(実施の形態1)
実施の形態1に係る照明装置1は、固体発光素子56が実装される基板57と、基板57が密着配置される支持体58と、支持体58が内部に配置され、固体発光素子56の発光方向に透光性を有し構成される筐体11と、支持体58の一方に配される接続部61に固定され、筐体11の一方の端部が挿入される中空構造を有する第1端子部12aと、支持体58の他方に配される接続部61に固定され、筐体11の他方の端部が挿入される中空構造を有する第2端子部12bとを備える。第1端子部12aの中空構造の底面と、第2端子部12bの中空構造の底面とを結ぶ距離をαと、第1端子部12aの中空構造の上と、第2端子部12bの中空構造の上面とを結ぶ距離をβと、筐体11の長手方向に沿った長さをγとした場合において、α、β、γの大小関係は、照明装置1を使用する環境温度範囲内で「α>γ>β」の関係であり、筐体11は、αの範囲内で、支持体58の長手方向に沿って移動可能に構成されると共に、支持体58の筐体11の内部壁面と密着配置される面は、当該密着配置がなされる筐体11の内部壁面の形状に対応した形状として構成される。
以上により、筐体11と、第1端子部12aと、第2端子部12bとにより構成される空間(以下、光源ユニット2の内部空間と記載。)は、気密性(ここで言う気密性とは、虫等が光源ユニット2の内部空間に入らない程度の気密性を指す。)を持った空間となる。
また、筐体11と支持体58とは、夫々を構成する材料が異なるため、環境温度の変化によるX方向(光源ユニット2(筐体11、支持体58)の長手方向に沿った方向)の長さの変動が、互いに異なる。しかしながら、照明装置1においては、筐体11は、αの範囲内で、X方向に沿って移動可能に構成される。このため、環境温度の変化によるX方向の長さの変動が筐体11と支持体58との間で異なったとしても、変動の差を吸収し、気密性を維持することができる。
また、固体発光素子56は、その駆動ロスとして発生した熱を放熱することが肝要であるが、支持体58を筐体11に密着しているため、筐体11を介した放熱を行うことが可能である。
以下、本発明の実施の形態1に係る照明装置1について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、照明装置1の外観を示す平面図である。図2は、光源ユニット2の外観を示す斜視図である。図3は、図2におけるA方向から見た光源ユニット2の外観を示す平面図であり、図4は、図2におけるB方向から見た光源ユニット2の外観を示す平面図であり、図5は、図2におけるC方向から見た光源ユニット2の外観を示す平面図である。
図6は、図4におけるD1−D2面から見た光源ユニット2の構造を示す図であり、図7は、図4におけるD3−D4面から見た光源ユニット2の構造を示す図である。図8は、図6におけるD5−D6面から見た光源ユニット2の構造を示す図である。
図9は、導体55と基板57との中継部品54を利用した接続を示す図である。図10は中継部品54の外観を示す斜視図である。図11は、中継部品81の外観を示す斜視図である。図12は、中継部品81の図11におけるE方向から見た外観を示す平面図である。図13はラグ端子86が取り付けられた導体55の構成を示す平面図である。
図14は、保持ユニット3の外観を示す平面図である。図15は、図14のF方向から見た第1取付部92aの外観を示す平面図であり、図16は、図14のG方向から見た第2取付部92bの外観を示す平面図である。
なお、ここで、X方向とは、光源ユニット2(筐体11、支持体58)の長手方向に沿った方向であり、Y方向とは、X方向に垂直な方向である(図6参照。)。
照明装置1は、光源ユニット2と、保持ユニット3とにより構成される。このうち、まず光源ユニット2の構成について説明する。
光源ユニット2は、筐体11と、第1端子部12aと、第2端子部12bと、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bと、第1電源供給ピン15aと、第2電源供給ピン15bと、第1支持ピン15cと、第2支持ピン15dとにより構成される。
また、筐体11は中空構造を有しており、固体発光素子56や、基板57、支持体58等が配置される。さらに、第1端子部12aは中空構造を有しており、その内部に基板52や、素子53等が配置される。なお、基板52と、基板57とは、双方に具備される配線用パッド62に中継部品54が実装され、中継部品54を介して、導体55により電気的に接続されている。
また、第2端子部12bも第1端子部12aと同様に中空構造を有しており、その内部に基板52及び素子53等を配置してもよい。例えば、第1支持ピン15c、第2支持ピン15dを固体発光素子56への電源供給を行うピンとして利用する場合には、第2端子部12bの中空構造内に、基板52、素子53等を配置する。
ここで、筐体11の端部は、第1端子部12a、第2端子部12bが夫々備える中空構造内に挿入されている。また、支持体58は筐体11と、さらに第1端子部12a、第2端子部12bは筐体11と固定されてはいない。
さらに、第1端子部12a、第2端子部12bは、接続部61を利用して支持体58に固定されている。
このような構造を採用ことにより、筐体11は、図6に示すX方向に沿って、第1端子部12aの中空構造の底面と第2端子部12bの中空構造の底面を結ぶ範囲(図6におけるαの範囲)で移動可能となる。このような構成をとる理由は後ほど説明する。
筐体11は、透光性を有するものであって、中空構造を有し、その内部に支持体58等を配置できるものであればよい。例えば、図示したように透光性を有する円筒形状であればよい。ただし、これに限定されるものでなく、中空構造を有する四角柱形状等であってよく、必要に応じて任意に構成してよい。
材質としては、発明者らは、対候性や耐久性等を加味し、ポリカーボネイトを採用したが、ガラス、その他の樹脂材料(アクリル)等より構成してもよい。光源ユニット2が使用される環境等を加味し材料を選定してよい。
なお、筐体11の全体が、透光性を有する必要はない。少なくとも、固体発光素子56の発光方向に透光性を有していればよい。このようにすることで、固体発光素子56から発せられた光を無駄なく照明に供することができる。
また、固体発光素子56からの発光は、指向性のあるものであるため、蛍光ランプ等の従来の照明装置と比較して局所的に照明が行われる傾向がある。この対策として、筐体11に透光性を保ちつつ着色(例えば、乳白色等)を行うことで、固体発光素子56からの発光を拡散してもよい。また、筐体11にサンドブラスト等の方法により、微細な凹凸を設けてもよい。もちろん、着色と微細な凹凸とを設けることを併用してもよい。その他、光を拡散する材料(微細光拡散剤)を混入させてもよい。
第1端子部12aは、筐体11の一方の端部に設けられる。筐体11の端部を封止する役割、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bと、第1電源供給ピン15aと、第2電源供給ピン15bとを保持する役割等を担う。
第1端子部12a(第2端子部12bも同様)は、電気的絶縁性を有する樹脂材料に構成してよい。これは、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bと、第1電源供給ピン15aと、第2電源供給ピン15bとを互いに電気的に絶縁する必要があるが、第1端子部12aを、電気的絶縁性を有する絶縁材料により構成することで、前記の電気的絶縁を容易に実現できるというメリットがある。
一方、第1端子部12a(第2端子部12bも同様)を、金属により構成することは、これを利用した放熱を実現することができるという点でメリットがある。なお、この場合においては、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bと、第1電源供給ピン15aと、第2電源供給ピン15bとを互いに電気的に絶縁するために、第1端子部12aと、第1感知ピン14aとが、電気的絶縁体(不図示)を介してのみ接触するように構成する。第2感知ピン14b、第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15bについても同様に、第1端子部12aとは、電気的絶縁体(不図示)を介してのみ接触するように構成する必要がある。
また、第1端子部12aは、中空構造を有している。この中空構造内には、素子53、及びそれらが実装される基板52が配置される。このことは、筐体11の中空構造内に基板52を配置する必要がなくなることを意味し、筐体11の中空構造内において、固体発光素子56を配置可能な領域が拡大する(例えば、X方向に光源ユニット2の端部付近にまで固体発光素子56を配置することが可能となる。)。
固体発光素子56を配置可能な領域が拡大することは、光源ユニット2における照明可能範囲を拡大することにつながり、その利用者の利便性の向上を図ることにもつながる。
また、この場合において、基板52をY方向に沿って実装面が配されるように配置することは、X方向に基板52が占有する幅を最小限に抑えることにつながる。これにより、固体発光素子56を配置可能な領域をより拡大することができる。
すなわち、光源ユニット2における照明可能範囲をより拡大することができ、その利用者の利便性もより向上させることができる。
さらに、この場合において、素子53を小型な素子とすることは、固体発光素子56を配置可能な領域をより拡大することができるという効果を発揮する。
すなわち、素子53が占有する領域(特に、基板52をY方向に沿って実装面が配されるように配置した場合に、X方向に素子53が占有する幅)を最小限に抑えることができるためである。発明者らは、素子53の基板52の実装面に対する実装高さを5mm以下として、光源ユニット2の試作を行い、所望の効果が得られることを確認している。
ここで、もし基板52をX方向に沿って配置し、さらに基板52を第1端子部12a内の中空構造ではなく、支持体58上に配置した場合においては、X方向に係る固体発光素子56を配置可能な幅が縮小して(すなわち、X方向に光源ユニット2の端部付近にまで固体発光素子56を配置することができなくなって)しまう。このことは、光源ユニット2における照明可能範囲を縮小することにつながり、利用者の利便性を損なうことにつながりかねない。よって、上記のごとく基板52を第1端子部12a内の中空構造内にY方向に沿って実装面が配されるよう配置することが必要である。
また、第1端子部12aの中空構造には、筐体11の端部が挿入される。なお、この筐体11の端部は、第1端子部12aの中空構造に挿入されるだけであり、固定されるものではない。
第1感知ピン14a、第2感知ピン14bは、夫々第1端子部12aの端面16aに配置される。第1感知ピン14a、第2感知ピン14bは、光源ユニット2が、保持ユニット3に保持されているか、否かを感知するために設けられるものである。
第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15bは、各々第1端子部12aの端面16a(すなわち、第1感知ピン14a、第2感知ピン14bと同一面)に配置される。第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15bは、固体発光素子56に電源装置101より電源供給を行うことに利用される。また、同時に光源ユニット2を保持ユニット3に取り付けるための口金としても利用される。
第2端子部12bは、筐体11の他方の端部(第1端子部12aが設けられる端部と別の端部)に設けられる。筐体11の端部を封止する役割、第1支持ピン15cと第2支持ピン15dとを保持する役割等を担う。
また、第2端子部12bは、中空構造を有している。この中空構造内にも、図6には図示していないが第1端子部12aの中空構造と同様に、素子53、及びそれらが実装される基板52が必要に応じて配置されてよい。
なお、第2端子部12bの中空構造に基板52等を配置する場合は、上記第1端子部12aにおける場合と同様に配置を行うことが必要である。この配置が必要な理由についてであるが、第1端子部12aにおいて説明したとおりである。
また、第2端子部12bの中空構造には、筐体11の端部が挿入される。なお、この筐体11の端部は、第2端子部12bの中空構造に挿入されるだけであり、第1端子部12aにおける場合と同様固定されるものではない。
第1支持ピン15c、第2支持ピン15dは、各々第2端子部12bの端面16bに配置される。これらは、光源ユニット2を保持ユニット3に取り付けるための口金として利用される。
なお、第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15b、第1支持ピン15c、第2支持ピン15dは、全て同一形状であることが好ましい。このようにすることで、これらを同一の部品により構成することができる。
さらには、後に説明する第1電源供給ピン用孔94a、第2電源供給ピン用孔94b、第1支持ピン用孔94c、第2支持ピン用孔94dも部品の共通化を図ることができる。共通化を図ることは、安価に照明装置1を製造することができることにつながりメリットがある。
ここで、第1感知ピン14a及び第2感知ピン14bは、前述のように第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bと同一の面(端面16a)に配置されると共に、第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bと比較して、端面16aに対する高さを低くすることが適切である(すなわち、第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bの端面16aに対する高さをt1、第1感知ピン14a、第2感知ピン14bの端面16aに対する高さをt2としたとき、t1>t2が成立する。)。
これは、第1感知ピン14a、第2感知ピン14b、第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bは、保持ユニット3の第1取付部92aの孔(第1感知ピン14aの場合は第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン14bの場合は第2感知ピン用孔93b、第1電源供給ピン15aの場合は第1電源供給ピン用孔94a、第2電源供給ピン15bの場合は第2電源供給ピン用孔94b)に挿入される。
t1>t2であるため、第1感知ピン14a及び第2感知ピン14bが第1感知ピン用孔93a及び第2感知ピン用孔93bへ挿入された時点では、確実に第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bは、第1電源供給ピン用孔94a及び第2電源供給ピン用孔94bに挿入されている。
すなわち、第1感知ピン14a及び第2感知ピン14bの第1感知ピン用孔93a及び第2感知ピン用孔93bへの挿入を感知後、電源装置101による光源ユニット2(固体発光素子56)への電源供給を開始すれば、すでに第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bが、第1電源供給ピン用孔94a及び第2電源供給ピン用孔94bに挿入されており、正常な電源供給を行えることになる。
