JP2010048872A - 偏波無依存型光アイソレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】高出力の光が入射されてもファラデー回転子の温度上昇を抑制でき、アイソレーションの低下等が起こらない偏波無依存型光アイソレータを低コストで提供する。
【解決手段】一対の楔形複屈折結晶板1、5とこれ等楔形複屈折結晶板間に配置された磁性ガーネット単結晶3から成るファラデー回転子を備え、かつファラデー回転子の各光透過面にサファイア単結晶板2、4が接合された偏波無依存型光アイソレータであって、各サファイア単結晶板の光透過面が、隣に位置する楔形複屈折結晶板の非傾斜光透過面と平行でかつサファイア単結晶板のC面からオフセットされるように形成されると共に、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がサファイア単結晶板のC面に対し垂直であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁性ガーネット単結晶から成るファラデー回転子と2枚の楔形複屈折結晶板を用いた偏波無依存型光アイソレータに係り、特に、磁性ガーネット単結晶の光吸収に起因した温度上昇に伴う特性の劣化や破損が防止される偏波無依存型光アイソレータの改良に関するものである。
光アイソレータは、順方向への光信号を通過させ、逆方向からの光信号の通過を防ぐ機能を持つ非可逆光デバイスであり、例えば、半導体レーザを光源とする光通信システムにおいて、光信号が反射によって光源側に戻り半導体レーザの発振が不安定となることを防止するために用いられている。
光アイソレータは、半導体レーザモジュールに使用されるような偏波依存型光アイソレータと、光ファイバアンプの前後で用いられるような偏波無依存型光アイソレータに大きく分けられる。
偏波無依存型光アイソレータでは、通常、偏光子にルチル、YVO、LiNbO等の楔形の複屈折結晶板を使用し、2枚の楔形複屈折結晶板の間に、ファラデー回転子として磁性ガーネット単結晶から成る平板を配置している。ここで、ファラデー回転子は偏光を45度回転させるように結晶の厚みが調整されており、2枚の楔形複屈折結晶板は、それ等の光学軸の方位が互いに45度ずらして配置されている。尚、偏光子およびファラデー回転子から構成される光学素子部分を非相反部と呼ぶ。
そして、順方向における第1の楔形複屈折結晶板への入射光は、第1の楔形複屈折結晶板によって常光と異常光に分離するが、ファラデー回転子により偏光が45度回転させられ、かつ第2の楔形複屈折結晶板の光学軸が第1の楔形複屈折結晶板と45度ずれているため、第2の楔形複屈折結晶板においても常光は常光として、異常光は異常光として入射され、それぞれ平行光として第2の楔形複屈折結晶板から出射され、レンズにより光ファイバに結合される。
逆方向からの光は、第2の楔形複屈折結晶板にて常光と異常光に分離され、ファラデー回転子にて45度回転された後は、第1の楔形複屈折結晶板には常光は異常光として、異常光は常光として入射されるため、第1の楔形複屈折結晶板を出た光は平行光にはならず、光ファイバに結合されない。このようにして光アイソレータとして機能する。
ところで、ファラデー回転子を構成する上記磁性ガーネット単結晶は、近赤外波長域、特に光通信で用いられる波長域(1.3μm〜1.6μm)においては優れた光学的透明性を示し、数10mW程度であれば光の吸収に起因する温度上昇も少なく、問題は殆ど無い。しかしながら、上記波長域よりも短波長域、特にYAGレーザやYAGレーザの代替として注目されているファイバレーザや光ファイバ増幅器の励起光のような1μm前後の波長域では、磁性ガーネット単結晶における光の吸収が大きくなり、数mWのレーザパワーにおいても無視できない温度上昇となる。
1μm前後の波長域における光アイソレータに用いられるファラデー回転子としては、常磁性単結晶あるいは常磁性ガラスがあるが、これ等を用いるとファラデー回転子の大きさ自体が大きくなるばかりか、ファラデー回転子を磁気飽和させるためには大きな磁石が必要となり、光アイソレータも大きなものとなってしまう。
そこで、1μm帯での光アイソレータとしては、小型でありながら、高出力のレーザ光に耐えられることが要求され始めている。
ファラデー回転子に磁性ガーネット単結晶を用いつつも、高出力レーザ耐性のある光アイソレータを実現するため、磁性ガーネット単結晶の光学面にC面サファイア単結晶板を接合させ、温度上昇を抑えた偏波無依存型光アイソレータが特許文献1に開示されている。
特開2007−256616号公報
