JP2010046618A - フッ素樹脂塗膜の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚く塗布しても塗膜にクラックが発生せず、重ね塗り回数を低減できる、塗膜特性とその耐久性に優れるフッ素樹脂塗膜の形成方法を提供する。
【解決手段】平均粒子径が0.1〜0.5μm、融点が200℃超であるフッ素樹脂の微粒子を分散液全量に対して20〜70質量%、非イオン性界面活性剤を前記フッ素樹脂質量に対して2〜12質量%含有するフッ素樹脂水性分散液を、耐熱基材に塗布して塗布層を形成する工程と、前記塗布層を200℃〜前記フッ素樹脂の融点未満の温度で加熱処理して非イオン性界面活性剤含有量を対フッ素樹脂質量で2質量%未満に低減する工程と、前記塗布層を0.1〜100MPaの圧力で加圧処理する工程と、前記塗布層を前記フッ素樹脂の融点〜420℃の温度で加熱焼成して、耐熱基材上に前記フッ素樹脂の塗膜を形成する工程とを有することを特徴とするフッ素樹脂塗膜の形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、フッ素樹脂塗膜の形成方法に関する。
フッ素樹脂微粒子を含むフッ素樹脂水性分散液は、フッ素樹脂の特性である耐熱性、耐薬品性、非粘着性、自己潤滑性、耐候性、撥水性などを生かした用途に広く用いられている。
一般的に、フッ素樹脂水性分散液は、乳化重合法により製造される。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)の場合には、以下の方法で水性分散液が製造される。
純水、過酸化物系重合開始剤、アニオン性のフッ素系界面活性剤、および重合安定剤であるパラフィンワックス等の混合物を撹拌しつつ、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)を単独で重合あるいは微量のコモノマーと共重合させることにより、平均粒子径が0.1〜0.5μmのPTFE微粒子が前記混合物中に分散したPTFE水性乳化液が得られる(非特許文献1参照)。
該PTFE水性乳化液は凝集しやすく不安定であるため、従来、PTFE水性乳化液に、C81764O(C24O)10H(ダウケミカル社製トライトンX‐100)などのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系非イオン性界面活性剤を添加することで安定化を図っている。そして、該安定化されたPTFE水性乳化液を、電気泳動法や相分離法等の方法を用いて濃縮して高濃度PTFE水性分散液とし、さらに、高濃度PTFE水性分散液に必要に応じて水、アンモニア、界面活性剤やその他の成分を添加し、PTFE水性分散液を得ている。
上記で得られたPTFE水性分散液は、これを耐熱基材に塗布し、耐熱基材上にPTFE微粒子の塗布層を形成した後、PTFE微粒子の塗布層を耐熱基材とともにPTFEの融点以上に加熱して、PTFE微粒子を焼成し、融着させて、PTFE塗膜付き耐熱基材の形で使用される。この様なPTFE塗膜を有する耐熱基材の具体例としては、金属板にフッ素樹脂塗膜を形成した、非粘着性の電気釜や鍋、ガラス繊維布等にPTFE塗膜が形成された耐熱ベルト等が挙げられる。
しかし、上記従来例におけるフッ素樹脂塗膜の形成方法は、下記の問題点があった。
フッ素樹脂水性分散液を一定以上の膜厚で塗布して塗布層を形成すると、焼成後の塗膜にクラックやピンホールが発生し、塗膜の連続性を損ね、塗膜の性能や耐久性が低下する等、塗膜の品質が低下する。クラックが発生し始める厚みは、クラック限界膜厚(Critical Film Thickness。以下、CFTとよぶ)と呼ばれ、PTFEの場合、CFTは一般的に10〜12μmである。このため、通常は塗膜厚がCFT以下となるような塗布厚で耐熱基材上にPTFE水性分散液が塗布される。しかし用途により、フッ素樹脂塗膜の充分な耐久性を確保するためにかなり厚い膜厚が必要となる場合がある。例えば、厚さ100μmのフッ素樹脂塗膜が必要な場合があるが、このような膜厚を得るためには、所定の厚みになるまで数回以上の塗布と焼成を繰返す必要があった。このため、塗布回数が著しく増加し、加工コストが増加する問題があった。
前記問題点に対応する方法として、PTFE水性分散液中の界面活性剤含有量を増やし、CFTを増大することが提案されている(特許文献1、特許文献2)が、大幅な改善効果は得られていない。その一方、界面活性剤の増量のためのコストが増加したり、水性分散液の粘度が増大したり、界面活性剤の熱分解ガス発生にともなう臭気が増加するという問題があった。
また、別な方法として、粒径分布の異なるPTFE微粒子を配合してCFTを増大させる試みもある(特許文献3)が、大きな改善効果は得られていない。
特開2001−89624号公報 特開2006−117900号公報 特開2001−64466号公報 ふっ素樹脂ハンドブック、28頁、里川孝臣編、日刊工業新聞社1990年発行
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、厚く塗布しても、塗膜の品質が低下せず、重ね塗り回数を低減できるために加工コストが低下し、塗膜特性やその耐久性に優れるフッ素樹脂塗膜を得ることができる、フッ素樹脂塗膜の形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前述の課題を克服するために研究を重ねた結果、非イオン性界面活性剤を含む特定のフッ素樹脂水性分散液を用い、耐熱基材への塗布後に特定温度で加熱処理して塗布層の非イオン性界面活性剤量を低減したのち、加圧手段を用いて塗布層を加圧処理し、焼成することにより、クラックやピンホールのないフッ素樹脂塗膜を一定以上の膜厚で形成することが可能であり、これにより前述の問題点をすべて解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成を有するフッ素樹脂塗膜の形成方法を提供する。
[1]平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、融点が200℃超であるフッ素樹脂の微粒子を分散液全量に対して20〜70質量%、非イオン性界面活性剤を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2〜12質量%含有するフッ素樹脂水性分散液を、耐熱基材に塗布して、前記耐熱基材上に前記フッ素樹脂水性分散液の塗布層を形成する塗布層形成工程と、前記塗布層形成工程後の前記塗布層を200℃〜前記フッ素樹脂の融点未満の温度で加熱処理して前記塗布層中の非イオン性界面活性剤の含有量を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2質量%未満に低減する加熱工程と、前記加熱工程後の前記塗布層を加圧手段を用いて0.1〜100MPaの圧力で加圧処理する加圧工程と、前記加圧工程後の前記塗布層を前記フッ素樹脂の融点〜420℃の温度で加熱して、前記塗布層中のフッ素樹脂微粒子を焼成し、前記耐熱基材上に前記フッ素樹脂の塗膜を形成する焼成工程とを有することを特徴とするフッ素樹脂塗膜の形成方法。
[2]前記非イオン性界面活性剤が、下記式(1)で表される化合物である上記[1]に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
−O−A−H (1)
(式中、Rは炭素数が6〜18であり、水素原子の10%以下がハロゲン原子で置換されていてもよい飽和アルキル基である。Oは酸素原子である。Aは5〜20個のオキシエチレン基、0〜3個のオキシプロピレン基、および0〜3個のオキシブチレン基より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。)
[3]前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレンあるいはテトラフルオロエチレン共重合体である上記[1]又は[2]に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
[4]前記フッ素樹脂水性分散液の粘度としては、ブルックフィールド型粘度計で#1スピンドルを用い、液温23℃、60rpmの条件で測定した場合に、1〜1000mPa・sの範囲にある上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
[5]前記塗膜の厚みが、1〜1000μmである上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法によれば、フッ素樹脂水性分散液を厚く塗布し焼成してもクラックやピンホールの発生を抑制することが可能であり、少ない塗布回数で所望の厚さのフッ素樹脂塗膜を形成することができ、加工コストが低下する経済的利点がある。
