JP2010044864A - 電源スイッチ及びそれを備えたプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】意図しない操作による誤動作を防止し、安全で使い易い電源スイッチを提供する。
【解決手段】電源スイッチ10の押しボタン1の周りには、段付き有底円筒状の囲繞部材2が配設され、囲繞部材2は、押しボタン1の押下方向と同じ方向に可動可能に構成されているだけでなく、囲繞部材2と共に押しボタン1を所定量押下した場合に、電源スイッチ10は、ONあるいはOFFとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、意図しない電源ボタンへの接触によるシャットダウなどの誤操作を防ぐ電源スイッチに関するものである。
従来、POS(Point Of Sales)システムで使用されるPOS端末では、稼働中などに意図しない電源ボタンへの接触によるシャットダウンなどの誤作動を防ぐために、電源スイッチは、あえて押しにくくした設計がなされている。例えば、電源スイッチをディスプレイの裏側など押しにくい位置に配置したり、電源スイッチの押しボタン自体を小さくしたり、押しボタンの周りを高くして、また、押しボタンの周りにガード部材を設けて押しにくくする等の工夫が施されている。
例えば、誤動作を防止するように配慮した制御スイッチが知られている(例えば、特許文献1参照。)。これは、操作パネルに配置された制御スイッチであって、操作パネルの制御スイッチの押しボタン押し下げ部周囲を操作パネル表面から所定の距離押しボタンの押し下げ方向に後退したへこみ部として形成し、押し下げ部表面をへこみ部表面と略同一面となし、押し下げ部は操作者の指腹部を操作パネル表面と略平行に位置させて押し下げたときは制御スイッチの動作距離の押し下げを制限し、操作者の指先を操作パネル表面と略直交する方向から押し下げたときは制御スイッチの動作距離の押し下げを許容する大きさとしたものである。
また、電源スイッチの押しボタンを操作パネルの表面よりも沈み込ませたものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これは、操作パネル面に、機器の操作を行うために取り付けられた操作パネルの押しボタンスイッチであって、押しボタンの周囲に所定範囲のくぼみを設けるとともに、隣接する他の押しボタンとの間に仕切り部を形成したものである。
特開2002−25383号公報 特開平6−139869号公報
しかしながら、押しボタン自体が小さい場合には、操作しても十分なクリック感が得られず、電源スイッチが操作されたかどうか分かりにくい。押しボタンを沈めた場合には、操作者の指の太さ等、個人差によって押しボタンの押し易さに影響する。また、押しボタンを所定のガード部材で囲むことによって、誤動作を防ぐようにしたものも、操作者にとって、押しボタン自体が押しにくく、製品の使いづらさにも影響していた。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、意図しない操作による誤動作を防止し、安全で使い易い電源スイッチを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、パネル面に取り付けられる押しボタン式の電源スイッチであって、押しボタンの周囲を取り囲んで配置され、かつパネル面に近接する方向に可動可能に構成された囲繞部材を備えたことを特徴とする電源スイッチが提供される。
本発明の電源スイッチにおいては、前記押しボタンが押下されていないときは、前記囲繞部材は、前記押しボタンの上面よりも上方に位置していることを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、前記囲繞部材は、前記押しボタンの押下方向と同じ方向に可動可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、前記囲繞部材と共に前記押しボタンを押下した場合に、前記電源スイッチは、ONあるいはOFFとなることを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、前記囲繞部材は、樹脂モールド材で形成されていることを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、前記囲繞部材は、有底の段付き円筒状に形成されていることを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、前記囲繞部材の円筒状部分は、複数に分割して形成されていることを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、パネル面からの前記囲繞部材の円筒状部分の突出量は、前記押しボタンのパネル面からの突出量よりも大きいことを特徴とする。
本発明の電源スイッチにおいては、前記囲繞部材を覆うハウジングを備え、前記囲繞部材とハウジングとの間に介装された圧縮バネを利用して、前記囲繞部材は可動可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の別の一態様によれば、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電源スイッチを備えたことを特徴とするプリンタが提供される。
本発明によれば、意図しない操作による誤動作を防止し、安全で使い易い電源スイッチが得られる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
図1は、POS端末やサーマルプリンタ等に配設される電源スイッチであって、プッシュ型の電源スイッチの構成一例を示す略断面図である。
図1に示すように、電源スイッチ10の押しボタン1の周りには、段付き有底円筒状の囲繞部材2が配設されている。さらに、囲繞部材2の円筒状部分は段付きに形成されている。図2は、囲繞部材2の外観を示す斜視図である。パネル3に開口部3aが形成され、パネル3の裏面側から、開口部3aには有底の段付き円筒状の囲繞部材2が挿入されている。すなわち、囲繞部材2は、パネル3の表面から突き出るようにパネル3の裏面側から挿入されており、段付き部分2aがパネル3の裏面3bに当接するように配置されている。囲繞部材2の段部2b、底部2cの周囲を覆うように、有底円筒状の形態をしたハウジング4がパネル3の裏面3bに取り付けられている。ハウジング4の内径4aは、段部2bの外径よりもわずかに径大となっており、押しボタン1とともに囲繞部材2が押下された際の可動のガイドの役目も果たす。囲繞部材2は、押しボタン1の押下方向と同じ方向に可動可能に構成されているだけでなく、囲繞部材2と共に押しボタン1を所定量押下した場合に、電源スイッチ10は、ONあるいはOFFとなるのである。したがって、ハウジング4と囲繞部材2の底部2cとの間には、囲繞部材2の可動距離プラスαに応じた長さの空間が形成されている。この可動距離は、例えば電源スイッチ10を電源ON状態とする場合に押下される押しボタン1の移動距離に対応したものとなる。さらに、囲繞部材2の底部2cとハウジング4の内底部4bとの間には、囲繞部材用の圧縮バネ5が介装されている。この圧縮バネ5は、囲繞部材2が押下されて可動後に、囲繞部材2を元の位置に復帰させるためのものである。したがって、上記したプラスαは、圧縮バネ5が最も圧縮されたときのバネの高さに対応したものとなる。
囲繞部材2の有底部2fの中央には小孔2dが形成され、電源スイッチ10の軸部1aが貫通し、囲繞部材2の円筒部2eの中に、電源スイッチ10の押しボタン1が、挿入されている。押しボタン1が押下されていないときは、囲繞部材2は、押しボタン1の上面よりも上方に位置している。囲繞部材2の有底部2fと押しボタン1の背面側との間には、押しボタン用の圧縮バネ6が介装されている。この圧縮バネ6は、押下された押しボタン1を元の位置に復帰させるためのものである。
囲繞部材2は、例えば、樹脂モールド材で形成することができる。また、囲繞部材2の表面部分は、適宜、面取り等を施すことが好適である。操作者が囲繞部材2に触れた場合の感触を良好なものとすることができるからである。
囲繞部材2の円筒部2eの長さは、押しボタン1の高さの2倍程度が好適である。この程度の長さが、電源スイッチ10を操作する意図を有していないにも拘わらず、操作者が囲繞部材2に触れた場合であっても、誤作動を未然に防止するのに適している。
尚、電源スイッチ10が適切に押下された場合に、電源スイッチ10のON状態を表わすインジケータ(図示しない)を、電源スイッチ10の近傍に配設することが好適である。
囲繞部材2の円筒部2eは、例えば、図3に示すように複数に分割することもできる。
上記した構成の電源スイッチ10は、各種の電子機器に配設することができる。例えば、図4に示すサーマルプリンタ100やPOS端末の電源スイッチとして好適である。さらに、図5に示すように、上記した構成の電源スイッチを電子機器の2箇所に配設することもできる。図5(a)は、押しボタンの押下方向が180度反対になるように、2個の電源スイッチを配設する例を示し、図5(b)は、押しボタンの押下方向が異なるように、2個の電源スイッチを配設する例を示している。これらの場合には、2箇所の押しボタン及び囲繞部材を同時に押下させた場合に、当該電子機器の電源をON/OFF制御させることができるので、意図しない誤操作をより確実に防止することができる。
本実施形態では、上記構成を採用することにより、従来の誤動作防止スイッチにおいて問題となっていた操作性の悪さを軽減するとともに、電源スイッチを操作したという良好なクリック感が得られる。また、横方向からの電源スイッチの押しボタンへの接触を防ぎ、上方向からの接触に対しても、十分な誤動作防止を実現できる。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施形態に係る電源スイッチの略断面図である。 囲繞部材の外観を示す斜視図である。 囲繞部材の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る電源スイッチが配設されるサーマルプリンタの概略側面図である。 2箇所に配設された電源スイッチを示す図である。
符号の説明
10・・・電源スイッチ、1・・・押しボタン、2・・・囲繞部材、3・・・パネル、4・・・ハウジング、5・・・圧縮バネ、6・・・圧縮バネ。

