JP2010044216A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ鏡筒において、軸部材に対するレンズ枠のずれに起因する光軸ずれを抑制する。
【解決手段】固定部に設けられた軸部材と、軸部材に当接して、互いに対向すると共に交差する第1面および第2面を含む溝部を有し、レンズを保持しながら軸部材に沿って移動自在なレンズ保持部材と、レンズ保持部材を軸部材に沿って駆動する駆動部材と、駆動部材に係合し、レンズ保持部材の周面において第1の面の近傍に配置された係合部とを備え、溝部は、係合部側に傾いて配される。
【選択図】図9

Description

本発明は、レンズ鏡筒および撮像装置に関する。
レンズの移動方向を案内するガイド軸と、ガイド軸に係合する軸受けを有してレンズを保持する枠体とを備えたレンズ鏡筒がある(特許文献1参照)。軸受けは、略V字形をなす一対の面によりガイド軸に当接する。ガイド軸に案内されて、枠体はガイド軸の延在方向に移動する。
特開2007−232889号公報
レンズ鏡筒においてレンズ枠を駆動する場合に、レンズ枠の外周面にカムフォロアを装着して、回転するカム筒のカム溝によりカムフォロアを駆動する構造がある。このような構造では、カム溝に押されてカムフォロアにかかる力が、ガイド軸に対してV字型の軸受けの一方の面を下方に付勢して、レンズの中心軸を傾ける場合がある。
上記課題を解決すべく、本発明の第1の形態として、固定部(140)に設けられた軸部材(142、144)と、軸部材に当接して、互いに対向すると共に交差する第1面(182)および第2面(184)を含む溝部(131、161)を有し、レンズ(124、134)を保持しながら軸部材に沿って移動自在なレンズ保持部材(130、160)と、レンズ保持部材を軸部材に沿って駆動する駆動部材(150)と、駆動部材に係合し、レンズ保持部材の周面において第1の面の近傍に配置された係合部(136、166)とを備え、溝部は、係合部側に傾いて配されるレンズ鏡筒(100)が提供される。
また、本発明の第2の形態として、上記レンズ鏡筒(100)と、レンズ鏡筒を用いて結像される像を撮像する撮像部(200)とを有する撮像装置(300)が提供される。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これら特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。しかしながら、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、レンズ鏡筒100全体の断面図である。レンズ鏡筒100は、第1レンズ群114、第2レンズ群124および第3レンズ群134を有する光学系101を備える。第1レンズ群114、第2レンズ群124および第3レンズ群134は、それぞれレンズ枠112、122、132により保持される。
固定筒140は、カメラボディ等の他の部材に対して連結されるマウントと一体的に形成され、それ自体はカメラボディ等に対して移動または回動しない。また、固定筒140は、その径方向に対向する位置にガイドバー142およびガイドバー144を互いに平行に支持する。
第1レンズ群114は、レンズ枠112を介して前筒111に保持される。即ち、前筒111およびレンズ枠112は、前群ユニット110を形成する。前筒111は、カム溝148、152およびカムフォロア116を含むカム機構により、レンズ枠112および第1レンズ群114と共に光学系101の光軸に沿って固定筒140に対して移動する。
第2レンズ群124は、レンズ枠122を介して中筒121に保持される。中筒121は、絞り装置162および振動補正装置164を併せて保持して、中間ユニット160を形成する。
中筒121は、第1移動補助部161およびU字溝部163がガイドバー142、144に係合することにより(図4参照)、固定筒140に対して光学系101の光軸に沿って移動する。これにより、中筒121に保持されたレンズ枠122および第2レンズ群124も、ガイドバー142、144に沿って移動する。
第3レンズ群134は、レンズ枠132を介して後筒135に保持される。後筒135およびレンズ枠132は、後群ユニット130を形成する。後筒135も、第2移動補助部131がガイドバー142、144に係合することにより、固定筒140に対して光学系101の光軸方向に沿って移動する。これにより、後筒135に保持されたレンズ枠132および第3レンズ群134も、ガイドバー142、144に沿って移動する。
