JP2010044130A - 耐水性光学フィルムの製造方法、及び画像表示装置 - Google Patents

耐水性光学フィルムの製造方法、及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、金属イオンの使用量を減らすことができ、且つ十分な耐水性を有する光学フィルムを製造できる耐水性光学フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の耐水性光学フィルムの製造方法は、アニオン性基を有する有機化合物を含む光学フィルムの表面に、カチオン性基を有するポリマーと金属イオンとを含む溶液を接触させる。前記溶液中における前記カチオン性基を有するポリマーと前記金属イオンを有する化合物との質量比は、好ましくは70:30〜99:1である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば画像表示装置等に使用される耐水性光学フィルムの製造方法等に関する。
画像表示装置には、光学フィルムが組み込まれている。該光学フィルムは、その光学特性に応じて、位相差フィルム(位相差素子、複屈折フィルム、光学補償層とも呼ばれる)、偏光フィルム(偏光素子、偏光膜、偏光子とも呼ばれる)などの用途に利用されている。
かかる光学フィルムは、例えば、スルホン酸基を有する有機化合物を含むコーティング液を、基材上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥することによって得られる。
しかしながら、上記光学フィルムは、スルホン酸基を有する有機化合物を含むので、耐水性に劣っている。
上記光学フィルムの耐水性を高めるため、アルミニウム塩、バリウム塩、鉛塩、クロム塩、ストロンチウム塩、又は分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物塩のいずれかを含む溶液を、前記光学フィルムの一面に塗布することが知られている(特許文献1)。
特開平11−21538号公報
しかしながら、上記アルミニウム塩などの金属イオンを含む溶液は、毒性が高く、その取り扱いや廃液処理が煩雑である。
一方、上記分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物塩を含む溶液は、金属イオンを含む溶液に比して毒性が低い。しかしながら、分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物塩を含む溶液を用いた場合、光学フィルムに十分な耐水性を付与することができない。
本発明の課題は、金属イオンの使用量を減らすことができ、且つ十分な耐水性を有する光学フィルムを製造できる耐水性光学フィルムの製造方法を提供することである。
本発明の耐水性光学フィルムの製造方法は、アニオン性基を有する有機化合物を含む光学フィルムの表面に、カチオン性基を有するポリマーと金属イオンとを含む溶液を接触させることを特徴とする。
上記本発明の製造方法によれば、金属イオンの使用量が比較的少なくても、耐水性に優れた光学フィルムを得ることができる。
さらに、本発明の製造方法よれば、溶液を接触させる時間の短縮でき、耐水化処理後の光学フィルムにクラックが生じることを防止できる。
また、本発明の好ましい製造方法は、前記溶液中における前記カチオン性基を有するポリマーと前記金属イオンとの質量比が、70:30〜99:1である。
さらに、本発明の他の好ましい製造方法は、前記金属イオンが、多価金属イオンである。
さらに、本発明の他の好ましい製造方法は、前記カチオン性基を有するポリマーの重量平均分子量が、300以上である。
さらに、本発明の他の好ましい製造方法は、前記アニオン性基を有する有機化合物が、下記一般式(I)又は一般式(II)で表されるアゾ化合物を含む。
Figure 2010044130
Figure 2010044130
一般式(I)及び(II)において、Qは、置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは、アニオン性基を表し、Mは、対イオンを表し、Rは、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換若しくは無置換のベンゾイル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、kは、0〜3の整数を表し、lは、0〜3の整数を表す。一般式(II)において、Qは、置換若しくは無置換のアリーレン基を表す。
また、本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。
本発明の画像表示装置は、上記いずれかの製造方法により得られる耐水性光学フィルムを有する。
本発明の耐水性光学フィルムの製造方法によれば、少量の金属イオンを含む溶液を用いて、十分な耐水性を有する光学フィルムを製造できる。
加えて、本発明の耐水性光学フィルムの製造方法によれば、耐水化処理を短時間で完了でき、更に、クラックの発生が抑制された光学フィルムを製造できる。
本発明の耐水性光学フィルムの製造方法は、アニオン性基を有する有機化合物を含む光学フィルムの表面に、カチオン性基を有するポリマーと金属イオンとを含む溶液を、接触させる工程、を少なくとも有する。