なお、もし第1電源供給ピン用孔94a及び第2電源供給ピン用孔94bへの第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bの確実な挿入なきまま、光源ユニット2(固体発光素子56)への電源供給を開始した場合には、当該電源供給に係る制御に乱れが生じることが危惧される。このことは、光源ユニット2(固体発光素子56)の損傷等にもつながるリスクである。したがって、上記のように、第1感知ピン14a、第2感知ピン14b、第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bを構成することが必要である。
基板52は、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bとの電気的接続等に供される。第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bを電気的に接続する理由については、後ほど説明するが、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bとの電気的接続は、直接的な接続でもよく、素子53を介した実質的な電気的接続であってもよい。
なお、素子53は、基板52に実装される電気的素子であり、具体的には、過電流を防ぐための抵抗成分を有する素子等である。
また、所望する方向と逆方向に電流が流れることを防ぐことを目的として、整流素子等を採用してもよい。これを採用することにより、保持ユニット3に光源ユニット2を取り付ける際に、誤った方向に取り付けられた場合でも、固体発光素子56に電源供給が行われないようにすることができるという効果がある。
これは、保持ユニット3に光源ユニット2が誤った方向で取り付けられた場合に、素子53である整流素子が、第1感知ピン14aと第2感知ピン14b間を電気的に遮断する。保持ユニット3への光源ユニット2の保持の感知は、第1感知ピン用孔93aと、第2感知ピン用孔93bとの間が電気的に接続されることにより行われるが、上記第1感知ピン14aと第2感知ピン14b間が電気的に遮断されることにより、第1感知ピン用孔93aと、第2感知ピン用孔93bとの間が電気的に接続されない。
よって、保持ユニット3への光源ユニット2の保持は感知されないことになり、固体発光素子56への電源供給が行われないこととなるためである。
ここで、第1感知ピン14a及び第2感知ピン14bは、共に第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bと電気的に接続されず、また固体発光素子56とも電気的に接続されない。
これは、第1感知ピン14a及び第2感知ピン14bを固体発光素子56への電源供給に供される第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15b、さらに固体発光素子56自体と電気的に独立させるためである。このことは、第1感知ピン14a及び第2感知ピン14bを利用した光源ユニット2の保持ユニット3への保持/非保持の感知が、電気的擾乱を受けず適切に行われることにつながる。
また、基板52には、第1電源供給ピン15aと、第2電源供給ピン15bとが、各々電気的に接続されている。
なお、第1電源供給ピン15aと、第2電源供給ピン15bとは、各々電気的に独立して、基板52に接続された後、固体発光素子56が実装される基板57に電気的に接続される。すなわち、第1電源供給ピン15aと第2電源供給ピン15bとの間には、固体発光素子56が接続されることとなる。故に、第1電源供給ピン15a及び第2電源供給ピン15bは、固体発光素子56の電源供給に供することが可能である。
また、第1電源供給ピン15aと第2電源供給ピン15bとの間には、さらに素子53を接続してもよい(すなわち、この素子53は固体発光素子56と直列に接続されることとなる。)。
素子53としては、例えば、過電流等、固体発光素子56に電源供給される電力に異常がある際に、固体発光素子56を保護することを目的として抵抗成分を有する素子、或いはヒューズ等を採用する。特に、ヒューズを採用することは、当該電力に異常があった際にそれを遮断することができ、固体発光素子56の保護に効果的である。
また、所望する方向と逆方向に電流が流れることを防ぐことを目的として、整流素子等を採用してもよい。
また、基板52と基板57との電気的接続は、中継部品54や導体55を介して行う。
図9は、導体55と基板57との中継部品54を利用した接続を示す図である(なお導体55の他端は、同様に中継部品54を利用して基板52と接続される。)。
基板57は、リジット基板であり、例えばガラスエポキシ、金属(アルミニウム、銅等)、アルミナセラミック、チッ化アルミニウム等の材質より構成される。金属、アルミナセラミック、チッ化アルミニウム等は、熱伝導性が高く、固体発光素子56の放熱の必要性を加味すれば、これらを採用することが好ましい。
なお、基板52についても、基板57と同様の材質より構成されてよい。ただし、これについては固体発光素子56の放熱とは無関係であり、ガラスエポキシ等熱伝導性の低い材料より構成しても特に問題は生じない。
導体55は、一般的な配線用線材や、フレキシブル基板等である。一般的な配線用線材を適用する場合は、その両端部にラグ端子63を取り付ける。
また、フレキシブル基板を適用する場合には、両端部に配線部(不図示)が露出したスルーホール(不図示)を設ける。
中継部品54は、図10に示すように構成される。この図10に示すとおり、中継部品54は、側面から見た形状が略コの字形状である。すなわち、中継部品54は、配線用パッド62に接続される平面状の第1部材71と、第1部材71の配線用パッド62に接続される面と反対の面の、第1部材71の長手方向の両端に、第1部材71と垂直に接続される2つの平面状の尖塔部73とを備える。
ここで、中継部品54の形状は、コの字形状に限定されるものではなくL字形状であってもよい。すなわち、中継部品54は、配線用パッド62に接続される平面状の第1部材71と、第1部材71の配線用パッド62に接続される面と反対の面の、第1部材71の長手方向の一端に、第1部材71と垂直に接続される1つの尖塔部73とを備えてもよい。
しかしながら、基板57(又は基板52)への実装の利便性を考えればコの字形状であることが望ましい。
これは、基板57(又は基板52)への中継部品54の実装を行う際には、自動実装装置を用いて行うことが光源ユニット2を量産する上で効率的である。このとき、中継部品54をエンボステーピング化し、基板57(又は基板52)に自動的に配置する。
その際、中継部品54がもし、L字形状であれば、基板57(又は基板52)への自動配置時に中継部品54のバランスが崩れ、所望の位置に配置することが難しくなる。一方、コの字形状であれば、中継部品54のバランスの崩れが発生せず、基板57(又は基板52)への自動配置を所望の位置に行うことができる。
中継部品54は、導電性を有する材質で構成される。また、中継部品54は、半田付けにより基板57(又は基板52)の配線用パッド62に実装される。さらには、尖塔部73は、半田付けにより導体55のラグ端子63と接続される(これは、配線用線材により導体55を構成する場合であり、フレキシブル基板により構成する場合はスルーホール(不図示)と接続される。以下同じ。)。すなわち、中継部品54には、半田付けに耐えうる耐熱性を有する材質を選択する必要がある。通常、中継部品54は、アルミニウム又は銅等の金属により構成される。
また、中継部品54は、リフロー半田法により配線用パッド62に実装されることが望ましい。これにより、簡便かつ確実に、中継部品54を配線用パッド62に実装できる。
また、中継部品54の尖塔部73には、所定の段74が設けられることが望ましい。このようにすることにより、導体55のラグ端子63を、中継部品54の尖塔部73に挿入した状態で、両者を半田付けにより接合する際の半田形状が、ラグ端子63を上方から押さえるものだけでなく、ラグ端子63を下からも押さえるものとなり、より確実に接合することが可能となる。
ここで、上記に係る電気的接続に係る接続構造体は、配線用パッド62と、中継部品54と、ラグ端子63とを含む。すなわち、電気的接続に係る接続構造体において、尖塔部73は、ラグ端子63に挿入された状態で、半田付けによりラグ端子63と接合される。
一方、従来、このような場合における電気的接続は、一般的に基板57(又は基板52)の配線用パッド62に、直接導体55の端部をスポット半田する方法(半田ごてを利用した手半田などの方法)により半田付けすることにより行われていた。
しかしながら、この方法では、半田付けのみにより配線用パッド62と導体55とが接続されているため、接続の強度が十分ではない。よって、万が一の大地震の発生などに伴う振動により、配線用パッド62から導体55が外れる可能性がある。特に、基板57(又は基板52)が金属基板であった場合には、金属基板の熱伝導性が高いので、配線用パッド62の温度を所望の温度に上昇させることが難しい。そのため、半田付け不良により、配線用パッド62から導体55が外れるリスクが高まってしまう。
また、アルミナセラミック基板又はチッ化アルミ基板等においても金属基板と同様に、配線用パッド62から導体55が外れるリスクが高まってしまう。
この対策としては、基板57(又は基板52)に配線用スルーホール部(不図示)を設けることも考えられる。このようにすれば、確かに導体55が、配線用スルーホール部(不図示)から外れるリスク(すなわち、基板57(又は基板52)と、導体55との電気的な接続が切れるリスク)を低減することができる。
しかしながら、基板57が金属であれば、余分な部分まで電気的に接続されてしまい、電気的な短絡が発生してしまうなどの問題がある。すなわち、配線用スルーホール部(不図示)を設けることは容易ではない。
また、基板57(又は基板52)がアルミナセラミック基板又はチッ化アルミニウム基板等であっても配線用スルーホール部(不図示)を設けることが技術的に難しい。よって、配線用スルーホール部(不図示)を設けることでコストが増大してしまう。
さらに、基板57(又は基板52)の材質にかかわらず、配線用スルーホール部(不図示)を設け、それを利用して導体55との接続を行うことにより、配線用パッド62が設けられる面の裏面に凸部(導体55の端部の飛び出し)が生じてしまう。
基板57は、固体発光素子56から発生した熱の処理(放熱)を行うために、支持体58と密着配置する必要があるが、上記凸部の存在により、この密着配置を実現することが非常に困難となってしまう。
一方、中継部品54を利用した電気的接続に係る接続構造体は、このような問題点を解消できるものである。すなわち、基板57(又は基板52)と導体55とを電気的に接続する場合において、中継部品54を使用することにより、簡便に接続することができ、しかも強固に接続できるため、電気的接続が外れるリスクが大幅に低減される。
さらに、基板57(又は基板52)の実装面(配線用パッド62が設けられ、固体発光素子56が実装される面)の裏面に凸部を生じさせることがないため、当該面を支持体58と密着配置することができ、固体発光素子56から発生した熱の処理に悪影響を及ぼすことがない。
ここで、上記電気的接続に係る接続構造体は以下のようにして作成することができる。
まず、1番目のステップとして、基板57(又は基板52)の配線用パッド62に中継部品54を配置したうえで、実装する。実装は、半田付けを行うことにより実施する。このとき、リフロー法を用いて半田付けを行う。
リフロー法は、基板57(又は基板52)全体を半田付けに適した温度に上昇させる。したがって、基板57(又は基板52)が金属基板であっても、半田付け不良を引き起こすことなく中継部品54を配線用パッド62に実装することが可能となる。
ここで、中継部品54はコの字形状をしており、左右対称である。またエンボステーピングされている。したがって自動実装装置を用いて配線用パッド62に配置する際、バランスの崩れ及び、左右の反転などが起こらない。よって、中継部品54を所望の位置に容易に配置することができる。
次に、2番目のステップとして、1番目のステップにて基板57(又は基板52)の配線用パッド62に実装された中継部品54の尖塔部73を、導体55のラグ端子63に挿入する。
次に、3番目のステップとして、2番目のステップにてラグ端子63に挿入された尖塔部73を、スポット半田法を適用して、ラグ端子63に固定する。このとき、半田形状が、所定の段74が設けられていることにより、ラグ端子63を上方から押さえるものだけでなく、ラグ端子63を下からも押さえるものともなり、確実に接合することが可能となる。
なお、スポット半田法のかわりに、抵抗溶接法などを利用して接合してもよい。抵抗溶接法を適用することにより、接合部の熱的耐久性をさらに向上することができるというメリットもある。
ここで、半田は熱伝導性が比較的低い。それ故、リジット基板の材質を問わず、スポット半田法(例えば、半田ごてを使用した手半田等。)を適用して、2番目のステップにてラグ端子63に挿入された尖塔部73を、該ラグ端子63に固定することが可能となる。
以上説明した方法により、簡便に基板57(又は基板52)と導体55を電気的に接続することができる。それ故、従来一般的に、行われてきた電気ケーブルを使用した基板への直接半田付けによる接続のように、万が一の大地震などの振動により電気ケーブルが脱離することはない。
また、リフロー法を用いて基板57(又は基板52)に取り付けることができるコネクタ端子が開発されているが、このようなコネクタ端子は、概してその体積が大きい。そのため、基板57にLEDなどの発光素子が実装された場合において、発光素子からの発光を前記コネクタ端子が遮ってしまうという問題がある。
それに対し、本発明の方法において使用する中継部品54は非常にコンパクトであり、そのような問題が発生しない。故にそのメリットは大きい。
さらに、基板57(又は基板52)に配線用スルーホール部(不図示)を設ける必要がないため、基板57(又は基板52)が金属、アルミナセラミック基板又はチッ化アルミニウム基板等であっても対応可能である。
また、基板57(又は基板52)の実装面(配線用パッド62が設けられ、固体発光素子56が実装される面)の裏面に凸部を生じさせることがないため、当該面を支持体58と密着配置することができ、固体発光素子56から発生した熱の処理に悪影響を及ぼすことがない。
なお、中継部品54にかわり、中継部品81を適用してもよい。
図11は、中継部品81の外観を示す斜視図であり、図12は、中継部品81の図11におけるE方向から見た平面図であるが、このように、中継部品81が、中継部品54と比較して異なる部分は尖塔部83である。その他の構成要素については、中継部品54と同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
尖塔部83は、凹部84を備える。この凹部は、尖塔部83の最大幅であるt3に対し、狭い幅であるt4となるよう構成される。また、この尖塔部83が挿入される導体55の端部には、図13に図示するラグ端子86が取り付けられる。
このラグ端子86は、それが具備する貫通孔が楕円形状であり、長辺側がt5、短辺側がt6である。
なお、上記t3、t4、t5、t6の大小関係であるが、以下のように設定される。
t5>t3>t6>t4
尖塔部83とラグ端子86は、以下のようにして接続される。
まず、1番目のステップとして、尖塔部83の幅方向(t3、t4に沿った方向)と、ラグ端子86の長辺方向(t5に沿った方向)とが一致するように、ラグ端子86の貫通孔に尖塔部83を挿入する。この際、t5は、t3に対し大きいため、ラグ端子86に尖塔部83をスムーズに挿入することができる。