これらのレンズ群の移動により、光学系101の焦点位置、焦点距離等が変化する。なお、レンズ鏡筒100は、中筒121および後筒135を駆動する要素として、カム筒150を備える。カム筒150は、カム溝152、154、156を有する。
また、カム筒150は、レンズ鏡筒100の外周に設けられたズーム環151を操作することにより、固定筒140の中心軸を回転中心として同軸に回転することができる。更に、レンズ鏡筒100は、これらの他に、マイコン170を内蔵する。マイコン170は、レンズ鏡筒100の外部と電気信号を送受信する場合の通信制御を実行する。
図2は、レンズ鏡筒100の部分的な分解斜視図である。レンズ鏡筒100は、レンズ鏡筒100の前端側(物体側)に相当する図の左側から順に、カム筒150、固定筒140、中間ユニット160、後群ユニット130およびガイドバー142、144に分解される。図1に示した前群ユニット110は図示を省いた。
カム筒150は、図1に示した状態では固定筒140の外側に設けられている。レンズ鏡筒100を組み立てる際には、カム筒150は後端側から固定筒140を挿入される。ガイドバー142、144は、固定筒140に対して固定されるが、後述するように、レンズ鏡筒100の組み立ての際には、レンズ鏡筒100の後側に引き抜くことができる。
中間ユニット160および後群ユニット130は、固定筒140の内径側に挿入して組み立てられる。換言すれば、図1に示した状態から、後群ユニット130を、固定筒140からレンズ鏡筒100の後端側に引き抜くことができ、更に、中間ユニット160を、固定筒140からレンズ鏡筒100の前端側に引き抜くことができる。以下、個々の要素について個別に説明する。
図3は、固定筒140の構造を示す斜視図である。なお、図3(a)は、レンズ鏡筒100の斜め後方側から固定筒140を見下ろした様子を示す。また、図3(b)は、レンズ鏡筒100の斜め前方側から固定筒140を見下ろした様子を示す。
固定筒140は、全体として円筒形をなして、ガイドバー142、144、カム溝148および基部146を有する。基部146は、固定筒140の後端に形成され、レンズ鏡筒100を他の部材に固定するためのマウントが取り付けられる。
ガイドバー142は、固定筒140の上面に形成された切欠き部141の内側において固定筒140の長手方向に沿って固定される。ガイドバー142の延在方向と第2レンズ群124および第3レンズ群134の光軸とは平行になるように設計されているので、固定筒140の長手方向も第2レンズ群124および第3レンズ群134を有する光学系101の光軸と平行になる。ガイドバー144は、固定筒140の内径側において長手方向に沿って固定される。
なお、図示の例では、ガイドバー142、144の形状を、断面が円形の棒状とした。しかしながら、ガイドバー142、144の形状がこれに限定されるわけではない。即ち、中間ユニット160が摺動して移動する対象となる形状でれば、任意の断面形状を与えることができる。
図6は、中間ユニット160の構造を示す斜視図および背面図である。図6(a)は、レンズ鏡筒100の斜め後方側から中間ユニット160を見下ろした様子を示す斜視図である。また、図6(b)は、レンズ鏡筒100の後方から中間ユニット160を見た場合の背面図である。
図4(a)に示すように、第1移動補助部161は、ガイドバー142の延在方向に沿って一対設けられる。第1移動補助部161は、ガイドバー142の延在方向に沿って複数以上設けられてもよい。本実施形態においては、第1移動補助部161の各々の上面には、互いに対向すると共に交差する一対の当接面により形成され、ガイドバー142に当接するV字溝167が形成される。V字溝167の詳細については後述する。
カムフォロア166は、中筒121の外周面においてガイドバー142の延在方向に対して直交する方向に、第1移動補助部161の側方に隣接して配置される。また、カムフォロア166は中筒121の外周面から径方向に沿って突出している。
カムフォロア166の近傍には、板バネ169の一端が中筒121に対して固定される。板バネ169の他端側の一面は、ガイドバー142に当接する。板バネ169の付勢力により、板バネ169は、第1移動補助部161をガイドバー142に向かって引きつける。従って、V字溝167およびガイドバー142は、相互に密着し、ガイドバー142にV字溝167が係合する。
複数以上の第1移動補助部161を設けると共に板バネ169を用いて付勢することにより、ガイドバー142に対する中筒121の傾きが効果的に抑制される。従って、第2レンズ群124の光軸が、固定筒140の長手方向に対して傾くことが防止される。
