JP2010048331A - 駆動力断続装置、駆動力断続装置の制御方法、四輪駆動車両及び四輪駆動車両の制御方法 - Google Patents

駆動力断続装置、駆動力断続装置の制御方法、四輪駆動車両及び四輪駆動車両の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える際の異音や振動の発生を低減することができる駆動力断続装置、駆動力断続装置の制御方法、四輪駆動車両及び四輪駆動車両の制御方法を提供する。
【解決手段】駆動力断続装置16は、カム面を外周に有するインナ部材42、内周面を有する円筒部34、インナ部材42と円筒部34との間に配置されるローラ43、及びローラ43をその軸心を中心として転動可能に保持する保持器45からなるローラクラッチ41と、摩擦クラッチ54とを備えた。そして、ローラクラッチ41は、摩擦クラッチ54が摩擦係合してインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が小さくなった後に、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とを相対回転不能に連結するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動力断続装置、駆動力断続装置の制御方法、四輪駆動車両及び四輪駆動車両の制御方法に関するものである。
従来、前輪側と後輪側との間でトルクを伝達するプロペラシャフトにおけるトルク伝達方向の下流側に設けられ、エンジンの駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替えるための切り替え手段(例えばトランスファ)を備えた所謂パートタイム式の四輪駆動車両がある。このような四輪駆動車両として、二輪駆動時にはトルク伝達が遮断される補助駆動輪(例えば、後輪)側のディファレンシャルと同補助駆動輪との間のトルク伝達を遮断し、四輪駆動時にはこれらの間をトルク伝達可能に連結する駆動力断続装置を備えたものが知られている。
例えば特許文献1には、リヤディファレンシャルに連結されたインナシャフト及び後輪に連結されたアウタシャフトの外周にそれぞれ形成されたスプラインと噛合するカップリングスリーブにより、これらシャフト間のトルク伝達を断続するようにした駆動力断続装置が開示されている。そして、このような駆動力断続装置により、二輪駆動時に後輪の回転によって後輪側の駆動伝達系(リヤディファレンシャルやプロペラシャフト等)が無用に回転することを防止し、同駆動伝達系において発生する振動・騒音の低減や燃費の向上を図っている。
特開昭60−219124号公報
ところで、上記特許文献1では、インナシャフトとアウタシャフトとの回転が同期していれば、インナシャフトとアウタシャフトとが円滑に相対回転不能に連結されるが、インナシャフトとアウタシャフトとの回転が同期していない場合にこれらが相対回転不能に連結されると、インナシャフトとアウタシャフトとの間に衝撃が加わる。そのため、その相対回転速度が大きいときに、インナシャフトとアウタシャフトとが相対回転不能に連結される際に異音や振動が発生し、その結果、運転者に不快感を与える虞があった。
特に、ローラクラッチによりインナシャフトとアウタシャフトとを相対回転不能に連結する構成では、インナシャフトとアウタシャフトとの間の相対回転速度が大きくても、容易にローラがインナ部材とアウタ部材との間に係合してしまうため、上記問題が発生し易かった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える際の異音や振動の発生を低減することができる駆動力断続装置、駆動力断続装置の制御方法、四輪駆動車両及び四輪駆動車両の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両に搭載され、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置であって、前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチと、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置され、軸方向に押圧されることで摩擦係合して前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくする摩擦クラッチと、前記摩擦クラッチを軸方向に沿って押圧する押圧手段とを備え、前記ローラクラッチは、前記摩擦クラッチが押圧されて前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度が小さくなった後に、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結することを要旨とする。
上記構成によれば、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、二輪駆動時に第1駆動軸と第2駆動軸との間に生じた相対回転速度(回転速度差)を、摩擦クラッチを摩擦係合させることで小さくでき、第1駆動軸及び第2駆動軸の回転同期が図られる。そして、摩擦クラッチにより第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度が小さくなった後に、ローラクラッチにより第1駆動軸と第2駆動軸とが相対回転不能に連結される。従って、第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度が大きい状態でローラクラッチが係合してしまう際の衝撃等による異音や振動等の発生を低減できる。その結果、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、運転者に不快感を与えることを防止できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の駆動力断続装置において、第1係止片が前記カム面の形成された前記アウタ部材又は前記インナ部材と一体回転可能に固定されるとともに、第2係止片が前記保持器と一体回転可能に固定されて前記ローラを中立位置に付勢する弾性部材を備え、前記摩擦クラッチは、前記第1係止片と相対回転可能な前記第1駆動軸又は前記第2駆動軸と前記保持器との間に配置されたことを要旨とする。
上記構成によれば、摩擦クラッチが摩擦係合することで、保持器にトルクが伝達されて同保持器が回転する。このトルクは、保持器、弾性部材及びインナ部材を介して第1駆動軸と第2駆動軸との間で伝達されるため、摩擦クラッチが摩擦係合することで第1駆動軸と第2駆動軸との回転同期が図られる。そして、摩擦クラッチにより伝達されるトルクが弾性部材の復元力に抗して保持器を回転させることで、ローラがインナ部材とアウタ部材との間に係合し、第1駆動軸と第2駆動軸とが相対回転不能に連結される。従って、摩擦クラッチを押圧する押圧手段のみで、ローラクラッチも係合させることができる。そのため、保持器を周方向に回転させるためのアクチュエータ等を別途設け、同アクチュエータを駆動して保持器を回転させることで、第1駆動軸と第2期同軸とを相対回転不能に連結する場合に比べ、装置を簡素化することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の駆動力断続装置において、前記弾性部材は、前記ローラが前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合しない領域における弾性力によって前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくすることが可能な弾性係数を有することを要旨する。
上記構成によれば、弾性部材はローラがインナ部材及びアウタ部材に係合しない領域における弾性力によって第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度を小さくすることが可能な弾性係数を有するため、ローラクラッチにより第1駆動軸と第2駆動軸とを相対回転不能に連結する際に、異音や振動が発生することを十分に低減することが可能になる。
請求項4に記載の発明は、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両に搭載され、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸と、前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチとを備え、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置の制御方法であって、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置された摩擦クラッチを軸方向に押圧して、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくした後に、前記保持器を回転させて、前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結させることを要旨とする。