次に、2番目のステップとして、ラグ端子86の貫通孔に、凹部84の位置まで尖塔部83が挿入された時点で、尖塔部83の幅方向(t3、t4に沿った方向)と、ラグ端子86の短辺方向(t6に沿った方向)とが一致するように、ラグ端子86(導体55)を回転させる。
この際、t6は、t4より大きいが、一方でt3より小さい。そのため、ラグ端子86は、尖塔部83より容易に外れなくなる(すなわち、仮止めされた状態となる。)。その上で、両者を半田付けにより接続することにより、より強固に接続することができる。
また、上記のように仮止めされるので、尖塔部83とラグ端子86とを半田付けする際の作業が容易となるというメリットがある。
なお、上記に示す中継部品54、81の形状は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、尖塔部73、83の形状は、円錐又は楕円錐であってもよい。また、一部に曲線形を有する形状であってもよい。またラグ端子86は、楕円形の貫通孔であるが、矩形の貫通孔であってもよい。
ここで、上記にも触れたが、基板52は、第1端子部12aが具備する中空構造の内部(或いは、第2端子部12bが具備する中空構造の内部)に配置する。さらに、図6に示すY方向に沿って実装面(素子53が実装される面)が配置される。
このような配置を行うことで、筐体11内に、基板52を配置する必要がなくなり、さらには第1端子部12aのX方向の幅も小さくすることができる。このことは、光源ユニット2における図6に示すX方向の固体発光素子56の配置可能範囲を拡大することにつながる。すなわち、光源ユニット2から発せられる光の照射面積を拡大することができ、利用者の利便性を向上することができる。
固体発光素子56は、例えばLEDである。光源ユニット2(照明装置1)は、照明用途であるため、固体発光素子56としてLEDを使用する場合、ハイパワーLED(電力容量1W以上のLEDであり、表面実装型のLED)を採用することが望ましい。
ハイパワーLEDは光度が高く、それ故照明用途に好適である。LEDの製造メーカにおいても、このハイパワーLEDの発光効率の向上に向けた開発が進んでいるようであり、現時点において蛍光ランプと遜色のない発光効率を有するハイパワーLEDが市販されるようになってきている。このような流れも鑑み、発明者らは、固体発光素子56として、ハイパワーLEDを採用した。
基板57は、固体発光素子56が実装される基板である。上記のごとく、熱伝導性を加味し、金属基板、アルミナセラミック基板、チッ化アルミニウム基板等を採用することが好ましい。これは、固体発光素子56として、上記のごとくハイパワーLEDを採用した場合において、それらよりロスとして発生する熱が、該ハイパワーLEDの付近に蓄積すると、故障、寿命特性の劣化等の原因となりうる。故に、基板57として上記のような熱伝導性の高い物を採用することで、熱の蓄積を防いだ。
支持体58の役割としては、次の3つが主なものとして挙げられる。
まず1つ目としては、基板57を支持するものである。筐体11内において、基板57(基板57に実装される、固体発光素子56を含む。)の位置を規定する。
2つ目として、固体発光素子56(ハイパワーLED)においてロスとして発生した熱を伝熱し、筐体11の外部へと熱を排出することに寄与する。このため、支持体58は、熱伝導性に優れた材料(発明者らは、金属、具体的にはアルミニウムを採用。)により構成すると共に、筐体11及び基板57と夫々密着するように配置した(空気が、極力入り込まないように配置した。)。このようにすることにより、所望の筐体11の外部への熱の排出を行うことができる。
なお、ここで、発明者らはアルミニウム等金属材料にて構成するとしたが、例えばポリカーボネイト等の樹脂材料に微細な金属粉、カーボン粉、又はカーボンナノチューブ等を混入した材料により支持体58を構成してもよい。このような材料は、金属粉等を混入していることに基づき、これらを混入しない通常のポリカーボネイトと比較して、熱伝導性を高めることができる。よって、この観点からは、本目的にも採用可能である。また、このような材料により支持体58を構成することは、その軽量化を図ることができるというメリットがある。
3つ目として、固体発光素子56から発せられる光の一部を反射する役割を担う。これは、固体発光素子56としてハイパワーLEDを採用した場合、所謂点光源かつ、発せられる光は指向性を有するものである。したがって、複数の固体発光素子56(ハイパワーLED)を、図6のようにならべたとしても、光源ユニット2(照明装置1)により得られる光にムラが生ずる場合がある。
そこで、支持体58の一部を反射面59として利用し、固体発光素子56(ハイパワーLED)より発せられた光の一部を反射させる。発明者らの試験においては、このことにより、光源ユニット2(照明装置1)により得られる光のムラを緩和できることを確認している。
なお、反射面59は、固体発光素子56の側面に沿って設けられる。また反射面59の角度θ1は、30度から60度の範囲であれば良好な結果が得られている。
なお、光源ユニット2においては、筐体11は、上記のように少なくとも固体発光素子56の発光方向に透光性を有するように構成する。発明者らは、対候性、耐久性を考慮し、ポリカーボネイトを使用して筐体11を構成したが、ガラス、その他の樹脂材料(アクリル)等により構成してもよい。用途に合わせて、その構成材料は、選択してよい。
ここで、筐体11を構成する上記の材料は金属等に比べると非常に熱伝導性が低いという欠点がある。そこで、この欠点を克服するため、以下のような放熱機構を光源ユニット2は有している。
固体発光素子56は基板57に実装されているが、固体発光素子56としてハイパワーLEDを採用している。このハイパワーLEDは、表面実装型である。表面実装型のLEDは、電極面積が大きく、そのため基板57との接触面積が大きくなる。故に、ハイパワーLEDでロスとして発生した熱を効率よく基板57に伝熱することができる。
基板57及び、支持体58とは、金属等熱伝導性の高い材料により構成される(発明者らは、基板57をアルミニウム、アルミナセラミック、又はチッ化アルミニウムにより構成し、支持体58をアルミニウムにより構成した。)と共に、互いに密着させて構成している。すなわち、基板57の固体発光素子56が実装される面の裏面は、支持体58と密着して構成される。
ここで、基板57と支持体58とを密着して構成する理由であるが、空気が基板57と支持体58との間に入り込むことを防ぐためである。
空気の熱伝導率は非常に低い(筐体11を構成するポリカーボネイト等と比べても低い)ため、基板57から支持体58への伝熱を阻害する要因となる。そのため基板57と支持体58とを密着させ、空気が入り込むことを防ぐことが肝要である。上記は、例えば、基板57と支持体58との間に、接着剤(不図示)、基材なしの両面テープ(不図示)を挟み込むことにより実現してよい。さらに、前記状態でプレス加工を行うことにより、より密着性を高めることも好ましい。
このように構成した支持体58から光源ユニット2の外部への放熱は、筐体11を介して行う。ここで、筐体11を構成するポリカーボネイト等は、上記のように金属等に比べると非常に熱伝導性が低い。しかし、一方で、筐体11の光源ユニット2の外部側の表面積は、光源ユニット2の表面積の中で有意な広さを有している。したがって、この筐体11を利用して放熱を行うことができる。
具体的には、支持体58から筐体11に伝熱を行う。その上で、筐体11から光源ユニット2の外気に放熱を行う。この際、支持体58と筐体11とは、可能な限り密着させることが肝要である(筐体11を構成するポリカーボネイト等と比較しても熱伝導性の低い空気の影響を排除することが肝要である。)。
支持体58と筐体11とを密着させるために、支持体58の筐体11の内壁面と密着する部分(面)の形状を、当該密着配置がなされる筐体11の内壁面の形状と対応させ構成した。
これは、例えば筐体11を円筒形として構成した場合に、筐体11の内壁面は、Y方向沿った断面(例えば、図7に示すD3−D4面)における形状が円弧状となる。これに対応するように支持体58の筐体11の内壁面と密着する部分も円弧状に構成する。このようにすることにより、支持体58と筐体11とを密着させることができる。
さらに、以下のような方法により、支持体58と筐体11との密着性を高めることができる。
支持体58と、筐体11との間に、放熱シートを挟み込む。これにより、支持体58と筐体11との間に空気を侵入することを防ぐことができ、空気に比べ熱伝導性のよい放熱シートを支持体58と筐体11との間に介在させることができる。すなわち、このことは、実効的に支持体58と筐体11との密着性を高めることにつながる。
また、筐体11そのものの放熱性を高めることを目的とし、筐体11に、必要な透光性を維持することに留意しつつ、放熱性を高める材料(微細な金属粉、カーボン粉、又はカーボンナノチューブ等)を混入させることも効果的である。このようにすることで、上記放熱性を高める材料を混入させない場合に比べ、筐体11の熱伝導性を高めることができる。
特に固体発光素子56の非発光方向については、透光性は不要であり、故に透光性を考慮せず、上記放熱性を高める材料を筐体11に混入することが可能である。
また、第1端子部12a、及び第2端子部12bを利用して放熱を行うことも可能である。この場合は、第1端子部12a、及び第2端子部12bを熱伝導性の高い材料により構成する。例えば、これらをアルミニウムにより構成する。
第1端子部12a、及び第2端子部12bは、夫々支持体58と接続部61を利用して固定されているが、この場合において、接続部61も熱伝導性の高い材料により構成する。
以上のことにより、第1端子部12a、及び第2端子部12bと、支持体58と、接続部61とは、全て熱伝導性の高い材料にて構成される。
ここで、第1端子部12a、及び第2端子部12bは、上記のように夫々支持体58と接続部61を利用して固定されるが、それらは互いに密着して配置することが肝要である。
このように構成することにより、スムーズに支持体58から、接続部61を介して第1端子部12a、及び第2端子部12bに伝熱することができる。その上で、第1端子部12a、及び第2端子部12bより光源ユニット2の外気に放熱を行う。
なお、第1端子部12a、第2端子部12b夫々の接続部61との密着配置は、例えば金属ボルト(不図示)を利用した固定により実現する。この際、第1端子部12aと接続部61との間、第2端子部12bと接続部61との間に、接着剤(不図示)、基材なしの両面テープ(不図示)を、挟み込むことは、密着性をさらに高め、空気が入り込むことを防ぐ意味で効果的である。
また、支持体58と接続部61との密着配置は、例えばそれらを一体形成することにより実現することができる。
以上の説明した放熱機構により、光源ユニット2は適切な放熱を行うことができる。
ここで、光源ユニット2は、気密性を有した光源ユニットである。その気密性は、環境温度が変化した場合においても維持されるものである。以下ではこのことに関し説明する。
ここでは、説明のため、図6に示すように、第1端子部12aの中空構造の底面と、第2端子部12bの中空構造の底面とを結ぶ距離をα、第1端子部12aの中空構造の上面と、第2端子部12bの中空構造の上面とを結ぶ距離をβ、筐体11の長手方向の長さ(X方向に沿った距離)をγとする。
なお、上記説明したように、第1端子部12a、第2端子部12bは、接続部61を利用して支持体58に固定されている。また、筐体11の端部は、第1端子部12a、第2端子部12bが夫々備える中空構造内に挿入されているが、第1端子部12a、第2端子部12bは筐体11と固定されてはいない。さらに、支持体58は筐体11とは固定されていない。このような構造により、筐体11は、X方向に沿って、αの範囲で移動可能となる。
ここで、光源ユニット2は光源ユニット2の内部空間の気密性を、それを使用する環境温度範囲内で維持できる。その理由を説明する。
ここでは、説明のため、環境温度20℃におけるαを1000mm、βを990mm、γを995mmとする。また、筐体11をポリカーボネイトにて構成し、支持体58(接続部61を含む。)をアルミニウムにて構成するとする。夫々の線膨張係数は、ポリカーボネイトにおいては0.000066/℃、アルミニウムは0.000024/℃であるとする。また、このときの光源ユニット2を使用する環境温度範囲は、−30℃から70℃とする。
まず環境温度20℃において、α、β、γの大小関係は、上記より、
α>γ>β
の関係となる。このことにより、支持体58(接続部61を含む。)と、第1端子部12aと、第2端子部12bとにより構成される構造体は、筐体11を脱離させることがない。したがって、光源ユニット2の内部空間の気密性を確保することができる。
なお、ここで言う気密性は、上記空間の内部に虫やゴミ等が入らない程度の気密性である。
ここで、光源ユニット2の使用上において、虫等が上記空間の内部に侵入した場合、美観を損なうだけでなく、その死骸等による照明装置1(光源ユニット2)そのものへの悪影響も懸念される。
したがって、上記気密性を確保することは、照明装置1(光源ユニット2)の利用者に利便性を提供する意味で価値があるものである。
次に、使用環境温度の下限である環境温度−30℃においては、線膨張係数の差異に基づき、α及びβに対し、γが相対的に小さく(短く)なる。
具体的には、上記の条件においては、α、β、γ夫々の距離(長さ)は、αは約999mm、βは約989mm、γは約992mmとなる。
したがって、この場合においても、
α>γ>β
の関係が維持されており、光源ユニット2の内部空間の気密性がこの場合においても維持されている。
次に、使用環境温度の上限である環境温度70℃においては、線膨張係数の際に基づき、α及びβに対し、γが相対的に大きく(長く)なる。
具体的には、上記の条件においては、α、β、γ夫々の距離(長さ)は、αは約1001mm、βは約991mm、γは約998mmとなる。
したがって、この場合においても、
α>γ>β
の関係が維持されており、光源ユニット2の内部空間の気密性がこの場合も維持されている。
すなわち、以上説明したように、光源ユニット2は、光源ユニット2を使用する環境温度範囲内で、光源ユニット2の内部空間の気密性を維持することができる。
なお、上記は、光源ユニット2の設計段階において、それを使用する環境範囲内で、
α>γ>βが維持できるよう、筐体11、支持体58(接続部61を含む。)に採用する材質の線膨張係数に基づき、それら構成要素の大きさ(長さ)を設定することにより容易に実現できる。
さらに、筐体11は、図6のX方向に沿って、αの範囲で移動可能に構成されている。よって、筐体11等が、上記線膨張係数の差異に基づくα、β、γの値の変化により、ストレスを受けることはない。
このことも相俟って、光源ユニット2はその構成要素(例えば筐体11)にストレスを与えることなく、光源ユニット2の内部空間の気密性を確保することができる。
ここで、第1端子部12a、第2端子部12b及び支持体58を接続した上で、筐体11の一方の端部と第1端子部12aを、また他方の端部と第2端子部12bを夫々接続することは、筐体11等の破損につながってしまい問題である。これは、前記固定されている部分等にストレスがかかることにつながるためである。
また、第1端子部12a、第2端子部12b及び支持体58を接続した上で、筐体11の一方の端部のみを、第1端子部12a(又は、第2端子部12b)と接続することは、上記筐体11の一方の端部と第1端子部12aを、また他方の端部と第2端子部12bを夫々接続する場合と比較して、筐体11等にかかるストレスを低減することができる。
