JP2010044932A - 燃料電池システム、及び、その制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池システムであって、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備える燃料電池と、燃料電池の通常発電終了時において、燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、燃料電池の短絡を行う短絡部と、短絡部によって短絡された燃料電池の電圧を測定する電圧測定部と、電圧測定部によって測定された燃料電池電圧に応じて、短絡部による燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知する短絡検知部と、を備える。
【選択図】図1
Description
燃料電池システムであって、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備える燃料電池と、前記燃料電池の通常発電終了時において、前記燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、前記燃料電池の短絡を行う短絡部と、前記短絡部によって短絡された前記燃料電池の電圧を測定する電圧測定部と、前記電圧測定部によって測定された燃料電池電圧に応じて、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知する短絡検知部と、を備えることを要旨とする。
適用例1に記載の燃料電池システムにおいて、前記短絡検知部は、前記短絡部が前記燃料電池の短絡を行ってから、単位時間あたりの前記燃料電池電圧の変化量が第1閾値より高くなった場合に、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が異常であると検知することを特徴とする燃料電池システム。
適用例1に記載の燃料電池システムにおいて、前記短絡検知部は、前記短絡部が前記燃料電池の短絡を行ってから、前記燃料電池電圧が、第2閾値より高くなった場合に、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が異常であると検知することを特徴とする燃料電池システム。
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、前記短絡検知部が、前記燃料電池の短絡が異常であると検知した場合に、前記燃料電池の短絡異常を報知する報知部を備えることを特徴とする燃料電池システム。
適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池は、複数の燃料電池セルを備え、前記短絡部は、前記燃料電池の通常発電終了時において、前記燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、各燃料電池セルの短絡を行い、前記電圧測定部は、前記短絡部によって短絡された各燃料電池セルのうち、所定の燃料電池セルの電圧を測定し、前記短絡検知部は、前記電圧測定部によって測定された燃料電池セル電圧に応じて、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知することを特徴とする燃料電池システム。
燃料電池を備える燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池の通常発電終了時において、前記燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、前記燃料電池の短絡を行う短絡工程と、短絡された前記燃料電池の電圧を測定する測定工程と、測定された燃料電池電圧に応じて、前記燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知する検知工程と、を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
適用例6に記載の燃料電池システムの制御方法において、前記検知工程は、前記燃料電池の短絡を行ってから、単位時間あたりの前記燃料電池電圧の変化量が第3閾値より高くなった場合に、前記燃料電池の短絡が異常であると検知する工程を含むことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
適用例6または適用例7に記載の燃料電池システムの制御方法において、前記検知工程は、前記燃料電池の短絡を行ってから、前記燃料電池電圧が、第4閾値より高くなった場合に、前記燃料電池の短絡が異常であると検知する工程を含むことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
適用例6ないし適用例8のいずれかに記載の燃料電池システムの制御方法において、前記燃料電池の短絡が異常であると検知した場合に、前記燃料電池の短絡異常を報知する工程を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
A.第1実施例:
A1.燃料電池システム1000の構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の構成を示すブロック図である。本実施例の燃料電池システム1000は、主に、水素タンク20と、コンプレッサ30と、水素遮断弁40と、可変調圧弁50と、短絡接続部60と、電圧センサ90と、表示装置99と、燃料電池100と、制御回路400と、電気的負荷500と、を備えている。
