JP2010043334A - 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置 - Google Patents

反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010043334A
JP2010043334A JP2008209208A JP2008209208A JP2010043334A JP 2010043334 A JP2010043334 A JP 2010043334A JP 2008209208 A JP2008209208 A JP 2008209208A JP 2008209208 A JP2008209208 A JP 2008209208A JP 2010043334 A JP2010043334 A JP 2010043334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
zinc oxide
gas
target
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008209208A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5123785B2 (ja
Inventor
Akihisa Takahashi
明久 高橋
Akira Ishibashi
暁 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2008209208A priority Critical patent/JP5123785B2/ja
Publication of JP2010043334A publication Critical patent/JP2010043334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5123785B2 publication Critical patent/JP5123785B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】酸化亜鉛系ターゲットを使用し、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む反応性ガス中の各々のガスの比を変化させてスパッタすることにより、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層し、所望の反射防止性能を得ることが可能な酸化亜鉛系の反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置を提供する。
【解決手段】本発明の反射防止膜の成膜方法は、ガス導入手段35を用いて、成膜室23内を酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む第1の反応性ガス雰囲気として第1の酸化亜鉛系薄膜を成膜し、次いで、この成膜室23内を酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含みかつ第1の反応性ガスと異なる組成の第2の反応性ガス雰囲気として第1の酸化亜鉛系薄膜上に第2の酸化亜鉛系薄膜を成膜する。
【選択図】図3

Description

本発明は、反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置に関し、更に詳しくは、フラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)の表示面、タッチパネル等の操作面、太陽電池の受光面等に用いて好適な反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置に関するものである。
近年、フラットパネルディスプレイ(FPD)、タッチパネル、太陽電池等においては、反射防止用に様々な反射防止膜が用いられている。
従来より用いられている反射防止膜としては、透明基板上に高屈折率層や低屈折率層を順次積層した多層構造の反射防止膜が提案されている。
このような反射防止膜では、高屈折率層には、例えば、TiO(屈折率:2.3〜2.55)やZrO(屈折率:2.05)等が、また、低屈折率層としては、例えば、SiO(屈折率:1.45〜1.46)等が用いられている(特許文献1、2)。
このような反射防止膜では、高屈折率層や低屈折率層の膜厚や材質を変えることにより、所望の反射防止性能を得ることができる。
このような反射防止膜は、透明基板上に、SiO等の低屈折率材料のターゲットを用いたスパッタリングにより低屈折率層を成膜し、次いで、この低屈折率層上に、TiOやZrO等の高屈折率材料のターゲットを用いたスパッタリングにより高屈折率層を成膜することにより得ることができる。
特開平7−130307号公報 特開平8−75902号公報
ところで、従来の多層構造の反射防止膜をスパッタリングで成膜するためには、各層毎に異なるターゲットを用意して成膜を行う必要がある。すなわち、TiOターゲットとSiOターゲットを順番にスパッタして成膜を行うか、もしくは酸素ガス等の反応性ガスを導入しながらTiターゲットとSiターゲットを順番にスパッタして成膜を行う必要がある。
特に、SiOターゲットをスパッタする場合、DC電源やAC電源を使用してスパッタすることができないために、RF電源を使用する必要があるが、RF電源はコストが高く、装置構成が複雑になるという問題点があった。
一方、TiターゲットとSiターゲットを酸素ガス等の反応性ガスを導入しながらスパッタして成膜する場合、DC電源もしくはAC電源を使用することが可能であるが、多量の酸素ガスを導入する必要があるために、金属酸化物からなる透明導電膜と同じ雰囲気では成膜することができないという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、酸化亜鉛系の透明導電膜を用いた反射防止膜の成膜方法において、酸化亜鉛系ターゲットを使用し、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む反応性ガス中の各々のガスの比を変化させてスパッタすることにより、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層し、所望の反射防止性能を得ることが可能な酸化亜鉛系の反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜を提供することを目的とする。
また、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層した反射防止膜を、1つの装置にて成膜することができ、さらには、同じ酸化亜鉛系のターゲットを使用し、導入するガスの酸素/水素の比を変化させてスパッタすることにより、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層した反射防止膜を成膜する成膜装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、酸化亜鉛系の透明導電膜を用いた反射防止膜の成膜方法について鋭意検討を行った結果、酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用いて、スパッタ法により屈折率の異なる複数の屈折率層を積層してなる酸化亜鉛系の反射防止膜を成膜する際に、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む反応性ガス中のそれぞれのガスの比率を変えてスパッタを行うこととすれば、第1の酸化亜鉛系薄膜上に屈折率の異なる第2の酸化亜鉛系薄膜を積層した所望の反射性能を有する反射防止膜を効率的に成膜することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の反射防止膜の成膜方法は、第1の酸化亜鉛系薄膜上に第2の酸化亜鉛系薄膜を積層してなる反射防止膜の成膜方法であって、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む第1の反応性ガス中にて第1の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第1の酸化亜鉛系薄膜を成膜する第1の成膜工程と、前記第1の酸化亜鉛系薄膜上に、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含みかつ前記第1の反応性ガスと異なる組成の第2の反応性ガス中にて第2の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第2の酸化亜鉛系薄膜を成膜する第2の成膜工程と、を有することを特徴とする。
