JP4999633B2 - 偏光膜、及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、黄色色素及び青色色素を含むリオトロピック液晶性混合物を製膜した偏光膜、及び該偏光膜を備える液晶表示装置に関する。
偏光膜は、例えば、液晶表示装置に用いられる重要な構成部材の1つである。
従来、ヨウ素を吸着させたポリビニルアルコールフィルムを延伸した二色性PVA延伸フィルムが偏光膜として用いられている。この偏光膜は、フィルムの延伸処理を行う必要があり、更に、吸収軸が特定方向(延伸方向)のみに生じる。また、該偏光膜は、延伸フィルムからなるので、薄膜状に形成することについて限界がある。
また、特許文献1には、複数の色素(例えば、青色色素、赤色色素、及び黄色色素)を混合した混合色素を含む溶液を適当な基材に塗工することによって形成された塗膜からなる偏光膜が開示されている。この偏光膜は、薄膜状に形成でき、さらに、可視光の範囲内で吸収二色性を示す。
特開平9−230142号公報
しかしながら、上記複数の色素を用いた偏光膜は、可視光領域における吸収二色性が小さくなるという問題がある。この吸収二色性の低下は、特に、可視光領域の短波長側で顕著である。
本発明の目的は、可視光の広い領域において、吸収二色性が大きい偏光膜を提供することである。
本発明者等は、複数の色素を用いた偏光膜において、可視光領域の短波長側で吸収二色性が小さくなる点について鋭意研究したところ、黄色色素と青色色素が互いの配向を阻害していることがその原因であることを突き止めた。これを改善すべく、更に、鋭意研究した結果、黄色色素として1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体を用い、これを青色色素に混合することによって、可視光の広い領域で、大きな吸収二色性を示す偏光膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の偏光膜は、波長380nm〜480nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す黄色色素と、波長580nm〜680nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す青色色素と、を含むリオトロピック液晶性混合物を含み、前記黄色色素が、1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体であり、前記青色色素が、アゾ誘導体であることを特徴とする。
上記偏光膜は、可視光領域の短波長側における吸収二色性が比較的大きく、可視光の広い領域において大きな吸収二色性を示す。また、上記偏光膜は、上記リオトロピック液晶性混合物を含む溶液を塗工した塗膜から形成することもできる。このため、上記偏光膜は、薄膜状に形成することができる。
本発明の偏光膜が可視光の広い領域において大きな吸収二色性を示す理由は、次のように推察される。すなわち、(1)上記1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体は、それ自身が高度に配向するので、短波長領域における吸収二色性が大きくなる、及び、(2)青色色素は、前記1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体の存在によって高度に配向するので、長波長領域における吸収二色性も大きくなる、ということがその理由と推察される。よって、本発明によれば、可視光の広い領域において大きな吸収二色性を示す偏光膜を提供できる。かかる点は、本発明者等が初めて見出した事項であり、予期せぬ優れた効果である。
本発明の偏光膜は、可視光の広い領域において、大きな吸収二色性を示す。かかる偏光膜は、偏光特性に優れ、特に液晶表示装置に好適に使用できる。
(本発明の偏光膜の概要)
本発明の偏光膜は、波長380nm〜480nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体(黄色色素)と、波長580nm〜680nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す青色色素と、を含むリオトロピック液晶性混合物を含む形成材料を、膜状に形成したフィルムからなる。
かかる偏光膜は、可視光の広い領域において、大きな吸収二色性を示す。
本発明において、「吸収二色性」とは、1つの振動方向の光を選択的に吸収する(その吸収する光の振動方向に直交する振動方向の光を殆ど吸収しない)性質をいう。偏光膜の吸収二色性は、直交透過率で評価できる。直交透過率が低いほど、吸収二色性が大きい偏光膜である。