なお、本明細書において、アニオン性基を有する有機化合物を「アニオン性有機化合物」と、カチオン性基を有するポリマーを「カチオン性ポリマー」と、金属イオンを有する化合物を「金属化合物」と、カチオン性基を有するポリマーと金属イオンとを含む溶液を「処理溶液」とそれぞれ記す場合がある。
また、本明細書において、光学フィルムに処理溶液を接触させることを「耐水化処理」という場合がある。
本発明の耐水性光学フィルムは、例えば、下記工程A〜工程Cを経て製造でき、さらに、工程Cの後、下記工程Dを行ってもよい。
工程A:アニオン性有機化合物を含むコーティング液を基材上に塗布することによって、アニオン性有機化合物を含む塗膜を形成する工程。
工程B:工程Aで形成された塗膜を乾燥することによって、光学フィルムを得る工程。
工程C:工程Bで得られた光学フィルムの表面に、カチオン性ポリマーと金属イオンとを含む溶液を接触させる工程。
工程D:光学フィルムに付着した余分な処理溶液を取り除くため、前記光学フィルムを洗浄などする工程。
<工程A>
工程Aにおいては、アニオン性有機化合物を含むコーティング液を、基材上に塗布し、塗膜を形成する。
(アニオン性有機化合物)
本発明に用いられるアニオン性有機化合物は、その分子中にアニオン性基を有する化合物であれば特に限定されない。
上記アニオン性基は、有機化合物の骨格に結合した固定アニオン基を有し、通常、該固定アニオン基に対イオンが結合している。
上記対イオンとしては、水素イオン、アルカリ金属イオン、金属イオン、又は置換若しくは無置換のアンモニウムイオンなどが挙げられる。アルカリ金属イオンとしては、例えば、Li、Na、K等が挙げられる。また、金属イオンとしては、例えば、Ni2+、Fe3+、Cu2+、Zn2+、Al3+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、Co2+、Mn2+、Ce3+等が挙げられる。
上記アニオン性基としては、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基及びこれらの塩基等が挙げられる。アニオン性基は、好ましくはスルホン酸基又はスルホン酸塩基であり、さらに好ましくはスルホン酸塩基である。
上記有機化合物のアニオン性基の数(置換数)は、特に限定されないが、好ましくは2以上であり、さらに好ましくは2〜4である。
アニオン性基を2個以上有する有機化合物は、水系溶媒に対する親和性が高い。そのため、前記有機化合物を水系溶媒に溶解させることによって、良好なコーティング液を調製できる。
また、アニオン性基を2個以上有する有機化合物は、上記カチオン性ポリマーのカチオン性基との結合点が多くなる。このため、該有機化合物を含む光学フィルムに、処理溶液を接触させたときに、より多くのカチオン性ポリマーが光学フィルム中に入り込む。よって、耐水性に優れ、且つクラックが生じ難い光学フィルムを得ることができる。
上記アニオン性有機化合物は、複屈折性を有する光学フィルム(この光学フィルムは位相差フィルムである)を形成し得る化合物でもよく、或いは、吸収二色性を有する光学フィルム(この光学フィルムは偏光フィルムである)を形成し得る化合物でもよい。
なお、位相差フィルムとは、その面内及び/又は厚み方向に複屈折性(屈折率の異方性)を示す光学フィルムを言う。偏光フィルムとは、自然光又は偏光から特定の直線偏光を透過する機能を有する光学フィルムを言う。
本発明のアニオン性有機化合物が、偏光フィルムを形成し得る化合物である場合、そのアニオン性有機化合物としては、例えば、特開2007−126628号公報、特開2006−323377号公報等に記載されている有機色素を用いることができる。
また、上記アニオン性有機化合物がアニオン性基を2個以上有する場合、それぞれのアニオン性基の位置は、隣接していないこと(オルト位でない)が好ましく、さらに、それぞれのアニオン性基の位置はメタ位であることがさらに好ましい。アニオン性基がメタ位にある有機化合物は、アニオン性基同士の立体障害が小さくなる。このため、耐水化処理前後において、光学フィルム中に含まれる前記有機化合物が直線的に配向する。よって、前記有機化合物を含む光学フィルムは、偏光度の高い偏光フィルムとなる。
偏光フィルムを形成し得るアニオン性有機化合物としては、下記一般式(I)又は一般式(II)で表されるアゾ化合物が好ましい。
Figure 2010044130
Figure 2010044130
上記一般式(I)又は(II)で表されるアゾ化合物は、2以上のアニオン性基を有し、ナフチル基の2個のアニオン性基(式のA)はメタ位で結合している。
上記に例示した各アニオン性有機化合物は、溶媒に溶解した状態で液晶性(リオトロピック液晶性)を示す。具体的には、上記アニオン性有機化合物は、溶媒に溶解したとき、超分子会合体を形成している。このアニオン性有機化合物を含む液を所定方向に流延すると、超分子会合体に剪断応力が加わる。その結果、前記超分子会合体の長軸が流延方向に配向した塗膜を形成することができる。得られた塗膜は、アニオン性有機化合物が所定方向に配向しているため、吸収二色性などの光学特性を示す。