この製造方法では、第1の成膜工程により、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む第1の反応性ガス中にて第1の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第1の酸化亜鉛系薄膜を成膜し、第2の成膜工程により、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含みかつ前記第1の反応性ガスと異なる組成の第2の反応性ガス中にて第2の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第2の酸化亜鉛系薄膜を成膜する。
これにより、酸化亜鉛系ターゲットを使用して、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層することが可能になり、その結果、所望の反射防止性能を有する反射防止膜を効率的に成膜することが可能になる。
本発明の反射防止膜の成膜方法では、前記第2の反応性ガスは、前記第1の反応性ガスと水素ガスの含有率が異なることが好ましい。
前記第2の反応性ガスは、前記第1の反応性ガスと酸素ガスの含有率が異なることが好ましい。
前記第2の酸化亜鉛系ターゲットは、前記第1の酸化亜鉛系ターゲットと同一であることが好ましい。
前記第2の成膜工程は、前記第1の成膜工程と同一の真空槽内にて、前記第1の反応性ガスを前記第2の反応性ガスに置換して行うことが好ましい。
前記第1の酸化亜鉛系ターゲット及び前記第2の酸化亜鉛系ターゲットは、アルミニウム添加酸化亜鉛ターゲットまたはガリウム添加酸化亜鉛ターゲットであることが好ましい。
本発明の反射防止膜は、本発明の反射防止膜の成膜方法により得られた反射防止膜であって、第1の酸化亜鉛系薄膜と、この第1の酸化亜鉛系薄膜上に積層され該第1の酸化亜鉛系薄膜と屈折率が異なる第2の酸化亜鉛系薄膜とを備えてなることを特徴とする。
この反射防止膜では、第1の酸化亜鉛系薄膜と、この第1の酸化亜鉛系薄膜上に積層され該第1の酸化亜鉛系薄膜と屈折率が異なる第2の酸化亜鉛系薄膜とを備えたことにより、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層してなる、所望の反射防止性能を有する酸化亜鉛系の反射防止膜を提供することが可能になる。
本発明の反射防止膜では、前記第1の酸化亜鉛系薄膜及び前記第2の酸化亜鉛系薄膜のうち少なくとも一方は、比抵抗が1.0×10μΩ・cm以下であることが好ましい。
本発明の成膜装置は、本発明の反射防止膜の成膜方法に用いられる成膜装置であって、真空容器と、この真空容器内にターゲットを保持するターゲット保持手段と、前記ターゲットにスパッタ電圧を印加する電源とを備え、前記真空容器は、水素ガス導入手段、酸素ガス導入手段、水蒸気導入手段のうち2つ以上を備えていることを特徴とする。
この成膜装置では、真空容器が、水素ガス導入手段、酸素ガス導入手段、水蒸気導入手段のうち2つ以上を備えたことにより、酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用いて、スパッタ法により基板上に屈折率の異なる複数の屈折率層を積層する際の雰囲気を、還元性ガスと酸化性ガスとの比が調和した反応性ガス雰囲気とすることが可能になる。よって、所望の反射防止性能を有する反射防止膜を、酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用いて1つの装置により成膜することが可能となる。
また、酸化亜鉛系材料からなる一種類のターゲットを使用し、導入するガスの組成を変更するのみで、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層してなる反射防止膜を容易に成膜することが可能になる。さらに、DC電源もしくはAC電源を使用することが可能になり、かつ、従来の成膜速度以上にて成膜することが可能になる。
前記電源は、直流電源と高周波電源とを併用したことが好ましい。
この成膜装置では、直流電源と高周波電源とを併用することにより、スパッタ電圧を低下させることが可能になり、結晶格子の整った酸化亜鉛系の反射防止膜を成膜することが可能になる。
前記ターゲット保持手段に、前記ターゲットの表面に強度の最大値が600ガウス以上の水平磁界を発生させる磁界発生手段を設けたことが好ましい。
さらに、前記真空容器内に、軸を中心として回転するとともに、その外周面に複数の基材を着脱可能に支持する回転体を設け、前記真空容器内に、複数の前記ターゲット保持手段を前記複数の基材のうち1つ以上の基材各々に対向するように設け、前記回転体をその軸を中心として回転させ、前記ターゲット保持手段に保持されるターゲットをスパッタリングすることにより、前記基材上に組成の異なる複数種の膜を成膜することとしてもよい。
本発明の反射防止膜の成膜方法によれば、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む第1の反応性ガス中にて第1の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第1の酸化亜鉛系薄膜を成膜する第1の成膜工程と、前記第1の酸化亜鉛系薄膜上に、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含みかつ前記第1の反応性ガスと異なる組成の第2の反応性ガス中にて第2の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第2の酸化亜鉛系薄膜を成膜する第2の成膜工程と、を有するので、酸化亜鉛系ターゲットを使用して、屈折率の異なる複数の屈折率層を容易に積層することができ、その結果、所望の反射防止性能を有する反射防止膜を効率的に成膜することができる。
本発明の反射防止膜によれば、第1の酸化亜鉛系薄膜と、この第1の酸化亜鉛系薄膜上に積層され該第1の酸化亜鉛系薄膜と屈折率が異なる第2の酸化亜鉛系薄膜とを備えたので、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層してなる、所望の反射防止性能を有する酸化亜鉛系の反射防止膜を提供することができる。
本発明の成膜装置によれば、真空容器と、この真空容器内にターゲットを保持するターゲット保持手段と、前記ターゲットにスパッタ電圧を印加する電源とを備え、前記真空容器は、水素ガス導入手段、酸素ガス導入手段、水蒸気導入手段のうち2つ以上を備えているので、酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用いて、スパッタ法により基板上に屈折率の異なる複数の屈折率層を積層する際の雰囲気を、還元性ガスと酸化性ガスとの比が調和した反応性ガス雰囲気とすることができる。したがって、所望の反射防止性能を有する反射防止膜を、酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用いて1つの装置により成膜することができる。