また、本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法が有する加圧工程は、塗膜の表面の平滑化、外観の向上に寄与している。さらに、本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法によれば、塗布時にフッ素樹脂の凝集塊が付着して異物状の欠点となる頻度が低下し、製品歩留まりが向上する効果も得られる。
さらに、本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法においては、フッ素樹脂水性分散液塗布層中に存在する非イオン性界面活性剤を熱分解し除去した後に加圧処理を行なうことから、前記塗布層中のフッ素樹脂微粒子間の空隙体積を小さくすることができ、焼成時のフッ素樹脂の融着速度の増大に貢献できると考えられる。
以下に本発明の実施の形態について説明する。
本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法は、耐熱基材上に特定のフッ素樹脂水性分散液の塗布層を形成する塗布層形成工程と、前記塗布層を特定条件で加熱する加熱工程と、前記加熱後の塗布層を特定条件で加圧する加圧工程と、前記加圧後の塗布層を特定条件で焼成する焼成工程とを順に有する。
まず、本発明に用いる前記フッ素樹脂水性分散液について以下に説明する。
本発明に用いるフッ素樹脂水性分散液は、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、融点が200℃超であるフッ素樹脂の微粒子を分散液全量に対して20〜70質量%、非イオン性界面活性剤を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2〜12質量%含有するものである。
前記フッ素樹脂水性分散液が含有するフッ素樹脂微粒子の平均粒子径は、前記の通り0.1〜0.50μmであるが、本発明において前記平均粒子径は、0.15〜0.40μmであることが好ましく、0.20〜0.35μmであることがより好ましい。該平均粒子径が0.1μmよりも小さいとフッ素樹脂の分子量が低く、得られるフッ素樹脂製品の機械的物性が低下し、0.50μmよりも大きいとフッ素樹脂微粒子の沈降が速く、これを含有する水性分散液の保存安定性が劣ることになる。
なお、本明細書において用いるフッ素樹脂微粒子の平均粒子径は、フッ素樹脂微粒子を走査型電子顕微鏡を用いて1万倍で写真撮影し、微粒子100個について長軸と短軸の長さを測定し、各微粒子の長軸と短軸の長さの合計を2で除した値をその微粒子の粒子径として100個の平均値を求めたものである。
また、本発明に用いる前記フッ素樹脂微粒子を構成するフッ素樹脂は、その融点が200℃を超えるフッ素樹脂である。このようなフッ素樹脂として、具体的には、PTFE、TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(以下、PAVEという)共重合体(以下、PFAという)、TFE/ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPという)共重合体(以下、FEPという)、ポリクロロトリフルオロエチレン(以下、クロロトリフルオロエチレンをCTFE、ポリクロロトリフルオロエチレンをPCTFEという)、エチレン/TFE共重合体(以下、ETFEという)、エチレン/CTFE共重合体(以下、ECTFEという)、TFE/ビニリデンフルオリド(以下、VdFという)共重合体等が挙げられる。
なお、前記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)などが挙げられる。PAVEは、これらの1種または2種以上を含んだものであってもよい。
この様なフッ素樹脂のうちでも、本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法に用いるフッ素樹脂としては、PTFE又はTFE共重合体が好ましく、PTFEがより好ましい。TFE共重合体として具体的には、前記PFA、FEP、ETFE、TFE/VdF共重合体等が挙げられる。
なお、前記PTFEには、TFEの単独重合体のみでなく、実質的に溶融加工性を付与しない程度の微量のCTFE等のハロゲン化エチレン、HFP等のハロゲン化プロピレン、PAVE等のフルオロビニルエーテル、パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、パーフルオロ(4−メチル−1,3−ジオキソール)等の、TFEと共重合しうる共重合成分に基づく重合単位を含むいわゆる変性PTFEも含まれる。
本発明に用いる前記フッ素樹脂微粒子を構成するフッ素樹脂は、融点および微粒子の状態での平均粒子径が上記条件を満たしていれば、平均分子量については任意に選ぶことが可能である。本発明に好ましく用いられるPTFEの場合、数平均分子量は50万〜3000万の範囲が好ましく、100万〜2500万の範囲がより好ましい。数平均分子量が50万よりも小さいとPTFEの機械的物性が低下することがあり、また、3000万よりも大きい分子量のPTFEは工業的に製造することが困難である。なお、本明細書に用いるPTFEの数平均分子量とは、諏訪(J.Appl.Polym.Sci,17,3253(1973)記載)の方法によって示差熱分析での潜熱量から求めた数平均分子量をいう。
本発明におけるフッ素樹脂水性分散液に含まれるフッ素樹脂微粒子は、内部層と外側層の2層構造を有し、該2層がモノマー組成および/または平均分子量が異なるフッ素樹脂で構成されるものであってもよい。また、2層以上の複層構造を有し、各層が異なるモノマー組成及び/または異なる平均分子量を有するフッ素樹脂で構成されていてもよく、さらにこれらの層を構成するフッ素樹脂が、そのモノマー組成または平均分子量を連続的に変化させたものであってもよい。
例えば、以下に重合方法を説明するTFEの重合中に重合開始剤の添加パターンを変えることにより内部層より外側層を高分子量のPTFEまたは低分子量のPTFEとしたもの、TFEの重合後期に共重合モノマー(CTFE、HFP等)を注入して、内部層をPTFE、外側層をTFE共重合体(TFE/CTFE共重合体、TEF/HFP共重合体)としたもの、TFEの重合初期にのみ共重合モノマー(CTFE、HFP等)を注入しその後はTFEを重合させ内部層をTFE/CTFE共重合体、TFE/HFP共重合体等、外側層をPTFEとしたもの、などをフッ素樹脂微粒子として本発明に用いることが可能である。
前記本発明に用いる、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、融点が200℃超であるフッ素樹脂微粒子は、例えば、フッ素樹脂微粒子を一般的に製造する方法である乳化重合法により、上記例示した融点が200℃を超えるフッ素樹脂の構成モノマーを原料モノマーとして重合させることで製造することができる。
乳化重合法は、水性媒体中でビニル基を有する含フッ素モノマーを単独重合もしくは該含フッ素モノマーと他の原料モノマー(含フッ素であってもなくてもよい)とを共重合させてフッ素樹脂水性乳化液を得る重合法である。含フッ素モノマーの乳化重合法は、一般的には、水、重合開始剤、界面活性剤などの混合物を撹拌しつつ、この混合物に原料モノマーを導入して、含フッ素モノマーを単独重合もしくは他の原料モノマーと共重合することにより行われる。例えば、TFEの好適な乳化重合法としては、耐圧オートクレーブ中で、水、重合開始剤、アニオン性フッ素系界面活性剤、パラフィンワックス等の重合安定剤等の混合物を撹拌しつつ、TFEを加圧下で注入することにより重合する方法が挙げられる。
前記乳化重合法に用いる重合開始剤としては、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド等の水溶性有機過酸化物、塩素酸塩や臭素酸塩や過マンガン酸塩と還元剤との組み合わせによる酸化還元系重合開始剤等の1種以上が使用できる。乳化重合に用いる重合開始剤の量として具体的には、最終的に生成するフッ素樹脂の質量に対して、0.001〜1質量%を挙げることができる。
また、重合安定剤としては、パラフィンワックスなどが挙げられる。
前記乳化重合法に用いるアニオン性フッ素系界面活性剤として、具体的には、下記式(2)で表されるアニオン性フッ素系界面活性剤が挙げられる。
−COOX (2)
(式中、Rは、1〜2個のエーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数4〜9のアルキル基における水素原子の90〜100%がフッ素原子で置換されているポリフルオロアルキル基であり、Oは酸素原子であり、Xはアンモニウムイオンまたは水素イオンである。)
式(2)で表されるアニオン性フッ素系界面活性剤の具体例としては、C15COONH、HC14COONH、C13COONH、HC12COONH、C11COONH、HC10COONH、CCOONH、C17COONH、COCOCFCOONH、COCOCFCOONH、COCOCFCOOH、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH、COCF(CF)COONH等が挙げられる。これらアニオン性フッ素系界面活性剤のうちでも、乳化重合プロセスの安定性の観点から、C15COONH(パーフルオロオクタン酸アンモニウム)、COCOCFCOONH等が、好ましく用いられる。