しかしながら、ストレスが低減されるにとどまる。すなわち、本実施の形態に係る光源ユニット2と異なり、筐体11を移動可能に構成することができないため、前記固定されている部分等にストレスがかかる可能性はある。
また、特許文献1には、管状ケース内にLEDモジュールを挿入した線状光源における、前記管状ケース端部の防水構造が開示されている。この防水構造においては、管状ケースの端部に取り付けられる封止栓と、管体ケースとにより形成される窪みに充填材を注入する。この防水構造により、気密性の高い、すなわち管体ケース内への水分の浸入を防ぐことができる線状光源を実現できるとされている。
しかしながら、特許文献1に開示される防水構造を低温環境下で使用される照明装置に適用することは困難であると考える。それは、特許文献1に開示される線状光源においては、上記のように管体ケースの端部に封止栓を取り付け、管体ケースとにより形成される窪みに充填材を注入する。
ここで、低温環境下においては、各構成要素は縮むことが一般であるが、その縮みの度合いは、各構成要素の材質により異なる。これは、材質により線膨張係数が異なるためである。
特許文献1に開示される防水構造では、低温環境下において、上記縮みの度合いの材質毎の違いに基づき、封止栓と充填材との間、或いは管状ケースと充填材との間において隙間が発生する可能性がある。それ故気密性が損なわれるものと考えられる。
一方、本発明の照明装置1の光源ユニット2は、第1端子部12a、第2端子部12bは、接続部61を利用して支持体58に固定されている。このような構造により、筐体11は、X方向に沿って、αの範囲で移動可能となる。
そのため、筐体11等は、筐体11や、支持体58を構成する材質の線膨張係数の差異に基づくα、β、γの値の変化により、ストレスを受けることはない。さらに、光源ユニット2が使用される環境温度範囲内で
α>γ>βが維持される。そのため、光源ユニット2は、光源ユニット2の内部空間の気密性を確保することができる。
さらに、光源ユニット2は、第1端子部12a、及び第2端子部12bが、接続部61を介して支持体58に接続され、筐体11には固定されない。そのため、支持体58、接続部61をアルミニウムにより構成した場合、アルミニウムの線膨張係数に基づき、環境温度の変動による全長の変化が発生する。例えば、光源ユニット2の全長を1000mmとした場合において、環境温度が−30℃から70℃の範囲で全長(X方向に沿った長さ)の変動は、±1mm程度である。
ここで、もし、第1端子部12a、及び第2端子部12bが、筐体11に固定され、支持体58、接続部61には接続されないとして、かつ筐体11をポリカーボネイトにより構成した場合は、ポリカーボネイトの線膨張係数に基づき、環境温度の変動による全長の変化が発生する。上記同様、その全長を1000mmとした場合において、環境温度が−30℃から70℃の範囲で全長(X方向に沿った長さ)の変動は、±3mm程度である。すなわち、このように構成した場合には、第1端子部12a、及び第2端子部12bが、接続部61を介して支持体58に接続されるように構成した場合と比較して非常に大きい全長の変動が発生してしまう。このような大きな全長の変動が生じ場合には、環境温度の変化により保持ユニット3から光源ユニット2が脱離してしまうリスクがあり、危険である。
したがって、第1端子部12a、及び第2端子部12bが、接続部61を介して支持体58に接続されるように構成することが肝要である。
以上のように、光源ユニット2は構成される。
次に保持ユニット3について説明する。保持ユニット3は、本体部91、第1取付部92a、第2取付部92bにより構成される。
本体部91には、電源装置101が内蔵されている。
第1取付部92aには、第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン用孔93b、第1電源供給ピン用孔94a、第2電源供給ピン用孔94bが夫々設けられる。夫々に、光源ユニット2が具備する第1感知ピン14a、第2感知ピン14b、第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15bが挿入可能である。
第2取付部92bには、第1支持ピン用孔94c、第2支持ピン用孔94dが夫々設けられる。それぞれに、第1支持ピン15c、第2支持ピン15dが挿入可能である。
第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン用孔93bについては、電源装置101の感知部104と接続されている。すなわち、第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン用孔93b、第1感知ピン14a、第2感知ピン14bを利用して、光源ユニット2が保持ユニット3に取り付けられているか否かが感知される。
また、第1電源供給ピン用孔94a、第2電源供給ピン用孔94bについては、電源装置101の供給部102と接続されている。すなわち、固体発光素子56には、第1電源供給ピン用孔94a、第2電源供給ピン用孔94b、第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15bを利用して、電源供給がなされる。
また、第1支持ピン用孔94c、第2支持ピン用孔94dについては、電源装置101とは接続されない。これは、第1支持ピン15c、第2支持ピン15dを含め、純粋に光源ユニット2の保持ユニット3への取り付け(支持)に供されるためのものであるからである。
以上のように保持ユニット3は構成される。
光源ユニット2と、保持ユニット3とは、以上のような構成を有するため、光源ユニット2は、保持ユニット3に取り付け/取り外し可能とすることができる。
照明装置1は、光源ユニット2に、第1感知ピン14a、第2感知ピン14bが備えられること、保持ユニット3に、第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン用孔93bが備えられることを除けば、外観上は蛍光ランプと同様である。また、上記説明したとおり、光源ユニット2におけるX方向の固体発光素子56の配置可能範囲を拡大するための、基板52の配置を行っている。したがって、利用者に蛍光ランプに対して違和感を覚えさすことがない。
また、固体発光素子56として、ハイパワーLEDを採用することで、長寿命化した照明を利用者に提供することができる。しかも、固体発光素子56(ハイパワーLED)にてロスとして発生した熱を適切に処理できる機構を有しており、その長寿命性を損なうこともない。
次に、照明装置1の動作(主に電気的動作)について、説明する。
図17は、照明装置1の機能を示す機能ブロック図である。照明装置1は、光源ユニット2と、保持ユニット3とにより構成される。保持ユニット3には、電源装置101が具備されている。
電源装置101は、供給部102、指示部103、感知部104を含み構成される。電源装置101には、商用電源105が接続されている。
ここで、商用電源105とは、一般家庭、工場等に電力会社より供給されている交流の電力である。
供給部102は、指示部103からの指示に基づき駆動される。具体的には、指示部103が指示に基づき、固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給する直流電力を生成する。生成した直流電力は、固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給される。
指示部103は、感知部104からの指示に基づき、供給部102に指示を与える。すなわち、感知部104において、保持ユニット3に光源ユニット2が取り付けられているとの感知がなされた場合、供給部102に対し、固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給する直流電力の生成を指示する。
この際、指示部103は、外部から送られる情報や、自身が具備するメモリ(不図示)に保持されている情報をもとに、固体発光素子56(光源ユニット2)に供給すべき直流電力を求め、当該直流電力を生成できるよう供給部102に指示を行う。
また、指示部103は、供給部102から固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給された直流電力の値(すなわち、固体発光素子56(光源ユニット2)の動作点)をモニタし、自身が具備するメモリ(不図示)に保持する。
また、感知部104において、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが感知されなかった場合、供給部102に対し停止を指示する。
感知部104は、光源ユニット2が、保持ユニット3に取り付けられているか、否かを感知し、感知結果を指示部103に通知する。
図18は、照明装置1の回路構成の一例である。この回路構成は、あくまで一例であり、上記説明した機能を実現するものであればよく、これに限定されるものではない。
供給部102は、コイル121、122、コンデンサ123、130、ダイオードブリッジ回路124、抵抗124a、ドライバ125、電界効果トランジスタ(以下、FETという。)126、トランス127、ダイオード128、129、接続点134、135により構成される。
コイル121、122、コンデンサ123、ダイオードブリッジ回路124は、商用電源105から供給された交流に含まれるノイズ成分を除去すると共に、当該交流を全波整流し脈流とする。
抵抗124aは、ダイオードブリッジ回路124より出力される直流電流(瞬時値)をモニタするために供される。
ドライバ125、FET126、トランス127は、指示部103の指示に基づき、脈流を、デューティ制御されたパルス波形とする。すなわち、指示部103からの指示が、ONパルスの生成を指示するものであれば、FET126を導通させ、トランス127の2次側にONパルスを生成する。一方、指示部103からの指示が、OFFパルスの生成を指示するものであれば、FET126を非導通とさせ、トランス127の2次側にOFFパルスを生成する。
ダイオード128、129、コンデンサ130は、トランス127の2次側に生成されたパルス波形の整流(ノイズ成分の除去等)を行う。これらを通過した直流電力は、後に述べる指示部103の構成要素である抵抗131、132、及び接続点134、135を介し固体発光素子56に供給される。
なお、接続点134は、第1電源供給ピン15aと第1電源供給ピン用孔94aとの接続点を指し、接続点135は、第2電源供給ピン15bと第2電源供給ピン用孔94bとの接続点を指す。
指示部103は、抵抗131、132、コントローラ133より構成される。
抵抗131、132は、供給部102から固体発光素子56へ供給される直流電力の値をモニタするために供される。抵抗131、132でモニタされた直流電力の値は、コントローラ133に送られる。なお、このモニタされた直流電力の値を動作点ということとする。動作点は、履歴情報として、コントローラ133内のメモリ(不図示)に保持される。
コントローラ133は、上記のように履歴情報として、動作点をメモリ(不図示)に保持する。また、外部より送られる情報や、メモリ(不図示)に予め保持されている情報、さらに動作点に基づき、目標動作点(固体発光素子56に電源供給すべき直流電力の値をさす。)を求める。目標動作点を実現すべく、供給部102に対し指示を行う。すなわち、FET126の導通/非導通を指示する。
ただし、FET126の導通を指示するのは、感知部104において保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが感知されている期間のみである。保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが感知されない期間については、FET126に対し、常に非導通を指示する。
感知部104は、コントローラ133、接続点136、137、結線部139により構成される。接続点136は、第1感知ピン14aと、第1感知ピン用孔93aとの電気的接触部に相当する。接続点137は、第2感知ピン14bと、第2感知ピン用孔93bとの電気的接触部に相当する。
結線部139は、光源ユニット2における第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bとの電気的接続がなされる部分であり、基板52にて第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bとの電気的接続がなされる。結線部139においては、第1感知ピン14aと、第2感知ピン14bとを直接的に電気的に接続してよく、また、素子53(例えば、過電流を防ぐための成功成分を有する素子等)を介して実質的に電気的に接続してもよい。
コントローラ133は、接続点136〜結線部139〜接続点137を経路とする閉回路が成立する場合に、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが行われると認識する。
一方、接続点136〜結線部139〜接続点137を経路とする閉回路が成立しない場合(すなわち、オープンとなっている場合)は、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが行われていないと認識する。
図19Aは、照明装置1の動作を示すフローチャートである。
S111において、電源装置101の電源が投入される。これは、保持ユニット3等に設けられたスイッチ(不図示)により行われてよく、有線、或いは無線通信回線(不図示)を利用して行ってもよい。
S112において、感知部104は、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付け状況を感知し、指示部103へ、その結果を通知する。保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが行われていると認識した場合(S112でYES)、S113へ進む。一方、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが行われていないと認識した場合(S112でNO)、S114へ進む。
S113において、指示部103は、外部より送られる情報や、メモリ(不図示)に予め保持されている情報、さらに履歴情報としてメモリ(不図示)保持されている動作点に基づき、目標動作点(供給部102で生成する直流電力をさす。)を求める。その上で、目標動作点を実現すべく供給部102を制御する。供給部102は、生成した直流電力を固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給する。
また、指示部103は、供給部102より、固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給を実施している期間、供給部102から固体発光素子56(光源ユニット2)に電源供給された直流電力の値(すなわち、固体発光素子56(光源ユニット2)の動作点)をモニタし、履歴情報としてメモリに保持する。
なお、モニタを行う周期については、任意であってよい。発明者らは0.2秒から1秒の範囲の間隔と設定し、良好な結果を得ている。この履歴情報としてメモリ(不図示)に保持される動作点は、上記のように指示部103が目標動作点を求める際の指標の一つとして活用される。