また、酸化亜鉛系材料からなる一種類のターゲットを使用し、導入するガスの組成を変更するのみで、屈折率の異なる複数の屈折率層を積層してなる反射防止膜を、容易に成膜することができる。さらに、DC電源もしくはAC電源を使用することができ、かつ、従来の成膜速度以上にて成膜することができる。
本発明の反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置を実施するための最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
「第1の実施形態」
図1は、本発明の第1の実施形態の反射防止膜を示す断面図であり、この反射防止膜1は、透明基板2の表面2aに成膜された積層構造の膜であり、透明基板2の表面2a側から外方に向かって屈折率が順次小さくなるように、屈折率の異なる複数の酸化亜鉛系薄膜、例えば高屈折率の透明膜11及び低屈折率の透明膜12が積層されている。
これらの酸化亜鉛系薄膜としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)を添加したアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、酸化ガリウム(Ga)を添加したガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等を主成分とする酸化亜鉛系材料が好適に用いられる。
例えば、アルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)を用いた積層構造の場合、屈折率が例えば1.91等の高屈折率の透明膜11は、アルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)をターゲットとして、アルゴン(Ar)ガス雰囲気または酸素を含むアルゴン(Ar+O)ガス雰囲気下にて成膜することにより得られる。
また、屈折率が例えば1.64等の低屈折率の透明膜12は、上記のアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)をターゲットとして、水素(H)ガス雰囲気または水蒸気(HO)雰囲気下にて成膜することにより得られる。
これらの酸化亜鉛系薄膜のうち少なくとも一方、例えば高屈折率の透明膜11及び低屈折率の透明膜12のうち少なくとも一方の比抵抗は、1.0×10μΩ・cm以下であることが好ましい。
このように、透明膜11、12のうちの少なくとも一方の比抵抗を1.0×10μΩ・cm以下とすることにより、この透明膜に透明導電膜としての機能を付与することができる。
図2は、本実施形態の反射防止膜の変形例を示す断面図であり、低屈折率の透明膜12の比抵抗が高い場合に、この透明膜12上に透明導電膜3を成膜した例である。
このような構成とすることにより、反射防止膜1に透明導電膜の機能を付与することができる。
図3は、本実施形態の反射防止膜の成膜に用いられるスパッタ装置(成膜装置)を示す概略構成図、図4は同スパッタ装置の成膜室の主要部を示す断面図である。
このスパッタ装置21は、インターバック式のスパッタ装置であり、例えば、ガラス基板(図示せず)等の基板を搬入/搬出する仕込み/取り出し室22と、上記の基板上に酸化亜鉛系の反射防止膜を成膜する成膜室(真空容器)23とを備えている。
仕込み/取出し室22には、この室内を粗真空引きするロータリーポンプ等の粗引き排気手段24が設けられ、この室内には、基板を保持・搬送するための基板トレイ25が移動可能に配置されている。
一方、成膜室23の一方の側面23aには、基板26を加熱するヒーター31が縦型に設けられ、他方の側面23bには、酸化亜鉛系材料のターゲット27を保持し所望のスパッタ電圧を印加するカソード(ターゲット保持手段)32が縦型に設けられ、さらに、この室内を高真空引きするターボ分子ポンプ等の高真空排気手段33、ターゲット27にスパッタ電圧を印加する電源34、この室内にガスを導入するガス導入手段35が設けられている。
カソード32は、板状の金属プレートからなるもので、ターゲット27をロウ材等でボンディング(固定)により固定するためのものである。
電源34は、ターゲット27にスパッタ電圧を印加するためのもので、直流(DC)電源(図示略)を備えている。
ガス導入手段35は、Ar等のスパッタガスを導入するスパッタガス導入手段35aと、水素ガスを導入する水素ガス導入手段35bと、酸素ガスを導入する酸素ガス導入手段35cと、水蒸気を導入する水蒸気導入手段35dとを備えている。
なお、このガス導入手段35では、水素ガス導入手段35b〜水蒸気導入手段35dについては、必要に応じて選択使用すればよく、例えば、水素ガス導入手段35bと酸素ガス導入手段35c、水素ガス導入手段35bと水蒸気導入手段35d、のように2つの手段により構成してもよい。
次に、上記のスパッタ装置21を用いて透明基板2上に酸化亜鉛系の反射防止膜1及び透明導電膜3を順次成膜する方法について説明する。
ここでは、透明基板2として無アルカリガラス基板を用い、反射防止膜1として、アルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、ガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等の酸化亜鉛系材料からなる2層構造のものを用いた場合について説明する。
「反射防止膜の成膜」
(a)高屈折率透明膜の成膜
高屈折率の透明膜11を成膜するために、酸化亜鉛系のターゲット27をカソード32にロウ材等でボンディングして固定する。ここで、ターゲット材としては、酸化亜鉛系材料、例えば、酸化アルミニウム(Al)を0.1〜10質量%添加したアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、酸化ガリウム(Ga)を0.1〜10質量%添加したガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等が挙げられる。
次いで、基板26を仕込み/取り出し室22の基板トレイ25に収納した状態で、仕込み/取り出し室22及び成膜室23を粗引き排気手段24で粗真空引きし、仕込み/取り出し室22及び成膜室23が所定の真空度、例えば0.27Pa(2.0×10−3Torr)となった後に、基板26を仕込み/取り出し室22から成膜室23に搬入し、この基板26を、設定がオフになった状態のヒーター31の前に配置し、この基板26をターゲット27に対向させ、この基板26をヒーター31により加熱して、100℃〜600℃の温度範囲内とする。
次いで、成膜室23を高真空排気手段33で高真空引きし、成膜室23が所定の高真空度、例えば2.7×10−4Pa(2.0×10−6Torr)となった後に、成膜室23に、スパッタガス導入手段35aによりArガスを導入するか、あるいは、スパッタガス導入手段35a及び酸素ガス導入手段35cによりArガス及びOガスを導入することにより、この成膜室23内をArガス雰囲気またはOガスを含むArガス(Ar+O)雰囲気とする。
次いで、電源34によりターゲット27にスパッタ電圧を印加する。
このスパッタ電圧は340V以下であることが好ましい。放電電圧を下げることにより、結晶格子の整った酸化亜鉛系の透明膜を成膜することが可能になる。
このスパッタ電圧は、直流電圧に高周波電圧を重畳してもよい。直流電圧に高周波電圧を重畳することで、放電電圧をさらに下げることができる。