上記構成によれば、第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度が大きい状態でローラクラッチが係合してしまう際の衝撃等による異音や振動等の発生を低減できる。その結果、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、運転者に不快感を与えることを防止できる。
請求項5に記載の発明は、前輪側と後輪側との間でトルクを伝達するプロペラシャフトにおけるトルク伝達方向の下流側に設けられ、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置を備え、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両であって、前記駆動力断続装置は、前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチと、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置され、軸方向に押圧されることで摩擦係合して前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくする摩擦クラッチと、前記摩擦クラッチを軸方向に沿って押圧する押圧手段とを備え、前記ローラクラッチは、前記摩擦クラッチが押圧されて前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度が小さくなった後に、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結することを要旨とする。
上記構成によれば、第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度が大きい状態でローラクラッチが係合してしまう際の衝撃等による異音や振動等の発生を低減できる。その結果、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、運転者に不快感を与えることを防止できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の四輪駆動車両において、前記プロペラシャフトと駆動源のトルクによって回転駆動される前記ディファレンシャル装置のデフケースとの間に設けられ、前記プロペラシャフトと前記デフケースとの間でのトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリングと、前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結する際に、前記デフケースに対する前記プロペラシャフトの回転に滑りが発生し得るように前記トルクカップリングのトルク伝達容量を制御するカップリング制御手段とを備えたことを要旨とする。
二輪駆動状態から四輪駆動状態に素早く切り替えるために、摩擦クラッチにより第1駆動軸と第2駆動軸との回転同期が完了する前にローラクラッチを係合させることも考えられる。しかし、この場合、ローラクラッチが係合される瞬間に補助駆動輪からプロペラシャフト側に伝達されるトルクが急激に増加する。そのため、相対回転不能に連結される際に、プロペラシャフトのように慣性モーメントが大きな部材にて異音が発生する虞がある。この点、上記構成によれば、プロペラシャフトとデフケースとの間に設けられたトルクカップリングに滑りが発生することで、補助駆動輪からプロペラシャフト側に伝達されるトルクが急増しても、プロペラシャフトに伝達されるトルクが急増することを防止でき、異音を低減できる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の四輪駆動車両において、前記プロペラシャフトにおける前記トルク伝達方向の上流側に設けられ、駆動源の駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える切り替え手段と、前記摩擦クラッチを摩擦係合させて前記プロペラシャフトを回転させた後に、前記切り替え手段にて前記駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える切り替え制御手段とを備えたことを要旨とする。
切り替え手段にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、プロペラシャフトと切り替え手段の出力軸との回転同期を同切り替え手段にて図る場合には、その構造が複雑になってしまう。この点、上記構成によれば、第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度を小さくされて、プロペラシャフトが回転した後に二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える。従って、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、切り替え手段にてプロペラシャフトと切り替え手段の出力軸との回転同期を図らずともよく、切り替え手段を簡易な構成にすることができる。
請求項8に記載の発明は、前輪側と後輪側との間でトルクを伝達するプロペラシャフトにおけるトルク伝達方向の下流側に設けられ、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸と、前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチとを有し、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置とを備え、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両の制御方法であって、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置された摩擦クラッチを軸方向に押圧して、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくした後に、前記保持器を回転させて、前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結させることを要旨とする。
上記構成によれば、第1駆動軸と第2駆動軸との相対回転速度が大きい状態でローラクラッチが係合してしまう際の衝撃等による異音や振動等の発生を低減できる。その結果、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、運転者に不快感を与えることを防止できる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の四輪駆動車両の制御方法において、前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結する際に、前記プロペラシャフトと駆動源のトルクによって回転駆動される前記ディファレンシャル装置のデフケースとの間に設けられ該プロペラシャフトと該デフケースとの間でのトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリングのトルク伝達容量を、前記デフケースに対する前記プロペラシャフトの回転に滑りが発生し得るようにしたことを要旨とする。
上記構成によれば、プロペラシャフトとディファレンシャル装置との間に設けられたトルクカップリングに滑りが発生することで、各補助駆動輪から駆動力伝達系に伝達されるトルクが急増しても、プロペラシャフトに伝達されるトルクが急増することを防止でき、異音を低減できる。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の四輪駆動車両の制御方法において、前記摩擦クラッチを摩擦係合させて前記プロペラシャフトを回転させた後に、前記プロペラシャフトにおける前記トルク伝達方向の上流側に設けられ駆動源の駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える切り替え手段にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替えることを要旨とする。
上記構成によれば、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、切り替え手段にてプロペラシャフトと切り替え手段の出力軸との回転同期を図らずともよく、切り替え手段を簡易な構成にすることができる。