上記一般式(I)及び(II)において、Qは、置換若しくは無置換のアリール基を表し、Qは、置換若しくは無置換のアリーレン基を表し、Aは、アニオン性基を表し、Mは、前記アニオン性基の対イオンを表し、Rは、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換若しくは無置換のベンゾイル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、kは、0〜3の整数を表し、lは、0〜3の整数を表す。ただし、k+l≦5である。
一般式(I)又は(II)のQ又はQで表されるアリール基又はアリーレン基は、置換基を有していても、或いは、置換基を有していなくてもよい。Q又はQで表されるアリール基又はアリーレン基が、置換又は無置換のいずれの場合でも、一般式(I)又は(II)のアゾ化合物は、吸収二色性を示す。
上記アリール基又はアリーレン基が置換基を有する場合、その置換基としては、例えば、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ジヒドロキシプロピル基、フェニルアミノ基、−OM、−COOM、−SOM、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアシルアミノ基などが挙げられる。好ましくは、前記置換基としては、ニトロ基、又は、−SOMなどのアニオン性基である。なお、Mは、対イオンを表す。
なお、一般式(I)及び(II)のRの炭素数1〜3のアルキル基、ベンゾイル基又はフェニル基が置換基を有する場合、その置換基としては、上記アリール基又はアリーレン基で例示した置換基と同様のものが挙げられる。
上記アリール基としては、フェニル基の他、ナフチル基などのようなベンゼン環が縮合した縮合環基が挙げられる。
上記アリーレン基としては、フェニレン基の他、ナフチレン基などのようなベンゼン環が縮合した縮合環基が挙げられる。
上記一般式(I)及び(II)のQは、好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基であり、より好ましくはパラ位に置換基を有するフェニル基である。
上記一般式(II)のQは、好ましくは置換基を有していてもよいナフチレン基であり、より好ましくは置換基を有していてもよい1,4−ナフチレン基である。
また、一般式(I)及び(II)のAは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基又はこれらの塩基等であり、好ましくは、スルホン酸基又はスルホン酸塩基であり、さらに好ましくは、スルホン酸塩基である。
一般式(I)及び(II)のMは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、又は金属イオンである。なお、一般式(I)及び(II)で表されるアゾ化合物を含む光学フィルムに、カチオン性ポリマーを含む溶液を接触させると、前記一般式(I)及び(II)のMは、その一部又は全部が前記カチオン性ポリマーのカチオン種となる。
一般式(I)及び(II)のRは、水素原子、又は、置換若しくは無置換の炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、さらに好ましくは水素原子である。
さらに、上記一般式(I)及び(II)のkは、好ましくは0〜2の整数であり、さらに好ましくは0〜1である。一般式(I)及び(II)のlは、好ましくは0〜2の整数であり、さらに好ましくは0〜1である。
偏光フィルムを形成し得るアニオン性有機化合物は、さらに好ましくは下記一般式(III)で表されるアゾ化合物である。
Figure 2010044130
上記一般式(III)において、Xは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換若しくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1〜4のアルコキシ基、又は−SOM基を表す。
一般式(III)のR及びMは、上記一般式(I)のR及びMと同様である。
なお、一般式(III)のXの炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基が置換基を有する場合、その置換基としては、上記アリール基又はアリーレン基で例示した置換基と同様のものが挙げられる。
上記一般式(III)のXは、水素原子、ニトロ基、又はシアノ基であることが好ましく、さらに好ましくはニトロ基である。
上記一般式(I)〜(III)で表されるアゾ化合物は、例えば、アニリン誘導体とナフタレンスルホン酸誘導体とを、常法によりジアゾ化及びカップリング反応させてモノアゾ化合物を得、このモノアゾ化合物をジアゾ化した後、アミノナフトールジスルホン酸誘導体とカップリング反応させることによって、得ることができる。
(コーティング液)
上記アニオン性有機化合物を、適当な溶媒に溶解させることによって、コーティング液を調製することができる。
上記コーティング液は、アニオン性有機化合物が液中で超分子会合体を形成し、その結果、液晶相を示す。液晶相は、特に限定されず、ネマチック液晶相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相、ヘキサゴナル液晶相等が挙げられる。該液晶相は、偏光顕微鏡で観察される光学模様によって、確認、識別できる。
