JP2022024940A - 細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置 - Google Patents

細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 医療設備などの設備空間に使用される空気調和機を流動する空気流の殺菌方法及び殺菌装置の提供。【解決手段】 粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾルが浮遊する汚染空気流中に細菌やウイルスに対する殺菌力を有する成分を溶解及び又は含有する水溶液である殺菌水による殺菌性水ミストを噴霧し浮遊させ、次いで殺菌性水ミスト浮遊の汚染空気流を放電電極及び集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構内に流入させ、電気集塵機構でのコロナ放電による殺菌性水ミスト、エアロゾルの集塵電極表面への特に殺菌性水ミスト捕集による殺菌水の水膜形成により形成された殺菌水膜層表面へ細菌、ウイルスを直接接触させて殺菌することを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾル(以下本願技術においては、粒子状物質、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などを総称してエアロゾルと呼ぶ)が飛散し浮遊している汚染空気流の清浄化プロセスにおいて、コロナ放電を利用した静電気式の電気集塵機構を応用した湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置に関し、電気集塵機構の入側において予め次亜塩素酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの細菌やウイルスに対する殺菌力のある成分を溶解及び又は含有する水溶液の殺菌性水ミストを噴霧して、電気集塵機構を構成する集塵電極の捕集面に殺菌性水ミストと共に細菌やウイルスなどを含有するエアロゾルを捕集して殺菌力のある水溶液の水膜層を形成させ、捕集した細菌やウイルスを殺菌力のある水溶液の水膜層に接触させて細菌やウイルスを殺菌し、さらに捕集した水膜層とアロゾルを捕集面から重力により流下除去させてエアロゾルの捕集面への堆積を抑制せしめて、メンテナンスフリーでかつ連続運転が可能で細菌やウイルスなどを含有するエアロゾルが確実に除去された清浄空気流を得ることが出来る汚染空気流の湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置に関する。なお医療分野では、一般的に細菌に対しては殺菌や滅菌を用い、ウイルスに対しては不活性化などの用語が使われているが、本願技術においては、細菌やウイルスの無害化(毒性の消失)や感染力を消滅させる作用効果に対する統一用語として「殺菌」を使用する。
バイオ設備、食品設備、医療設備などの空気調和機に循環・通気される流動する空気自体を除菌して設備空間での汚染や院内感染などを防止する空気調和機用の除菌装置としては、例えば以下に記載する装置(特許文献1~2)が提案されている。
即ち、特許文献1には、図7にその概略を示すように、空調機120によって循環する空気中に存在する微生物の除菌および臭気の除去を行うための除菌脱臭空調システムにおいて、前記空調機120内における空気通路の一部に空気通路の断面全体をほぼ覆うように設けられた除菌脱臭エレメント121と、前記除菌脱臭エレメント121に対して殺菌水を供給することにより除菌脱臭エレメント121のほぼ全面に水膜を形成する殺菌水供給部と、を備え、前記除菌脱臭エレメント121に形成された前記水膜に対して前記空調機120内に導入された空気を接触させるように構成させた殺菌水を用いた除菌脱臭空調システムが提案されている。
又、特許文献2には、図8にその概略を示すように、移動する気体中に存在する微生物等206に,負コロナ放電により発生させた負イオン205を付着させることにより該微生物等206を負に帯電させ,その負に帯電した微生物等206を正の,または接地した集塵電極207に捕集し,該捕集した微生物等206に紫外線を照射することにより殺菌を行うよう構成させた移動する気体中に存在する微生物等の殺菌方法が提案されている。
一方、非特許文献1には、図9にその概略を示すように、空調システム300の室A310、室B311、室C312の室内空気を各室の吸込み口303より吸引し還気ダクト304を介して一部循環するよう排気ファンにより圧送して一部は排気させながら還流させ、且つ循環時には還流を外気と共にフィルタ321、冷却コイル322、加熱コイル323、加湿器324、給気ファン325を内蔵した中央空調機320を用いて外気と共に室内空気をフィルタリングし、次いで調温調湿した給気をさらに内蔵する給気ファン325にて圧送して給気ダクト301を介して各室の吹出し口302より供給する機械換気を使用した空調方式の例として「定風量単一ダクト方式」の空調システム図が例示されている。
しかしながら、前記した従来の殺菌装置には、以下に記載する欠点がある。
即ち、前記特許文献1に記載された図7に示す空調機120の空気通路の一部に空気通路の断面全体をほぼ覆うように除菌脱臭エレメント121を設け、該除菌脱臭エレメント121の上部に殺菌水生成装置122、定流量ポンプ123、および流量調整弁124を介して殺菌水を滴下などによりに供給することにより、前記除菌脱臭エレメント121のほぼ全面に水膜を形成させるよう構成されており、除菌脱臭対象空気は送風機101により空調機120の入口120aから供給されて出口120bへと強制循環させるのみであって、前記除菌脱臭対象空気中に存在する微生物の各々の除菌に対しては前記除菌脱臭エレメント121表面の殺菌水に接触させることにのみにより殺菌させている除菌脱臭空調システム装置である。なお特許文献1の除菌脱臭空調システム装置にあっては前記除菌脱臭対象空気中の微生物の殺菌・除去効率を高効率にするためには、前記除菌脱臭エレメント121の捕集網の網目の間隔(通称メッシュと呼ばれる)やトンネル状の微小流路の断面積は微細にする必要があり圧力損失が増加して空調システムの駆動エネルギーが増大する危惧を有している。また空調機120の入口120aから除菌脱臭エレメント121間の空間は殺菌にはまたく貢献しておらず、除菌脱臭対象空気はただ単に流れるだけであり空調機120が大型化し除菌脱臭空調システム装置の大型化が危惧される。即ち、エアロゾルと殺菌水ミストが空気中に存在する状態でコロナ放電により各々に帯電させて積極的に集塵電極表面の殺菌水層表面に移動させ且つ強制的に接触させて殺菌する技術思想は有しない構成の除菌脱臭空調システムである。