本発明によれば、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える際の異音や振動の発生を低減することが可能な駆動力断続装置、駆動力断続装置の制御方法、四輪駆動車両及び四輪駆動車両の制御方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、前輪駆動車をベースとする四輪駆動車であり、車両1の前部(図1において左側)には駆動源としてのエンジン2が搭載され、そのエンジン2に組み付けられたトランスアクスル3には、一対の左側及び右側フロントアクスル4L,4Rに常時連結されている。また、トランスアクスル3には、切り替え手段としてのトランスファ5が一体に設けられており、同トランスファ5を介してプロペラシャフト7に連結されている。プロペラシャフト7は、トルクカップリング8を介してドライブピニオンシャフト9と連結可能にされ、そのドライブピニオンシャフト9は、ディファレンシャル装置としてのリヤディファレンシャル10を介して一対の左側及び右側リヤアクスル11L,11Rと連結されている。なお、トルクカップリング8は、リヤディファレンシャル10とともに、車両1のフレーム(図示略)に固定されたデフキャリヤ12内に収容されている。
トランスファ5は、内蔵したスリーブ、ドグクラッチ等の切り替え機構により同トランスファ5の出力軸(図示略)とプロペラシャフト7との間のトルク伝達を断続可能に連結している。なお、本実施形態では、切り替え機構は、エンジン2の負圧又はモータを利用したアクチュエータにより駆動されるようになっている。そして、トランスファ5は、出力軸とプロペラシャフト7との間のトルク伝達を断続することで、エンジン2の駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える。
詳しくは、切り替え機構を非締結状態とすることで、プロペラシャフト7へのトルク伝達が遮断され、即ちエンジン2からプロペラシャフト7側への駆動力伝達経路が遮断され、車両1は二輪駆動状態になる。つまり、二輪駆動状態では、エンジン2のトルクは、トランスアクスル3からそれぞれ左側及び右側フロントアクスル4L,4Rを介して左側及び右側前輪13L,13Rに伝達される。
また、切り替え機構を締結状態とすることで、プロペラシャフト7にトルクが伝達され、即ちエンジン2からプロペラシャフト7側への駆動力伝達経路が接続され、車両1は四輪駆動状態となる。つまり、四輪駆動状態では、エンジン2のトルクは、二輪駆動状態と同様に左側及び右側前輪13L,13Rにそれぞれ伝達されるとともに、トランスアクスル3からトランスファ5、プロペラシャフト7、トルクカップリング8、ドライブピニオンシャフト9、リヤディファレンシャル10及び左側及び右側リヤアクスル11L,11Rを介して左側及び右側後輪14L,14Rに伝達される。
従って、本実施形態では、左側及び右側前輪13L,13R側がプロペラシャフト7のトルク伝達方向における上流側となり、左側及び右側後輪14L,14R側がプロペラシャフト7のトルク伝達方向における下流側となる。また、左側及び右側後輪14L,14Rにより左右一対の補助駆動輪が構成される。
トルクカップリング8は、電磁コイルに供給される電流量に応じて、プロペラシャフト7側及びドライブピニオンシャフト9側のそれぞれに設けられた各クラッチプレート間の摩擦係合力が変化する電磁クラッチ15を備えており、その摩擦係合力に基づくトルクを入力側のプロペラシャフト7から出力側のドライブピニオンシャフト9へと伝達する。つまり、トルクカップリング8(電磁クラッチ15)は、左側及び右側後輪14L,14Rへ伝達可能なトルク、即ちトルク伝達容量を調整する。なお、トルクカップリング8は周知の構成を有しており、その詳細は、例えば特開2005−3167号公報を参照されたい。
そして、本実施形態の車両1は、リヤディファレンシャル10と左側リヤアクスル11Lとの間のトルク伝達を断続可能にする駆動力断続装置16を備えている。駆動力断続装置16は、二輪駆動時にリヤディファレンシャル10と左側及び右側後輪14L,14Rとの間のトルクを遮断し、四輪駆動時にリヤディファレンシャル10と左側及び右側後輪14L,14Rとの間をトルク伝達可能に連結するようになっている。
次に、駆動力断続装置16の詳細な構成についてリヤディファレンシャル10の構成とともに説明する。
図2に示すように、リヤディファレンシャル10は、デフキャリヤ12内に配置された略円筒状をなすデフケース21を有している。デフケース21は、一端(図2における左側)が開口した有底円筒状のハウジング21aと、ハウジング21aの開口部に固着され同開口部を閉塞する円板形状のエンドプレート21bとを備えている。ハウジング21aの右側面及びエンドプレート21bの左側面には、それぞれ円筒状の左側及び右側回転軸筒22L,22Rが固着されている。なお、左側及び右側回転軸筒22L,22Rは、左側回転軸筒22Lの中心軸線と右側回転軸筒22Rの中心軸線とが一致するように配置されている。ここで、互いに一致する左側及び右側回転軸筒22L,22Rの中心軸線を中心軸線L1とする。
そして、デフケース21は、その左右両側に固着された左側及び右側回転軸筒22L,22Rがデフキャリヤ12の左側及び右側側壁12L,12Rに設けられた一対の円錐ころ軸受け23a,23bを介して同デフキャリヤ12に対し、中心軸線L1を中心として回転可能に支持されている。デフケース21は円錐ころ軸受け23a,23bにより所定の予圧が付与された状態で支持されており、その回転ガタが低減されている。
デフケース21のエンドプレート21bの右側面外周には、ハイポイドギヤよりなるリングギヤ24が中心軸線L1と同軸上に固定されている。リングギヤ24には、ドライブピニオンシャフト9の先端に固着されたハイポイドギヤよりなるドライブピニオン9aが噛合されている。従って、ドライブピニオンシャフト9(ドライブピニオン9a)が回転することによって、これに噛合するリングギヤ24を介して、デフケース21が中心軸線L1を回転中心に回転するようになっている。
右側回転軸筒22Rには、右側リヤアクスル11Rが貫挿され、その貫挿された右側リヤアクスル11Rの基端は、ハウジング21aを貫通しデフケース21内に突出している。なお、右側リヤアクスル11Rは、ハウジング21aに対して相対回転可能に貫通している。そして、右側リヤアクスル11Rの基端には、ベベルギヤよりなる右側サイドギヤ27Rがスプライン嵌合されている。
左側回転軸筒22Lには、後述する駆動力断続装置16のインターミディエイトシャフト32が回転可能に貫挿され、その貫挿されたインターミディエイトシャフト32の基端は、エンドプレート21bを貫通しデフケース21内に突出している。なお、インターミディエイトシャフト32は、エンドプレート21bに対して相対回転可能に貫通している。そして、インターミディエイトシャフト32の基端には、ベベルギヤよりなる左側サイドギヤ27Lがスプライン嵌合されている。
また、デフケース21には、中心軸線L1と直交するようにピニオンシャフト25が固着されている。このピニオンシャフト25は、ベベルギヤよりなる一対のデフピニオン26a,26bを回転可能に支持している。一対のデフピニオン26a,26bは、左側及び右側サイドギヤ27L,27Rと噛合している。
従って、デフケース21が中心軸線L1を中心に回転するとき、一対のデフピニオン26a,26bは、互いに対向する状態で中心軸線L1を中心にして公転するとともに、ピニオンシャフト25の中心軸線L2を回転中心として自転可能に設けられている。
そして、一対のデフピニオン26a,26bが中心軸線L1を中心にして公転するとき、デフピニオン26a,26bと噛合する左側及び右側サイドギヤ27L,27Rは、中心軸線L1を回転中心として回転する。従って、本実施形態では、左側サイドギヤ27Lにより出力ギヤが構成される。
デフキャリヤ12の左側には、駆動力断続装置16が設けられている。駆動力断続装置16は、円筒ドラム形状のハウジングケース31を有している。ハウジングケース31は、その右側側壁31Rがデフキャリヤ12の左側側壁12Lに固定されている。なお、右側側壁31Rは、左側回転軸筒22Lに対して非接触となっている。
なお、デフキャリヤ12及びハウジングケース31内は図示しないシール部材によりシールされており、内部には潤滑油が充填されている。デフキャリヤ12内には、デフピニオン26a,26bが浸る程度(例えば、70%程度)の充填率で充填されている。
ハウジングケース31内には、左側回転軸筒22Lを介してデフケース21内に突出させた軸状のインターミディエイトシャフト32が配置されている。第1駆動軸としてのインターミディエイトシャフト32は、ハウジングケース31の右側側壁31Rを回転可能に貫通してデフケース21内まで突出し、前記したようにデフケース21内において左側サイドギヤ27Lがスプライン嵌合されている。従って、インターミディエイトシャフト32は、左側サイドギヤ27Lとともに、中心軸線L1を中心として一体回転する。