前記アニオン性フッ素系界面活性剤の使用量は、含フッ素モノマーの重合時に、最終的に得られるフッ素樹脂微粒子の全質量に対して0.05〜1.0質量%が好ましく、より好ましくはフッ素樹脂微粒子の全質量に対して0.1〜0.5質量%であり、最も好ましくは0.15〜0.3質量%である。前記界面活性剤の使用量が0.05質量%よりも少ないと、フッ素樹脂微粒子が凝集しやすく、1.0質量%よりも多いとフッ素樹脂が微粒子として得られにくい。なお、アニオン性フッ素系界面活性剤は、重合反応開始前の水に溶解させて使用してもよく、重合中のオートクレーブに水溶液として注入してもよい。
本発明に用いるフッ素樹脂微粒子を乳化重合により製造する際の重合温度は特に制限されないが、30〜100℃が好ましく、特に50〜90℃が好ましい。
上述の様にして乳化重合によりフッ素樹脂微粒子が、重合に用いた各種物質の混合液中に分散した状態のフッ素樹脂水性乳化液として得られる。フッ素樹脂微粒子の平均粒子径を本発明に用いる0.1〜0.5μmに調整するには、原料モノマーの種類にもよるが、アニオン性フッ素系界面活性剤の使用量や、重合時間の調節等の重合条件を適宜調整すればよい。
この様にして得られるフッ素樹脂水性乳化液をそのままの状態でフッ素樹脂水性分散液の調製に用いる。ただし、該フッ素樹脂水性乳化液におけるフッ素樹脂微粒子の含有量が、本発明に用いるフッ素樹脂水性分散液に求められるフッ素樹脂微粒子の含有量(分散液全量に対して20〜70質量%)より低い場合には、フッ素樹脂微粒子の含有量がフッ素樹脂水性分散液調製に使用可能な含有量となるように、フッ素樹脂水性乳化液を適当な方法で濃縮することが好ましい。
また、式(2)で表されるアニオン性フッ素系界面活性剤に代表されるアニオン性フッ素系界面活性剤は、一般的に自然界中で分解されにくいため、本発明に用いるフッ素樹脂水性分散液中での含有量を低く押えることが望ましい。前記アニオン性フッ素系界面活性剤の含有量を低く押える方法としては、できるだけ少ない使用量で乳化重合を行なう他に、乳化重合終了後に濃縮時の上澄みから前記アニオン性フッ素系界面活性剤を除去する方法(国際公開WO03/078479号パンフレット)、陰イオン交換樹脂で吸着する方法(国際公開WO00/35971号パンフレット)、限外濾過により除去する方法(特開55−120630号公報)等の公知の方法が挙げられる。
本発明で使用されるフッ素樹脂水性分散液は、このようにして得られる、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、融点が200℃超であるフッ素樹脂の微粒子を分散液全量に対して20〜70質量%含有するものである。このフッ素樹脂微粒子の含有量は、好ましくは35〜67質量%であり、50〜65質量%であることがより好ましい。フッ素樹脂微粒子の含有量が20質量%よりも低いと、フッ素樹脂水性分散液の粘度が低く、保存安定性が充分でない。また、フッ素樹脂含有量が70質量%よりも高いと製造が容易でない。
本発明に用いるフッ素樹脂水性分散液は、さらに、非イオン性界面活性剤を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2〜12質量%含有する。非イオン性界面活性剤を含有することでフッ素樹脂水性分散液は、フッ素樹脂微粒子の安定した分散を保持することが可能となる。前記非イオン性界面活性剤として、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸モノグリセリド等が挙げられる。本発明においては、これらの1種を単独で、または2種以上を混合物として、用いることが可能である。なお、本発明においては、以下の理由により前記フッ素樹脂水性分散液に含まれるフッ素樹脂の融点よりも熱分解温度が低い非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
後述する本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法において、加圧処理前にフッ素樹脂水性分散液の塗布層から非イオン性界面活性剤をフッ素樹脂微粒子全質量に対して2質量%未満の濃度となるよう熱分解して除去する工程があるが、非イオン性界面活性剤の熱分解温度がフッ素樹脂の融点よりも高いと、非イオン性界面活性剤を熱分解させるためにフッ素樹脂を融点以上に加熱することが必要になる。この加熱処理によりフッ素樹脂微粒子が融着すると、前記塗布層は比較的固い樹脂層となり、次いで行われる加圧処理の効果、すなわちフッ素樹脂を比較的やわらかい状態で含有する塗布層を加圧することで、通常この前段階ですでに発生しているクラック等の欠損を消去する効果、が得られにくい。また、非イオン性界面活性剤が熱分解されないで、前記量より多く含有された塗布層の表面は、乾燥されて水分が除去されていたとしても、加圧処理において、圧力を開放した段階でフッ素樹脂含有塗布層の欠落を生じ、最終的に得られる塗膜の均一性を損ねることになる。
この様な非イオン性界面活性剤のうちでも、本発明において好ましくは、下記式(1)で表される非イオン性界面活性剤を挙げることができる。
−O−A−H (1)
(式中、Rは炭素数が6〜18であり、水素原子の10%以下がハロゲン原子で置換されていてもよい飽和アルキル基である。Oは酸素原子である。Aは5〜20個のオキシエチレン基、0〜3個のオキシプロピレン基、および0〜3個のオキシブチレン基より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。)
式(1)において、Rで示されるアルキル基は、構造中に二重結合やベンゼン環などを有しない、飽和アルキル基である。また、Rで示されるアルキル基は、そのアルキル基中の水素原子の10%以下が、フッ素、塩素、臭素、等のハロゲン原子で置き換えられたものであってもよい。水素原子の10%以下がハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基(以下、単に「アルキル基」という)の炭素数は6〜18の範囲が本発明に適しているが、好ましくは8〜16であり、より好ましくは10〜14である。アルキル基の炭素数が6より少ないとフッ素樹脂水性分散液の表面張力が高くなりぬれ性が低下することがあり、逆にアルキル基の炭素数が18より多いと分散液を放置した場合にはフッ素樹脂水性分散液の保存安定性が損なわれることがある。アルキル基の炭素数が前記範囲にあれば、ぬれ性が良く、保存安定性も良い。
で示されるアルキル基が分岐構造を有する場合、さらにぬれ性が良好で好適なフッ素樹脂水性分散液が得られるため好ましい。枝分かれのある炭素原子としては、第二級炭素原子でもよいし、第三級炭素原子でもよいが、好ましくは第二級炭素原子である。分岐構造を有するアルキル基の好適な具体例としては、C1021CH(CH)CH−、C19CH(C)−、C13CH(C13)−、CHCH(CH)CHCH(CHCH(CH)CHCH(CH)−などが挙げられる。
式(1)中のAは5〜20個のオキシエチレン基および0〜3個のオキシプロピレン基および0〜3個のオキシブチレン基からなるポリオキシアルキレン鎖である。オキシエチレン基の基数は、好ましくは6〜15であり、特に好ましくは7〜12である。オキシプロピレン基の基数は、好ましくは0〜2であり、特に好ましくは0〜1.5である。オキシブチレン基の基数は、好ましくは0〜2であり、特に好ましくは0〜1.5である。オキシエチレン基数が20個、オキシプロピレン基、オキシプロピレン基の数がそれぞれ3個より多いとフッ素樹脂水性分散液の粘度上昇や安定性の低下を生じることがあり、オキシエチレン基数が5個より少ないとフッ素樹脂水性分散液組成物の消泡性やぬれ性や粘度特性が劣る場合がある。各基の個数が前記範囲内であれば、粘度や安定性や消泡性やぬれ性等の特性が良好であり好ましい。
オキシプロピレン基やオキシブチレン基は、分岐したものであってもよいし、直鎖のものであってもよいが、分岐したものが好ましい。
なお、一般的には、非イオン性界面活性剤は一定の鎖長分布や異性体の混在する複数の分子の混合物であり、式(1)中の鎖長は複数の分子における平均鎖長を表わす。また、各数値は整数に限らない。
また、式(1)で示される非イオン性界面活性剤は、数平均分子量が450〜800であるものが好ましく、500〜750であるものがより好ましく、550〜700であるものが特に好ましい。数平均分子量が800より大きい場合には非イオン性界面活性剤の流動性が低いために取扱いにくいことがあり、また450より小さい場合にはフッ素樹脂水性分散液の浸透性やぬれ性が低くなることがあり好ましくない。
前記非イオン性界面活性剤の数平均分子量は、界面活性剤合成時の原料仕込みのモル数に従うが、水溶液としたのちにGPC(パーミエーションクロマトグラフィー)法や、超遠心法によって測定することができる。