スパッタ電圧印加により、基板26上にプラズマが発生し、このプラズマにより励起されたAr等のスパッタガスのイオンがターゲット27に衝突し、このターゲット27からアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、ガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等の酸化亜鉛系材料を構成する原子を飛び出させ、基板26上に酸化亜鉛系材料からなる透明膜を成膜する。
この成膜の過程では、成膜室23内の雰囲気がArガス雰囲気またはOガスを含むArガス(Ar+O)雰囲気となるので、この雰囲気下にてスパッタを行えば、得られた透明膜は、酸化亜鉛結晶中の酸素空孔の数が制御されて、所望の高屈折率、例えば2.0前後、及び所望の比抵抗(導電率)を有する高屈折率の透明膜11となる。
なお、この透明膜11の屈折率をシフトさせたい場合、成膜の際の雰囲気を、Arガス雰囲気またはOガスを含むArガス(Ar+O)雰囲気から、ArガスまたはOガスを含むArガスに、Hガスおよび/またはHOガス(水蒸気)を加えた雰囲気とすればよい。
これは、成膜室23に、水素ガス導入手段35bによるHガスの導入、水蒸気導入手段35dによるHOガス(水蒸気)の導入、のいずれか一方、あるいは双方を行うことにより、実現することができる。
(b)低屈折率透明膜の成膜
成膜室23内に酸化亜鉛系のターゲット27を残したままの状態で、この成膜室23に、水素ガス導入手段35bによるHガスの導入、水蒸気導入手段35dによるHOガス(水蒸気)の導入、のいずれか一方、あるいは双方を行うことにより、この成膜室23内をHガスおよび/またはHOガス(水蒸気)雰囲気とする。
この低屈折率透明膜を成膜する際、高屈折率透明膜と同一の酸化亜鉛系のターゲット27を用い、成膜時の雰囲気をHガスおよび/またはHOガス(水蒸気)を含む雰囲気とする。これにより、透明膜の屈折率が低屈折率側にシフトした低屈折率透明膜が成膜される。
ここでは、水素ガス導入手段35bや水蒸気導入手段35dを用いて、成膜室23にHガスおよび/またはHOガス(水蒸気)を導入する。
なお、この成膜室23内には、ArガスまたはOガスを含むArガス(Ar+O)も含まれているので、Hガス、HOガス(水蒸気)、Ar+Oガス各々の分圧を制御することで、得られる透明膜の屈折率や比抵抗(導電率)を制御することができる。
例えば、水素ガスの分圧(PH2)と酸素ガスの分圧(PO2)との比R(PH2/PO2)が、
R=PH2/PO2≧5 ……(1)
を満たす場合、成膜室23内の雰囲気は、水素ガス濃度が酸素ガス濃度の5倍以上の反応性ガス雰囲気となり、この反応性ガス雰囲気がR=PH2/PO2≧5を満たすことで、屈折率が1.6前後の透明膜12が得られる。
また、水素ガスの分圧(PH2)と水蒸気(ガス)の分圧(PH2O)との比R(PH2/PH2O)が、
R=PH2/PH2O≧5 ……(2)
を満たす場合、成膜室23内の雰囲気は、水素ガス濃度が水蒸気濃度の5倍以上の反応性ガス雰囲気となり、この反応性ガス雰囲気がR=PH2/PH2O≧5を満たすことで、屈折率が1.6前後の透明膜12が得られる。
このように、成膜室23内をHガスおよび/またはHOガス(水蒸気)雰囲気とすることで、得られた透明膜12の比抵抗(導電率)も変化する。したがって、導電性を必要とする透明膜12の場合には、Hガス雰囲気にて成膜する必要があるが、導電性を必要としない透明膜12の場合、Hガス雰囲気、HOガス(水蒸気)雰囲気のいずれであってもよい。
このように、HガスおよびHOガス(H+HO)雰囲気下で成膜された低屈折率の透明膜12は、比抵抗が低いので透明導電膜を兼ねることができる。この場合、透明導電膜3は不要になる。
一方、HOガス雰囲気下で成膜された低屈折率の透明膜12は、比抵抗が高いので、透明導電膜3が必要となる。
次に、高比抵抗かつ低屈折率の透明膜12上に透明導電膜3を成膜する方法について説明する。
「透明導電膜の成膜」
透明導電膜3を成膜するために、上記の酸化亜鉛系のターゲット27を用い、上記の反射防止膜と同様にして、基板26の温度を100℃〜600℃の温度範囲内とし、スパッタガス導入手段15aによりAr等のスパッタガスを導入するとともに、水素ガス導入手段15b〜水蒸気導入手段15dのうちいずれか2つまたは3つを用いて、水素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種のガスを導入する。
ここで、水素ガスと酸素ガスを選択した場合、水素ガスの分圧(PH2)と酸素ガスの分圧(PO2)との比R(PH2/PO2)が、
R=PH2/PO2≧5 ……(3)
を満たす場合、成膜室23内の雰囲気は、水素ガス濃度が酸素ガス濃度の5倍以上の反応性ガス雰囲気となり、この反応性ガス雰囲気がR=PH2/PO2≧5を満たすことで、比抵抗1.0×10μΩ・cm以下の透明導電膜が得られる。
また、水素ガスと水蒸気(ガス)を選択した場合、水素ガスの分圧(PH2)と水蒸気(ガス)の分圧(PH2O)との比R(PH2/PH2O)が、
R=PH2/PH2O≧5 ……(4)
を満たす場合、成膜室23内の雰囲気は、水素ガス濃度が水蒸気濃度の5倍以上の反応性ガス雰囲気となり、この反応性ガス雰囲気がR=PH2/PH2O≧5を満たすことで、比抵抗1.0×10μΩ・cm以下の透明導電膜が得られる。
次いで、電源34によりターゲット27に340V以下のスパッタ電圧、好ましくは直流電圧に高周波電圧を重畳したスパッタ電圧を印加する。
これにより、基板26上にプラズマが発生し、このプラズマにより励起されたAr等のスパッタガスのイオンがターゲット27に衝突し、このターゲット27からアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、ガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等の酸化亜鉛系材料を構成する原子を飛び出させ、透明膜12上に酸化亜鉛系材料からなる透明導電膜3を成膜する。
この成膜の過程では、成膜室23内の雰囲気が、水素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種からなる反応性ガス雰囲気となり、よって、この反応性ガス雰囲気下にてスパッタを行えば、得られた透明導電膜3は、酸化亜鉛結晶中の酸素空孔の数が制御されて、所望の導電率を有する膜となり、その比抵抗も低下し所望の比抵抗の値となる。
特に、成膜室23内の各ガスの濃度が、水素ガス濃度が酸素ガス濃度の5倍以上となっている場合、水素ガスと酸素ガスとの比が調和した反応性ガス雰囲気となり、よって、この反応性ガス雰囲気下にてスパッタを行えば、得られた透明導電膜3は、酸化亜鉛結晶中の酸素空孔の数が高度に制御されて、所望の導電率を有する膜となり、その比抵抗もITO膜相当にまで低下し、所望の比抵抗の値となる。
また、得られた透明導電膜3は、金属光沢が生じる虞も無く、可視光線に対する透明性を維持することとなる。
このようにして、比抵抗が低くかつ可視光線に対する透明性が良好な酸化亜鉛系の透明導電膜3が形成された基板26が得られる。
次に、本実施形態の酸化亜鉛系の透明導電膜及び反射防止膜の製造方法について、本発明者等が行った実験結果について説明する。
5インチ×16インチの大きさのAlを2質量%添加したアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)ターゲットを用い、このターゲットを直流(DC)電圧を印加する平行平板型のカソード32にロウ材で固定した。次いで、仕込み/取り出し室22に無アルカリガラス基板を入れて仕込み/取り出し室22内を粗引き排気手段24で粗真空引きし、次いで、この無アルカリガラス基板を高真空排気手段33で高真空引きした成膜室23に搬入し、AZOターゲットに対向配置させた。