上記溶媒は、特に限定されず、従来公知の溶媒を用いることができる。好ましくは、アニオン性有機化合物が良好に溶解し得る溶媒が用いられる。アニオン性有機化合物が良好に溶解されたコーティング液を用いることによって、該コーティング液を基材上に塗布して製膜したときに、アニオン性有機化合物が析出し難くなる。従って、透明性に優れた光学フィルムを得ることができる。
上記アニオン性有機化合物が良好に溶解し得る溶媒は、例えば水系溶媒である。
水系溶媒は、水、親水性溶媒、水と親水性溶媒の混合溶媒などが挙げられる。親水性溶媒は、水と均一に溶解させることができる溶媒である。
親水性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、メチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。好ましくは、上記溶媒は、水、又は、水と親水性溶媒の混合溶媒である。
上記コーティング液中におけるアニオン性有機化合物の濃度は、液晶相を示す濃度に調製することが好ましい。前記アニオン性有機化合物の濃度は、好ましくは0.5質量%〜50質量%である。このような濃度範囲の一部で、上記コーティング液は、液晶相を示し得る。
また、コーティング液のpHは、好ましくはpH4〜10程度、さらに好ましくはpH6〜8程度に調整される。
さらに、上記コーティング液には、添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤、相溶化剤、架橋剤、増粘剤などが挙げられる。コーティング液中における添加剤の濃度は、好ましくは0を超え10質量%以下である。また、コーティング液には、界面活性剤が添加されていてもよい。界面活性剤は、コーティング液の基材表面へのぬれ性や塗布性を向上させるために添加される。前記界面活性剤は、非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。コーティング液中における界面活性剤の濃度は、好ましくは0を超え5質量%以下である。
コーティング液の調製方法は、特に限定されず、例えば、溶媒を入れた容器にアニオン性有機化合物を加えてもよいし、或いは、アニオン性有機化合物を入れた容器に溶媒を加えてもよい。
(基材)
上記コーティング液を、適当な基材上に塗布することによって、塗膜を形成できる。
基材は、コーティング液を均一に展開するために用いられる。基材の種類は、この目的に適していれば特に限定されず、例えば、合成樹脂フィルム(フィルムとは、一般にシートと言われるものを含む意味である)、ガラス板などを用いることができる。
好ましい実施形態においては、基材は、単独のポリマーフィルムであり、好ましい他の実施形態においては、ポリマーフィルムを含む積層体である。このポリマーフィルムを含む積層体は、好ましくはポリマーフィルムに配向層をさらに含む。
上記ポリマーフィルムとしては、特に限定されないが、透明性に優れているフィルム(例えば、ヘイズ値5%以下)が好ましい。
上記ポリマーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系;ポリカーボネート系;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系;ポリエチレン、ポリプロピレン、環状又はノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系;塩化ビニル系;ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系;ポリイミドなどのイミド系;ポリエーテルスルホン系;ポリエーテルエーテルケトン系;ポリフェニレンスルフィド系;ビニルアルコール系;塩化ビニリデン系;ビニルブチラール系;アクリレート系;ポリオキシメチレン系;エポキシ系などのポリマーフィルムや、これらの2種以上の混合物を含むポリマーフィルム等が挙げられる。また、上記基材は、2以上のポリマーフィルムの積層体を用いることもできる。
これらポリマーフィルムは、好ましくは延伸フィルムが用いられる。
上記基材の厚みは、強度等に応じて適宜に設計し得るが、薄型軽量化の観点から、好ましくは300μm以下、さらに好ましくは5〜200μm、特に好ましくは10〜100μmである。
上記基材が配向層を含む場合、その配向層は、基材に配向処理を施すことで形成できる。上記配向処理としては、ラビング処理などの機械的配向処理、光配向処理などの化学的配向処理等が挙げられる。
(コーティング液の塗布)
上記基材上(好ましくは基材の配向層上)に、コーティング液を塗布することによって塗膜を形成できる。塗布時のコーティング液は、粘度0.1mPa・s〜30mPa・sに調製することが好ましく、さらに、粘度0.5mPa・s〜3mPa・sがさらに好ましい。ただし、粘度は、レオメーター(Haake社製、製品名:レオストレス600、測定条件:ダブルコーンセンサー shear rate 1000(1/s))で測定した値である。
また、上記基材の塗布面(コーティング液が塗布される基材の表面)の親水性が低い場合には、この塗布面に親水化処理を施すことが好ましい。