式(1)で示される非イオン性界面活性剤として、具体的には、
1327-(OC10-OH、
1327-(OC-OH、
1327-(OC-OC-OH、
12−1425−29-(OC-OH、
1225-(OC10-OH、
1021CH(CH)CH-(OC-OH、
1021CH(CH)CH-(OC-OC-OH、
1021CH(CH)CH-(OC-OCH(CH)CH-OH、
1633-(OC10-OH、
HC(C11)(C15)-(OC-OH、
1327-OCH(C)CH-(OC-OH、
1327-OCH(C)CH-(OC-OH、
CHCH(CH)CHCH(CHCH(CH)CHCH(CH)−(OC-OH、
などが挙げられる。市販品としては、ダウケミカル社製タージトール(登録商標)15Sシリーズ、ライオン社製ライオノール(登録商標)TDシリーズ、日本乳化剤社製ニューコールシリーズなどが挙げられる。
式(1)で示される非イオン性界面活性剤は、1種単独もしくは2種以上の複数を混合して使用することができる。
本発明に用いるフッ素樹脂水性分散液において、前記非イオン性界面活性剤の含有量は、フッ素樹脂水性分散液が含有するフッ素樹脂微粒子の全質量に対して前述の通り2〜12質量%であるが、好ましくは3〜9質量%であり、より好ましくは4〜7質量%である。フッ素樹脂微粒子に対する前記非イオン性界面活性剤の含有量が、2質量%よりも少ないと保存安定性が低下するほか、塗膜に、はじきを生じ易くなる。また、12質量%よりも多いと経済的でない。また、後述する本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法における加熱工程で非イオン性界面活性剤の含有量を2質量%未満にまで低減させることが容易でない。
本発明におけるフッ素樹脂水性分散液には、フッ素樹脂微粒子の分散媒として水が含有されるが、この水は、前記フッ素樹脂水性乳化液に含まれる水であってもよいし、フッ素樹脂水性乳化液の水とは別に用意した水であってもよい。フッ素樹脂水性分散液が含有する水の量として、具体的には、フッ素樹脂水性分散液全量に対して30〜80質量%が挙げられる。
前記フッ素樹脂水性分散液には、必須成分であるフッ素樹脂微粒子、非イオン性界面活性剤、水の他に必要に応じてアンモニア等のpH調整剤、ラウリン酸アンモニウム、ラウリン酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアニオン性界面活性剤、チキソトロピ性付与剤、シリコーン系ぬれ性改良剤、フッ素系ぬれ性改良剤、防腐剤などの1種以上が適宜微量含有されていてもよい。本発明に用いる前記フッ素樹脂水性分散液には、さらに、水溶性有機溶剤、トルエン、キシレン等の有機溶媒、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、コバルトブルー等の顔料、硝子粉末、中空ガラスビーズ、黒鉛微粒子、シリカ微粒子、雲母又は酸化チタン被覆雲母粉末等の着色剤等の1種以上が適宜微量配合されていてもよい。
また、平均分子量10万〜200万のポリエチレンオキシド系増粘剤や、水溶性ポリウレタン系会合型増粘剤を任意成分として前記フッ素樹脂水性分散液に、フッ素樹脂微粒子の全質量に対して0.1〜5.0質量%程度含有させることにより、粘度が高くなり、厚く塗布しやすくなるほか、フッ素樹脂水性分散液の機械的安定性や保存安定性を改良することができる。
本発明に用いる前記フッ素樹脂水性分散液の粘度は、ブルックフィールド型粘度計で#1スピンドルを用い、液温23℃、60rpmの条件で測定した場合に、1〜1000mPa・sであることが好ましく、3〜500mPa・sがより好ましく、5〜200mPa・sが特に好ましい。前記粘度が1mPa・sよりも小さい場合には塗布後に流動しやすく塗布厚が不均一になりやすいことがあり、1000mPa・sよりも大きいと作業上取扱いにくい場合がある。特に、前記フッ素樹脂水性分散液を耐熱基材に厚く塗布する場合には、50〜200mPa・sの粘度が好ましい。なお、前記粘度の調製は、上記増粘剤をフッ素樹脂水性分散液に適宜配合することにより行うことが可能である。
本発明におけるフッ素樹脂水性分散液のpHは、8.0〜11.0に調整することが好ましく、9.0〜11.0のpHがさらに好ましい。pHの調整は、上記アンモニアやアンモニア水等のpH調整剤をフッ素樹脂水性分散液に適宜添加することで実施可能である。前記フッ素樹脂水性分散液のpHがこの範囲にあると、粘度が安定し、また、保存安定性に優れる。
本発明におけるフッ素樹脂水性分散液の表面張力は、24〜32mN/mの範囲にあることが好ましく、25〜31mN/mがより好ましく、26〜30mN/mが特に好ましい。前記表面張力が24mN/mよりも小さいと消泡性が低下することがあり好ましくなく、32mN/mよりも大きいと、耐熱基材表面に塗布する際にはじきやあばた状の厚みむらを生じやすくなる。なお、フッ素樹脂水性分散液の表面張力が高すぎる場合には、シリコーン系界面活性剤(ぬれ性改良剤)やフッ素系界面活性剤(ぬれ性改良剤)を少量添加する等して表面張力を低下させ、はじきにくくして使用することができる。
次に、上記フッ素樹脂水性分散液を用いた本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法について説明する。
本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法は、(1)耐熱基材上に上記フッ素樹脂水性分散液の塗布層を形成する塗布層形成工程と、(2)前記塗布層を特定条件で加熱する加熱工程と、(3)前記加熱後の塗布層を特定条件で加圧する加圧工程と、(4)前記加圧後の塗布層を特定条件で焼成する焼成工程とを順に有する。以下、各工程について順に説明する。
ここで、本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法において、(1)の塗布層形成工程で、耐熱基材上に形成された塗布層を構成する上記フッ素樹脂水性分散液は、焼成処理が終了するまでは(2)の加熱工程によりその組成が変化するが、フッ素樹脂自体は変化せずこれを主構成成分とする塗布層であることは一貫していることから、本明細書において、全ての工程において前記塗布層を総称してフッ素樹脂塗布層という。なお、(4)の焼成工程が終了することによりフッ素樹脂塗布層はフッ素樹脂塗膜となる。
(1)塗布層形成工程
本発明における塗布層形成工程は、上記フッ素樹脂水性分散液を、耐熱基材に塗布して、前記耐熱基材上に前記フッ素樹脂水性分散液の塗布層を形成する工程である。なお、塗布とはフッ素樹脂水性分散液を耐熱基材に付着させることをいう。
本発明における耐熱基材としては、後述するフッ素樹脂の焼成温度に耐える材質で構成されるものであれば特に制限されず、フッ素樹脂の焼成温度で溶融または軟化しない基材が好ましい。耐熱基材の形状についても特に制限されず、例えば、板状、フィルム状、ロール状のもの、布状のものを本発明に使用することができる。耐熱基材の具体例としては、アルミニウム板、鉄板、ステンレス鋼板等の金属板、ガラス板、セラミック板等の無機材料板、ポリイミドフィルムなどの耐熱樹脂基材、ガラス繊維布、カーボン繊維布、アラミド繊維布などの布状基材等が挙げられる。なお、用いる耐熱基材の表面が平滑である場合、サンドブラスト加工やエッチング加工などの公知の方法によって表面を粗面化すると、最終的に該耐熱基材上に形成されるフッ素樹脂塗膜との密着性が向上し好ましい。
本発明において、前記フッ素樹脂水性分散液を前記耐熱基材に塗布する方法として、具体的には、スプレー塗布法、スピンコート法、浸漬引き上げ法(ディッピング法)、グラビア塗布法、カーテンコート法、フローコート法、スクリーン印刷法、ステンシル印刷法など、公知の方法が挙げられる。前記フッ素樹脂水性分散液は、耐熱基材の片面だけに塗布されてもよく、両面に塗布されてもよく、また印刷法等によって部分的に塗布されてもよい。また、耐熱基材が繊維布の場合には、浸漬引き上げ法(ディッピング法)等により含浸する状態で前記フッ素樹脂水性分散液を塗布することも好ましい。
本発明において、フッ素樹脂水性分散液の塗布層の厚みは、焼成後のフッ素樹脂塗膜の厚さとして、1〜1000μmとなる範囲が好ましく、5〜300μmがより好ましく、10〜100μmが最も好ましい。焼成後のフッ素樹脂塗膜を前記厚さにする加熱工程前の塗布層の厚みは、フッ素樹脂水性分散液が水分や界面活性剤を含有するため、前記フッ素樹脂塗膜の厚さの200〜500%が好ましい。フッ素樹脂水性分散液の塗布層の厚さがこの範囲よりも小さい場合には得られるフッ素樹脂塗膜の耐久性が劣り、また、この範囲よりも大きい場合には、後述の加圧処理時にフッ素樹脂塗布層に欠落を生じる場合がある。
(2)加熱工程