次いで、ガス導入手段35により、Arガスを5mTorrの圧力になるよう導入した後、HOガスの分圧が5×10−5Torr、Oガスの分圧が1×10−5Torr、のいずれかになるように導入し、HOガスまたはOガスの雰囲気下で、カソード32に電源34により1kWの電力を印加することにより、カソード32に取り付けたAZOターゲットをスパッタし、無アルカリガラス基板上にAZO膜を堆積させた。
図5は、無加熱成膜におけるHOガス(水蒸気)の効果を示すグラフであり、図中、Aは反応性ガスを導入しない場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、BはHOガスの分圧が5×10−5Torrになるように導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、CはOガスの分圧が1×10−5Torrになるように導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、それぞれ示している。
反応性ガスを導入しない場合、透明導電膜の膜厚は207.9nm、比抵抗は1576μΩcmであった。
また、HOガスを導入した場合、透明導電膜の膜厚は204.0nm、比抵抗は64464μΩcmであった。
また、Oガスを導入した場合、透明導電膜の膜厚は208.5nm、比抵抗は2406μΩcmであった。
図5によれば、HOガスを導入したことにより、透過率のピーク波長を膜厚を変えずに変更することができることが分かった。また、反応性ガスを導入しないAに比べ全体的に透過率も上昇していた。
また、HOガスを導入した場合、比抵抗が高く、抵抗劣化が大きくなるが、透過率が高いことから、反射防止膜等のような低抵抗が要求されない光学部材に適用可能であることが分かった。
さらに、HOガスの無導入と導入もしくは導入量を変化させた成膜条件を繰り返し行うことで、屈折率が変化した積層構造の光デバイスを1枚のターゲットで得られることが分かった。
図6は、図5中のBとCのスペクトルから算出した屈折率を用いて光学設計を行った反射防止膜の反射率のシミュレーション結果を示すグラフである。
ここでは、図5中のCのスペクトルから求められた波長のピーク値(λ)796nmと、膜厚(d)208.5nmの各値を、簡易的に式「2nd=mλ」(式中、dは膜厚、λは波長、n、mは整数)に代入してm=1とした場合の高屈折率の透明膜の屈折率(n)を算出したところ、1.91であった。
一方、図5中のBのスペクトルから求められた波長のピーク値(λ)668nmと、膜厚(d)204.0nmの各値を、簡易的に式「2nd=mλ」(式中、dは膜厚、λは波長、n、mは整数)に代入してm=1とした場合の低屈折率の透明膜の屈折率(n)を算出したところ、1.64であった。
次いで、ガラス基板上に、屈折率(n)が1.91の高屈折率の透明膜を、膜厚(d)が64.0nmになるように成膜し、この高屈折率の透明膜上に屈折率(n)が1.64の低屈折率の透明膜を、膜厚(d)が89.5nmになるように成膜した。
この図6によれば、波長(λ)が550nmの場合、反射防止膜の反射率が0.167%となることが分かり、積層構造の反射防止膜を1つのターゲットを用いて連続して成膜することができることが分かった。
次いで、無アルカリガラス基板を250℃に加熱した以外は上記と同様にして無アルカリガラス基板上にAZO膜を堆積させた。
図7は、基板温度を250℃とした加熱成膜におけるHOガス(水蒸気)の効果を示すグラフであり、図中、Aは反応性ガスを導入しない場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、BはHOガスの分圧が5×10−5Torrになるように導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、CはOガスの分圧が1×10−5Torrになるように導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、それぞれ示している。なお、カソードとしては、直流(DC)電圧を印加する平行平板型のカソードを用いた。
反応性ガスを導入しない場合、透明導電膜の膜厚は201.6nm、比抵抗は766μΩcmであった。
また、HOガスを導入した場合、透明導電膜の膜厚は183.0nm、比抵抗は6625μΩcmであった。
また、Oガスを導入した場合、透明導電膜の膜厚は197.3nm、比抵抗は2214μΩcmであった。
図7によれば、加熱成膜においても、無加熱成膜と同様の効果が得られることが分かった。
Oガスを導入した場合、膜厚が若干薄くなっているが、膜厚の干渉によるピーク波長のシフト以上に、ピーク波長がシフトしていることから、基板温度を250℃に加熱した場合においても、無加熱と同様の効果が得られることが分かった。
次いで、HOガスをHガスに替え、カソードとして直流(DC)電圧と高周波(RF)電圧を重畳可能な平行平板型のカソードを用い、電源34により1kWのDC電力に350Wの高周波(RF)電力を重畳させたスパッタ電力をカソード12に印加し、4Aの定電流制御とした以外は上記と同様にして無アルカリガラス基板上にAZO膜を堆積させた。
図8は、基板温度を250℃とした加熱成膜においてHガスとOガスを同時に導入した場合の効果を示すグラフであり、図中、AはHガスの分圧が15×10−5Torr、Oガスの分圧が1×10−5Torrになるよう同時に導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、BはOガスの分圧が1×10−5Torrになるよう導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、それぞれ示している。
ガスとOガスを同時に導入した場合、透明導電膜の膜厚は211.1nmであった。
また、Oガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜厚は208.9nmであった。
図8によれば、HガスとOガスを同時に導入した場合、Oガスのみを導入した場合と比べて、膜厚の干渉によるピーク波長のシフト以上に、ピーク波長がシフトしていることが分かった。また、透過率も向上していることが分かった。
図9は、基板温度を250℃とした加熱成膜においてHガスとOガスを同時に導入した場合の効果を示すグラフであり、Oガスの分圧を1×10−5Torr(流量換算の分圧)に固定し、Hガスの分圧を0〜15×10−5Torr(流量換算の分圧)の間で変化させた場合の酸化亜鉛系透明導電膜の比抵抗を示している。なお、透明導電膜の膜厚は概ね200nmであった。
この図によれば、Hガスの圧力が0Torrから2.0×10−5Torrまでは比抵抗が急激に低下するが、2.0×10−5Torrを超えると比抵抗が安定してくることが分かった。
同一条件で反応性ガスを導入しない場合の透明導電膜の比抵抗は422μΩ・cmであるから、HガスとOガスを同時に導入した場合においても、比抵抗の劣化が小さいことが分かった。
特に、ディスプレイ等に使用される透明導電膜では、可視光領域での透過率が高いことに加え、低抵抗であることが求められる。一般的なディスプレイの透明電極は1.0×10μΩ・cm以下が求められる。図9において比抵抗が1.0×10μΩ・cm以下となるのは、Hガスの圧力が5.0×10−5Torr以上の場合である。Oガスの圧力は1×10−5Torrであるから、比抵抗を1.0×10μΩ・cm以下とするために、R=PH2/PO2≧5とすることが好ましいことが分かる。
図10は、無加熱成膜におけるHガスの効果を示すグラフであり、図中、AはHガスの分圧が3×10−5Torrとなるように導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、BはOガスの分圧が1.125×10−5Torrになるように導入した場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を、それぞれ示している。なお、カソードとしては、直流(DC)電圧を印加する対向型のカソードを用いた。