前記特許文献2に記載された図8に示す殺菌装置にあっては、空調設備の給気ダクト201の内部に紫外線を照射する紫外線照射ランプ202を取り付け、該紫外線照射ランプ202の下流側にコロナ放電によりイオンを発生させる導電性材料からなる放電電極針204が多数取り付けられた直流コロナ放電電極203を設け該直流コロナ放電電極203は負のイオン205を発生させ給気ダクト201の内部に存在している移動する気体中に存在する微生物等206に付着して該微生物等206を負に帯電させ、さらに前記直流コロナ放電電極203の下流側には導電性材料で形成された集塵電極207を配置(接地させるも可)すると共に前記直流コロナ放電電極203に電源208の負の直流電圧を印加、集塵電極207に電源8の正の直流電圧を印加するが、これにより給気ダクト201の内部において集塵電極207から直流コロナ放電電極203に向かう電界が形成されて上述の負のイオン205の付着により負に帯電させられた微生物等206が該電界とは逆向きの方向に引き寄せられて微生物等206は集塵電極207に吸着捕集され、さらにこの吸着捕集された微生物等206に対し前記紫外線照射ランプ202より紫外線を照射することにより殺菌させている殺菌装置である。なお特許文献2に記載の技術構成では移動する気体中に存在する塵埃、紫外線照射により殺菌された微生物などの微粒子が集塵電極に捕集され堆積するが、堆積し乾燥した塵埃などの微粒子は一般に電気抵抗率が高いので、このような微粒子の堆積により集塵電極上で逆電離と称する異常なスパーク現象が発生しコロナ放電が中断して捕集性能が著しく低下するという問題を有する殺菌装置である。即ち、気体中に存在する細菌及びウイルスに対する殺菌成分を含有する殺菌水表面にエアロゾルを移動させ接触させて細菌及びウイルスを殺菌する技術思想は有しない構成の殺菌装置である。
前記非特許文献1に記載された図9に示す「定風量単一ダクト方式」の空調システム図による殺菌装置にあっては、空調システム300の室A310、室B311、室C312の各室の吸込み口303より吸引され還気ダクト304を通り排気ファン305にて圧送された各室の飛沫感染やエアロゾル感染を誘発させる微生物等を含有する還気はバルブ制御により一部が外部に排気されるが還気の残部と塵埃及び種々の細菌を含有する外気は、中央空調機320のフィルタ321の上流側空間に流入する。塵埃及び種々の細菌を含有する外気と換気の混合気は中央空調機320のフィルタ321の通過時にフィルタリングされて塵埃及び種々の細菌が除去されたクリーンな空気となり、冷却コイル322、加熱コイル323、加湿器324を経由して調温調湿した後に給気ファン325により圧送されて給気ダクト301を通って各室の吹出し口302より吹出して給気して飛沫感染を防止している。
しかし前記非特許文献1の技術構成では飛沫感染を防止するための種々の細菌の除去機能をフィルタ321のフィルタリング機能のみの頼っているため、外気と還気の混合気が塵埃及び種々の細菌を含有しているためにフィルタ321の目詰り現象の発生が著しく、頻繁にフィルタ321の洗浄、交換等のメンテナンスが必須でありその工数と経費発生が大きな問題となっている。またフィルタ321への塵埃及び細菌による目詰り現象の発生により、混合空気流のフィルタ321に対する流過抵抗が著しく上昇して給気ファン325の駆動負荷が増大し消費電力量も増加し、空調システム300の稼働エネルギーが著しく増大してエネルギー効率が悪化するという問題をも有している。
特開2003-227622公報 特開平7-303688号公報
公益社団法人空気調和・衛生工学会新型コロナウイルス対策特別委員会より2020年6月15日発行の「空調・換気によるCOVID-19の拡散はあるのか?空気調和・衛生工学分野の専門家からの見解」
本発明は、前記した従来技術の欠点を解消するためになされたもので、バイオ設備、食品設備、医療設備などの設備空間に使用される空気調和機に循環・通気され流動する空気が粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾル浮遊している汚染空気流であり、この汚染空気流による設備空間の汚染や院内感染などを防止する湿式殺菌方法として、汚染空気流中に細菌やウイルスに対する殺菌力のある次亜塩素酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの成分を溶解及び又は含有する水溶液の殺菌性水ミストを噴霧し浮遊させる工程を第1工程とし、次いで前記殺菌性水ミストが浮遊している汚染空気流を好ましくは複数の放電電極及び複数の集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構内に流入させると共に該電気集塵機構でのコロナ放電による前記殺菌性水ミスト、前記エアロゾルへの帯電に伴うクーロン力により前記集塵電極表面へそれらを捕集させて殺菌水の水膜層を形成させると共に形成された該殺菌水と前記エアロゾルを接触させて細菌やウイルスを殺菌し、さらに前記集塵電極表面から該集塵電極表面に捕集した前記殺菌水の水膜及び前記エアロゾルを重力により流下させ且つ除去させてクリーンで清浄な清浄空気流を得る工程である第2工程よりなる細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌方法と該湿式殺菌方法を確実に実施できる湿式殺菌装置を提供しようとするものである。