レンズ鏡筒100において、第1移動補助部161は、ガイドバー142およびV字溝167の一方を他方に向かって付勢する板バネ169を有するので、第1移動補助部161およびガイドバー142の間のガタが自律的に解消され、中間ユニット160の移動を正確に案内できる。また、中筒121の径方向については、ガイドバー142の外側には薄い板バネ169があるに過ぎない。従って、第1移動補助部161の外周側にカムフォロワ166を配置する場合に比べてカムフォロア166の高さを抑制できる。更に、中筒121の外側に他の部材を配置する場合に妨げにならない。
また、図4(b)に示すように、ガイドバー144にはU字溝部163が係合する。即ち、U字溝部163は、互いに平行な一対の当接面により、中筒121の周方向からガイドバー144の側面を挟む。これにより、第2レンズ群124の光軸に直交する平面内で中筒121がガイドバー142を中心として回動することを抑制できる。
図5は、後群ユニット130の構造を示す斜視図および背面図である。図5(a)は、レンズ鏡筒100の斜め前側から後筒135を見下ろした様子を示す斜視図である。また、図5(b)は、レンズ鏡筒100の後方から後筒135を見た場合の背面図である。
後筒135は、中筒121と同様、その外周面に第2移動補助部131、カムフォロワ136およびU字溝部133がそれぞれ配置される。また、後筒135は、レンズ枠132を介して第3レンズ群134を内側に保持する。
図5(a)に示すように、第2移動補助部131は、ガイドバー142の延在方向に沿って一対設けられる。第2移動補助部131の各々の上面には、互いに対向した一対の当接面により形成され、ガイドバー142に当接するV字溝137が形成される。レンズ鏡筒100において、第2移動補助部131は、ガイドバー142に当接すると共に、互いに対向する複数の面を含むV字溝137を有するので、第3レンズ群134の光軸が光学系101全体の光軸からずれることが防止される。
カムフォロア136は、後筒135の外周面において第2移動補助部131に隣接して配置される。また、カムフォロア136は、後筒135の外周面から後筒135の径方向に突出している。
カムフォロア136の近傍には、板バネ139がその一端を後筒135に対して固定される。板バネ139の他端は、ガイドバー142に当接する。板バネ139の付勢力により、第2移動補助部131はガイドバー142に向かって引きつけられる。従って、V字溝137とガイドバー142とは相互に密着する。レンズ鏡筒100において、第2移動補助部131は、ガイドバー142の延在方向に沿って複数設けられるので、光学系101の光軸およびガイドバー142を含む面に現れる後筒135の傾きを効果的に抑制できる。
U字溝133は、図5(b)に示すように、第2移動補助部131とは異なる位置においてガイドバー144に係合する。U字溝163は、互いに平行な一対の当接面により、後筒135の周方向から、ガイドバー144の側面を挟む。これにより、第3レンズ群134の光軸に直交する平面内で、ガイドバー142を中心として後筒135が回転することを抑制できる。
また、U字溝部133は、周方向について第2移動補助部131から離れて配置される。従って、U字溝部133とガイドバー144との間、および、第2移動補助部131とガイドバー142との間のガタつきを効率よく抑えて、第3レンズ群134を、光軸に直交する平面内で正確に位置決めすることができる。
図6は、固定筒140に対して中間ユニット160および後群ユニット130を組み付けた組立体において、中間ユニット160および後群ユニット130が移動する様子を示す斜視図である。なお、他の図と共通の構成要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図6(a)は、中間ユニット160および後群ユニット130が、レンズ鏡筒100の後端側に位置した状態を示す。ここで、ガイドバー142は、固定筒140の切欠き部141を縦断して固定される。また、後群ユニット130は、固定筒140の内側に挿入される。後筒135の第2移動補助部131は、ガイドバー142に対して係合する。また、後筒135のカムフォロア136は、切欠き部141を介して固定筒140から突出する。
中間ユニット160は、後筒135の更に内側に収容される。中間ユニット160の第1移動補助部161およびカムフォロア166は、後筒135の切欠き部138および固定筒140の切欠き部141を介して外部に露出する。
中間ユニット160の第1移動補助部161は、ガイドバー142に対して係合する。また、中筒121のカムフォロア166は、固定筒140の外まで突出する。