親水化処理は、乾式処理でもよく、湿式処理でもよい。乾式処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理及びグロー放電処理などの放電処理;火炎処理;オゾン処理;UVオゾン処理;紫外線処理及び電子線処理などの電離活性線処理等を例示できる。湿式処理としては、例えば、水やアセトンなどの溶媒を用いた超音波処理、アルカリ処理、アンカーコート処理等を例示できる。これらの処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合せて行ってもよい。
コーティング液を基材の表面に塗布する方法としては、例えば、適切なコータを用いた塗布方法が採用され得る。該コータとしては、例えば、バーコータ、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータ、ファウンテンコータなどが挙げられる。
液晶相状態のコーティング液を塗布すると、コーティング液の流動過程でアニオン性有機化合物に剪断応力が加わる。その結果、アニオン性有機化合物が所定方向に配向した塗膜を形成できる。
なお、上記アニオン性有機化合物は、コーティング液の流延時に加わる剪断応力によって配向するが、これに代えて又はこれに併用して、他の手段によってアニオン性有機化合物を配向させることもできる。
上記他の手段としては、例えば、配向処理が施された基材上にコーティング液を塗布する手段や、基材上にコーティング液を塗布して塗膜を形成した後、磁場又は電場を印加する手段などが挙げられる。これらの他の手段を単独で行っても、アニオン性有機化合物が所定方向に配向した塗膜を形成できる。
<工程B>
工程Bにおいては、上記工程Aで形成された塗膜を乾燥する。
該塗膜を乾燥する方法は、自然乾燥、強制的な乾燥の何れでもよい。強制的な乾燥には、例えば、熱風又は冷風が循環する空気循環式恒温オーブン、マイクロ波若しくは遠赤外線などを利用したヒーター、温度調節用に加熱されたロール、加熱されたヒートパイプロール、加熱された金属ベルトなどの乾燥手段を用いることができる。
乾燥温度は、コーティング液の等方相転移温度以下であり、低温から高温へ徐々に昇温させることが好ましい。上記乾燥温度は、好ましくは10℃〜80℃であり、さらに好ましくは20℃〜60℃である。かかる温度範囲であれば厚みバラツキの小さい乾燥塗膜を得ることができる。
乾燥時間は、乾燥温度や溶媒の種類によって、適宜、選択され得る。厚みバラツキの小さい乾燥塗膜を得るためには、乾燥時間は、例えば1分〜30分であり、好ましくは1分〜10分である。
上記塗膜は、乾燥する過程で濃度が高くなり、配向したアニオン性有機化合物が固定される。塗膜中のアニオン性有機化合物の配向が固定されることによって、複屈折性及び/又は吸収二色性を生じる。得られた乾燥塗膜が、光学フィルムである。この光学フィルムは、アニオン性有機化合物の種類に応じて、位相差フィルム又は偏光フィルムとして使用できる。
得られた光学フィルム(乾燥塗膜)の厚みは、好ましくは0.1μm〜10μmである。前記光学フィルム中における残存溶媒量は、光学フィルムの総質量に対し、好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
また、上記光学フィルム中におけるアニオン性有機化合物の含有量は、光学フィルムの総質量に対し、好ましくは80〜100質量%であり、さらに好ましくは90〜100質量%である。
<工程C>
工程Cにおいては、工程Bで得られた光学フィルムの表面(基材の接合面と反対面)に、カチオン性ポリマーと金属イオンを含む溶液を接触させる。
(カチオン性ポリマーと金属イオンを含む溶液(処理溶液))
処理溶液に含まれるカチオン性ポリマーは、カチオン性基を主鎖又は側鎖に有するポリマーである。なお、本明細書において、ポリマーとは、モノマーの重合度(複数種のモノマーを含む場合には、各モノマーの合計の重合度)が2以上20未満である低重合体が含まれる。かかる低重合体は、一般にオリゴマーとも呼ばれる。
上記カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは300以上であり、さらに好ましくは1,000以上であり、特に好ましくは1,000〜1,000,000である。
ただし、前記重量平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(ポリスチレン標準)で測定した値をいう。
上記カチオン性基は、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;グアニジノ基;イミノ基;アンモニウム塩基;環の一部に窒素原子を有する基などを例示できる。
カチオン性ポリマーのカチオン性基の数は、特に限定されないが、2以上であることが好ましい。
上記カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ポリエチレンイミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン、ジアルキルアミンとエピクロロヒドリンの縮合物、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ジアリルジメチルアンモニウム塩縮合物などが挙げられる。上記カチオン性ポリマーは、1種単独で、又は2種類以上を併用してもよい。
処理溶液に含まれる金属イオンは、1価の金属イオンでもよいが、好ましくは多価金属イオンである。
