JP2005043853A - 光学部品及びこの光学部品を備える光アイソレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】高パワーの光が入射されてもファラデー回転子の温度上昇を抑え、光学特性の劣化や破損に至るまでのエネルギー閾値が引き上げられたファラデー回転子によって構成された光学部品を提供する。又、これら光学部品を適用した光アイソレータを提供する。
【解決手段】ファラデー回転子を有すると共に、入射光の光路におけるファラデー回転子の光学面の、少なくとも1面上に、光透過性で、ファラデー回転子の熱伝導率の4倍以上の熱伝導率を有する材料から成る伝熱材を接触させて光学部品を構成する。又、これら光学部品を備えると共に、ファラデー回転子、及びファラデー回転子の近傍にマグネットを配置すると共に、光路上におけるファラデー回転子の両側に少なくとも2枚の偏光子を配置して光アイソレータを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ファラデー回転子の光吸収に起因した温度上昇に伴う特性劣化や破損の防止を図った光学部品及びこの光学部品を備える光アイソレータに関するものである。
近年、半導体レーザを光源とする光通信システムや光計測用デバイス及び各種センサには、偏光子及び/又はファラデー回転子等と云った光の偏光状態を扱う各光学素子が使用されている。このような光学素子の用途例として、最も一般的な光学装置に光アイソレータが挙げられる。近年の光ファイバを使用した光通信システムや光計測用デバイスには、その光源に半導体レーザや固体レーザが多く用いられており、これら各種レーザから出射された光(レーザ光)が、前記光通信システムや前記光計測用デバイス内部の各部品で反射されて前記光源側に戻ると、前記光源は不安定になる。このような場合に、前記光源のレーザ出射端に光アイソレータを設けることにより、順方向(光源からの光出射方向)からの光を透過させ、逆方向からの光を遮断することによって、前記光源の動作の安定化を図れる。
前記光アイソレータは通常、ファラデー回転子の近傍にマグネットを配置すると共に、ファラデー回転子の光路上における両側に少なくとも2枚の偏光子を配置して構成される光学装置である。一般的に光通信で用いられる近赤外波長域(1.3μm〜1.6μm)用の光アイソレータに使用されるファラデー回転子には、Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶膜(以下、必要に応じてガーネット単結晶膜と云う)が用いられる。このガーネット単結晶膜は、通常、ガーネット基板上にLPE(液相エピタキシャル)法で育成した厚膜であり、ガーネット単結晶膜をガーネット基板付きのまま使用する場合(例えば、特許文献1参照。)と、研磨加工によってガーネット基板を取り去ってガーネット単結晶膜のみで使用する場合の2通りがある。
特開平07−281129号(第5頁、第1図)
このような近赤外波長域用光アイソレータの代表的な例として、ガーネット基板付きガーネット単結晶膜を使用したものを図16に示す。この光アイソレータ100は、筒状のマグネット10(外側形状は円形、内側形状は正方形)の内部に、ガーネット単結晶膜4を透明なガーネット基板101a、101bで挾んだ状態で装着して45度ファラデー回転子とし、このファラデー回転子を第1の偏光子2と第2の偏光子3との間に配置した構成である。
しかしながら前記ガーネット単結晶膜4は近赤外波長域では光学的に透明であるが、若干の光吸収がある。光通信で使用される前記近赤外波長域において、前記光源からの出射光のパワーが数10mW程度であれば特に前記光吸収に起因した問題は発生しないが、それよりもパワーが大きくなると前記光吸収によってファラデー回転子に熱が発生する。この熱が原因となってファラデー回転角が変化し、ファラデー回転子の光学特性が劣化するという問題がある。
光通信システムで用いられる近赤外波長域(1.3μm〜1.6μm)よりも短波長域におけるガーネット単結晶膜の光吸収は、Nd:YAGレーザ(1.064μm)では約10%、0.98μmLDでは約50%と過大になり、熱による影響が顕著となる。
このようにして発生した熱は、前述のようなファラデー回転角の変化による光学特性の劣化を引き起こす。更に、よりパワーの大きい光が入射された場合には、熱に起因した温度上昇によって光吸収係数がさらに大きくなる現象が起こる。従って、パワーの大きい光が入射されたファラデー回転子は非常に高温となり、最終的に光学特性の劣化や光学素子の破壊に至る。又、熱によるファラデー回転子の温度上昇に伴い、ファラデー回転角だけでなく、吸収損失も増大する。