一方、中間ユニット160および後群ユニット130の板バネ169、139は、いずれも薄いので、固定筒140の厚さの範囲内に収まっている。よって、板バネ169、139が、固定筒140の外周面から外へ突出することはない。
ここで、一対のカムフォロア166、136は、ガイドバー142に対して、固定筒140の周方向について互いに反対側に位置している。従って、ガイドバー142の延在方向について一対のカムフォロア166、136が接近した場合も、相互に干渉することがない。
図6(b)は、中間ユニット160および後群ユニット130が、レンズ鏡筒100の前端側に位置した状態を示す。この場合も、一対のカムフォロア166、136は、ガイドバー142に対して反対側に位置しているので相互に干渉することがない。
このように、中間ユニット160のカムフォロア166と、後群ユニット130のカムフォロア136とは、固定筒140の周方向について、ガイドバー142に対して互いに反対側に位置している。従って、ガイドバー142の延在方向について一対のカムフォロア166、136が接近した場合も、相互に干渉することがない。これにより、単一のガイドバー142により中間ユニット160および後群ユニット130の両方を案内する構造でありながら、中間ユニット160および後群ユニット130の移動範囲を広くすることができる。
図7は、カム筒150の形状を示す斜視図である。図7(a)は、レンズ鏡筒100の斜め後方からカム筒150の左側面を見た様子を示す斜視図である。図7(b)は、レンズ鏡筒100の斜め後方からカム筒150の右側面を見た様子を示す斜視図である。
カム筒150は、全体として、周面の一部に開口部158を設けた円筒状の形状を有する。また、カム筒150の周面には、カムフォロワ116、136、166が係合される複数のカム溝152、154、156が形成される。
カム筒150の前端側には、カム筒150の周方向に等間隔で配置された複数のカム溝152が形成される。また、カム筒150の後端側には、単一のカム溝156が形成される。更に、カム溝156の前側に、更にひとつのカム溝154が形成される。開口部158は、後ろ側の2本のカム溝154、156が形成されていない領域において、カム筒150の不要部分を取り除くことにより形成される。
図8は、図6に示した組立体にカム筒150を組み付けた状態を示す斜視図である。この図においても、他の図と共通の構成要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カム筒150は、中間ユニット160および後群ユニット130を固定筒140に組み付けた組立体の外側に装着される。その後、固定筒140の外側からカムフォロア166、136を、カム溝154、156と係合するように取り付ける。
中間ユニット160のカムフォロア166は、カム筒150の中程のカム溝154に係合する。また、中間ユニット160は、第1移動補助部161によりその移動方向をガイドバー142の延在方向に制限されている。従って、光学系101の光軸を中心にしてカム筒150が回転した場合、カム溝154に押されたカムフォロア166は、レンズ鏡筒100の光軸方向に沿って移動する。よって、中筒121に保持された第2レンズ群124も、光軸方向に沿って移動する。
同様に、後筒135のカムフォロア136は、カム筒150の後端側のカム溝156に係合する。また、後筒135は、第2移動補助部131によりその移動方向をガイドバー142の延在方向に制限されている。従って、光学系101の光軸を中心としてカム筒150が回転した場合、カム溝156に押されたカムフォロア136は、レンズ鏡筒100の光軸方向に沿って移動する。よって、後筒135に保持された第3レンズ群134も、光軸方向に沿って移動する。
このように、中筒121をガイドバー142に沿って駆動する場合、カム溝154からカムフォロア166に加えられる押圧力は、カムフォロア166が中筒121から突出している方向に略直交する。これにより、中筒121の移動方向とは異なる方向に回転するカム筒150から、中筒121に効率よく駆動力を伝達できる。
図9は、中間ユニット160におけるカムフォロア166およびV字溝167の配置を拡大して示す図である。なお、図9においては、中間ユニット160の一部を省略して描いている。また、以下の説明における「左」および「右」の記載は、同図に描かれた向きに沿って記載たものであって、中間ユニット160あるいは中筒121の構造、向き等を限定するものではない。