なお、直交透過率は、kとkの積により求められる。前記kは、偏光膜に直線偏光を入射した際の最大透過率方向の透過率を示し、前記kは、偏光膜に直線偏光を入射した際の前記最大透過率方向に直交する方向の透過率を示す。前記k及びkは、下記実施例に記載の方法で測定できる。
また、本発明において、「リオトロピック液晶性」とは、温度や溶液濃度を変化させることにより、等方相−液晶相の相転移を起こす性質をいう。上記液晶相は、特に制限はなく、ネマチック液晶相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相などが挙げられる。これらの液晶相は、偏光顕微鏡で観察される液晶相の光学模様によって、確認、識別することができる。
本発明において、「偏光膜」とは、偏光または自然光から特定の直線偏光を透過させる機能を有する光学部材をいう。
本発明の偏光膜は、例えば、上記リオトロピック液晶性混合物を適当な溶媒に溶解又は分散させて得られる溶液を、適当な基材に塗工した後、その塗膜を乾燥することによって形成できる。このように塗工によって形成される偏光膜は、薄膜状に形成できる。具体的には、本発明の偏光膜の厚みは、例えば、厚み0.1μm〜5μmであり、好ましくは0.3μm〜3μmである。
本発明の偏光膜は、可視光領域(波長380nm〜780nm)のいずれかで吸収二色性を示す。上記偏光膜は、好ましくは、波長540nmにおいて吸収二色性を示す。本発明の偏光膜の二色比は、波長540nmにおいて、好ましくは20以上である。偏光膜の二色比は、下記実施例に記載の方法で測定できる。また、上記偏光膜の平均透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは40%以上である。
本発明の偏光膜の、波長420nm(短波長側)における直交透過率は、好ましくは30%以下であり、より好ましくは10%〜30%であり、特に好ましくは15%〜25%である。また、本発明の偏光膜の、波長600nm(長波長側)における直交透過率は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは5%〜20%であり、特に好ましくは5%〜15%である。
本発明によれば、短波長領域の吸収二色性及び長波長領域の吸収二色性がそれぞれ大きい偏光膜を提供できる。本発明によれば、波長420nmにおける直交透過率(Tc[420])と波長600nmにおける直交透過率(Tc[600])の差の絶対値(|Tc[420]−Tc[600]|)が、例えば15%以下となる偏光膜を提供できる。
(リオトロピック液晶性混合物)
本発明のリオトロピック液晶性混合物は、波長380nm〜480nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体(黄色色素)と、波長580nm〜680nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す青色色素と、を含む。本発明で用いられるリオトロピック液晶性混合物は、上記波黄色色素と青色色素とを含んでいればよく、これ以外に、他の化合物が含まれていてもよい。
上記リオトロピック液晶性混合物は、溶液状態において、各色素が液晶相を発現する。上記リオトロピック液晶性混合物を含む溶液は、安定な液晶相を発現し得るので、これを基材に塗工することにより、各色素が高度に配向する。このため、可視光の広い領域において吸収二色性の大きい偏光膜を得ることができる。
(黄色色素)
本発明で用いられる黄色色素は、波長380nm〜480nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す、1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体である。
本発明において、黄色色素の「黄色」とは、黄緑色や橙色を包含する広義の黄色を意味する。
本発明で用いられる黄色色素は、それ自身が高度に配向し、短波長領域の吸収二色性を大きくする作用と、該黄色色素と共に混合される青色色素の配向を高める作用(青色色素の配向を助ける作用)と、を有する。青色色素が高度に配向することにより、長波長領域の吸収二色性が大きくなる。従って、短波長領域の吸収二色性及び長波長領域の吸収二色性がそれぞれ大きい偏光膜を提供できる。
従来技術では、短波長領域及び長波長領域の吸収二色性が大きい偏光膜を形成するために、黄色色素及び青色色素以外に補色色素を配合し且つこれら色素を配向させなければならなかった。本発明によれば、上記黄色色素及び青色色素を少なくとも配合することにより、可視光の広い領域において吸収二色性の大きい偏光膜を形成できる。
上記黄色色素の含有量は、上記リオトロピック液晶性混合物100質量部中、好ましくは1質量部〜90質量部であり、より好ましくは1質量部〜50質量部であり、特に好ましくは5質量部〜50質量部である。