また本発明の基本コンセプトは、前記第1、第2の工程中に、汚染空気流中に殺菌水ミストを噴霧してエアロゾルを殺菌水ミストと接触させて細菌及びウイルスを殺菌し、次いで静電集塵部の空間において細菌及びウイルスをコロナ放電に晒して殺菌し、さらに集塵電極表面に捕集された水膜層の殺菌水に細菌及びウイルスを接触させて殺菌をより確実にするものであり、すなわち本発明は三段階の殺菌ステップにより細菌及びウイルスを完全に殺菌する湿式の殺菌方法と湿式の殺菌装置である。
本発明に係る方法は、粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾルが浮遊している汚染空気流中に細菌やウイルスに対する殺菌力のある成分を溶解及び又は含有する水溶液による殺菌性水ミストを噴霧し浮遊させる第1工程、次いで前記殺菌性水ミスト浮遊の汚染空気流を放電電極及び集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構内に流入させると共に該電気集塵機構でのコロナ放電による前記殺菌性水ミスト、前記エアロゾルへの帯電に伴うクーロン力により前記集塵電極表面へそれらを捕集させて殺菌水の水膜層を形成させ、さらに前記集塵電極表面に捕集した前記殺菌水の水膜層及び前記エアロゾルを重力により流下させ且つ除去させて清浄空気流とする第2工程よりなることを特徴とするものである。
本発明装置は、粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾルが浮遊している汚染空気流が流入する導入管の後流に少なくとも1枚の放電電極及び少なくとも1枚の集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構を内蔵する集塵部を設けると共に、該集塵部の後流に前記エアロゾルが除去された清浄空気流が流出する導出管を設けた細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌装置であって、前記集塵部より上流側に、外部から供給される前記細菌やウイルスに対する殺菌力のある成分を溶解及び又は含有する水溶液である殺菌水を、殺菌水配管を介してポンプで圧送しバルブにて制御しつつ前記電気集塵機構を指向させて殺菌水ミストとして噴霧し浮遊させるノズルを前記殺菌水配管に設けると共に、前記集塵部の内表面及び集塵電極表面に形成される前記殺菌水ミストによる殺菌水の水膜層に静電集塵された前記エアロゾルが混合されて形成される菌含有汚染水による菌含有汚染水薄膜層が前記内表面及集塵電極の両表面を重力により流下しかつ菌含有汚染水の水滴として滴下し、滴下した該菌含有汚染水を貯留するリザーバーを前記集塵部の下方に設けると共に、前記リザーバーに菌含有汚染水を排出するための菌含有汚染水配管が設けられていることを特徴とするものである。
本発明装置は又、前記導入管、前記集塵部及び前記導出管を水平に設けるとともに、前記集塵部の上流に前記ノズルを設け、前記集塵部の上流側に電極支持体を架設したシールエアー導入管部を設け、前記電極支持体に多数の電極ステーを介して前記放電電極を前記集塵部の前記集塵電極、左壁、上壁、右壁及び少なくとも1個の流通空間を有する床板との間の各々の空間に放電間隔を維持し、かつ前記集塵電極、前記左壁あるいは前記右壁と略平行に設け、さらに前記床板の下部に前記流通空間より重力により滴下する菌含有汚染水が貯留されるリザーバーを設けたことを好ましい態様とするものである。
本発明装置は又、前記導入管及び前記集塵部を垂直に設けるとともに、前記集塵部の上流に前記ノズルを設け、前記集塵部の上流側に電極支持体を架設したシールエアー導入管部を設け、該電極支持体に多数の電極ステーを介して前記放電電極を前記集塵部の前記集塵電極及び四方の側壁との間の各々の空間に放電間隔を維持し、かつ対向する前記集塵電極あるいは前記側壁と略平行に設け、さらに前記側壁の前記電気集塵機構より下部に前記導出管を設け、また該導出管の下部に前記側壁より重力により流下するとともに、前記集塵電極より滴下する菌含有汚染水が貯留されるリザーバーを設けたことを好ましい態様とするものである。
この発明は、細菌やウイルスなどを含有するエアロゾルが飛散し浮遊している汚染空気流の清浄化プロセスにおいて、コロナ放電を利用した静電気式の電気集塵機構を応用した湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置に関し、イ)電気集塵機構の入側において予め次亜塩素酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの細菌やウイルスに対する殺菌力のある成分を溶解及び又は含有する水溶液の殺菌性水ミストを噴霧しエアロゾルと殺菌性水ミストを接触させて細菌及びウイルスを殺菌し、ロ)電気集塵機構にてエアロゾルをコロナ放電に晒して細菌及びウイルスを殺菌し、ハ)電気集塵機構を構成する集塵電極の捕集面に殺菌性水ミストとエアロゾルを捕集して殺菌力のある水溶液の水膜層を形成させ、ニ)捕集したエアロゾルを殺菌力のある水溶液に接触させて細菌やウイルスを殺菌し、ホ)捕集面から重力により流下除去させてエアゾルの捕集面への堆積を抑制せしめて、メンテナンスフリーでかつ連続運転が可能でエアロゾルが確実に除去された清浄空気流を得ることが出来る汚染空気流の湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置に関する。
本発明に係る細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置によれば、バイオ設備、食品設備、医療設備などの設備空間に使用される空気調和機に循環・通気され流動する空気による汚染や院内感染などを下記の方法及び装置により確実に防止することができる。
▲1▼エアロゾルが浮遊している汚染空気流中に細菌やウイルスに対する殺菌力のある「次亜塩素酸ナトリウム」、「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」などの成分を溶解及び又は含有する水溶液の殺菌性水ミストを噴霧し浮遊させる。浮遊する殺菌性水ミストは浮遊するエアロゾルと直接接触して細菌及び又はウイルスを殺菌する。