そこで、図16に示すようにガーネット単結晶膜4に関して、結晶を引き上げる際の種結晶として使用するガーネット基板101aを残したままとし、他方にもう1枚ガーネット基板101bを接触、又は接着させて、熱伝導性を良くすることによって対処した例がある。図17は、両ガーネット基板101a、101bとガーネット単結晶膜4の部分拡大図である。図に示すように、高パワーの入射光が、ガーネット基板101a・ガーネット単結晶膜4及びガーネット基板101bの順に通過していく際、ガーネット単結晶膜4は、光通過部分(斜線領域)で光吸収により発熱する。発生した熱はガーネット単結晶膜4内をマグネット10へと伝導する(伝導経路を上下方向の矢印aで示す)。またガーネット単結晶膜4は、両ガーネット基板101a、101bに接触しているから、その部分からも熱はガーネット基板101a、101bを通ってマグネット10へと伝導していく(伝導経路を上下方向の矢印b、cで示す)。このようにして、2枚のガーネット基板101a、101bを経由してマグネット10へ放熱が行われることから、放熱効率が向上し、ガーネット単結晶膜4の温度上昇を抑えられるというものである。
しかしながら、ガーネット単結晶膜の熱伝導率は約2.1W/m・K(25℃)であり、一方のガーネット基板の熱伝導率は約5W/m・Kと、ガーネット単結晶膜と比較してガーネット基板の熱伝導率は約2.38倍と必ずしも大きくはない。従って、ガーネット基板による熱伝導効率には限度があり、ガーネット単結晶膜の放熱効率を十分に確保することは出来なかった。このため、入射される光のパワーが小さければ(数10mW程度以下)、ガーネット単結晶膜の温度上昇は特に問題にならないが、より高パワーの光が入射されるとガーネット単結晶膜は非常に高温となり、最終的には光学特性の劣化や光学素子の破壊に至る。
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、高パワーの光が入射されてもファラデー回転子の温度上昇を抑え、光学特性の劣化や破損に至るまでのエネルギー閾値が引き上げられたファラデー回転子によって構成された、光学部品を提供することである。又、これら光学部品を適用した例として、光アイソレータを提供することである。
上記各課題を解決するために、本発明の請求項1記載の光学部品は、ファラデー回転子を有すると共に、入射光の光路における前記ファラデー回転子の光学面の少なくとも1面上に、光透過性で、前記ファラデー回転子の熱伝導率の4倍以上の熱伝導率を有する材料から成る伝熱材が接触していることを特徴とする光学部品である。
又、請求項2記載の光学部品は、前記伝熱材と接触している前記ファラデー回転子の光学面と、前記伝熱材とが接合されることを特徴とする光学部品である。
更に、請求項3記載の光学部品は、接合方法が接着、常温接合、フッ酸接合、ガラス接合、熱拡散接合のいずれかの方法であることを特徴とする光学部品である。
更に、請求項4記載の光学部品は、前記伝熱材が単結晶から成り、単結晶のC軸が前記ファラデー回転子の光学面に対して垂直となるように、前記伝熱材が前記ファラデー回転子に接触していることを特徴とする光学部品である。
更に、請求項5記載の光学部品は、前記ファラデー回転子で発生した熱が伝導されるようにヒートシンク又はペルチェ素子と熱的に接続されることを特徴とする光学部品である。
更に、請求項6記載の光学部品は、前記ファラデー回転子が、ファラデー回転角22.5度を有する2枚のファラデー回転子から構成された45度ファラデー回転子であることを特徴とする光学部品である。
更に、請求項7記載の光学部品は、前記ファラデー回転子の前記光学面における光透過部分以外の面上に、放熱板が前記伝熱材に固定されることを特徴とする光学部品である。
更に、請求項8記載の光学部品は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光学部品を備えると共に、前記ファラデー回転子及び前記ファラデー回転子の近傍にマグネットを配置すると共に、前記光路上における前記ファラデー回転子の両側に少なくとも2枚の偏光子を配置して成る光アイソレータである。
更に、請求項9記載の発明は、前記ファラデー回転子及び前記偏光子と云った光学素子以外の光アイソレータの構成部品に、前記伝熱材が接続していることを特徴とする光アイソレータである。
光学素子以外の光アイソレータ構成部品としては、マグネット、外装ホルダ等が挙げられる。
更に、請求項10記載の光アイソレータは、請求項7に記載の光学部品を備えると共に、前記ファラデー回転子及び前記ファラデー回転子の近傍にマグネットを配置すると共に、前記光路上における前記ファラデー回転子の両側に少なくとも2枚の偏光子を配置して成る光アイソレータである。
更に、請求項11記載の光アイソレータは、前記ファラデー回転子及び前記偏光子と云った光学素子、及び、前記伝熱材以外の光アイソレータの構成部品に、前記放熱板が接触していることを特徴とする光アイソレータである。
光学素子及び伝熱材以外の光アイソレータ構成部品としては、マグネット、偏光子ホルダ、外装ケース等が挙げられる。
更に、請求項12記載の光アイソレータは、光アイソレータ内部の空隙部に熱伝導性を有する材料から成る充填材を、前記ファラデー回転子及び前記偏光子と云った光学素子、及び/又は、前記伝熱材と接触するように充填することを特徴とする光アイソレータである。