多価金属イオンは、アルカリ土類金属イオン又は遷移金属イオンが該当する。上記多価金属イオンとしては、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Fe2+、Fe3+、Pd2+等が挙げられる。上記多価金属イオンは、1種単独で、又は2種類以上を併用してもよい。
上記金属イオンは、該金属イオンを有する化合物を、適当な溶媒に溶解させることによって液中に生じる。
上記金属イオンを有する化合物としては、塩化バリウム、塩化鉛、塩化鉄、塩化マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどの多価金属塩などが挙げられる。
本発明で用いられる処理溶液は、上記カチオン性ポリマーと金属イオンとを、溶媒に溶解又は分散させることによって得られる。
上記溶媒は、好ましくは水系溶媒が用いられる。該水系溶媒は、上記コーティング液の欄で例示したものを用いることができる。
処理溶液中におけるカチオン性ポリマーと金属イオンとの質量比は、好ましくは99:1〜70:30であり、さらに好ましくは98:2〜80:20であり、特に好ましくは90:10〜80:20である。
上記質量比の処理溶液を用いることにより、耐水化処理に要する時間を大幅に短縮でき、且つクラックを生じ難い耐水性光学フィルムを得ることができる。
本発明によれば、金属イオンの含有量が格段に少ない処理溶液を用いて、光学フィルムに耐水性を付与できる。
処理溶液中における固形分濃度(カチオン性ポリマー及び金属化合物の濃度)は、好ましくは10質量%〜30質量%、さらに好ましくは15質量%〜25質量%である。
(耐水性光学フィルム)
上記処理溶液を光学フィルムの表面に接触させることによって、該光学フィルムに耐水性を付与できる。
処理溶液を光学フィルムに接触させる方法は、特に限定されない。該接触方法としては、光学フィルムの表面に処理溶液を塗布する方法、光学フィルムを処理溶液中に浸漬する方法などが挙げられる。処理溶液の塗布は、各種コータやスプレーなどを用いて実施できる。
これらの方法を採用する場合、光学フィルムの表面は、水又は任意の溶剤で洗浄し乾燥しておくことが好ましい。
好ましくは、上記接触方法は、光学フィルムを処理溶液中に浸漬する方法である。この方法によれば、光学フィルム全体に処理溶液を確実に接触させることができる。また、この方法によれば、光学フィルム内に処理溶液が浸透し易くなるため、該処理溶液に含まれるカチオン性ポリマーが、光学フィルム内に含まれるアニオン性有機化合物と静電気的に結合し易くなる。
処理溶液を光学フィルムに数秒から数分間接触させることにより、耐水化処理が完了する。
本発明の製造方法によれば、耐水化処理を短時間で行うことができ、耐水化処理後、耐水性に優れ且つクラックが発生し難い光学フィルムが得られる。
本発明の製造方法が、上記効果を奏する理由は、下記のように推定される。
金属イオンは、イオン化エネルギーが小さい。このため、溶液中に含まれる金属イオンが、光学フィルム中に含まれるアニオン性有機化合物のアニオン性基に静電気的に結合し易い。他方、溶液中に含まれるカチオン性ポリマーのカチオン性基は、金属イオンに比して結合速度が遅いものの、前記アニオン性有機化合物の一部のアニオン性基に結合する。金属イオン及びカチオン性ポリマーが、アニオン性有機化合物のアニオン性基に静電気的に結合することによって、耐水性に優れた光学フィルムが得られる。上述のように、金属イオンがアニオン性基に結合し易いので、耐水化処理に要する時間が短くなる。
さらに、上述のように、カチオン性ポリマーが、光学フィルム中の有機化合物のアニオン性基と複数の結合点で静電気的に結合することによって、該ポリマーが光学フィルム内に入り込む。カチオン性ポリマーが光学フィルム内に入り込むことによって、光学フィルムが柔軟となる。このため、耐水化処理後の光学フィルムに、クラックが生じることを防止できる。
アニオン性有機化合物が、上記一般式(I)又は(II)で表されるアゾ化合物である場合、得られる耐水性光学フィルムは、可視光領域(波長380nm〜780nm)の少なくとも一部の波長において吸収二色性を有する偏光フィルムとなる。
この偏光フィルムの偏光度(視感度補正したY値より求めた偏光度)は、95%以上であることが好ましい。
また、耐水性光学フィルムの厚みは、特に制限はないが、好ましくは0.1μm〜10μmである。上記耐水性光学フィルムの厚みが1μm未満である場合は、自立性を確保するために、基材上に形成された状態で使用してもよい。
<工程D>
工程Dにおいては、耐水化処理後の光学フィルムの表面を、洗浄及び/又は乾燥する。
工程Dは、上記耐水化処理を行った後、光学フィルムに付着した余分な処理溶液を取り除くために実施される。
例えば、耐水化処理後の光学フィルムを水で洗浄した後、乾燥してもよい。また、耐水化処理後の光学フィルムを、単に乾燥するだけでもよい。
また、本発明の製造方法は、上記工程A〜工程D以外に、さらに、他の工程を有していてもよい。
(光学フィルムの用途)
本発明の製造方法によって得られる耐水性光学フィルムは、代表的には、偏光フィルム又は位相差フィルムとして利用できる。
本発明の耐水性光学フィルムが偏光フィルムである場合、これに位相差フィルムを積層することによって、偏光板として用いることができる。前記位相差フィルムは、本発明の製造方法によって得られる光学フィルムを用いてもよいし、従来公知の位相差フィルムを用いてもよい。