V字溝167は、それぞれが傾斜した右側壁182および左側壁184を有する。なお、V字溝167は水平な底面186を更に有する。このため、右側壁182および左側壁184が直接に交差するわけではないが、右側壁182または左側壁184を含む面をそれぞれ延長すると、90度よりも小さな角度を挟んで交差する。
板バネ169の一端は、中筒121に固定される。板バネ169の他端側の一面はガイドバー142に当接して、中筒121の中心がガイドバー142の中心に向かうように付勢する。板バネ169からガイドバー142に作用する付勢力Pは、中筒121の中心Cとガイドバー142の中心を通る直線Nの方向に作用する。
カムフォロワ166は、中筒121の直径を含む直線Dに沿った方向に中筒121から突出する。これにより、カム溝154からカムフォロワ166に加えられる押圧力は、直線Dに沿った方向と略直交になる。カム筒150が固定筒142に対して同軸中心に回転すると、カム溝154からカムフォロワ166に押圧力が加えられ、カムフォロワ166はカム溝154の形状に応じて固定筒140の長手方向に移動する。カムフォロワ166が固定筒140の長手方向に移動すると、中筒121は図9の紙面と垂直方向に移動し、第2レンズ群124が光軸方向に移動する。
ここで、カム筒150が例えば固定筒140に対して反時計周りに回転した場合、カム溝154は、右方から左方に向かう成分を含む押圧力F1をカムフォロア166に加える。また、カム筒150が固定筒140に対して時計周りに回転した場合、カム溝154は、左方から右方に向かう成分を含む押圧力F2をカムフォロア166に加える。カムフォロア166に押圧力F1、F2が作用する円筒形の面の一部を、以下、カムフォロワ面168と記載する。
カムフォロワ面168に押圧力F1が作用した場合、右側壁182には、押圧力F1と付勢力Pとにより反力R1が生じる。一方、カムフォロア166に押圧力F2が作用した場合、左側壁184には、押圧力F2および付勢力Pに対する反力R2が生じる。
ここて、右側壁182とガイドバー142との接触部において、押圧力F1によりガイドバー142に対してV字溝167すなわち中間ユニット160を下方に遠ざけようとする分力f1が発生するが、右側壁182とガイドバー142との接触部の摩擦係数と、右側壁182の角度αの組み合わせを適宜設定することにより、摩擦力μR1の方が大きくなるようにしているため、ガイドバー142に対してV字溝167すなわち中間ユニット160が下方に動かされることがない。
同様に、カムフォロワ166に押圧力F2が作用した場合、左側壁184には押圧力F2と付勢力Pとにより反力R2が生じる。
ここで、左側壁184とガイドバー142との接触部において、押圧力F2によりガイドバー142に対してV字溝167すなわち中間ユニット160を下方に遠ざけようとする分力f2が発生するが、左側壁184とガイドバー142との接触部の摩擦係数と、左側壁184の角度αの組み合わせを適宜設定することにより、摩擦力μR2の方が大きくなるようにしているため、ガイドバー142に対してV字溝167すなわち中間ユニット160が下方に動かされることがない。
本実施形態では、付勢力Pはガイドバー142に対して光軸中心方向に付勢しているが、V字溝167の左右側壁182、184とガイドバー142との接触部において必要な反力を発生することができれば、必ずしも光軸中心方向に付勢しなくてもよい。
上記のようにV字溝167を傾けたことにより、カムフォロア166に押圧力F2が作用した場合にカムフォロワ面168および左側壁184のなす角度は約(α−θ)となる。これにより、反力R2のうち、板バネ169の付勢力Pに抗してV字溝167をガイドバー142に対して押し下げる成分が減少して、V字溝167のガイドバー142からの脱落が抑制される。
ここで、V字溝167の傾き方向は、カムフォロア166が中筒121から突出する方向に略平行であってもよい。ただし、厳密に平行ではなくても、V字溝167の傾きが、カムフォロア166の方に傾いてさえいれば、中筒121がガイドバー142に対して相対的に下方にずれることを抑制する効果がある。
これにより、カムフォロア166が駆動された場合の反力R2により、V字溝167がガイドバー142からはずれることが防止される。また、脱落までに至らない場合であっても、右側壁182および左側壁184とガイドバー142との当接状態が安定するので、光学系101の光学的特性も良好に維持される。なお、上記のような現象は右側壁182に生じる反力についても同様に現れ得るが、カムフォロワ166が左側壁184より右側壁182に近い位置に配置されているので、上記の現象が起きる可能性は低い。
