JP2010043009A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビタミンA類と尿素とを安定に配合し、これら有効成分が経時においても高い残存率を有し、pHの変動を防止し、使用性(なめらかさ、べたつき感のなさ)に優れる、特にクリーム系の皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】(a)尿素、(b)ビタミンAおよびその誘導体(例えば、ビタミンA脂肪酸エステルなど)、(c)高級脂肪酸石鹸、および(d)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有する皮膚外用剤。(a)成分を2〜30質量%、(b)成分を0.01〜1質量%、(c)成分を0.5〜3質量%、および(d)成分を0.1〜3質量%含有するのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、尿素およびビタミンA類を安定に配合し、使用性(なめらかさ、べたつき感がない)に優れる、特にクリーム系の皮膚外用剤に関する。
ビタミンAやビタミンAアセテート等に代表されるビタミンA類(=レチノール類)は、従来から皮膚角化症等の予防や治療、皮膚老化の防止や回復などに有効な成分として知られており、皮膚外用剤中に有効成分として配合されている。また尿素も、保湿剤、浸透補助剤、荒れ肌改善剤、皮膚軟化剤、細胞賦活剤等として皮膚外用剤中に有効成分として配合されている。
しかしながら、ビタミンA類は不安定で、光、空気、熱、金属イオン等による影響で変質しやすい。また尿素も、水の存在下で徐々に分解することや、高配合した場合に析出しやすくなり、尿素本来の薬理作用や塗布時の使用感を損ねるという問題や、系のpHが変動する等の問題がある。
ビタミンA類や尿素を配合した皮膚外用剤として、例えば、特開2008−31159号公報(特許文献1)に、尿素10〜25質量%と、レチノールまたはその誘導体を含有し、所望によりここにさらにトコフェロールまたはその誘導体を含有する皮膚外用剤が、使用感(ざらつかない)、保湿性、製剤安定性、安全性に優れるということが記載されている。しかしこの皮膚外用剤では、なめらかでべたつかないという使用感効果を得るまでには至らず、またpHの変動防止についての記載や示唆はない。
特公平3−36802号公報(特許文献2)では、尿素と高級脂肪酸アンモニウム石鹸を含有し、かつ系のpHを6〜8.5に調整した外用尿素製剤が記載されているが、該文献では有効成分として尿素にビタミンA類を併用することについての記載や示唆はない。
特開平11−228377号公報(特許文献3)では、ビタミンA脂肪酸エステル、油溶性抗酸化剤、両親媒性物質、親水性非イオン系界面活性剤を特定の配合比で含むことで、ビタミンA脂肪酸エステルの安定配合を図った水中油型乳化組成物が開示されているが、該文献では有効成分としてビタミンA類に尿素を併用することについての記載や示唆はない。
特開2008−31159号公報 特公平3−36802号公報 特開平11−228377号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ビタミンA類と尿素とを安定に配合し、これら有効成分が経時においても高い残存率を有し、pHの変動を防止し、使用性(なめらかさ、べたつき感のなさ)に優れる、特にクリーム系の皮膚外用剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、(a)尿素、(b)ビタミンAおよびその誘導体、(c)高級脂肪酸石鹸、および(d)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有する、皮膚外用剤を提供する。
また本発明は、(b)成分がビタミンA脂肪酸エステルである、上記皮膚外用剤を提供する。
また本発明は、(a)成分を2〜30質量%、(b)成分を0.01〜1質量%、(c)成分を0.5〜3質量%、および(d)成分を0.1〜3質量%含有する、上記皮膚外用剤を提供する。
本発明の皮膚外用剤は、ビタミンA類と尿素とを安定に配合し、これら有効成分が経時においても高い残存率を有し、pHの変動を防止し、使用性(なめらかさ、べたつき感のなさ)に優れる。
以下、本発明について詳述する。
(a)成分としての尿素の配合量は、本発明の皮膚外用剤中に2〜30質量%が好ましく、より好ましくは10〜20質量%である。配合量が2質量%未満では(a)成分としての薬効効果を十分に発揮することが難しく、一方、30質量%超では結晶析出の問題が生じるおそれがある。
(b)成分としてのビタミンAおよびその誘導体としては、例えば、ビタミンA(=レチノール)、ビタミンAアルデヒド(=レチナール)、ビタミンA酸(=レチノイン酸)、ビタミンA脂肪酸エステルや、それらの塩などが挙げられる。ビタミンA脂肪酸エステルとしては、ビタミンAアセテート(=酢酸レチノール)、ビタミンAパルミテート(=パルミチン酸レチノール)、ビタミンAプロピオネート(=プロピオン酸レチノール)、ビタミンAリノレート(=リノール酸レチノール)等が例示される。塩としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、有機アミン塩(例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩など)等が例示される。
また本発明で用いる(b)成分は、肝油などの天然油脂類であっても、化学合成したものであってもよい。またビタミンA油等のビタミンA含有混合物であってもよい。
本発明では(b)成分として、安定性、有効性等の点から、ビタミンA脂肪酸エステルが好ましく、中でもパルミチン酸レチノールが好ましく用いられる。(b)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(b)成分の配合量は、本発明の皮膚外用剤中に0.01〜1質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。0.01質量%未満では(b)成分としての薬効効果を十分に発揮することが難しく、一方、1質量%超では皮膚に過剰な刺激となる場合がある。
(c)成分としての高級脂肪酸石鹸に用いられる高級脂肪酸としては、炭素原子数12以上の脂肪酸が好ましく用いられ、さらに好ましくは炭素原子数12〜24の脂肪酸である。具体的には、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。中でも、安定性、使用性等の点から、ステアリン酸、ベヘニン酸が好ましく用いられる。これら脂肪酸は1種または2種以上が用いられる。