しかし、特許文献1に記載された偏波無依存型光アイソレータにおいては、C面サファイア単結晶板が接合された磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)を光アイソレータ内に組み込む際、C面サファイア単結晶板に入射する光の角度がC軸に対して1〜6度となるように上記磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)を一つ一つ向きを傾けて配置する必要があるため、光アイソレータの組立てコストが増大する不都合があった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、高出力の光が入射されてもファラデー回転子の温度上昇を抑えることが可能であり、アイソレーションの低下やファラデー回転子の破損等を起こさない偏波無依存型光アイソレータを低コストで提供することにある。
すなわち、請求項1に係る発明は、
光路上に配置された一対の楔形複屈折結晶板と、これ等楔形複屈折結晶板間の光路上に配置された磁性ガーネット単結晶から成るファラデー回転子とを備え、かつ、上記ファラデー回転子の各光透過面にサファイア単結晶板が接合された偏波無依存型光アイソレータにおいて、
各サファイア単結晶板の光透過面が、隣に位置する楔形複屈折結晶板の非傾斜光透過面と平行でかつサファイア単結晶板のC面からオフセットされるように形成されると共に、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がサファイア単結晶板のC面に対して垂直であることを特徴とし、
また、請求項2に係る発明は、
光路上に配置された一対の楔形複屈折結晶板と、これ等楔形複屈折結晶板間の光路上に配置された磁性ガーネット単結晶から成るファラデー回転子とを備え、かつ、上記ファラデー回転子の各光透過面にサファイア単結晶板が接合された偏波無依存型光アイソレータにおいて、
上記サファイア単結晶板がC面サファイア単結晶板で構成され、C面サファイア単結晶板のC軸がファラデー回転子の光透過面に垂直となるように接合されると共に、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がC面サファイア単結晶板の光透過面に対し垂直で、かつ、楔形複屈折結晶板の非光透過面に対しC面サファイア単結晶板とファラデー回転子の各非光透過面が平行平面となるように形成されることを特徴とする。
請求項1記載の発明に係る偏波無依存型光アイソレータによれば、
入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線が上記サファイア単結晶板のC面に対し垂直となるように形成され、これによりサファイア単結晶板のC面に対して常光と異常光がほぼ垂直に近い角度で入射することになるため、サファイア単結晶の複屈折による消光比の悪影響を最小限にすることが可能となる。また、特許文献1に記載の偏波無依存型光アイソレータのように、ファラデー回転子を1〜6度傾けて配置させる必要がなく、磁性ガーネット単結晶に接合されたサファイア単結晶板の光透過面が楔形複屈折結晶板の非傾斜光透過面と平行になるよう調整するだけで十分のため、光アイソレータの組立て作業が容易となる。
また、請求項2記載の発明に係る偏波無依存型光アイソレータにおいても、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がC面サファイア単結晶板の光透過面に対し垂直に形成され、これによりサファイア単結晶板のC面に対して常光と異常光がほぼ垂直に近い角度で入射することになるため、サファイア単結晶の複屈折による消光比の悪影響を最小限にすることが可能となる。また、ファラデー回転子を1〜6度傾けて配置させる必要がなく、楔形複屈折結晶板の非光透過面に対しC面サファイア単結晶板とファラデー回転子の各非光透過面が平行平面となるように調整するだけで十分のため、光アイソレータの組立て作業が容易となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、第一実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータは、図1に示すように、光の透過方向順に、第1の楔形複屈折結晶板1、第1のサファイア単結晶板2、磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3、第2のサファイア単結晶板4、第2の楔形複屈折結晶板5が配置されている。また、第1のサファイア単結晶板2と第2のサファイア単結晶板4の各光透過面が、隣に位置する第1の楔形複屈折結晶板1と第2の楔形複屈折結晶板5の非傾斜光透過面と平行でかつサファイア単結晶板2、4のC面(図4参照)からオフセットされるように形成され、かつ、入射側の楔形複屈折結晶板1、5で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がサファイア単結晶板2、4のC面に対し垂直となるように形成されている。