本発明に係る光学部品及び光アイソレータに依れば、ファラデー回転子の熱伝導率の4倍以上の熱伝導率を有する材料から成る伝熱板に、ファラデー回転子を接触・接合させるので、パワーの大きい光が入射された場合に、ファラデー回転子で発生する熱を速やかに伝熱材へと伝導させることが可能となる。よって、ファラデー回転子(ガーネット単結晶膜)の光吸収に伴う熱を、伝熱板によって速やかに放熱することが可能になる。従って、パワーの大きい光に対して特性劣化の小さいファラデー回転子を得ることができ、ファラデー回転子の温度上昇を抑制することで破損に至るまでのエネルギー閾値を引き上げることが可能となる。
以下、本発明に係る光学部品の実施の形態について、図1〜図3を用いて詳細に説明する。図1はファラデー回転子と伝熱材の各平板を接合する状態を示す斜視図であり、図2は前記ファラデー回転子と前記伝熱材の各平板を接合することによって構成された光学部品を示す斜視図であり、図3は図2の光学部品を複数個に切断して個別に小型の光学部品を得る状態を示す斜視図である。なお、従来の光アイソレータ100と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略若しくは簡略化して記述する。
図1及び図2に示すように、本発明に係る光学部品1は、平板状のファラデー回転子4の光学面4a、4bに、光透過性で、ファラデー回転子4の熱伝導率の4倍以上の熱伝導率を有する材料から成る平板状の伝熱材6、6が接触・接合されることにより構成されるものである。
以下、偏光子又はファラデー回転子を総称して、光学素子と記載する。前記偏光子は二色性を有する異方性ガラスから成り、特定の偏光成分は透過させるが、それと直交する偏光成分は、光吸収・遮断させるものである。従って、高パワーの光が入射した場合、光吸収に起因した熱が発生する。
一方、ファラデー回転子4はBi置換希土類鉄ガーネット単結晶膜で構成される。よって前述の通り高パワーの光が入射されると、光吸収に起因して熱が発生する。
伝熱材6、6は、サファイア単結晶やシリコン単結晶等の高熱伝導率を有する材料から構成されるものであり、更に、ファラデー回転子4の光学面4a、4bに接触されて設けられるので、光学的に光透過性で光吸収がほとんど無いことが条件である。伝熱材6、6は前記光学面4a、4bに接触されることによって、ファラデー回転子4で発生した熱をファラデー回転子4の外部へと速やかに伝導して放熱させる作用を目的として設けられるため、その熱伝導率はファラデー回転子4の熱伝導率に比べて少なくとも4倍以上大きくなければならない。又、ファラデー回転子4の厚さは、波長1064nmの場合で約0.14mmと非常に薄型に形成される。従って、この薄さと熱伝導率の悪さからファラデー回転子4単体では十分に熱を拡散・放熱することは出来ない。しかしながら伝熱材6、6を前記光学面4a、4bに接触・接合させることによって、前記光学面4a、4bから熱を伝熱材6、6へ立体的に放射状に拡散・放熱することが可能となる。よって、ファラデー回転子4の温度上昇を抑えて、光学特性の劣化や光学面4a、4bのARコートの剥離やファラデー回転子4の形状の変化、破損などに至るまでのエネルギー閾値を引き上げることが出来るため、ファラデー回転子4に耐パワー性を持たせることが可能となる。
前記偏光子が二色性ガラスの場合、その熱伝導率は約1W/m・K(25℃)であり、前記ファラデー回転子4はBi置換希土類鉄ガーネット単結晶膜で構成されているため約2.1W/m・K(25℃)である。ファラデー回転子4の熱伝導率よりも4倍以上大きな熱伝導率を有し、更に光透過性透明の材料としては、サファイア単結晶(42W/m・K(25℃))・シリコン単結晶(168W/m・K(25℃))・ゲルマニウム単結晶(58.6W/m・K(20℃))・ZnSe単結晶(18W/m・K(25℃))・SiO2単結晶(10.7W/m・K(結晶軸と平行時))・MgO単結晶(25W/m・K(20℃))・MgF2単結晶(21.6W/m・K(結晶軸と平行時)、33.6W/m・K(結晶軸と直交時))・ダイヤモンド(600W/m・K)などの種々の単結晶が挙げられる。これらの単結晶材料は光透過波長域に違いが有り、可視域から赤外域まで広い範囲の光を透過するものや、近赤外から赤外域の波長の光のみ透過するもの等がある。本発明で伝熱材6を設ける目的は、高パワーの光の入射に伴って発生するファラデー回転子4の熱の放熱を効率良く行うことなので、入射光の波長域を特に限定する必要は無い。従って、サファイア単結晶(光透過波長域0.17μm〜6.5μm)のように、広い範囲の波長の光を透過可能な材料を伝熱材6に用いることが最適である。よって以後の説明では、伝熱材6にサファイア単結晶を適用することとする。
伝熱材6にサファイア単結晶のような光学的に異方性を示す単結晶を用いる場合、特にファラデー回転子と云った偏光を扱う光学素子に使用する場合には、偏光状態に対する注意が必要である。具体的には、前記光学面4a、4bに対して前記単結晶の結晶軸(一例として、C軸とする)が垂直になるように設定して伝熱材6、6をファラデー回転子4に接触・接合することによって、光学部品1に入射する図示しない光の入射角が小さい場合のみ、複屈折による影響を殆ど無視できるまでに小さく抑えることが可能となる。