上記1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体は、好ましくは、下記一般式(I)で表される化合物である。
Figure 0004999633
上記式(I)中、kは、0〜4の整数を表し、l及びmは、それぞれ0〜3の整数を表し、nは、1〜4の整数を表し(k、l、m、及びnの値は、1≦k+l+m+n≦10を満たす)、X、Y及びZは、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又はアミノ基を表し、Mは、対イオンを表す。なお、置換若しくは無置換とは、置換基を有する若しくは置換基を有しないという意味である。
前記Mは、好ましくは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、金属イオン、又は置換若しくは無置換のアンモニウムイオンである。前記金属イオンとしては、例えば、Ni2+、Fe3+、Cu2+、Ag、Zn2+、Al3+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、Co2+、Mn2+、Ce3+等が挙げられる。なお、例えば、本発明の偏光膜が溶液から形成される場合、上記Mが水への溶解性を向上させる基である上記式(I)の化合物を用い、成膜後、耐水性を高めるために、該式(I)のMを、水に不溶性又は難溶性の基に置換してもよい。
上記式(I)で表される化合物(黄色色素)は、それ自身単独でリオトロピック液晶性を示すため、他の黄色色素に比して高度に配向し、短波長領域の吸収二色性が大きい偏光膜を得ることができる。さらに、上記式(I)で表される化合物は、これと混合される青色色素の配向も高める作用に優れ、長波長領域の吸収二色性がより大きい偏光膜を得ることができる。
上記1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体は、無水ナフタル酸又はその誘導体と、オルト−フェニレンジアミン又はその誘導体との縮合反応によって得ることができる。また、上記1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体は、1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾールを、発煙硫酸などでスルホン化することによって得ることができる。
(青色色素)
本発明に用いられる青色色素は、波長580nm〜680nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す。前記青色色素は、上記黄色色素と協働し、可視光の広い領域で大きな吸収二色性を示す偏光膜を形成するために必要な色素である。
本発明において、青色色素の「青色」とは、青紫色や青緑色を包含する広義の青色を意味する。
上記青色色素の含有量は、上記リオトロピック液晶性混合物100質量部中、好ましくは10質量部〜99質量部であり、より好ましくは50質量部〜95質量部である。
上記青色色素は、特に制限はなく、任意の色素が用いられ得る。上記青色色素は、例えば、C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 83、C.I.Direct Blue 90などが挙げられる。
上記青色色素は、好ましくはアゾ誘導体、又はペリレン誘導体である。アゾ誘導体又はペリレン誘導体を用いることにより、長波長領域における吸収二色性が大きい偏光膜を得ることができる。
上記アゾ誘導体は、好ましくは複数(例えば、2〜4)のアゾ基(−N=N−)を有するアゾ化合物であり、より好ましくは下記一般式(II)で表される化合物である。
Figure 0004999633
上記式(II)中、Qは、置換若しくは無置換のフェニル基、又は置換若しくは無置換のナフチル基を表し、Q及びQは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換のフェニレン基、又は置換若しくは無置換のナフチレン基を表し、Rは、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換若しくは無置換のベンゾイル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、k及びlは、0〜4の整数を表し(k及びlは、0≦k+l≦4を満たす)、mは、0〜2の整数を表し、nは、0〜2の整数を表し、Mは、対イオンを表す。
上記ペリレン誘導体は、好ましくは、下記一般式(III)で表される化合物である。
Figure 0004999633