Claims (11)

  1. パネル面に取り付けられる押しボタン式の電源スイッチであって、押しボタンの周囲を取り囲んで配置され、かつパネル面に近接する方向に可動可能に構成された囲繞部材を備えたことを特徴とする電源スイッチ。
  2. 前記押しボタンが押下されていないときは、前記囲繞部材は、前記押しボタンの上面よりも上方に位置していることを特徴とする請求項1記載の電源スイッチ。
  3. 前記囲繞部材は、前記押しボタンの押下方向と同じ方向に可動可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電源スイッチ。
  4. 前記囲繞部材と共に前記押しボタンを押下した場合に、前記電源スイッチは、ONあるいはOFFとなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電源スイッチ。
  5. 前記囲繞部材は、樹脂モールド材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電源スイッチ。
  6. 前記囲繞部材は、有底の段付き円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電源スイッチ。
  7. 前記囲繞部材の円筒状部分は、複数に分割して形成されていることを特徴とする請求項6記載の電源スイッチ。
  8. パネル面からの前記囲繞部材の円筒状部分の突出量は、前記押しボタンのパネル面からの突出量よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電源スイッチ。
  9. 前記囲繞部材を覆うハウジングを備え、前記囲繞部材とハウジングとの間に介装された圧縮バネを利用して、前記囲繞部材は可動可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電源スイッチ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電源スイッチを備えたことを特徴とするプリンタ。
  11. 前記プリンタは、サーマルプリンタであることを特徴とする請求項10記載のプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103929168A (zh) * 2013-04-07 2014-07-16 唐文姬 防静电触控纽扣式开关
JP2017185756A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 セイコーエプソン株式会社 テープ印刷装置

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