▲2▼次いで前記殺菌性水ミスト、菌含有汚染水ミストなどが浮遊している汚染空気流を、複数の放電電極及び複数の集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構内に流入させると共に該電気集塵機構での数千乃至数万ボルトの高電圧が印加されるコロナ放電に晒すことにより浮遊するエアロゾルに含有される細菌及びウイルスを殺菌する。
▲3▼また同時に前記電気集塵機構での高電圧が印加されるコロナ放電による前記殺菌性水ミスト、エアロゾルなどの粒子への帯電に伴うクーロン力を発生させ、このクーロン力により前記集塵電極表面へ前記菌含有汚染水ミストを捕集させて水膜層を形成させると共に形成された該殺菌水とエアロゾルを確実に接触させて細菌及び又はウイルスを殺菌せしめ、さらに前記集塵電極表面に捕集された細菌やウイルスなどの菌含有汚染水薄膜を捕集面から重力により流下させ且つ除去させてクリーンな清浄空気流を得ている。
▲4▼なお流過する汚染空気流、清浄空気流、噴霧された殺菌性水ミストと汚染空気流及び又は清浄空気流の混合流に対し、紫外線照射ランプより紫外線、深紫外線を照射すると細菌やウイルスに対する殺菌力が向上して好ましいい。
▲5▼さらに汚染空気流中に噴霧する前記殺菌性水ミストの平均粒径は100μm以下の微細な殺菌性水ミストとすることが電気集塵機構における前記集塵電極表面への殺菌性水ミストの付着、流下及び除去性を向上させて放電の安定性とメンテナンス性の点から好ましい。
▲6▼排水には殺菌された細菌やウイルスを含むがいずれも殺菌されており衛生的で安全であり感染拡大の危惧はない。
▲7▼多数の集塵電極表面や内壁面は何れも捕集面として殺菌水ミスト、菌含有水ミストの捕集に伴い水膜層が形成されて濡れ壁となっており、噴霧された殺菌水ミストと菌含有水ミストの浮遊と相まって、水膜層表面を流れる汚染空気流に対する脱臭効果をも有し、脱臭された清浄空気流が得られる。
本発明の基本コンセプトを示す概略図である。 本発明の第1実施例装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の図2に示す第1実施例装置のA-A断面図である。 本発明の第2実施例装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の図4に示す第2実施例装置のB-B断面図である。 本発明の実施例装置を設けた空調システムの概略図である。 従来の除菌脱臭空調システムの一例を示す概略図である。 従来の殺菌装置の他の一例を示す概略図である。 従来の空調システムのさらに他の一例を示す概略図である。
図1に本発明の第1実施例の基本コンセプトの概略図を示すが、バイオ設備、食品設備、医療設備などの設備空間に使用される空気調和機に循環・通気され流動する空気中にエアロゾルが浮遊している汚染空気流である場合には、該汚染空気流に対し細菌やウイルスに対する殺菌力のある例えば次亜塩素酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム他の成分を溶解及び又は含有する水溶液である殺菌性水溶液を殺菌性水ミスト噴霧部にて殺菌性水ミストを噴霧し浮遊させてエアロゾルと直接接触させて細菌及び又はウイルスを殺菌し、さらに菌含有汚染水ミストが浮遊している汚染空気流を、複数の放電電極及び複数の集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構内に流入させると共に該電気集塵機構での高電圧が印加されるコロナ放電に晒して浮遊するエアロゾルに含有される細菌及びウイルスを殺菌し、同時に前記電気集塵機構での高電圧のコロナ放電による前記菌含有汚染水ミスト、エアロゾルなどの粒子への帯電に伴うクーロン力を発生させ、このクーロン力により前記集塵電極表面へ前記菌含有汚染水ミストを捕集させて水膜層を形成させると共に形成された該殺菌水の水膜層と前記エアロゾルを確実に接触させて細菌及び又はウイルスを殺菌せしめ、さらに前記集塵電極表面に捕集された細菌やウイルスなどの菌含有汚染水薄膜を捕集面から重力により流下させ且つ除去させてクリーンな清浄空気流を得て空調システムの設備空間の汚染や院内感染などを防止している。
また図2、図3に示す本発明の第1実施例装置を詳述するが、エアロゾルが浮遊している汚染空気流中に細菌やウイルスに対する殺菌力のある次亜塩素酸ナトリウムや直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどその効能が公知の活性剤成分や殺菌成分等を溶解及び又は含有する水溶液である殺菌性水溶液G・Wによる殺菌性水ミストM-G・Wとして噴霧して浮遊させてエアロゾルと直接接触させて細菌及び又はウイルスを殺菌し、さらに菌含有汚染水ミストが浮遊している汚染空気流を、湿式殺菌装置1のコロナ放電を利用した静電気式の電気集塵機構2内に流入させるが、その構成は、ほぼ水平方向に流れる汚染空気流が流入する導入管1-1の後流に徐々に拡径する拡径管1-2を介して連設された、外部に設置された高圧電源装置(図示せず)に配線されて制御された高圧電源の供給を受けている複数の放電電極2-4及び複数の集塵電極2-5よりなる静電気式の電気集塵機構2を内蔵する集塵部1-3と、その後流に徐々に縮径する縮径管1-4を介して導出管1-5に連設され、細菌及び又はウイルスが殺菌され、エアロゾルが除去された清浄な清浄空気流がほぼ水平方向に流出されるよう構成されている。
又、前記集塵部1-3は、その断面構造を図4に示すように、該集塵部1-3の内部には前記電気集塵機構2を構成する放電電極2-4を前記集塵部1-3の上流側に設けたシールエアー導入管部2-1に垂設した電極支持体2-2に設けた多数の電極ステー2-3を介して前記集塵部1-3の左壁1-3-1、上壁1-3-2、右壁1-3-3、及び少なくとも1個の流通空間1-3-5を有する床板1-3-4との間に放電間隔を維持すると共に前記左壁1-3-1あるいは右壁1-3-3と略平行に複数個設けると共に前記各放電電極2-4との間にも放電間隔を維持して前記集塵電極2-5を複数個設ける。