ハウジングケース31内には、クラッチハウジング33が設けられている。第2駆動軸としてのクラッチハウジング33は、有底筒状に形成されるとともに、その円筒部34がハウジングケース31内に配置されている。クラッチハウジング33の円筒部34には、その開口端(図2における右側)を閉塞するカバー36が螺着されている。なお、カバー36は、ハウジングケース31の右側側壁31Rと非接触になっている。また、クラッチハウジング33の底部(図2における左側)中央には、円筒形状の軸受部37が形成されるとともに、同軸受部37はハウジングケース31の左側側壁31Lから突出している。そして、軸受部37は、その外周面がボール軸受け38を介してハウジングケース31に対して回転可能に支持されている。なお、軸受部37の左側開口部には、左側リヤアクスル11Lが一体回転可能に固定されている。
そして、カバー36及び軸受部37の右側開口部には、インターミディエイトシャフト32が貫挿され、カバー36及び軸受部37との間にそれぞれドライベアリング39及びボール軸受け40を介してインターミディエイトシャフト32を回転可能に支持している。なお、ドライベアリング39は、インターミディエイトシャフト32との摺動部がアルミなどの非磁性材料により構成されている。
図2及び3に示すように、インターミディエイトシャフト32の外周面とクラッチハウジング33(円筒部34)の内周面との間の空間には、ローラクラッチ41が設けられている。本実施形態では、ローラクラッチ41は、インナ部材42と、前記円筒部34と、複数(本実施形態では、6つ)のローラ43と、所定間隔を空けて各ローラ43を保持する保持器45とを備えている。
インナ部材42は、多角柱体(本実施形態では六角柱体)であって、その中心軸線に沿って、インターミディエイトシャフト32と嵌合するためのスプラインを有する貫通孔が形成されている。そして、インナ部材42は、インターミディエイトシャフト32の先端側(図2における左側)に同インターミディエイトシャフト32と相対回転不能にスプライン嵌合されている。本実施形態では、インナ部材42の外周面には、軸方向視において正六角形状となるように、周方向に対して傾斜した複数(6つ)のカム面46が形成されている。また、円筒部34の内周には、軸方向視において円形状となる円筒状の内周面47が形成されている。
従って、円筒部34の内周面47と各カム面46とにより、各カム面46の周方向中央位置から周方向両側に向かって、各カム面46と内周面47との間の径方向隙間が小さくなる楔形空間が形成されている。つまり、本実施形態では、円筒部34がアウタ部材として構成されている。
各ローラ43は、円柱形状であって、インナ部材のカム面46と円筒部34の内周面47との間に配置されている。そして、各ローラ43は、それぞれカム面46の周方向中央に位置した状態で、円筒部34の内周面47との間に僅かな隙間を有しており、同ローラ43の軸心を中心として転動するようになっている。
そして、各ローラ43がカム面46及び内周面47と係合していないとき、即ち、カム面46と内周面47と噛み合っていないとき、インターミディエイトシャフト32(インナ部材42)とクラッチハウジング33とが相対回転可能になる。ここで、各ローラ43がカム面46及び内周面47が噛み合わず、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転可能な各ローラ43とカム面46及び内周面47との相対位置を中立位置とする。
保持器45は、各ローラ43を保持する大径筒部49と、大径筒部49よりも小径の小径筒部50と、大径筒部49と小径筒部50とを接続する段差部51とを備えている。保持器45は、中心軸線L1と同軸上でその小径筒部50がインターミディエイトシャフト32に対して回転可能に支持されている。また、大径筒部49は、インナ部材42のカム面46とクラッチハウジング33(円筒部34)の内周面47との間の空間に配置されている。
大径筒部49には、周方向に沿って等間隔を空けて径方向に複数(本実施形態では、6つ)の保持窓52が貫通形成されている。そして、大径筒部49に貫通形成された各保持窓52には、ローラ43がその軸心を中心として転動可能にそれぞれ配置されている。各ローラ43は、それぞれ保持窓52に保持された状態でインナ部材42のカム面46と円筒部34の内周面47との間に配置される。従って、各ローラ43は、保持器45に保持された状態で、各ローラ43の軸心を中心として転動可能であるとともに、保持器45の中心軸線L1を中心とした回転とともにインナ部材42の外周を周方向に沿って移動するように構成されている。
そして、ローラクラッチ41は、保持器45が回転し、図4(a),(b)に示すように、各ローラ43がインナ部材42のカム面46と円筒部34の内周面47との間に係合することで、円筒部34とインナ部材42、即ちインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結するようになっている。
図2に示すように、保持器45の小径筒部50とクラッチハウジング33の円筒部34との間には、摩擦クラッチ54が配置されている。
摩擦クラッチ54は、保持器45とクラッチハウジング33とをトルク伝達可能に連結する多板式の摩擦クラッチであって、交互に配置される複数のアウタクラッチプレート55とインナクラッチプレート56とを有している。
具体的には、各アウタクラッチプレート55はクラッチハウジング33の円筒部34内周にスプライン嵌合され、同クラッチハウジング33に対して、それぞれ軸方向に移動可能、且つ相対回転不能に支持されている。従って、各アウタクラッチプレート55は、クラッチハウジング33と一体回転可能に設けられている。一方、インナクラッチプレート56は保持器45の小径筒部50外周にスプライン嵌合され、同保持器45に対して、それぞれ軸方向移動可能、且つ相対回転不能に支持されている。従って、インナクラッチプレート56は、保持器45と一体回転可能に設けられている。
そして、摩擦クラッチ54は、これら各アウタクラッチプレート55及びインナクラッチプレート56が軸方向に押圧され、互いに摩擦係合することにより、保持器45とクラッチハウジング33とをトルク伝達可能に連結するようになっている。このとき、保持器45とクラッチハウジング33との間の伝達トルクは、各アウタクラッチプレート55及びインナクラッチプレート56の摩擦係合力、即ち軸方向の押圧力に応じて変化する。従って、摩擦クラッチ54が摩擦係合することで、保持器45にトルクが伝達され、保持器45が回転するように構成されている。
なお、アウタクラッチプレート55は、図5(a)に示すように、環状の外周側摺動部55aと内周側摺動部55bとを備え、これら両摺動部56a,56bが複数のブリッジ部55cによって連結されている。そして、隣接するブリッジ部55cの間には円弧状の空間S1が形成されている。同様に、インナクラッチプレート56は、図5(b)に示すように、環状の外周側摺動部56aと内周側摺動部56bとを備え、これら両摺動部55a,55bが複数のブリッジ部56cによって連結されている。そして、隣接するブリッジ部56cの間には円弧状の空間S2が形成されている。
そして、本実施形態では、インナ部材42と保持器45の段差部51との間には、弾性部材57が設けられている。図6(a),(b)に示すように、弾性部材57は、合口部57aを有する軸方向視略C字状に形成されたバネ部材である。弾性部材57の一端には、軸方向のインナ部材42側に屈曲形成された第1係止片57bが設けられるとともに、他端には、軸方向の保持器45側に屈曲形成された第2係止片57cが設けられている。即ち、弾性部材57の第1係止片57bと第2係止片57cとは、軸方向に沿って互い違いに屈曲されている。そして、弾性部材57の第1係止片57bは、インターミディエイトシャフト32と一体回転するとともにカム面46の形成されたインナ部材42に嵌合固定され、第2係止片57cは、保持器45の段差部51に嵌合固定されている。つまり、第1係止片57bは、クラッチハウジング33と相対回転可能になっている。
従って、上記摩擦クラッチ54によって保持器45とクラッチハウジング33との間で伝達されるトルクは、弾性部材57を介してインナ部材42(インターミディエイトシャフト32)に伝達される。
つまり、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とは、摩擦クラッチ54が摩擦係合することで保持器45、弾性部材57及びインナ部材42を介してトルク伝達可能に連結される。この結果、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との間の相対回転速度(回転速度差)が小さくなるようになっている。本実施形態では、弾性部材57は、ローラ43がインナ部材42及び円筒部34に係合しない領域における弾性力によってインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が十分に小さくなる、即ち回転同期を略完了させることが可能な弾性係数を有している。
また、ハウジングケース31内には、摩擦クラッチ54を摩擦係合させる押圧手段としての駆動機構61が設けられている。具体的には、図7に示すように、駆動機構61は、電磁コイル62、ヨーク63、前記カバー36、及びアーマチャ64を備えている。