上記式(III)中、Qは、式(a)又は(b)を表し、L、L、L及びLは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又はアミノ基を表し、o、p、q及びrは、それぞれ0〜2の整数を表し、sは、0〜4の整数を表し(o、p、q、r及びsは、0≦o+p+q+r+s≦8を満たす)、Mは、対イオンを表す。式(a)中、Qは、置換若しくは無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のフェニルアルキル基、又は置換若しくは無置換のナフチル基を表す。式(b)中、Lは、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又はアミノ基を表し、tは、0〜4の整数を表す。
なお、上記式(II)及び式(III)のMは、上記式(I)のMと同様である。
上記一般式(II)及び(III)で表される化合物(青色色素)は、それ自身単独でリオトロピック液晶性を示すため、他の青色色素に比して高度に配向し、長波長領域の吸収二色性が大きい偏光膜を得ることができる。上記一般式(II)及び(III)で表される化合物は、いずれか1種単独で、または2種を混合して使用できる。
(他の化合物)
上述のように、本発明で用いられるリオトロピック液晶性混合物は、上記黄色色素及び青色色素以外に、他の化合物が含まれていてもよい。前記他の化合物としては、例えば、赤色色素、添加剤などが挙げられる。
上記赤色色素は、特に制限はなく、例えば、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 28、C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red 89、C.I.Acid Red 37などが挙げられる。
上記赤色色素が混合される場合、該赤色色素の含有量は、上記リオトロピック液晶性混合物100質量部に対し、好ましくは0質量部を超え50質量部以下である。
上記添加剤としては、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、帯電防止剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤などが挙げられる。添加剤の中で、界面活性剤は、リオトロピック液晶性混合物を含む溶液の、基材表面へのぬれ性や塗工性を向上させるために添加される。前記界面活性剤は、好ましくは、非イオン界面活性剤である。
上記添加剤が混合される場合、該添加剤の含有量は、上記リオトロピック液晶性混合物100質量部に対し、好ましくは0質量部を超え10質量部以下である。
(偏光膜の製法)
上記リオトロピック液晶性混合物は、溶液状態において、良好な液晶相を発現する。このため、上記リオトロピック液晶性混合物の溶液を適当な基材に塗工することにより、薄膜状の偏光膜を簡易に形成できる。
例えば、本発明の偏光膜は、下記工程(A)〜(C)を含む製造方法によって製造することができる。
(A)上記リオトロピック液晶性混合物と、溶媒と、を含む溶液を準備する工程、
(B)上記工程(A)で得られる溶液を、適当な基材上に塗工し、該基材の配向規制力及び/又は該塗工時のせん断応力の存在下で、上記黄色色素及び該青色色素を配向させた塗膜を形成する工程、
(C)上記工程(B)で得られた塗膜を乾燥することによって、偏光膜を得る工程。
<工程(A)>
工程(A)において、リオトロピック液晶性混合物と溶媒とを含む溶液が調製される。
リオトロピック液晶性混合物は、上記のとおり、波長380nm〜480nmのいずれかの波長で最大吸収を示す黄色色素(1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体)と、波長580nm〜680nmのいずれかの波長で最大吸収を示す青色色素と、を少なくとも含み、必要に応じて他の化合物が混合される。
溶媒は、特に限定されず、従来公知の溶媒を用いることができる。好ましくは、水系溶媒が用いられる。水系溶媒には、水、親水性溶媒、及び水と親水性溶媒の混合溶媒が含まれる。親水性溶媒は、水と均一に溶解させることができる溶媒であり、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコールなどのアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類;などが挙げられる。好ましくは、上記溶媒は、水、又は水と親水性溶媒の混合溶媒である。
上記黄色色素、青色色素及び必要に応じて混合される他の化合物を、溶媒に混合する順序は、特に限定されず、例えば、黄色色素及び青色色素(及び他の化合物)を同時に溶媒に混合してもよく、青色色素を溶媒に混合した後、黄色色素、他の化合物の順序で溶媒に混合してもよい。また、青色色素と黄色色素を、それぞれ別々に溶媒に混合して溶液を形成し、その後、両溶液を混合してもよい。