短絡接続部60は、各ターミナル340と接続されている。また、短絡接続部60は、短絡回路60aを備え、電気的負荷500と、短絡回路60aとの接続を切り換え可能な装置である。短絡接続部60は、通常発電中において、燃料電池100と電気的負荷500とを接続する。短絡接続部60は、後述の燃料電池短絡処理において、短絡回路60aと接続する。この場合、燃料電池100(各燃料電池セル10)は、アノード側とカソード側が短絡した状態となる。なお、短絡回路60aは、電気的負荷500と比較して低抵抗な回路であり、その抵抗値は、燃料電池システム1000の具体的な設計等により適宜決定される。「通常発電」についての詳細は、後述する。
表示装置99は、後述する燃料電池短絡処理において、燃料電池100の短絡が異常な場合に、燃料電池100が短絡異常である旨を表示により報知するための装置である。
図3は、本実施例の燃料電池システム1000が行う燃料電池短絡処理を示すフローチャートである。この燃料電池短絡処理は、再度、燃料電池システム1000の外部から電力要求を受信するまで、言い換えれば、次回の燃料電池100の通常発電運転開始まで継続して行われる。なお、燃料電池システム1000において、通常発電終了後、すなわち、燃料電池100への水素(燃料ガス)および空気(酸化ガス)の供給を停止させた後、この燃料電池短絡処理を開始するまでの間において、燃料電池100と電気的負荷500とが電気的に接続された状態では、その間、燃料電池100では、アノード流路26に残存している水素およびカソード流路36に残存している空気により発電が行われ、電圧がある程度降下した状態となっている。また、燃料電池短絡処理を開始するまでの間において、燃料電池100と電気的負荷500とが電気的に接続されていない状態では、その間、燃料電池100のアノード13からカソード12に水素がリークすることにより、カソード12が水素で満たされ、電圧がある程度降下した状態となっている。RAMに記憶されている異常検知フラグは、OFFの状態となっている。
B1.燃料電池システムの構成:
第2実施例の燃料電池システムは、第1実施例の燃料電池システム1000と同様の構成であり、同様の符号を付し、その説明を省略する。本実施例の燃料電池システムは、燃料電池システム1000とは、処理の一部が若干異なる燃料電池短絡処理を行う。本実施例の燃料電池短絡処理は、第1実施例の燃料電池短絡処理と同様、燃料電池システムにおいて、通常発電終了後、すなわち、燃料電池100への水素(燃料ガス)および空気(酸化ガス)の供給を停止させた後に実行される。本実施例の燃料電池短絡処理において、第1実施例の燃料電池短絡処理と同様の処理については、同様のステップ番号を付して、処理の説明を一部省略している。
図4は、本実施例の燃料電池システム1000が行う燃料電池短絡処理を示すフローチャートである。この燃料電池短絡処理は、燃料電池システムの外部から電力要求を受信するまで、言い換えれば、次回の燃料電池100の通常発電運転開始まで継続して行われる。
なお、本発明では、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
上記実施例では、燃料電池100の各ターミナル340を接続して、燃料電池100(各燃料電池セル10)を短絡するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、各燃料電池セル10において、カソード側のセパレータ6とアノード側のセパレータ7とを短絡回路60aを介して接続することで短絡し、燃料電池100(各燃料電池セル10)を短絡するようにしてもよい。この場合、燃料電池短絡処理において、制御回路400は、所定の燃料電池セル10のセル電圧を検出し、単位時間あたりのセル電圧の変化量を示すセル電圧変化量を算出し、そのセル電圧変化量が、所定の閾値Aより小さい場合には、燃料電池100の短絡が正常であると判断し、セル電圧変化量が、上記閾値A以上の場合には、燃料電池100の短絡が異常であると判断するようにしてもよい。また、燃料電池短絡処理において、制御回路400は、所定の燃料電池セル10のセル電圧を検出し、そのセル電圧が、所定の閾値Bより小さい場合には、燃料電池100の短絡が正常であると判断し、セル電圧が、上記閾値B以上の場合には、燃料電池100の短絡が異常であると判断するようにしてもよい。以上のようにしても、上記実施例と同様の効果を奏することができる。
上記実施例では、燃料電池100として、固体高分子型燃料電池を用いているが、本発明は、これに限られるものではなく、固体酸化物型燃料電池電解質型や溶融炭酸塩電解質型等、種々のタイプの燃料電池を用いることができる。
上記実施例のアノード側において、水素供給流路22と水素排出流路24とを循環流路で接続し、その循環流路上に循環ポンプを設けて、燃料電池100から排出される水素を、循環させる構成としてもよい。
燃料ガスとして、水素を、酸化ガスとして、空気を用いているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、燃料ガスとして、改質ガスを用いてもよい。また、酸化ガスとして、空気を含んだガスであればよく、例えば、空気と酸素との混合ガスを用いても良い。
上記実施例の燃料電池システムでは、通常発電終了後、すなわち、燃料電池100への水素(燃料ガス)および空気(酸化ガス)の供給を停止させた後、燃料電池短絡処理開始までの間は、燃料電池100と電気的負荷500とが接続された状態としているが、本発明は、これに限られるものではない。燃料電池システム1000において、通常発電終了時、すなわち、燃料電池100への水素(燃料ガス)および空気(酸化ガス)の供給を停止させる際に、燃料電池100と電気的負荷500との接続を遮断するようにしてもよい。この場合、短絡接続部60の短絡回路60aは、ある程度抵抗値が高い回路を用いる。