なお、目標動作点を求める場合において、指示部103は、履歴情報としてメモリ(不図示)保持する動作点のうち、当該目標動作点を求める直前(最新)の動作点に基づき、目標動作点を求めてよい。ここで言う、目標動作点を求める直前の動作点とは、前回、指示部103がモニタした動作点を指す。
また、前回S112の動作を行ったときは、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが行われていないと認識した場合であって、今回S112の動作を行ったときに保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けが行われていると認識した場合(以下、遷移した場合という。)は、指示部103は、履歴情報としてメモリ(不図示)保持する動作点のうち、当該目標動作点を求める直前(最新)の動作点ではなく、最新より所定回数前の動作点に基づき、目標動作点を求めることが好ましい。
ここで、遷移した場合において、このように所定回数前の動作点に基づき目標動作点を求める理由は以下の通りである。
もし、最新の動作点に基づき目標動作点を求めるとした場合は、以前に光源ユニット2が保持ユニット3に取り付けられていた期間の最後に指示部103がモニタした動作点に基づき目標動作点が求められることとなる。仮に、最後に指示部103がモニタを実施している途中に、光源ユニット2の保持ユニット3からの取り外しが行われていたならば、モニタした動作点が異常値となっている可能性がある。よって、それに基づき目標動作点を求めた場合、目標動作点自体も異常値となるリスクがある。したがって、このリスクを回避する必要がある。
上記のように、所定回数前の動作点であれば、異常値とはならず、よってそれに基づく目標動作点も異常値とならない。よって、所定回数前の動作点に基づき目標動作点を求めることが好ましい。
なお、所定回数とは任意であってよいが、あまりに回数が多い場合(すなわち、余りに過去の動作点の場合)は、その間に、外部より送られる情報等が変更となっている可能性(すなわち、その間に大きく目標動作点が変更されている可能性)がある。このことは当然に動作点に影響を与えることとなり、よって余りに過去の動作点に基づき、目標動作点を設定することは問題である。
よって、所定回数としては、適切な回数を選択する必要があり、発明者らの試験においては直前(最新)の動作点を除き(すなわち、直前(最新)の動作点の1つ前の動作点よりカウントを開始するとして)、1回以上10回以下の回数であれば、良好な結果が得られている。
また、遷移した場合において、供給部102による固体発光素子56(光源ユニット2)への電源供給は、所定時間経過後開始することが望ましい。
この理由であるが、保持ユニット3への光源ユニット2の取り付けは、作業者が行うこととなるが、供給部102による固体発光素子56(光源ユニット2)への電源供給が開始されると、当然に固体発光素子56(光源ユニット2)の発光も開始されてしまう。
当該取り付け後すぐに、固体発光素子56(光源ユニット2)の発光が開始されると、作業者が突然の発光に驚き、最悪の場合、事故の発生もあり得る。
したがって、上記のように遷移した場合においては、供給部102による固体発光素子56(光源ユニット2)への電源供給は、所定時間経過後開始することが望ましい。なお、所定時間は任意であってよいが、例えば、遷移した後1秒以上としてよい。このことにより、作業者の安全性をさらに高めることができる。
S114において、指示部103は、供給部102に対し、動作の停止を指示する。すなわち、この場合において、供給部102は直流電力を生成せず、固体発光素子56(光源ユニット2)に対して、電源供給しない。もちろん、動作点のモニタ等も行わない。
S115において、電源装置101の電源が切断されているか否か判断する。電源装置101の電源の切断は、保持ユニット3等に設けられたスイッチ(不図示)により行われてよく、有線、或いは無線通信回線(不図示)を利用して行ってもよい。
電源装置101の電源が切断されている場合(S115でYES)は、照明装置1の動作を終了する。一方、電源装置101の電源が切断されていない場合(S115でNO)は、S112に戻り動作を続行する。
ここでは、固体発光素子56(LED)は、調光が容易ではあるが、調光を行うためには電源装置よりLEDに電源供給される直流電力を制御しなければならない。この場合において、活電状態で保持ユニットに光源ユニットが挿入されると、突然にLEDへの電源供給が開始され、制御に乱れが生じることが危惧される。このことは、LEDの損傷等にもつながるリスクがある。
このようなことを鑑みてか、特許文献2には、LEDを用いた照明装置ではないが、電源装置であって、負荷変動に伴う出力電圧の過電圧状態となることを防ぐことができるとされる電源装置が開示されている。特許文献2に開示される電源装置を、LEDを用いた照明装置に適用することで、活電状態で保持ユニットに光源ユニットが挿入された際に、制御に乱れが生じることを防ぐことができると一見思われる。
しかしながら、特許文献2に開示される電源装置は、LEDを用いた照明装置に適用することが困難であると考える。それは、この電源装置はダミー負荷を利用し、負荷が接続されていないときには、ダミー負荷に電流を流す構成となっているためである。
すなわち、上記LEDを用いた照明装置に特許文献2に開示される電源装置を適用した場合には、活電状態で保持ユニットから、光源ユニットが取り外れている場合には、ダミー負荷にて電力が消費されることとなる。このダミー負荷にて消費される電力は無駄となり、故にLEDを用いた照明装置に期待される消費電力の削減を実現することができなくなるためである。
一方、実施の形態1に係る照明装置1は、固体発光素子56を含み構成される光源ユニット2と、光源ユニット2を保持可能であり、光源ユニット2に電源供給するための電源装置101を含み構成される保持ユニット3とを具備する照明装置1であって、電源装置101は、光源ユニット2の保持ユニット3への保持/非保持を感知する感知部104と、電力を生成し、光源ユニット2に電源供給する供給部102とを備え、供給部102は、感知部104が保持を感知している期間に限り、光源ユニット2に電源供給し、感知部104が非保持を感知している期間は、電力を生成しない。
このような照明装置1は、光源ユニット2が、保持ユニット3に保持されている期間にのみ、供給部102において電力が生成されることとなり、無駄な消費電力を削減することができる。
なお、電源装置101においては、ダイオードブリッジ回路124より出力される電流の瞬時値の平均値に基づき、コントローラ133より、FET126の導通期間/非導通期間を制御することも、効果的である。
このようにすることにより、商用電源105の電圧変動の影響を受けることなく、すなわち固体発光素子56の発光強度の変動、その故障、或いは電源装置101そのものの故障を防ぐことができ、照明装置1の利用者に利便性を提供することができる。
図19Bは、所定期間内におけるダイオードブリッジ回路124より出力される電流の瞬時値の平均値に基づく、FET126の導通期間/非導通期間の制御について説明するフローチャートである。
S161において、コントローラ133は、抵抗124aを流れる電流(ダイオードブリッジ回路124から出力される電流の瞬時値)を求め、所定期間内におけるその平均値を求める。
なお、上記所定期間は、商用電源105の周期の1/2に相当する期間より長くなければならない。これは、抵抗124aを流れる電流の波形は、原則的に商用電源105の周期の1/2の周期で周期性のある波形であるためである。
S162において、コントローラ133は、S161で求めた平均電流値を基に、抵抗124aを流れると推定される電流の波形を推定する。この推定した波形(推定波形)は、コントローラ133内の内部メモリ(不図示)に記憶される。
S163において、コントローラ133は、S162において推定した推定波形と、現時点で抵抗124aに流れる電流値(瞬時値)とを比較する。
すなわち、コントローラ133は、その内部メモリ(不図示)に記憶される推定波形から、現時点において抵抗124aに流れると推定される電流値(瞬時値)を読み出す。この読み出した値と、現時点で抵抗124aに流れる電流値(瞬時値)とを比較する。
現時点で抵抗124aに流れる電流値(瞬時値)が、推定される電流値(瞬時値)より高ければ(S163においてYES)、S164に進む。
一方、現時点で抵抗124aに流れる電流値(瞬時値)が、推定される電流値(瞬時値)より低ければ(S163においてNO)、S165に進む。
S164において、コントローラ133は、FET126の導通期間/非導通期間を制御する。具体的には、FET126の導通期間を直前より縮小するために必要な制御信号を作成する。作成した制御信号は、ドライバ125に送付され、FET126が制御される。
このような動作を行う理由は、抵抗124aに流れる電流値(瞬時値)を小さくするためである。推定される電流値(瞬時値)より、実際にそれを流れる電流値(瞬時値)が大きいが故、それを補正するためにFET126の導通期間を直前より縮小する。
S165において、コントローラ133は、FET126の導通期間/非導通期間を制御する。具体的には、FET126の導通期間を直前より拡大するために必要な制御信号を作成する。作成した制御信号は、ドライバ125に送付され、FET126が制御される。
このような動作を行う理由は、抵抗124aに流れる電流値(瞬時値)を大きくするためである。推定される電流値(瞬時値)より、実際にそれを流れる電流値(瞬時値)が小さいが故、それを補正するためにFET126の導通期間を直前より拡大する。
S166において、コントローラ133は、抵抗124aより出力される電流の平均値に基づく比率の指定(補正)を開始してからの通算回数が、基準回数に達しているか否かを判断する。なお、基準回数とは任意に設定されてよい。
通算回数が基準回数に達していれば(S166においてYES)、本指定(補正)を終了する。一方、通算回数が基準回数に達していなければ、S163に戻り指定(補正)を続ける。
以上のような、所定期間内におけるダイオードブリッジ回路124より出力される電流の瞬時値の平均値に基づく、FET126の導通期間/非導通期間を制御することにより、商用電源105の電圧変動などをいち早く検知し、それによる照明装置1が受ける影響を避けることが可能となる。
具体的には、商用電源105の電圧が高くなった場合においても、固体発光素子56に供給される電力が高くなることにより、固体発光素子56の動作点が高くなってしまう(すなわち、発光強度が強くなってしまう)ことを避けることができる。もちろん、商用電源105の電圧が低くなった場合にも対応可能である。
このことは、光源ユニット2(固体発光素子56)の発光強度の変動を避け、照明装置1の利用者に対して安定した照明を提供することはもとより、商用電源105の電圧変動による電源装置101、光源ユニット2等の故障を避けることに対しても効果がある。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る照明装置200は、光源ユニット201と、保持ユニット211とにより構成される。
図20は、照明装置200の外観を示す平面図である。図21は、光源ユニット201の外観を示す斜視図である。図22は、図21において光源ユニット201のH方向から見た平面図である。図23は、保持ユニット211の外観を示す平面図である。図24は、図23において保持ユニット211のI方向から見た平面図である。
光源ユニット201が、光源ユニット2と異なる点は、第1端子部12aが第1端子部202に、第2感知ピン14bが第2感知ピン203に変更されることのみである。そのほかの部分については、光源ユニット2と同一の符号を付し、説明を省略する。
また、保持ユニット211が、保持ユニット3と異なる点は、第1取付部92aが第1取付部212に、第2感知ピン用孔93bが第2感知ピン用孔221に変更されることのみである。そのほかの部分については、保持ユニット3と同一の符号を付し、説明を省略する。
照明装置200においては、光源ユニット201の第1感知ピン14aと、第2感知ピン203との形状が異なる。このことに伴い、それらを挿入する孔である、第1感知ピン用孔93aと、第2感知ピン用孔221との形状が異なる。
ここで、保持ユニット211に光源ユニット201を取り付ける際に誤った方向に取り付けることにより、所望でない極性に電源供給が行われる可能性が危惧される。このことは、固体発光素子56を破損してしまう可能性があり好ましくない。
照明装置200においては、上記のように、光源ユニット201の第1感知ピン14aと、第2感知ピン203との形状が異なり、それらを挿入する孔である、第1感知ピン用孔93aと、第2感知ピン用孔221との形状が異なる。そのため、誤った方向に取り付けることを排除することができる。このことは、所望でない極性に電源供給が行われる可能性を排除し、固体発光素子56を破損してしまうリスクを排除することにつながる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る照明装置300は、光源ユニット301と、保持ユニット311とにより構成される。
図25は、照明装置300の外観を示す平面図である。図26は、光源ユニット301の外観を示す斜視図である。図27は、図26において光源ユニット301のJ方向から見た平面図である。図28は、保持ユニット311の外観を示す平面図である。図29Aは、図28において保持ユニット311のK方向から見た平面図である。
光源ユニット301が、光源ユニット2と異なる点は、第1端子部12aが第1端子部302に、第1感知ピン14a、第2感知ピン14bが、第1感知ピン303a、第2感知ピン303bに変更されることのみである。そのほかの部分については、光源ユニット2と同一の符号を付し、説明を省略する。
また、保持ユニット311が、保持ユニット3と異なる点は、第1取付部92aが第1取付部312に、第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン用孔93bが、第1感知ピン用孔321a、第2感知ピン用孔321bに変更されることのみである。そのほかの部分については、保持ユニット3と同一の符号を付し、説明を省略する。
照明装置300においては、光源ユニット301の第1感知ピン303aと、第2感知ピン303bが、端面304の中心点から見て非対称に配置される。このことに伴い、それらを挿入する孔である、第1感知ピン用孔321a、第2感知ピン用孔321bも、第1取付部312の中心点から見て非対称に配置される。
ここで、保持ユニット311に光源ユニット301を取り付ける際に誤った方向に取り付けることにより、所望でない極性に電源供給が行われる可能性が危惧される。このことは、固体発光素子56を破損してしまう可能性があり好ましくない。
照明装置300においては、上記のように、光源ユニット301の第1感知ピン303aと、第2感知ピン303bが、端面304の中心点から見て非対称に配置され、それらを挿入する孔である、第1感知ピン用孔321a、第2感知ピン用孔321bも、第1取付部312の中心点から見て非対称に配置される。そのため、照明装置200同様、誤った方向に取り付けることを排除することができる。このことは、所望でない極性に電源供給が行われる可能性を排除し、固体発光素子56を破損してしまうリスクを排除することにつながる。