ガスを導入した場合、透明導電膜の膜厚は191.5nm、比抵抗は913μΩcmであった。
また、Oガスを導入した場合、透明導電膜の膜厚は206.4nm、比抵抗は3608μΩcmであった。
図10によれば、Hガスを導入したことにより、透過率のピーク波長を膜厚を変えずに変更することができることが分かった。
また、透過率もOガスを導入した場合と比べて高いことが分かった。
以上により、Hガスを導入したプロセスは、Hガス導入量を最適化することにより、高透過率かつ低い比抵抗の酸化亜鉛系透明導電膜が得られることが分かった。
本実施形態の反射防止膜の成膜方法によれば、水素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む反応性ガス雰囲気中にてスパッタを行うので、可視光線に対する透明性に優れた酸化亜鉛系の反射防止膜1及び比抵抗が低く、可視光線に対する透明性に優れた酸化亜鉛系の透明導電膜3を容易に成膜することができる。
本実施形態の成膜装置によれば、ガス導入手段35を、Ar等のスパッタガスを導入するスパッタガス導入手段35aと、水素ガスを導入する水素ガス導入手段35bと、酸素ガスを導入する酸素ガス導入手段35cと、水蒸気を導入する水蒸気導入手段35dとにより構成したので、これらスパッタガス導入手段35a〜水蒸気導入手段35dを制御することにより、酸化亜鉛系の反射防止膜1や透明導電膜3を成膜する際の雰囲気を、還元性ガスと酸化性ガスとの比が調和した反応性ガス雰囲気とすることができる。
したがって、従来の成膜装置の一部を改良するだけで、酸化亜鉛系の反射防止膜や透明導電膜を成膜することができる。
なお、本実施形態の反射防止膜1では、透明基板2の表面2aに、高屈折率の透明膜11、低屈折率の透明膜12を順次成膜した2層構造の反射防止膜としたが、反射防止膜1の積層構造は上記の2層構造に限定されることなく、要求される反射防止膜の反射防止性能を満たすように3層構造以上の多層構造としてもよい。例えば、高屈折率の透明膜11及び低屈折率の透明膜12を複数回、繰り返し成膜した多層構造としてもよい。
「第2の実施形態」
図11は、本発明の第2の実施形態の反射防止膜の成膜に用いられるインターバック式のマグネトロンスパッタ装置(成膜装置)の成膜室の主要部を示す断面図である。
このマグネトロンスパッタ装置41が、上記のスパッタ装置21と異なる点は、成膜室23の一方の側面23bに酸化亜鉛系材料のターゲット27を保持し所望の磁界を発生するスパッタカソード機構(ターゲット保持手段)42を縦型に設けた点である。
スパッタカソード機構42は、ターゲット27をロウ材等でボンディング(固定)した背面プレート43と、背面プレート43の裏面に沿って配置された磁気回路(磁界発生手段)44とを備えている。この磁気回路44は、ターゲット27の表面に水平磁界を発生させるもので、複数の磁気回路ユニット(図11では2つ)44a、44bがブラケット45により連結されて一体化され、磁気回路ユニット44a、44bそれぞれは、背面プレート43側の表面の極性が相互に異なる第1磁石46および第2磁石47とこれらを装着するヨーク48とを備えている。
この磁気回路44では、背面プレート43側の極性が異なる第1磁石46および第2磁石47により、磁力線49で表される磁界が発生する。これにより、第1磁石46と第2磁石47との間におけるターゲット27の表面においては、垂直磁界が0(水平磁界が最大)となる位置50が発生する。この位置50に高密度プラズマが生成することで、成膜速度を向上しうるようになっている。
このターゲット27の表面における水平磁界の強度の最大値は、600ガウス以上であることが好ましい。水平磁界の強度の最大値を、600ガウス以上とすることで放電電圧を下げることができる。
本実施形態のマグネトロンスパッタ装置41においても、第1の実施形態のスパッタ装置21と同様の効果を奏することができる。
しかも、成膜室23の一方の側面23bに所望の磁界を発生するスパッタカソード機構42を縦型に設けたので、スパッタ電圧を340V以下とし、ターゲット27表面における水平磁界強度の最大値を600ガウス以上とすることにより、結晶格子の整った酸化亜鉛系の反射防止膜や透明導電膜を成膜することができる。
この酸化亜鉛系の反射防止膜や透明導電膜は、成膜後に高温でアニール処理を行っても酸化され難く、透過率の低下や比抵抗の増加を抑制することができ、耐熱性に優れた酸化亜鉛系の反射防止膜や透明導電膜を得ることができる。
「第3の実施形態」
図12は、本発明の第3の実施形態のカルーセル式のスパッタ装置(成膜装置)を示す概略構成図である。
このスパッタ装置51は、成膜室(真空容器)52内に、この成膜室52の中心軸を中心として回転するとともに、その外周面に複数の基板26を着脱可能に支持する基板ホルダ53(図12では4個)を有する略円筒状の回転体54が設けられ、さらに、成膜室52の内側面に、酸化亜鉛系材料のターゲット27を保持し所望のスパッタ電圧を印加する複数のカソード32(図12では2個)が設けられ、回転体54をその軸を中心として回転させてカソード32に対向する位置に停止させた場合に、この回転体54の基板ホルダ53に支持された基板26が、カソード32に保持されるターゲット27と対向するようになっている。
この成膜室52には、この室内を2つのスパッタ領域S、Sに区画する仕切板55が設けられ、これら2つのスパッタ領域S、S各々には、粗引き排気手段24及び高真空排気手段33が設けられ、さらに、スパッタガス導入手段35aと水素ガス導入手段35bと酸素ガス導入手段35cと水蒸気を導入する水蒸気導入手段35dとを備えたガス導入手段35が設けられている。
この成膜室52では、スパッタ領域Sに、ガス導入手段35によりArガスの導入、Oガスを含むArガス(Ar+O)の導入、のいずれか一方、あるいは双方を行うことにより、このスパッタ領域S内をArガスまたはOガスを含むArガス(Ar+O)雰囲気とし、この雰囲気下にてスパッタリングを行うことにより、基板26上に所望の高屈折率を有する高屈折率の透明膜11を成膜する。
次いで、回転体54をその軸を中心として回転させて、この高屈折率の透明膜11が成膜された基板26をスパッタ領域Sに移動させ、このスパッタ領域Sに、ガス導入手段35によりHガスの導入、HOガス(水蒸気)の導入、のいずれか一方、あるいは双方を行うことにより、このスパッタ領域S内をHガスおよび/またはHOガス(水蒸気)雰囲気とし、この雰囲気下にてスパッタリングを行うことにより、高屈折率の透明膜11上に所望の低屈折率を有する低屈折率の透明膜12を成膜する。
以上により、上記のスパッタ装置51を用いて、第1の実施形態の酸化亜鉛系の反射防止膜1を成膜することができる。
また、この成膜室52では、スパッタ領域S、S全体に、ガス導入手段35によりArガスの導入、Oガスを含むArガス(Ar+O)の導入、のいずれか一方、あるいは双方を行い、この雰囲気下にて基板26を回転させてスパッタリングを行うことにより、基板26上に高屈折率の透明膜11を成膜し、次いで、スパッタ領域S、S全体に、ガス導入手段35によりHガスの導入、HOガス(水蒸気)の導入、のいずれか一方、あるいは双方を行い、この変更された雰囲気下にて基板26を回転させてスパッタリングを行うことによっても、第1の実施形態の酸化亜鉛系の反射防止膜1を成膜することができる。
本実施形態のスパッタ装置51を用いても第1の実施形態のスパッタ装置21と同様の効果を奏することができる。
しかも、成膜室52内に、この成膜室52の中心軸を中心として回転し複数の基板26を着脱可能に支持する基板ホルダ53を有する回転体54を設け、さらに、成膜室52の内側面に、酸化亜鉛系材料のターゲット27を保持する複数のカソード32を設けたので、基板26を回転体54に取り付け、この回転体54をその軸を中心として回転させることにより、異なる雰囲気下にて多層構造の膜を成膜することができる。したがって、多層膜を繰り返し成膜する場合に好適である。