図10は、レンズ鏡筒100を備えた撮像装置300の構造を模式的に示す図である。なお、図10においては、図面が煩雑になることを避ける目的で、レンズ鏡筒100を模式的に記載した。しかしながら、図10におけるレンズ鏡筒100は、図1に示したレンズ鏡筒100と同じ構造を有する。そこで、同じ構成要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省いた。
レンズ鏡筒100は、マウント部260を介して、撮像部200に対して着脱自在に装着される。なお、撮像装置300において、レンズ鏡筒100および撮像部200は、図示していない接続端子を介して電気的にも結合される。これにより、レンズ鏡筒100は、撮像部200から電力を供給される。また、レンズ鏡筒100のマイコン170および撮像部200の主制御部250は相互に情報を交換する。
撮像部200は、主鏡240、ペンタプリズム270、接眼光学系290を含む光学系と、主制御部250とを収容する。主鏡240は、レンズ鏡筒100の光学系101を介して入射した入射光の光路上に傾斜して配置される待機位置と、入射光を避けて上昇する撮影位置(図中に点線で示す)との間を移動する。
待機位置にある主鏡240は、入射光の大半を、上方に配置されたフォーカシングスクリーン272に導く。フォーカシングスクリーン272は、レンズ鏡筒100の光学系101の合焦位置に配置され、光学系101により形成された画像を結像させる。
フォーカシングスクリーン272に結像された画像は、ペンタプリズム270を介して接眼光学系290から観察される。これにより、接眼光学系290からは、フォーカシングスクリーン272上の映像を正像として見ることができる。
ペンタプリズム270および接眼光学系290の間には、ファインダLCD294に形成された表示画像を、フォーカシングスクリーン272の映像に重畳させるハーフミラー292が配置される。これにより、接眼光学系290の出射端においては、フォーカシングスクリーン272の映像と、ファインダLCD294の映像とを併せて見ることができる。なお、ファインダLCD294には、撮像装置300の撮影条件、設定条件等の情報が表示される。
また、ペンタプリズム270の出射光の一部は、測光部280に導かれる。測光部280は、入射光の強度およびその分布等を測定して、撮影条件を決定する場合に測定結果を参照させる。
一方、入射光の入射面に対する主鏡240の裏面には、副鏡242が配置される。副鏡242は、主鏡240を透過した入射光の一部を、下方に配置された焦点検出装置230に導く。これにより、主鏡240が待機位置にある場合は、焦点検出装置230が光学系101の焦点調整状態を検出する。なお、主鏡240が撮影位置に移動した場合は、副鏡242も入射光の光路から退避する。
レンズ鏡筒100からの入射光に対して主鏡240の後方には、シャッタ220、光学フィルタ212および撮像素子210が光軸に沿って配置される。シャッタ220が開放される場合は、その直前に主鏡240が撮影位置に移動するので、入射光は直進して撮像素子210に入射される。これにより、入射光の形成する画像が、撮像素子210において電気信号に変換される。
また、撮像部200は、レンズ鏡筒100に対して背面において、外部に面したメインLCD296を備える。メインLCD296は、撮像部200に対する各種の設定情報を表示する他、主鏡240が撮影位置に移動している場合に撮像素子210に形成された画像を表示することもできる。
主制御部250は、上記のような種々の動作を総合的に制御する。また、撮像部200側の焦点検出装置230が検出した被写体までの距離の情報を参照して、レンズ鏡筒100を駆動するオートフォーカス機構を形成できる。更に、焦点検出装置230がレンズ鏡筒100の動作量を参照して、フォーカスエイド機構を形成することもできる。
更に、主制御部250は、レンズ鏡筒100のマイコン170と情報を交換して、絞り装置162の開閉等も制御する。更に、主制御部250は、露出の自動化、シーンモードの実行、ブラケット撮影の実行等にも寄与する。このようにして、前記したレンズ鏡筒100と、レンズ鏡筒100を用いて結像される像を撮像する撮像部200とを有する撮像装置300が形成される。