ここで、第1感知ピン303a、第2感知ピン303bの形状は互いに同一であってよく、相違していてもよい。同一の形状とすることは、部品の共通化によるコスト低減のメリットがある。
また、第1感知ピン用孔321a、第2感知ピン用孔321bの形状も、当然に第1感知ピン303a、第2感知ピン303bにあわして設定する必要がある。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る光源ユニット351は、光源ユニット2と置き換えて使用できるものである。
図29Bは、光源ユニット351の外観を示す平面図である。図29Cは、図29BにおけるK1−K2面から見た光源ユニット351の構造を示す図である。
光源ユニット351が、光源ユニット2と異なる点は、筐体11が筐体352に、支持体58が支持体353に変更されることのみである。そのほかの部分については、光源ユニット2と同一の符号を付し、説明を省略する。
筐体352の内壁面は、その長手方向に沿い、かつ固体発光素子56の発光方向に対する両側面に凸部が設けられる。また支持体353には、筐体352の内壁面に設けられた凸部に対応する凹部が設けられている。その上で、筐体352の内壁面に設けられた凸部と、支持体353に設けられた凹部が嵌合され配置される。
このようにすることで、支持体353は、筐体352により密着して保持されることとなる。このことは、光源ユニット351の長手方向の長さが長いときに特に有用である。
なぜなら、光源ユニット351の長手方向の長さが長い場合には、必然的に筐体352、支持体353の長手方向の長さが長くなる。この場合において、筐体352にそりが発生してしまうことが危惧される。
もし、そりが発生した場合には、筐体352と支持体353との密着性を維持できない可能性がある。密着性を維持できないことは、光源ユニットの放熱性の低下が発生する原因となりうる。
そこで、筐体352と、支持体353とを上記説明したような構造にした。このことにより、筐体352にそりが発生した場合においても、支持体353に設けた凹部と、筐体352の内壁面に設けた凸部が、嵌合することにより、筐体352のそりが矯正され、筐体352と、支持体353との密着性を維持することができる。よって光源ユニット2の放熱性の低下が発生することを避けることができる。なお、上記の場合において筐体352、支持体353とは、嵌合するよう構成されるが、固定されるわけではない。すなわち、実施の形態1に示した光源ユニット2と同様に、所定の範囲で、筐体352は光源ユニット351(支持体353)の長手方向に沿って移動可能に構成される。したがって、環境温度が変動した際に、筐体352等にストレスがかかることはない。
すなわち、実施の形態1にて説明した光源ユニット2等と同様に、環境温度の変化が生じても、筐体352と、第1端子部12aと、第2端子部12bとにより構成される空間の内部の気密性を確保することができる。
なお、上記においては、支持体353に凸部を、筐体352の内壁面に凸部を設けるとしたが、筐体352の内壁面に凹部を、支持体353に凸部を設けてもよい。
また、凹部の数は限定されないことは言うまでもない。この場合においては、当然に凹部の数に応じた凸部を設ける必要がある。
(実施の形態4の変形例)
実施の形態4の変形例に係る光源ユニット381は、光源ユニット351と同様に、光源ユニット2と置き換えて使用できるものである。
図29Dは、光源ユニット381の外観を示す平面図である。図29Eは、図29DにおけるK3−K4面から見た光源ユニット381の構造を示す図である。図29Fは、図29DにおけるK5−K6面から見た光源ユニット381の構造を示す図である。
光源ユニット381が、光源ユニット351と異なる点は、筐体352が筐体382に、支持体353が支持体383に変更されることのみである。そのほかの部分については、光源ユニット351(光源ユニット2)と同一の符号を付し、説明を省略する。
筐体382の内壁面には、その長手方向に沿って、かつ固体発光素子56の発光方向に対する両側面に、固定プレート384が設けられる。固定プレート384は、筐体382に固定(若しくは固定プレート384と一体成型)されている。
なお、固定プレート384を筐体382と一体成型することは、押し出し法を利用して簡便に筐体382と固定プレート384とを同時に製造することができ、また別途、筐体382と固定プレート384とを接合する作業が不要になるというメリットがある。
この、固定プレート384は、筐体382と支持体383との密着性を維持するために設けられる。すなわち、筐体382にそりが発生したとしても、固定プレート384と、筐体382の固体発光素子56の非発光方向の内壁面との間に、支持体383が嵌合することにより、筐体382のそりが矯正され、筐体382と、支持体383との密着性を維持することができる。このことは、放熱性の観点よりメリットがある。
なお、この場合において、固定プレート384と、支持体383との間に、基板57が嵌合されるように配置することも効果的である。
このように構成することにより、基板57の支持体383からの浮き上がり(剥がれ)を防止することができる。通常であれば、このような浮き上がりは想定されないが、万が一に備えた対応をこれにより行うことができる。
支持体383には、その長手方向に沿って、中空構造385が設けられている。
支持体383に中空構造385を設けることにより、支持体383の軽量化を図ることができる。軽量化することにより、光源ユニット381の取り扱いが容易となるばかりでなく、それを構成する材料を削減することができ、低価格化にも寄与することができる。
発明者らは、このように支持体383に中空構造385を設けた場合においても、筐体382と支持体383との密着性を維持し、これらを利用した放熱を適切に行うことができることを確認している。
また、中空構造385については、支持体383の長手方向に沿って開口部386を設けることにより、その製造に係るコストを低減できるという効果がある。これは、開口部386を設けることにより、支持体383の製造において、安価な製造方法である押し出し法を適用することが容易となるためである。
なお、上記の場合において固定プレート384と、筐体382の固体発光素子56の非発光方向の内壁面との間に、支持体383が嵌合するとしたが、それらは固定されるわけではない。すなわち、実施の形態1に示した光源ユニット2と同様に、所定の範囲で、筐体382は光源ユニット381(支持体383)の長手方向に沿って移動可能に構成される。したがって、環境温度が変動した際に、筐体382等にストレスがかかることはない。
すなわち、実施の形態1にて説明した光源ユニット2等と同様に、環境温度の変化が生じても、筐体382と、第1端子部12aと、第2端子部12bとにより構成される空間の内部の気密性を確保することができる。
また、支持体383について、図29Eにおいては反射面59を図示していないが、もちろん設けてもよい。或いは、固定プレート384の形状を変更し、反射面59に相当する反射面を固定プレート384に設けてもよい。
(実施の形態5)
実施の形態5に係る電源装置401は、電源装置101と置き換えて、照明装置1、200、300に適用できる。
なお、電源装置401の回路構成、電子回路的機能については、電源装置101と同様でありここでは説明を省略する。以下では、電源装置401の構造的特徴について説明する。
図30は、電源装置401の外観を示す斜視図である。図31は、図30のL方向から見た電源装置401の外観を示す平面図である。図32は、図31のM1−M2面から見た電源装置401の構造を示す断面図である。図33は、図31のN1−N2面から見た電源装置401の構造を示す断面図である。
なお、図31、図32、図33及び図36に記載のとおり、説明のためプレート411の短辺方向をX1方向、基板455の短辺方向をY1方向、プレート411、及び基板455の長辺方向をZ1方向とする。
筐体451は、柱形状(ここでは、四角柱形状としているが、円柱形状等であってもよい。)を有し、中空構造458を有している。中空構造458の内部には、電源装置401を構成する回路素子が備えられる。
ここで、以下では、電源装置401を構成する回路素子のうち、ダイオードブリッジ回路124、FET126等は発熱の大きな素子であり、これらを総称して、発熱素子453a、453b、453cとする。また、トランス127等を巻線素子463とする。さらに、発熱素子453a、453b、453c、及び巻線素子463の何れにも属さない電源装置401を構成する回路素子を一般素子454とする。
また、さらに中空構造458の内部には、基板455、絶縁体457、押さえ金具461も配置される。
筐体451は、電気的絶縁体からなる材料により構成する。この理由であるが、長寿命性を確保するためである。具体的な理由については、後ほど説明する。
また、金属など導体により構成してもよいが、この場合は長寿命性を確保するために、中空構造458の所定の面に絶縁シート(不図示)等の電気的絶縁体を貼付することが好ましい。この具体的な理由についても、後ほど説明する。
筐体451(中空構造458)は、側面(Z1方向に沿った面)のうち何れか一面に開口部459を有しており、開口部459は、プレート411により封止されている。
プレート411は、金属(発明者らは、アルミニウムを採用したが、これに限定されない。熱伝導性、放熱性に優れる材料により構成することが肝要である。)により構成され、筐体451(中空構造458)の開口部459を封止する。併せて、発熱素子453a、453b、453cの放熱電極471が密着して配置される。これは、発熱素子453a、453b、453cにて発生した熱を、プレート411を利用して放熱するためである。
ここで、プレート411は、金属等熱伝導性が高く、また表面積が大きい、すなわち高い放熱効果を奏でる部材(不図示、例えば金属より構成される本体部91であってよく、その他、表面積の大きい金属パネル等であってもよい。その他前記条件を満たすものであれば、任意の部材であってよい。)に密着して配置されることが好ましい。このように構成することにより、より一層プレート411を利用した放熱を効率的に行うことができる。
ここで、プレート411は、少なくとも所定の厚みt7を有する平面として構成することが必要である。このようにすることにより、プレート411が歪むことを防止することができる。なお、所定の厚みt7は、発明者らの実験によれば、アルミニウムにてプレート411を構成した場合において、1mm以上であればよく、2mm以上であればより良好な結果が得られている。このようにすることで、プレート411に歪が発生せず、下記の構成をとることも相俟って、部材(不図示)に良好に密着して配置することができることを確認している。
また、前記の部材(不図示)の表面積は、プレート411の部材(不図示)と密着される面の表面積(一部が筐体451(中空構造458)により隠匿される面に対して裏面となる面の表面積)より広い必要がある。このことにより、広い面積で放熱をすることができ、放熱効果が高まる。
さらに、前記の部材(不図示)のプレート411が密着する部分は、当然に平面である必要がある。このようにすることで、密着性を高めることができる。
また、プレート411と前記の部材(不図示)の密着配置を維持するためには、プレート411を前記の部材(不図示)に固定することも肝要である。
発明者らは、プレート411に3箇所、貫通孔412a、412b、413を設け、これを利用してプレート411を前記の部材(不図示)へネジ(不図示)等により固定した。
ここで、貫通孔412aはプレート(Z1方向)の長辺方向の一方の端部であり、プレートの短辺方向(X1方向)の中心に、貫通孔412bはプレート(Z1方向)の長辺方向の他方の端部であり、プレートの短辺方向(X1方向)の中心に、貫通孔413はプレート(Z1方向)の長辺方向の中心であり、プレートの短辺方向(X1方向)の一方の端部に配置した。その上で、この3つの貫通孔412a、412b、413を利用して、プレート411を、前記の部材(不図示)に固定した。
発明者らは、実際に試験を行い、プレート411の厚みt7を所定値以上とすることも相俟って、良好に、プレート411と、前記の部材(不図示)を密着配置できることを確認している。
なお、貫通孔412a、412b、413については、上記において3つとしたが、これに限定されず、さらに多数の貫通孔を設けてもよい。
また、プレート411と、前記の部材(不図示)との間に、接着剤や、基材なしの両面テープなどを挟み込み、プレス加工することにより、密着性を高めてもよい。
また、プレート411には、発熱素子453a、453b、453cの放熱電極471以外の部分と、一般素子454と、巻線素子463とが接触しないように構成することが必要である(すなわち、電源装置401を構成する回路素子のうち、プレート411と接触するのは、発熱素子453a、453b、453cの放熱電極471のみである。)。さらには、基板455についても、プレート411と接触しないようにすることが必要である。
このようにする理由についてであるが、電源装置401の長寿命性を実現するためである。すなわち、発熱素子453a、453b、453cについては、その放熱電極471より確実に放熱する。一方で、その他の部分が金属から構成される、すなわち導体であるプレート411に接触することは、電気的短絡の発生に直接的につながる。もし電気的短絡が発生したならば、当然に電源装置401の故障へとつながり、長寿命性を実現することもできない。そのため、上記のような構成を電源装置401はとっている。
図34は、発熱素子453a(発熱素子453b、453cも基本的に同様である。)の模式図であるが、この図に示すように放熱電極471を有している。これを、プレート411と密着するように配置する。
ここで、発熱素子453a、453b、453cの中には、固定用の貫通孔(不図示)が設けられているものがある。例えば、453a、453bには、固定用の貫通孔(不図示)が設けられていないとする。このような場合は、押さえ金具461とネジ462とを用いて固定することが好ましい。
この際、固定用の貫通孔(不図示)が設けられていない発熱素子(この場合は、発熱素子453a、453b)を近接に配置し、単一の押さえ金具461のみで、ネジ462等を用いてプレート411と放熱電極471とが密着するように構成することが好ましい。
このようにすることで、固定用の貫通孔(不図示)が設けられていない発熱素子(この場合は、発熱素子453a、453b)毎に押さえ金具461を設ける場合に比べ部品点数を削減することができる。よって、電源装置401のコストを削減することが可能となる。
一般素子454、及び巻線素子463は、発熱量が小さいため、プレート411と密着させる必要はなく、上記電気的短絡の防止のため接触も発生しないよう配置する。
ただし、巻線素子463は、図33に示すように、基板455の長辺方向であるZ1方向に対し、巻線素子463の中心軸が角度θ2になるように、基板455に配置される。
このように巻線素子463を配置することで、電源装置401を小型化する。