本発明の第1の実施形態の反射防止膜を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の反射防止膜の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態のスパッタ装置を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態のスパッタ装置の成膜室の主要部を示す断面図である。 無加熱成膜におけるHOガス(水蒸気)の効果を示すグラフである。 反射防止膜の反射率のシミュレーション結果を示すグラフである。 基板温度を250℃とした加熱成膜におけるHOガス(水蒸気)の効果を示すグラフである。 基板温度を250℃とした加熱成膜においてHガスとOガスを同時に導入した場合の効果を示すグラフである。 基板温度を250℃とした加熱成膜においてHガスとOガスを同時に導入した場合の効果を示すグラフである。 無加熱成膜におけるHガスの効果を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態のインターバック式のマグネトロンスパッタ装置の成膜室の主要部を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態のカルーセル式のスパッタ装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1 反射防止膜
2 透明基板
2a 表面
3 透明導電膜
11 高屈折率の透明膜
12 低屈折率の透明膜
21 スパッタ装置
22 仕込み/取り出し室
23 成膜室
24 粗引き排気手段
25 基板トレイ
26 基板
27 ターゲット
31 ヒーター
32 カソード
33 高真空排気手段
34 電源
35 ガス導入手段
35a スパッタガス導入手段
35b 水素ガス導入手段
35c 酸素ガス導入手段
35d 水蒸気導入手段
41 マグネトロンスパッタ装置
42 スパッタカソード機構
43 背面プレート
44 磁気回路
44a、44b 磁気回路ユニット
45 ブラケット
46 第1磁石
47 第2磁石
48 ヨーク
49 磁力線
50 垂直磁界が0となる位置
51 スパッタ装置
52 成膜室
53 基板ホルダ
54 回転体
55 仕切板
、S スパッタ領域

Claims (12)

  1. 第1の酸化亜鉛系薄膜上に第2の酸化亜鉛系薄膜を積層してなる反射防止膜の成膜方法であって、
    酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む第1の反応性ガス中にて第1の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第1の酸化亜鉛系薄膜を成膜する第1の成膜工程と、
    前記第1の酸化亜鉛系薄膜上に、酸素ガス、水素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含みかつ前記第1の反応性ガスと異なる組成の第2の反応性ガス中にて第2の酸化亜鉛系ターゲットを用いたスパッタリングにより、第2の酸化亜鉛系薄膜を成膜する第2の成膜工程と、
    を有することを特徴とする反射防止膜の成膜方法。
  2. 前記第2の反応性ガスは、前記第1の反応性ガスと水素ガスの含有率が異なることを特徴とする請求項1記載の反射防止膜の成膜方法。
  3. 前記第2の反応性ガスは、前記第1の反応性ガスと酸素ガスの含有率が異なることを特徴とする請求項1記載の反射防止膜の成膜方法。
  4. 前記第2の酸化亜鉛系ターゲットは、前記第1の酸化亜鉛系ターゲットと同一であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の反射防止膜の成膜方法。
  5. 前記第2の成膜工程は、前記第1の成膜工程と同一の真空槽内にて、前記第1の反応性ガスを前記第2の反応性ガスに置換して行うことを特徴とする請求項1記載の反射防止膜の成膜方法。
  6. 前記第1の酸化亜鉛系ターゲット及び前記第2の酸化亜鉛系ターゲットは、アルミニウム添加酸化亜鉛ターゲットまたはガリウム添加酸化亜鉛ターゲットであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の反射防止膜の成膜方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の反射防止膜の成膜方法により得られた反射防止膜であって、
    第1の酸化亜鉛系薄膜と、この第1の酸化亜鉛系薄膜上に積層され該第1の酸化亜鉛系薄膜と屈折率が異なる第2の酸化亜鉛系薄膜とを備えてなることを特徴とする反射防止膜。
  8. 前記第1の酸化亜鉛系薄膜及び前記第2の酸化亜鉛系薄膜のうち少なくとも一方は、比抵抗が1.0×10μΩ・cm以下であることを特徴とする請求項7記載の反射防止膜。
  9. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の反射防止膜の成膜方法に用いられる成膜装置であって、
    真空容器と、この真空容器内にターゲットを保持するターゲット保持手段と、前記ターゲットにスパッタ電圧を印加する電源とを備え、
    前記真空容器は、水素ガス導入手段、酸素ガス導入手段、水蒸気導入手段のうち2つ以上を備えていることを特徴とする成膜装置。
  10. 前記電源は、直流電源と高周波電源とを併用したことを特徴とする請求項9記載の成膜装置。
  11. 前記ターゲット保持手段に、前記ターゲットの表面に強度の最大値が600ガウス以上の水平磁界を発生させる磁界発生手段を設けたことを特徴とする請求項9または10記載の成膜装置。
  12. 前記真空容器内に、軸を中心として回転するとともに、その外周面に複数の基材を着脱可能に支持する回転体を設け、
    前記真空容器内に、複数の前記ターゲット保持手段を前記複数の基材のうち1つ以上の基材各々に対向するように設け、
    前記回転体をその軸を中心として回転させ、前記ターゲット保持手段に保持されるターゲットをスパッタリングすることにより、前記基材上に組成の異なる複数種の膜を成膜することを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項記載の成膜装置。
JP2008209208A 2008-08-15 2008-08-15 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜 Active JP5123785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008209208A JP5123785B2 (ja) 2008-08-15 2008-08-15 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008209208A JP5123785B2 (ja) 2008-08-15 2008-08-15 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010043334A true JP2010043334A (ja) 2010-02-25
