JP2010042053A - L型キッチン設備及びキッチンユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】略直交する第1の方向及び第2の方向に延在する第1の部分1Aと第2の部分1Bを有する略L字形状のL型キッチン設備1に関する。
第1の部分1Aには、シンク11若しくは調理器具12が少なくとも備えられるとともに、第2の部分1Bにはシンク11若しくは調理器具12が少なくとも備えられ、シンク11及び調理器具12は、略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるように配設されている。
【選択図】図1
Description
しかし、どの形態のキッチン設備にも、その長所及び短所があり、居住人の好みやライフスタイル、住居の構造・広狭等のキッチン空間の条件に応じて、キッチン設備の形態が選択される。
また、対面式及びアイランド式は、作業空間を生活空間より隔離することはできないが、作業空間と生活空間との間でコミュニケーションを取ることが可能となる。
近年、機能性において家事動線を考慮したL字型キッチンや、コミュニケーションを重視した対面式及びアイランド式のキッチンが好まれる傾向にある。
このような背景下、種々の対面式のL型キッチン設備が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
この文献に開示されたL字形キッチン設備は、加熱調理具とシンクが配設されたキャビネットと、引き出し等の収納設備が備えられたキャビネットをL字形に組み合わせることにより構成されている。
また、収納設備が備えられたキャビネットは、加熱調理具とシンクが配設されたキャビネットと略直角をなすように組み合わされるが、このとき、収納設備の引き出し面は生活空間側に配置されるとともに、この天面は作業台として活用される。
この文献に開示された対面式厨房装置は、シンクと調理機器が配設されたL字型の本体と、シンクに対面したカウンター部が備えられ、このカウンター部には、洗面等を行うための洗面ボウルが備えられている。
つまり、これらの文献記載のキッチンにおいては、面と面が向かう位置でのコミュニケーションが実現されることとなる。
更に、特許文献2の技術では、シンクと調理機器はL型に配置されているが、作業者はこのL型の内隅部にて作業を行うため、複数の作業者は背中合せに作業を行うこととなり、この技術においても作業者間でのコミュニケーションが取り難い配置となっている。
更に、両者においては、基本的に対向位置(面と向かう位置)でのコミュニケーションが想定されているとともに、カウンターにおける複数の非作業者間のコミュニケーションは考慮されているとは言えない。
心理学的には、対向位置(面と向かう位置)でのコミュニケーションは、緊張感を創出する可能性があり、対面方向の考慮が加わると、更に、円滑なコミュニケーションが実現されることが想定される。
つまり、両者は、コーナーから見て略90°の角度の位置に配置される。
更に、本発明においては、シンク及び調理器具は、略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるように配設されている。
しかし、本発明においては、上記のように構成されているため、複数の作業者が本発明に係るL型キッチン設備において作業を行う場合に、略90°の角度をもって向き合うこととなる。
つまり、動物の本能上、直接対向する位置関係(面と向かう位置関係)であると、緊張感が増す傾向にあるとともに、180°の位置関係、若しくはこれ以上の角度の位置関係(つまり背中側を合わせることとなる位置関係)では、相手の様子等を認知し難く、会話が成立し難い。
このため、略90°の位置関係が一般的には会話が成立しやすいと考えられている。
また、本発明においては、シンク及び調理器具は、略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるため十分な作業動線を確保することができる。
このように、機能性に優れるとともに、意匠性も向上するため好適である。
よって、上記のように、複数の作業者が本発明に係るL型キッチン設備において作業を行う場合に、略90°の角度をもって向き合い、良好なコミュニケーションをとることが出来るとともに、作業者とテーブルを使用する非作業者、及び複数の非作業者間においても、この略90°の角度をもっての向き合い状態を創出することができる。
なお、「略一塊」とは、ユニットとしてまとまりのある状態を指す意味であり、厳密に沿うもののみを意味するのではなく、例えば、一部に間隙を有して組み合わされた状態も含むものとする。
このように、機能性に優れるとともに、意匠性も向上するため好適である。
また、本発明においては、シンク及び調理器具は、略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるように配設されている。
つまり、動物の本能上、直接対向する位置関係(面と向かう位置関係)であると、緊張感が増す傾向にあるとともに、180°の位置関係、若しくはこれ以上の角度の位置関係(つまり背中側を合わせることとなる位置関係)では、相手の様子等を認知し難く、会話が成立し難い。
このため、略90°の位置関係が一般的には会話が成立しやすいと考えられている。
また、本発明においては、シンク及び調理器具は、略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるため十分な作業動線を確保することができる。