上記溶液に於けるリオトロピック液晶性混合物の濃度は、液晶相を示す濃度に調製することが好ましい。具体的には、溶液に於ける上記リオトロピック液晶性混合物の濃度は、好ましくは1質量%〜30質量%であり、より好ましくは2質量%〜20質量%である。かかる濃度範囲の一部で、溶液は良好な液晶相を示す。
また、上記溶液のpHは、好ましくはpH4〜10程度、より好ましくはpH6〜8程度に調製される。
上記溶液の粘度は、0.1mPa・s〜30mPa・sに調製することが好ましく、更に、0.5mPa・s〜3mPa・sがより好ましい。ただし、前記粘度は、レオメーター(Haake社製、製品名:レオストレス600。測定条件:ダブルコーンセンサー shear rate 1000(1/s))で測定した値である。
<工程B>
工程Bにおいて、適当な基材上に上記溶液を塗工することにより、上記黄色色素及び該青色色素を配向させた塗膜が形成される。
上記基材は、上記溶液を均一に展開するために用いられる。この目的に適していれば基材の種類は特に限定されず、例えば、合成樹脂フィルム(一般にシートと言われるものを含む)、ガラス板などを用いることができる。好ましい実施形態においては、基材は、単独のポリマーフィルムであり、好ましい他の実施形態においては、ポリマーフィルムを含む積層体である。このポリマーフィルムを含む積層体は、好ましくはポリマーフィルムに配向層を含む。
上記ポリマーフィルムとしては、特に限定されないが、透明性に優れ(例えば、ヘイズ値5%以下)、更に、等方性のフィルムが好ましい。
上記ポリマーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系;ポリカーボネート系;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系;ポリエチレン、ポリプロピレン、環状又はノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系;塩化ビニル系;ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系;ポリイミドなどのイミド系;ポリエーテルスルホン系;ポリエーテルエーテルケトン系;ポリフェニレンスルフィド系;ビニルアルコール系;塩化ビニリデン系;ビニルブチラール系;アクリレート系;ポリオキシメチレン系;エポキシ系などのポリマーフィルムなどが挙げられる。また、上記基材は、前記ポリマーの2種以上の混合物を含むポリマーフィルムなどでもよい。また、上記基材は、2以上のポリマーフィルムの積層体を用いることもできる。これらポリマーフィルムは、好ましくは延伸フィルムが用いられる。
上記基材の厚みは、強度等に応じて適宜に設計しうるが、薄型軽量化の観点から、好ましくは300μm以下、より好ましくは5〜200μm、特に好ましくは10〜100μmである。
上記基材が配向層を含む場合、その配向層は、好ましくは配向処理を施すことで形成される。上記配向処理としては、ラビング処理などの機械的配向処理、光配向処理などの化学的配向処理等が挙げられる。前記基材の配向面に溶液を塗工することにより、基材の配向規制に従って溶液中の各色素を配向させることができる。
機械的配向処理は、基材の一面(または基材の一面に形成された適宜な塗工膜の一面)に、布などで一方向にラビングすることにより実施できる。これにより、基材の一面に配向層を形成できる。また、延伸処理を施した延伸フィルムを用いることもできる。前記ラビング処理などを行う基材又は塗工膜は、特に限定されず、上記ポリマーフィルムとして例示したポリマーなどを用いることができる。配向層は、色素の配向効率の点から、好ましくはイミド系ポリマーである。
化学的配向処理は、基材の一面に、配向剤を含む光配向膜を形成し、該光配向膜に光を照射することにより実施できる。これにより、基材の一面に配向層を形成できる。配向剤としては、例えば、光化学反応(光異性化反応、光開閉環反応、光二量化反応、光分解反応、光フリース転移反応など)を生じる光反応性官能基を有するポリマーなどが挙げられる。上記光配向膜は、配向剤を適用な溶媒に溶解させて溶液状にし、これを基材に塗工することによって形成できる。
上記リオトロピック液晶性混合物を含む溶液は、固形分濃度が比較的低いため、流動性に優れ、更に、塗工機(例えばコータ等)の最適塗工粘度範囲に調製することも簡易に行え得る。従って、この溶液を用いれば、薄膜状で且つ均一な塗膜を基材上に形成することができる。