本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法における加熱工程は、前記塗布層形成工程後の前記フッ素樹脂塗布層を200℃〜前記塗布層中のフッ素樹脂の融点未満の温度で加熱処理して前記塗布層中の非イオン性界面活性剤の含有量を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2質量%未満に低減する工程である。加熱工程後の前記塗布層中の非イオン性界面活性剤の含有量は、好ましくはフッ素樹脂微粒子の全質量に対して1.5質量%以下であり、より好ましくは1質量%未満である。フッ素樹脂塗布層中の非イオン性界面活性剤の含有量が、前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2質量%以上の場合には、次に行われる加圧処理に際して前記塗布層からフッ素樹脂微粒子が脱落しやすくなる。
前記加熱工程における加熱処理の温度は、200℃〜前記塗布層中のフッ素樹脂の融点未満の範囲の温度である。例えば、前記フッ素樹脂が、融点が327℃であるPTFEの場合には、前記加熱工程における加熱処理の温度は、200℃〜327℃未満の範囲が好ましく、230℃〜320℃の範囲がより好ましく、250℃〜320℃の範囲が最も好ましい。加熱処理の温度が、200℃より低い場合には非イオン性界面活性剤の熱分解が充分でなく、フッ素樹脂の融点以上の場合にはフッ素樹脂が溶融して、続いて行われる加圧処理の効果が得られない。本発明において、加熱工程をフッ素樹脂の融点未満の温度で行えば、フッ素樹脂微粒子は比較的やわらかい状態を維持することができる。その結果、加熱工程後の加圧処理によってフッ素樹脂塗布層は容易に変形し、加圧工程以前にフッ素樹脂塗布層に生じたクラック等の欠陥を消失させることができる。しかし、加熱工程の時点で前記フッ素樹脂塗布層をフッ素樹脂の融点以上に加熱した場合には、フッ素樹脂塗布層内でフッ素樹脂微粒子が融着してフッ素樹脂塗布層は比較的硬い状態となるため、その後に加圧処理を実施してもフッ素樹脂塗布層の変形は生じにくく、フッ素樹脂塗布層に生じたクラック等の欠陥が残存することになる。なお、この傾向は、PTFEにおいて特に顕著であり、PTFEが本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法に好適である理由となっている。
本発明における加熱処理の時間は、前記塗布層中の非イオン性界面活性剤の含有量を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2質量%未満に低減できる時間であればよく、前記塗布層中の非イオン性界面活性剤の種類、初期含有量、塗布層の厚さや面積、加熱温度等にもよるが、具体的には、1〜120分間が、好ましくは2〜60分間が、特に好ましくは5〜30分間の範囲が挙げられる。加熱処理時間が1分間よりも短い場合には非イオン性界面活性剤の熱分解が充分でない場合があり、また概ね120分間よりも長い場合には生産効率の点から好ましくない。
前記塗布層の加熱処理は塗布層に対してのみ行われる処理ではなく、具体的には、フッ素樹脂塗布層が形成された耐熱基材の全体を温度調節されたオーブン等に入れる、赤外線照射により加熱する、等の方法で行われる。
また、本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法においては前記加熱工程に先立って、前記塗布層形成工程後の前記フッ素樹脂塗布層を乾燥する乾燥工程を設けることが好ましい。この乾燥工程の目的は、前記塗布層から水分等を除去し、フッ素樹脂塗布層を構成するフッ素樹脂水性分散液を流動性を有しない状態にすることにある。乾燥の方法として具体的には、自然乾燥、風乾、100〜200℃程度の温度での加熱乾燥等が挙げられる。乾燥時間は、前記塗布層のフッ素樹脂水性分散液が流動性を有しない状態になる程度の時間とする。
(3)加圧工程
本発明における加圧工程は、前記加熱工程後の前記フッ素樹脂塗布層を加圧手段を用いて0.1〜100MPaの圧力で加圧処理する工程である。前記加圧処理における圧力は、0.1〜100MPaであるが、好ましくは1〜80MPaであり、より好ましくは10〜50Mpaである。本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法においては、この加圧工程を実施することにより、加圧工程以前に前記フッ素樹脂塗布層に生じたクラック等の欠陥を消失させることができ、最終的に品質の高いフッ素樹脂塗膜を形成させることが可能となる。前記圧力が0.1MPaよりも低い場合には、本加圧工程前に前記フッ素樹脂塗布層に生じたクラック等を消失させることが困難であり、100MPaよりも高い場合には前記フッ素樹脂塗布層を加圧する加圧手段の加圧面に前記フッ素樹脂塗布層の一部または全部が付着して、除圧時に前記付着したフッ素樹脂塗布層が耐熱基材から脱落する場合がある。
前記加圧工程における加圧処理時の前記フッ素樹脂塗布層またはフッ素樹脂塗布層付き耐熱基材の全体の温度は、0〜200℃未満が好ましく、10〜150℃がより好ましく、特に好ましくは20〜100℃である。加圧処理時の前記フッ素樹脂塗布層の温度が0℃よりも低い場合には加圧装置が結露しやすく、得られるフッ素樹脂塗膜の品質に影響を与えることがあり、200℃以上では加圧処理時に耐熱基材上の前記フッ素樹脂塗布層が欠落する場合がある。
前記加圧工程における加圧処理の時間は、前記圧力で処理を行い、加圧工程以前に前記フッ素樹脂塗布層に生じたクラック等の欠陥を消失させることができる時間であれば特に制限されず、加圧時の圧力、温度、前記フッ素樹脂塗布層の厚さ等により適宜調整される。この様な加圧処理の時間としては、0.001〜60分間が好ましく、0.005〜30分間がより好ましく、0.01〜10分間を特に好ましい。加圧時間が、0.001分間よりも短い場合には加圧効果が不充分なことがあり、60分間よりも長い場合には生産効率の点から好ましくない。
本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法における加圧工程の前記加圧手段として、具体的には、加圧ローラー、プレス装置等を挙げることができる。
本発明において、加圧ローラーを用いて前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層に加圧処理を施す実施の態様を図1および図2に模式的に示す。図1には、前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層2を片面に有する耐熱基材1を、2個の加圧ローラー4の間に連続的に通過させ、加圧処理されたフッ素樹脂塗布層3を有する耐熱基材1を得る具体例を示す。図2は、同様にして前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層2を両面に有する耐熱基材1の加圧ローラー4を用いた加圧処理の工程を具体的に示すものである。加圧処理に用いる加圧ローラー4は、通常、鉄、ステンレス鋼等の金属製であるが、加圧ローラー4の表面は、シリコンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等の材料で被覆されていてもよい。また、加圧ローラー4は内部にヒーターが組み込まれた構造のものであってもよく、この様な加圧ローラーを用いれば、前記フッ素樹脂塗布層またはフッ素樹脂塗布層付き耐熱基材を上記好ましい範囲の温度で加熱しながら加圧処理することが可能である。
加圧時間の調整は、加圧ローラーの回転速度の調整によって実施可能である。また、圧力の調整方法としては、例えば、富士フィルム社製プレスケール(登録商標)を加圧ローラーにかけ、加圧ローラー通過後の着色の度合いによって圧力を判定し、所定圧力になるよう調整する方法等が好ましく挙げられる。
本発明において、プレス装置を用いて前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層に加圧処理を施す実施の態様を図3に模式的に示す。図3(a)は、プレス装置(全体は図示されていない)の2枚のプレス板5の間に前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層2を片面に有する耐熱基材1を挿入した図である。2枚のプレス板5が前記フッ素樹脂塗布層2付き耐熱基材1を挟み込みさらにこれに所定の圧力を加える機構をプレス装置は有している。前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層への加圧処理は、前記加圧状態を所定の時間保持することにより実施される。(b)はこの様にしてプレス装置により加圧処理されたフッ素樹脂塗布層3を有する耐熱基材1を示す。プレス板5は、通常、鉄、ステンレス鋼等の金属製であるが、その加圧面は、シリコンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等の材料で被覆されていてもよい。