さらに、前記導入管1-1と前記集塵部1-3の間に徐々に拡径する拡径管1-2を設けると共に前記導入管1-1の内部に前記電気集塵機構2を指向した少なくとも1個、好ましくは多数のノズル3が設けられた殺菌水配管4を配置し、該殺菌水配管4に外部の図示しない殺菌水製造装置から供給され殺菌水タンク4-3に貯留されている殺菌性水溶液G・Wをポンプ4-1で圧送しバルブ4-2にて制御しつつ前記導入管1-1に流入する汚染空気流中に前記ノズル3より好ましくは微細な平均粒径100μm以下の殺菌性水ミストM-G・Wとして噴霧して汚染空気流中に分散させかつ万遍なく混合させて浮遊させて、前記エアロゾルと直接接触させて細菌及び又はウイルスを殺菌すると共に菌含有汚染水ミストとして浮遊させるように構成する。なお、殺菌性水ミストM-G・Wの好ましい微細な平均粒径を100μm以下として、殺菌性水ミストM-G・Wの集塵電極2-5表面への付着性、流下除去性が向上してメンテナンス性を確保しているが粒径は特に限定されるものではなく、また殺菌性水ミストM-G・Wとして噴霧し浮遊させるノズルは特殊なものではなく、市販のスプレーノズルでよい。
なお、図中、放電電極2-4は板状に画いてあるが、現物は全幅にわたり張り渡された複数本のワイヤー、基材表面より汚染空気流中に直線状の針金、三角形状もしくは鋸刃状の板材等で造られ、汚染空気流に対する流過抵抗が可及的に小さくなるよう配慮したうえで多数突出した形状を呈したものである(後出の第2実施例も同様)。
上記構成の第1実施例装置において、汚染空気流中に噴霧され浮遊する殺菌性水ミストM-G・Wの粒子は、粒径が小さいほど重力により降下する力より静電気力による力が重力に打ち勝って大きくなり粒子は降下せずに静電気力の作用する方向に移動するが(参照;神保元二著の講談社発行「粉体の科学」第1章「粉体とはなにか」の図2に示す様に、粒径100μm程度までは静電気力は粒径が小さい程大きい)、殺菌性水ミストM-G・Wの平均粒径が微細な100μm以下であることにより該殺菌性水ミストM-G・Wは浮遊して放電電極2-4からのコロナ放電により帯電してクーロン力を確実に得て前記集塵部1-3の内表面や前記複数の集塵電極2-5の表面及び前記床板1-3-4表面に付着して殺菌水の水膜層を形成すると共に該水膜層は重力により垂直下方に流下し、汚染空気流中のエアロゾルも同様にコロナ放電によるクーロン力を受けて前記集塵部1-3の内表面や前記複数の集塵電極2-5の表面及び前記床板1-3-4表面に付着することとなるので、何れの表面でも細菌やウイルスが殺菌され、エアロゾルと殺菌水G・Mの被膜とが混合されて形成された細菌含有汚染水5の細菌成分含有の菌含有汚染水薄膜層5-2が確実に形成されると共に重力により垂直下方に流下し確実に除去されることとなる。なお前記菌含有汚染水ミストは前記殺菌性水ミストM-G・Wに前記エアロゾルが直接接触し付着した粒子であるが、細菌やウイルスが比較的微細であるためその粒径は前記殺菌性水ミストM-G・Wと大差なく、該殺菌性水ミストM-G・Wと同様にコロナ放電によるクーロン力を確実に得て菌含有汚染水薄膜層5-2となり重力により垂直下方に流下し徐去されることとなる。
また前記静電気式の電気集塵機構2においては前記殺菌性水ミストM-G・Wや前記菌含有汚染水ミストのみならず前記エアロゾルも高電圧のコロナ放電に晒されて細菌及びウイルスは直接殺菌されることとなり且つ帯電してクーロン力を得て前記集塵部1-3の内表面や前記複数の集塵電極2-5の表面に形成されている前記菌含有汚染水薄膜層5-2に付着して重力により流下し徐去されることとなる。
前記集塵部1-3の内表面に付着し形成された前記菌含有汚染水5の前記菌含有汚染水薄膜層5-2は、該集塵部1-3の内表面を重力により垂直下方に流下して前記床板1-3-4表面に至り、又、前記集塵電極2-5の表面に付着し形成された菌含有汚染水5の菌含有汚染水薄膜層5-2は、前記集塵電極2-5表面を重力により流下して菌含有汚染水滴5-1となって床板1-3-4表面へ滴下すると共に、該床板1-3-4の前記流通空間1-3-5を経て菌含有汚染水滴5-1として重力により滴下し、前記集塵部1-3の前記床板1-3-4に設けられた全ての前記流通空間1-3-5を覆い前記床板1-3-4の外方下部に設けられているリザーバー6内に菌含有汚染水5として貯留されることとなる。さらにこの貯留された菌含有汚染水5は、前記リザーバー6に配設された菌含有汚染水配管6-1により菌含有汚染水タンク6-2に貯留され外部に排出されるので連続運転が可能となり、かつメンテナンスフリーである。又、集塵部1-3の下流には縮径管1-4が、さらにその下流には導出管1-5が設けられており、前記集塵部1-3にて汚染空気流中の細菌及び又はウイルスが殺菌され、且つエアロゾルなどが除去されてクリーンな清浄空気流としてバイオ設備、食品設備、医療設備などの設備空間に使用される空気調和機に循環・通気させることができて空調システムの設備空間の汚染や院内感染などを防止することができる。
さらに、この第1実施例装置は、エアロゾル浮遊している汚染空気流中に微細な殺菌性水ミストM-G・Wの粒子を浮遊し混流させ、これらの粒子はコロナ放電に伴うクーロン力を確実に得て前記集塵部1-3の内表面や前記集塵電極2-5の表面に付着して細菌含有汚染水薄膜層5-2を形成すると共に重力により流下し、やがてリザーバー6内に貯留されている菌含有汚染水5に滴下し前記リザーバー6に配設された菌含有汚染水配管6-1により菌含有汚染水タンク6-2に貯留され外部に排出される構成となしている。従って、従来技術における、集塵電極表面に付着しているダストなどを除去するために耐衝撃性と耐久性を有する槌打装置、駆動モーターを要する回転ブラシ装置、放電電極表面に設けた絶縁突起を集塵電極に接触させかつ相互に摺動させる装置、各集塵電極に指向する多数噴気口へのエアブロー管を経由しての圧縮空気を供給する装置などは本発明の技術構成おいては不要である。また従来技術における、種々の機能を内蔵して大型となし内蔵する構成部品の耐衝撃性、耐久信頼性確保のため高価となり、内蔵する構成部品の存在により汚染空気流の流過抵抗が大きくエネルギー消費の大きくなるなどの問題点も本発明では発生しない。その結果、本発明は小型で耐久信頼性に富み安価で省エネルギーであり汚染空気流及び清浄空気流が流通する流路に摺動部分が存在しないことにより摺動部分の摩耗点検などのメンテナンスを必要としないメンテナンスフリーな優れた静電気式の電気集塵機構として機能させている。