電磁コイル62は、ヨーク63に包囲されて右側側壁31Rに埋設されている。また、磁路形成部材としてのカバー36は、環状の外周縁部65と、その外周縁部65内に設けられた環状の内周縁部66と、外周縁部65と内周縁部66との間に設けられた環状の磁路遮断部67とを備えている。外周縁部65及び内周縁部66は鉄などの磁性材料からなり、磁路遮断部67は、ステンレス等の非磁性材料からなる。
アーマチャ64は、円環状に形成されるとともに、保持器45の段差部51と摩擦クラッチ54のアウタクラッチプレート55との間に配置されている。アーマチャ64は、円筒部34の内周面47に対して軸方向に移動可能にスプライン嵌合されている。従って、アーマチャ64は、クラッチハウジング33と一体回転可能に設けられている。
電磁コイル62へ電流を供給したとき、同電磁コイル62にて発生した磁束は、磁路遮断部67によりカバー36内で短絡することが防止されている。また、各アウタクラッチプレート55及びインナクラッチプレート56の各ブリッジ部55c,56cの間に形成された円弧状の空間S1,S2により、それぞれ外周側摺動部55a,56aと内周側摺動部55b,56bとの間で磁束が短絡することが防止されている。さらに、ドライベアリング39は、その摺接部が非磁性材料により構成されているため、磁束がインターミディエイトシャフト32側へ漏洩することが防止されている。
従って、電磁コイル62へ電流を供給すると、図7に一点鎖線で示す磁路Mが形成される。具体的には、電磁コイル62により形成される磁路Mは、ヨーク63、外周縁部65、各アウタクラッチプレート55及びインナクラッチプレート56の外周側摺動部55a,56a、アーマチャ64、各アウタクラッチプレート55及びインナクラッチプレート56の内周側摺動部55b,56b、内周縁部66、及びヨーク63を通過する。そして、この磁気誘導作用により、アーマチャ64は電磁コイル62側に吸引され、カバー36との間に各アウタクラッチプレート55とインナクラッチプレート56を挟み込むように移動することにより、摩擦クラッチ54が摩擦係合するようになっている。
さらに、電磁コイル62に供給する電流を増大させると、摩擦クラッチ54にて伝達されるトルクが増大し、弾性部材57の復元力に抗して保持器45が回転する。その結果、各ローラ43も転動し、その転動する各ローラ43がインナ部材42のカム面46と円筒部34の内周面47との間に係合することになる。これにより、インナ部材42と円筒部34、即ちインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結される。
そして、電磁コイル62への電流供給が停止すると、弾性部材57の復元力により、速やかに保持器が回転して各ローラ43が中立位置に戻され、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転可能になる。従って、リヤディファレンシャル10と左側リヤアクスル11Lとの間のトルク伝達が遮断されるようになっている。
次に、上記のように構成した車両1の電気的構成について図1に従って説明する。
カップリング制御手段及び切り替え制御手段としてのECU71は、トルクカップリング8(電磁クラッチ15)に電気的に接続されている。ECU71は、車両の走行状態に応じてトルクカップリング8(電磁クラッチ15)に駆動電流を供給し、この電流供給を通じてトルクカップリング8の作動を制御することにより、左側及び右側後輪14L,14Rへ伝達可能なトルク、即ちトルク伝達容量を制御する。
具体的には、ECU71は、アクセル開度センサ72及び車輪速センサ73a〜73dと接続されている。ECU71は、各車輪速センサ73a〜73dにより検出された各車輪速Vfr,Vfl,Vrr,Vrlに基づいて車速V及び左側及び右側前輪13L,13Rと左側及び右側後輪14L,14Rとの間の車輪速差ΔWを算出する。そして、ECU71は、これら車速V,車輪速差ΔW及びアクセル開度信号Saに基づいてトルク伝達容量の制御目標値(目標トルク)を演算する。
つまり、車両1は、ECU71が演算したトルク伝達容量の目標トルクが「0」の場合には二輪駆動状態となり、目標トルクが「0」より大きい場合には四輪駆動状態となる。そして、ECU71は、演算した目標トルクに応じて制御信号を出力することでトランスファ5を制御し、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替えるようになっている。
また、ECU71は、駆動力断続装置16に電気的に接続されている。ECU71は、駆動力断続装置16の電磁コイル62に駆動電流を供給するようになっている。
具体的には、ECU71は、演算した目標トルクが「0」の場合、即ち二輪駆動時には、リヤディファレンシャル10と左側及び右側後輪14L,14Rとの間のトルクを遮断するように、電磁コイル62への電流供給を停止する。また、ECU71は、演算した目標トルクが「0」より大きい場合、即ち四輪駆動時には、リヤディファレンシャル10と左側及び右側後輪14L,14Rとの間をトルク伝達可能に連結するように電磁コイル62の作動を制御する。
次に、車両1の作用について、二輪駆動状態から四輪駆動状態への切り替えを中心として説明する。
先ず、車両1が二輪駆動状態では、エンジン2のトルクはプロペラシャフト7に伝達されない。このとき、駆動力断続装置16により、リヤディファレンシャル10と左側及び右側リヤアクスル11L,11Rとの間のトルク伝達が遮断されている。各アウタクラッチプレート55とインナクラッチプレート56とが摩擦係合せず、ローラクラッチ41も係合していない状態となっている。
ここで、車両1の走行により、左側及び右側後輪14L,14Rが回転するため、左側及び右側リヤアクスル11L,11Rが回転する。この右側リヤアクスル11Rの回転に伴って右側サイドギヤ27Rが回転する。上述のように、二輪駆動状態では、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との間のトルク伝達が遮断されているため、左側リヤアクスル11Lの回転によってクラッチハウジング33のみが回転する。また、右側リヤアクスル11Rの回転による右側サイドギヤ27Rの回転は、デフピニオン26a,26bの自転を介して左側サイドギヤ27Lに伝達され、同左側サイドギヤ27Lは右側サイドギヤ27Rと同じ回転速度で逆回転する。従って、インターミディエイトシャフト32は、左側サイドギヤ27Lとともに右側サイドギヤ27Rと同じ回転速度で逆回転する。この状態では、デフピニオン26a,26bは公転せず、デフケース21及びリングギヤ24が回転しない。
そのため、リングギヤ24とドライブピニオン9aの回転抵抗(摩擦抵抗)及びデフキャリヤ12内の潤滑油の撹拌抵抗によるトルクの損失を防止して燃費の低下を防止できる。なお、デフピニオン26a,26b及び左側及び右側サイドギヤ27L,27Rは、リングギヤ24に比べ小径であるとともにベベルギヤにより構成されてため、これらが潤滑油内で回転することによるトルクの損失は十分に小さい。また、プロペラシャフト7は、エンジン2からトルクが伝達されず、且つリングギヤ24が回転しないため、二輪駆動状態では停止した状態となる。従って、プロペラシャフト7が回転することによる振動や騒音を低減できるとともに、トルクの損失を防止することができる。
次に、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際には、ECU71は、先ず、デフケース21に対するプロペラシャフト7の回転に滑りが発生し得るようにトルクカップリング8のトルク伝達容量を制御する。
次いで、ECU71は、電磁コイル62に駆動電流を供給する。これにより、アーマチャ64が電磁コイル62側に吸引されて摩擦クラッチ54が摩擦係合する。これにより、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が小さくなり、これらの回転同期が図られる。なお、本実施形態では、ECU71は、同期開始時点での各車輪速Vrl,Vrr及び電磁コイル62に供給する電流量に基づいて、回転同期を図るための同期時間を決定している。
このように回転同期が図られて左側及び右側サイドギヤ27L,27Rが徐々に同一方向に回転し始めると、デフピニオン26a,26bが公転、即ちデフケース21及びリングギヤ24が回転し始める。これにより、徐々にドライブピニオンシャフト9が回転し、トルクカップリング8を介してプロペラシャフト7が回転する。
次いで、同期時間が経過し、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との回転同期が略完了すると、ECU71は電磁コイル62に供給する電流を増加させる。これにより、摩擦クラッチ54により伝達されるトルクが大きくなり、弾性部材57の復元力に抗して保持器45が回転し、各ローラ43が円筒部34の内周面47とインナ部材42のカム面46との間に係合する(図4参照)。このように、ローラクラッチ41が係合することで、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結される。