また、本発明の光学フィルムが位相差フィルムである場合、これに偏光フィルムを積層して、偏光板として用いることができる。
なお、上記偏光板は、任意の保護層などを含んでいてもよい。
本発明の耐水性光学フィルムは、上記基材上に積層された状態で使用でき、或いは、上記基材から引き剥がして使用することもできる。
また、本発明の製造方法によって得られる耐水性光学フィルムは、好ましくは、画像表示装置の構成部材として使用できる。
本発明の画像表示装置は、液晶表示装置、有機ELディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等を含む。前記画像表示装置の好ましい用途はテレビである。画像表示装置が液晶表示装置である場合、その好ましい用途は、パソコンモニター、ノートパソコン、コピー機などのOA機器;携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機などの携帯機器;ビデオカメラ、電子レンジなどの家庭用電気機器;バックモニター、カーナビゲーションシステム用モニター、カーオーディオなどの車載用機器;商業店舗用インフォメーション用モニターなどの展示機器;監視用モニターなどの警備機器;介護用モニター、医療用モニターなどの介護・医療機器等である。
本発明について、実施例及び比較例を用いて詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施例のみに限定されるものではない。実施例及び比較例で用いた各測定方法は以下の通りである。
[液晶相の観察]
2枚のスライドガラスの間に、コーティング液を少量挟み込み、顕微鏡用大型試料加熱冷却ステージ(ジャパンハイテック(株)製、製品名「10013L」)を備える、偏光顕微鏡(オリンパス(株)製、製品名「OPTIPHOT−POL」)を用いて液晶相を観察した。
[光学フィルムの厚みの測定方法]
光学フィルムの厚みは、基材から光学フィルムの一部を剥離し、3次元非接触表面形状測定システム((株)菱化システム製、製品名「Micromap MM5220」)を用いて、前記基材と剥離した光学フィルムとの段差を測定した。
[耐水化処理の完了時間の決定]
実施例及び比較例において、光学フィルムのサンプルを複数枚準備し、サンプル毎に処理溶液への浸漬時間を変えて、耐水化処理を行った。耐水化処理後の各サンプルを水中に1時間入れ、サンプルが水に溶解するかどうかを観察した。水に溶解しなかったサンプルは、十分に耐水化された耐水性光学フィルムと評価した。そして、水に溶解しなかったサンプルのうち、最も浸漬時間の短いサンプルの浸漬時間を、耐水化処理の完了時間とした。
[光学フィルムのクラックの評価]
光学フィルムのクラックは、偏光顕微鏡(オリンパス(株)製、製品名「OPTIPHOT−POL」)の観察ステージに、耐水化処理後の光学フィルムを載せ、これを倍率100倍で観察し、クラックの有無を確認した。
[実施例1]
4−ニトロアニリンと8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸とを、常法(細田豊著「理論製造 染料化学 第5版」昭和43年7月15日技法堂発行、135ページ〜152ページに記載の方法)により、ジアゾ化及びカップリング反応させて、モノアゾ化合物を得た。得られたモノアゾ化合物を、常法によりジアゾ化し、さらに、1−アミノ−8−ナフトール−2,4−ジスルホン酸リチウム塩とカップリング反応させて粗生成物を得た。これを塩化リチウムで塩析することによって、下記の構造式(IV)のアゾ化合物を得た。
Figure 2010044130
上記構造式(IV)のアゾ化合物をイオン交換水に溶解し、20質量%のコーティング液を調製した。このコーティング液のpHは、7.8であった。このコーティング液を、上記液晶相の観察の方法に従って、室温(23℃)にて偏光顕微鏡で観察したところ、該コーティング液はネマチック液晶相を示していた。
上記コーティング液を、ラビング処理及びコロナ処理が施されたノルボルネン系ポリマーフィルム(日本ゼオン(株)製、商品名「ゼオノア」)上に、バーコータ(BUSHMAN社製、製品名「Mayer rot HS4」)を用いて塗布し、23℃の恒温室内で十分に自然乾燥させた。得られた光学フィルムは、厚み0.4μmであった。また、この光学フィルムは、吸収二色性を有する偏光フィルムであった。
他方、ポリアリルアミン塩酸塩(日東紡社製、商品名「PAA−HCL−10L」、重量平均分子量:150,000)と塩化バリウム(BaCl)とを質量比85:15でイオン交換水に溶解することによって、処理溶液(固形分濃度20質量%)を調製した。
この処理溶液中におけるポリアリルアミン塩酸塩とバリウムイオンとの質量比は、約90:10である。
この処理溶液に、上記光学フィルム及びノルボルネン系ポリマーフィルムの積層体を浸漬した後、前記光学フィルムの表面を水で洗い、乾燥した。このようにして得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
なお、表1中の「PAA」は、ポリアリルアミン塩酸塩を表す。
[実施例2]
上記塩化バリウムを、塩化鉄(FeCl)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
なお、実施例2に使用した処理溶液中において、ポリアリルアミン塩酸塩と鉄イオンとの質量比は、約93:7である。