前記光学面4a、4bに伝熱材6、6が面接触された後に、光学面4a、4bと伝熱材6、6とが接合固定されて光学部品1が製作される。その接合方法としては、光学用エポキシ接着剤による接着が挙げられる。光学用エポキシ接着剤を使用すると接着時の温度を100度以下の低温に設定することができるので、接着時にファラデー回転子内部で発生する応力歪みを抑制するという点において顕著な効果が現れる。以上のようにファラデー回転子4と伝熱材6、6とを接合することによって、単に伝熱材6を前記光学面4a、4bに接触させるだけの場合に比べ、より速やかにファラデー回転子4で発生した熱を伝熱材6、6に伝導させて拡散・放熱させることが可能となるため、ファラデー回転子4の温度上昇をより効果的に抑えることが出来る。
その他の接合方法としては、両者(ファラデー回転子4と伝熱材6、6)の熱膨張係数が近ければ熱拡散接合など高温での接合も可能であるが、熱膨張係数の整合がとれない場合にはファラデー回転子4の使用温度(約25度〜30度)に近い状態で接合する必要がある。このような接合方法で前述の光学用エポキシ接着剤による接着の他に考えられる接合方法としては、常温真空接合(超高真空中で接合面をイオンビームなどで活性化させ、貼り合わせた後、加圧して接合する方法)、フッ酸接合(フッ酸溶液で密着接合する方法)、低融点ガラスによるガラス接合などがある。
又、ファラデー回転子4や伝熱板6、6のような屈折率が異なる材料同士を接合する場合、その接合面では屈折率差によるフレネル反射が起こる。本実施の形態では接合方法に光学用エポキシ接着剤を使用するため、それに応じたARコートを各光学素子に施すことでフレネル反射を抑える。ARコートの膜構成は接合する基板の材料や接合方法によって異なるため、条件にあわせて最適なARコートを設計する必要がある。なお、フレネル反射による損失が無視でき、かつ反射光の影響を除けるのであれば、ARコートは行わなくても良い。
以上のようにして一体化された光学部品1は、次に図2の一点鎖線で示すように必要なサイズに切断され、図3に示すように個別に、より小型の光学部品1'に分けられて、種々の光学装置に使用される。
<実施例1>
次に、前記光学部品を使った光学装置として、光アイソレータを例にして具体的な実施例を詳細に説明する。図4は本実施例の光アイソレータを示す斜視図であり、図5は図4の光アイソレータをA−A一点鎖線で切断したときの側断面図を示す。
図4と図5に示すように、光アイソレータ7はその外形が、蓋状ホルダ8aと有底筒状ホルダ8bとが互いに嵌り合うことで円筒状に形成され、その内部に2つの光学部品1'-aと1'-bとが備えられている。光学部品1'-aは蓋状ホルダ8a側に備えられ、1枚の偏光子2と、光路に沿って偏光子2の前後両面の光学面に面接触・接合される2枚の伝熱材61、62とから構成されている。
一方、光学部品1'-bは有底筒状ホルダ8b側に備えられ、3枚の伝熱材63、64、65と、各伝熱材63、64、65に前後両面の光学面が面接触・接合された1枚ずつのファラデー回転子4と偏光子3とから構成されている。有底筒状ホルダ8bの内側には、光路方向に着磁された円筒状のマグネット10が備えられており、そのマグネット10の内周面に光学部品1'-bが配置される。従って、蓋状ホルダ8aと有底筒状ホルダ8bとを嵌め合わせると、ファラデー回転子4の近傍にマグネット10が配置されると共に、図示しない入射光の光路上においてファラデー回転子4の前後両側に少なくとも2枚の偏光子2、3が配置された光アイソレータ7が形成される。
光学部品1'-a及び1'-bは共に、図3の光学部品1'に示すように直方体状に切り出されており、光学部品1'-a、1'-bを内部に搭載する蓋状ホルダ8a及びマグネット10の各内周面は円周状に形成されている。従って、蓋状ホルダ8a及びマグネット10の内周面に直方体状の光学部品1'-a、1'-bを搭載しても光アイソレータ7内部で、光学部品1'-a、1'-bの側面(光学面以外の面)と前記各内周面との間に空隙部が生じてしまう。そこで図5に示すように、各光学素子と伝熱材61〜65における側面に接触するように、前記空隙部を熱伝導性を有する材料から成る充填材9、9にて充填する。充填材9、9の充填によって、各伝熱材61〜65が光学素子以外の光アイソレータ構成部品(蓋状ホルダ8a又はマグネット10)に熱伝導可能なように接続されている。
充填材9、9にて光学部品1'-a、1'-bを内部に搭載した蓋状ホルダ8aと有底筒状ホルダ8bとを嵌め合わせ、矢印I方向の逆方向から光を光アイソレータ7に入射し、その入射光が遮断されるように有底筒状ホルダ8bに対して蓋状ホルダ8aを回転調整し、回転調整後に嵌め合わせ箇所をNd:YAGレーザ等によるスポット溶接11などで固定することにより、外装ホルダ8が構成されて光アイソレータ7が完成される。