そして、ECU71は、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結された後に、継続して電磁コイル62に駆動電流を供給する。これによって、摩擦クラッチ54により保持器45にトルクが伝達され、同保持器45は周方向に押圧される。そのため、各ローラ43が中立位置に戻るように保持器45が回転することが規制され、ローラクラッチ41の締結が保持される。
その後、ECU71は、トランスファ5を制御して、エンジン2のトルクがプロペラシャフト7に伝達されるようにし、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える。このとき、トランスファ5の出力軸及びプロペラシャフト7の回転は略同期しているため、トランスファ5にてトランスファ5の出力軸とプロペラシャフト7との回転同期を図ることなく、二輪駆動状態から四輪駆動状態への切り替えが行われる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)駆動力断続装置16は、カム面46を外周に有するインナ部材42、内周面47を有する円筒部34、インナ部材42と円筒部34との間に配置されるローラ43、及びローラ43をその軸心を中心として転動可能に保持する保持器45からなるローラクラッチ41と、摩擦クラッチ54とを備えた。そして、ローラクラッチ41は、摩擦クラッチ54が摩擦係合してインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が小さくなった後に、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とを相対回転不能に連結するようにした。そのため、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、二輪駆動時にインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との間に生じた相対回転速度を、摩擦クラッチを摩擦係合することで小さくでき、インターミディエイトシャフト32及びクラッチハウジング33の回転同期が図られる。そして、摩擦クラッチによりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が小さくなった後に、ローラクラッチによりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結される。従って、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が大きい状態でローラクラッチが係合してしまう際の衝撃等による異音や振動等の発生を低減できる。その結果、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、運転者に不快感を与えることを防止できる。
(2)第1係止片57bがカム面46の形成されたインナ部材42と一体回転可能に固定されるとともに、第2係止片57cが保持器45に固定されてローラ43を中立位置に付勢する弾性部材57を備えた。そして、摩擦クラッチ54を、第1係止片57bと相対回転可能なクラッチハウジング33と保持器45との間に配置した。そのため、摩擦クラッチ54が摩擦係合することで、保持器45にトルクが伝達されて回転する。このトルクは、保持器45、弾性部材57及びインナ部材42を介してインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との間で伝達されるため、摩擦クラッチ54が摩擦係合することでインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との回転同期が図られる。そして、摩擦クラッチ54により伝達されるトルクが弾性部材57の復元力に抗して保持器45を回転させることで、各ローラ43がインナ部材42と円筒部34との間に係合し、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結される。従って、摩擦クラッチ54を押圧することのみで、ローラクラッチ41も係合させることができる。従って、保持器45を回転させるためのアクチュエータ等を別途設け、同アクチュエータを駆動して保持器45を回転させることで、インターミディエイトシャフト32と第2期同軸とを相対回転不能に連結する場合に比べ、駆動力断続装置16を簡素化することができる。
(3)弾性部材57は、ローラ43がインナ部材42及び円筒部34に係合しない領域における弾性力によってインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との回転同期が略完了させることが可能な弾性係数を有している。そのため、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とを相対回転不能に連結する際に、異音や振動が発生することを十分に低減することが可能になる。
(4)リヤディファレンシャル10とトランスファ5との間に設けられエンジン2から左側及び右側後輪14L,14Rへのトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリング8を備えた。そして、ECU71は、摩擦クラッチ54を摩擦係合させてインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度を小さくする際に、デフケース21に対するプロペラシャフト7の回転に滑りが発生し得るようにトルクカップリング8のトルク伝達容量を制御した。
ここで、二輪駆動状態から四輪駆動状態に素早く切り替えるために、摩擦クラッチによりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との回転同期が完了する前に、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結することも考えられる。しかし、この場合、ローラクラッチが係合される瞬間に左側及び右側後輪14L,14Rからプロペラシャフト7側に伝達されるトルクが急激に増加する。そのため、プロペラシャフト7のように慣性モーメントが大きな部材にて異音が発生する虞がある。この点、本実施形態によれば、トルクカップリング8に滑りが発生することで、左側及び右側後輪14L,14Rからトルクカップリング8に伝達されるトルクが急増しても、プロペラシャフト7に伝達されるトルクが急増することを防止でき、異音を低減できる。
また、ECU71は、摩擦クラッチ54を摩擦係合させてインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度を小さくする前に、トルクカップリング8のトルク伝達容量を直結状態よりも小さくするようにした。そのため、ローラクラッチ41の係合時のみならず、回転同期開始時においても、プロペラシャフト7へ伝達されるトルクの急増を確実に防止することができ、異音の発生を確実に防止できる。
(5)ECU71は、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とを相対回転不能に連結してプロペラシャフト7を回転させた後に、トランスファ5にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替えるようにした。
二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、トランスファ5にて、プロペラシャフト7とトランスファ5の出力軸との回転同期を図る場合には、同トランスファ5の構造が複雑になってしまう。この点、本実施形態では、トランスファ5にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、トランスファ5の出力軸とプロペラシャフト7との回転同期が略完了しているため、トランスファ5にてこれらの回転同期を図らずともよく、トランスファ5を簡易な構成にすることができる。
(6)電磁クラッチ15を有するトルクカップリング8をデフキャリヤ12内に収容させるとともに、駆動力断続装置16をデフキャリヤ12に固定した。そして、駆動力断続装置16を電磁コイル62に電流を供給することで駆動するようにした。従って、トルクカップリング8と駆動力断続装置16とが近接してされているため、ECU71から電流を供給するためのワイヤハーネスの短縮化を図ることができる。
(7)ECU71は、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが連結された状態で、継続して電磁コイル62に駆動電流を供給するようにした。これにより、摩擦クラッチ54により保持器45にトルクが伝達され、同保持器45は周方向に押圧される。そのため、弾性部材57の復元力により保持器45が中立位置に戻ることが規制され、ローラクラッチ41の係合が保持される。従って、例えば車両走行時に左側及び右側後輪14L,14Rから伝達される振動等により、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との連結が解除されてしまうことを防止できる。