上記リオトロピック液晶性混合物を含む溶液を基材の一面に塗工する方法としては、例えば、適切なコータを用いた塗工方法が採用され得る。該コータとしては、例えば、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータ、ファウンテンコータ、エアドクタコータ、キスコータ、ディップコータ、ビードコータ、ブレードコータ、キャストコータ、スプレイコータ、スピンコータ、押出コータ、ホットメルトコータなどが挙げられる。上記コータは、好ましくは、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータ、及びファウンテンコータである。これらコータを用いた塗工方法であれば、溶液中に含まれる各色素にせん断力が加わるので、該色素が高度に配向された塗膜を形成できる。このように、溶液の塗工時にせん断力が加わる塗工方法によれば、配向層を有しない基材を用いても各色素を配向させることができる。もっとも、せん断力が加わる塗工方法で溶液を塗工する場合でも、配向層を有する基材を用いることが好ましい。
上記溶液の塗工速度は、特に限定されないが、好ましくは100mm/秒以上であり、より好ましくは500mm/秒〜8000mm/秒であり、特に好ましくは800mm/秒〜6000mm/秒であり、最も好ましくは1000mm/秒〜4000mm/秒である。かかる塗工速度でリオトロピック液晶性混合物を含む溶液を塗工すれば、該溶液中の各色素が配向するのに適したせん断力が加わり、可視光の広い領域において大きな吸収二色性を示し、且つ、厚みバラツキの小さい偏光膜を形成できる。
また、リオトロピック液晶性混合物を含む溶液を塗工する前に、上記基材の溶液塗工面に、親水化処理を施しても良い。親水化処理とは、水の接触角を低下させる処理をいい、該親水化処理を施すことにより、溶液のぬれ性及び塗工性を向上させることができる。
上記親水化処理は、任意の適切な方法が採用され得る。上記親水化処理は、例えば、乾式処理でもよく、湿式処理でもよい。乾式処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理及びグロー放電処理などの放電処理;火炎処理;オゾン処理;UVオゾン処理;紫外線処理及び電子線処理などの電離活性線処理などが挙げられる。湿式処理としては、例えば、水、アセトンなどの溶媒を用いた超音波処理;アルカリ処理;アンカーコート処理などが挙げられる。これらの処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合せて行ってもよい。
好ましくは、上記親水化処理は、コロナ放電処理、プラズマ処理、アルカリ処理、又はアンカーコート処理である。かかる親水化処理であれば、可視光の広い領域において大きな吸収二色性を示し、且つ、厚みバラツキの小さい偏光膜を形成できる。
<工程C>
工程Cにおいて、上記基材上に塗工された塗膜を乾燥する。
塗膜の乾燥に際しては、例えば、熱風又は冷風が循環する空気循環式恒温オーブン;マイクロ波もしくは遠赤外線などを利用したヒーター;温度調節用に加熱されたロール;加熱されたヒートパイプロール;加熱された金属ベルトなどの乾燥手段を用いることができる。塗膜の乾燥は、自然乾燥でもよい。
乾燥温度は、溶液の等方相転移温度以下であり、低温から高温へ徐々に昇温させることが好ましい。上記乾燥温度は、好ましくは10℃〜80℃であり、さらに好ましくは20℃〜60℃である。かかる温度範囲であれば厚みバラツキの小さい偏光膜を形成できる。
乾燥時間は、乾燥温度や溶媒の種類によって、適宜、選択され得る。厚みバラツキの小さい偏光膜を形成するためには、乾燥時間は、例えば1分〜30分であり、好ましくは1分〜10分である。
上記塗膜は、乾燥する過程で濃度が高くなることによって、配向した各色素が固定される。乾燥後の塗膜の残存溶媒量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。
このようにして乾燥させた塗膜が、本発明の偏光膜となる。
上記乾燥後の塗膜(偏光膜)は、基材上に積層されているが、本発明の偏光膜は、基材上に積層した状態で用いてもよいし、基材から剥離して用いてもよい。
<工程D>
さらに、上記乾燥後の塗膜の表面(基材の積層面とは反対面)に、下記工程Dを行い、塗膜に耐水性を付与してもよい。
(D)上記工程Cで乾燥させた塗膜の表面に、アルミニウム塩、バリウム塩、鉛塩、クロム塩、ストロンチウム塩、及び分子内に2個以上のアミノ基を有する化合物塩からなる群から選択される少なくとも1種の化合物塩を含む溶液を接触させる工程。
具体的には、上記工程Cで得られた乾燥後の塗膜の表面に、アルミニウム塩、バリウム塩、鉛塩、クロム塩、ストロンチウム塩、及び分子内に2個以上のアミノ基を有する化合物塩からなる群から選択される少なくとも1種の化合物塩を含む溶液を接触させる。
上記化合物塩としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化バリウム、塩化鉛、塩化クロム、塩化ストロンチウム、4,4’−テトラメチルジアミノジフェニルメタン塩酸塩、2,2’−ジピリジル塩酸塩、4,4’−ジピリジル塩酸塩、メラミン塩酸塩、テトラアミノピリミジン塩酸塩などが挙げられる。このような化合物塩の層を形成することにより、塗膜の表面を、水に対して不溶化又は難溶化させることができる。