次に、上記光アイソレータ7に光が入射されたときの各光学素子の放熱動作について説明する。光アイソレータ7に入射させる光として1064nmYAGレーザを対象にするため、伝熱材61〜65にはサファイア単結晶を使用する。光アイソレータ7に矢印I方向に沿って光が入射されると、まず光学部品1'-aの前段の伝熱材61に光が入射される。しかし、伝熱材61は光学的に透明で光透過性材料であるため、入射光は前記伝熱材61を透過して偏光子2に入射する。
ここで入射光の偏光方向が、偏光子2の偏光方向に合致する場合は、偏光子2で光吸収される入射光の偏光成分は少ないため、光吸収に伴って発生する熱も小さい。しかしながら、円偏光の光が入射されると、入射光の全エネルギーの約半分が光吸収されることになる。すると、偏光子2に光吸収による熱が発生し、更に熱は光学面から面接触している2枚の伝熱材61、62へと放射状に伝導・拡散されて行く。
伝熱材61、62へと拡散された熱は、充填材9へと更に移動して行く。充填材9は光学部品1'-aと蓋状ホルダ8a内周面との空隙部を埋めるように充填されており、更に充填材9自体が熱伝導性を有するため、伝熱材61、62へと拡散された熱は充填材9を経由して蓋状ホルダ8aへと伝導される。そして蓋状ホルダ8aに伝えられた熱は、光アイソレータ7外部の外気又は光アイソレータ7外部に設けられる図示しない冷却装置へと放熱されて行く。
充填材9の材料には、熱伝導樹脂、熱伝導接着剤・低融点合金など固化する充填材や、放熱用シリコーンペーストのように固化しない充填材など、良好な熱伝導性を有する材料が好適である。
以上により、偏光子2に高パワーで円偏光の光が入射して光吸収により熱が発生しても、速やかに放熱されるため、結果として偏光子2の温度上昇を抑えることができ、光学特性の劣化防止や、ARコートの剥離、光学素子の破損などに至るまでのエネルギー閾値を引き上げて偏光子2に耐パワー性を持たせることが可能となる。光学部品1'-a、特に伝熱材61、62と、蓋状ホルダ8aとの間を充填材9で充填し、空隙部を全て埋めることによって空気の入る余地を無くすことにより、伝熱材61、62と光アイソレータ構成部品(蓋状ホルダ8a)との間に充填材9から成る熱伝導経路を確保することが出来るため、伝熱材61、62の熱伝導効率を向上させることが可能となる。
偏光子2を透過した光(直線偏光成分)は、その後光学部品1'-aの後段の伝熱材62及び光学部品1'-bの前段の伝熱材63を透過してファラデー回転子4に入射し、その偏光面を回転させられる。その際、前記のようにファラデー回転子4でも光吸収によって熱が発生する。ファラデー回転子4で発生した熱は、更にその光学面に面接触している2枚の伝熱材63、64へと放射状に伝導・拡散されて行く。
伝熱材63、64へと拡散された熱は、充填材9へと更に移動して行く。充填材9は光学部品1'-bとマグネット10内周面との空隙部を埋めるように充填されており、更に前記の通り充填材9自体が熱伝導性を有するため、伝熱材63、64へと拡散された熱は充填材9を経由してマグネット10、更に有底筒状ホルダ8bへと伝導される。そして有底筒状ホルダ8bに伝えられた熱は、光アイソレータ7外部の外気又は光アイソレータ7外部に設けられる図示しない冷却装置へと放熱されていく。
以上により、ファラデー回転子4に高パワーの光が入射して光吸収により熱が発生しても、伝熱材63、64がファラデー回転子4の熱伝導率の4倍以上と、非常に大きな熱伝導率を有しているので、ファラデー回転子4で発生した熱は速やかに伝熱材63、64へと伝導される。従って、速やかな放熱作用により温度上昇を抑えることができ、光学特性の劣化防止や、ARコートの剥離、光学素子の破損に至るまでのエネルギー閾値を引き上げてファラデー回転子4に耐パワー性を持たせることが可能となる。更に、光学部品1'-b、特に伝熱材63、64及び65と、マグネット10との間を充填材9で充填し、空隙部を全て埋めることによって空気の入る余地を無くすことにより、伝熱材63、64、65と光アイソレータ構成部品(マグネット10)との間に充填材9から成る熱伝導経路を確保することが出来るため、伝熱材63、64の熱伝導効率を向上させることが可能となる。
最後に、偏光子3に光が入射されるが、順方向(矢印I方向)では偏光子2を透過した光の偏光方向はファラデー素子4を介して、偏光子3の偏光方向と一致するように調整されるため、偏光子3で吸収される偏光成分はほとんど無く、そのため光吸収による発熱量は小さい。又、偏光子3で熱が発生してもファラデー回転子4の場合と同様、伝熱材64、65からマグネット10、更に有底筒状ホルダ8bへと伝導・拡散されて行き、最終的に光アイソレータ7の外部へと放熱されるため、偏光子3の温度上昇も抑えられる。
以上のように、本実施例に依ればファラデー回転子4の前後両面の光学面に伝熱材63、64を接合したため、ファラデー回転子4の放熱作用を十分確保することが可能となった。
