナスイオンの一方を交互に流通させることができ、全体駆動モードでは、各左右分割通路8a〜8h内にプラスイオン及びマイナスイオンの両方を同時に流通させることができる。
また、交互駆動モードでは、隣接する左右分割通路の一方にプラスイオンが流通し、他方にマイナスイオンが流通するので、居室内の各位置にプラスイオンとマイナスイオンとを均等に供給することができる。
また、交互駆動モードにおける送風機5は、騒音が34dB以下となる風速で駆動されるので、イオン拡散装置を交互駆動モードで運転する際、図書館並の静かさで運転できる。よって、夜間にイオン拡散装置を運転する場合でも、送風機5の騒音が気になることがない。
また、交互駆動モードにおける居室内の平均イオン個数は、プラスイオンとマイナスイオンのいずれも7,000個/cm3以上であるので、居室内内に存在するインフルエンザウィルスなどを短時間で99.7%以上死滅させることが可能となる。
さらに、全体駆動モードでは、隣接する左右分割通路のいずれにもプラスイオン及びマイナスイオンが同時に流通するので、居室内の各位置にプラスイオンとマイナスイオンとを均等に供給することができる。
また、全体駆動モードにおける送風機5は、騒音が45dB以下となる風速で駆動されるため、イオン拡散装置を全体駆動モードで運転する際、送風機5の騒音が気になることがなく、テレビの視聴や会話の妨げとならない。
また、全体駆動モードにおける居室内の平均イオン個数が、プラスイオンとマイナスイオンのいずれも50,000個/cm3以上であるので、居室内内に存在するインフルエンザウィルスなどを短時間で99.9%以上死滅させることが可能となる。
また、ダクト6を上下に分割する上下分割通路11〜14を有し、左右分割通路8a〜8hが上下分割通路11〜14の吹出口10側を左右に分割した細通路から成るので、上下分割通路11〜14により気流を整流して左右分割通路8a〜8hに導くことができる。
また、第1及び第2のイオン発生器17及び18を下部の上下分割通路14に配し、上部の上下分割通路11〜13を流通する気流の風速が下部の上下分割通路14を流通する気流の風速よりも大きいので、上部の上下分割通路11〜13から居室上方に気流を送出することにより、該気流がエアカーテンとなって下部の上下分割通路14から送出される気流の拡散が防止される。これにより、イオンが居室の上方に拡散されず、居室にイオンを十分供給することができる。尚、複数の送風機によって異なる風速の気流を形成してもよい。
なお、本実施形態のイオン拡散装置の設置される対象は居室内には限定されず、不特定の人がある程度の時間滞在する室内(例えば、駅や病院の待合室、広間、教室等)でもよい。また、換気率が一定以下であれば窓の開放や換気装置により換気された室内でもよい。また、空調装置により空調された室内でもよい。さらに、本実施形態のイオン拡散装置を複数個、間隔を置いて配置することで、仕切られていない空間(例えばホテル、空港等のロビー)の広範な領域で十分なイオン濃度を確保できる。
本発明によると、イオンを送出して室内に拡散させるイオン拡散装置に利用することができる。
本発明の一実施形態のイオン拡散装置を示す斜視図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置を示す側面断面図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置に搭載されるイオン発装器の平面図(a)及び側面図(b) 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の通流路を示す側面断面図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の通流路の左右拡幅部を示す平面図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の制御系の概略構成を示すブロック図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の交互駆動モードでの運転の処理手順の一例を示すフローチャート 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の交互駆動モードにおいて出力インターフェースのそれぞれから制御入力PC1、PC2へ入力される駆動信号のタイミングチャート 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の交互駆動モードにおいて各左右分割通路を流通して居室内に送出されるプラスイオン及びマイナスイオンの様子を示す説明図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の全体駆動モードでの運転の処理手順の一例を示すフローチャート 