そして、第一実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータは以下のように機能する。
まず、図2(A)に示すように、光ファイバ6から出射した順方向の光はレンズ8を介して平行光となり、第1の楔形複屈折結晶板1に入射する。第1の楔形複屈折結晶板1に入射した光は、常光と異常光に分離され、第1のサファイア単結晶板2に入射する。第1のサファイア単結晶板2を通過した光は、磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3によって偏光面が45度回転させられた後、第2のサファイア単結晶板4を通過し、第2の楔形複屈折結晶板5に入射する。
ここで、第一実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータにおいて、上記第1の楔形複屈折結晶板1によって常光と異常光に分離された光は、第2の楔形複屈折結晶板5に常光は常光として、異常光は異常光として入射されるため、第2の楔形複屈折結晶板5から出射される光は平行光となり、レンズ9により出射側の光ファイバ7へ結合させることができる。
このとき、第1の楔形複屈折結晶板1で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線が第1のサファイア単結晶板2のC面に対して垂直になっているため、常光と異常光は第1のサファイア単結晶板2のC面に対してほぼ垂直に近く、かつ、同じ角度で入射することからサファイア単結晶板での消光比の劣化を最低限に抑えることが可能となる。
また、戻ってきた逆方向の光は、図2(B)に示すようにレンズ9を通り、第2の楔形複屈折結晶板5において常光と異常光に分離し、磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3により45度回転される。そして、順方向の場合と同様に、サファイア単結晶板を光が通過する際に消光比の劣化を最低限に抑えることができ、これにより第2の楔形複屈折結晶板5における常光が、第1の楔形複屈折結晶板1で常光となったり、第2の楔形複屈折結晶板5における異常光が第1の楔形複屈折結晶板1で異常光となったりすることが抑制されるため、入射側の光ファイバ6へ入射することが防止され、高いアイソレーションが維持される。
ここで、第1のサファイア単結晶板2と第2のサファイア単結晶板4が接合された上記磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3は、図3(A)〜(C)に示すような手順により作製することができる。
まず、図3(A)に示すように、サファイア単結晶から切り出されたC面がオフセットされた基板を予め用意し、磁性ガーネット単結晶と同じ大きさに切り分ける。次に、図3(B)に示すように、磁性ガーネット単結晶の両面に、C面がオフセットされた2枚のサファイア単結晶板(図4参照)をC面が互いに平行になるように接着剤にて貼り付ける。そして、この貼り合わせたものを、図3(C)に示すように所望の大きさに更に切り分けることで、光学特性の安定したファラデー回転子を製造することが可能となる。
そして、製造された上記ファラデー回転子(第1のサファイア単結晶板2と第2のサファイア単結晶板4が接合された磁性ガーネット単結晶3)について、図2(A)に示すように、ファラデー回転子の光透過面が第1の楔形複屈折結晶板1と第2の楔形複屈折結晶板5の非傾斜光透過面と平行になるよう調整するだけで光アイソレータに搭載することができるため光アイソレータの組立て作業が容易となる。
ここで、上記方法以外にも、両面にC面サファイア単結晶板が接合された磁性ガーネット単結晶を用意し、以下の要件を具備するように斜めに切断する(図5参照)ことで、第1の楔形複屈折板で分離された常光と異常光がC面に対してほぼ垂直に入射するように調整することができる。すなわち、C面サファイア単結晶板のC軸が磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)の光透過面に垂直となるように接合し、かつ、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がC面サファイア単結晶板の光透過面に対し垂直で、楔形複屈折結晶板の非光透過面に対しC面サファイア単結晶板とファラデー回転子の各非光透過面が平行平面となるように斜めに切断することによっても、第一実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータと同様の機能を有する第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータを得ることができる。
すなわち、第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータも以下のように機能する。
まず、図6(A)に示すように、光ファイバ6から出射した順方向の光はレンズ8を介して平行光となり、第1の楔形複屈折結晶板1に入射する。第1の楔形複屈折結晶板1に入射した光は、常光と異常光に分離され、第1のC面サファイア単結晶板2に入射する。第1のC面サファイア単結晶板2を通過した光は、磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3によって偏光面が45度回転させられた後、第2のC面サファイア単結晶板4を通過し、第2の楔形複屈折結晶板5に入射する。
そして、第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータにおいも、上記第1の楔形複屈折結晶板1によって常光と異常光に分離された光は、第2の楔形複屈折結晶板5に常光は常光として、異常光は異常光として入射されるため、第2の楔形複屈折結晶板5から出射される光は平行光となり、レンズ9により出射側の光ファイバ7へ結合させることができる。
このとき、第1の楔形複屈折結晶板1で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線が第1のC面サファイア単結晶板2のC面に対して垂直になっているため、常光と異常光は第1のC面サファイア単結晶板2のC面に対してほぼ垂直に近く、かつ、同じ角度で入射することからC面サファイア単結晶板での消光比の劣化を最低限に抑えることが可能となる。
また、戻ってきた逆方向の光は、図6(B)に示すようにレンズ9を通り、第2の楔形複屈折結晶板5において常光と異常光に分離し、磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3により45度回転される。そして、順方向の場合と同様に、C面サファイア単結晶板を光が通過する際に消光比の劣化を最低限に抑えることができ、これにより第2の楔形複屈折結晶板5における常光が、第1の楔形複屈折結晶板1で常光となったり、第2の楔形複屈折結晶板5における異常光が第1の楔形複屈折結晶板1で異常光となったりすることが抑制されるため、入射側の光ファイバ6へ入射することが防止され、高いアイソレーションが維持される。
そして、第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータにおいては、第1の楔形複屈折結晶板1と第2の楔形複屈折結晶板5の非光透過面に対し、C面サファイア単結晶板2、4と磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)3の各非光透過面が平行平面となるように調整するだけで光アイソレータに搭載することができるため、第一実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータと同様に光アイソレータの組立て作業が容易となる。
尚、第一と第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータにおいては、接着剤を用いて磁性ガーネット単結晶両面にサファイア単結晶板を貼り付ける方法が採られているが、これは一例に過ぎず、真空中において基板表面を活性化させて接合する常温接合法も適用することが可能である。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
ファラデー回転子を構成する磁性ガーネット単結晶は液相エピタキシャル法で育成したもので、ファラデー回転角が45度となるように研磨により厚みが調整されている。また、楔形複屈折結晶板としては、楔角が5度のルチル単結晶を用いた。ルチル単結晶はYAGレーザの波長(1.06μm)の光に対し、常光の屈折率n=2.480と異常光の屈折率n=2.742を有する。このため、第1の楔形複屈折結晶板から第2の楔形複屈折結晶板へ進行するYAGレーザ光の光軸は、常光が8.7度程度傾き、異常光は7.4度傾いている。
これより、サファイア単結晶板には、C面を8.05度オフセットさせたものを用意した。このようにオフ角を8.05度とすることで、常光および異常光は、C面に対しそれぞれ垂直から0.66度傾いて入射される。
上記サファイア単結晶板は、サファイア単結晶板のC面が互いに平行になるように、接着剤を用いて磁性ガーネット結晶両面に貼り付けた後、小片に切り分け、サファイア単結晶板付きのファラデー回転子を作製した。