よって、作業者とテーブルを使用する非作業者、及び複数の非作業者間においてもまた、この略90°の角度をもっての向き合い状態を創出することができる。
このため、複数の作業者間のみならず、作業者とテーブルを使用する非作業者、及び複数の非作業者間においても良好なコミュニケーションを図ることができる。
このため、作業性が向上するとともに、機能性及び利便性が向上する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、各部材の材質・配置等、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、作業者の動線を確保するとともに、複数の作業者及び非作業者間において、位置的及び心理学的に良好なコミュニケーションを取ることが可能なL型キッチン設備及びこのL型キッチンを備えたキッチンユニットに関するものである。
図5は作業者の作業動線を示す説明図、図6乃至図8はコミュニケーションポジションを示す説明図である。
なお、図9はキッチンユニットの改変例を示す上面説明図、図10はキッチンユニットの改変例を示す各面図である。
図1乃至図4に示すように、本実施形態に係るキッチンユニットUは、L型キッチン設備1、テーブル2を有して構成されている。
なお、本実施形態においては、テーブル2を有するユニット型の構成を説明するが、本発明の目的を達するためには、テーブル2は必ずしも必要ではなく、L型キッチン設備1のみの構成でもよい。
もちろん、テーブル2を付加することにより、作業者と非作業者との間、非作業者間におけるコミュニケーションを図ることもできるという効果が新たに付加される。
本実施形態に係るシンク11は、公知のシンクであり、給排水設備、蛇口等が備えられている。
また、本実施形態に係る調理器具12は、ガス設備、電熱設備等を備えた加熱調理を行うための公知の調理器具である。
つまり、L型キッチン設備1を上面から見て、内隅と出隅を結ぶ線M1で分けた場合(図3参照)、一方にシンク11が配設されるとともに、他方に調理器具12が配設される。
このとき、シンク11及び調理器具12は、出隅に沿う側面側に向いて配設される。
つまり、作業者は、L型キッチン設備1の出隅に沿う面側から、シンク11及び調理器具12を使用する作業を行うこととなる。
更に、L字型の作業動線を確保することができるとともに、作業者が複数人いる場合であっても、作業空間を大きくとることができる。
なお、説明の便宜上、以下、L型キッチン設備1を上面から見て、内隅と出隅を結ぶ線M1で分けた場合(図3参照)、シンク11が配設される側を「シンク側キッチン設備1A」と記すとともに、調理器具12が配設される側を「調理器具側キッチン設備1B」と記す。
つまり、出隅部分を境界に、シンク11及び調理器具12等の、作業者が使用する設備が分割されていれば良いのであって、シンク11の位置と調理器具12の位置が反対であってもよいし、双方にシンク11が備えられていてもよいし、双方に調理器具12が備えられていても良い。
また、シンク11及び調理器具12は複数備えられていてもよいし、その他のキッチン作業のための設備(例えば、食器洗浄器、コンポスト等)が備えられていてもよい。
更に、キッチン作業以外の作業設備、娯楽設備、体勢補助設備等が備えられていてもよい。
更に、排水パイプ等の配管設備等もまた備えられるが、記載は省略する。
また、調理器具12の上方には、レンジフードFが備えられている。
このレンジフードFは公知のレンジフードであり、調理器具12の位置が変更すれば、調理器具12の位置に従い、その直上に移動する。
例えば、厳密に沿うものではなく、一部に間隙を有して組み合わされていてもよい。
また、本実施形態においては、略矩形状の上面輪郭形状を有するアイランド式のキッチンユニットUを例示したが、L型キッチン設備1とテーブル2とが一体(一塊)となり、アイランド式のキッチンユニットUを形成すればよいのであって、設計や意匠の関係で施される調整において上面輪郭形状が幾何学的にどのような図形となろうと、本発明の趣旨を逸脱するものでなければよい。
このカウンター21は、シンク11からの水分がテーブル2側へ飛散することを防止するための界壁となるとともに、シンク11内の目隠しとしての界壁ともなる。
更に、配膳台等としても機能する。
この遮蔽板22は、調理器具12から調理中の油等がテーブル2側へ飛散することを防止するための界壁となるとともに、調理器具12での作業及び使用されている器具等の目隠しとしての界壁ともなる。
なお、これらのカウンター21及び遮蔽板22等の形状はこれに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でそのような形態のものが用いられてもよいし、必ずしも備えられる必要はない。
図5に示すように、作業者の作業動線Lは、出隅に沿う側面側に沿って描かれる。
つまり、作業者は、L型キッチン設備1の出隅に沿う面側から、シンク11及び調理器具12を使用する作業を行うこととなる。
このため、シンク11付近で作業を行う作業者と、調理器具12付近で作業を行う作業者とが、略90°の角度をもって向き合う位置関係が実現するとともに、内隅に沿う側面側に沿って作業動線が描かれる従来技術に比して、広い作業空間を確保することができ、複数人の作業者による作業を行うことが容易となる。
図6は、複数人の作業者で作業を行う場合のポジションを示す。