なお、図6に示すように上記外装ホルダ8をヒートシンク又はペルチェ素子等の冷却装置12に結合させて、前記光アイソレータ7を外部の冷却装置12に固定することにより、外装ホルダ8に伝導された熱をより効率良く速やかに放熱させることが可能となる。即ち、ヒートシンク又はペルチェ素子等と云った外部の冷却装置12に、前記各光学素子から発生した熱が伝導可能なように固定すること(このような固定を熱的に接続されると定義する。)により、より効率良く且つ速やかに各光学素子で発生した熱を放熱することが可能となる。
なお、本実施例はその技術的思想に基づいて種々変更可能であり、例えば図5の実施例では各光学素子の両光学面に面接触するように伝熱材61〜65を設けているが、両光学面のうち少なくとも一面上、即ち片方の光学面のみに伝熱材を設ける構成に変更しても良い。この場合、各光学素子において最初に光が入射される光学面に伝熱材を残すことが望ましい。具体的には偏光子2の場合には伝熱材61を残して伝熱材62を削除、同様にファラデー回転子4では伝熱材63のみを、偏光子3では伝熱材64のみを残すという様に変更することが好ましい。これは、前記順方向から光が入射した時に、各光学素子とも最初に光が入射する箇所である入射側において最も光吸収量が大きくなるためであり、そのため入射側の発熱量が最も大きくなるためである。従って、入射側光学面に面接触するように伝熱材を残すことによって、出射側に伝熱材が無くても、各光学素子の放熱効率を実用十分に保つことが出来ると共に、伝熱材の部品点数を削減して光学部品1'-a、1'-b及び光アイソレータ7のコストを低減することが可能となる。
又、充填材9、9は各光学素子又は伝熱材のどちらか一方と接触するように充填されていれば良い。その理由として、各光学素子のみに接触するように充填材9を前記空隙部に充填したとしても、各光学素子と前記光アイソレータ構成部品との間に熱伝導経路ができるため、この構成でも各光学素子の熱を光アイソレータ7外部へと放熱可能になるからである。しかしながら、前記のように光吸収量が最も多いのは各光学素子の入射側であるため、光吸収に伴う熱は各光学素子の側面よりも、光学面と面接触されている伝熱材に、より伝導される。従って、充填材9、9は伝熱材に接触される方が熱伝導経路の確保の点からみて好ましい。
又、前記ファラデー回転子4が45度のファラデー回転角を有する磁気光学素子である場合、本来45度のファラデー回転を発生させるために必要な膜厚を2枚のファラデー回転子に分割して、ファラデー回転子4を図7に示すようにファラデー回転角22.5度を有する2枚のファラデー回転子41、42に変更しても良い。こうすることにより、1枚当たりのファラデー回転子の厚さが薄くなるため、1枚当たりの光吸収量が少なくなり、温度上昇幅も小さくなる。又、1枚のファラデー回転子当たりに発生する熱を2枚にすることにより分散させることが可能となる。
<実施例2>
次に本発明に係る光学部品を使った光アイソレータの第2の実施例を図8を参照しながら説明する。図8(b)は実施例2の光アイソレータ13を示す正面図であり、同図(a)は光アイソレータ13をB−B一点鎖線で切断したときの側断面図を示す。なお、実施例1で説明した光アイソレータ7と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略もしくは簡略化して記述する。
光アイソレータ13が光アイソレータ7と異なる点は、偏光子2、3、及びファラデー回転子4の前後両面の各光学面に伝熱材61〜64を面接触・接合することによって、全体を1つのラミネート構造の光学部品に構成したことである。こうすることによって、実施例1と比較し、伝熱材を一枚削減することが出来るため、その分コストの削減を図ることが可能となる。
なお、光アイソレータ13においても、外装ホルダ8に前記冷却装置12を結合させて良いし、光アイソレータ7と同様な技術的思想に基づく変更を施せることは云うまでもない。
<実施例3>
次に、本発明に係る光学部品を使った光アイソレータの第3の実施例を図9を参照しながら説明する。図9は実施例3の光アイソレータ14を示す斜視図である。なお、実施例1又は実施例2で説明した光アイソレータ7及び13と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略もしくは簡略化して記述する。
実施例3の光アイソレータ14は、前記実施例2で示したラミネート構造の光学部品が用いられると共に、その光学部品と直方体状の2個のマグネット10、10とが取付基板15の面上に載置・固定されることによって構成される。2枚の偏光子2、3が入射光の光路上において、ファラデー回転子4の前後両側に配置される。マグネット10、10の一面には湿式法による金属膜層が成膜されると共に、その金属膜層上に更に半田層が成膜され、その後、取付基板15の面上にマグネット10、10を配置し、電気炉内で半田層を溶融させて取付基板15に固定、一体化される。一体化後にマグネット10、10を光路方向と平行に着磁して、光アイソレータ14を得る。このようにして、ファラデー回転子4の近傍にマグネット10、10が配置される。