[実施例3]
上記ポリアリルアミン塩酸塩を、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(日東紡社製、商品名「PAS−H−10L」、重量平均分子量:200,000)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。表1中の「PSA」は、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドを表す。
なお、実施例3に使用した処理溶液中において、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドとバリウムイオンとの質量比は、約88:12である。
[実施例4]
上記塩化バリウムを、塩化鉄(FeCl)に変更したこと以外は、実施例3と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
なお、実施例3に使用した処理溶液中において、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドと鉄イオンとの質量比は、約94:6である。
[比較例1]
処理溶液として、ポリアリルアミン塩酸塩のみをイオン交換水に溶解させた溶液(固形分濃度20質量%)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
[比較例2]
処理溶液として、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドのみをイオン交換水に溶解させた溶液(固形分濃度20質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
[比較例3]
処理溶液として、塩化バリウムのみをイオン交換水に溶解させた溶液(固形分濃度20質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
[比較例4]
処理溶液として、塩化鉄(FeCl)のみをイオン交換水に溶解させた溶液(固形分濃度20質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で耐水性光学フィルムを作製した。得られた耐水性光学フィルムの評価結果を、表1に示す。
Figure 2010044130
[評価]
各実施例で用いた処理溶液にはカチオン性ポリマーと金属化合物とが含まれている。各実施例は、短時間で耐水化処理を完了でき、且つ、光学フィルムにクラックが生じていなかった。
一方、比較例1及び2で用いた処理溶液には金属化合物が含まれていない。比較例1及び2では、耐水化処理に極めて長い時間を要する。
また、比較例3及び4で用いた処理溶液にはカチオン性ポリマーが含まれていない。比較例1及び2では、光学フィルムにクラックが生じてしまう。さらに、比較例3及び4では、各実施例に比べ約6倍の質量の金属イオンを用いなければならない。
本発明は、水に対して不溶化された光学フィルムを製造する際に利用できる。
本発明の製造方法によって得られる耐水性光学フィルムは、偏光フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルムなどの各種用途に利用できる。

Claims (6)

  1. アニオン性基を有する有機化合物を含む光学フィルムの表面に、カチオン性基を有するポリマーと金属イオンとを含む溶液を接触させることを特徴とする耐水性光学フィルムの製造方法。
  2. 前記溶液中における前記カチオン性基を有するポリマーと前記金属イオンとの質量比が、70:30〜99:1である請求項1に記載の耐水性光学フィルムの製造方法。
  3. 前記金属イオンが、多価金属イオンである請求項1または2に記載の耐水性光学フィルムの製造方法。
  4. 前記カチオン性基を有するポリマーの重量平均分子量が、300以上である請求項1〜3のいずれかに記載の耐水性光学フィルムの製造方法。
  5. 前記アニオン性基を有する有機化合物が、下記一般式(I)又は一般式(II)で表されるアゾ化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の耐水性光学フィルムの製造方法。
    Figure 2010044130
    Figure 2010044130
    一般式(I)及び(II)において、Qは、置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは、アニオン性基を表し、Mは、対イオンを表し、Rは、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換若しくは無置換のベンゾイル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、kは、0〜3の整数を表し、lは、0〜3の整数を表す。一般式(II)において、Qは、置換若しくは無置換のアリーレン基を表す。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られる耐水性光学フィルムを有する画像表示装置。
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