上記化合物塩を含む溶液に於いて、その化合物塩の濃度は、好ましくは3質量%〜40質量%であり、より好ましくは5質量%〜30質量%である。
塗膜の表面に、上記化合物塩を含む溶液を接触させる方法としては、例えば、該塗膜の表面に上記化合物塩を含む溶液を塗工する方法、該塗膜を上記化合物塩を含む溶液に浸漬する方法など、任意の方法が採用され得る。これらの方法を採用する場合、塗膜の表面は、水又は任意の溶剤で洗浄し乾燥しておくことが好ましい。
上記工程Dを行うことによって、耐水性に優れた偏光膜を形成できる。
<本発明の偏光膜の用途>
本発明の偏光膜は、通常、上記基材に積層された状態で使用される。また、本発明の偏光膜は、上記基材から剥離して使用することもできる。
本発明の偏光膜は、単独で用いてもよいし、或いは、必要に応じて他の光学フィルムを積層してもよい。前記他の光学フィルムとしては、保護フィルム、位相差フィルムなどが挙げられる。本発明の偏光膜の両側に保護フィルムを積層することにより、偏光板を構成できる。なお、上記基材が積層された状態の偏光膜は、この基材を保護フィルムとして利用できる。従って、前記基材が積層されていない側の偏光膜の面に、保護フィルムを積層することにより、偏光板を構成できる。
また、位相差フィルムを積層する場合には、前記基材が積層されていない側の偏光膜の面に位相差フィルムを積層してもよいし、上記偏光板の一方の面に位相差フィルムを積層してもよい。
なお、本発明の偏光膜に上記他の光学フィルムを積層する場合、実用的には、各層間に任意の適切な接着層が設けられる。
本発明の偏光膜の用途は、特に限定されないが、好ましくは、画像表示装置の構成部材である。
前記画像表示装置は、例えば、液晶表示装置、有機ELディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が挙げられ、好ましくは液晶表示装置である。前記画像表示装置の好ましい用途は、テレビ(特に、画面サイズ40インチ以上の大型テレビ)である。画像表示装置が液晶表示装置の場合、その好ましい用途は、テレビ、パソコンモニター、ノートパソコン、コピー機などのOA機器、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機などの携帯機器、ビデオカメラ、電子レンジなどの家庭用電気機器、バックモニター、カーナビゲーションシステム用モニター、カーオーディオなどの車載用機器、商業店舗用インフオメーション用モニターなどの展示機器、監視用モニターなどの警備機器、介護用モニター、医療用モニターなどの介護・医療機器等である。
本発明について、実施例および比較例を用いて更に説明する。なお、本発明は、下記実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた各分析方法は、以下の通りである。
(1)液晶相の確認:
2枚のスライドガラスで、コーティング液を挟み込み、偏光顕微鏡(オリンパス(株)製、商品名「BX50」)を用いて、温度を変化させながら、液晶相を観察した。
(2)厚みの測定:
厚みの測定は、フィルム上に形成された偏光膜の一部を剥離し、三次元非接触表面形状計測システム((株)菱化システム製、製品名「Micromap MM5200」)を用い、フィルム面と偏光膜の段差を測定した。
(3)直交透過率の測定方法:
グラントムソン偏光子を備える分光光度計(日本分光(株)製、製品名「U−4100」)を用いて、測定波長(波長420nm、波長600nm)の直線偏光を入射させ、各透過率(k及びk)を測定した。直交透過率は、式;直交透過率=k×kにより算出した。ただし、前記kは、最大透過率方向の直線偏光の透過率を表し、kは、最大透過率方向に直交する方向の直線偏光の透過率を表す。
(4)二色比(DR)の測定方法:
グラントムソン偏光子を備える分光光度計(日本分光(株)製、製品名「U−4100」)を用いて、波長540nmの直線偏光を入射させ、各透過率(k及びk)を測定した。二色比(DR)は、式;DR=log(1/k)/log(1/k)により算出した。二色比の測定方法の前記k及びkは、上記直交透過率の測定方法のk及びkと同義である。
(5)最大吸収波長の測定方法:
グラントムソン偏光子を備える分光光度計(日本分光(株)製、製品名「U−4100」)を用いて、波長380nm〜780nmの各透過率(k及びk)を測定した。なお、このk及びkは、上記(3)と同じ意味である。
最大吸波波長は、上記測定したk及びkを式:(k+k)/2に代入して求められる値(波長)のうち、最も小さくなる波長である。
[実施例]