次に図4、図5に示す本発明の第2実施例装置を詳述するが、汚染空気流が垂直方向下方に流れ、電気集塵機構の上流の拡径管部で殺菌性水ミストM-G・Wを噴霧し浮遊させる方式であり、エアロゾルが浮遊している汚染空気流中で細菌及び又はウイルスを前記殺菌性水ミストM-G・Wと直接接触させて細菌及び又はウイルスなどを殺菌すると共に菌含有汚染水ミストとして浮遊させ、エアロゾルを除去するコロナ放電を利用して細菌やウイルスを直接殺菌すると共に静電気式の電気集塵機構により除去できる湿式殺菌装置である。即ちその構成は、ほぼ垂直方向に汚染空気流が流入する導入管11-1の下流に、外部に設置された高圧電源装置(図示せず)に配線されて制御された高圧電源の供給を受けている複数の放電電極12-4及び複数の集塵電極12-5よりなる静電気式の電気集塵機構12を内蔵する集塵部11-3を設け、さらにその下方側面に導出管11-5を連なって設けて細菌、ウイルスなどが殺菌されエアロゾル粒子が除去された清浄な清浄空気流がほぼ水平方向に流出されるよう構成されている。
又、前記集塵部11-3は、その断面図を図5に示ように、該集塵部11-3の内部には前記電気集塵機構12を構成する放電電極12-4を前記集塵部11-3の上流側に対向して設けたシールエアー導入管部12-1に架設した電極支持体12-2に設けた多数の電極ステー12-3を介して前記集塵部11-3の四方の側壁11-3-6との間に放電間隔を維持すると共に、対向する一組の前記側壁11-3-6と略平行に複数個設け、さらに前記各放電電極12-4との間にも放電間隔を維持して前記集塵電極12-5を複数個設け、前記導入管11-1と前記集塵部11-3の間に徐々に拡径する拡径管11-2を設けると共に、該拡径管11-2の内部に前記電気集塵機構12を指向した少なくとも1個、好ましくは多数のノズル13が設けられた殺菌水配管14を配置し、該殺菌水配管14に殺菌水タンク14-3、図示しない外部の殺菌水製造装置から殺菌水供給配管14-4を介して殺菌水タンク14-3を経由して供給される殺菌性水溶液G・Wをポンプ14-1で圧送しバルブ14-2にて制御しつつ前記拡径管11-2に拡散しながら流入する汚染空気流中に前記ノズル13より好ましくは微細な平均粒径100μm以下の殺菌性水ミストM-G・Wとして噴霧して汚染空気流中に分散させかつ万遍なく混合させて浮遊させて、前記エアロゾルと直接接触させて細菌及び又はウイルスを殺菌すると共に菌含有汚染水ミストとして浮遊させるように構成する。なお、好ましい微細な平均粒径を100μm以下として、殺菌性水ミストM-G・Wの集塵電極12-5表面への付着性、流下除去性が向上してメンテナンス性を確保しているが粒径は特に限定されるものではなく、また殺菌性水ミストM-G・Wとして噴霧し浮遊させるノズルは特殊なものではなく、市販のスプレーノズルでよい。
本発明の第2実施例装置においても、前記第1実施例装置と同様に、殺菌性水ミストM-G・Wは浮遊して放電電極12-4からのコロナ放電により帯電してクーロン力を確実に得て前記集塵部11-3の内表面や前記複数の集塵電極12-5の表面及び前記側壁11-3-6の内表面に付着して殺菌性水溶液の被膜層を形成すると共に重力により垂直下方に流下し、汚染空気流中のエアロゾルも同様にコロナ放電によるクーロン力を受けて前記集塵部11-3の内表面や前記複数の集塵電極12-5の表面に付着することとなるので細菌及び又はウイルスが殺菌され、何れの表面でもエアロゾルと殺菌性水溶液G・Wの被膜層とが混合されて形成された菌含有汚染水15の菌含有汚染水薄膜層15-2が確実に形成されると共に重力により垂直下方に流下し確実に除去されることとなる。なお前記菌含有汚染水ミストは前記殺菌性水ミストM-G・Wに前記エアロゾルが直接接触し付着した粒子であるが、細菌やウイルスが比較的微細であるためその粒径は前記殺菌性水ミストM-G・Wと大差なく、前記と同様にコロナ放電によるクーロン力を確実に得て菌含有汚染水薄膜層15-2となり流下して徐去されることとなる。
また前記静電気式の電気集塵機構12においては前記殺菌性水ミストM-G・Wや前記菌含有汚染水ミストのみならず前記エアロゾルも高電圧のコロナ放電に晒されて細菌及びウイルスは直接殺菌されることとなり且つ帯電してクーロン力を得て前記集塵部11-3の内表面や前記複数の集塵電極12-5の表面に形成されている前記菌含有汚染水薄膜層15-2に付着して重力により流下し徐去されることとなる。
又、前記集塵部11-3の内表面に付着し形成された前記菌埃含有汚染水15の前記菌含有汚染水薄膜層15-2は前記内表面を重力により垂直下方に流下して前記集塵部11-3の下方に設けられたリザーバー16内に菌埃含有汚染水15として貯留されることとなり、また前記複数の集塵電極12-5の表面に付着し形成された前記菌含有汚染水15の前記菌含有汚染水薄膜層15-2は菌含有汚染水滴15-1として集塵電極12-5の下端より重力により滴下し同じく前記リザーバー16内に菌含有汚染水15として貯留されることとなり、さらにこの貯留された菌含有汚染水15は前記リザーバー16に配設された菌含有汚染水配管16-1により菌含有汚染水処理装置16-3に供給さて処理され、一部は殺菌性水溶液G・Wとして再生されて殺菌水タンク14-3に供給され他は排水配管16-4より外部に排出されるので連続運転が可能で有り且つメンテナンスフリーである。
また集塵部11-3の側壁11-3-6の下方には導出管11-5が設けられており、前記集塵部11-3にて汚染空気流中の細菌やウイルスは殺菌されるとともにエアロゾルが除去され、クリーンな清浄空気流として導出管11-5を水平方向に流出させてバイオ設備、食品設備、医療設備などの設備空間に使用される空気調和機に循環・通気させて空調システムの設備空間の汚染や院内感染などを防止することができる。