上記実施例の燃料電池100は、複数の燃料電池セル10を備えているが、本発明はこれに限られるものではなく、1つの燃料電池セル10から構成されていてもよい。
6,7…セパレータ
10…燃料電池セル
11…電解質膜
12…カソード
13…アノード
14,15…第1ガス拡散層
16,17…第2ガス拡散層
18…セル内空気流路
19…セル内水素流路
20…水素タンク
22…水素供給流路
24…水素排出流路
26…アノード流路
30…コンプレッサ
32…空気供給流路
34…空気排出流路
36…カソード流路
40…水素遮断弁
50…可変調圧弁
60…短絡接続部
60a…短絡回路
90…電圧センサ
99…表示装置
100…燃料電池
300…エンドプレート
330…インシュレータ
340…ターミナル
400…制御回路
500…電気的負荷
1000…燃料電池システム
Vf…燃料電池電圧
ΔXf…電圧変化量
Claims (9)
- 燃料電池システムであって、
アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備える燃料電池と、
前記燃料電池の通常発電終了時において、前記燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、前記燃料電池の短絡を行う短絡部と、
前記短絡部によって短絡された前記燃料電池の電圧を測定する電圧測定部と、
前記電圧測定部によって測定された燃料電池電圧に応じて、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知する短絡検知部と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記短絡検知部は、
前記短絡部が前記燃料電池の短絡を行ってから、単位時間あたりの前記燃料電池電圧の変化量が第1閾値より高くなった場合に、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が異常であると検知することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記短絡検知部は、
前記短絡部が前記燃料電池の短絡を行ってから、前記燃料電池電圧が、第2閾値より高くなった場合に、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が異常であると検知することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
前記短絡検知部が、前記燃料電池の短絡が異常であると検知した場合に、前記燃料電池の短絡異常を報知する報知部を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池は、
複数の燃料電池セルを備え、
前記短絡部は、
前記燃料電池の通常発電終了時において、前記燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、各燃料電池セルの短絡を行い、
前記電圧測定部は、
前記短絡部によって短絡された各燃料電池セルのうち、所定の燃料電池セルの電圧を測定し、
前記短絡検知部は、
前記電圧測定部によって測定された燃料電池セル電圧に応じて、前記短絡部による前記燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知することを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料電池を備える燃料電池システムの制御方法であって、
前記燃料電池の通常発電終了時において、前記燃料電池へ反応ガスの供給を停止した後、前記燃料電池の短絡を行う短絡工程と、
短絡された前記燃料電池の電圧を測定する測定工程と、
測定された燃料電池電圧に応じて、前記燃料電池の短絡が正常であるか、異常であるかを検知する検知工程と、
を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。 - 請求項6に記載の燃料電池システムの制御方法において、
前記検知工程は、
前記燃料電池の短絡を行ってから、単位時間あたりの前記燃料電池電圧の変化量が第3閾値より高くなった場合に、前記燃料電池の短絡が異常であると検知する工程を含むことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。 - 請求項6または請求項7に記載の燃料電池システムの制御方法において、
前記検知工程は、
前記燃料電池の短絡を行ってから、前記燃料電池電圧が、第4閾値より高くなった場合に、前記燃料電池の短絡が異常であると検知する工程を含むことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。 - 請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の燃料電池システムの制御方法において、
前記燃料電池の短絡が異常であると検知した場合に、前記燃料電池の短絡異常を報知する工程を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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