レンズ鏡筒100と、第1レンズ群114、第2レンズ群124および第3レンズ群134を含む光学系101による像を撮影する撮像部200とを有する撮像装置300が形成される。このように、図1に示した構造を有するレンズ鏡筒100は、撮像装置300において好適に使用できる。しかしながら、レンズ鏡筒100の用途がこれに限られるわけではなく、例えば、動画撮影機、双眼鏡、顕微鏡、測量器等の光学系において、合焦機構、ズーム機構等に使用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。また、上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。更に、変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
レンズ鏡筒100全体の断面図である。 レンズ鏡筒100全体の分解斜視図である。 固定筒140の構造を示す斜視図である。 中間ユニット160の構造を示す斜視図および背面図である。 第3群の後群ユニット130の構造を示す斜視図および背面図である。 中間ユニット160および後群ユニット130の移動を示す斜視図である。 カム筒150の形状を示す斜視図である。 図6に示した組立体にカム筒150を組み付けた状態を示す斜視図である。 カムフォロア166およびV字溝167の配置を説明する図である。 撮像装置300の構造を模式的に示す図である。
符号の説明
100 レンズ鏡筒、101 光学系、110 前群ユニット、130 後群ユニット、111 前筒、112、122、132 レンズ枠、114 第1レンズ群、116、136、166 カムフォロア、121 中筒、124 第2レンズ群、129 連結部、131 第2移動補助部、133、163 U字溝、134 第3レンズ群、135 後筒、137、167 V字溝、138、141、158 切欠き部、139、169 板バネ、140 固定筒、142、144 ガイドバー、146 基部、148、152、154、156 カム溝、150 カム筒、151 ズーム環、160 中間ユニット、161 第1移動補助部、162 絞り装置、164 振動補正装置、168 カムフォロワ面、170 マイコン、182 右側壁、184 左側壁、186 底面、200 撮像部、210 撮像素子、212 光学フィルタ、220 シャッタ、230 焦点検出装置、240 主鏡、242 副鏡、250 主制御部、260 マウント部、270 ペンタプリズム、272 フォーカシングスクリーン、280 測光部、290 接眼光学系、292 ハーフミラー、294 ファインダLCD、296 メインLCD、300 撮像装置

Claims (7)

  1. 固定部に設けられた軸部材と、
    前記軸部材に当接して、互いに対向すると共に交差する第1面および第2面を含む溝部を有し、レンズを保持しながら前記軸部材に沿って移動自在なレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材を前記軸部材に沿って駆動する駆動部材と、
    前記駆動部材に係合し、前記レンズ保持部材の周面において前記第1面の近傍に配置された係合部と
    を備え、前記溝部は、前記係合部側に傾いて配されるレンズ鏡筒。
  2. 前記レンズ保持部材は、前記軸部材を前記第2面に向けて付勢する付勢部材を有する請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記溝部の傾き方向は、前記係合部が前記レンズ保持部材から突出している方向に略平行である請求項1または請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記係合部は、前記レンズの径方向に沿って前記レンズ保持部材から突出している請求項1から請求項3までのいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記レンズ保持部材を前記軸部材に沿って駆動する際、前記駆動部材から前記係合部に加えられる押圧力は、前記係合部が前記レンズ保持部材上から突出している方向に略直交である請求項1から請求項4までのいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記軸部材は、断面が円形の棒状である請求項1から請求項5までのいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載のレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒を用いて結像される像を撮像する撮像部と、
    を有する撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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