なお、本実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態では、弾性部材57を、合口部57aを有する環状に形成したが、これに限らず、摩擦クラッチ54によって伝達されるトルクに抗してローラ43及び保持器45を中立位置に付勢すれば、弾性部材をコイルスプリング等により構成してもよい。
・上記実施形態では、摩擦クラッチ54をクラッチハウジング33の円筒部34と保持器45の小径筒部50との間に配置するとともに、弾性部材57をインナ部材42と保持器45とに固定したが、これに限らない。例えば、インナクラッチプレート56をインターミディエイトシャフト32の外周面に設けるとともに、アウタクラッチプレート55をクラッチハウジング33の内周面に設け、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との間で直接トルク伝達可能に連結するよう構成する。そして、保持器45を別途設けたアクチュエータ等により回転させてローラ43がインナ部材42と円筒部34とに係合するようにしてもよい。
・上記実施形態では、摩擦クラッチ54をクラッチハウジング33の円筒部34と保持器45の小径筒部50との間に配置したが、これに限らない。例えば、保持器45の小径部をインターミディエイトシャフト32の外径よりも大径に形成し、これらの間に摩擦クラッチを配置するようにしてもよい。なお、この場合には、クラッチハウジング33の内周面47にカム面を形成する。そして、第1係止片57bをカム面が形成されたクラッチハウジング33と一体回転可能に設けるとともに、第2係止片57cを保持器45と一体回転可能に設け、摩擦クラッチ54によって伝達されるトルクに抗してローラ43及び保持器45を中立位置に付勢するように弾性部材57を設ける。
・上記実施形態では、円筒部34をアウタ部材として構成したが、これに限らず、円筒部34の内周に別体からなるアウタ部材を設けてもよい。また、インナ部材42を別体としてインターミディエイトシャフト32に設けたが、これに限らず、インターミディエイトシャフト32の外周にカム面を形成し、インナ部材としてもよい。
・上記実施形態では、インナ部材42の外周にカム面46を形成し、円筒部34の内周面47を円筒状に形成したが、これに限らず、円筒部34の内周面47をカム面とし、インナ部材42の外周面を円筒状に形成してもよい。
・上記実施形態では、ECU71は、ローラクラッチ41によりインターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが連結された状態で、継続して電磁コイル62に駆動電流を供給するようにした。しかし、これに限らず、弾性部材57の弾性力を調整し、電磁コイル62への電流の供給を停止してもローラクラッチ41の係合は解除されないようにしてもよい。つまり、四輪駆動状態で車両1が走行している際には、インナ部材42から各ローラ43を介してクラッチハウジング33にトルク伝達がされることで各ローラ43がインナ部材42のカム面46及び円筒部34の内周面47との間に押し付けられるのでローラクラッチ41の係合が維持される。従って、弾性部材57の弾性力によってはローラクラッチ41の係合は解除されずに係合状態が維持されるため、車両走行時においても継続して電磁コイル62に電流を供給する場合に比べ、消費電流の低減を図ることができる。
・上記実施形態では、駆動力断続装置16にてインターミディエイトシャフト32(左側サイドギヤ27L)とクラッチハウジング33(左側リヤアクスル11L)との回転同期を図り、これらをローラクラッチ41が係合した後に、トランスファ5にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替えたが、これに限らない。例えばローラクラッチ41が係合し、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33とが相対回転不能に連結される前に、トランスファ5にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替えてもよい。このようにしても、トランスファ5にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、プロペラシャフト7が回転し、トランスファ5の出力軸とプロペラシャフト7との回転同期が図られているため、トランスファ5にてこれらの回転同期を図らずともよく、トランスファ5を簡易な構成にすることができる。
また、トランスファ5にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替えた後に、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との回転同期を図り、ローラクラッチ41を係合させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、ECU71は、同期開始時点での各車輪速Vrl,Vrr及び電磁コイル62に供給する電流量に基づいて、回転同期を図るための同期時間を決定したが、これに限らない。例えば、同期開始後に各車輪速Vrl,Vrrが急増した場合などには、同期時間が変更するようにしてもよい。また、例えばロータリエンコーダ等により、インターミディエイトシャフト32の回転数を検出するとともに、各車輪速Vrl,Vrrからクラッチハウジング33の回転数を検出し、これら回転数に基づいて同期が完了したか否かを判定してもよい。
・上記実施形態では、切り替え手段としてトランスファ5を用いたが、これに限らず、例えば車両1にトランスファ5を設けず、トルクカップリング8を切り替え手段として構成し、同トルクカップリング8のトルク伝達容量を変更することで、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替えるようにしてもよい。このようにしても、二輪駆動状態において、デフケース21及びリングギヤ24が回転することを防止できるため、駆動伝達系での振動・騒音の低減や燃費の向上を図ることができる。
また、車両1にトランスファ5及びトルクカップリング8を設けずともよい。このようにしても、インターミディエイトシャフト32とクラッチハウジング33との相対回転速度が大きい状態で、ローラクラッチ41によりこれらが相対回転不能に連結されず、異音や振動が発生することを低減できる。その結果、二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える際に、運転者に不快感を与えることを防止できる。
・上記実施形態では、車両1にトルクカップリング8を設けたが、これに限らず、トルクカップリング8を有さない車両1に本発明を適用してもよい。
・上記実施形態では、駆動力断続装置16をリヤディファレンシャル10と左側リヤアクスル11Lとの間に設けたが、これに限らず、リヤディファレンシャル10と右側リヤアクスル11Rとの間に設けてもよい。また、リヤディファレンシャル10と左側及び右側リヤアクスル11L,11Rとの間の両方に駆動力断続装置16を設けてもよい。
・上記実施形態では、第1駆動軸としてのインターミディエイトシャフト32を左側サイドギヤ27Lに連結し、第2駆動軸としてのクラッチハウジング33を左側リヤアクスル11Lに連結したが、これに限らない。例えば、クラッチハウジング33を左側サイドギヤ27Lに連結し、インターミディエイトシャフト32を左側リヤアクスル11Lに連結してもよい。
・上記実施形態では、トルクカップリング8の目標トルクに基づいて車両1が二輪駆動状態と四輪駆動状態とに切り替えられたが、これに限らず、例えば運転者が切り替えスイッチを操作することで、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替えるようにしてもよい。
・上記実施形態では、本発明を、左側及び右側後輪14L,14Rを補助駆動輪とする車両1に適用したが、これに限らず、左側及び右側前輪13L,13Rを補助駆動輪とする車両に搭載してもよい。
駆動力断続装置を備えた車両の概略構成図。 駆動力断続装置の概略を示す断面図。 図2のA−A線断面図。 (a),(b)ローラがインナ部材のカム面及び円筒部の内周面に係合した状態の模式図。 (a)アウタクラッチプレートの正面図、(b)インナクラッチプレートの正面図。 (a)図2のB−B線断面図、(b)弾性部材の斜視図。 駆動力断続装置に形成される磁路を示す拡大断面図。
符号の説明
1…車両、2…エンジン、5…トランスファ、7…プロペラシャフト、8…トルクカップリング、10…リヤディファレンシャル、14L…左側後輪、14R…右側後輪、16…駆動力断続装置、21…デフケース、32…インターミディエイトシャフト、33…クラッチハウジング(アウタ部材)、34…円筒部、36…カバー、41…ローラクラッチ、42…インナ部材、43…ローラ、45…保持器、46…カム面、47…内周面、54…摩擦クラッチ、57…弾性部材、57b…第1係止片、57c…第2係止片、71…ECU。

Claims (10)