このように作製したファラデー回転子を、図1に示すように第1の楔形複屈折結晶板と第2の楔形複屈折結晶板の間に、サファイア単結晶板の光透過面が楔形複屈折結晶板の非傾斜光透過面と平行となるよう配置し、偏波無依存型光アイソレータを構成した。
第1および第2の楔形複屈折結晶板の傾斜面は、それぞれ磁性ガーネット単結晶と対向する側ではなく反対側に位置しており、傾斜面同士が平行になるように第1および第2の楔形複屈折結晶板を配置した。尚、図1には図示されていないが、磁性ガーネット単結晶の外側(磁性ガーネット単結晶における非光透過面側)には、それぞれの結晶を保持するためのホルダ、および、磁性ガーネット単結晶を磁気的に飽和させるための磁石が配置されている。また、これ等各単結晶板の光透過面には、使用波長に対する反射防止膜が施されている。
そして、実施例1に係る偏波無依存型光アイソレータにYAGレーザ光を入射し、特性を評価したところ、光路内のサファイア単結晶板における消光比の劣化を最低限に抑えられることから、42dBのアイソレーションを得ることができた。
実施例1で用いた材料と同じ磁性ガーネット単結晶を用意し、その両面にC面サファイア単結晶板を接着剤により貼り付けた。
上記C面サファイア単結晶板が接合された磁性ガーネット単結晶を小片に切断する際には、図5に示すように一方の切断方向は従来と同様としたが、それと垂直な方向における切断では8.05度傾けた方向に切断した。従って、切断面の形状は、一方は長方形であるが、もう一方は平行四辺形となっている。
このようにして得られた小片(磁性ガーネット単結晶両面にC面サファイア単結晶板が接合されたファラデー回転子)を図6(A)に示すように配置したところ、実施例1と同様の特性が得られた。
本発明に係る偏波無依存型光アイソレータによれば、高出力の光が入射されても光アイソレーション機能の低下が少ないため、光通信やレーザ加工等における高出力レーザ用光アイソレータとして広範に利用される可能性を有している。
本発明に係る偏波無依存型光アイソレータの非相反部の構成を示す概略斜視図。 図2(A)〜(B)は本発明の第一実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータの作用を示す説明図。 図3(A)〜(C)は第1のサファイア単結晶板と第2のサファイア単結晶板が接合された磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)の作製手順を示す説明図。 C面がオフセットされたサファイア単結晶板の説明図。 本発明の第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータに搭載される磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)を得る方法の説明図。 図6(A)〜(B)は本発明の第二実施の形態に係る偏波無依存型光アイソレータの作用を示す説明図。
符号の説明
1 第1の楔形複屈折結晶板
2 第1のサファイア単結晶板
3 磁性ガーネット単結晶(ファラデー回転子)
4 第2のサファイア単結晶板
5 第2の楔形複屈折結晶板
6、7 光ファイバ
8、9 レンズ

Claims (2)

  1. 光路上に配置された一対の楔形複屈折結晶板と、これ等楔形複屈折結晶板間の光路上に配置された磁性ガーネット単結晶から成るファラデー回転子とを備え、かつ、上記ファラデー回転子の各光透過面にサファイア単結晶板が接合された偏波無依存型光アイソレータにおいて、
    各サファイア単結晶板の光透過面が、隣に位置する楔形複屈折結晶板の非傾斜光透過面と平行でかつサファイア単結晶板のC面からオフセットされるように形成されると共に、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がサファイア単結晶板のC面に対して垂直であることを特徴とする偏波無依存型光アイソレータ。
  2. 光路上に配置された一対の楔形複屈折結晶板と、これ等楔形複屈折結晶板間の光路上に配置された磁性ガーネット単結晶から成るファラデー回転子とを備え、かつ、上記ファラデー回転子の各光透過面にサファイア単結晶板が接合された偏波無依存型光アイソレータにおいて、
    上記サファイア単結晶板がC面サファイア単結晶板で構成され、C面サファイア単結晶板のC軸がファラデー回転子の光透過面に垂直となるように接合されると共に、入射側の楔形複屈折結晶板で分離された常光と異常光の光軸がなす角度の2等分線がC面サファイア単結晶板の光透過面に対し垂直で、かつ、楔形複屈折結晶板の非光透過面に対しC面サファイア単結晶板とファラデー回転子の各非光透過面が平行平面となるように形成されることを特徴とする偏波無依存型光アイソレータ。
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