あるいは、前記加熱工程後のフッ素樹脂塗布層2を有する耐熱基材1の両面にシリコンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のシートを積層して、前記加圧処理したのち、該シートを剥離除去する方法で加圧処理を行ってもよい。このようにシートで前記フッ素樹脂塗布層付き耐熱基材の加圧面を保護する方法は、加圧ローラーによる加圧処理にも適用可能である。また、プレス板5の加圧面にヒーターが組み込まれた構造のものであってもよく、上記範囲の温度で加熱しながら前記フッ素樹脂塗布層付き耐熱基材の加圧処理を行ってもよい。この様なプレス装置として具体的には、油圧式プレスを挙げることができる。
(4)焼成工程
本発明における焼成工程は、前記加圧工程後の前記フッ素樹脂塗布層を前記フッ素樹脂の融点〜420℃の温度で加熱して、前記フッ素樹脂塗布層中のフッ素樹脂微粒子を焼成し、前記耐熱基材上に前記フッ素樹脂の塗膜を形成する工程である。なお、焼成とはフッ素樹脂の融点以上の温度でフッ素樹脂微粒子を融着させることをいう。
本発明において、焼成温度は、フッ素樹脂の融点〜420℃の範囲である。PTFEの場合には、さらに350〜400℃が好ましく、特に好ましくは360〜390℃である。焼成温度が420℃よりも高い場合にはフッ素樹脂が熱分解して性能低下を生じ、またフッ素樹脂の融点よりも低い場合には耐熱基材への密着が不十分であり性能や耐久性の低下を生ずる。
前記焼成工程において焼成時間は、前記焼成温度で処理を行い、前記フッ素樹脂塗布層中のフッ素樹脂微粒子を十分に融着できる時間であれば特に制限されず、前記塗布層の厚さ、焼成温度等の条件等により適宜調整される。この様な焼成時間として、1〜120分間が好ましく、2〜60分間がより好ましく、3〜30分間を特に好ましい時間として挙げることができる。焼成時間が1分間よりも短い場合には耐熱基材への密着が不十分であり性能や耐久性の低下を生ずることがある。また、120分間よりも長い場合には生産効率の点から好ましくない。
本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法において、前記焼成後の冷却は、自然冷却、風冷、水冷などいずれの方法でもよい。
本発明において、上記説明した工程を経て焼成後、最終的に得られるフッ素樹脂塗膜の厚さとしては、1〜1000μmの範囲が好ましく、5〜300μmがより好ましく、10〜100μmが最も好ましい範囲として挙げられる。本発明によれば、最終的に得られるフッ素樹脂塗膜の厚さが前記1〜1000μmの範囲内であれば、クラックやピンホール、欠落等がなく耐久性のある品質が確保されたフッ素樹脂塗膜を耐熱基材上に形成することが可能である。
本発明の方法によれば上記の様にして耐熱基材上に所望の厚さのフッ素樹脂塗膜が形成されるが、さらに必要に応じて、上記で得られたフッ素樹脂塗膜の上に、これと同種のフッ素樹脂や、異なる種類のフッ素樹脂からなる塗膜を形成し、必要とされる塗膜厚になるようフッ素樹脂塗膜を積層形成することも可能である。
以下、実施例1〜7および比較例1〜6により本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
なお、以下の各実施例および各比較例で使用した非イオン性界面活性剤(A)、(B)、および(C)は、以下の表1に示す非イオン性界面活性剤に相当する。また、非イオン性界面活性剤(A)〜(C)のパーキンエルマー社製PYRIS1−TGAを用い、毎分10℃の昇温速度で測定した熱重量分析(TGA)結果を図4に示す。
Figure 2010046618
また、各実施例、および各比較例で用いたフッ素樹脂微粒子、フッ素樹脂水性分散液、フッ素樹脂塗膜等については、以下にその評価方法を示す各評価項目(1)〜(9)で評価した。
<フッ素樹脂微粒子についての評価>
(1)フッ素樹脂の数平均分子量:PTFEについて、諏訪(J.Appl.Polym.Sci,17,3253(1973)記載)の方法によって示差熱分析での潜熱量から求めた。
(2)フッ素樹脂の平均粒子径:フッ素樹脂水性乳化液を乾燥後、走査型電子顕微鏡を用いて10000倍で写真撮影し、微粒子100個について長軸と短軸の長さを測定し、各微粒子の長軸と短軸の長さの合計を2で除した値をその微粒子の粒子径として100個の平均値を求めた。
<フッ素樹脂水性分散液についての評価>
(3)フッ素樹脂水性分散液のフッ素樹脂および界面活性剤含有量:直径60mmのアルミニウム皿(質量=W)にフッ素樹脂水性分散液を約7g入れて秤量し(質量=W)、120℃で1時間乾燥後の質量(W120)、260℃で10分熱処理後の質量(W260)、300℃で10分熱処理後の質量(W300)、および380℃で35分間乾燥後の質量(W380)から、次式によって求めた。なお、本発明でいう界面活性剤含有量は、非イオン性界面活性剤、アニオン性フッ素系界面活性剤およびその他の熱分解成分を含む数値である。
・フッ素樹脂含有量(質量%)=[(W380−W)/(W−W)]×100
・界面活性剤含有量(質量%/フッ素樹脂)=[(W120−W380)/(W380−W)]×100
・260℃10分熱処理後の残存界面活性剤含有量(質量%/フッ素樹脂)=[(W260−W380)/(W380−W)]×100
・300℃10分熱処理後の残存界面活性剤含有量(質量%/フッ素樹脂)=[(W300−W380)/(W380−W)]×100
式中、質量%/フッ素樹脂とは、フッ素樹脂微粒子の全質量に対する質量%を示す。
(4)アニオン性フッ素系界面活性剤の含有量:アジレント社製GCMS(質量分析装置付きガスクロマトグラフィー)No.6850および5975を用いて測定した。サンプルは、20ccの専用バイアル瓶に、三フッ化ホウ素14質量%−メタノール溶液(ジーエルサイエンス社製)を1.5cc、アニオン性フッ素系界面活性剤を含むサンプル0.2ccを入れ、80℃で30分間反応させてメチルエステル化させたのち、アジレント社製ヘッドスペースサンプラーNo.G1888からGCMSに導入した。
得られた質量数69のフラグメントイオンのシグナル強度から、アニオン性フッ素系界面活性剤含有量を算出した。なお、測定に先立ち、あらかじめ含有量が既知のアニオン性フッ素系界面活性剤を使用して得られたシグナル強度から検量線を作成し、定量分析に用いた。この方法による検出感度は、パーフルオロオクタン酸アンモニウムの場合、サンプル液質量に対して0.1ppmである。
(5)pH:ガラス電極法によって測定した。
(6)粘度:ブルックフィールド型粘度計で#1スピンドルを用い、液温23℃、60rpmで粘度を測定した。
(7)CFT(クラック限界膜厚):厚み200μmまで連続的に塗布層の厚みが変化するアプリケーターを用い、厚み1mmのアルミニウム板上にフッ素樹脂水性分散液を塗布し、120℃10分間乾燥後、380℃10分間焼成した。塗布層の厚い部分にクラックが発生しクラックが薄い部分で消えるが、クラックの消えた部分の厚みを渦電流式膜厚計で5点測定し平均値を求め、CFTとした。
<フッ素樹脂塗膜についての評価>
(8)塗膜厚:アルミニウム板に塗布し焼成したサンプルについては、渦電流式膜厚計で膜厚を5点測定し平均値を求めた。また、ガラス繊維布に塗布し焼成したサンプルは、単位面積当たりの重量増加を測定して算出した。
(9)ピンホール電流値の測定:水89、エタノール10、食塩1の質量割合で混合し電解液を調製した。不織布(旭化成製ベンコット(登録商標)M−3)を8枚重ねて2cm角の大きさに切り(厚み約3mm)、アルミニウム板上に形成したフッ素樹脂塗膜面に乗せ、電解液1ccを吸収させ、上に乗せた白金電極とアルミニウム板裏面との間に10Vの交流電圧を印加し、流れた電流値を測定した。この電流値が大きいほど、クラックやピンホール等の塗膜の欠陥があることを示す。この電流値が1mA以上のときには不良とし、1mA未満のときには良好とした。
[実施例1]
(PTFE水性乳化液の調製)
重合後に得られるPTFE質量に対して、0.24質量%のアニオン性フッ素系界面活性剤としてパーフルオロオクタン酸アンモニウム、および、0.1質量%のジコハク酸パーオキシド触媒を使用し、乳化重合法によりTFEを重合し、PTFEの数平均分子量が300万であり、PTFE微粒子の平均粒子径が0.25μmであり、PTFE微粒子含有量が27質量%であるPTFE水性乳化液を得た。
(PTFE水性分散液の調製)
上記で得られたPTFE水性乳化液に、前記表1に示す非イオン性界面活性剤(A)を、PTFE微粒子全質量に対して3質量%の割合で溶解させ、陰イオン交換樹脂である三菱化学製ダイアイオン(登録商標)WA−30をPTFE微粒子全質量に対して3質量%加えて48時間攪拌を行ない、陰イオン交換樹脂にパーフルオロオクタン酸アンモニウムを吸着させた後、100メッシュフィルターで濾過し、前記陰イオン交換樹脂を除去した。
得られた濾液を、電気泳動法により、30時間かけて濃縮を行なうことにより、PTFE含有量が66.1質量%であり、界面活性剤含有量がPTFE微粒子全質量に対して2.1質量%であるPTFE高濃度水性分散液を得た。ついで、該PTFE高濃度水性分散液に前記非イオン性界面活性剤(A)をPTFE微粒子全質量に対して2.7質量%、水およびPTFE微粒子全質量に対してアンモニア濃度が500ppmとなるようにアンモニア水を溶解させ、水性分散液全量に対してPTFE微粒子含有量が60.4質量%、界面活性剤含有量がPTFE微粒子全質量に対して4.8質量%、パーフルオロオクタン酸アンモニウム含有量がPTFE微粒子全質量に対して0.007質量%であるPTFE水性分散液を得た。