上記構成の第2実施例装置は、好ましくは平均粒径100μm以下の微細な殺菌性水ミストM-G・Wが噴霧されて汚染空気流に混流し、かつ同じく混流している微細な浮遊している殺菌性水ミストM-G・Wとエアロゾルとの接触に伴う細菌及び又はウイルスの殺菌により含有した菌含有汚染水ミスト、高電圧なコロナ放電に晒されて直接殺菌された粒子などはコロナ放電に伴い帯電しクーロン力を確実に得て前記集塵部11-3の内表面や前記集塵電極12-5の表面への付着により細菌及び又はウイルスを殺菌して含有汚染水薄膜層15-2を形成すると共に重力により流下し、やがてリザーバー16内に貯留されている菌含有汚染水15に滴下し前記リザーバー16に配設された菌含有汚染水配管16-1により菌含有汚染水処理装置16-3に供給さて処理され、一部は殺菌性水溶液G・Wとして再生され他は排水配管16-4より外部に排出されるので前記第1の実施例装置と同様に、小型で耐久信頼性に富み安価で省エネルギーでありメンテナンスを必要としないメンテナンスフリーな優れた静電気式の電気集塵機構を実現させている。
また第2実施例装置は、導入管11-1の内面に紫外線照射ランプ8を設置して流入する汚染空気流に対して、及び又は電気集塵機構2にて殺菌されクリーンな清浄空気流が導出管11-5に流入する位置と対抗する側壁内面に紫外線照射ランプ8を設置して、清浄空気流が導出管11-5に流入する流れ及び導出管11-5内の流れに対して紫外線、深紫外線を照射させて細菌やウイルスに対する殺菌力のさらなる向上を図っている。
なお汚染空気流は酸素を含むため、電気集塵機構2、12における高電圧でのコロナ放電に伴い該電気集塵機構2、12はオゾン発生器としても機能することとなり、発生したオゾンによる殺菌作用も有する細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌方法及び湿式殺菌装置である。
また静電気式の電気集塵機構の下流にミストセパレーターを設けることにより、流出する清浄空気流の湿度をさらに低下させることができる。
本発明の実施例装置を「定風量単一ダクト方式」の空調システムに設置した例を図6により詳述するが、室A25A、室B25B、室C25Cの室内空気に対する空調システム20では各室の吸込み口27より吸引し還気ダクト28を介して排気ファン29により圧送してバルブ制御しながら一部は排気させると共に還流させており、循環時には還流と外気を共にバルブ制御しながらフィルター23-1、冷却コイル23-2、加熱コイル23-3、加湿器23-4、給気ファン23-5を内蔵した中央空調機23を用いて、外気と共に還流させた空気流を先ずフィルター23-1によりフィルタリングし、次いで調温調湿した給気をさらに内蔵する給気ファン23-5にて圧送して給気ダクト24を介して各室の吹出し口ユニット26より供給する機械換気を使用した空調方式の空調システムに設置する。なお吹出し口ユニット26には、各室の要求空気清浄度に対応して、例えばJIS規格で『定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有し、初期圧力損失が245Pa以下』と規定されるHEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)などが各室の清浄度を確保し維持するために内蔵されている。
湿式殺菌装置21を還気ダクト28の排気ファン29上流に設置し、バルブ制御しながら中央空調機に還流させた場合には以下に記載の作用効果を奏する。▲1▼排気される空気中に各室内で発生したエアロゾルが除去されているのでこの空調システムを装備した建築物周辺に対する細菌及びウイルスによる外部感染の危惧がない。▲2▼中央空調機23に還流される還気は各室内で発生したエアロゾルが除去されているので、中央空調機23内蔵のフィルター23-1は主に外気に含有される微量の塵埃を含有する清浄度の比較的良好な混合気をフィルタリングすることとなり各室起源のエアロゾルをフィルタリングすることが殆ど無いのでフィルター23-1の目詰まりが軽減されて、フィルター23-1の目詰まりを洗浄などにより解消させるメンテナンス作業の頻度を下げてその間隔を延ばしたり、また目詰まりしたフィルター23-1を高価な新品のフィルターに交換する頻度を下げて費用発生間隔を延ばすことにより、メンテナンス工数低減とフィルター23-1の代金を含めたメンテナンス経費の節約が図れる。なお前記作用効果には、同時に発現している吹出し口ユニット26に内蔵されているHEPAフィルターへの目詰まりが軽減されている現象も大いに寄与している。▲3▼フィルター23-1の目詰まり軽減によりフィルター23-1を通過する給気の流過抵抗が減少し、且つHEPAフィルターの目詰まり軽減によりHEPAフィルターを通過し吹出し口ユニット26から吹き出される給気の流加抵抗が減少するので、給気を圧送する給気ファン23-5のファン駆動モーターの消費電力量が減少して省エネルギー化が達成さされ、空調システム全体のエネルギー消費を削減できる。▲4▼還気がエアロゾルが除去された清浄な空気を還流するので清浄度維持のための外気の流量を必要最小限に減少させることができるので、冷却コイル23-2、加熱コイル23-3、加湿器23-4を駆使しての適正温湿度保持への消費電力量を削減できエネルギー効率が高く空調システムのエネルギー消費を削減できる。
湿式殺菌装置22を排気ファン29下流で排気を分流後の還気ダクト28に設置し、バルブ制御しながら還気を中央空調機に還流した場合には以下に記載の作用効果を奏する。▲1▼排気される空気中から各室内で発生したエアロゾルの除去は出来ないが、湿式殺菌装置22に還流される還気の量が減少することにより、湿式殺菌装置22の小型化、低廉化を図ることができる。また前記[0034]記載の▲2▼~▲4▼の作用効果もほぼ同様に得ることができる。