図6に示すのは、作業者W1が、調理器具側キッチン設備1Bの調理器具12付近で作業をしており、作業者W2がシンク側キッチン設備1Aのシンク11付近で作業をしている場合である。
この場合、作業者W1と作業者W2とは、略90°の角度を有する位置関係で向き合うこととなる。
つまり、動物の本能上、直接対向する位置関係(面と向かう位置関係)であると、緊張感が増す傾向にあるとともに、180°の位置関係、若しくはこれ以上の角度の位置関係(つまり背中側を合わせることとなる位置関係)では、相手の様子等を認知し難く、会話が成立し難い。
このため、略90°の位置関係が一般的には会話が成立しやすいと考えられている。
また、本実施形態に係るL型キッチン設備1によれば、L型キッチン設備1の出隅に沿う面側から、シンク11及び調理器具12を使用する作業を行うこととなるため、十分な作業空間を確保することができる。
図7に示すのは、作業者W3が、シンク側キッチン設備1Aのシンク11付近で作業をしており、非作業者H1がテーブル2の端側テーブル2Bに着席している場合である。
この場合、作業者W3と非作業者H1とは、略90°の角度を有する位置関係で向き合うこととなる。
また、本実施形態に係るキッチンユニットUによれば、例えば、非作業者H1が食事をしている場合等は、食事後に使用した食器類をシンク11側の作業者W3は直ちに回収することができ、機能的である。
図8に示すのは、非作業者H2がテーブル2のキッチン側テーブル2Aに着席し、非作業者H3がテーブル2の端側テーブル2Bに着席している場合である。
この場合、非作業者H2と非作業者H3とは、略90°の角度を有する位置関係で向き合うこととなる。
また、本実施形態に係るキッチンユニットUによれば、例えば、非作業者H2及び非作業者H3が食事をしている場合等は、良好なコミュニケーションが取れるとともに、何らかの作業を行う場合においても、作業にとって機能的な位置関係となる。
改変例に係るキッチンユニットU´は基本的な構造は、上記実施形態と同様であるが、
上記実施形態に係るL型キッチン設備1及びテーブル2の出隅部分を隅切りしてある。
つまり、図9及び図10に示すように、出隅部分Dがカットされた構成となっている。
その他の構造は、同様であるため、説明は省略する。
また、出隅部分Dは、奥行きが大きくなるため、奥側に手が届きにくく、この奥部分がデットスペースとなりやすい。
更に、この奥行き側は、清掃も困難である。
以上のように、隅切り行うことにより、上記様々な問題が解消され、より作業性及び利便性の高いキッチンユニットU´を提供することができる。
1A シンク側キッチン設備
1B 調理器具側キッチン設備
2 テーブル
2A キッチン側テーブル
2B 端側テーブル
11 シンク
12 調理器具
21 カウンター
22 遮蔽板
D 出隅部分
F レンジフード
H1,H2,H3 非作業者
L 作業動線
U,U´ キッチンユニット
W1,W2,W3 作業者
Claims (4)
- 略直交する第1の方向及び第2の方向に延在する第1の部分と第2の部分とを有する略L字形状のL型キッチン設備であって、
前記第1の部分には、シンク若しくは調理器具が少なくとも備えられるとともに、前記第2の部分にはシンク若しくは調理器具が少なくとも備えられ、
前記シンク及び前記調理器具は、前記略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるように配設されていることを特徴とするL型キッチン設備。 - 前記出隅部分は、隅切りされていることを特徴とする請求項1に記載のL型キッチン設備。
- 略直交する第1の方向及び第2の方向に延在する第1の部分と第2の部分とを有する略L字形状のL型キッチン設備と、
天板が略L字形状に形成されたテーブルと、を有するキッチンユニットであって、
前記L型キッチン設備の前記第1の部分には、シンク若しくは調理器具が少なくとも備えられるとともに、前記第2の部分にはシンク若しくは調理器具が少なくとも備えられ、
前記シンク及び前記調理器具は、前記略L字形状の屈曲部である出隅部分に沿う側面側から作業が行われるように配設されおり、
前記テーブルの前記天板と前記L型キッチン設備は、前記天板の一端部側が前記第1の部分及び前記L型キッチン設備の内隅部に沿うとともに、前記第2の部分が前記天板の内隅部分に沿うように組み合され、略一塊となった上面輪郭形状を有するアイランド式となるよう構成されているキッチンユニット。 - 前記L型キッチン設備の前記出隅部分及び前記テーブルの前記天板の屈曲部であるテーブル側出隅部分のうちの少なくとも一方は隅切りされていることを特徴とする請求項3に記載のキッチンユニット。
Priority Applications (1)
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JP2008206139A JP2010042053A (ja) | 2008-08-08 | 2008-08-08 | L型キッチン設備及びキッチンユニット |
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2008
- 2008-08-08 JP JP2008206139A patent/JP2010042053A/ja active Pending
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