JP5123785B2 JP5123785B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=42014931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008209208A Active JP5123785B2 (ja) 2008-08-15 2008-08-15 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5123785B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012117093A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Geomatec Co Ltd 透明導電膜及び透明導電膜付き基板
JP2017059656A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社東芝 光電変換素子および太陽電池
US20230203636A1 (en) * 2012-05-04 2023-06-29 Viavi Solutions Inc. Reactive sputter deposition of dielectric films

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60111253A (ja) * 1983-11-21 1985-06-17 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真感光体およびその製造方法
JPH1056192A (ja) * 1996-08-08 1998-02-24 Canon Inc 光起電力素子の製造方法
JP2007023304A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Konica Minolta Holdings Inc 透明導電膜付ガスバリア性フィルムの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2009176927A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Ulvac Japan Ltd 太陽電池の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60111253A (ja) * 1983-11-21 1985-06-17 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真感光体およびその製造方法
JPH1056192A (ja) * 1996-08-08 1998-02-24 Canon Inc 光起電力素子の製造方法
JP2007023304A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Konica Minolta Holdings Inc 透明導電膜付ガスバリア性フィルムの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2009176927A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Ulvac Japan Ltd 太陽電池の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6012052266; KANG,S.J. et al: 'Piezoelectric and optical properties of ZnO thin films deposited using various O2/(Ar+O2) gas ratios' Journal of Materials Science. Materials in Electronics Vol.18, 200706, p.647-653 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012117093A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Geomatec Co Ltd 透明導電膜及び透明導電膜付き基板
US20230203636A1 (en) * 2012-05-04 2023-06-29 Viavi Solutions Inc. Reactive sputter deposition of dielectric films
JP2017059656A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社東芝 光電変換素子および太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5123785B2 (ja) 2013-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010044265A1 (ja) 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜並びに成膜装置
WO2009084441A1 (ja) 透明導電膜の成膜方法及び成膜装置
WO2010004937A1 (ja) タッチパネルの製造方法及び成膜装置
JP5078903B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法及び製造装置
JP5123785B2 (ja) 反射防止膜の成膜方法及び反射防止膜
JP2009176927A (ja) 太陽電池の製造方法
JP2007154242A (ja) 酸化物の混合膜の製造方法
US20100186630A1 (en) Low-refractive-index film, method of depositing the same, and antireflection film
JP2002371355A (ja) 透明薄膜の製造方法
JP5134382B2 (ja) スパッタリング複合ターゲット
JP5193232B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP4793056B2 (ja) 反射防止膜のスパッタ成膜方法
JP2020180360A (ja) 光学多層膜の成膜方法および光学素子の製造方法
JP2017066429A (ja) スパッタリング装置および薄膜の製造方法
JP2004291464A (ja) ガスバリア性反射防止フィルム及びその製造方法
JP2006106239A (ja) 反射防止膜の形成方法
JP5901571B2 (ja) 成膜方法
CN113549888A (zh) 中灰镜及其制备方法、制备装置
JP2008102273A (ja) エレクトロクロミック素子及びその製造方法
JP2008102272A (ja) エレクトロクロミック素子及びその製造方法
Kim et al. Optical and Structural Properties of Tantalum-Oxide Thin Films Prepared by Using Reactive DC Magnetron Sputtering with Ar and O2 Mixed-Gas Ion-Beam Assistance
JP2002275628A (ja) スパッタリング成膜方法
JP2008209458A (ja) 薄膜の形成方法および積層体
JP2001262317A (ja) 光学薄膜及びその製造方法
JP2007297682A (ja) 酸化ジルコニウム膜及びその成膜方法、並びに反射防止膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121009

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5123785

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250