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の全体駆動モードにおいて出力インターフェースのそれぞれから制御入力PC1、PC2へ入力される駆動信号のタイミングチャート 本発明の一実施形態のイオン拡散装置の全体駆動モードにおいて各左右分割通路を流通して居室内に送出されるプラスイオン及びマイナスイオンの様子を示す説明図 本発明の一実施形態のイオン拡散装置によるイオン濃度の測定結果を示す図 空間内のプラスイオン及びマイナスイオン濃度が7,000個/cm3と50,000個/cm3の場合でインフルエンザウィルスの感染力機能の消失効果を調べた結果を示す図
符号の説明
1 イオン拡散装置
2 ハウジング
3 吸込口
4 エアフィルタ
5 送風機
6 ダクト(通流路)
6a,6b 曲面部
7 上下拡幅部
8 左右拡幅部
8a〜8h 左右分割通路
10 吹出口
10a〜10d 開口部
11〜14 上下分割通路
17 第1のイオン発生器
17A プラスイオン発生部
17B マイナスイオン発生部
18 第2のイオン発生器
18A プラスイオン発生部
18B マイナスイオン発生部
19 保持体

Claims (11)

  1. プラズマ放電により発生させたプラスイオン及びマイナスイオンを室内に拡散させるイオン拡散装置において、
    装置内に形成された通流路と、
    吸込口から吸い込んだ空気を前記通流路を通流させて吹出口から室内へ吹き出すための空気流を生成する送風機と、
    通流方向と交差する方向に離隔するプラスイオン発生部及びマイナスイオン発生部を有し、前記プラスイオン発生部から発生したプラスイオン及び前記マイナスイオン発生部から発生したマイナスイオンを前記通流路を通流する空気に含ませるイオン発生器と、
    を備え、
    前記イオン発生器が通流方向に離隔して複数並置されており、これら複数の前記イオン発生器は各イオン発生器に備えられるイオン発生部の極性が交互に反転する配置で並置されたことを特徴とするイオン拡散装置。
  2. 通流方向に離隔して並置される、イオン発生部の極性が揃った一方のイオン発生器と他方のイオン発生器とを交互に駆動する交互駆動モードを有することを特徴とする請求項1に記載のイオン拡散装置。
  3. 交互駆動モードにおける前記送風機は、騒音が34dB以下となる風速で駆動されることを特徴とする請求項2に記載のイオン拡散装置。
  4. 交互駆動モードにおける室内の平均イオン個数は、プラスイオンとマイナスイオンのいずれも7,000個/cm3以上であることを特徴とする請求項3に記載の拡散装置。
  5. 通流方向に離隔して並置される複数のイオン発生器をすべて同時に連続駆動する全体駆動モードを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のイオン拡散装置。
  6. 全体駆動モードにおける前記送風機は、騒音が45dB以下となる風速で駆動されることを特徴とする請求項5に記載のイオン拡散装置。
  7. 全体駆動モードにおける室内の平均イオン個数が、プラスイオンとマイナスイオンのいずれも50,000個/cm3以上であることを特徴とする請求項6に記載の拡散装置。
  8. 通流方向に離隔して並置される複数の前記イオン発生器が、通流方向と交差する方向に複数列設けられたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のイオン拡散装置。
  9. 前記通流路は上流側に対して下流側が左右方向に拡幅されるとともに左右に分割される複数の左右分割通路を有し、各前記左右分割通路の内部又は空気流入口の近傍に、プラスイオン発生部とマイナスイオン発生部の一方を配置したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のイオン拡散装置。
  10. 前記通流路を上下に分割する上下分割通路を有し、前記左右分割通路が前記上下分割通路の前記吹出口側を左右に分割した細通路から成ることを特徴とする請求項9に記載のイオン拡散装置。
  11. 前記イオン発生器を下部の前記上下分割通路に配するとともに、上部の前記上下分割通路を流通する気流の風速が下部の前記上下分割通路を流通する気流の風速よりも大きいことを特徴とする請求項10に記載のイオン拡散装置。
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