黄色色素として、下記式(IV)で表される1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体(オプティバ社製、商品名「Y105」)を用いた。この1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体は、波長390nmにおいて最大吸収を示した。
青色色素として、下記式(V)で表されるペリレン誘導体(オプティバ社製、商品名「Blue Optiva LCP dye」)を用いた。このペリレン誘導体は、波長640nmにおいて最大吸収を示した。
Figure 0004999633
Figure 0004999633
上記黄色色素1.2質量部と上記青色色素10質量部を混合した(混合物100質量部中、黄色色素が約10.7質量部、青色色素が約89.3質量部の混合物)。この混合物を水に溶解させて固形分濃度10質量%の溶液を調製した。この溶液を偏光顕微鏡で観察したところ、ネマチック液晶相を示していた。
上記各色素を含む溶液を、コロナ放電処理を施したポリマーフィルム(日本ゼオン(株)製、商品名「ゼオノア」)のコロナ放電処理面に、バーコータ(BUSCHMAN社製、商品名「mayer rot HS1.5」)を用いて、せん断応力の存在下で均一に塗工し、上記各色素を配向させた。その後、23℃の恒温室内で自然乾燥させることにより、乾燥塗膜(偏光膜)を作製した。得られた偏光膜は、厚み0.4μmであり、その光学特性を表1に示す。
Figure 0004999633
[比較例1]
黄色色素を用いなかったこと以外は、上記実施例と同様にして偏光膜を作製した。
具体的には、上記式(V)で表されるペリレン誘導体(青色色素)のみを水に溶解して、固形分濃度10質量%の溶液を調製した。この溶液を偏光顕微鏡で観察したところ、ネマチック液晶相を示していた。
この溶液を、上記実施例と同様にして、ポリマーフィルムのコロナ放電処理面に塗工し、乾燥させた。得られた偏光膜は、厚み0.4μmであり、その光学特性を表1に示す。
[比較例2]
上記実施例の黄色色素に代えて、下記式(VI)で表される黄色色素(東京化成工業社製、商品名「ブリリアントイエロー」)8質量部を用いたこと以外は、上記実施例と同様にして、偏光膜を作製した。
Figure 0004999633
具体的には、上記式(VI)で表される黄色色素8質量部と上記式(V)で表されるペリレン誘導体(青色色素)10質量部を混合し、この混合物を水に溶解させて固形分濃度10質量%の溶液を調製した。この溶液を偏光顕微鏡で観察したところ、ネマチック液晶相を示していた。
この溶液を、上記実施例と同様にして、ポリマーフィルムのコロナ放電処理面に塗工し、乾燥させた。得られた偏光膜は、厚み0.4μmであり、その光学特性を表1に示す。
表1に示すように、実施例の偏光膜は、波長420nm及び波長600nmにおける直交透過率が、比較例1及び比較例2に比して低く、短波長側及び長波長側において大きな吸収二色性を示した。また、実施例の偏光膜は、二色比も比較例1及び比較例2に比して優れていた。

Claims (5)

  1. 波長380nm〜480nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す黄色色素と、波長580nm〜680nmの範囲のいずれかの波長で最大吸収を示す青色色素と、を含むリオトロピック液晶性混合物を含み、前記黄色色素が、1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体であり、前記青色色素が、アゾ誘導体であることを特徴とする偏光膜。
  2. 前記黄色色素が、前記リオトロピック液晶性混合物100質量部中、1質量部〜50質量部含まれている請求項1に記載の偏光膜。
  3. 前記1,8−ナフトイレン−1’,2’−ベンゾイミダゾール誘導体が、下記一般式(I)で表される化合物である請求項1または2に記載の偏光膜。
    Figure 0004999633
    ただし、式(I)中、kは、0〜4の整数を表し、l及びmは、それぞれ0〜3の整数を表し、nは、1〜4の整数を表し(k、l、m、及びnは、1≦k+l+m+n≦10を満たす)、X、Y及びZは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又はアミン基を表し、Mは、対イオンを表す。
  4. 前記偏光膜が、前記リオトロピック液晶性混合物と溶媒とを含む溶液を、基材上に塗工し乾燥することにより得られた塗膜からなる請求項1〜3のいずれかに記載の偏光膜。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の偏光膜を備える液晶表示装置。
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