これは、図35に示すように、巻線素子463は、コア463aに導線(不図示)を巻くことにより構成される。導線(不図示)が巻かれることにより巻線部463bが構成される。この際、コア463aの幅(すなわち巻線素子463の中心軸に沿った幅)t12は、電源装置401を構成する電源装置401を構成する回路素子(発熱素子453a、453b、453c、一般素子454、巻線素子463)の中で最も大きな値となることが一般的である(発明者らは、電源装置401を、最大出力電力100Wとして試作したところ、巻線素子463のコア463aの幅t12が、電源装置401を構成する回路素子(発熱素子453a、453b、453c、一般素子454、巻線素子463)の中で最も大きな値であった。)。
したがって、電源装置401の大きさが決まる上で、巻線素子463の基板455への配置がキーポイントとなる。そこで、発明者らは、上記のように基板455の長辺方向であるZ1方向に対し、該巻線素子463の中心軸が角度θ2になるように、基板455に配置した。
このようにすることで、基板455の短辺方向(Y1方向に沿った方向)の幅t10をコア463aの幅t12より、小さな値にすることができる。
ここで角度θ2であるが、30度から60度の範囲にすることが好ましく、40度から50度にすることがより好ましい。
その理由であるが、もし角度θ2を60度以上にした場合には、基板455の短辺方向の幅t10を大きくする必要が発生し、逆に角度θ2を30度以下にした場合には、基板455の長辺方向の幅t11を大きくする必要が発生するためである。
特に巻線素子463が複数必要な際には、角度θ2を30度以下にすることは好ましくない。
その理由であるが、本実施の形態においては、上記のように巻線素子463は、1個のみの巻線素子が存在するとしているが、例えば力率改善回路(不図示)を電源装置401に付加した場合には、昇圧コイル(不図示)が必要となる。昇圧コイル(不図示)も巻線素子463であり、この場合には、電源装置401を構成する回路素子に2つの巻線素子463が存在することになる。この場合において、角度θ2を30度以下とすると、基板455の長辺方向の幅t11を累積的に大きくする必要が発生するためである。
ここで、基板455を両面実装基板として構成することも好ましい。このようにすることで、基板455上に電源装置401を構成する回路素子を効率よく配置することができ、電源装置401をより小型化することが可能となる。
なお、この際、電源装置401を構成する回路素子の一部(この中には、発熱素子453a、453b、453cの全てと、巻線素子463の全てとが含まれ、かつ一般素子454の一部も含まれる。)が、基板455の一方の面に保持(実装)される。また、電源装置401を構成する回路素子の残余(一般素子454の残余が含まれる。)が、基板455の他方の面に保持(実装)される。
ここで、基板455の他方の面に実装される回路素子は、上記のように一般素子454の残余ではあるが、これらの素子は、小型素子460に限定される。なお、ここで言う小型素子460とは、一般素子454のうち、実装時の高さ(基板455の他方の面を原点としてX1方向に沿った高さ)が、幅t8以下である素子である。
後述するが、基板455の他方の面は、中空構造458の面に、幅t8を介し対向して配置する。そのため、幅t8以下の実装時の高さを有する小型素子460のみをこの基板455の他方の面に実装する。なお、幅t8は、数mm程度(例えば、5mm以下)である。
なお、基板455の一方の面に実装される一般素子454には、実装時の高さ(基板455の一方の面を原点としてX1方向に沿った高さ)の制限は特にない。発明者らは、本電源装置401を、最大出力電力100Wとして試作したところ、巻線素子463の実装時の高さは、電源装置401を構成する回路素子(発熱素子453a、453b、453c、一般素子454、巻線素子463)に含まれる回路素子の中でも高かった。すなわち、発熱素子453a、453b、453c、一般素子454の実装時の高さは、巻線素子463の実装時の高さと同等か、それ以下であった。故に、基板455の一方の面に実装される一般素子454の実装時の高さに、特に制限を加えなくとも、電源装置401を大型化させてしまうことにはつながらない。
したがって、基板455を両面実装基板として構成する効果が発揮され、電源装置401をより小型化することができる。
また、基板455についてであるが、一般的なガラスエポキシ基板であってよい。もちろん金属基板、アルミナセラミック基板、チッ化アルミ基板などであってもよい。
さらに、基板455は、図示するように長方形型をしている。そして、発熱素子453a、453b、453cは、長辺方向(Z1方向)に沿った基板455の端部のうち、何れか一方の端部(特定端部456)より、所定間隔t9だけ外側であって基板455の実装面に垂直な軸(X1方向)上に放熱電極471が位置するように、基板455に実装される。
図36は、基板455上に実装される発熱素子453bの様子を示すものである。このように、特定端部456より、所定間隔t9だけ外側であって、基板455の実装面に垂直な軸(X1方向)上に放熱電極471が位置するように、発熱素子453bは基板455に実装される。なお、発熱素子453a、453cも同様に基板455に実装される。
すなわち、電源装置401においては、プレート411と特定端部456との間に所定間隔t9が生じることとなる。
所定間隔t9は、任意の間隔であってよいが、あまり間隔が狭い場合には、基板455と、プレート411との間の絶縁耐圧が不足する可能性もある(すなわち、基板455の配線パターン(不図示)から、プレート411への電気的短絡発生の可能性がある。)。発明者らの実験においては1mm以上の間隔があれば、電気的短絡の発生がないことを確認している。
また、プレート411と特定端部456との間(所定間隔t9の部分)には、電気的に絶縁体である絶縁体457が挿入されている。これにより、プレート411と基板455との間の絶縁耐圧をさらに高めることができるという効果がある。また、このことは、基板455が、中空構造458内で動くことを防ぐ効果も奏でる。
また、プレート411と、基板455とは長手方向が平行となるようZ1方向に沿って(図33参照)配置すると共に、短辺方向がなす角が、略90度となるように配置する(図32参照。すなわち、プレート411の短辺方向に沿ったX1方向と、基板455の短辺方向に沿ったY1方向とのなす角は、略90度である。)。
さらに、筐体451(四角柱形状とした場合)のZ1方向に沿った長さは、基板455の長手方向の幅(Z1方向に沿った幅)t11とほぼ一致し、Y1方向に沿った長さは、基板455の短辺方向の幅(Y1方向に沿った幅)t10とほぼ一致する。
また、筐体451のX1方向に沿った幅は、電源装置401を構成する回路素子(発熱素子453a、453b、453c、一般素子454、巻線素子463)のうち、最も実装高さ(X1方向に沿った高さ)が高い素子(発明者らの試作においては、巻線素子463)とほぼ一致する(幅t8は、数mm程度でありほとんど影響を及ぼさない。)。
このようにすることで、筐体451のサイズを最小限にすることができる。このことは、電源装置401を小型化することに寄与する。
さらには、上記のような構成により、万が一の衝撃が電源装置401に与えられたとしても、基板455は中空構造458内でほとんど動くスペースがない。また、中空構造458はプレート411側の面を除く5つの面が絶縁体(樹脂)により構成される。
特に、電気的短絡の発生が危惧される部分として、基板455の他方の面が挙げられる。それは、この面が、幅t8(数mm程度)を介して、中空構造458の面と対向して配置されるためである。しかしながら、上記のごとく、この面(基板455の他方の面)が対向する中空構造の面は、絶縁体(樹脂)により構成されるため、電気的短絡の発生の危険性が解消される。
また、プレート411側の面においても、プレート411と特定端部456との間には絶縁体457が挿入されている。
したがって、電源装置401においては、その内部で電気的短絡が発生する可能性を排除することができる。したがって、電気的短絡が発生することによる故障の発生がないため、安定した長寿命性を発揮することができる。さらに、電気的短絡が発生することは利用者が感電するなどの危険性もあるが、この発生の可能性も排除しており、安全な電源装置であるといえる。
なお、電源装置401の筐体451を金属により構成する場合は、基板455の他方の面に対向する中空構造458の面に絶縁シート(不図示)等の電気的絶縁体を貼付することが好ましい。このようにすることにより、特に電気的短絡の発生が危惧される部分である基板455の他方の面において電気的短絡が発生することを防止することができる。
ここで、特許文献3に開示される車載用放電灯点灯装置においては、開口した金属製のケースボディ内に点灯回路部を配置する。そして、ケースボディの開口した部分には、樹脂製の取り付けフランジにより閉塞するとされている。
このような構成により、点灯回路部を構成する部品から発せられる熱を放熱することができるとされている。
しかしながら、特許文献3に開示される車載用放電灯点灯装置を、LEDを使用した照明装置の電源装置に適用することは困難であると考える。それは、特許文献3では、点灯回路部(前記電源装置を構成する回路に相当)を金属製のケースボディ(前記電源装置の筐体に相当)に挿入している。確かにこのような構成をとることで、点灯回路部を構成する回路素子からロスとして発生する熱を放熱することはできると考えられるが、前述のようにケースボディが金属製となっている。
すなわち、特許文献3に開示される車載用放電灯点灯装置においては、ケースボディを閉塞する取り付けフランジは樹脂製であるものの、それを取り囲む大部分が金属製となっている。このような状態においては、何らかの衝撃等で、点灯回路部の一部が金属製であるケースボディに触れてしまうリスクがある。ケースボディは金属製であるため、電気的短絡等の事故が発生してしまう可能性がある。
このことは、LEDを使用した照明装置の電源装置に要求される長寿命性に反し、不安定な寿命特性につながってしまい問題である。
一方、電源装置401は、長寿命性を実現している。具体的には、筐体451を樹脂製とし、その開口部459には金属製のプレート411を取り付けた。プレート411には、電源装置401を構成する電源装置401を構成する回路素子(発熱素子453a、453b、453c、一般素子454、巻線素子463)のうち発熱素子453a、453b、453cの放熱電極471のみが接触し、プレート411と放熱電極471とを密着配置した。このことにより、発熱素子453a、453b、453cにおいてロスとして発生する熱を適切に放熱できる。
さらに、筐体451が樹脂ケースであるため、何らかの衝撃があっても、発熱素子453a、453b、453c、及び一般素子454の不要な部分が、金属製であるプレート411に接触することを防いでいる。そのため電気的短絡が発生することがなく、よって安定した長寿命性を実現している。
また、巻線素子463の配置にも工夫を行い、電源装置401の小型化にも成功している。発明者らは、最大出力電力100Wとして、電源装置401を試作した。その結果、そのサイズを28mm(X1方向に沿った幅)×28mm(Y1方向に沿った幅)×220mm(Z1方向に沿った幅)とすることが可能であることを確認している。
(実施の形態6)
実施の形態6に係る光源ユニット501は、光源ユニット2と置き換えて使用できるものである。
図37は、光源ユニット501の外観を示す平面図である。図38Aは、図37におけるO1−O2面から見た光源ユニット501の構造を示す図であり、図38Bは図38AにおけるO3部について拡大して示すものである。
光源ユニット501が、光源ユニット2と異なる点は、第1端子部12aが第1端子部502aに、第2端子部12bが第2端子部502bに変更されるのみである。そのほかの部分については、光源ユニット2と同一の符号を付し、説明を省略する。
第1端子部502aは、図38A、図38Bに示すようにゴム等の弾性を有する材料によりリング状に構成されるOリング512を介して筐体11と接触するよう、溝511が設けられる。第2端子部502bも同様にOリング512を介して筐体11と接触するよう溝511が設けられている。
このような構成とすることにより、Oリング512が、筐体11と第1端子部502aとの間、及び筐体11と第2端子部502bとの間の隙間を塞ぐこととなる。
したがって、筐体11と、第1端子部502aと、第2端子部502bとにより構成される空間の気密性をより高めることができる。このことは、より確実に虫やゴミ等がその外部より侵入することを防止することにつながり、よって利用者の利便性を向上することにつながる。
(実施の形態7)
実施の形態7に係る光源ユニット601は、光源ユニット2と置き換えて使用できるものである。
図39は、光源ユニット601の外観を示す平面図である。図40Aは、図39におけるP1−P2面から見た光源ユニット601の構造を示す図であり、図40Bは図40AにおけるP3部について拡大して示すものである。
光源ユニット601が、光源ユニット501と異なる点は、図40A、図40Bに示すように筐体11の端部と、第1端子部502aの中空構造の底面との間に筒状(リング状)の弾性体611が挿入される点と、同様に筐体11の端部と第2端子部502bの中空構造の底面との間に筒状の弾性体611が挿入のみである。
なお、この筒状の弾性体611の外観を、図40C、図40Dに示す。図40Cは、筒状の弾性体611の平面図であり、図40Dは、図40CにおけるP4方向から見た筒状の弾性体611の平面図である。筒状の弾性体611は、柔軟性と気密性とを兼ね備える材料により構成され、発明者らはゴムスポンジを採用した。
ここで、筒状の弾性体611を上記のように挿入する理由であるが、光源ユニット601に防滴性(防水性)を持たせるためである。
筒状の弾性体611が、筐体11の端部と第1端子部502aの中空構造の底面との間を、防滴性(防水性)を発揮する程度に封止する。同様に、筐体11の端部と第2端子部502bの中空構造の底面との間も、防滴性(防水性)を発揮する程度に封止する。
このことにより、第1端子部502aと、第2端子部502bと、筐体11とにより構成される空間内に水滴等が浸入することを防ぐことができる。光源ユニット501等の気密性は、その内部に虫や、ゴミ等の侵入を防ぐ程度であったが、光源ユニット601は、その気密性をさらに高め、防滴性(防水性)を持たすことができる。
また、筒状の弾性体611は、光源ユニット601の環境温度の変化した場合にも、筐体11等の伸縮に対しても追従して、筐体11の端部と第1端子部502aの中空構造の底面との間、及び筐体11の端部と第2端子部502bの中空構造の底面との間を防滴性(防水性)を発揮する程度に封止する。
そのため、光源ユニット601は、環境温度が変化した場合においても、その防滴性(防水性)を損なうことがない。
(実施の形態7の変形例)
実施の形態7の変形例に係る光源ユニット701は、光源ユニット601において筐体11にかわり、その端部にエッジを設けた筐体702を適用したものである。
図41は、光源ユニット701の外観を示す平面図である。図42Aは、図41におけるQ1−Q2面から見た光源ユニット701の構造を示す図であり、図42Bは図42AにおけるQ3部について拡大して示すものである。
これらの図に示すように、筐体702の端部のエッジが、筒状の弾性体611に食い込むようになるため、より確実な防滴性(防滴性)を光源ユニット701に持たせることにつながる。
(実施の形態8)
実施の形態8に係る光源ユニット801は、光源ユニット2等と異なり保持ユニット3を使用せず、直接、電源装置101と給電ケーブル803により接続され使用されるものである。