取付基板15を構成する材料としては、金属もしくはセラミックスが適している。更に、光学部品とマグネット10、10との各側面間に形成される空隙部に充填材9、9が、前記光学部品及び光アイソレータ構成部品(マグネット10、10)と接触するように充填される。
上記光アイソレータ14に光が入射されると、各光学素子で発生した熱は伝熱材61〜64から充填材9、9へと伝導され、マグネット10、10及び取付基板15と云った光アイソレータ構成部品へ伝導・拡散されて行き、最終的に光アイソレータ14の外部へと放熱される。
なお、本実施例はその技術的思想に基づいて種々変更可能であり、例えば図10及び図11に示すように光学部品を取付基板15に配置・固定する際に、光の入射方向(矢印I方向)の垂直方向に対して所定の傾き角θを有するように配置、固定しても良い。傾き角θを以て光学部品を配置することによって、各光学素子及び各伝熱材61〜64の光学面で反射した光が光源に戻ることを防止できる。
なお、光アイソレータ14においても、取付基板15に前記冷却装置12を結合させて良いし、前記光アイソレータ7と同様な技術的思想に基づく変更を施せることは云うまでもない。
<実施例4>
次に、本発明に係る光学部品を使った光アイソレータの第4の実施例を図12〜図15を参照しながら説明する。図12は本実施例の光アイソレータを示す正面図であり、図13は図12の光アイソレータのC−C断面図であり、図14と図15は図12、図13の光アイソレータに使用される光学素子の1つであるファラデー回転子と、伝熱材、及び放熱板を示す斜視図である。なお、前記各実施例で説明した光アイソレータと同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略もしくは簡略化して記述する。
光アイソレータ16において、10は円筒形のマグネットであり、マグネット10の筒穴内にファラデー回転子4が伝熱材62、63及び放熱板18、18を介して取り付けられる。これによりファラデー回転子4の近傍にマグネット10が配置される。2枚の偏光子2、3は光入射方向(矢印I方向)において、ファラデー回転子4の前後両側に配置される。
図13〜図15に示すように、ファラデー回転子4の前後両面の光学面には、伝熱材62、63が接触・接合される。更に、2枚の伝熱材62、63のファラデー回転子4接合面と他方の面には放熱板18、18がそれぞれ固定される。又、偏光子2、3の光入射側の光学面にもそれぞれ伝熱材61、64が接触・接合されると共に、伝熱材61、64の偏光子2、3接合面と他方の面に放熱板18、18がそれぞれ固定される。放熱板18は金属等の熱伝導率の高い材料で形成されたものであり、各光学素子の光学面における光透過部分(図14にファラデー回転子4の光透過部分4aのみを一例として図示)に相対する箇所には、前記光透過部分の形状に沿うように開口部18aが設けられる。放熱板18の材料の一例としては、Fe-Ni-Co合金「商品名コバール」が挙げられる。この開口部18aと光透過部分とを位置合わせしながら、放熱板18は光透過部分以外の面上で伝熱材61〜64にそれぞれ固定される。
光学素子及び伝熱材61〜64以外の光アイソレータ16構成部品の一つである偏光子ホルダ17、17の内周面に、放熱板18、18が接触・固定されることにより、2枚の偏光子2、3が光アイソレータ16内部に備えられる。一方、伝熱材62、63に固定された放熱板18、18の少なくとも一部は、マグネット10又は偏光子ホルダ17と云った光アイソレータ16構成部品に接触・固定される。以上によって、ファラデー回転子4の近傍にマグネット10が配置されると共に、図示しない入射光の光路上においてファラデー回転子4の前後両側に少なくとも2枚の偏光子2、3が配置された光アイソレータ16が完成される。
以上のように構成された光アイソレータ16に光が入射されると、入射光は伝熱材61、偏光子2、伝熱材62、ファラデー回転子4、伝熱材63、64、及び偏光子3の順に透過して行く。この際、各光学素子では光吸収により熱が発生する。各光学素子で発生した熱は、伝熱材61〜64へと伝導して行く。伝熱材61〜64に伝わった熱は、更に放熱板18を伝導して行き、充填材9を経て偏光子ホルダ17、17及びマグネット10へと伝導して行き、ケース19から光アイソレータ16外部の外気、又は光アイソレータ16外部に設けられる図示しない冷却装置へと放熱されて行く。
以上のように、光吸収により各光学素子に発生した熱は、高熱伝導率を有する放熱板18、18によって速やかに偏光子ホルダ17、マグネット10等の光アイソレータ構成部品へと伝導されるため、光学素子の放熱効率をより向上させることが可能となる。
なお、光アイソレータ16においても、ケース19に前記冷却装置12を結合させて良いし、前記光アイソレータ7と同様な技術的思想に基づく変更を施せることは云うまでもない。
本発明の光アイソレータを光通信システム等に用いられる光通信モジュール、半導体レーザモジュール、光増幅器等の光デバイスに利用することにより、半導体レーザ光源への反射戻り光の発生を防止することができる。