このPTFE水性分散液のpHは9.5であり、粘度は18mP・sであり、CFTは12μmであった。また、このPTFE水性分散液の260℃10分間熱処理後に残存する界面活性剤含有量はPTFE微粒子全質量に対して1.3質量%であり、300℃10分間熱処理後に残存する界面活性剤含有量はPTFE微粒子全質量に対して0.7質量%であった。
(PTFE塗膜の形成)
耐熱基材として、片面をサンドブラスト処理した厚み1mm、長さ20cm、幅15cmのアルミニウム板を使用した。スプレーガン(Binks−Bullows Spray Gun Model 630)に上記で得られたPTFE水性分散液を入れ、アルミニウム板に5秒間スプレー塗布し、120℃オーブン中で10分間乾燥を行なった。PTFE樹脂塗布層の表面にはクラックが観察された。
次に、上記PTFE樹脂塗布層付きアルミニウム板について300℃オーブン中で10分間の加熱処理を行ない、界面活性剤を熱分解させた。その後、このPTFE樹脂塗布層付きアルミニウム板を図1に構造を示す加圧ローラー間を通過させて加圧処理を行なった。加圧ローラーは直径25mm、長さ250mmで、表面にシリコンゴム層を形成したものであり、圧力30MPa、温度は室温で、通過速度10cm/分、加圧時間は約2秒で通過させた。
さらに、上記加圧処理後のPTFE樹脂塗布層付きアルミニウム板について380℃で30分間焼成を行ない、アルミニウム板上にPTFE塗膜を得た。このPTFE塗膜の厚みは15μmであり、目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は0.1mA以下であり、良好な結果であった。
[実施例2]
上記実施例1においてPTFE塗膜の形成における加熱処理の条件を260℃10分間とした以外は実施例1と同様にしてアルミニウム板上にPTFE塗膜を得た。PTFE塗膜厚は15μmであり、目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は0.1mA以下であり、良好な結果であった。
[実施例3]
上記実施例1においてPTFE塗膜の形成におけるアルミニウム板へのPTFE水性分散液のスプレー塗布を10秒間行なった以外は実施例1と同様にしてアルミニウム板上に28μmのPTFE塗膜を得た。さらに、この塗膜面に再度同じ塗布工程を1回だけ繰返して行い、合計55μmの塗膜厚を得た。目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は0.1mA以下であり、良好な結果であった。
[実施例4]
(PTFE水性分散液の調製)
上記実施例1で得られたのと同様のPTFE水性乳化液に、前記表1に示す非イオン性界面活性剤(B)を、PTFE微粒子の全質量に対して3質量%の割合で溶解させ、これを三菱化学製ダイアイオン(登録商標)WA−30を充填したカラムを通過させ、パーフルオロオクタン酸アンモニウムを吸着させた。
前記カラム通過後の濾液を、電気泳動法により濃縮し、PTFE含有量が65.6質量%であり、界面活性剤含有量がPTFE微粒子全質量に対して2.2質量%であるPTFE高濃度水性分散液を得た。このPTFE高濃度水性分散液に、非イオン性界面活性剤(B)をPTFE微粒子全質量に対して2.6質量%、シリコーン系ぬれ性改良剤である東レダウコーニング社製FZ‐77をPTFE微粒子全質量に対して0.5質量%、増粘剤としてPTFE微粒子全質量に対して0.1質量%のポリエチレンオキシド(住友精化社製PEO−3、分子量100万)、水およびPTFE微粒子全質量に対してアンモニア濃度が500ppmとなるようにアンモニア水を溶解させ、水性分散液全量に対してPTFE微粒子含有量が60.4質量%、界面活性剤含有量がPTFE微粒子全質量に対して4.8質量%、パーフルオロオクタン酸アンモニウム含有量がPTFE微粒子全質量に対して0.001質量%であるPTFE水性分散液を得た。
このPTFE水性分散液のpHは9.3であり、粘度は85mP・sであり、CFTが11μmであった。また、このPTFE水性分散液の300℃10分間熱処理後の界面活性剤含有量はPTFE微粒子全質量に対して0.9質量%であり、260℃10分間熱処理後の界面活性剤含有量はPTFE微粒子全質量に対して1.7質量%であった。
(PTFE塗膜の形成)
このPTFE水性分散液を塗布液として用いる以外は、上記実施例3と同様にして、アルミニウム板上にPTFE塗膜を形成させた。このPTFE塗膜の厚みは、28μmであった。目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は0.1mA以下であり、良好な結果であった。
[実施例5]
上記実施例4において、PTFE塗膜の形成における加圧処理時にPTFE樹脂塗布層付きのアルミニウム板全体の温度を80℃に設定して加圧処理を行なった以外は、上記実施例4と同様にしてアルミニウム板上にPTFE塗膜を形成した。このPTFE塗膜厚は、27μmであった。目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は0.1mA以下であり、良好な結果であった。
[実施例6]
厚み220μmで単位重量200g/mのガラス繊維布(大きさ20cm×15cm)を耐熱基材として用い、このガラス繊維布を上記実施例4で得られたのと同様のPTFE水性分散液に1分間漬浸し引き上げ、自然乾燥後、300℃で10分間加熱処理を行なった。
このPTFE樹脂塗布層を両面に有するガラス繊維布について、冷却後、圧力40Mpaに設定された加圧ローラーの間を毎分10cmの速度で通過させ、加圧処理を行なった。さらに、380℃で10分間焼成を行ない、PTFE塗膜を得た。このPTFE塗膜の片面の厚みは、55μmであり、目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。
さらに上記と同様の塗布工程を更に1回繰返して行い、片面あたり合計102μmの塗膜を得た。塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。
[実施例7]
前記実施例4において、PTFE塗膜の形成における300℃10分間の加熱処理後の加圧処理を、PTFE樹脂塗布層の上に厚み1mmのシリコンゴムを乗せ、図3に示すのと同様の油圧プレスを用い、圧力30MPaで3分間加圧し、シリコンゴムを剥離する方法で実施し、その後380℃で10分間の焼成を行った以外は実施例4と同様にして、アルミニウム板上にPTFE塗膜を形成した。
このPTFE塗膜厚は、27μmであった。目視観察では塗膜にクラック、ピンホール等はほとんど認められなかった。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は0.1mA以下であり、良好な結果を得た。
[比較例1]
実施例1において、PTFE塗膜の形成における加圧処理を行なわない以外は実施例1と同様にしてアルミニウム板上にPTFE塗膜を得た。このPTFE塗膜厚は16μmであり、目視観察では焼成後の塗膜にはクラックや表面の荒れが認められた。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値はクラックのために4mAと大きかった。
[比較例2]
実施例1において、PTFE塗膜の形成における300℃10分間の加熱処理を行なわない以外は実施例1と同様の操作を行なったが、加圧処理の際にPTFE樹脂塗布層の欠落を生じ、焼成後に得られたアルミニウム板上のPTFE塗膜にそのまま欠落が残った。このため得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は16mAと大きかった。
[比較例3]
実施例1において、PTFE塗膜の形成における加熱処理を、PTFEの融点(327℃)を超える350℃で10分間行なった以外は実施例1と同様の操作を行なった。実施例1と同様、乾燥の操作後にPTFE樹脂塗布層にクラックが発生し、加圧工程でもクラックが消失せず、焼成後にアルミニウム板上に得られたPTFE塗膜には、クラックがそのまま残った。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値も3mAと大きかった。
[比較例4]
実施例1において、PTFE塗膜の形成における加圧処理の圧力を0.05MPaに下げた以外は実施例1と同様の操作を行なったが、加圧処理後にPTFE樹脂塗布層にクラックや表面の荒れが認められ、焼成後にアルミニウム板上に得られたPTFE塗膜には、クラックや表面の荒れがそのまま残った。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は3mAと大きかった。