なお図示しないが、排気分流後の還気と外気を予め混合させた混合流を湿式殺菌装置で清浄化処理し、その清浄化された混合流を中央空調機23に流入させても良い。その場合の作用効果は▲1▼排気される空気中から各室内で発生したエアロゾルの除去は出来ないが、中央空調機23に流入する混合流からは、エアロゾルを確実に除去することができる。また前記[0034]記載の▲2▼~▲4▼の作用効果もほぼ同様に得ることができる。
1、11 湿式殺菌装置
1-1、11-1 導入管
1-2、11-2 拡径管
1-3、11-3 集塵部
1-3-1 左壁
1-3-2 上壁
1-3-3 右壁
1-3-4 床板
1-3-5 流通空間
1-4 縮径管
1-5、11-5 導出管
2、12 電気集塵機構
2-1、12-1 シールエアー導入管部
2-2、12-2 電極支持体
2-3、12-3 電極ステー
2-4、12-4 放電電極
2-5、12-5 集塵電極
3、13 ノズル
4、14 殺菌水配管
4-1、14-1 ポンプ
4-2、14-2 バルブ
4-3、14-3 殺菌水タンク
5、15 菌含有汚染水
5-1、15-1 菌含有汚染水滴
5-2、15-2 菌含有汚染水薄膜層
6、16 リザーバー
6-1、16-1 菌含有汚染水配管
6-2 菌含有汚染水タンク
8 紫外線照射ランプ
11-3-6 側壁
14-4 殺菌水供給配管
16-3 菌含有汚染水処理装置
16-4 排水配管
20 空調システム
21 湿式殺菌装置
22 湿式殺菌装置
23 中央空調機
23-1 フィルター
23-2 冷却コイル
23-3 加熱コイル
23-4 加湿器
23-5 給気ファン
24 給気ダクト
25A 室A
25B 室B
25C 室C
26 吹出し口ユニット
27 吸込み口
28 還気ダクト
29 排気ファン
G・W 殺菌性水溶液
M-G・W 殺菌性水ミスト

Claims (4)

  1. 粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾルが浮遊している汚染空気流中に細菌やウイルスに対する殺菌力のある成分を溶解及び又は含有する水溶液による殺菌性水ミストを噴霧し浮遊させる第1工程、次いで前記殺菌性水ミスト浮遊の汚染空気流を放電電極及び集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構内に流入させると共に該電気集塵機構でのコロナ放電による前記殺菌性水ミスト、前記エアロゾルへの帯電に伴うクーロン力により前記集塵電極表面へそれらを捕集させて殺菌水の水膜層を形成させると共に該水膜層の殺菌水と前記エアロゾルを捕集させ、さらに前記集塵電極表面に捕集した前記殺菌水の水膜層及び前記エアロゾルを重力により流下させ且つ除去させて清浄空気流とする第2工程よりなることを特徴とする細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌方法。
  2. 粒子状物質、細菌、ウイルス、咳やくしゃみで出る微小飛沫などのエアロゾルが浮遊している汚染空気流が流入する導入管の後流に少なくとも1枚の放電電極及び少なくとも1枚の集塵電極よりなる静電気式の電気集塵機構を内蔵する集塵部を設けると共に、該集塵部の後流に前記エアロゾルが除去された清浄空気流が流出する導出管を設けた細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌装置であって、前記集塵部より上流側に、外部から供給される前記細菌やウイルスに対する殺菌力のある成分を溶解及び又は含有する水溶液である殺菌水を、殺菌水配管を介してポンプで圧送しバルブにて制御しつつ前記電気集塵機構を指向させて殺菌水ミストとして噴霧し浮遊させるノズルを前記殺菌水配管に設けると共に、前記集塵部の内表面及び集塵電極表面に形成される前記殺菌水ミストによる殺菌水の水膜層に静電集塵された前記エアロゾルが混合されて形成される菌含有汚染水薄膜層が前記内表面及集塵電極の両表面を重力により流下しかつ菌含有汚染水の水滴として滴下し、滴下した該菌含有汚染水を貯留するリザーバーを前記集塵部の下方に設けると共に、前記リザーバーに菌含有汚染水を排出するための菌含有汚染水配管が設けられていることを特徴とする細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌装置。
  3. 前記導入管、前記集塵部及び前記導出管を水平に設けるとともに、前記集塵部の上流に前記ノズルを設け、前記集塵部の上流側に電極支持体を架設したシールエアー導入管部を設け、前記電極支持体に多数の電極ステーを介して前記放電電極を前記集塵部の前記集塵電極、左壁、上壁、右壁及び少なくとも1個の流通空間を有する床板との間の各々の空間に放電間隔を維持し、かつ前記集塵電極、前記左壁あるいは前記右壁と略平行に設け、さらに前記床板の下部に前記流通空間より重力により滴下する菌含有汚染水が貯留されるリザーバーを設けたことを特徴とする請求項2に記載の細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌装置。
  4. 前記導入管及び前記集塵部を垂直に設けるとともに、前記集塵部の上流に前記ノズルを設け、前記集塵部の上流側に電極支持体を架設したシールエアー導入管部を対向させて設け、該電極支持体に多数の電極ステーを介して前記放電電極を前記集塵部の前記集塵電極及び四方の側壁との間の各々の空間に放電間隔を維持し、かつ対向する前記集塵電極あるいは前記側壁と略平行に設け、さらに前記側壁の前記電気集塵機構より下部に前記導出管を設け、また該導出管の下部に前記側壁より重力により流下するとともに、前記集塵電極より滴下する菌含有汚染水が貯留されるリザーバーを設けたことを特徴とする請求項2に記載の細菌やウイルスの浮遊する汚染空気流の湿式殺菌装置。
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WO2023157974A1 (ja) 2022-02-21 2023-08-24 日本製鉄株式会社 溶融めっき鋼材

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