図43は、光源ユニット801の外観を示す斜視図である。図44は、光源ユニット801の図43におけるR方向から見た外観を示す平面図である。図45は、図44における光源ユニット801のS1−S2面における構造を示す断面図である。図46は、図44における光源ユニット801のS3−S4面における構造を示す断面図である。
光源ユニット801の光源ユニット2と異なる点は、第1端子部12aが第1端子部802aに、第2端子部12bが第2端子部802bに、支持体58が支持体811に変更される点である。さらに、給電ケーブル803が設けられる(なお、第1感知ピン14a等のピンは設けられない。基板52及びそれに実装される素子53は設けられてよいが、ここでは図示していない。)。
なお、実施の形態4、実施の形態4の変形例に示すように、筐体11を、筐体352や、筐体382とし、それに対応するように、支持体811の構成を変更してもよい。このようにすることにより、光源ユニット801の全長が長い場合においも、確実に、筐体と支持体との密着性を維持できるという効果がある。
第1端子部802aには、引き出し点804が設けられ、この引き出し点804を利用して、給電ケーブル803が、光源ユニット801の第1端子部802aと、第2端子部802bと、筐体11とにより構成される空間の内部(以下、光源ユニット801の内部空間と記載。)より外部に引き出される。なお、第2端子部802bには、引き出し点804を設ける必要はない。
給電ケーブル803は、固体発光素子56に電源供給を行うために備えられる。給電ケーブル803の一方の端部は、基板57に中継部品54(又は中継部品81)を介して接続される(この接続点を接続点805とする。)。
また、給電ケーブル803の他方の端部は、電源装置101に接続される。
なお、引き出し点804は、給電ケーブル803を光源ユニット801の内部空間より外部に引き出すために供せられる貫通孔である。また図示しないが、給電ケーブル803においては、給電ケーブル803を引き出した後、樹脂等により充填を行うことが望ましい。これは、気密性を維持する目的と共に、給電ケーブル803を固定するためである。
給電ケーブル803を引き出し点804に固定することにより、万が一、給電ケーブル803が光源ユニット801の外部より引っ張られた場合においても、接続点805にストレスが加わることを防止することができる。
支持体811は、支持体58と同様であるが、支持体58と相違する点が一点ある。その相違点とは、光源ユニット801の長手方向(X2方向)に沿って、開口した溝状の中空構造812が備えられる。中空構造812は、給電ケーブル803の光源ユニット801内部空間での経路として利用される。また、拡散フィルム(不図示)を固定するために供される。
拡散フィルム(不図示)は、拡散材が混入されたフィルム、又は表面に微細な凹凸等が作成されたフィルムであり、複数の固体発光素子56から発せられた光の拡散を行う役割を担う。固体発光素子56から発せられた光は、指向性が強いので、局所的に照射される傾向にある。固体発光素子56から発せられた光を拡散フィルム(不図示)により拡散することによって、光の指向性を弱め、広い面積に均一に光を照射することができる。
固定部品813は、中空構造812に挿入されるものであって、支持体811の備える中空構造812内に拡散フィルム(不図示)の端部を固定するために備えられる。また、中空構造812内に配置される給電ケーブル803を支持する役割も担う。
ここで、接続点805と、引き出し点804とは所定の間隔を有し設けられることが必要である。この理由であるが、接続点805に対するストレスを低減するためである。これは、接続点805と、引き出し点804とが近接した場合には、給電ケーブル803が急峻に曲げられることになる。給電ケーブル803は、導体55に比べ太いケーブルであることが一般的である。そのため、ばね性が強く、上記のように急峻に曲げられた場合、接続点805に過剰なストレスがかかることにつながる。
このように接続点805に過剰なストレスをかけることは、接続点805にダメージを与える可能性がある。接続点805においては、給電ケーブル803と基板57とが接続されている。それ故、接続点805に過剰なストレスをかけることにより、最悪の場合給電ケーブル803が基板57より外れてしまう可能性がある。
一方、接続点805と、引き出し点804とを、光源ユニット801では、所定の間隔を有し配置しており、これにより給電ケーブル803をゆったりと配置することができ、したがって急峻に曲げられることが避けられる。故に、接続点805に過度のストレスを与えることを避けることができ、最悪の場合である給電ケーブル803が基板57より外れてしまうことを防ぐことができる。
なお、上記においては、接続点805を光源ユニット801の一方の端部付近、引き出し点804を光源ユニット801の他方の端部付近とするとして示したが、これに限定されるものではない。接続点805と、引き出し点804とが所定の間隔を有し配置されればよい。具体的には、給電ケーブル803の材質、太さ等にもよるが、発明者の試験によれば5cm以上の間隔を有し配置することが好ましいという結果が得られている。
ただし、給電ケーブル803の光源ユニット801の内部空間から外部への引き出し点804は、他の理由により光源ユニット801の長手方向の端部付近に設けることが好ましい。より具体的には、第1端子部802aに設けることが好ましい。これは、第1端子部802aに引き出し点804を設けることにより簡便に光源ユニット801を構成できることにつながるためである。
それは、もし光源ユニット801の長手方向の中間点等に引き出し点804を設けるのであれば、筐体11に孔を開ける必要が出てくる。筐体11は、パイプ上であるため、引き抜き法等により簡便に作成することができる。しかしながら、それに孔を開ける場合には、前述の引き抜き法などにより作成した部材を追加工する必要がある。これはコストアップにつながる。
一方、第1端子部802aは、通常の金型成型品であり、引き出し点804となる孔を開ける場合においても、追加工は必要なくコストアップにはつながらない。それ故、第1端子部802aに引き出し点804を設けることが好ましい。
ここで、中空構造812は、以下の2つの目的のため備えられる。
まず1つ目として、給電ケーブル803の光源ユニット801の内部内の経路に利用するためである。このようにすることにより、給電ケーブル803の経路を光源ユニット801の内部内で固定することができる。そのため、給電ケーブル803の経路が光源ユニット801の内部内で変化する(給電ケーブル803が移動してしまう)ことに起因する、接続点805にストレスがかかることを防止することができる。
2つ目として、拡散フィルム(不図示)の固定に供するためである。中空構造812は開口している。この開口している部分より中空構造812に拡散フィルム(不図示)の端部を挿入する。このことにより、拡散フィルム(不図示)が光源ユニット801の内部内で移動することを防ぐ、すなわち固定することができる。
光源ユニット801の内部内で拡散フィルム(不図示)が移動してしまった場合、固体発光素子56の発光が拡散フィルム(不図示)を通過しなくなることもあり得る。すなわち、所望の固体発光素子56から発せられた光の発散を行うことができなくなる可能性がある。したがって、拡散フィルム(不図示)を固定することは重要である。
また、拡散フィルム(不図示)の固定をより確かに行うために、開口している部分より中空構造812に拡散フィルム(不図示)の端部を挿入した上で固定部品813を中空構造812に挿入する。このことにより、固定部品813と中空構造812との密着性が高まり、拡散フィルム(不図示)のより確かな固定を行うことができる。
なお、開口している部分を設ける位置であるが、固体発光素子56の非発光方向に設けることが好ましい。このようにすることにより、固体発光素子56からの発光に悪影響(光を遮ってしまう等)を及ぼさない。
以上説明したように光源ユニット801は、引き出し点804と接続点805の配置等を工夫することにより、接続点805に加わるストレスを低減することができる。このことにより、接続点805において、給電ケーブル803が基板57より外れてしまうことを防ぐことができる。
なお、本発明の照明装置1、200、300、光源ユニット2、201、301、351、381、501、601、701、801及び電源装置101、401は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で自由に変形して実施することができる。
電源装置101、401は、商用電源105を利用し動作するものとしたが、これに限定されない。例えば、直流電力により駆動されるものであってもよい。
また、電源装置101、401は、交流を発生するものであってもよい。この場合においては、前記交流電力を直流電力に変換する回路構成(例えば、ダイオードブリッジ回路)が必要であるが、この回路構成を光源ユニット2内等に設ける場合は、基板52上に構成(実装)すべきである。基板52上に構成することにより、光源ユニット2等の端部付近にまで、固体発光素子56を配置することができるというメリットがある。
また、固体発光素子56は、EL(エレクトロルミネッセンス)であってもよい。
また、光源ユニット2等において、光源ユニット2に第1感知ピン14a、第2感知ピン14b、第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15b、第1支持ピン15c、第2支持ピン15dを設けるとしたが、これらを保持ユニット3に設けるとしてもよい。
この場合においては、光源ユニット2に、第1感知ピン用孔93a、第2感知ピン用孔93b、第1電源供給ピン用孔94a、第2電源供給ピン用孔94b、第1支持ピン用孔94c、第2支持ピン用孔94dを設ければよい。
また、光源ユニット2等において、第1電源供給ピン15a、第2電源供給ピン15b、第1支持ピン15c、第2支持ピン15dについて、互いに別形状(少なくとも、前記のうち1つを別形状)とすることは、光源ユニット2を、保持ユニットに取り付ける際、誤った方向に取り付けられることを防ぐことに関し、効果がある。
また、支持体58等に、支持体383に設けられる中空構造385に相当する中空構造を備えることは、支持体58等を軽量化することに対し、効果的である。
また、光源ユニットについては、図47、図48に示す光源ユニット901として構成してもよい。図47は、光源ユニット901の外観を示す平面図であり、図48は、図47におけるT1−T2面から見た光源ユニット901の構造を示す図である。
光源ユニット901が、光源ユニット2と異なる点は、筐体11が筐体902に、支持体58が支持体903に変更される点である。その他の構成要素は、光源ユニット2と同様であり、同一符号を付し説明を省略する。
筐体902は、その壁面の厚みが、固体発光素子56の発光方向と、非発光方向とで、異なるよう構成されている。具体的には、固体発光素子56の非発光方向側の厚みt14は、固体発光素子56の発光方向側の厚みt13に対し、薄く構成される。
ここで、筐体902を構成するポリカーボネイト等は、金属等と比べ熱伝導性が低い。その対策として、上記説明したように、支持体(支持体58等)と筐体(筐体11等)を密着配置することで放熱性を高めている。
その放熱性をさらに高めるためには、筐体の壁面の厚みを薄くすることが有効である。これは、上記のごとく熱伝導性の低い筐体を構成するポリカーボネイト等の影響を低減できるためである。
一方で、筐体には、固体発光素子56から発せられる光の指向性を低減する作用もある。例えば、筐体を構成するポリカーボネイト等に、光を拡散する材料(微細光拡散剤)を混入させ、上記光の指向性を低減させる場合においては、ある程度の筐体の壁面の厚みが必要になる場合がある。
筐体902は、この放熱性からの要求と、光の指向性を低減するための要求とに同時にこたえることができる。すなわち、上記説明の通り、放熱に利用される支持体903と密着する部分(すなわち、固体発光素子56の非発光方向)の厚みt14は薄いため、より放熱性を高めることができる。
一方、固体発光素子56から発せられる光の指向性の低減に利用される部分(すなわち、固体発光素子56の発光方向)の厚みt13は厚いため、必要な光の指向性の低減を行うことができる。
なお、筐体902は、上記のごとく構成するため、そりが発生しやすいという問題があるが、これは、固定プレート384を、筐体382同様に設けることにより、その問題を解消することができる。すなわち、固定プレート384と、筐体902の固体発光素子56の非発光方向の内部壁面との間に支持体903が嵌合される。そのため、もし筐体902にそりが発生しても、支持体903との密着配置を維持することができる。
支持体903については、支持体383と基本的に同様であるが、筐体902の構成(形状)に適合するように、構成すればよい(すなわち、固体発光素子56の非発光方向の厚みt14が薄くなることに対応するよう構成すればよい。)。
また、光源ユニット901は、保持ユニット3を使用せず、直接電源装置101(又は、電源装置401)と給電ケーブル803により接続され使用されるものとして構成してもよい。
また、光源ユニットについては、図49、図50に示す光源ユニット951として構成してもよい。図49は、光源ユニット951の外観を示す平面図であり、図50は、図49におけるT3−T4面から見た光源ユニット951の構造を示す図である。
光源ユニット951が、光源ユニット2と異なる点は、筐体11が筐体952に、支持体58が支持体953に変更される点である。その他の構成要素は、光源ユニット2と同様であり、同一符号を付し説明を省略する。
光源ユニット951は、図50に示すように、支持体953には両面に固体発光素子56(基板57)が配置される。すなわち、光源ユニット951においては、図50における図面上方向と、図面下方向との両方に発光が行われる。
このように、支持体953が構成されることに基づき、筐体952には、固定プレート954と、固定プレート955とが設けられる。これら固定プレート954、955は、固定プレート384と同様に構成される。すなわち、固定プレート954、955は、筐体952の内壁面に、その長手方向に沿って、かつ固体発光素子56の発光方向に対する両側面に設けられる。
固定プレート954と、固定プレート955との間に、支持体953が嵌合される。このことにより、筐体952にそりが発生したとしても、そのそりが矯正され、筐体952と、支持体953との密着性を維持することができる。すなわち、放熱性を維持することができる。
支持体953の長手方向に沿い、かつ固体発光素子56の発光方向に対する両側面は、筐体952の内壁面と対応した形状として構成される。
したがって、筐体952(の内壁面)と密着して配置することができ、さらに、上記固定プレート954、955を設けることにより、筐体952と支持体953の密着性を維持できることも相俟って、筐体952を利用した放熱を適切に行うことができる。
また、光源ユニット951は、保持ユニット3を使用せず、直接電源装置101(又は、電源装置401)と給電ケーブル803により接続され使用されるものとして構成してもよい。
また、光源ユニット801において、第1端子部802aが備える中空構造内に基板52を配置し、基板52に給電ケーブル803を接続し、その上で、基板52と基板57とを、中継部品54、及び導体55を用いて接続しても良い。このようにすることによっても、接続点805にかかるストレスを低減(排除)することができる。