  1. 二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両に搭載され、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置であって、
    前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチと、
    前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置され、軸方向に押圧されることで摩擦係合して前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくする摩擦クラッチと、
    前記摩擦クラッチを軸方向に沿って押圧する押圧手段とを備え、
    前記ローラクラッチは、前記摩擦クラッチが押圧されて前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度が小さくなった後に、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結することを特徴とする駆動力断続装置。
  2. 第1係止片が前記カム面の形成された前記アウタ部材又は前記インナ部材と一体回転可能に固定されるとともに、第2係止片が前記保持器と一体回転可能に固定されて前記ローラを中立位置に付勢する弾性部材を備え、
    前記摩擦クラッチは、前記第1係止片と相対回転可能な前記第1駆動軸又は前記第2駆動軸と前記保持器との間に配置されたことを特徴する請求項1に記載の駆動力断続装置。
  3. 前記弾性部材は、前記ローラが前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合しない領域における弾性力によって前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくすることが可能な弾性係数を有することを特徴する請求項2に記載の駆動力断続装置。
  4. 二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両に搭載され、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸と、前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチとを備え、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置の制御方法であって、
    前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置された摩擦クラッチを軸方向に押圧して、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくした後に、前記保持器を回転させて、前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結させることを特徴とする駆動力断続装置の制御方法。
  5. 前輪側と後輪側との間でトルクを伝達するプロペラシャフトにおけるトルク伝達方向の下流側に設けられ、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置を備え、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両であって、
    前記駆動力断続装置は、
    前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチと、
    前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置され、軸方向に押圧されることで摩擦係合して前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくする摩擦クラッチと、
    前記摩擦クラッチを軸方向に沿って押圧する押圧手段とを備え、
    前記ローラクラッチは、前記摩擦クラッチが押圧されて前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度が小さくなった後に、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結することを特徴とする四輪駆動車両。
  6. 前記プロペラシャフトと駆動源のトルクによって回転駆動される前記ディファレンシャル装置のデフケースとの間に設けられ、前記プロペラシャフトと前記デフケースとの間でのトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリングと、
    前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結する際に、前記デフケースに対する前記プロペラシャフトの回転に滑りが発生し得るように前記トルクカップリングのトルク伝達容量を制御するカップリング制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の四輪駆動車両。
  7. 前記プロペラシャフトにおける前記トルク伝達方向の上流側に設けられ、駆動源の駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える切り替え手段と、
    前記摩擦クラッチを摩擦係合させて前記プロペラシャフトを回転させた後に、前記切り替え手段にて前記駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替える切り替え制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の四輪駆動車両。
  8. 前輪側と後輪側との間でトルクを伝達するプロペラシャフトにおけるトルク伝達方向の下流側に設けられ、二輪駆動時にトルク伝達が遮断される補助駆動輪側のディファレンシャル装置の出力ギヤ及び該出力ギヤからトルクが伝達されて駆動される前記補助駆動輪の何れか一方に連結された第1駆動軸と、前記出力ギヤ及び前記補助駆動輪の何れか他方に連結され前記第1駆動軸に対して相対回転可能な第2駆動軸と、前記第1駆動軸と一体回転するインナ部材、前記第2駆動軸と一体回転するアウタ部材、前記インナ部材とアウタ部材との間に配置されるローラ、及び前記ローラを該ローラの軸心を中心として転動可能に保持する保持器を有し、前記インナ部材の外周面及び前記アウタ部材の内周面のうちの何れか一方には周方向に対して傾斜したカム面が形成されてなり、前記保持器を回転させることで前記ローラを前記インナ部材及び前記アウタ部材に係合させ前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結するローラクラッチとを有し、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とのトルク伝達を断続する駆動力断続装置とを備え、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車両の制御方法であって、
    前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との間に配置された摩擦クラッチを軸方向に押圧して、前記第1駆動軸と前記第2駆動軸との相対回転速度を小さくした後に、前記保持器を回転させて、前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結させることを特徴とする四輪駆動車両の制御方法。
  9. 前記ローラクラッチにより前記第1駆動軸と前記第2駆動軸とを相対回転不能に連結する際に、前記プロペラシャフトと駆動源のトルクによって回転駆動される前記ディファレンシャル装置のデフケースとの間に設けられ該プロペラシャフトと該デフケースとの間でのトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリングのトルク伝達容量を、前記デフケースに対する前記プロペラシャフトの回転に滑りが発生し得るようにしたことを特徴とする請求項8に記載の四輪駆動車両の制御方法。
  10. 前記摩擦クラッチを摩擦係合させて前記プロペラシャフトを回転させた後に、前記プロペラシャフトにおける前記トルク伝達方向の上流側に設けられ駆動源の駆動力伝達経路を変更して二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替える切り替え手段にて二輪駆動状態から四輪駆動状態に切り替えることを特徴とする請求項8又は9に記載の四輪駆動車両の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022002940A (ja) * 2020-06-23 2022-01-11 トヨタ自動車株式会社 四輪駆動車両
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