[比較例5]
実施例7において、PTFE塗膜の形成における加圧処理の圧力を200MPaとして3分間加圧処理を行なった以外は、実施例7と同様の操作を行なったが、圧力が高すぎたために除圧後にシリコンゴムを取り除く際にPTFE樹脂塗布層の欠落を生じ、焼成後にアルミニウム板上に得られたPTFE塗膜には、欠落がそのまま残った。また、得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は12mAと大きかった。
[比較例6]
PTFE水性分散液として、旭硝子社製フルオン(登録商標)AD1を用いた以外は、実施例1と同様にして、アルミニウム板上にPTFE塗膜を形成させた。
前記PTFE水性分散液は、PTFE微粒子として実施例1で説明したPTFE水性乳化液が含有するPTFE微粒子と同様のPTFE微粒子を含有し、その含有量が水性分散液全量に対して60.6質量%、前記表1に示すポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系の非イオン性界面活性剤(C)がPTFE微粒子全質量に対して4.9質量%、パーフルオロオクタン酸アンモニウム含有量がPTFE微粒子全質量に対して0.15質量%であり、pHは9.6であり、粘度は20mP・sであり、CFTが11μmである。また、このPTFE水性分散液の300℃10分間加熱処理後の界面活性剤含有量は、PTFE微粒子全質量に対して3.6質量%であった。
このPTFE水性分散液が含有する非イオン性界面活性剤(C)は、熱分解しにくいため、PTFE塗膜の形成における加熱処理後にもPTFE樹脂塗布層中に非イオン性界面活性剤が残留し、加圧処理の際にPTFE樹脂塗布層の欠落を生じ、焼成後にアルミニウム板上に得られたPTFE塗膜には、欠落がそのまま残った。このため得られたPTFE塗膜のピンホール電流値は8mAと大きかった。
以下、表2に上記実施例1〜7について、表3に比較例1〜6について、それぞれ用いたフッ素樹脂水性分散液の特性、製造条件、得られたフッ素樹脂塗膜の評価結果を示す。
Figure 2010046618
Figure 2010046618
なお、表2および表3において、非イオン性界面活性剤種類の欄に表示した(A)、(B)、(C)はそれぞれ、表1に示す非イオン性界面活性剤(A)、(B)、(C)を表すものである。
また、膜厚は、塗膜形成を2回実施した実施例については、「1回目の膜厚/1回目と2回目の合計膜厚」の形で示している。
含有量については、フッ素樹脂微粒子は水性分散液全量に対する質量%を示し、界面活性剤、残留界面活性剤については、水性分散液が含有するフッ素樹脂微粒子全量に対する質量%(質量%/フッ素樹脂)を示す。
これらの結果から、本発明の方法による実施例で得られたフッ素樹脂塗膜は、フッ素樹脂水性分散液をCFTよりも厚く塗布し焼成してもクラックやピンホールの発生がなく高品質であることがわかる。比較例1〜6は、本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法の必須工程を省いたりあるいは条件を本発明の範囲外で実施したものであるが、これら比較例により得られたフッ素樹脂塗膜は、クラックの発生や欠落等の問題が発生していることが分かる。
また、上記比較例6で使用した、従来のアルキルフェノール系非イオン性界面活性剤である、ダウケミカル社製トライトンX−100は、図4(C)に熱重量分析(TGA)結果を示す通り、フッ素樹脂の融点(PTFEの場合には327℃)程度以上の高温でないと熱分解しにくい。この熱分解のしにくさは、トライトンX−100が分子中にベンゼン核を有しているためである。比較例6においては、加熱処理工程後も非イオン性界面活性剤が熱分解されないで、本発明の方法の範囲を超えて、つまりフッ素樹脂微粒子全質量に対して2質量%より多く含有されていた。このような状態では、フッ素樹脂塗布層の表面は、乾燥されて水分が除去されていたとしても、加圧処理において、圧力を開放した段階で塗膜の欠落を生じ、塗膜の均一性を損ねることがわかる。
一方、図4(A)、(B)にそれぞれTGA結果を示す通り、非イオン性界面活性剤(A)および(B)は、低温で熱分解しやすく、それらの熱分解温度がフッ素樹脂の融点よりも低い。本発明の方法において、このような非イオン性界面活性剤を使用すれば、加熱処理によりフッ素樹脂塗布層中の非イオン性界面活性剤を所定の量まで除去するという加熱工程を制御し易く、次の加圧工程でフッ素樹脂塗布層を加圧処理したのち除圧する段階でフッ素樹脂塗布層に欠落を生ぜず、良好に加圧処理を行なうことができることがわかる。
本発明のフッ素樹脂塗膜の形成方法は、従来の方法と比較して、厚く塗布しても品質が低下せず、重ね塗り回数を低減できるために加工コストが低下し、塗膜性能や耐久性の良いフッ素樹脂塗膜を得ることができる。
このため、従来、フッ素樹脂水性分散液が塗布されてきた多くの用途に対し、より好ましく使用できる。例えば、フッ素樹脂水性分散液単独または顔料や耐熱樹脂を配合しアルミニウム板にコーティングして電気釜やケーキ型の非粘着加工を行なう用途、ガラス繊維布やアラミド繊維布やカーボン繊維布に塗布して搬送用耐熱ベルトや建築用膜構造シートやプリント基板用材料に加工する用途、フッ素樹脂水性分散液をアルミニウム板やステンレス板等に塗布し焼成したのちにフッ素樹脂層を剥離して得られるフッ素樹脂極薄シートに加工する用途、その他にフッ素樹脂水性分散液が従来利用されてきた多くの用途が挙げられる。
本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法における加圧ローラーによる加圧工程の一態様を模式的に示す図である。 本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法における加圧ローラーによる加圧工程の別の一態様を模式的に示す図である。 本発明のフッ素樹脂塗膜形成方法におけるプレス装置による加圧工程の一態様を模式的に示す図である。 非イオン性界面活性剤(A)、(B)、および(C)のTGA分析結果を示す図である。
符号の説明
1…耐熱基材、2…加熱処理後(加圧処理前)のフッ素樹脂塗布層、3…加圧処理後のフッ素樹脂塗布層、4…加圧ローラー、5…プレス板

Claims (5)

  1. 平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、融点が200℃超であるフッ素樹脂の微粒子を分散液全量に対して20〜70質量%、非イオン性界面活性剤を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2〜12質量%含有するフッ素樹脂水性分散液を、耐熱基材に塗布して、前記耐熱基材上に前記フッ素樹脂水性分散液の塗布層を形成する塗布層形成工程と、
    前記塗布層形成工程後の前記塗布層を200℃〜前記フッ素樹脂の融点未満の温度で加熱処理して前記塗布層中の非イオン性界面活性剤の含有量を前記フッ素樹脂微粒子の全質量に対して2質量%未満に低減する加熱工程と、
    前記加熱工程後の前記塗布層を加圧手段を用いて0.1〜100MPaの圧力で加圧処理する加圧工程と、
    前記加圧工程後の前記塗布層を前記フッ素樹脂の融点〜420℃の温度で加熱して、前記塗布層中のフッ素樹脂微粒子を焼成し、前記耐熱基材上に前記フッ素樹脂の塗膜を形成する焼成工程と
    を有することを特徴とするフッ素樹脂塗膜の形成方法。
  2. 前記非イオン性界面活性剤が、下記式(1)で表される化合物である請求項1に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
    −O−A−H (1)
    (式中、Rは炭素数が6〜18であり、水素原子の10%以下がハロゲン原子で置換されていてもよい飽和アルキル基である。Oは酸素原子である。Aは5〜20個のオキシエチレン基、0〜3個のオキシプロピレン基、および0〜3個のオキシブチレン基より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。)
  3. 前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレン共重合体である請求項1又は2に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
  4. 前記フッ素樹脂水性分散液の粘度が、ブルックフィールド型粘度計で#1スピンドルを用い、液温23℃、60rpmの条件で測定した場合に、1〜1000mPa・sである請求項1〜3のいずれか1項に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
  5. 前記塗膜の厚みが、1〜1000μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載のフッ素樹脂塗膜の形成方法。
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