ファラデー回転子と伝熱材の各平板を接合する状態を示す斜視図。 ファラデー回転子と伝熱材の各平板を接合することによって構成された光学部品を示す斜視図。 光学部品を複数個に切断して個別に小型の光学部品を得る状態を示す斜視図。 実施例1の光アイソレータを示す斜視図。 図4の光アイソレータをA−A一点鎖線で切断したときの側断面図。 光アイソレータをヒートシンク又はペルチェ素子等の冷却装置に結合した状態を示す部分側断面図。 ファラデー回転子をファラデー回転角22.5度の2枚のファラデー回転子に変更した光アイソレータの側断面図。 (a) 図8(b)の光アイソレータをB−B一点鎖線で切断したときの側断面図。 (b) 実施例2の光アイソレータを示す正面図。 実施例3の光アイソレータを示す斜視図。 実施例3の光アイソレータの変更例を示す斜視図。 図10の光アイソレータを矢印U方向から見たとき平面図。 実施例4の光アイソレータを示す正面図。 図12の光アイソレータのC−C一点鎖線で切断したときの側断面図。 図12及び図13の光アイソレータに使用されるファラデー回転子と放熱板と伝熱材を示す斜視図。 図14のファラデー回転子と放熱板と伝熱材とが固定された状態を示す斜視図。 従来の光アイソレータの構成を示す説明図。 図16のファラデー回転子の拡大説明図。
符号の説明
1、1' 光学部品
2、3 偏光子
4 ファラデー回転子
6、61〜65 伝熱材
7、13、14、16 光アイソレータ
8 外装ホルダ
9 充填材
10 マグネット
12 冷却装置
15 取付基板
17 偏光子ホルダ
18 放熱板
19 ケース

Claims (12)

  1. ファラデー回転子を有すると共に、入射光の光路における前記ファラデー回転子の光学面の少なくとも1面上に、光透過性で、前記ファラデー回転子の熱伝導率の4倍以上の熱伝導率を有する材料から成る伝熱材が接触していることを特徴とする光学部品。
  2. 請求項1記載の光学部品において、前記伝熱材と接触している前記ファラデー回転子の光学面と、前記伝熱材とが接合されることを特徴とする光学部品。
  3. 請求項2記載の光学部品において、接合方法が接着、常温接合、フッ酸接合、ガラス接合、熱拡散接合のいずれかの方法であることを特徴とする光学部品。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光学部品において、前記伝熱材が単結晶から成り、単結晶のC軸が前記ファラデー回転子の光学面に対して垂直となるように、前記伝熱材が前記ファラデー回転子に接触していることを特徴とする光学部品。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光学部品において、前記ファラデー回転子で発生した熱が伝導されるようにヒートシンク又はペルチェ素子と熱的に接続されることを特徴とする光学部品。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の光学部品において、前記ファラデー回転子が、ファラデー回転角22.5度を有する2枚のファラデー回転子から構成された45度ファラデー回転子であることを特徴とする光学部品。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光学部品において、前記ファラデー回転子の前記光学面における光透過部分以外の面上に、放熱板が前記伝熱材に固定されることを特徴とする光学部品。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光学部品を備えると共に、前記ファラデー回転子及び前記ファラデー回転子の近傍にマグネットを配置すると共に、前記光路上における前記ファラデー回転子の両側に少なくとも2枚の偏光子を配置して成る光アイソレータ。
  9. 請求項8に記載の光アイソレータにおいて、前記ファラデー回転子及び前記偏光子と云った光学素子以外の光アイソレータの構成部品に、前記伝熱材が接続していることを特徴とする光アイソレータ。
  10. 請求項7に記載の光学部品を備えると共に、前記ファラデー回転子及び前記ファラデー回転子の近傍にマグネットを配置すると共に、前記光路上における前記ファラデー回転子の両側に少なくとも2枚の偏光子を配置して成る光アイソレータ。
  11. 請求項10に記載の光アイソレータにおいて、前記ファラデー回転子及び前記偏光子と云った光学素子、及び、前記伝熱材以外の光アイソレータの構成部品に、前記放熱板が接触していることを特徴とする光アイソレータ。
  12. 請求項8乃至11のいずれかに記載の光アイソレータにおいて、光アイソレータ内部の空隙部に熱伝導性を有する材料から成る充填材を、前記ファラデー回転子及び前記偏光子と云った光学素子、及び/又は、前記伝熱材と接触するように充填することを特徴とする光アイソレータ。
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