高級脂肪酸石鹸の塩基としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウムなど)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウムなど)、アンモニウム、有機アミン(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンなど)等の各イオンが例示される。中でも、pHの安定性の点から、ジイソプロパノールアミンが好ましく用いられる。
本発明における高級脂肪酸石鹸とは、高級脂肪酸の一部または全部を塩基で中和したものをいう。本発明では、中和せずに未反応のまま残っているフリーの高級脂肪酸が存在していてもかまわない。特には、中和率が20〜100%であることが、系中のビタミンA類およびpHの安定性の点で好ましい。本発明において高級脂肪酸石鹸の配合量とは、脂肪酸と、脂肪酸の一部〜全部を中和する塩基との総量をいう。
本発明において高級脂肪酸石鹸は、例えば高級脂肪酸と上記塩基を含むアルカリ水溶液(例えば、ジイソプロパノールアミン、水酸化ナトリウムなど)等を他成分とともに混合し、系中で高級脂肪酸石鹸を生成する等の方法によって得ることができるが、この方法に限定されるものでないことはもちろんである。
(c)成分の配合量は、本発明の皮膚外用剤中に0.5〜3質量%が好ましく、より好ましくは1〜2質量%である。配合量が0.5質量%未満では、pHの変動防止効果が弱くなったり、アンモニア臭が生じる場合があり、一方、3質量%を超えるとビタミンA類の安定配合が困難となるおそれがある。
(d)成分としてのポリオキシエチレン(以下「POE」とも記す)アルキルエーテルとしては、例えば、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等が挙げられる。これらは親水性非イオン界面活性剤として公知である。エチレンオキシド付加モル数は10〜40が好ましく、より好ましくは20〜30である。中でも乳化安定性、ビタミンA類の安定性等の点から、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテル等が好ましく用いられる。(c)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(d)成分の配合量は、本発明の皮膚外用剤中に0.1〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。配合量が0.1質量%未満では、ビタミンA類の安定配合効果が弱くなるおそれがあり、一方、3質量%を超えると使用感が損なわれるおそれがある。
上記(a)〜(d)成分を含む本発明の皮膚外用剤は、(c)成分、(d)成分が乳化剤として働き、(a)成分、(b)成分を安定に配合し、これら有効成分が経時においても高い残存率を有し、系のpHの変動を防止し、使用性(なめらかさ、べたつき感のなさ)に優れる。なお本発明の皮膚外用剤のpHは6.0〜8.0が好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、特にはクリーム系の水中油型乳化タイプが好適剤型であり、常法により調製することができ、乳化の方法は特に限定されるものでない。例えば、油相(内相)と水相(外相)を、それぞれ70℃程度に加温し、加温した油相を水相に徐々に添加して、乳化機で乳化し、その後、室温まで冷却する等の方法が挙げられるが、これに限定されるものでない。水相(外相)は通常、皮膚外用剤全量に対して40〜90質量%が好ましく、より好ましくは70〜90質量%である。
本発明の皮膚外用剤は、美容液等の乳液状製品や、スキンクリーム等のクリーム状の製品があるが、これら例示に限定されるものでない。
本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲内で通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の任意添加成分、例えば、油脂、ロウ類、炭化水素油、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤((c)成分以外)、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤((d)成分以外)、水溶性高分子、キレート剤、低級アルコール、多価アルコール、pH調整剤、酸化防止剤、粉末成分、香料、水等を必要に応じて適宜配合することができる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
油脂としては、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ヒマシ油、大豆油、落花生油、トリイソオクタン酸グリセリン等の液体油脂;カカオ脂、硬化油等の固体油脂等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、スクワラン、セレシン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の油分が挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール;ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、乳酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、クロタミトン(C1317NO)等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム等)等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノステアリン酸グリセリン等);ポリグリセリン脂肪酸類(例えば、ペンタステアリン酸デカグリセリル等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);POE−硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−硬化ヒマシ油10等);グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油50、POE−硬化ヒマシ油60、POE−硬化ヒマシ油100等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、カラギーナン、ペクチン、トウモロコシデンプン等);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム等);ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等)等が挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン等);多価アルコール重合体(例えば、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等)等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、等の緩衝剤;アミノ酸(例えば、グリシン等)等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、ベントナイト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ酸、酸化チタン、酸化亜鉛等);有機粉末(例えば、セルロース粉末等);無機顔料(例えば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等);有機顔料(例えば、アルミニウムレーキ等)等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);抗炎症剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、アラントイン等);ビタミン類(例えば、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンEおよびその誘導体、パンテノール等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル等);清涼化剤(例えば、l−メントール、ユーカリ油等)等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。なお、配合量は特記しない限りすべて質量%である。
まず初めに、本実施例で用いた試験方法、評価方法について説明する。
[ビタミンA脂肪酸エステルの残存率(安定性)]
調製直後の試料、および50℃で1ヵ月間保存した後の試料のビタミンA脂肪酸エステルの含量を、高速液体クロマトグラフィー(LC−10A;(株)島津製作所製)で定量し、保存前に対する保存後の残存率(%)を求めた。残存率は100%に近ければ近いほど好ましい。
[尿素の残存率(安定性)]
調製直後の試料、および50℃で1ヵ月間保存した後の試料の尿素の含量を、高速液体クロマトグラフィー(LC−10A;(株)島津製作所製)で定量し、保存前に対する保存後の残存率(%)を求めた。残存率は100%に近ければ近いほど好ましい。
[pH(安定性)]
調製直後の試料、および50℃で1ヵ月間保存した後の試料のpHを、それぞれpHメーター(F−22;(株)堀場製作所製)で測定した。
[アンモニア臭(安定性)]
調製後、50℃で1ヵ月間経過した後の試料のアンモニア臭について、専門パネル(10名)により官能評価し、下記の評価基準により判定した。
(評価基準)
○:7名以上が、アンモニア臭がないと回答
△:4〜6名が、アンモニア臭がないと回答
×:3名以下が、アンモニア臭がないと回答
[尿素の結晶析出(安定性)]
調製後、0℃で1ヵ月間経過した後の試料につき、尿素の結晶が析出していないかどうか顕微鏡で観察した。
(評価基準)
○:試料製造から1ヵ月間(0℃)経過後でも尿素の結晶析出がみられなかった
△:試料製造から1ヵ月間(0℃)経過後、尿素の結晶析出がややみられた
×:試料製造から1ヵ月間(0℃)経過後、尿素の結晶析出がみられた
[使用性(なめらかさ)]
専門パネル(5名)のアンケート調査により、塗布時の使用感触(なめらかさ)を、下記に示す5段階評価により評価し、その平均評価点から判定した。
(評価点)
5点:よい(なめらかである)
4点:ややよい(ややなめらかである)
3点:どちらともいえない
2点:やや悪い(ややなめらかでない)
1点:悪い(なめらかでない)
(判定)
○:平均評点が3.5点以上
△:平均評点が2.5〜3.4点
×:平均評点が2.4点以下
[使用性(べたつき感のなさ)]
専門パネル(5名)のアンケート調査により、塗布時の使用感触(べたつき感のなさ)を、下記に示す5段階評価により評価し、その平均評価点から判定した。
(評価点)
5点:よい(べたつき感がない)
4点:ややよい(ややべたつき感がない)
3点:どちらともいえない
2点:やや悪い(ややべたつき感がある)
1点:悪い(べたつき感がある)
(判定)
○:平均評点が3.5点以上
△:平均評点が2.5〜3.4点
×:平均評点が2.4点以下
(実施例1〜2、比較例1〜2)
下記表1に示す試料を調製し、上記評価方法に従い、パルミチン酸レチノールの安定性、尿素の安定性、pH(調製直後〜50℃で1ヵ月間経過後)、アンモニア臭、尿素の結晶析出、使用性(なめらかさ、べたつき感のなさ)について評価した。結果を表1に示す。
Figure 2010043009
表1に示す結果から明らかなように、実施例1、2では安定性、使用性に優れ、(a)成分、(b)成分ともに残存率が高く、pHの変動も抑制することができ、アンモニア臭や尿素の結晶析出もみられなかった。一方、比較例1、2では、本発明効果をすべて併せもつことはできなかった。

Claims (3)

  1. (a)尿素、(b)ビタミンAおよびその誘導体、(c)高級脂肪酸石鹸、および(d)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有する、皮膚外用剤。
  2. (b)成分がビタミンA脂肪酸エステルである、請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. (a)成分を2〜30質量%、(b)成分を0.01〜1質量%、(c)成分を0.5〜3質量%、および(d)成分を0.1〜3質量%含有する、請求項1または2記載の皮膚外用剤。
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